JPH06336475A - 不飽和イミド化合物の製造方法 - Google Patents

不飽和イミド化合物の製造方法

Info

Publication number
JPH06336475A
JPH06336475A JP12588893A JP12588893A JPH06336475A JP H06336475 A JPH06336475 A JP H06336475A JP 12588893 A JP12588893 A JP 12588893A JP 12588893 A JP12588893 A JP 12588893A JP H06336475 A JPH06336475 A JP H06336475A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
hydrocarbon group
reaction
bis
halogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12588893A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Hirano
泰弘 平野
Kazuo Takebe
和男 武部
Mitsuhiro Shibata
充弘 柴田
Shuichi Kanekawa
修一 金川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP12588893A priority Critical patent/JPH06336475A/ja
Priority to TW082108674A priority patent/TW260682B/zh
Priority to EP93117252A priority patent/EP0595230A1/en
Priority to SG1996000802A priority patent/SG45160A1/en
Priority to CA002109347A priority patent/CA2109347A1/en
Priority to KR1019930022528A priority patent/KR940009146A/ko
Priority to US08/142,578 priority patent/US5326881A/en
Priority to US08/202,068 priority patent/US5444165A/en
Publication of JPH06336475A publication Critical patent/JPH06336475A/ja
Priority to US08/411,880 priority patent/US5498687A/en
Priority to US08/536,281 priority patent/US5750789A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】不飽和イミド化合物を高純度かつ短時間に製造
する方法を提供する。 【構成】一般式(1) 【化1】 (式中、nは2以上4以下の数字を示し、Ri、Rjは
それぞれハロゲン原子、炭素数1〜6の炭化水素基、ま
たは炭素数1〜6の含ハロゲン炭化水素基等を表す。X
はエーテル、スルフィド、スルホン、カルボニルの各
基、直結の何れかを示し、Zは炭素数6以上60以下の
有機基を示す。)で示されるポリアミノ化合物と、一般
式(2) 【化2】 (式中、Dは2〜24個の炭素原子を持ち、エチレン性
不飽和二重結合を有する二価の有機基である。)で表さ
れる不飽和ジカルボン酸無水物とを反応させて得られる
アミド酸を加熱、脱水閉環してイミド化することにより
不飽和イミド化合物を製造する方法において、そのイミ
ド化反応を酸性触媒の存在下、第一段階で共沸脱水によ
り系内の水を除去しながら、60℃以上120 ℃以下で予備
反応を行い、ついで第二段階で共沸脱水による水の除去
を行いながら120 ℃より高い温度で反応を行うことを特
徴とする不飽和ポリイミド化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気、電子分野での積
層板、封止材料、絶縁材料、また繊維強化複合材料、摺
動材料、成形材料等のポリマーの中間体や原料となる不
飽和イミド化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和イミドを製造する一般的な方法と
して、芳香族アミン溶液と無水マレイン酸等の酸無水物
溶液とを反応させた後、脱水剤を作用させる化学閉環法
が公知である(米国特許第2444536 号、同第2467835
号、Org.Synth.,41,93(1961)等)。しかしながら、この
方法では製品に僅かながらも酢酸が残りやすく、高温で
の硬化時の酢酸臭が問題となる。また、反応条件により
酢酸由来の不純物が生成しやすく製品純度の低下が懸念
される。この問題に対して多くの提案がなされている。
代表的な例としては芳香族アミン溶液と無水マレイン酸
等の酸無水物溶液とを反応させた後、得られたアミド酸
溶液を加熱脱水させることにより閉環させる方法がある
(例えば、特公昭55-46394号、特開昭60-11465号等)。
これらの方法によれば、酢酸が生成しないので酢酸によ
る問題は起きない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では閉環時に熱硬化性樹脂である不飽和イミド化合
物を高温にさらすので反応条件やイミドの構造、反応性
によっては高分子量体やゲルが生成し、製品純度の低下
や釜の汚染等の問題があった。これらを解決するため反
応条件を穏やかにすると反応時間の大幅な延長が必要で
あった。本発明の目的はこの様な状況を鑑み、不飽和イ
ミド化合物を高純度かつ短時間に製造する方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討を重ねた結果、不飽和イミド化合
物を製造する際、ポリアミノ化合物と、不飽和ジカルボ
ン酸無水物とを反応させて得られたポリアミド酸を加熱
