JPH06333710A - 円筒形抵抗器のリード線溶接方法および装置 - Google Patents

円筒形抵抗器のリード線溶接方法および装置

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JPH06333710A
JPH06333710A JP5122937A JP12293793A JPH06333710A JP H06333710 A JPH06333710 A JP H06333710A JP 5122937 A JP5122937 A JP 5122937A JP 12293793 A JP12293793 A JP 12293793A JP H06333710 A JPH06333710 A JP H06333710A
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JP
Japan
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welding
lead wire
chuck
resistor
spring
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JP5122937A
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English (en)
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Toshihiro Teramae
敏宏 寺前
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 抵抗器本体に対するリード線溶接を、より高
速で行うことができ、しかも、構造が簡単でメイテナン
スにも有利な新たな円筒形抵抗器のリード線溶接方法お
よび装置を提供することを目的とする。 【構成】 所定位置に保持される抵抗器本体4の端子キ
ャップ3に当接するまでリード線6を送り、その後にこ
のリード線6を溶接チャック11a,11b により挟持し、次
いでこの溶接チャック11a ないしこれを保持する溶接ヘ
ッド10に抵抗器本体に向かう押圧力を与えながら、端子
キャップ3と溶接チャック11a 間に溶接電流を流すよう
にしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、円筒形抵抗器のリー
ド線溶接方法および装置に関し、より詳しくは、円筒形
抵抗器の製造過程において、円柱状素体の両端部に嵌着
された端子キャップに対し、リード線を溶接する方法お
よび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示すような円筒形抵抗器1は、概
ね次のような工程を経て製造される。周面に抵抗体被膜
が形成された円柱状の絶縁素体2の両端に端子キャップ
3,3が嵌着されて抵抗体本体部4が形成される。上記
素体2の周面の抵抗体被膜に螺旋状のカッティング5が
施されて抵抗値が設定された後、この抵抗器本体部4に
は、リード線6,6が溶接接合される。さらに、上記本
体部4には、樹脂塗装が施される。
【0003】上記のように抵抗器本体部4の両端にリー
ド線6,6を溶接するための溶接装置7の概略構成を図
7に示す。抵抗器本体部4は、インデキシング回転させ
られる円板状保持部材8の外周に等間隔に形成された保
持凹部9に保持された状態で、所定の溶接位置まで順次
送られてくる。こうして所定位置まで送られてくる抵抗
器本体4の両側には、溶接ヘッド10が配置されてい
る。この溶接ヘッド10は、開閉動させられる一対の溶
接チャック11a,11bを備えており、リード線送り
機構12によって抵抗器本体4に向けてその軸線方向に
送り出されるリード線6を挟持することができるように
なっている。また、この溶接ヘッド10は、全体とし
て、抵抗器本体4の軸線方向に往復駆動させられるよう
になっている。
【0004】リード線送り機構12は、先端がいわゆる
