JPH0633112U - 顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡

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JPH0633112U
JPH0633112U JP6729392U JP6729392U JPH0633112U JP H0633112 U JPH0633112 U JP H0633112U JP 6729392 U JP6729392 U JP 6729392U JP 6729392 U JP6729392 U JP 6729392U JP H0633112 U JPH0633112 U JP H0633112U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スイッチの操作のみで、試料交換を容易にする
とともに、次の試料の観察の準備を容易にする。 【構成】CPU9には、指令スイッチ11とステージ1
に対して電動レボルバ7を上下動させる微動焦準装置6
と微動焦準装置6の焦準調整範囲6aの上限,中央にそ
れぞれ配置されたセンサ14a,bとが接続され、指令
スイッチ11が操作された時に、微動焦準装置6の現在
位置6bをその調整範囲6aの上限方向に駆動させ、セ
ンサ14aで上限位置に駆動されたことを確認した後、
下限方向に向けて駆動させ、センサ14bで略中央にに
駆動された時に停止するように、駆動回路64に指示
し、モータ61を駆動させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は顕微鏡に係り、特に、この粗動焦準装置の調整範囲に比べて狭い焦準 範囲の微動焦準装置を備えた顕微鏡を対象とし、試料を交換する時に、顕微鏡を 初期化し、次にステージに載置される試料の観察をスムーズに行うことができる ようにした顕微鏡に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、この種の顕微鏡に用いられる焦準装置は、手動,電動に係わらず、次の ような2種のタイプが存在する。 第1タイプの焦準装置は、ラック及びピニオン等から構成される一組の焦準部 材を駆動する駆動部材の駆動分解能を、例えばギア比を換えるなどによって切り 換えることによって、粗動と微動とを切り換えるものである。この第1タイプの 焦準装置は、同じ焦準部材を駆動するため、微動時の焦準調整可能な範囲は、粗 動時と同じく広い。
【0003】 第2タイプの焦準装置は、粗動用,微動用各々に、焦準部材と駆動部材とを有 するものであり、粗動焦準部材は大きく、粗動駆動部材は駆動分解能が低く、ま た、微動焦準部材は小さく、微動駆動部材は駆動分解能が高いものであった。し たがって、簡単な構成で、安価に構成できた。このような第2タイプの焦準装置 を用いた顕微鏡は、粗動焦準装置を用いて、比較的大きな範囲の中から微動焦準 装置の比較的小さな範囲内に収まるように焦点を合わせ、粗動焦準装置から微動 焦準装置に切り換えて、微動焦準装置を用いて厳密に焦点を合わせていた。
【0004】 ところで、顕微鏡に用いられる電動レボルバは、対物レンズの切り換えが指示 された時のみ、対物レンズを切り換えるものであった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、このような焦準装置を用いた従来の顕微鏡においては、次のよ うな欠点を持っていた。 第1タイプの焦準装置は、粗動と微動とを切り換える切り換え機構を必要とす るため、構成が複雑になり、また、この焦準装置を配置する場所に大きな収容ス ペースを必要とするという問題があった。
【0006】 第2タイプの焦準装置は、微動焦準装置における調整範囲が短いため、粗動と 微動とを切り換えながら焦準させる必要があった。 ところで、試料を顕微鏡観察する場合、通常、まず、低倍率の対物レンズを用 いて試料上の特に観察したい部分を探し、徐々に高倍率の対物レンズに切り換え ながら目的の倍率で観察する。したがって、従来の電動レボルバを用いた顕微鏡 は、試料を交換する度に、低倍率の対物レンズを選択するように電動レボルバを 走査する必要があった。また、高倍率の対物レンズは、一般にその先端と試料と の間隔が短い。したがって、高倍率の対物レンズを付けたまま、試料を交換しよ うとした時、次の試料の厚さが観察済の試料より厚い場合、ステージに試料を載 せると試料と対物レンズとが衝突し、対物レンズや試料を傷つけることがあった 。