により脱水閉環するイミド化反応において、イミド化反
応初期の反応温度を低くすることで高分子量成分の生成
を抑えることができることを見いだした。高分子量成分
が増加するのは、反応温度が高いと閉環反応速度が大き
くなり系中水分が増加して副反応を誘発促進するからで
ある。しかしながら副反応による高分子量成分の生成を
防ぐために反応温度を低く設定すると閉環反応が完結す
るのに長時間の反応が必要となり生産性の低下につなが
る。さらに検討を重ねた結果、反応初期の高分子量化を
抑えることができれば反応後半で昇温を行っても高分子
量体が大きくは増加しないことも突き止めた。反応初期
に低温で処理し、続いて高温で処理する二段階の反応を
行うことで不飽和イミド化合物を高純度かつ短時間で製
造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0005】すなわち、本発明は一般式(1)
【化7】 (式中、nは2以上4以下の数字を示し、Ri、Rjは
それぞれハロゲン原子、炭素数1〜6の炭化水素基、ま
たは炭素数1〜6の含ハロゲン炭化水素基を表す。aと
bは0以上4以下の数字を表し、a+b≦4を満たす。
Xはエーテル、スルフィド、スルホン、カルボニルの各
基、直結の何れかを示し、Zは炭素数6以上60以下の
有機基を示す。)で示されるポリアミノ化合物と、一般
式(2)
【0006】
【化8】 (式中、Dは2〜24個の炭素原子を持ち、エチレン性
不飽和二重結合を有する二価の有機基である。)で表さ
れる不飽和ジカルボン酸無水物とを反応させて得られた
アミド酸を加熱、脱水閉環してイミド化することにより
不飽和イミド化合物を製造する方法において、酸性触媒
存在下、第一段階で共沸脱水により系内の水を除去しな
がら、60℃以上120 ℃以下の温度で予備反応を行い、つ
いで第二段階で共沸脱水による水の除去を行いながら12
0 ℃より高い温度で反応を行うことを特徴とする不飽和
ポリイミド化合物の製造方法である。
【0007】本発明で用いられる一般式(1)で表され
る化合物において、その式中、RiおよびRj のハロゲ
ン原子としては塩素、臭素、フッ素、ヨウ素;炭素数1
〜6の炭化水素基としてはメチル、エチル、プロピル、
ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、フェニルの各基があげられる。また、Xはエ
ーテル、スルフィド、スルホン、カルボニルの各基、直
結の何れかであり、Zは炭素数6以上60以下の有機基
を示す。一般式(1)で表されるポリアミノ化合物の例
としては、一般式(3)
【0008】
【化9】 (式中、R1 、R2 、Ri 、Rj はそれぞれハロゲン原
子、炭素数1〜6の炭化水素基、または炭素数1〜6の
含ハロゲン炭化水素基を表す。aとbはそれぞれ0以上
4以下の数字でa+b≦4を満たし、cとdはそれぞれ
0以上6以下の数字でc+d≦6を満たす。二つのアミ
ノ基の結合位置は、酸素原子に対しそれぞれオルソ、メ
タ、パラのいずれかを示す。)で表されるナフタレン環
含有ジアミノ化合物、
【0009】一般式(4)
【化10】 (式中、R1 、R2 、Ri 、Rj はそれぞれハロゲン原
子、炭素数1〜6の炭化水素基、または炭素数1〜6の
含ハロゲン炭化水素基を表す。aとbはそれぞれ0以上
4以下の数字でa+b≦4を満たし、cとdはそれぞれ
0以上6以下の数字でc+d≦6を満たす。二つのアミ
ノ基の結合位置は酸素原子に対しそれぞれオルソ、メ
タ、パラのいずれかを示す。)で表されるナフタレン環
含有ジアミノ化合物、
【0010】
【化11】 (式中、R1 〜R8 、Ri 、Rj はそれぞれ水素原子、
ハロゲン原子、炭素数1〜6の炭化水素基、または炭素
数1〜6の含ハロゲン炭化水素基を表す。aとbはそれ
ぞれ0以上4以下の数字を表し、a+b≦4を満たす。
式中の二つのアミノ基の結合位置は酸素原子に対しそれ
ぞれオルソ、メタ、パラのいずれかを示す。)で表され
る化合物、
【0011】一般式(6)
【化12】 (式中、Qは脂環構造を含む炭素数5〜20の炭化水素
基を表す。R1 、R2、R3 、R4 、Ri 、Rj はそれ
ぞれハロゲン原子、炭素数1〜6の炭化水素基または炭
素数1〜6の含ハロゲン炭化水素基を表し、a 、b 、c
、d 、e 、f はそれぞれ0以上4以下の整数でa+b
≦4、c+d≦4、e+f≦4を満たす。)で表される
化合物等その他があげられる。
【0012】一般式(3)において、R1 、R2
i 、Rj のハロゲン原子としては塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素;炭素数1 〜6 の炭化水素基としてはメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニルの各基があ
げられる。
【0013】一般式(3)で表されるナフタレン環含有
ジアミノ化合物を具体的に例示すると、2, 7 −ビス
(4, 4' −アミノフェノキシ)ナフタレン、2, 7 −ビ
ス(3,3' −アミノフェノキシ)ナフタレン、2, 7 −
ビス(3, 4' −アミノフェノキシ)ナフタレン等があげ
られる。
【0014】一般式(4)において、R1 、R2
i 、Rj のハロゲン原子としては塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素;炭素数1 〜6 の炭化水素基としてはメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニルの各基があ
げられる。
【0015】一般式(4)で表されるナフタレン環含有
ジアミノ化合物を具体的に例示すると、1, 6 −ビス
(4, 4' −アミノフェノキシ)ナフタレン、1, 6 −ビ
ス(3,3' −アミノフェノキシ)ナフタレン、1, 6 −
ビス(3, 4' −アミノフェノキシ)ナフタレン等があげ
られる。
【0016】一般式(5)において、R1 〜R8 、Ri