溶け代と呼ばれる長さ溶接チャック11a,11bの前
端から突出するように、所定長さリード線を送り出す。
次に、溶接チャック11a,11bが閉動して上記のよ
うに送り出されたリード線6を挟持する。この時点で、
リード線送り機構に付属するカッタ13がリード線をそ
の前端から所定長さ位置において切断する。この状態に
おいて溶接ヘッド10が前進させられ、リード線6の前
端が抵抗器本体4の端子キャップ3に押しつけられる。
そして、端子キャップ3と溶接チャック11a,11b
との間に溶接電流が流され、端子キャップ3とリード線
6との接触部の抵抗によって生じる熱が上記リード線6
の当接前端部を溶かし、これによって、リード線が端子
キャップ3に対して溶接接合される。
【0005】次いで、溶接チャック11a,11bが開
動するとともに、溶接ヘッド10が退動し、上記円板状
保持部材8が1ピッチインデキシング送りされて新たな
抵抗器本体が溶接位置に導入されるとともに、上記と同
様の作動によってこの新たな抵抗器本体に対するリード
線の溶接が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記からわかるよう
に、溶接ヘッド10は、それ自体、保持部材に保持され
て溶接位置にある抵抗器本体4の軸線方向に往復運動
し、かつ、この溶接ヘッド10が有する溶接チャック1
1a,11bもまた開閉作動させられる。従来、このよ
うな溶接ヘッド10それ自体の動きと、溶接チャック1
1a,11bの開閉動は、カム機構によって別々に付与
されるのが通常であった。そのため、装置全体の構成が
非常に複雑になり、メインテナンスが煩雑となるとも
に、溶接装置の高速駆動を阻害する要因ともなってい
た。
【0007】また、溶接ヘッド10の往復移動行程が比
較的長く、このことが溶接装置の高速運転を阻害する要
因となっていた。この種の溶接装置において、通常、溶
接チャック11a,11bに挟持されているリード線6
は、いわゆる溶け代に相当する長さ溶接チャック11
a,11bの先端から突出させられるが、基本的に、溶
接ヘッド10に対して最小限必要なリード線軸方向の移
動行程は、上記のリード線の溶け代長さに相当する距離
である。この溶け代長さは、通常、0.3〜1.0mm
程度のわずかなものであるが、従前の溶接装置における
溶接ヘッド10の移動行程は、1〜5mmに設定される
のが普通であり、したがって、必要以上の距離を溶接ヘ
ッド10が往復動させられることによるタイムロスが多
く、溶接装置の作動速度を所定以上に上げることができ
なかったのである。
【0008】本願発明は、上述した事情のもとで考え出
されたものであって、溶接ヘッドおよび溶接チャックを
作動させるための機構を著しく簡略化するとともに、溶
接ヘッドの往復移動行程を必要最小限に短縮することに
より、機構に無理をかけることなく作動速度を飛躍的に
上げることができる新たな円筒形抵抗器のリード線溶接
方法および装置を提供することをその課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0010】すなわち、本願の請求項1に記載した発明
は、円筒状素体の両端部に端子キャップを嵌着した抵抗
器本体の上記端子キャップに対してリード線を溶接する
方法であって、所定位置に保持される上記抵抗器本体の
上記端子キャップに当接するまでリード線を送るステッ
プ、上記リード線を溶接チャックにより挟持するステッ
プ、上記溶接チャックに挟持されているリード線を前端
から所定長さ位置で切断するステップ、上記溶接チャッ
クに上記抵抗器本体に向かう押圧力を与えながら、上記
端子キャップと上記溶接チャック間に溶接電流を流すス
テップ、を含むことに特徴づけられる。
【0011】そして、本願の請求項2に記載した発明
は、上記請求項1に記載した溶接方法を実施することが
できる装置であって、上記抵抗器本体を順次リード線溶
接位置まで搬送して保持する保持機構と、上記リード線
溶接位置に保持されている抵抗器本体の軸線に対して傾
