JPH06334039A - ラジカル反応による精密切断装置の反応生成物除去装置 - Google Patents

ラジカル反応による精密切断装置の反応生成物除去装置

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JPH06334039A
JPH06334039A JP33530791A JP33530791A JPH06334039A JP H06334039 A JPH06334039 A JP H06334039A JP 33530791 A JP33530791 A JP 33530791A JP 33530791 A JP33530791 A JP 33530791A JP H06334039 A JPH06334039 A JP H06334039A
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吉郎 菊地
Masakazu Takahashi
正和 高橋
Kazuhiro Tsuno
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラジカル反応の生成物を溝底から除去する。 【構成】 被切断物24を切断の進行にしたがって保持
板25と一緒に上昇させる。この際、切断溝24aの溝
底24b部分の開口端はワイヤ電極Wの走行方向に変位
する。移動装置69の制御装置64は、保持板25の制
御装置等の装置68の出力信号を位置取込み部65に取
り込んでモータ駆動部67でステッピングモータ56の
作動を制御し、上記溝底24b部分の開口端の変位に吸
引ノズル55を追従させる。したがって、吸引口55a
は、常に開口端近くにあることになり、反応生成物が的
確に吸引装置62に吸引除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラジカル(遊離基)反
応を利用して、例えば、半導体デバイス製造用シリコン
単結晶やゲルマニウム単結晶、ガリウム−ひ素化合物、
或いは通常の機械的方法では切断が困難なセラミック
ス、ガラスなどの比較的厚肉の材料を精度よく切断する
のに適した精密切断装置における反応生成物の除去装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶等の切断には、従来、ダ
イヤモンドホイールによるダイシング加工方法が採用さ
れているが、この方法による切断では、表面に塑性加工
層の残留、微細クラックが発生し、製造されたウェハー
の歩留りが低下する原因となっている。
【0003】このような問題点を解消するために、ラジ
カル反応を利用した精密加工方法が提案されている(特
開平1−125829号公報)。このラジカル反応によ
る精密加工方法は、反応ガスの雰囲気中に配した被加工
物近傍で、放電又はレーザ光励起により反応ガスを活性
化させてラジカルを生成し、該ラジカルと被加工物の構
成原子又は分子とをラジカル反応させて被加工物を加工
するものである。
【0004】そして、上記の公開公報には、加工方法の
一例として、ワイヤ供給用ボビンに巻かれたワイヤ電極
をワイヤ引取りボビンに巻き取りながら該ワイヤ電極に
電圧を印加し、ワイヤ電極と被切断物間に放電を発生さ
せて反応ガスを活性化させ、該反応ガスによりラジカル
を生成して該ラジカルと被切断物の構成原子又は分子と
をラジカル反応させ、被切断物をワイヤ電極に対して該
ワイヤ電極を横切る方向に相対的に移動させて被切断物
を切断するラジカル反応による精密切断方法が開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の開示
技術では、薄い被切断物であれば、チャンバ内にある反
応ガスによりラジカル反応を継続してこれを切断するこ
とができるが、厚さの厚い被切断物を狭い切断幅で切断
する場合、切断溝の溝底への反応ガスの供給が不十分に
なりやすい上、反応生成物が溝底から除去されず、プラ
ズマによるラジカル反応が進行しないおそれがある。こ
のため厚肉の被切断物を円滑に切断することができな
い。
【0006】本発明は、被切断物の切断溝から反応生成
物を効率的に除去することができる、ラジカル反応によ
る精密切断装置の反応生成物除去装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ワイヤ供給用ボビンに巻かれたワイヤ
電極を引取りローラに引き取りながら該ワイヤ電極に電
圧を印加し、ワイヤ電極と被切断物間に放電を発生させ