およびRj のハロゲン原子としては塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素;炭素数1 〜6 の炭化水素基としてはメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニルの各基があ
げられる。
【0017】一般式(5)で表されるジアミノ化合物を
具体的に例示すると、1, 1−ビス〔4 −(4 −アミノフ
ェノキシ)−3 −t −ブチル−6 −メチルフェニル〕ブ
タン、1, 1−ビス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)−3
−t −ブチル−6 −メチルフェニル〕プロパン、1, 1−
ビス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)−3 −t −ブチル
−6 −メチルフェニル〕エタン、1, 1−ビス〔4 −(4
−アミノフェノキシ)−3 −t −ブチル−6 −メチルフ
ェニル〕メタン、1, 1, 1, 3, 3, 3−ヘキサフルオロ−
2, 2−ビス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)−3 −t −
ブチル−6 −メチルフェニル〕プロパン等があげられ
る。
【0018】一般式(6)において、R1 〜R4 、Ri
およびRj のハロゲン原子としては塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素;炭素数1 〜6 の炭化水素基としてはメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニルの各基があ
げられる。Qは脂環構造を含む炭素数5 〜20の炭化水素
基であり、代表例としては、
【0019】式(a)、(b)、(c)、(d)、
(e)、(f)
【化13】 等で表される基があげられる。
【0020】一般式(6)で表されるジアミノ化合物を
具体的に例示すると、ビス〔4 −(4 −アミノフェノキ
シ)フェニル〕メンタン、ビス〔2 −(4 −アミノフェ
ノキシ)フェニル〕メンタン、 1−〔2 −(4 −アミノ
フェノキシ)フェニル〕−8−〔4 −(4 −アミノフェ
ノキシ)フェニル〕メンタン、ビス〔4 −(3 −アミノ
フェノキシ)フェニル〕メンタン、ビス〔2 −(3 −ア
ミノフェノキシ)フェニル〕メンタン、 1−〔2 −(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕−8 −〔4 −(3 −ア
ミノフェノキシ)フェニル〕メンタン、ビス〔4 −(4
−アミノフェノキシ)−3 −メチルフェニル)メンタ
ン、ビス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)−3, 5−ジメ
チルフェニル〕メンタン、ビス〔4 −(4 −アミノフェ
ノキシ)−3 −ブチル−6 −メチルフェニル〕メンタ
ン、ビス〔4 −(4 −アミノ−5 −メチルフェノキシ)
−3 −メチルフェニル〕メンタン、ビス〔4 −(4 −ア
ミノ−5 −メチルフェノキシ)−3, 5−ジメチルフェニ
ル〕メンタン、ビス〔4 −(4−アミノ−5 −メチルフ
ェノキシ)−3 −ブチル−6 −メチルフェニル〕メンタ
ン、ビス〔2 −(4 −アミノフェノキシ)−3 −メチル
フェニル〕メンタン、 1−〔2 −(4 −アミノフェノキ
シ)−3 −メチルフェニル〕−8 −〔4 −(4 −アミノ
フェノキシ)−3 −メチルフェニル〕メンタン、
【0021】ビス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)フェ
ニル〕ジシクロペンタン、ビス〔2 −(4 −アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ジシクロペンタン、〔2 −(4 −ア
ミノフェノキシ)フェニル〕−〔4 −(4 −アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ジシクロペンタン、ビス〔4 −(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕ジシクロペンタン、ビ
ス〔2 −(3 −アミノフェノキシ)フェニル〕ジシクロ
ペンタン、〔2 −(3 −アミノフェノキシ)フェニル〕
−〔4 −(3 −アミノフェノキシ)フェニル〕ジシクロ
ペンタン、ビス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)−3 −
メチルフェニル)ジシクロペンタン、ビス〔4 −(4 −
アミノフェノキシ)−3, 5−ジメチルフェニル〕ジシク
ロペンタン、ビス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)−3
−ブチル−6 −メチルフェニル〕ジシクロペンタン、ビ
ス〔4 −(4 −アミノ−5 −メチルフェノキシ)−3 −
メチルフェニル〕ジシクロペンタン、ビス〔4 −(4 −
アミノ−5 −メチルフェノキシ)−3, 5−ジメチルフェ
ニル〕ジシクロペンタン、ビス〔4 −(4 −アミノ−5
−メチルフェノキシ)−3 −ブチル−6 −メチルフェニ
ル〕ジシクロペンタン、ビス〔2 −(4 −アミノフェノ
キシ)−3 −メチルフェニル〕ジシクロペンタン、〔2
−(4 −アミノフェノキシ)−3 −メチルフェニル〕−
〔4 −(4 −アミノフェノキシ)−3 −メチルフェニ
ル〕ジシクロペンタン等があげられる。
【0022】一般式(1)で表される化合物のその他の
例としては、2,2'−ビス〔4 −(4−アミノチオフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、4,4'−ビス(4 −アミノフ
ェノキシ)ベンゾフェノン、1,3 −ビス(4,4'−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3,3'−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、1,4 −ビス(4,4'−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4 −ビス(3,3'−アミノフェノキシ)