斜方向に存在する支点を中心として上記抵抗器本体に対
する退避位置と近接位置との間の一定の微小角度範囲を
揺動可能な溶接ヘッドと、を備えており、上記溶接ヘッ
ドは、作動レバーを揺動させることによって開閉させら
れ、リード線を挟持できる溶接チャックを備え、かつ、
常時上記退避位置に戻そうとする第一バネによって付勢
されており、上記溶接チャックの作動レバーは、往復駆
動体に対し、上記第一バネより強い第二バネによって相
互牽引力を与えられながら接触状態に連結させられてお
り、基準状態からの上記往復駆動体の往動初期におい
て、上記溶接ヘッドが上記退避位置において静止したま
ま上記作動レバーが揺動して溶接チャックが閉状態とな
ってリード線を挟持し、上記往復駆動体の往動中期ない
し後期において、溶接チャックがリード線を挟持したま
ま、上記往復駆動体の往動力または上記第二バネの弾力
により、上記溶接ヘッドが上記第一バネの付勢力に抗し
て上記近接位置に向けて揺動することができるようにし
たことに特徴づけられている。
【0012】さらに、本願の請求項3に記載した発明
は、請求項2の装置において、さらに、上記溶接ヘッド
が上記退避位置にあって溶接チャックが開状態にあると
きにリード線をその前端が上記抵抗器本体の端子キャッ
プに当接するまで送り、上記溶接チャックが閉状態とな
った後、上記リード線をその前端から所定長さ位置で切
断する、リード線送り・切断機構をさらに備えているこ
とに特徴づけられる。
【0013】
【発明の作用および効果】請求項1に記載した本願発明
方法においては、リード線をその前端が抵抗器本体の端
子キャップに当接するまで送ってからこのリード線を溶
接チャックによって挟持している。このとき、リード線
は、溶接チャックの先端から溶け代長さだけ突出してお
り、かつその先端が上記端子キャップに当接させられて
いる。この状態において溶接チャックに端子キャップに
向けて押圧力を与えながら端子キャップと溶接チャック
間に溶接電流を流すと、リード線と端子キャップとの当
接部の抵抗によってこの部が発熱し、リード線が溶解す
るとともに、これにともなって上記溶接チャックが前進
させられる。
【0014】すなわち、本願発明においては、上記溶接
チャックの移動距離は、上記リード線の溶け代に相当す
る距離で済むのであり、上記溶け代が通常0.3〜1.
0mmであることを考慮すると、上記溶接チャック、な
いしはこれを支持する溶接ヘッドに求められる往復移動
距離は、従前に比べてきわめて短いものになる。
【0015】したがって、本願発明によるリード線の溶
接方法によれば、溶接ヘッドの移動行程が著しく短縮さ
れることから、この方法を実施する溶接装置の作動速度
がそれだけ高められ、リード線溶接効率が一段と向上す
る。
【0016】本願の請求項2に記載した溶接装置は、上
記請求項1の溶接方法を実施することができるように構
成されている。この溶接装置における構造上の特徴は、
溶接ヘッドの進退動と、この溶接ヘッドに備わる溶接チ
ャックの開閉動とが、往復駆動体のみによって行えるよ
うにしている点である。
【0017】支点を中心として微小角度揺動可能な溶接
ヘッドは、基本的に、抵抗器本体に対する退避位置に戻
るようにバネ付勢されている。そして、この溶接ヘッド
に設けられる溶接チャックは、作動レバーを揺動させる
ことによって開閉させられるようになっており、この作
動レバーは、往復駆動体に対して、上記第一バネより強
い第二バネによって相互牽引力を与えながら接触状態に
連結させられている。
【0018】通常状態においては、上記第一バネの作用
により、上記溶接ヘッドは退避位置をとっており、か
つ、溶接チャックは開状態にある。作動レバーは第二バ
ネによって相互牽引力を与えながら往復駆動体に対し連
結させられているが、これらは接触状態にあるととも
に、上記第二バネは上記第一バネよりも強いから、往復
駆動体を往動方向に動かせると、上記作動レバーは、往
復駆動体に従動して揺動させられ、これによって溶接チ
ャックは閉動させられ、リード線を挟持する。
【0019】上記往復駆動体を往動方向にさらに動かせ
