JPH06330905A - シリンダ装置の制御方法 - Google Patents

シリンダ装置の制御方法

Info

Publication number
JPH06330905A
JPH06330905A JP12382293A JP12382293A JPH06330905A JP H06330905 A JPH06330905 A JP H06330905A JP 12382293 A JP12382293 A JP 12382293A JP 12382293 A JP12382293 A JP 12382293A JP H06330905 A JPH06330905 A JP H06330905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
pressure
air
chamber
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP12382293A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Morita
昌寿 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP12382293A priority Critical patent/JPH06330905A/ja
Publication of JPH06330905A publication Critical patent/JPH06330905A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】センサの位置調整を必要とすることなく、また
低いコストで、ピストンをその終点位置において衝撃の
少ない状態で停止させることができるシリンダ装置の制
御方法を提供する。 【構成】ピストン36により、2つの室に仕切られたシ
リンダ34の一方の室34aに第1の高圧の圧縮空気を
送入すると共に、他方の室34bから空気を排気してピ
ストン36をシリンダ34の延出方向に沿って移動させ
る第1の工程と、ピストンが移動して他方の室34bの
圧力が所定の圧力に達した時に、他方の室34bに第2
の高圧の圧縮空気を送入してピストン36の移動速度を
減速させる第2の工程とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気圧により駆動される
シリンダ装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリンダ装置において、動き始めたピス
トンを途中で減速させることにより、シリンダの終点位
置でシリンダの内壁にピストンが高速で衝突することを
防止する方法としては、本願出願人が既に出願している
特願平4−16335号に示される様なものがある。
【0003】この方法は、ピストンにより2つの室に仕
切られたシリンダの一方の室に第1の高圧の圧縮空気を
送入するとともに、他方の室から空気を排出して、ピス
トンをシリンダの延出方向に沿って移動させ、シリンダ
の中間位置に取りつけられたセンサの前をピストンが通
過したときに、他方の室に第1の高圧よりも低い第2の
高圧の空気を送入してピストンの移動速度を減速させる
というものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例においては、減速を開始する位置を検出するセン
サがシリンダの特定の位置に固定されて取り付けられて
いるため、以下の様な問題点があった。
【0005】すなわち、通常のシリンダ装置において
は、ピストンを連続的に動かしているうちに、シリンダ
のシール部の摩擦により温度が上昇したり、シリンダ内
のオイルが全体に行きわたったりすることにより徐々に
ピストンの摺動抵抗が変化していく。そのため、センサ
が特定の位置に固定されていて、減速を開始するポイン
トが常に同一であると、ピストンが終点に着く時の状態
が最初はスムーズであっても、時間の経過と共に、ピス
トンが終点に着くまでに止まってしまったり、逆に十分
に減速される前に終点に着いてしまったりするという不
都合が発生する。ピストンが途中で止まった場合には、
ピストンにより搬送される被搬送物を目標位置まで搬送
することができず、また、十分に減速される前に終点に
到着した場合には、シリンダの内壁にピストンが衝突
し、シリンダにダメージを与える。このような問題を解
決するためには、減速の開始位置を検出するセンサをシ