【0007】 本考案は、このような問題に鑑みてなされたものであり、試料交換時に、対物 レンズや試料の保護のため、さらには、次の観察の準備のために、初期化を行う ことができる顕微鏡を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本考案の顕微鏡は、電動レボルバと、該電動レボル バに装着された対物レンズを含む観察光学系と、試料を載置するステージと、前 記観察光学系と前記ステージとを相対移動させることによって焦点を合わせる粗 動焦準装置と、該粗動焦準装置の調整範囲に比べて狭い範囲で前記観察光学系と 前記ステージとを相対的に微動させることによって焦点を合わせる微動焦準装置 とを備えた顕微鏡において、外部から操作された時に指示信号を出力する指示手 段と、前記指示信号が入力された場合に、前記電動レボルバに装着された複数の 対物レンズのうち最も作動距離の長い対物レンズを前記光路上に配置させるよう に電動レボルバを駆動する電動レボルバ駆動手段と、前記指示信号により、前記 微動焦準装置は、この微動焦準装置の調整範囲のほぼ中央になるように、前記観 察光学系と前記ステージとの相対位置を設定するプリセット手段とを備えたもの である。
【0009】
【作用】
本考案によれば、試料交換時に操作者が操作することにより指示手段から指示 信号が出力され、この指示信号に基づいて、電動レボルバ駆動手段は、試料との 間隔が比較的大きな低倍率の対物レンズを観察光路上に配置する。これによって 、対物レンズや試料の保護ができるとともに、次の試料を観察するための準備が 自動的になされることになる。さらに、指示信号に基づいて、プリセット手段は 、微動焦準手段の調整範囲のほぼ中央になるように、前記観察光学系と前記ステ ージとの相対位置を設定する。これにより、次に焦準を合わせる時に、粗動焦準 装置で微動焦準装置の焦準範囲内に追い込んだ後、微動焦準装置で焦準を合わせ る時に、調整範囲を越えることが少なくなり、したがって、粗動と微動の切り換 えが少なくなる。
【0010】
【実施例】
本発明の実施例の顕微鏡を図面を用いて説明する。 図1に示すように、この顕微鏡は、試料2を載せるステージ1を有する。また このステージ1には顕微鏡本体(図省略)に固定され、この本体にはアーム3が 固定され、このアーム3はステージ1に対して上側に位置する。このアーム3は 、光軸Oに沿って試料2を観察する光学系(図示せず)及びこの光学系を支持す る鏡筒(図示せず)等を保持している。また、アーム3には、粗動焦準装置4が 設けられている。この粗動焦準装置4は、反射照明ユニット5を上下動させる。 この反射照明ユニット5は、試料2を照明する光学系のユニットであり、光源( 図示せず)からの光束は、光軸Sに沿って進み、ハーフミラー51,対物レンズ 81を介して、試料2を照明する。このユニット5には、微動焦準装置6が設け られ、この微動焦準装置6は、その下端に接続された電動レボルバ7を上下動さ せる。この電動レボルバ7は、レボルバ71に複数の対物レンズ81,82(実 際は図2のように5個)が装着されており、モータ72,ギア機構73はこのレ ボルバ71を回転させる。
【0011】 次に、電動レボルバ7の電気的接続について説明する。図2に示すように、電 動レボルバ7は、5個の対物レンズ81〜85が装着されている。この電動レボ ルバ7は、番地検出回路74を有し、この番地検出回路74は、光軸Oと一致す る場所に位置する対物レンズの番地を検出し、番地信号をCPU9に出力する。 また、CPU9は、駆動回路75に駆動信号を出力し、駆動回路75は、この駆 動信号に基づいて、モータ72を駆動する。これによって、任意の番地に装着さ れた対物レンズを光軸Oと一致する位置に配置できる。また、CPU9には、記 憶装置10と指令スイッチ11と対物レンズ情報入力装置12とが接続されてい る。対物レンズ情報入力装置12は、対物レンズの情報を入力するもので、例え ば、倍率や開口数等の対物レンズ固有の情報や、レボルバ71のどの番地の孔に どの対物レンズが装着されているのかを表す位置情報などが入力される。記憶装 置10は、このように入力された情報と番地とを一致させて記憶し、CPU9か らのの指示により、任意の番地の対物レンズの情報を出力する。
【0012】 焦準装置は、粗動焦準装置4と微動焦準装置6とからなる。粗動焦準装置4は 、図1に示すように、アーム3に固定されたモータ41と、モータの回転により 回転するピニオン42とピニオン42の回転により駆動されるラック43とを有 する。このラック43は、反射照明ユニット5に固定されている。したがって、 粗動焦準装置4は、反射照明ユニット5,微動焦準装置6,電動レボルバ7を上 下動させることによって焦点を合わせている。尚、このモータ41は、図2に示 すように駆動回路44によって駆動される。