ベンゼン、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)−3,3',5,5'
−テトラメチルビフェニル、4,4'−ビス(3 −アミノフ
ェノキシ)−3,3',5,5' −テトラメチルビフェニル、1,
1 −ビス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)フェニル〕シ
クロヘキサン、1 −フェニル−1,1'−ビス〔4 −(4 −
アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1,2,2 −テト
ラキス(4 −アミノフェニル)エタン、1,4 −ビス〔ビ
ス(4 −アミノフェニル)メチル〕ベンゼン、1,1 −ビ
ス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)フェニル〕シクロヘ
キサン、トリス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)フェニ
ル〕メタン、アニリンと、a,a’−キシレンジクロリ
ド等のキシレン誘導体を原料とするアラルキルアニリン
樹脂等があげられる。
【0023】本発明において用いられる不飽和ジカルボ
ン酸無水物は一般式(2)
【化14】 (式中、Dは2 〜24個の炭素原子を持ち、エチレン性不
飽和二重結合を有する二価の有機基である。)で表され
る化合物であり、具体的には、例えば、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ジクロロ
マレイン酸、無水ピロシンコン酸、無水テトラヒドロフ
タル酸等、あるいはこれら不飽和ジカルボン酸無水物と
ジエン類との Diels-Alder反応物、例えばシクロペンタ
ジエン、フラン、テルピネンと無水マレイン酸との環化
付加反応物等の少なくとも一種である。これらのなかで
も無水マレイン酸が好ましい。
【0024】本発明の不飽和イミド化合物の製造法は、
ポリアミノ化合物と不飽和ジカルボン酸無水物とのアミ
ド酸の調製工程と、続いて酸性触媒の存在下、加熱によ
る脱水閉環反応を行う工程からなる。この脱水閉環によ
るイミド化反応は共沸脱水により系内の水を除去しなが
ら、第一段階で60℃以上120 ℃以下の温度で予備反応を
行い、ついで第二段階で120 ℃より高い温度で本反応を
行い、対応する不飽和ポリイミド化合物を得るものであ
る。
【0025】アミド酸の調製方法は一般式(2)で表さ
れる不飽和ジカルボン酸無水物とポリアミノ化合物を有
機溶媒中で接触させる方法をとる。この時、不飽和ジカ
ルボン酸無水物はポリアミノ化合物のアミノ基1当量に
対し1〜1.5倍当量を用いることが好ましい。1倍当
量より少ないとアミド酸とならないアミノ基が残存し、
1.5倍より多く使用しても特に多く用いたことによる
利点は無く、逆に製品中に未反応不飽和カルボン酸類が
混入するので好ましくない。通常の添加方法は不飽和ジ
カルボン酸無水物の有機性溶液にポリアミノ化合物を固
体のまま直接、あるいはスラリー状態あるいは溶液状態
で連続、または分割して仕込む。添加に要する時間は副
反応が顕著にならない範囲であれば特に制限は無いが、
通常 0.5〜4.0 時間程度である。反応温度は−20〜140
℃の範囲で行われ、好ましくは室温〜60℃の範囲であ
る。温度が低すぎると反応の進行が遅く、高すぎるとポ
リマー等の副生成物により目的物の純度が下がる。
【0026】溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、1 −メチ
ル−2 −ピロリドン、スルホラン、1,3 −ジメチル−2
−イミダゾリジノン等の非プロトン性極性溶媒類と、水
と共沸し得る有機溶媒類、たとえば、ヘキサン、ヘプタ
ン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環炭化
水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、1,
2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素等の少なくとも1種との混合
溶媒を用いるのが好ましい。水と共沸し得る有機溶媒類
としては本発明の主旨から常圧での沸点が120 ℃以上の
ものが好ましく、具体的にはキシレン、クロロベンゼン
等が好適である。非プロトン性極性溶媒と水と共沸し得
る有機溶媒類の重量比は5 :95から95:5 の範囲で目的
物の特性に応じて適宜決定される。
【0027】使用される溶媒の量は総量で不飽和ジカル
ボン酸無水物とポリアミノ化合物との合計重量に対し、
1 〜10重量倍であり、反応一回当たりの得量を考慮する
と 1〜5 重量倍が好ましい。反応はポリアミノ化合物添
加終了後、0.5 〜4 時間程度で終了し、アミド酸が得ら
れる。
【0028】アミド酸はアセトン等の有機溶媒中で合
成、単離してから用いても差し支えないが、通常は上記
のアミド酸化反応に引き続いてイミド化反応を行う。
【0029】続いてイミド化反応について説明する。第
一段階である予備閉環反応を行う。溶媒としては、アミ
ド酸化反応に用いられるものと同じものが使用される。
予備反応の温度は、減圧還流下に60から120 ℃、好まし
くは80から110 ℃である。反応時間は0.1 から4 時間、
特に0.5 から2 時間である。反応中は閉環により生じた
水をDean−Stark 共沸脱水管等の装置を用いて系外へ分
離除去しながら行う。
【0030】予備閉環後、第二段階である本反応を行
う。共沸脱水を行いながら徐々に減圧から常圧に戻し12
0 ℃より高い温度に昇温させ、共沸脱水を続ける。反応
温度は120 ℃より高く200 ℃以下が好ましく、さらには
120 ℃より高く160 ℃以下が好ましい。120 ℃以下では
閉環反応を短縮させる意義が薄く、200 ℃以上では不飽
和イミドの重合により十分な純度の製品が得られない。
