JPH06336665A - 耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製 造方法 - Google Patents
耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製 造方法Info
- Publication number
- JPH06336665A JPH06336665A JP14863293A JP14863293A JPH06336665A JP H06336665 A JPH06336665 A JP H06336665A JP 14863293 A JP14863293 A JP 14863293A JP 14863293 A JP14863293 A JP 14863293A JP H06336665 A JPH06336665 A JP H06336665A
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- steel sheet
- plated steel
- alloy
- blackening
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Abstract
(57)【要約】
【構成】Ａｌ ３.５〜６.０ｗｔ％、Ｐｂ ０.０１ｗ
ｔ％以下、Ｓｎ ０.００５ｗｔ％以下を含有し、さら
に、Ｃｏ ０.０１〜２.０ｗｔ％、Ｔｉ ０.０１〜２.
０ｗｔ％の内から選んだ１種または２種を含有し、残部
Ｚｎおよび不可避不純物からなる溶融めっき浴により、
鋼板にめっきを行った後、伸び率０.３〜２.０％のスキ
ンパス圧延を行い、その後、クロメート処理を行う耐黒
変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法
である。 【効果】鋼板に溶融めっきを行った後に、特殊な後処理
を行うことなく、優れた耐黒変性を有する溶融Ｚｎ−Ａ
ｌ合金めっき鋼板を生産性よく製造することができる。
ｔ％以下、Ｓｎ ０.００５ｗｔ％以下を含有し、さら
に、Ｃｏ ０.０１〜２.０ｗｔ％、Ｔｉ ０.０１〜２.
０ｗｔ％の内から選んだ１種または２種を含有し、残部
Ｚｎおよび不可避不純物からなる溶融めっき浴により、
鋼板にめっきを行った後、伸び率０.３〜２.０％のスキ
ンパス圧延を行い、その後、クロメート処理を行う耐黒
変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法
である。 【効果】鋼板に溶融めっきを行った後に、特殊な後処理
を行うことなく、優れた耐黒変性を有する溶融Ｚｎ−Ａ
ｌ合金めっき鋼板を生産性よく製造することができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は耐黒変性に優れた溶融Ｚ
ｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法に関するものであ
る。
ｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法に関するものであ
る。
【０００２】
【従来技術】最近になって、自動車、家庭電気製品およ
び建築材料等の長期間の使用に耐える、即ち、長寿命化
に対応して、表面処理鋼板の需要が急速に伸びて来てい
る。
び建築材料等の長期間の使用に耐える、即ち、長寿命化
に対応して、表面処理鋼板の需要が急速に伸びて来てい
る。
【０００３】この表面処理鋼板のなかでも、特に、溶融
Ｚｎ−５ｗｔ％Ａｌ合金めっき鋼板は、耐蝕性およびめ
っき層の加工性が極めて良好なことから、長期間の使用
においても錆の発生することがない、長期錆保証型の建
築用材料を中心として使用されるようになってきた。
Ｚｎ−５ｗｔ％Ａｌ合金めっき鋼板は、耐蝕性およびめ
っき層の加工性が極めて良好なことから、長期間の使用
においても錆の発生することがない、長期錆保証型の建
築用材料を中心として使用されるようになってきた。
【０００４】こりような表面処理鋼板の使用状況の中
で、最近は鋼板に要求される品質がさらに多様化してき
ており、その一つの例として、表面処理鋼板の表面外観
の品質に対するより一層の向上が要求されている。
で、最近は鋼板に要求される品質がさらに多様化してき