ると、溶接ヘッドは、上記往復駆動体の往動力に引かれ
るようにして、上記第一バネの弾力に打ち勝って近接位
置方向へ動こうとする。この場合、溶接チャックに挟持
されているリード線は抵抗器本体の端子キャップに当接
させられているから、溶接ヘッドの移動は実際上起こら
ず、第二バネが伸びることになる。このとき初めて、往
復押動体と溶接チャックの作動レバーとが離間する。第
二バネは上記の第一バネよりも強いから、その弾力の差
に相当する弾力によって作動レバーを介して溶接ヘッド
が近接位置方向に向けて付勢されることになる。
【0020】次いで、端子キャップと溶接チャックとの
間に溶接電流が流される。これによって溶接チャックの
先端から溶け代長さ分突出してその前端が端子キャップ
に当接する端子リードが溶け、こうしてリード線が溶け
た分、上記の付勢力によって溶接ヘッドが前進させられ
る。こうして、リード線は、都合よく抵抗器本体の端子
キャップに溶接接合される。
【0021】上記の説明から明らかなように、本願発明
の溶接装置においては、溶接ヘッドがもつ溶接チャック
が閉動してリード線を挟持する動きと、溶接チャックが
リード線挟持状態にある溶接ヘッドを退避位置から近接
位置に動かせることとを、往復駆動体の往動方向への動
きのみによって行っている。従前は、溶接ヘッドの往復
動と、溶接チャックの開閉動とを別系統のカム駆動機構
によって行っていたために、装置全体がきわめて複雑と
なり、メインテナンスが煩雑であるとともに、溶接ヘッ
ドの動きと溶接チャックの動きとを同期させつつ高速作
動させることが困難であったが、本願発明装置によれ
ば、かかる従前の問題を著しく改善することができる。
【0022】すなわち、単一系統の駆動機構によって、
溶接ヘッドの動きと、溶接チャックの開閉動とを行うよ
うにしていることから、機構が著しく簡略化され、高速
作動が可能となる。
【0023】以上のことに加え、本願の請求項3に記載
したように、リード線の前端が抵抗器本体の端子キャッ
プに当接するまで送ってからこれを溶接チャックにより
挟持し、そうして抵抗器本体に向けて押圧力を与えなが
ら溶接電流を流してリード線の先端を溶解しかつ溶接す
るようにすると、上記溶接ヘッドの往復移動行程が必要
最小限となり、このことも装置の高速作動を達成する上
で大きく寄与する。
【0024】このように、本願発明によれば、装置が著
しく簡略化されてメインテナンスが容易に行えるように
なるとともに、抵抗器本体に対するリード線溶接効率
が、一段と高められる。
【0025】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を、
図1ないし図5を参照しつつ具体的に説明する。なお、
これらの図において、図7の従来例と同等の部材または
部分には同一の符号を付してある。
【0026】図1および図2に、本願発明方法を実施す
るための装置の構成を概略的に示す。符号8は、円板状
をした搬送保持機構を示しており、その外周に複数等間
隔に設けた保持溝9に、抵抗器本体4が嵌合保持され
る。この機構8は、1ピッチ毎にインデキシング回転さ
せられ、上記抵抗器本体4が順次リード線溶接位置に運
ばれてくる。
【0027】上記搬送保持機構8の両側には、リード線
溶接位置にある抵抗器本体4の両端端子キャップ3,3
に対してそれぞれリード線溶接を行うための溶接ヘッド
10が配置されるが、図1では、右側の溶接ヘッド10
のみを示してある。
【0028】溶接ヘッド10は、開閉作動させられる一
対の溶接チャック11a,11bを備えており、比較的
長いアーム14を介して、上記抵抗器本体4の軸線に対
して傾斜する方向に位置する支点15に対し、微小角度
揺動可能に支持されている。
【0029】上記溶接ヘッド10の上記支点15を中心
とする揺動範囲は、図示しないストッパ部材によって規
制されている。そして、この溶接ヘッド10は、基本的
に、第一バネ16により、常時、上記抵抗器本体4に対
して退避する方向に付勢されている。
【0030】図1において符号17は、ギャップセンサ
