JPH0633414B2

JPH0633414B2 - 研磨材含有洗浄組成物

Info

Publication number: JPH0633414B2
Application number: JP63232499A
Authority: JP
Inventors: 一男永島
Original assignee: Asahi Chemical Industry Co Ltd
Current assignee: Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date: 1988-09-19
Filing date: 1988-09-19
Publication date: 1994-05-02
Anticipated expiration: 2009-05-02
Also published as: JPH0280497A

Description

【発明の詳細な説明】＜産業上の利用分野＞本発明は、人体に付着したグリース、機械油、インキ、
ペイント等の落ちにくい汚れを除去するのに用いる洗浄
組成物に関する。更に詳しくは、人体の皮膚を傷つける
ことなく強力な洗浄力を有し、ハンドポンプ付容器に適
用し得る流動性を有する洗浄組成物に関する。

＜従来の技術＞従来、機械や人体等に付着したグリース、機械油、イン
キ、ペイント等はセツケン水を始めとする通常の液体洗
浄剤では充分な洗浄性が得られない。これらの油汚れに
対する洗浄性を向上したものとしては、特開昭52−1476
03号公報に開示されているようにケロシン等の溶剤を配
合して洗浄性が得られている。しかし、実際の汚れは油
汚れにカーボン、鉄サビ、金属粉などの汚れが混じつて
いることが多く、このような洗浄剤では油汚れは落ちる
ものの、カーボン等の汚れは機械の凹凸面、皮膚のシワ
の間に残つてしまう。このような汚れを取る為には、パ
ーライト等に洗浄液を含ませた粉状の洗浄剤が用いられ
ている。

＜発明が解決しようとする問題点＞しかし、このように粉状洗剤は取り扱いにくく、粉がこ
ぼれることによつて周囲を汚なくする上、洗浄した後の
パーライトは比重が高い為に充分流れないで、流しや排
水管の中に残り、ついには排水管を詰まらせる原因とな
る。

一方、炭酸カルシウム等の研磨材を多く配合した液体ク
レンザーが台所の器具洗い等に用いられている。この液
体クレンザーは研磨材が固く、器具に細かい傷をつけや
すい上、研磨材の比重が高いことから排水管を詰まらせ
る原因にもなる。

＜問題点を解決する為の手段＞本発明者は、かかる問題点を解決し、洗浄効果が高く、
しかも流動性の良い研磨材配合洗浄組成物を得るべく種
々検討を加えた結果、洗浄に有効で排水管を詰まらせる
ことのない研磨材を見出し、それを配合した液体洗浄組
成物を見出し、本発明に至つたものである。

すなわち、本発明は有機質研磨材、界面活性剤および水
を含む洗浄組成物において、該有機質研磨材の平均粒径
が１０〜５００μｍ、比重が０．７〜２．０であり、該
洗浄組成物中に含まれる該有機質研磨材の割合が５〜３
０重量％で、かつ該洗浄組成物の２５℃における粘度が
５，０００〜２０，０００ｃｐｓであることを特徴とす
る人体に付着した汚れを除去するのに適した洗浄組成物
である。

以下、本発明を詳しく説明する。

本発明は、必須成分として有機質研磨材を含み、この研
磨材が適度な粒径を有することによりカーボン等の汚れ
を除去するのに有効に作用する。更に、研磨材の比重が
適度な範囲にあることから、水で洗い流されて排水管を
詰まらせることがなく、又、有機質であることから、皮
膚を傷つけることもない。

本発明に使用される有機質研磨材としては、木材、藁等
の繊維質植物、米糠、もみ殻等の天然高分子物質および
その再生品の粉砕物、またはポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリスチレン、
ＡＢＳ樹脂、尿素樹脂、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリウレタン、フエノール樹脂、エポキシ樹脂等の
合成高分子物質の粉末が挙げられ、木材、繊維質植物お
よびその再生品の粉砕物、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンの粉末が特に好ましい。