リンダに対して随時移動させ、ピストンが減速を始める
位置を調整すれば良いのであるが、このような調整はき
わめて手間のかかるものである。
【0006】また、このような従来のシリンダ装置にお
いては、ピストンがシリンダの一方の端部から他方の端
部へ移動するときの減速位置を規定するためのセンサ
と、逆にピストンがシリンダの他方の端部から一方の端
部に移動する時の減速位置を規定するためのセンサが夫
々必要であり、また、更には、ピストンがシリンダの一
方の端部に到着したことを検出するセンサと、他方の端
部に到着したことを検出するセンサも必要であった。従
って、合計4個のセンサが必要であり、センサにかかる
コストや、センサの制御装置にかかる費用が嵩んで、シ
リンダ装置のコストが高くなるという問題点もあった。
【0007】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、センサの
位置調整を必要とすることなく、また低いコストで、ピ
ストンをその終点位置において衝撃の少ない状態で停止
させることができる様なシリンダ装置の制御方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のシリンダ装置の制御方法
は、ピストンにより、2つの室に仕切られたシリンダの
一方の室に第1の高圧の圧縮空気を送入すると共に、他
方の室から空気を排気して前記ピストンを前記シリンダ
の延出方向に沿って移動させる第1の工程と、前記ピス
トンが移動して前記他方の室の圧力が所定の圧力に達し
た時に、該他方の室に第2の高圧の圧縮空気を送入して
前記ピストンの移動速度を減速させる第2の工程とを具
備することを特徴としている。
【0009】また、この発明に係わるシリンダ装置の制
御方法において、前記第2の高圧は前記第1の高圧より
も低いことを特徴としている。
【0010】
【作用】以上の様に、この発明に係わるシリンダ装置の
制御方法は構成されているので、以下の用に作用する。
すなわち、一方の室に圧縮空気を挿入してピストンが動
き始めると、他方の室の圧力が徐々に上昇する。この圧
力は、ピストンが動き始めてからの移動距離に応じて上
昇し、ピストンが一定の距離まで移動した時に、あらか
じめ決められた所定の圧力に到達する。そして、このと
きシリンダの他方の室に圧縮空気を送入することにより
ピストンにブレーキ力が作用し、ピストンはシリンダの
他端にショックの無い状態で停止する。例えば、シリン
ダ装置を長時間運転しているうちに摩擦熱によりピスト
ンの温度が上昇したり、オイルが行き渡る用になると一
般にピストンの摺動抵抗が小さくなり、ピストンをショ
ック無くシリンダの他端に停止させるためには、早めに
ブレーキをかける必要が生じてくる。この場合、ピスト
ンの温度上昇と共にシリンダの他方の室の圧力も上昇す
ることとなり、この他方の室の圧力は、ピストンが上記
の一定の距離に到達するよりも早めに上記の所定の圧力
まで上昇することとなる。そのため、ピストンにブレー
キをかけるタイミングが、ピストンの温度上昇に応じて
早められることとなり、シリンダの運転状態が変化して
もそれに応じたブレーキタイミングが得られ、ピストン
は常にショックの無い状態で停止されることとなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、添付
図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施例)図1は第1の実施例の構成を示した空
気圧回路図である。図1を参照して第1の実施例のシリ
ンダ装置の構成について説明する。
【0012】図1において、参照番号12はエア供給源
であり、このエア供給源12は、空気圧ロッドレスシリ
ンダ34に対する圧縮空気の供給源である。このエア供
給源12には、このエア供給源12から供給される空気
からオイル等の不純物を取り除くためのフィルター14
が接続されている。このフィルター14には更に第1の
圧力調整装置16が接続されており、この第1の圧力調
整装置16はエア供給源12から供給された空気を第1
の高圧(例えば5kgf/cm2 )に昇圧する。この圧
力調整装置16の後方では空気の流通経路が2方向に分
割されており、そのうちの一方は、第2の圧力調整装置
18に接続されており、もう一方は、分流通路17を介
して第2の電磁弁30の第2ポート30b2に接続され
ている。
【0013】第2の圧力調整装置18では、エア供給源
12から供給された空気を第2の高圧(例えば3kgf
