JPH0633257U - 硬貨回収金庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 楽な姿勢で金庫部の操作を行える硬貨回収金
庫を提供すること。 【構成】 券売機，精算機等に使用される硬貨回収金庫
において，当該硬貨回収金庫を構成する各種別硬貨収納
用の金庫部１１を，その頂部が開放された長方形の箱状
の本体１５，長手方向の一側壁１５ｂの下部に設けた排
出口１６，側壁１５ｂの上部に設けた排出口１６を覆う
カバ−プレ−トに支持されるヒンジ１７，反対側の側壁
に近い上部に長手方向に直交する棒状の取手１８を備
え，ヒンジ１７を支軸として本体１５を回動するように
構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は券売機，精算機等に使用される硬貨回収金庫の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の券売機・精算機等に使用される硬貨回収金庫１は，図５に示すように， 通常１０円，５０円，１００円，及び５００円の４種類の硬貨を収納する同形の 金庫部１ａ，１ｂ，１ｃ及び１ｄより成り，これらの各金庫部１ａ〜１ｄは金庫 底板２の上に並置されるようにして収納され，夫々の金庫部１ａ〜１ｄは金庫部 １ｄで代表して示すように，長方形の箱形の本体３の頂部３ａは開放され，長手 方向の前壁３ｂには取手４が取り付けられ，図６に示すように，図示されない検 銭装置から類別された硬貨Ｃを上方から各本体３中に落下させて蓄積するように なっている。 このように蓄積された硬貨Ｃを回収するために，該当の金庫部，たとえば，金 庫部１ｄの取手４によりその本体３を底板２の上を滑らせて，図６においては， 左方へ引き出し，ストップ金具５が金庫下部ストッパ６に突き当ったところで取 手４を下げると，本体３の後壁３ｃの上端部，又はストップ金具７が金庫上部ス トッパ８に突き当り，図７（Ａ）に示すように本体３は傾斜した位置で保持され る。 したがって，この状態で，図７（Ｂ）に示すように前壁３ｂに備えられたシャ ッタ９を引き上げると，硬貨Ｃは前壁３ｂの開口１０から落下し，袋又は箱Ｈに 回収される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで，従来のものでは，上記のように一旦，水平方向に引き出した後に下 方に傾斜させて硬貨を取り出すような構成となっていたから，上記の硬貨の取り 出し作業の過程において，操作者は取手４やシャッタ９の位置が下がるために， その都度，腰又は膝を曲げて操作する必要があり，この操作を繰り返すと腰痛な どの障害を生ずる恐れがあるという問題点があった。 このため，楽な姿勢で金庫部の操作を行える硬貨回収金庫が要望されていた。 本考案は従来のものの上記課題（問題点）を解決するようにした硬貨回収金庫 を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の硬貨回収金庫は，この課題を解決するために，券売機，精算機等に使 用される硬貨回収金庫において，当該硬貨回収金庫を構成する各種別硬貨収納用 の金庫部を，夫々頂部が開放された長方形の箱状の本体，長手方向の一側壁の下 部に設けた排出口，前記側壁の上部に設けた前記排出口を覆うカバ−プレ−トに 支持されるヒンジ，反対側の側壁に近い上部に長手方向に直交する棒状の取手を 備え，前記ヒンジを支軸として前記本体を回動するように構成した。