本発明に使用される有機質研磨材の含有量は５〜３０重
量％であることが必要であり、好ましくは８〜２０重量
％である。含有量が５重量％未満では研磨材の効果が充
分でなく、また３０重量％以上では組成物の流動性が悪
くなる。

本発明に使用される有機質研磨材の平均粒径は１０〜５
００μｍであることが必要であり、好ましくは５０〜３
００μｍである。平均粒径が１０μｍ未満では拭き取り
後も皮膚の凹凸の中に研磨材が残つてしまい、また５０
０μｍ以上では皮層の細かい凹凸の中に研磨材がはいら
ず、研磨材の効果が発揮できない。

本発明に使用される有機質研磨材の比重は０．７〜２．
０であることが好ましく、更に好ましくは０．８〜１．
５である。比重が０．７未満では研磨材が浮きやすく、
洗浄組成物中に安定に分散することが難しい。また、比
重が２．０以上では、研磨材が沈みやすく、洗浄組成物
中に安定に分散することが難しい。更には、洗浄後水で
すすいで排出した後排水管中で沈降し堆積してしまい、
排水管を詰まらせることになる。比重が０．７〜２．０
であれば水に浮くか、又は水とともに流れ出て、排水管
を詰まらせることはない。

本発明に洗浄組成物は、２５℃における粘度が5,000 〜
20,000 cps であることが必要であり、5,000 〜10,000
cps であることが好ましい。20,000 cps 以上ではポン
プからの吐出性が悪く、特に冬季気温の低下した場合に
は極めて流動性が悪くなる。一方、5,000 cps 以下では
流動性が良すぎるため、ポンプから吐出した洗浄組成物
を受けた布や手から流れ落ちてしまい、極めて使いにく
くなる。特に、有機質研磨材の比重が１．０から離れる
程、研磨材は浮きやすくなるか、又は沈みやすくなる傾
向がある。研磨材の浮上又は沈降を防ぐには組成物の粘
度を高くすることが有効であり、増粘剤を用いることも
１つの方法である。

有機質研磨材を配合するベースとなる洗浄剤は、一般に
界面活性剤有効分５〜５０％を含有した組成物であり、
油汚れ等を除去するのに有効に作用する。界面活性剤と
しては、高級脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルフアオレフインスルホン酸塩、アルキルエーテ
ル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エ
ステル塩等のアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフエニ
ルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミド、ソルビタ
ン脂肪族エステル等のノニオン界面活性剤が特に有効で
あるが、これらに限定されるものではない。又、少量の
水溶性有機溶剤を加えることも汚れの除去に有効であ
り、アルコール類、グリコール類、カルビトール類、セ
ロソルブ類、アミド類がよく用いられる。更に、必要に
応じて香料、顔料、染料、増粘剤等を添加することもで
きる。

＜発明の効果＞本発明の洗浄組成物は、皮膚を傷つけることなく、特に
落ちにくいカーボン、鉄サビなどの汚れを除去するのに
有効な洗浄効果を有し、しかも水で洗い流されて排水管
を詰まらせることがなく、良好な流動性と安定性を有す
る。また、ポンプ付き容器に入れて用いられ、ポンプか
ら吐出した洗浄組成物が手や布から流れ落ちることな
く、そのまま手に擦り込んで手洗い用の洗浄剤としても
利用できる。

＜実施例＞以下に本発明の実施例および比較例を示す。なお、実施
例中洗浄性、安定性及び粘度は次の方法で評価した。

洗浄性カーボンブラック１重量部をエンジンオイル１０重量部
に練り込んだ混合汚れ０．０２ｇを、１０×１０cmに裁
断した人工皮革様コーテイング布に塗り付ける。洗浄組
成物０．５ｇを該布に塗り付けて擦り込んだ後、流水で
洗浄する。混合物の残り具合を肉眼判定し、洗浄性を評
価した。評価基準を第１表に示す。