【0013】 また、微動焦準装置6は、反射照明ユニット5に固定されたモータ61とこの モータ61によって回転するピニオン62と、このピニオン62によって駆動さ れるラック63とを有する。このラック63は電動レボルバ7に固定されており 、したがって、この微動焦準装置6は、電動レボルバ7を上下動させることによ って、調整範囲6a内で、焦点を合わせている。
【0014】 尚、アーム3と反射照明ユニット5との間及び反射照明ユニット5と電動レボ ルバ7との間は、図示しないガイド機構によって相対移動可能に支持されている 。尚、このガイド機構は、前記光学系を保持する鏡筒とこの鏡筒を嵌入させる筒 との間にガイド部材を配置して構成している。この顕微鏡は、このようなガイド 機構によって、電動レボルバ等の構成部材の重量によって光軸Oがずれることが ない。さらに、このガイド機構は外からの余分な光が観察の妨げになることも防 いでいる。
【0015】 また、図1に示す太線4a,6aは、各々の焦準装置の調整範囲を示し、黒点 4b,6bは、その範囲内における現在の位置を示す。また、微動焦準装置6に は、図1,図2に示すように、その調整範囲6a内で、現在の位置6bが何処で あるかを検出するセンサ14が配置され、このセンサ14は、上限を検出するセ ンサ14a、中心を検出する14b,下限を検出する14cからなる。
【0016】 このような焦準装置の電気的接続について説明する。図3に示すように、粗動 焦準装置4,微動焦準装置6には、それぞれモータ41,61を駆動する駆動回 路44,64が設けられている。駆動回路44,64はCPU9に接続され、C PU9には、指令スイッチ11と、上下動スイッチ13とが接続されている。C PU9は、指令スイッチ11もしくは上下動スイッチの操作に応じて、駆動回路 44,64に駆動信号を出力する。
【0017】 次に、この顕微鏡の特徴的な部分の動作を説明する。即ち、この顕微鏡による 試料交換時に、指令スイッチ11を操作し、顕微鏡を初期化する場合に付いて説 明する。尚、この顕微鏡は、あらかじめ初期設定として、レボルバのどの番地の 孔にどのような対物レンズを装着したのかを入力する必要がある。この入力は、 対物レンズ情報入力装置12を用いて行う。入力された対物レンズ情報は記憶装 置10に記憶される。
【0018】 この顕微鏡は、上述した初期設定の後、試料2をステージ1に載せ、試料2を 観察する場合に、指令スイッチ11を操作すると、次の2種の動作を行う。まず 、動作(a)として、電動レボルバ7はレボルバ71を回転させることによって 、一番作動距離の長い対物レンズが光軸Oと一致するように配置する(図1の状 態)。また同時に、動作(b)として、微動焦準装置6は、現在位置6bがその 焦準範囲6a内の略中心に位置するように、モータ61を駆動してステージ1と 対物レンズとの間を制御する(図1の状態)。
【0019】 これらの制御は図4に示すフローチャートに基づいて行われる。尚、指令スイ ッチ11を操作した時をステップS0とする。 動作(a)は、まず、現在、光軸O上に位置する対物レンズを装着する孔の番 地を読み取る(ステップS1)。CPU9は、この読み取った番地の孔に装着さ れた対物レンズの情報を記憶装置10に出力させる。さらに、これとは別に記憶 装置10から、実際に作動距離の長い対物レンズのデータ(情報)も出力させる 。CPU9は、読み取った番地の対物レンズの情報と、作動距離の長い対物レン ズのデータとを比較し、読み取った番地の対物レンズが作動距離の一番長い対物 レンズのデータであるかどうかをチェックする(ステップS2)。尚、作動距離 とは、対物レンズの先端と試料表面との間隔のことをいう。したがって、この作 動距離が長いということは、試料を交換する時、両者の間隔が広いことになり、 対物レンズと試料とがぶつかりにくいことになる。
【0020】 ステップS2で、作動距離が一番長い対物レンズのデータと一致しなかった場 合、例えば、図1の対物レンズ82が光軸Oと一致していた場合、次に、前記作 動距離の長い対物レンズが装着された番地の孔と光軸Oとを一致させるように駆 動回路75に指示する(ステップS3)。駆動回路75は、指示に応じて、所定 の量だけレボルバ71を回転させるようにモータ72を駆動する。また、ステッ プS2で、作動距離が一番長い対物レンズのデータであった場合、レボルバを駆 動する必要はないので、ステップS3をパスする。
【0021】 以上のように、動作(a)は、指令スイッチ11を操作した時に、一番作動距 離の長い対物レンズを光軸Oと一致させる。 動作(b)では、まず、CPU9は、微動焦準装置6の調整範囲6a内におけ る現在位置6bを上昇させるよう、駆動回路64に指示する(ステップS11) 。駆動回路64は、この指示に基づいてモータ61を駆動し、電動レボルバ7を 上昇させる。次に、現在位置6bが上限位置まで上昇したかを、センサ14aで 検出する(ステップS12)。即ち、ステップS12で現在位置6bが上限位置 まで上昇したことを検出するまで、ステップS11を継続させる。
