JPH0633300A - 共析めっき方法 - Google Patents

共析めっき方法

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JPH0633300A
JPH0633300A JP18688492A JP18688492A JPH0633300A JP H0633300 A JPH0633300 A JP H0633300A JP 18688492 A JP18688492 A JP 18688492A JP 18688492 A JP18688492 A JP 18688492A JP H0633300 A JPH0633300 A JP H0633300A
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JP
Japan
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plating
fine particles
eutectoid
ptfe
plating method
Prior art date
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Pending
Application number
JP18688492A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Atobe
光朗 跡部
Yoshiyuki Miyasaka
善之 宮坂
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定した分散、複合めっきが可能となり良質
なめっき製品を得る。 【構成】 めっき液中に有機微粒子または無機微粒子を
含むめっき液において超音波を継続または断続的に印加
することにより、微粒子の凝集を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共析めっき液に係わ
り、特にめっき液に含まれる微粒子の凝集を最小限に押
さえることにより、安定した機能を発揮するめっき被膜
を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ニッケルめっき液や銅、クロ
ム、ニッケルリン、ニッケルタングステン、コバルトめ
っき等に耐摩耗性や自己潤滑性、耐食性等の機能を向上
させるためアルミナ、チッ化シリコン、炭化シリコン等
のセラミックスやPTFE、PFA等の有機物や、ダイ
ヤモンド、ふっ化カーボン、硫化モリブデン等の微粒子
を分散し、析出金属とともに共析するめっき方法が検討
され実用化されている。この微粒子の大きさは平均粒径
は0.01ミクロンから5ミクロンくらいが一般的であ
る。これらの微粒子は、めっき中で陰極にクーロン力で
吸着した後、その周辺をめっき膜で包み共析していくと
考えられる。この粒子は細かければ細かい程めっき膜厚
は薄くても微粒子の固着強度が高いため有利である。そ
のため、めっき中でなるべく一次粒子で留まることが望
ましい。そのため、微粒子周辺に界面活性剤を吸着させ
たり、強力な攪拌を行う等をして凝集を防いでいた。
【0003】また、最近、インクジェット記録装置が記
録時の騒音が極めて小さいこと、高速印字が可能である
ことカラー化が容易なこと等から注目されている。一般
的にインクジェットヘッドから吐出するインクの飛行安
定性、直進性を維持するため、ノズル周辺に撥インク処
理が施される。この撥インク処理は、フッ素系樹脂を蒸
着、コーティング等の手段で形成されるが、めっき膜の
中にフッ素系樹脂の微粒子を分散共析することにより紙
等がノズル表面にこすれても優れた耐久性を維持し、安
定したインク吐出特性が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の共析めっき方法だけでは二次凝集を避けるこ
とはできず、めっき中に沈澱したり、品物に粒子の大き
い共析物が付着し欠陥等を起こしていた。特に強力な攪
拌は、共析量を減少させたり、被めっき体の形状により
めっきの不均一さが多くの場合発生していた。
【0005】また、平均粒径0.2ミクロン程度のPT
FEと界面活性剤を含むニッケルめっきを一ヶ月保持し
ておき、粒度分布測定器で測定すると0.2ミクロン分
布領域と2ミクロンから30ミクロン領域、さらに10
0ミクロン領域に分布していることがわかった。そのた
め、微細穴等を有した品物にめっきした場合穴つまり等
の不良になったり、めっき槽底に沈澱し、PTFE濃度
が低下し、めっき膜中へのPTFE共析量が減少すると
いう状況が発生した。
【0006】また、インクジェットノズル周辺へ前記共
析めっきを行った場合、めっき液建浴当初と比べ、経時
的にノズルへの穴づまり、テフロン脱落が発生した。
【0007】したがって、本発明の目的は、共析めっき
液に超音波を与え微粒子の凝集を押さえることまたは、
凝集したものをほぐす手段を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、めっき液中に
有機微粒子または無機微粒子を含むめっき液において超
音波を継続または断続的に印加することを特徴とする共
析めっき方法で、共析めっき液に超音波を与え微粒子の
凝集を押さえることまたは、凝集したものをほぐすこと
にある。
【0009】
【作用】微粒子は、単位体積当たりで考えると非常に表
面積が大きくなるため、見かけ上のクーロン力が大きく
なり、凝集しやすくなる。お互いの引力が大きい為、弱
い外部の力では切り離すことは難しい。そのため、攪拌
だけでは効果がない。また、超音波の中でも出力が大き
く、特にホモジナイザーのような出力の大きいものが有
利である。また、循環式の超音波ホモジナイザーを用い
ることにより、めっき槽に直接振動、衝撃をかけること
なく微粒子を分散することができるため非常に有利であ
る。
【0010】しかし、当てすぎると二次凝集を起こす要
因ともなるため、それぞれの共析めっきにあった印加出
力を与えることが望ましい。
【0011】
【実施例】
(実施例1)スルファミン酸ニッケル400g/l、ホ
ウ酸100g/l、塩化ニッケル50g/l、0.2ミ