を示しており、溶接ヘッド10の抵抗器本体4に向かう
動きを検出して、後述するようにリード線溶接が正しく
行われたかどうかをチェックする。
【0031】上記溶接チャック11a,11bは、溶接
ヘッド10に対して固定状に取付けられた第一の溶接チ
ャック11aと、溶接ヘッド10に対して軸18を中心
として揺動可能に取付けられた第二の溶接チャック11
bとからなっている。各溶接チャック11a,11bの
対向面には、円筒内面状のチャック溝19,19が形成
されており、上記第二溶接チャック11bの軸18を中
心とした揺動により、両溶接チャック11a,11bが
開閉動して、両チャック溝19,19間へのリード線6
の挟持、およびその解除を行うことができるようになっ
ている。もちろん、上記両溶接チャック11a,11b
の各対向面に設けられるチャック溝19,19は、ほ
ぼ、上記リード線溶接位置にある抵抗器本体4の軸線方
向に延びるように出されている。
【0032】本願発明において溶接ヘッド10は支点1
5を中心として揺動するものであるが、この揺動範囲は
後述するようにきわめて微小であるため、上記溶接ヘッ
ド10の揺動によるそのリード線と直交する方向への移
動が問題となることはほとんどない。なお、かかる溶接
ヘッド10の揺動によるリード線と直交する方向へのず
れ動を小さくするためには、上記溶接ヘッド10の揺動
支点15の位置を、図に示す位置よりもより搬送保持機
構8に近づけるようにすればよい。
【0033】図2に表れているように、上記溶接チャッ
クのうち、第二の溶接チャック11bには、ベルクラン
ク状の作動アーム20が側方に延ばされている。一方、
垂直方向に往復移動するロッド状の往復駆動体21の先
端と上記作動アーム20との間には、第二バネ22が介
装されている。この第二バネ22は、上記溶接ヘッド1
0をその退避位置方向へ付勢する第一バネ16の弾力よ
りも大きくしてあり、往復駆動体21と作動アーム20
とを互いに牽引しあう働きをする。また、こうして互い
に牽引しあう往復駆動体21と上記作動アーム20と
は、通常状態において互いに接触状態にある。
【0034】上記ロッド状の往復駆動体21は、バネ2
3によって上方に向けて付勢されており、その下端に設
けたカムフォロア24が円周内面状の回転偏心カム25
によって往復駆動させられるようになっている。
【0035】図3に詳示するように、溶接ヘッド10が
第一バネ16に引っ張られて退避位置をとるとき、溶接
チャック11a,11bの先端とリード線を溶接するべ
き抵抗器本体4の端子キャップ3との間との隙間は、い
わゆるリード線6の溶け代に相当するすきまでよい。す
なわち、この隙間は、たとえば、0.3〜1.0mmに
設定される。
【0036】溶接ヘッド10のさらに外方に配置される
リード線送り・切断機構26から、リード線6が、開状
態にある一対の溶接チャック11a,11bの両チャッ
ク溝19,19がなす空間を介して、これに案内されな
がら前端が上記抵抗器本体4の端子キャップ3に当接す
るまで送られる(図3)。次に、回転偏心カム25の回
転により往復駆動体21が矢印P方向に往動を始める。
第二バネ22は強力であり、往復駆動体21の先端と上
記作動アーム20とは当接状態にあるから、この往復駆
動体21の矢印P方向の往動開始にともない、まず、溶
接チャック11a,11bが閉方向へ揺動させられ、こ
れによって一対の溶接チャック11a,11b間が狭め
られて、上記リード線6を挟持する(図4)。
【0037】さらに上記往復駆動体21の矢印P方向の
往動が進むと、溶接ヘッド10は、上記溶接チャック1
1a,11bが挟持するリード線6の前端が端子キャッ
プ3に当接しているために近接方向へ移動できないた
め、作動アーム20と往復駆動体21との間が開き、こ
れによって第二バネ22が引き伸ばされる。なお、この
時点に到る間に、リード線送り・切断機構26が、上記
のように挟持されているリード線6をその前端から所定
長さ位置において切断する。
【0038】次に、抵抗器本体4の端子キャップ3と溶