【０００５】

【作用】

先ず，金庫部を券売機，精算機等から引出し，硬化回収金庫の棒状取手を片手 で持ち上げると，金庫本体はヒンジを支軸として上方へ回動すると同時に，排出 口が固定したカバ−プレ−トから離れて開放され，蓄積された硬貨は自重で落下 し，下方に置かれた袋又は箱に回収される。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の硬貨回収金庫の券売機に取り付けられた全体構成を示す斜視図 ，図２は本考案の硬貨回収金庫の基本ユニットとなる種別硬貨収納用の金庫部の 構成を示す斜視図である。 図１において，２２は本考案の硬貨回収金庫で，この金庫２２は，たとえば， 手前から１０円，１００円，５０円，５００円のそれぞれの種別硬貨を収納用の 個別の金庫部１１，１２，１３，１４とこれら金庫部１１〜１４を図示のように 並置収納する引き出し状の収納箱２２Ｈから成る。なお，２２ａは金庫全面の取 手で，収納箱２２Ｈは，たとえば，スチ−ル事務机またはロッカ−における引き 出しと同等の構成のものを使用すれば良い。 金庫部１１〜１４の構造は，収納される硬貨の種別が相違するだけで，同一の 構造で良いので，これら金庫部１１〜１４の代表として，１０円硬貨用の金庫部 １１により，各金庫部の構成を図２を用いて説明する。 金庫部１１の箱状の本体１５の頂部１５ａは開口され，長手方向の前方の側壁 １５ｂの下部に排出口１６が，又この側壁１５ｂの上部にはヒンジ１７が取り付 けられ，後方の側壁１５ｃに近い上部に長手方向に直角に棒状の操作用の取手１ ８が取り付けられている。 図３に示すように他方側の側壁１５ｄ，１５ｅにはヒンジ１７を支持するカバ −プレ−ト１９が排出口１６に密着するように段部２０が設けられ，カバ−プレ −ト１９は市販のガイドレ−ル組立体２１ａを介して金庫２２の側壁２２ｂに対 し図１で左右，図３では紙面に垂直方向に走行可能に固定されている。 又図３に示すように，側壁１５ｄ，１５ｅの右下部には斜めの切欠き部２３が 設けられ，本体１５がヒンジ１７を支軸として回動する場合，金庫部２２の側壁 ２２ｃに取り付けられたガイドレ−ル組立体２１ｂと，ガイドレ−ル組立体２１ ｂを介して前記のカバ−プレ−ト１９と同様に走行し，且つ本体１５を支持する 変形Ｌ字形断面を有する支持プレ−ト２４と回動に対して干渉しないようになっ ている。なお，側壁１５ｃも同様に折り曲げられていることは勿論である。

【０００７】 次に，本考案の金庫の操作並びに作動について説明する。 操作者は，まず，図１に示すように券売機等の取付部から取手２２ａをつかん で各金庫部が収納されている箱２２Ｈを手前側に引き出し，次いで，たとえば， １０円硬貨用の金庫部１１の取手１８を片手で持ち上げると，その本体１５は図 ４に示すようにヒンジ１７を支軸として反時計方向に回動すると共に，排出口１ ６の部分がカバ−プレ−ト１９から離れるため，本体１５内に蓄積された１０円 硬貨Ｃは自重で落下して下方に置かれた袋又は箱２５に回収される。 同様に，他の金庫部１２〜１４に収納されている５０円〜５００円等の他の硬 貨についても，それらの金庫部１２〜１４に設けられている取手１８を片手で持 ち上げて硬貨を取り出すようにすれば良い。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の硬貨収納金庫は上記のように構成されているから，次のような優れた 効果を有する。 種別硬貨の金庫部が収納された収納箱を手前側に引き出した後，個別の硬貨は 各金庫部を片手で持ち上げるだけの一動作で硬貨が排出されるため，操作者は腰 又は膝を曲げるような無理な姿勢をとる必要がなく，楽な姿勢で，硬貨の回収が でき，操作者の健康管理の上でも優れている。 しかも，各硬貨の回収は最初に収納箱を引き出しておけば，後は該当の金庫部 の取手を順次持ち上げるだけで良いため，従来のもののように各種別硬貨毎に金 庫部を引き出す動作は不要となる点で作業効率も向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の硬貨回収金庫を券売機に取
り付けた状態を示す斜視図である。

【図２】個別硬貨用の金庫部の構成を示す拡大斜視図で
ある。

【図３】硬貨回収金庫の要部の拡大側面図である。

【図４】図３に示す金庫部の取手を持ち上げた状態を示
す側面図である。

【図５】従来例の券売機に付属する硬貨回収金庫の構成
を示す斜視図である。

【図６】図５に示す硬貨回収金庫の概略構成を示す側面
図である。

【図７】図６の硬貨回収金庫から硬貨を排出する動作を
示す説明図で，同図（Ａ）はシャッタが閉じた状態を，
同図（Ｂ）はシャッタを開いて硬貨を取り出し中の状態
を示すものである。

【符号の説明】

１１〜１４：種別硬貨用の金庫部 １５：本体 １５ａ：頂部 １５ｂ，１５ｃ：側壁 １６：排出口 １７：ヒンジ １８：取手（回収操作用） １９：カバ−プレ−ト ２２：硬貨回収金庫 ２２ａ：取手（引き出し用）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 券売機，精算機等に使用される硬貨回収
   金庫において，当該硬貨回収金庫を構成する各種別硬貨
   収納用の金庫部を，夫々頂部が開放された長方形の箱状
   の本体，長手方向の一側壁の下部に設けた排出口，前記
   側壁の上部に設けた前記排出口を覆うカバ−プレ−トに
   支持されるヒンジ，反対側の側壁に近い上部に長手方向
   に直交する棒状の取手を備え，前記ヒンジを支軸として
   前記本体を回動するように構成したことを特徴とする硬
   貨回収金庫。