反応時間は通常1 〜6 時間程度である。
【0031】本発明のアミド酸の閉環に用いる酸性触媒
としては硫酸、塩酸、リン酸、ポリリン酸等の鉱酸類、
p −トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機ス
ルホン酸類、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等のハ
ロゲン化カルボン酸類、カチオン型イオン交換樹脂類、
リンタングステン酸、リンモリブデン酸等のヘテロポリ
酸類、シリカアルミナ等の固体酸が例示でき、なかでも
硫酸、p −トルエンスルホン酸、スルホン酸型イオン交
換樹脂が好ましい。ヘテロポリ酸を用いる場合にはあら
かじめ触媒を150〜200℃で処理して活性を高めて
置くことが好ましい。これらの酸は活性炭、シリカゲ
ル、シリカアルミナ、無機塩類に担持して使用しても良
く、ポリアミノ化合物との塩の形で使用しても良い。こ
れらの酸性触媒の使用量は種類により左右されるが、原
料のポリアミノ化合物類と不飽和ジカルボン酸無水物の
合計重量に対し、均一系(濾過により触媒を分離できな
い系)ならば0.1から10重量%であり、不均一系
(濾過により触媒を分離できる系)ならば5から100
重量%が使用される。使用量が上記範囲より小さいと所
望の触媒効果が得られず、上記範囲より多く使用しても
一定以上の成果が得られず、逆に触媒の分離除去操作が
煩雑となる。不均一系の触媒はそのまま、もしくは触媒
の特性に応じて公知の再生処理を施した後に再使用する
ことができる。
【0032】反応後、減圧下に共沸用溶媒、続いて非プ
ロトン性極性溶媒を回収する。この時溶媒は70%以上
回収することが良く、80%以上回収することが好まし
い。溶媒の回収率が大きい程、生成物中の残存非プロト
ン性極性溶媒を後述のアルコール系溶媒で抽出した液か
らその非プロトン性極性溶媒を蒸留分離する場合にその
操作の負荷が軽減して経済的である。また、70%より
回収率が小さいと後述のアルコール系溶媒による抽出時
に製品が抽出溶媒に溶け易くなり、製品の回収率が減少
するので好ましくない。
【0033】必要に応じて、得られた粗生成物にメタノ
ール、エタノール、1 −プロパノール、2 −プロパノー
ル、1 −ブタノール、2 −ブタノール等のアルコール系
溶媒を加え、40から150℃までの温度で加熱、撹拌
後、冷却してから、アルコール層を分離する方法で粗生
成物から非プロトン性極性溶媒を抽出する操作を行って
も良い。使用するアルコール系溶媒の量は粗生成物に対
し、0.1から10重量倍、好ましくは0.5から3重
量倍を用いる。
【0034】イミド化反応に続く溶媒回収工程後に目的
物が固化した場合や、アルコール系溶媒による抽出操作
後、製品が分散性の良い結晶状態を取らず反応釜から容
易に取り出せない場合は、生成物の重量に対し0.1 から
4 重量倍、好ましくは0.55から3 重量倍の溶媒を加え、
溶解もしくは懸濁、分散させた液を、生成物の重量に対
し1 から20重量倍の貧溶媒と接触させる操作で粉体状に
することが可能である。
【0035】使用する溶媒としては、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリ
ル類、ジエチルエーテル、メチル−t −ブチルエーテル
等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、1, 4−ジオ
キサン等の環状エーテル類、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル等のグリコール系エーテル類等があげられる
が、製品が均一に分散することからメチルセロソルブ、
プロピレングリコールモノメチルエーテル等が好まし
い。貧溶媒の具体例としては水、メタノール、エタノー
ル、2-プロパノール、1-プロパノール、1 −ブタノー
ル、2 −ブタノール等があげられる。
【0036】上記操作で得られた結晶を濾過し、水、2
−プロパノール、メタノール等で洗浄してから減圧下に
加温して乾燥させることで目的の不飽和イミド化合物が
得られる。これらのものは工業用原料として十分な純度
を持つが、必要に応じてアルコール等の有機溶媒から再
結晶しても良い。本発明によって得られる不飽和イミド
化合物は、原料ポリアミノ化合物のNH 2 基を一般式
(7)
【化15】 (式中、Dは一般式(2)の場合と同じ意義を持つ。)
で表される基で置換した形の構造を有している。
【0037】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0038】実施例1 〔 N, N' −2, 7 −ビス(4, 4' −アミノフェノキ
シ)ナフタレンビスマレイミドの合成 〕5リットル四
ツ口フラスコに無水マレイン酸 237.3 gとクロロベンゼ
ン 2373g を仕込み、窒素気流下撹拌して溶解させた。
2,7 −ビス(4,4 −アミノフェノキシ)ナフタレンのD
MAc(ジメチルアセトアミド)溶液(濃度を26.1重量
%に調整)1444.5 gを滴下ロートを用いてフラスコに25
±5 ℃で2 時間かけて滴下した。35℃で2 時間反応を続
けアミド酸化反応を完結させた。
【0039】続いてp −トルエンスルホン酸一水和物 1
0.46 gを加え、減圧下に100 ℃で一時間、110 ℃で一時
間脱水閉環反応を行った。生成した水をDean−Stark 共
沸脱水装置を用いて系外に分離しながら反応を進めた
(第一段階の予備反応)。続いて共沸脱水を続けながら
常圧に戻し、温度を135 ℃とした。反応は135 ℃で3時
間で終了した(第二段階の本反応)。次に減圧下にクロ
ロベンゼン、続いてDMAcを合計91%回収した。この
時得られた粗生成物は樹脂状であった。生成物にプロピ
レングリコールモノメチルエーテル 674 gを加えて60℃
に加熱し、溶解させた液を冷却してから2 −プロパノー
ル 1685 g に排出し、得られた結晶を濾取した。これを
2 −プロパノール、続いてメタノールで洗浄して減圧下
に乾燥し、黄色結晶を収量 506.4 g(収率91.6%)で得