接チャック11a,11bとの間に溶接電流が流され
る。これによって溶接チャック11a,11bから突出
していて端子キャップ3に接触するリード線6が溶融す
る。これによって溶接ヘッド10に対する近接方向移動
に対する阻止力が解除される。溶接ヘッド10は、第一
バネ16によって常時退避位置方向に付勢されている
が、上記のように引き伸ばされた第二バネ22の弾力は
上記の第一バネ16の弾力よりも大きいから、この第二
バネの弾力と上記第一バネの弾力との差に相当する弾力
によって、溶接ヘッド10は近接方向へ揺動する(図
5)。この揺動距離は、ほぼ上記したリード線の溶け代
に相当する距離、すなわち0.3〜1.0mm未満であ
る。
【0039】上記溶接ヘッド10が近接動させられる
と、リード線6の溶け代部分が図5に詳示するようにネ
イルヘッド状に変形し、比較的大きな面積でリード線6
が端子キャップ3に対して溶接される。
【0040】偏心カム25の回転がさらに進むと、上記
往復駆動体21の動きは、矢印Q方向の復動に転じる。
この復動は、バネ23の弾力によって行われる。かかる
復動の間、上記第二バネ22がいまだ引き伸ばされてい
る間は、溶接ヘッド10の近接位置が保持されるが、往
復駆動体21の先端が作動アーム20に接触して上記第
二バネ22の弾力が消失させられると同時に、溶接ヘッ
ド10は第一バネ16の弾力による退避位置方向への動
きをし、これと相前後するようにして、往復駆動体21
が作動アーム20を突き上げて、溶接チャック11a,
11bを開動させる。
【0041】こうして、リード線6の溶接工程サイクル
が終了し、リード線溶接を終えた抵抗器1は、搬送保持
機構8のインデキシング回転によって上記リード線溶接
位置から搬出される。なお、このとき、溶接チャック1
1a,11bは、充分に拡げられ、これら溶接チャック
11a,11bの間から抵抗器本体4に溶接されたリー
ド線6が逃げ動することができる。
【0042】上記の搬送保持機構8のインデキシング回
転により、新たな抵抗器本体4がリード線溶接位置に運
ばれ、これに対して、上述したのと同様の作動により、
リード線6が溶接される。
【0043】以上の説明から明らかなように、本願発明
のリード線溶接方法ないしはそのための装置は、次の二
点において特徴的である。
【0044】その第一は、リード線6をその前端が抵抗
器本体の端子キャップ3に当接するまで送ってから、溶
接チャック11a,11bに挟持させているため、溶接
チャック11a,11bないしこれを保持する溶接ヘッ
ド10の移動行程は、溶接チャック11a,11bから
突出させるべきリード線6の溶け代分でよくなる。この
溶け代は、通常、0.3〜1.0mmであり、したがっ
て、上記溶接ヘッド10の移動行程はきわめて小さなも
のとなる。したがって、従来に比較し、溶接ヘッド10
に無駄な動きがなく、そのことが、溶接装置の作動速度
の向上につながる。
【0045】そして、その第二は、溶接ヘッド10の動
きとこれが有する溶接チャック11a,11bの開閉動
とを、往復駆動体21の往復動のみによって行っている
ということである。従来は、これら溶接ヘッドと、溶接
チャックの開閉動とは、各別のカム連動機構によって得
ていたが、本願発明においては、1系統によってヘッド
の動きと溶接チャックの動きとを得るようにしているの
で、機構そのものが著しく簡略化される。これにともな
い、装置のメインテナンスがきわめて容易となり、ま
た、装置の作動速度の向上にもつながる。
【0046】以上ことから、本願発明によれば、簡単な
構成により、抵抗器本体に対するリード線溶接を、一段
と効率よく行うことができるようになったのであり、ま
た、故障も少なく、かつメインテナンスにも有利とな
る。
【0047】もちろん、本願発明の範囲は、上述した実
施例に限定されるものではない。往復駆動体を往復駆動
させるための具体的な機構は、種々考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明装置の一実施例の側面図である。