クロン平均粒子のPTFEを15%重量%、界面活性
剤、ピット防止剤、光沢剤を含むめっき液を建浴し、摂
氏40度に加温した。この時のめっき装置の概略を図1
に示す。構成としては、めっき槽1の中にめっき液8が
あり、ニッケル陽極3、被めっき体2を陰極にとり、循
環ポンプ4で循環パイプ5により、めっき液を循環す
る。さらにここで本発明の600W、20kHzの超音
波発生器6を介して循環用のポンプ9により、循環パイ
プ7をとおりめっき液がめっき槽1に戻されるようにな
っている。
【0012】建浴時のPTFEの分布状態をレーザー粒
径測定器で測定したところ図2のとおりであった。
【0013】次に、真鍮基板を脱脂、水洗、中和、水
洗、ニッケルストライクめっきした後摂氏40度に加温
し、超音波を常時印加しながら2A/dm2 の電流密度
で真鍮基板にめっきを繰り返し、1ヶ月繰り返し作業を
行なった。
【0014】その時のPTFE粒子径を測定した結果を
図3に示す。すなわち、PTFE分散状態は良好で凝集
している様子は見られなかった。その結果均一なめっき
膜状態が常に得られるようになった。
【0015】(比較例)上記と同様のめっき液で超音波
を用いないめっき装置で上記と同様の方法により、1ヶ
月間めっきを続けた。その結果、図7に示すようなPT
FE粒子分布状態となり、明らかにPTFEの凝集が見
られた。また、被めっき体の品質の観点からも明らかに
めっき膜中に含まれるPTFE量が不均一となり、分散
量が減少した。
【0016】(実施例2)スルファミン酸ニッケル40
0g/l、ホウ酸100g/l、塩化ニッケル50g/
l、0.2ミクロン平均粒子のPTFEを15%重量
%、界面活性剤、ピット防止剤、光沢剤を含むめっき液
を建浴し、摂氏40度に加温した。この時のめっき装置
の概略を図4に示す。構成としては、めっき槽1の中に
めっき液8があり、ニッケル陽極3、被めっき体2を陰
極にとり、循環ポンプ4で循環パイプ5により、めっき
液を循環する。さらにここで本発明の600W、20k
Hzの循環式超音波ホモジナイザー10を介して、循環
パイプ7をとおりめっき液がめっき槽1に戻されるよう
になっている。
【0017】建浴時のPTFEの分布状態をレーザー粒
径測定器で測定したところ図2とほぼ同様の結果であっ
た。
【0018】次に、真鍮基板を脱脂、水洗、中和、水
洗、ニッケルストライクめっきした後摂氏40度に加温
し、超音波を常時印加しながら2A/dm2 の電流密度
で真鍮基板にめっきを繰り返し、1ヶ月繰り返し作業を
行なった。
【0019】その時のPTFE粒子径を測定した結果を
図5に示す。すなわち、初期状態よりも良好な分散状態
を示した。その結果均一なめっき膜状態が常に得られる
ようになった。
【0020】(実施例3)実施例2と同様のめっき方法
と設備で、超音波を2時間間隔で間欠的に印加した。そ
れにより、超音波によるめっき液の温度上昇を防止する
ことができた。PTFEの分散状況も実施例2とほぼ同
様の良好な結果を得ることができた。
【0021】(実施例4)実施例2と同様のめっき方法
と設備で、図6に示すようなインクジェットノズルを形
成したステンレス製プレートの表面に約3ミクロンの共
析めっきを施した。
【0022】このノズルプレートをインクジェット記録
装置に搭載し、インク吐出評価をおこなったところ安定
した吐出特性を示した。また、1ヶ月間連続して流動し
たがPTFEの凝集によるノズルづまり、プレートから
の脱落は発生しなかった。
【0023】
【発明の効果】本発明は、めっき液中に有機微粒子また
は無機微粒子を含むめっき液において超音波を継続また
は断続的に印加することを特徴とする共析めっき方法
で、共析めっき液に超音波を与え微粒子の凝集を押さえ
ること、または凝集したものをほぐすことにある。
【0024】これにより、安定した分散、複合めっきが
可能となり良質なめっき製品が得られるようになった。
【0025】特にインクジェットヘッド用ノズルプレー
トの撥インク処理方法に用いることにより、従来より、
大幅な特性向上と歩留まりの向上が見込めるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるめっき槽の構成
概略図である。
【図2】本発明の第1の実施例におけるめっき建浴時点
のPTFE分散状態図である。
【図3】本発明の第1の実施例におけるめっき方法で長
時間めっきした後のPTFE分散状態図である。
【図4】本発明の第2の実施例におけるめっき槽の構成
概略図である。
【図5】本発明の第2の実施例におけるめっき方法で長
時間めっきした後のPTFE分散状態図である。
【図6】本発明の第4の実施例におけるインクジェット
ノズルプレートの構成概略図である。
【図7】比較例で本発明のめっき方法を用いないで長時
間めっきした後のPTFE分散状態図である。
【符号の説明】
1 めっき槽 2 陰極 3 陽極 4 循環ポンプ 5 循環パイプ 6 超音波発振器 7 循環パイプ 8 めっき液 9 循環ポンプ 10 循環式超音波ホモジナイザー 11 基板 12 ノズル穴 13 共析めっき膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき液中に有機微粒子または無機微粒
    子を含むめっき液において超音波を継続または断続的に
    印加することを特徴とする共析めっき方法。
  2. 【請求項2】 前記超音波において発振機の出力が20
    0ワット以上であることを特徴とする請求項1記載の共
    析めっき方法。
  3. 【請求項3】 前記超音波において循環式超音波ホモジ
    ナイザーを用いたことを特徴とする請求項1記載の共析
    めっき方法。
  4. 【請求項4】 めっき液中にPTFEまたは、ふっ化カ
    ーボン微粒子を含むめっきにおいて、インクジェットヘ
    ッドのインク吐出ノズル周辺に共析めっきを形成するこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3
    記載の共析めっき方法。
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