ており、その一つの例として、表面処理鋼板の表面外観
の品質に対するより一層の向上が要求されている。
【０００５】通常、溶融Ｚｎ−５ｗｔ％Ａｌ合金めっき
鋼板は、表面外観を向上させるために、溶融めっきを行
った後、スキンパス圧延が行われ、その後、初期耐蝕性
改善および塗装性向上のためにクロメート処理を行って
から使用されている。
鋼板は、表面外観を向上させるために、溶融めっきを行
った後、スキンパス圧延が行われ、その後、初期耐蝕性
改善および塗装性向上のためにクロメート処理を行って
から使用されている。
【０００６】しかしながら、このような処理を行うと、
倉庫における保管中または製品の輸送途中において、め
っき表面が灰黒色となる、所謂、黒変現象が生じ、外観
を損なうという問題がある。
倉庫における保管中または製品の輸送途中において、め
っき表面が灰黒色となる、所謂、黒変現象が生じ、外観
を損なうという問題がある。
【０００７】そして、この黒変現象は非スキンパス材に
おいても、長期間保管した場合に発生することが屡々観
察されるが、スキンパス材においては、特に、短時間に
発生するという特色がある。
おいても、長期間保管した場合に発生することが屡々観
察されるが、スキンパス材においては、特に、短時間に
発生するという特色がある。
【０００８】このような、溶融亜鉛・溶アルミニウム合
金めっき鋼板の黒変現象を防止する技術として、特開昭
６１−２０８７９８号公報に記載されており、即ち、鋼
板に溶融めっきを行った後、Ｃｏ水酸化物溶液を吹き付
け処理を行うことにより、耐黒変性に優れた溶融めっき
鋼板を製造する方法である。しかし、この技術では黒変
を防止するため溶融めっき後に特殊な処理設備を必要と
する。
金めっき鋼板の黒変現象を防止する技術として、特開昭
６１−２０８７９８号公報に記載されており、即ち、鋼
板に溶融めっきを行った後、Ｃｏ水酸化物溶液を吹き付
け処理を行うことにより、耐黒変性に優れた溶融めっき
鋼板を製造する方法である。しかし、この技術では黒変
を防止するため溶融めっき後に特殊な処理設備を必要と
する。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に説明し
た従来における溶融亜鉛・アルミニウム合金めっき鋼板
の耐黒変性に対する技術の問題点を解決するために、本
発明者が鋭意研究を行い、検討を重ねた結果、鋼板に溶
融めっきを行った後、特殊の処理設備を必要とすること
なく、黒変現象を防止することができる耐黒変性に優れ
た溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法を開発した
のである。
た従来における溶融亜鉛・アルミニウム合金めっき鋼板
の耐黒変性に対する技術の問題点を解決するために、本
発明者が鋭意研究を行い、検討を重ねた結果、鋼板に溶
融めっきを行った後、特殊の処理設備を必要とすること
なく、黒変現象を防止することができる耐黒変性に優れ
た溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法を開発した
のである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐黒変性に
優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法の特徴
とするところは、Ａｌ ３.５〜６.０ｗｔ％、Ｐｂ
０.０１ｗｔ％以下、Ｓｎ ０.００５ｗｔ％以下を含有
し、さらに、Ｃｏ ０.０１〜２.０ｗｔ％、Ｔｉ ０.
０１〜２.０ｗｔ％の内から選んだ１種または２種を含
有し、残部Ｚｎおよび不可避不純物からなる溶融めっき
浴により、鋼板にめっきを行った後、伸び率０.３〜２.
０％のスキンパス圧延を行い、その後、クロメート処理
を行うことにある。
優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法の特徴
とするところは、Ａｌ ３.５〜６.０ｗｔ％、Ｐｂ
０.０１ｗｔ％以下、Ｓｎ ０.００５ｗｔ％以下を含有
し、さらに、Ｃｏ ０.０１〜２.０ｗｔ％、Ｔｉ ０.
０１〜２.０ｗｔ％の内から選んだ１種または２種を含
有し、残部Ｚｎおよび不可避不純物からなる溶融めっき
浴により、鋼板にめっきを行った後、伸び率０.３〜２.