【図2】図1に示す実施例の図1のII−II線矢視図であ
る。
【図3】上記実施例の作動説明図であり、抵抗器本体に
当接するまでリード線が送られた状態を示す。
【図4】上記実施例の作動説明図であり、抵抗器本体に
当接するまで送られたリード線が溶接チャックにより挟
持された状態を示す。
【図5】上記実施例の作動説明図であり、溶接電流の通
電によってリード線前端部が溶解し、溶接ヘッドが前進
した状態を示す。
【図6】円筒形抵抗器の一般的構造を示す断面図であ
る。
【図7】従来例の説明図である。
【符号の説明】
3 端子キャップ 4 抵抗器本体 6 リード線 10 溶接ヘッド 11a,11b 溶接チャック 16 第一バネ 20 作動アーム 21 往復駆動体 22 第二バネ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状素体の両端部に端子キャップを嵌
    着した抵抗器本体の上記端子キャップに対してリード線
    を溶接する方法であって、 所定位置に保持される上記抵抗器本体の上記端子キャッ
    プに当接するまでリード線を送るステップ、 上記リード線を溶接チャックにより挟持するステップ、 上記溶接チャックに挟持されているリード線を前端から
    所定長さ位置で切断するステップ、 上記溶接チャックに上記抵抗器本体に向かう押圧力を与
    えながら、上記端子キャップと上記溶接チャック間に溶
    接電流を流すステップ、を含むことを特徴とする、円筒
    形抵抗器のリード線溶接方法。
  2. 【請求項2】 円筒状素体の両端部に端子キャップを嵌
    着した抵抗器本体の上記端子キャップに対してリード線
    を溶接するための装置であって、 上記抵抗器本体を順次リード線溶接位置まで搬送して保
    持する保持機構と、 上記リード線溶接位置に保持されている抵抗器本体の軸
    線に対して傾斜方向に存在する支点を中心として上記抵
    抗器本体に対する退避位置と近接位置との間の一定の微
    小角度範囲を揺動可能な溶接ヘッドと、を備えており、 上記溶接ヘッドは、作動レバーを揺動させることによっ
    て開閉させられ、リード線を挟持できる溶接チャックを
    備え、かつ、常時上記退避位置に戻そうとする第一バネ
    によって付勢されており、 上記溶接チャックの作動レバーは、往復駆動体に対し、
    上記第一バネより強い第二バネによって相互牽引力を与
    えられながら接触状態に連結させられており、 基準状態からの上記往復駆動体の往動初期において、上
    記溶接ヘッドが上記退避位置において静止したまま上記
    作動レバーが揺動して溶接チャックが閉状態となってリ
    ード線を挟持し、上記往復駆動体の往動中期ないし後期
    において、溶接チャックがリード線を挟持したまま、上
    記往復駆動体の往動力または上記第二バネの弾力によ
    り、上記溶接ヘッドが上記第一バネの付勢力に抗して上
    記近接位置に向けて揺動することができるようにしたこ
    とを特徴とする、円筒形抵抗器のリード線溶接装置。
  3. 【請求項3】 上記溶接ヘッドが上記退避位置にあって
    溶接チャックが開状態にあるときにリード線をその前端
    が上記抵抗器本体の端子キャップに当接するまで送り、
    上記溶接チャックが閉状態となった後、上記リード線を
    その前端から所定長さ位置で切断する、リード線送り・
    切断機構をさらに備えている、請求項2の装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104259696A (zh) * 2014-08-20 2015-01-07 长沙新气象自动化技术有限公司 电阻引脚自动焊接装置
CN117594323A (zh) * 2024-01-14 2024-02-23 赣州山达士电子有限公司 电阻双脚片自动整形焊接设备

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