【0022】 また、さらに、現在位置6bを下降させるように、駆動回路64に指示する( ステップS13)。さらに、現在位置6bが中央位置まで下降したかを、センサ 14bで検出する(ステップS14)。即ち、現在位置6bがセンサ14bで検 出されるまで、ステップS13を継続する。 以上のように、動作(b)は、指令スイッチ11を操作した時に、現在位置6 bを微動焦準装置の調整範囲6a内の略中央(センサ14bの場所)に位置させ る。
【0023】 さらに、この顕微鏡には、これらの動作以外にも、以下のように、試料交換後 の顕微鏡操作の簡略化を図っている。 まず、この顕微鏡は、このステップS14終了後、上下動スイッチ13によっ て操作する焦準装置を粗動焦準装置に切り換えている。この顕微鏡の操作者は、 指令スイッチ11を操作した後、ステップ1〜14が実行されている時もしくは 終了した時に、試料を交換し、全てのステップ1〜14が終了すると、観察する ために、この上下動スイッチ13を操作して、焦準を合わせる。この際、上下動 スイッチ13は、粗動焦準装置4の操作スイッチに切り替わっているので、粗動 焦準装置4で焦準を少なくとも微動焦準装置の調整範囲内に合わせることになる 。操作者は次に、指令スイッチ11を再度押して、上下動スイッチ13によって 駆動する焦準装置を微動焦準装置6に切り換えて待機する。先程の粗動焦準装置 によょて厳密に焦準できなかった場合は、上下動スイッチ13を操作して切り換 えられた微動焦準装置6で厳密に焦準した後に、試料を観察する。尚、この微動 焦準装置6は、この厳密に焦点を合わせる時以外にも、ステージを2次元方向に 移動させた時に試料の表面の凹凸によって焦準が変化した時や、対物レンズを切 り換えた時に対物レンズの焦点距離の違いによって焦準が変化した時に再焦準す る為に使用される。
【0024】 このように、実施例の顕微鏡は、指令スイッチ11の操作により、作動距離の 長い対物レンズに自動的に交換し、かつ、微動焦準装置6現在位置6bが、始め はその調整範囲6aの上限位置(センサ14aの位置)に、最終的には調整安易 の略中央(センサ14bの位置)に位置するように制御することによって、顕微 鏡を初期化している。
【0025】 この初期化によって、つぎのような効果がある。 まず、対物レンズを作動距離の長いものにするため、作動距離の差の分だけ試 料の表面と対物レンズとの距離が広がるため、交換前と交換後とで試料の厚さが 変化しても対物レンズと試料とが接触して何方かが破壊されるといったことは少 なくなり、また、それ以前に試料交換作業そのものが行いやすくなる。同様に、 微動焦準装置6の現在位置を、調整範囲の上限まで上げることによっても、試料 と対物レンズとの間が広がり、試料交換を行いやすくすることができる。
【0026】 また、作動距離の長い対物レンズに自動的に交換することにより(一般に作動 距離が長い対物レンズは低倍率の対物レンズであるため)、試料交換後に対物レ ンズを改めて低倍率のものに切り換えることなく観察することができる。同様に 、微動焦準装置6はその現在位置6bを調整範囲6aの略中心に位置させるため 、次の試料を観察する時の焦準合わせが簡単になる。
【0027】 即ち、一般に、このように調整範囲の異なる粗動焦準装置と微動焦準装置とを 用いる顕微鏡では、試料を交換した後、粗動焦準装置で微動焦準装置の調整範囲 内程度に簡単に焦点を合わせ、次に粗動焦準装置から微動焦準装置に切り換えて 、微動焦準装置によって厳密に焦準を合わせている。しかるに、図1に示すよう に、今まで観察していた試料20(点線で示す)を観察するために焦点を合わせ た位置が、粗動焦準装置では4b、微動焦準装置では白丸で示す現在位置6cで あった場合を考えると、次に観察する試料が試料20に比べて薄い試料2であっ た時、単純に考えても試料の厚さの差分だけ焦準装置の現在位置をさげる必要が ある。そこで、粗動焦準装置4を操作して現在位置4bを下げたにも係わらず、 まだ下げる必要があった時に、微動焦準装置6を操作しようとしてもすぐに調整 範囲6aをはみだしてしまうため、粗動焦準装置に切り換えて調整を行う必要が でてくる。しかしながら、この顕微鏡は、微動焦準範囲を上下共に、最も移動さ せやすい場所に現在位置6bが位置するように制御しているため、再び粗動焦準 装置を操作することなく焦点を合わせることができる。このようなケースは、同 じ試料を観察する場合でも、倍率の異なる対物レンズに交換しただけで焦準がく るうことがあるため、大変有効である。