/cm2 )に昇圧し、この第2の高圧の空気により、後
述する様な方法によりピストン36にブレーキをかける
様にされている。この第2の高圧を変化させることによ
り、ピストン36に加わるブレーキ力を変化させること
ができる。第2の圧力調整装置18の後方には逆止弁2
2を介して第1の電磁弁26が接続されている。第1の
電磁弁26は2ポジシヨン3ポートの電磁弁であり、こ
の第1の電磁弁26に接続されたソレノイド24によ
り、2つのポジシヨンに切り換えられる様に構成されて
いる。そして、ソレノイド24のOFF状態では、第1
の電磁弁26は図示した様な状態にあり、逆止弁22を
通過した圧縮空気は第1の電磁弁26の第1ポート26
a1に供給される。この状態においては、図示した様に
第1ポート26a1は閉止された状態にあるので、第2
の圧力調整装置18から逆止弁22を介して第1ポート
26a1に供給された圧縮空気は密封された状態となっ
ている。
【0014】一方第1室26aの第2ポート26a2に
は、マフラ20が接続されており、後述する様に、空気
圧シリンダ34の2つの空気室34a,34bから排出
された空気が、このマフラ20から大気に排出される。
このように空気圧シリンダ34の空気室から排出される
空気をこのマフラ20に導くために第1の電磁弁26の
第3ポート26a3には空気通路27が接続されてい
る。この空気通路27は、その上流側において2つに分
岐されており、その一方の空気通路27aは、第2の電
磁弁30の第1ポート30b1に接続されている。ま
た、他方の空気通路27bは、第2の電磁弁30の第3
ポート30b3に接続されている。
【0015】第2の電磁弁30は、3ポジシヨン5ポー
トの電磁弁であり、この第2の電磁弁30に接続された
ソレノイド28,32により、3つのポジシヨンに切り
換えられる様に構成されている。そして、ソレノイド2
8,32のOFF状態では、第2の電磁弁30は図示し
た様な状態にあり、分流通路17を通過した圧縮空気は
第2の電磁弁30の第2ポート30b2に供給される。
この状態においては、図示した様に第2ポート30b2
は閉止された状態にあるので、第1の圧力調整装置16
から分流通路17を介して第2ポート30b2に供給さ
れた圧縮空気は密封された状態となっている。
【0016】また、この状態においては、空気圧シリン
ダ34の第1空気室34aに接続された空気通路31a
は、第2の電磁弁30の第4ポート30b4に接続され
ており、第2空気室34bに接続された空気通路31b
は、第2の電磁弁の第5ポート30b5に接続されてい
る。従って、ソレノイド24,28,32が全てOFF
にされた状態においては、空気圧シリンダ34の第1及
び第2空気室34a,34bはともにマフラ20を介し
て大気に開放された状態となっている。
【0017】次に、空気圧シリンダ34は、空気圧シリ
ンダ本体34cの内部にピストン36を備えており、こ
のピストン36が、空気圧シリンダ本体34cの長手方
向に沿って移動することにより、このピストン36に固
定された移動対象物が移動される。ピストン36は、第
1空気室34aに圧縮空気が供給され、第2空気室34
bから空気が排出されることにより、空気圧シリンダ本
体34cに対して図中右側から左側に向かって移動され
る。また、逆にピストン36は、第2空気室34bに圧
縮空気が供給され、第1空気室34aから空気が排出さ
れることにより、空気圧シリンダ本体34cに対して図
中左側から右側に向かって移動される。
【0018】ここで、空気圧シリンダ本体34cには、
ピストンの位置を検出するための2つの位置検出センサ
が備えられている。これらの位置検出センサはピストン
36の停止位置を検出するための停止位置検出センサ4
2,44である。
【0019】なお、空気通路27の中間部には圧力セン
サ38が接続されており、第1空気室34aまたは第2
空気室34bから空気が排気されるときに、マフラ20
の排気抵抗により第1空気室34aまたは第2空気室3
4bに発生する圧力を測定する様になされている。
【0020】次に、図2は、制御装置と、ソレノイド及
び位置検出センサの接続状態を示した斜視図である。
【0021】図2において、参照番号90は、シリンダ
装置全体を制御するための制御装置を示しており、この
制御装置90は、制御用の電気信号を出力するOUTポ
ート92と、同じく制御用の電気信号が入力されるIN
ポート94とを複数個備えている。具体的には、OUT
ポート92は少なくとも3個備えられており、これら3