て反応ガスを活性化させ、該反応ガスによりラジカルを
生成して該ラジカルと被切断物の構成原子又は分子とを
ラジカル反応させ、被切断物をワイヤ電極に対して該ワ
イヤ電極を横切る方向に移動させて被切断物を切断する
ラジカル反応による精密切断装置において、上記被切断
物の横に、吸引ノズルを、その吸引口を被切断物に形成
される切断溝の溝底部分に配し、かつワイヤ電極の走行
方向に移動自在に設け、上記吸引ノズルに、切断溝内の
反応ガスを吸引ノズルを通じて吸引する吸引装置と、被
切断物の切断移動に伴う切断溝の溝底部分における開口
端の変位に追従して吸引ノズルを移動させる移動装置を
付設した構成とした。
【0008】
【作用】被切断物の横断面形状が、例えば円形である
と、その被切断物をワイヤ電極の走行方向と直交する方
向に移動させてこれを切断する場合、被切断物の切断移
動に伴って切断溝の溝底部分の開口端がワイヤ電極の走
行方向に変位する。移動装置は上記溝底部分の開口端の
変位に追従して吸引ノズルを移動させる。したがって、
吸引ノズルの吸引口は、常に切断溝の溝底部分の開口端
近くにあることになり、溝底の反応生成物が的確に吸引
除去される。反応生成物の除去によって溝底への反応ガ
スの供給も良好になる。
【0009】
【実施例】添付図面は本発明に係るラジカル反応による
精密切断装置の反応生成物除去装置の一実施例を示す。
これらの図において符号1はフレームであり、三つのチ
ャンバCa,Cb,Ccを有する。第1のチャンバCa
にはワイヤ電極Wの供給機構2が、また中央の第2のチ
ャンバCbには切断機構3が、更に第3のチャンバCc
にはワイヤ電極Wの引取り機構4がそれぞれ設けられて
いる。
【0010】ワイヤ電極Wの供給機構2は、ワイヤ電極
Wが巻かれているワイヤ供給用ボビン5、ダンサーロー
ラ6、ブレーキドラム7、及び位置決めローラ8を主体
とする。ワイヤ供給用ボビン5のワイヤ電極Wは、ダン
サーローラ6、ブレーキドラム7、外部ローラ10、ブ
レーキドラム7の順に巻き付けられ、位置決めローラ8
に引き出される。ワイヤ供給用ボビン5は逆相ブレーキ
用モータ11の回転軸12に着脱自在に取り付けられて
おり、ワイヤ電極Wの引出し供給時における回転に逆相
ブレーキ用モータ11で抵抗が掛けられる。
【0011】ダンサーローラ6はエンコーダ13の回動
アーム14に取り付けられている。エンコーダ13は、
回動アーム14の回動角からワイヤ供給用ボビン5とブ
レーキドラム7間のワイヤ電極Wの張力を検出し、その
検出信号を逆相ブレーキ用モータ11に出力する。逆相
ブレーキ用モータ11はエンコーダ13の検出信号に従
ってブレーキ力を変え、ワイヤ供給用ボビン5とブレー
キドラム7間のワイヤ電極Wの張力を一定に保つ。ブレ
ーキドラム7には電磁ブレーキ15(図2)が付設され
ており、ブレーキドラム7の回転に抵抗を掛ける。
【0012】切断機構3は、前後(図1では左右)各一
対の案内ローラ16,17、18,19と、各案内ロー
ラ16,17、18,19の間に配設された給電ブラシ
21,22と、反応ガスの供給ノズル23と、被切断物
24を保持する保持板25とを主体とする。チャンバC
b内には、基台26が底板1aに下から挿通された固定
ピン27に固定されて設けられている。そしてこの基台
26の垂直板28には、上下部材29(図3)が調節ね
じ30によって上下に調節自在に取り付けられ、また、
この上下部材29には、横移動部材31が調節ねじ32
によって、案内ローラ16,17,18,19の並び方
向と直交する水平方向(図1で紙面に垂直な方向)に調
節自在に取り付けられている。各案内ローラ16,1
7,18,19は外周面に案内溝を有する。
【0013】切断機構3の案内ローラ16,17、1
8,19は、横移動部材31に取り付けられており、供
給機構2の位置決めローラ8から隔壁1bに設けられた
シール機構34を通してチャンバCb内に送り込まれた
ワイヤ電極Wを水平に案内し、他の隔壁1cに設けられ
たシール機構35を通してチャンバCcに送り出す。ま
た各給電ブラシ21,22は、垂直板28に揺動自在に
取り付けられた揺動部材37に固定され、案内ローラ1
6,17、及び案内ローラ18,19の中間においてワ
イヤ電極Wに接触している。揺動部材37はブラシ揺動
用モータ38によって給電ブラシ21,22と一緒にワ
イヤ電極Wと交差する水平方向に動かされる。取付部材
36はワイヤ電極Wの長さ方向に調節自在とされてい
る。なお、案内ローラ16,17と給電ブラシ21等の