た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下G
PCと略する)から、N, N' −2, 7 −ビス(4, 4' −
アミノフェノキシ)ナフタレンビスマレイミドが98%、
ビスマレイミドのオリゴマー成分が2 %含まれていた。
オリゴマー成分は熱硬化性樹脂として有効に働くので、
通常は分離する必要がない(後述の各実施例の場合も同
じ)。
【0040】・ 融点 189 〜191 ℃、 ・ 質量スペ
クトル M+ =502 ・ 1H-NMR δ:6.9 ppm (s 、マレイミド基)、7.1
〜7.3, 7.8, 7.9 ppm (m 、芳香族) ・ 赤外吸収スペクトル:1220〜1240cm-1(エーテル結
合) 1708cm-1(イミド結合)
【0041】実施例2 〔N, N' −1, 6 −ビス(4, 4' −アミノフェノキシ)
ナフタレンビスマレイミドの合成〕実施例1の場合で、
2, 7−ビス(4, 4' −アミノフェノキシ)ナフタレンの
代わりに1, 6−ビス(4, 4' −アミノフェノキシ)ナフ
タレンを用い、全く同様の操作を行った。実施例1と同
様の後処理を行い、淡黄色結晶を収量 520 g(収率94.1
%)で得た。GPCから、N, N' −1, 6−ビス(4, 4'
−アミノフェノキシ)ナフタレンビスマレイミドが97
%、ビスマレイミドのオリゴマー成分が3 %含まれてい
た。
【0042】・ 融点 148 〜150 ℃、 ・ 質量スペ
クトル M+ =502 ・ 1H-NMR δ:6.85、6.86 ppm(s ×2 、マレイミド
基)、6.9 〜7.5, 8.1, 8.2 ppm (m 、芳香族) ・ 赤外吸収スペクトル:1225〜1250cm-1(エーテル結
合) 1708cm-1(イミド結合)
【0043】実施例3 [ N, N'−1, 1' −ビス〔4 −(4 −アミノフェノキ
シ)− 3−t −ブチル−6 −メチルフェニル〕ブタンビ
スマレイミドの合成 ]実施例1の場合で、2, 7 −ビ
ス(4, 4' −アミノフェノキシ)ナフタレンDMAc溶
液の代わりに 1, 1'−ビス〔4 −(4 −アミノフェノキ
シ)−3 −t −ブチル−6 −メチルフェニル〕ブタン 6
21.2 gとDMAc 1067.7 を用い、全く同様の操作を行
った。実施例1と同様の後処理を行い、黄色結晶を収量
653 g(収率90.1%)で得た。GPCから、N, N' −1,
1' −ビス〔4 −(4 −アミノフェノキシ)−3 −t −
ブチル−6 −メチルフェニル〕ブタンビスマレイミドが
99%、ビスマレイミドのオリゴマー成分が1 %含まれて
いた。 ・ 融点 127 〜130 ℃、 ・ 質量スペクトル M+ =
724 ・ 1H-NMR δ:0.97 ppm(t 、-CHCH2CH 2CH3 )、1.3
4 ppm(s 、t-ブチル基)、1.92 ppm(q 、-CHCH2CH2 CH
3 )、2.17 ppm(s 、メチル基)、4.13 ppm(t 、-CHC
H2CH2CH3 )、6.65 ppm(s 、イミド基)、6.8 〜7.2 p
pm (m 、芳香族) ・ 赤外吸収スペクトル:1219 cm-1(エーテル結合) 1712 cm-1(イミド結合)
【0044】実施例4 [ N, N'−ビス(4-アミノフェノキシフェニル)メンタ
ンビスマレイミドの合成(その1)]実施例1の場合
で、2, 7 −ビス(4, 4' −アミノフェノキシ)ナフタ
レンDMAc溶液の代わりにビス(4-アミノフェノキシ
フェニル)メンタン 557.3 gとDMAc 1067.8 g を用
い、全く同様の操作を行った。実施例1と同様の後処理
を行い、淡黄色結晶を収量 698 g(収率95.2%)で得
た。GPCから、N, N' −ビス(4-アミノフェノキシフ
ェニル)メンタンビスマレイミドが96%、ビスマレイミ
ドのオリゴマー成分が4 %含まれていた。
【0045】・ 質量スペクトル M+ =666 、 ・融点
96 〜98℃ ・ 1H-NMR スペクトル δ:0.6 〜2.1ppm(m 、脂肪
族)、2.8 ppm (m 、メチン)、6.8 ppm (s 、イミド
基)、6.9 〜7.4ppm(m 、芳香族) ・ 赤外吸収スペクトル:1238cm-1(エーテル結合)、
1712cm-1(イミド結合)
【0046】実施例5 [ N, N'−ビス(4-アミノフェノキシフェニル)メンタ
ンビスマレイミドの合成(その2)]実施例4の場合
で、p −トルエンスルホン酸一水和物触媒の代わりにカ
チオン型イオン交換樹脂であるアンバーリスト15(商
品名、オルガノ株式会社製)95.0 gを用い、同様の操作
を行った。濾過により触媒を分離してから実施例1と同
様の後処理を行い、淡黄色結晶を収量 587 g(収率94.1
%)で得た。GPCから、N, N' −ビス(4-アミノフェ
ノキシフェニル)メンタンビスマレイミドが98%、ビス
マレイミドのオリゴマー成分が2 %含まれていた。この
もののLC(液体クロマトグラフ)の保持時間は実施例
4の標品と完全に一致した。
【0047】比較例1〜4 実施例1〜4の場合で減圧下の共沸脱水操作(第一段階
の予備反応)を省略し130 〜140 ℃での本反応のみを行
った実験をそれぞれ比較例1〜4とする。比較例1〜4
において得られた製品の純度(GPC)と反応に要した
時間を表1にまとめた。
【0048】比較例5〜8 実施例1〜4の場合で溶媒をクロロベンゼンからトルエ
ンに変え、常圧下、110 〜120 ℃で共沸脱水操作のみを
行った実験をそれぞれ比較例5〜8とする。比較例5〜
8において得られた製品の純度(GPC)と反応に要し
た時間を表1にまとめた。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の製造方法においては、二段階の
イミド化工程を行うことによって反応時間を短縮させか
つ高分子量成分を低減させ、純度の高い製品を作ること
ができる利点がある。この様に本発明の製造方法は不飽
和イミド類を効率的に生産できるものであり、応用範囲