０％のスキンパス圧延を行い、その後、クロメート処理
を行うことにある。
【００１１】本発明に係る耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ−
Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法について、以下詳細に説
明する。先ず、本発明に係る耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ
−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法において、使用するめ
っき浴の含有成分および成分割合について説明する。
Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法について、以下詳細に説
明する。先ず、本発明に係る耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ
−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法において、使用するめ
っき浴の含有成分および成分割合について説明する。
【００１２】Ａｌは含有量が３.５ｗｔ％未満では充分
な耐蝕性を得ることができず、また、６.０ｗｔ％を越
えて含有させても耐蝕性の効果はそれほど向上せずに、
飽和状態となる。よって、Ａｌ含有量は３.５〜６.０ｗ
ｔ％とする。
な耐蝕性を得ることができず、また、６.０ｗｔ％を越
えて含有させても耐蝕性の効果はそれほど向上せずに、
飽和状態となる。よって、Ａｌ含有量は３.５〜６.０ｗ
ｔ％とする。
【００１３】ＰｂおよびＳｎは、めっき表面および結晶
粒界に濃化して、局部電池を形成し易く、さらに、クロ
メート層は一般に水分を吸収いし易いため、クロメート
処理を行った場合、電気化学的腐蝕を進行させ、また、
特に、スキンパス処理を行うとめっき層表面が活性化さ
れ、腐蝕が促進されて黒変現象を起こす。従って、Ｐｂ
含有量は０.０１ｗｔ％以下、Ｓｎ含有量は０.００５ｗ
ｔ％以下に規制することにより、めっき層表面および結
晶粒界への濃化を防止することができる。
粒界に濃化して、局部電池を形成し易く、さらに、クロ
メート層は一般に水分を吸収いし易いため、クロメート
処理を行った場合、電気化学的腐蝕を進行させ、また、
特に、スキンパス処理を行うとめっき層表面が活性化さ
れ、腐蝕が促進されて黒変現象を起こす。従って、Ｐｂ
含有量は０.０１ｗｔ％以下、Ｓｎ含有量は０.００５ｗ
ｔ％以下に規制することにより、めっき層表面および結
晶粒界への濃化を防止することができる。
【００１４】ＣｏおよびＴｉは、０.０１ｗｔ％未満で
は黒変に対する改善効果が期待できず、また、２.０ｗ
ｔ％を越えるとめっき浴の安定性が極端に劣化してしま
い、めっき品質を悪化させる。よつてねＣｏ含有量は
０.０１〜２.０ｗｔ％、Ｐｂ含有量は０.０１〜２.０ｗ
ｔ％とする。
は黒変に対する改善効果が期待できず、また、２.０ｗ
ｔ％を越えるとめっき浴の安定性が極端に劣化してしま
い、めっき品質を悪化させる。よつてねＣｏ含有量は
０.０１〜２.０ｗｔ％、Ｐｂ含有量は０.０１〜２.０ｗ
ｔ％とする。
【００１５】次に、本発明に係る耐黒変性に優れた溶融
Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法におけるスキンパ
ス伸び率およびクロメート処理について説明する。
Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法におけるスキンパ
ス伸び率およびクロメート処理について説明する。
【００１６】スキンパスの伸び率は、０.３％未満では
美麗なめっき表面外観が得られないばかりか、ストレッ
チャーストレインが残り、引き続いて行われるレベラー
処理において、所謂、レベラーブレークが発生し、ま
た、２.０％を越える伸び率では、材質が硬化して所望
の材質特性を得ることができない。よって、スキンパス
伸び率は０.３〜２.０％とする。
美麗なめっき表面外観が得られないばかりか、ストレッ
チャーストレインが残り、引き続いて行われるレベラー
処理において、所謂、レベラーブレークが発生し、ま
た、２.０％を越える伸び率では、材質が硬化して所望
の材質特性を得ることができない。よって、スキンパス
伸び率は０.３〜２.０％とする。
【００１７】クロメート処理は、無水クロム酸溶液、も
しくは、シリカ、燐酸等の添加剤等を混合した溶液によ
り処理するが、クロメート皮膜中のＣｒ含有量が増加す
ると黒変し易くなるため、５０ｍｇ／ｍ2以下とするの
が望ましい。なお、本発明に係る耐黒変性に優れた溶融
Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法において、めっき
層中に他の目的で微量の金属元素が添加される場合にお
いても、本発明に係る耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ
合金めっき鋼板の製造方法の効果が発揮される時には許
容することができる。
しくは、シリカ、燐酸等の添加剤等を混合した溶液によ
り処理するが、クロメート皮膜中のＣｒ含有量が増加す
ると黒変し易くなるため、５０ｍｇ／ｍ2以下とするの
が望ましい。なお、本発明に係る耐黒変性に優れた溶融
Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法において、めっき
層中に他の目的で微量の金属元素が添加される場合にお