設備構造は図3における案内ローラ18,19及び給電
ブラシ22と同じ(但し左右勝手が逆)である。
【0014】反応ガスの供給ノズル23は案内ローラ1
7,18の間において取付部材36に水平に取り付けら
れている。供給ノズル23は、ラジカル反応で被切断物
24に形成される切断溝24aの溝幅よりも薄く形成さ
れ、その側縁(下縁)にスリット状の噴出口を有する。
供給ノズル23の噴出口は案内ローラ17,18間のワ
イヤ電極Wと平行とされている。また、供給ノズル23
は、塩素やフッ素系の反応ガスのボンベ(図示せず)に
パイプを介して連結されており、反応ガスを噴出口から
切断溝24aの溝底24bに噴出する。なお、供給ノズ
ル23は、通常、噴出口からその全長にわたって反応ガ
スが均等に噴出される構造とされるが、その具体的な構
造は任意である。
【0015】また、被切断物24の保持板25は上下用
サーボモータ40によって上下に動かされるロッド41
に支えられている。上下用サーボモータ40は、切断の
進行に合わせて被切断物24をロッド41と保持板25
を介して鉛直に上昇させる。ロッド41が貫通された底
板1aの部分にはベローズ42が設けられ、その部分を
気密にしている。
【0016】ワイヤ電極Wの引取り機構4は、ガイドロ
ーラ43,44,45,46と、引取りローラ47と、
引取り用モータ48と、ピンチローラ49とを主体とす
る。引取り用モータ48は引取りローラ47を回転させ
る。ピンチローラ49は上下に回動自在とされたレバー
51の先端に取り付けられ、ばね52によって引取りロ
ーラ47に圧接されている。
【0017】中央のワイヤ電極Wはガイドローラ43,
45に、また両側のワイヤ電極Wはガイドローラ43,
44,46にそれぞれ案内されて引取りローラ47とピ
ンチローラ49の間にそれぞれ挟み込まれており、引取
り用モータ48による引取りローラ47の回転でワイヤ
供給用ボビン5から引取りローラ47に引き取られる。
引取りローラ47の下にはロールカッタ53が設けられ
ている。ロールカッタ53は引取りローラ47に引き取
られた用済みのワイヤ電極Wを所定の長さに切断する。
【0018】符号55は吸引ノズルである。吸引ノズル
55はその吸引口55aを案内ローラ17,18間のワ
イヤ電極Wの下、正確には被切断物24に形成される切
断溝24aの溝底24bの部分に配した状態で各隔壁1
b,1cを貫通し、支承部材57に取り付けられてい
る。支承部材57は、水平移動用ステッピングモータ5
6で回転させられるボールスクリュ60により吸引ノズ
ル55と一緒に水平に動かされる。吸引ノズル55はベ
ローズ等の伸縮管61を介して吸引装置62の配管63
に接続されている。伸縮管61は吸引ノズル55の水平
移動を自由にする。吸引装置62には、真空ポンプ、メ
カニカルブースター、ドライポンプ、ブロア或いはこれ
らの組合せ等が用いられる。吸引ノズル55と配管63
には保温ヒータ54が設けられている。保温ヒータ54
は、吸引ノズル55と配管63とを保温し、例えば硫黄
等の反応生成物をミスト状あるいは気化状に保持してこ
れの付着によるノズル55等の閉塞を防ぐ。
【0019】吸引装置62は、ラジカル反応で生じた反
応生成物(SiF4 ,S,C等)と余剰反応ガスを切断
溝24aの溝底24bから吸引ノズル55を介して吸い
取る。吸引装置62による吸引は、中央のチャンバCb
内の気圧が左右のチャンバCa,Ccの気圧より僅かに
低くて反応ガスがチャンバCbから外に洩れない程度と
される。各隔壁1b,1cと吸引ノズル55との間には
ベローズ58が設けられ、その部分を気密にしている。
各チャンバCa,Cb,Ccの外壁には適宜点検窓59
が設けられる。
【0020】水平移動用ステッピングモータ56には制
御装置64が接続されている。制御装置64は、位置取
込み部65と、演算・制御部66、及びモータ駆動部6
7とを備える。位置取込み部65は上下用サーボモータ
40側の制御装置又は切断位置検出装置68に接続され
ており、該装置68から出力される被切断物24の切断
位置を取り込んで演算・制御部66に送る。演算・制御
部66は、位置取込み部65の出力信号から、ワイヤ電
極Wの走行方向における、溝底24b部分の開口端の位
置を割り出し、溝底24b部分の開口端近くに常に吸引
ノズル55の吸引口55aがあるように水平移動用ステ
ッピングモータ56を制御する。水平移動用ステッピン
グモータ56と、ボールスクリュ60、支承部材57、
及び制御装置64は吸引ノズル55の移動装置69を構
成している。図5には左の吸引ノズル55の移動装置6