も広く工業的に優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金川 修一 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、nは2以上4以下の数字を示し、Ri、Rjは
    それぞれハロゲン原子、炭素数1〜6の炭化水素基、ま
    たは炭素数1〜6の含ハロゲン炭化水素基を表す。aと
    bは0以上4以下の数字を表し、a+b≦4を満たす。
    Xはエーテル、スルフィド、スルホン、カルボニルの各
    基、直結の何れかを示し、Zは炭素数6以上60以下の
    有機基を示す。)で示されるポリアミノ化合物と、一般
    式(2) 【化2】 (式中、Dは2〜24個の炭素原子を持ち、エチレン性
    不飽和二重結合を有する二価の有機基である。)で表さ
    れる不飽和ジカルボン酸無水物とを反応させて得られた
    アミド酸を加熱、脱水閉環してイミド化することにより
    不飽和イミド化合物を製造する方法において、そのイミ
    ド化反応を、酸性触媒の存在下、第一段階で共沸脱水に
    より系内の水を除去しながら、60℃以上120 ℃以下で予
    備反応を行い、ついで第二段階で共沸脱水による水の除
    去を行いながら120 ℃より高い温度で反応を行うことを
    特徴とする不飽和ポリイミド化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリアミノ化合物が一般式(3) 【化3】 (式中、R1 、R2 、Ri 、Rj はそれぞれハロゲン原
    子、炭素数1〜6の炭化水素基、または炭素数1〜6の
    含ハロゲン炭化水素基を表す。aとbはそれぞれ0以上
    4以下の数字でa+b≦4を満たし、cとdはそれぞれ
    0以上6以下の数字でc+d≦6を満たす。)である請
    求項1記載の不飽和イミドの製造方法。
  3. 【請求項3】ポリアミノ化合物が一般式(4) 【化4】 (式中、R1 、R2 、Ri 、Rj はそれぞれハロゲン原
    子、炭素数1〜6の炭化水素基、または炭素数1〜6の
    含ハロゲン炭化水素基を表す。aとbはそれぞれ0以上
    4以下の数字でa+b≦4を満たし、cとdはそれぞれ
    0以上6以下の数字でc+d≦6を満たす。)である請
    求項1記載の不飽和イミドの製造方法。
  4. 【請求項4】ポリアミノ化合物が一般式(5) 【化5】 (式中、R1 〜R8 、Ri 、Rj はそれぞれ水素原子、
    ハロゲン原子、炭素数1〜6の炭化水素基、または炭素
    数1〜6の含ハロゲン炭化水素基を表す。aとbはそれ
    ぞれ0以上4以下の数字を表し、a+b≦4を満た
    す。)である請求項1記載の不飽和イミドの製造方法。
  5. 【請求項5】ポリアミノ化合物が一般式(6) 【化6】 (式中、Qは脂環構造を含む炭素数5〜20の炭化水素
    基を表す。R1 、R2、R3 、R4 、Ri 、Rj はそれ
    ぞれハロゲン原子、炭素数1〜6の炭化水素基または炭
    素数1〜6の含ハロゲン炭化水素基を表し、a 、b 、c
    、d 、e 、f はそれぞれ0以上4以下の整数でa+b
    ≦4、c+d≦4、e+f≦4を満たす。)である請求
    項1記載の不飽和イミドの製造方法。
  6. 【請求項6】イミド化の反応溶媒として、非プロトン性
    極性溶媒類および水と共沸可能な有機溶媒類の少なくと
    も1種からなる混合溶媒を用い、第一段階のイミド化閉
    環反応を60℃以上120℃以下で減圧下に行うことを
    特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の製造方
    法。
  7. 【請求項7】イミド化の反応溶媒として、非プロトン性
    極性溶媒類とハロゲン化芳香族炭化水素類との混合溶媒
    を用い、不飽和ジカルボン酸無水物が無水マレイン酸で
    ある請求項1、2、3、4または5記載の製造方法。
JP12588893A 1992-10-28 1993-05-27 不飽和イミド化合物の製造方法 Pending JPH06336475A (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12588893A JPH06336475A (ja) 1993-05-27 1993-05-27 不飽和イミド化合物の製造方法
TW082108674A TW260682B (ja) 1992-10-28 1993-10-19
EP93117252A EP0595230A1 (en) 1992-10-28 1993-10-25 Unsaturated imide compounds containing alicyclic structure
SG1996000802A SG45160A1 (en) 1992-10-28 1993-10-25 Unsaturated imide compounds containing alicyclic structure process for producing the same
KR1019930022528A KR940009146A (ko) 1992-10-28 1993-10-27 지환식 구조를 갖는 불포화 이미드 화합물, 이의 제조방법 및 이를 위한 중간체
CA002109347A CA2109347A1 (en) 1992-10-28 1993-10-27 Unsaturated imide compounds containing alicyclic structure, process for producing the same and intermediate therefor
US08/142,578 US5326881A (en) 1992-10-28 1993-10-28 Unsaturated imide compounds containing alicyclic structure, process for producing the same and intermediate therefor