【0028】 また、実施例のように、駆動される部材を上から吊っているような構成の場合 、吊られている部材に振動が発生すると、その振動は収まりにくく、このため、 高倍率の対物レンズを用いて観察する時に、像がぶれやすいといった欠点を持つ が、実施例のように、粗動焦準装置及び微動焦準装置によって駆動される部材を 異なる部材にし、かつ、微動焦準装置で焦準させるときに駆動される部材を小さ くすることによって、振動を抑えることができる。ちなみに、この効果は、従来 技術で説明した第1タイプの焦準装置ではその配置場所が制限されるためこの効 果を実現できない。
【0029】 尚、実施例は、操作者が上下動スイッチ13を操作することにより、焦点を合 わせたが、図1の光軸O上に焦点検出装置15を配置し、この焦点検出装置15 を図3に点線で示すようにCPU9に接続し、この焦点検出装置15からの信号 に基づいて、粗動焦準装置4でおおよそ焦点を合わせ、試料2の凹凸や反り、あ るいは異なる倍率の対物レンズに交換するなどで微小に焦点がずれた時に微動焦 準装置6て焦点を合わせてもよい。この場合も、微動焦準装置6の現在位置6b は、調整範囲6aの長身付近にしておくと、表面の凹凸や反りが大きな試料であ っても微動焦準装置だけで焦準できるようになる。
【0030】 さらに、対物レンズの焦点距離は、性能によって大体の範囲に収まる(製造誤 差があるので、絶対ではないが)ので、この対物レンズの違いによる焦点距離の 差を対物レンズの情報の一つとして記憶装置10に記憶させておき、指令スイッ チ11を操作するときに、作動距離の短い対物レンズ(例えば82)と作動距離 の長い対物レンズ(例えば81)との間の焦点距離の差分だけ粗動焦点装置(あ るいは微動焦点装置)を駆動して補正することによって、次の試料を観察する時 に準備が簡単になる。尚、この補正は、指令スイッチを操作した時だけでなく、 通常の観察中に、対物レンズを交換する時に補正するようにしてもよい。
【0031】 尚、実施例では、粗動焦準装置4及び微動焦準装置6は、ステージ1に対し、 対物レンズ81(〜85)を上下動させる構成としたが、本発明は、逆に対物レ ンズに対し、ステージ1を上下動させるようにしてもよい。
【0032】
【考案の効果】
以上説明したように、本発明によれば、指示手段からの指示信号により、自動 的に作動距離の長い対物レンズが選択されて光軸と一致するように配置され、か つ、微動焦準装置はその現在位置が調整範囲の略中央に位置するように制御され るため、試料交換の時に、対物レンズと試料とが衝突し、傷がついたりする可能 性か減少させることができ、かつ、次の試料を観察するための準備が簡単になる 。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の顕微鏡の主要部の構成を示す側面図で
ある。
【図2】実施例の電動レボルバのブロック図である。
【図3】実施例の焦準装置のブロック図である。
【図4】実施例のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1…ステージ 2…試料 3…アーム 4…粗動焦準装置 4a…粗動焦準装置の調整範囲 4b…粗動焦準装置の現在位置 6…微動焦準装置 6a…微動焦準装置の調整範囲 6b…微動焦準装置の現在位置 7…電動レボルバ 11…指示手段 72,73,75,9…レボルバ駆動手段 81,82…対物レンズ 61,64,9…プリセット手段

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動レボルバと、 該電動レボルバに装着された対物レンズを含む観察光学
    系と、 試料を載置するステージと、 前記観察光学系と前記ステージとを相対移動させること
    によって焦点を合わせる粗動焦準装置と、 該粗動焦準装置の調整範囲に比べて狭い範囲で前記観察
    光学系と前記ステージとを相対的に微動させることによ
    って焦点を合わせる微動焦準装置とを備えた顕微鏡にお
    いて、 外部から操作された時に指示信号を出力する指示手段
    と、 前記指示信号が入力された場合に、前記電動レボルバに
    装着された複数の対物レンズのうち最も作動距離の長い
    対物レンズを前記光路上に配置させるように電動レボル
    バを駆動する電動レボルバ駆動手段と、 前記指示信号により、前記微動焦準装置は、この微動焦
    準装置の調整範囲のほぼ中央になるように、前記観察光
    学系と前記ステージとの相対位置を設定するプリセット
    手段とを備えたことを特徴とする顕微鏡。
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