9しか示されていないが、右の吸引ノズル55の移動装
置69もこれと同じである。
【0021】なお、図の実施例では、供給機構2、切断
機構3、引取り機構4等が各3組宛設けられ、被切断物
24の3個所を同時に切断する構成とされているが、そ
れらの組数を増減させることができる。また、ワイヤ供
給用ボビン5やダンサーローラ6、ブレーキドラム7、
シール機構34,35等のワイヤ電極Wの移送系はすべ
て絶縁されていることは言うまでもない。ワイヤ電極W
の移送系の絶縁はその静電容量をなるべく小さくする。
また、チャンバ内で発生した電磁波により、モータ類の
誤動作、焼損などの危険性があるため、モータ類及び配
線には電磁波防止のシールド対策が施される。
【0022】次に上記のように構成された本発明に係る
ラジカル反応による精密切断装置の反応生成物除去装置
の作用を説明する。引取り用モータ48で引取りローラ
47を回転駆動し、ワイヤ供給用ボビン5に巻かれたワ
イヤ電極Wを引取りローラ47に引き取りながら、供給
ノズル23から反応ガスを供給するとともに、給電ブラ
シ21,22を通じてワイヤ電極Wに電圧を印加し、ワ
イヤ電極Wと被切断物24との間に放電を発生させる。
放電によって反応ガスが活性化してラジカルを生成し、
該ラジカルは被切断物の構成原子又は分子とラジカル反
応する。この結果、被切断物24に溝24aが穿設さ
れ、被切断物24が切断されるようになる。給電に際
し、ブラシ揺動用モータ38は給電ブラシ21,22を
ワイヤ電極Wと交差する水平方向に揺動させ、給電ブラ
シ21,22の局部摩耗を防止する。
【0023】被切断物24の切断の進行に従って上下用
サーボモータ40を作動させ、被切断物24を上昇させ
る。また、吸引装置62は吸引ノズル55で溝底24b
の反応生成物を吸引し、中央のチャンバCbの気圧をチ
ャンバCa,Ccよりも僅かに低くする。このため、反
応生成物によって放電が止ることがなく、ラジカル反
応、つまり切断が円滑に行われるとともに、反応ガスの
外部への漏洩が防止される。この際、被切断物24の上
昇に伴って切断溝24aの溝底24b部分における開口
端がワイヤ電極Wの走行方向に変位するが、移動装置6
9はこの変位に追従して各吸引ノズル55,55を水平
移動させ、各吸引ノズル55,55の吸引口55aを常
に溝底24b部分の開口端近くに位置させる。このた
め、溝底24bの反応生成物が的確に吸引除去されると
ともに、溝底24bへの反応ガスの供給が良好に行われ
る。
【0024】供給ノズル23はラジカル反応によって形
成される切断溝24aよりも薄く形成されており、被切
断物24の上昇に伴ってワイヤ電極Wと一緒に切断溝2
4a内に入る。したがって、被切断物24の肉厚が大
で、切断溝24aがどのように深くなっても溝底24b
に反応ガスを十分に供給して均一な切断加工を継続する
ことができる。
【0025】ところで、現在、ダイヤモンドホイールに
よるダイシング加工で切断されている半導体デバイス製
造用シリコンブロックの直径は6〜8インチが主流であ
り、この大きさまでが従来方法適用の限界である。しか
し本発明においては、ワイヤ電極Wによるため、直径1
0インチ以上のシリコンブロックの切断も可能である。
また、電極が板状のブレードタイプで固定されている場
合、プラズマ反応熱による電極の加熱、溶融の危険性が
あるとともに、ラジカルとの反応により電極が損傷し、
耐久性に問題があり、電極の設備構造が複雑でこれの交
換が容易ではないが、本発明においてはワイヤ電極Wを
使用し、これを引き取ることによって常時新しくするの
で、上記のような問題を生じることがない。
【0026】ワイヤ電極Wがワイヤ供給用ボビン5から
引き出されて切断機構3に供給される場合、逆相ブレー
キモータ11と電極ブレーキ15が働いてワイヤ電極W
の張力を一定に保つが、エンコーダ13によって逆相ブ
レーキ用モータ11を制御する構成となっているため、
ワイヤ電極Wの供給によってワイヤ供給用ボビン5のワ
イヤ電極Wの巻き径が徐々に小さくなっても張力が変わ
ることはない。
【0027】なお、ワイヤ電極Wには、通常、0.05
〜0.3mm径の各種材質のワイヤが使用される。ワイヤ
電極Wの供給移送速度は、ワイヤ電極Wの強度等を勘案
して決定する。各種のワイヤ電極Wに対応するため、引
取り用モータ48の回転速度、逆相ブレーキモータ11
と電極ブレーキ15のブレーキ力は調節自在とされてい
る。反応ガスの供給ノズル23の厚さは、通常、0.1