US08/202,068 US5444165A (en) 1992-10-28 1994-02-25 Unsaturated imide compounds containing alicyclic structure, process for producing the same and intermediate therefor
US08/411,880 US5498687A (en) 1992-10-28 1995-03-28 Unsaturated imide compounds containing alicyclic structure, process for producing the same and intermediate therefor
US08/536,281 US5750789A (en) 1992-10-28 1995-09-29 Unsaturated imide compounds containing alicyclic structure, process for producing the same and intermediate therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12588893A JPH06336475A (ja) 1993-05-27 1993-05-27 不飽和イミド化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06336475A true JPH06336475A (ja) 1994-12-06

Family

ID=14921409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12588893A Pending JPH06336475A (ja) 1992-10-28 1993-05-27 不飽和イミド化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06336475A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4405786A (en) Addition products of di-acetylene-terminated polyimide derivatives and an dienophile having ethylene groups
US4405520A (en) Addition products of di-acetylene-terminated polymide derivatives and dienophiles having terminal maleimide grops
US4405519A (en) Di-Acetylene-terminated polyimide derivatives
JP2845957B2 (ja) イミド環を有する新規ジフェノール類およびその製造方法
US4520198A (en) Vinylacetylene-terminated polyimide derivatives
JP2011219539A (ja) ビスイミド化合物、ビスアミド酸化合物およびそれらの製造方法
US4528373A (en) Vinylacetylene-terminated polyimide derivatives
JPH01294662A (ja) ポリマレイミド化合物およびその製造方法
JPH06336475A (ja) 不飽和イミド化合物の製造方法
US4435323A (en) Vinylacetylene-terminated polymide derivatives
JPH0565269A (ja) 置換マレイミドの製造方法
US4404139A (en) Addition products of terminally unsaturated polyimide derivatives with a diaryl conjugated butadiyne
JPH06329630A (ja) マレイミド系化合物の製造方法
US4377525A (en) Addition products of diacetylene-terminated polyimide derivatives and a dienophile having a terminal vinyl group
US4528349A (en) Polymerization products of vinylacetylene-terminated polyimide derivatives
US4517363A (en) Vinylacetylene-terminated polyimide derivatives
JP2628374B2 (ja) ビスマレイミド化合物およびその製造方法
US4402879A (en) Addition products of a di-acetylene-terminated polyimide derivatives and a dienophile having a non-conjugated acetylenic group
US4405521A (en) Addition products of di-acetylene-terminated polyimide derivatives with a polyimide having terminal ethylenic groups
JPH0539346A (ja) ポリマレイミド化合物
US4331601A (en) Monomeric diimides having terminal conjugated diacetylene groups
JPH0770059A (ja) 不飽和イミド化合物の製造方法
US4377673A (en) Polymerization products of di-acetylene-terminated polyimide derivatives
JPH0755929B2 (ja) イミド環を有する新規ジフエノ−ル類およびその製造方法
JPH08119939A (ja) 高純度エーテル型ビスマレイミドの製造方法