安定性洗浄組成物を透明ガラスびんに入れ、恒温器中で温度５
０℃に２４時間置いた後、室温に戻した洗浄組成物を観
察し、安定性を評価した。評価基準を第２表に示す。

粘度洗浄組成物をガラスビンに取り、恒温槽中で温度２５℃
にした後、Ｂ型粘度計で粘度を測定した。

実施例１第２級アルカンスルホネート〔ヘキストジヤパン（株）
製、商品名；Hostapur SAS60〕５０．０重量％、アルキ
ルエーテルサルフエート〔日本油脂（株）製、商品名；
ニツサンパーソフトＥＦ〕２５．０重量％、香料０．１
重量％増粘剤〔信越化学工業（株）製、商品名；メトロ
ーズ90SH30000〕１．０重量％、水９．４重量％を混
合、撹拌溶解し、更に再生セルロース粉末〔旭化成工業
（株）製、商品名；アビセルRC−１（平均粒径８０μ
ｍ、比重１．５）〕１５．０重量％を混合、撹拌分散し
て洗浄組成物を得た。この洗浄組成物の洗浄性、安定性
及び粘度の測定を行つた。その結果を第３表に示す。

実施例２ポリオキシエチレンアルキルエーテル〔日本触媒化学工
業（株）製、商品名；ソフタノール９０〕１５．０重量
％、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド〔川研フアインケ
ミカルズ（株）製、商品名；アミゾールCDE〕３．０重
量％、プロピレングリコール５．０重量％、ラノリン
０．５重量％、香料０．２重量％、増粘剤〔Ｂ．Ｆ．Go
odrich社製、商品名；Carbopol 934〕０．２重量％、水
６６．０重量％を混合、撹拌溶解し、更にポリエチレン
粉末〔旭化成工業（株）製、商品名；サンフアインＳＨ
−801 （平均粒径１００μｍ、比重０．９）〕１０．０
重量％を混合、撹拌分散して洗浄組成物を得た。この洗
浄組成物の洗浄性、安定性、及び粘度の測定を行つた。
その結果を第３表に示す。

比較例１第２級アルカンスルホネート〔ヘキストジヤパン（株）
製、商品名；Hostapur SAS60〕４０．０重量％、アルキ
ルエーテルサルフエート〔日本油脂（株）製、商品名；
ニツサンパーソフトＥＬ〕１５．０重量％、香料０．１
重量％、水４．９重量％を混合、撹拌溶解し、更に再生
セルロース粉末〔旭化成工業（株）製、商品名；アビセ
ルＴＧ−101L〔平均粒径２００μｍ、比重１．５）〕４
０．０重量％を混合、撹拌分散して洗浄組成物を得た。
この洗浄組成物の洗浄性、安定性及び粘度の測定を行つ
た。その結果を第３表に示す。

比較例２ポリオキシエチレンアルキルエーテル〔日本触媒化学工
業（株）製、商品名；ソフタノール７０〕５．０重量
％、アルキルエーテルサルフエート〔旭電化工業（株）
製、商品名；アデカポープDES-3025〕４５０重量％、グ
リセリンン５．０重量％、香料０．１重量％、増粘剤
〔Ｂ.Ｆ.Goodrich社製、商品名；Carbopol 941〕０．５
重量％、水４１．１重量％を混合、撹拌溶解し、更に再
生セルロース粉末〔旭化成工業（株）製、商品名；アビ
セルTG-101L （平均粒径２００μｍ、比重１．５）〕
３．０重量％を混合、撹拌分散して洗浄組成物を得た。
この洗浄組成物の洗浄性、安定性及び粘度の測定を行つ
た。その結果を第３表に示す。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】有機質研磨材、界面活性剤および水を含む
洗浄組成物において、該有機質研磨材の平均粒径が１０
〜５００μｍ、比重が０．７〜２．０であり、該洗浄組
成物中に含まれる該有機質研磨材の割合が５〜３０重量
％で、かつ該洗浄組成物の２５℃における粘度が５，０
００〜２０，０００ｃｐｓであることを特徴とする人体
に付着した汚れを除去するのに適した洗浄組成物。
【請求項２】有機質研磨材が粉末状の天然高分子または
合成高分子物質からなる特許請求の範囲第１項記載の人
体に付着した汚れを除去するのに適した洗浄組成物。