いても、本発明に係る耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ
合金めっき鋼板の製造方法の効果が発揮される時には許
容することができる。
【００１８】
【実 施 例】本発明に係る耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ
−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法の実施例を比較例と共
に説明する。
−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法の実施例を比較例と共
に説明する。
【００１９】
【実 施 例】表１に示すように、めっき浴の含有成分お
よび成分割合を種々変化させて、めっきを行い、その
後、スキンパス圧延、クロメート処理をおこなって耐黒
変性について調査を行った。表１にその結果を示す。
よび成分割合を種々変化させて、めっきを行い、その
後、スキンパス圧延、クロメート処理をおこなって耐黒
変性について調査を行った。表１にその結果を示す。
【００２０】実施条件 供試材 ： Ａｌキルド冷間圧延鋼板 （板厚 ０.
８ｍｍ） クロメート処理 ： 処理液 ＣｒＯ3 ３０ｇ／ｌ
の処理液を常温で塗布後、ロール絞りにより皮膜中Ｃｒ
量を２０ｍｇ／ｍ2にコントロールした後乾燥した。
８ｍｍ） クロメート処理 ： 処理液 ＣｒＯ3 ３０ｇ／ｌ
の処理液を常温で塗布後、ロール絞りにより皮膜中Ｃｒ
量を２０ｍｇ／ｍ2にコントロールした後乾燥した。
【００２１】耐黒変性試験 ９５℃×９８％ＲＨ，１６８Ｈｒ 判定基準 ◎ 黒変せず ○ 僅かに灰色化 △ 部分的に黒変 × 全体に黒変
【００２２】
【表１】
【００２３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る耐黒
変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法
は上記の構成であるから、鋼板に溶融めっきを行った後
に、特殊な後処理を行うことなく、優れた耐黒変性を有
する溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板を生産性よく製造す
ることができる。
変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製造方法
は上記の構成であるから、鋼板に溶融めっきを行った後
に、特殊な後処理を行うことなく、優れた耐黒変性を有
する溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板を生産性よく製造す
ることができる。
Claims (1)
- 【請求項１】Ａｌ ３.５〜６.０ｗｔ％、Ｐｂ ０.０
１ｗｔ％以下、 Ｓｎ ０.００５ｗｔ％以下を含有し、さらに、 Ｃｏ ０.０１〜２.０ｗｔ％、Ｔｉ ０.０１〜２.０ｗ
ｔ％の内から選んだ１種または２種を含有し、残部Ｚｎ
および不可避不純物からなる溶融めっき浴により、鋼板
にめっきを行った後、伸び率０.３〜２.０％のスキンパ
ス圧延を行い、その後、クロメート処理を行うことを特
徴とする耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼
板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14863293A JPH06336665A (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製 造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14863293A JPH06336665A (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製 造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06336665A true JPH06336665A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=15457138
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14863293A Withdrawn JPH06336665A (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 耐黒変性に優れた溶融Ｚｎ−Ａｌ合金めっき鋼板の製 造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06336665A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11174257B2 (en) | 2018-05-04 | 2021-11-16 | Incyte Corporation | Salts of an FGFR inhibitor |
-
1993
- 1993-05-27 JP JP14863293A patent/JPH06336665A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11174257B2 (en) | 2018-05-04 | 2021-11-16 | Incyte Corporation | Salts of an FGFR inhibitor |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000801 |