5〜0.3mm程度である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るラジ
カル反応による精密切断装置の反応生成物除去装置は、
ワイヤ供給用ボビンに巻かれたワイヤ電極を引取りロー
ラに引き取りながら該ワイヤ電極に電圧を印加し、ワイ
ヤ電極と被切断物間に放電を発生させて反応ガスを活性
化させ、該反応ガスによりラジカルを生成して該ラジカ
ルと被切断物の構成原子又は分子とをラジカル反応さ
せ、被切断物をワイヤ電極に対して該ワイヤ電極を横切
る方向に移動させて被切断物を切断するラジカル反応に
よる精密切断装置において、上記被切断物の横に、吸引
ノズルが、その吸引口を被切断物に形成される切断溝の
溝底部分に配し、かつワイヤ電極の走行方向に移動自在
に設けられ、上記吸引ノズルには、切断溝内の反応ガス
を吸引ノズルを通じて吸引する吸引装置と、被切断物の
切断移動に伴う切断溝の溝底部分における開口端の変位
に追従して吸引ノズルを移動させる移動装置が付設され
た構成とされているので、ラジカル反応の生成物を被切
断物の切断溝から効率的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のラジカル反応による精密切断装置の
反応生成物除去装置の一実施例を示す正断面図である。
【図2】 平断面図である。
【図3】 側断面図である。
【図4】 案内ローラと給電ブラシ等の関係を示す外観
図である。
【図5】 本発明に係る反応生成物除去装置の主要部と
制御系のブロック図である。
【符号の説明】
5 ワイヤ供給用ボビン 24 被切断物 24a 切断溝 24b 溝底 47 引取りローラ 55 吸引ノズル 55a 吸引口 62 吸引装置 69 移動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 吉郎 神奈川県横浜市磯子区新磯子町27番地 株 式会社新潟鉄工所製品開発部内 (72)発明者 高橋 正和 神奈川県横浜市磯子区新磯子町27番地 株 式会社新潟鉄工所材料構造研究部内 (72)発明者 津野 和裕 神奈川県横浜市磯子区新磯子町27番地 株 式会社新潟鉄工所材料構造研究部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ供給用ボビンに巻かれたワイヤ電
    極を引取りローラに引き取りながら該ワイヤ電極に電圧
    を印加し、ワイヤ電極と被切断物間に放電を発生させて
    反応ガスを活性化させ、該反応ガスによりラジカルを生
    成して該ラジカルと被切断物の構成原子又は分子とをラ
    ジカル反応させ、被切断物をワイヤ電極に対して該ワイ
    ヤ電極を横切る方向に移動させて被切断物を切断するラ
    ジカル反応による精密切断装置において、上記被切断物
    の横に、吸引ノズルが、その吸引口を被切断物に形成さ
    れる切断溝の溝底部分に配し、かつワイヤ電極の走行方
    向に移動自在に設けられ、上記吸引ノズルには、切断溝
    内の反応ガスを吸引ノズルを通じて吸引する吸引装置
    と、被切断物の切断移動に伴う切断溝の溝底部分におけ
    る開口端の変位に追従して吸引ノズルを移動させる移動
    装置が付設されたことを特徴とするラジカル反応による
    精密切断装置の反応生成物除去装置。
JP33530791A 1991-12-18 1991-12-18 ラジカル反応による精密切断装置の反応生成物除去装置 Expired - Lifetime JPH0758705B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107953004A (zh) * 2016-10-18 2018-04-24 发那科株式会社 线放电加工机
WO2018087619A1 (en) 2016-11-10 2018-05-17 Meyer Burger (Switzerland) Ag Wire saw

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CN107953004B (zh) * 2016-10-18 2021-07-06 发那科株式会社 线放电加工机
WO2018087619A1 (en) 2016-11-10 2018-05-17 Meyer Burger (Switzerland) Ag Wire saw

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