つのOUTポートには第1の電磁弁26のソレノイド2
4と、第2の電磁弁30のソレノイド28,32とが接
続されている。また、INポート94は、少なくとも2
個備えられており、これら2つのINポートには停止位
置検出センサ42,44が接続されている。また、制御
装置90は、アナログポート93を備えており、このア
ナログポート93には圧力センサ38が接続されてい
る。
【0022】一方、制御装置90には、シリンダ装置全
体の動作を制御するために必要なデータを入力するため
の入力装置96が接続されている。そして、INポート
94に入力される検出信号の情報と、入力装置96から
入力されるデータ及び制御装置90内のプログラムによ
りOUTポート92に出力する信号の出力タイミングを
制御する様にされている。また、入力装置96は、制御
装置90にプログラムを送る通信機能も備えている。
【0023】図3は、制御装置90内のシステム構成図
である。制御装置90は、種々の演算をつかさどる1つ
のCPU(中央数値演算ユニット)102と、書き換え
可能であり、且つ、バックアップ電源により主幹の電源
が切られても内部の情報を保持することのできるメモリ
部104と、少なくとも一回書込みが可能で書き込まれ
たデータを保持しておくことのできるデータ部106
と、CPU102で必要となるプログラムを記憶してお
くプログラム記憶部108と、圧力センサ38の情報を
取り込むアナログポート93とセンサ類の情報を取り込
んでソレノイドに信号を出力し、データ入力装置96と
の通信装置を備える外部インターフェース110とを備
えている。なお、これらの制御装置90を構成する要素
は、一つの筺体内に収納されている必要はなく、通信手
段等でつながれていれば独立させることも可能である。
【0024】次に上記の様に構成された、シリンダの制
御装置により空気圧シリンダのピストンを図1において
右端から左端に移動させる時の動作を、図4に示したフ
ローチャートを参照して説明する。
【0025】まず、初期状態として、ソレノイド24,
28,32が全てOFF状態にされており(図1に示し
た状態)、ピストン36が、図1において、空気圧シリ
ンダ本体34cの右端に位置するものとする。
【0026】この状態から、まずステツプS202にお
いて、制御装置90はOUTポート92から第2の電磁
弁30の一方のソレノイド28をONにする信号を出力
し、第2の電磁弁30の第3室30cの第2ポート30
c2を分流通路17に接続させると共に、第4ポート3
0c4を空気通路31aに接続させ、空気圧シリンダ3
4の第1空気室34a内に第1の圧力調整装置16から
の5kgf/cm2 の圧縮空気を送入する。これと同時
に、第2の電磁弁30の第3室30cの第3ポート30
c3が空気通路27bに接続されると共に、第5ポート
30c5が空気通路31bに接続され、空気圧シリンダ
34の第2空気室34b内の空気が第1の電磁弁26を
介してマフラ20から大気に排出される。これにより、
ピストン36は、空気圧シリンダ本体34cに対して右
側から左側に向かって移動を始める。このとき、上記の
様に、第2空気室34bの空気がマフラ20を介して外
部に放出されるので、ピストン36は第2空気室34b
内の圧力による反力をほとんど受けることがなく、ピス
トン36は極めて高速に移動を始める。ただし、マフラ
20には僅かながら排気抵抗が存在するので、第2空気
室34b内には圧力が発生し、この圧力はピストン36
の移動と共に上昇する。このピストン36の移動距離と
第2空気室34b内の圧力変化の様子を示した図が図5
である。
【0027】ステツプS204では、制御装置90は、
圧力センサ38があらかじめ決められた圧力になるまで
待機する。ステツプS204で、圧力センサ38の圧力
が所定値以上になると、ステツプS206に進む。
【0028】ステツプS206では、制御装置90は、
第1の電磁弁26のソレノイド24をONさせる。これ
により、第1の電磁弁26の第2室26bの第1ポート
26b1が空気通路19に接続されると共に、第3ポー
ト26b3が空気通路27に接続され、第2の圧力調整
装置18からの3kgf/cm2 の圧縮空気が空気圧シ
リンダ34の第2空気室34bに送入される。このとき
第2の圧力調整装置18からの圧縮空気は、逆止弁22
により逆流が防止されるので、空気圧シリンダ34の第
2空気室34bから空気が逆流することは無く、第2空
気室34bの圧力は確実に上昇されることとなる。この
時の圧力変化の様子が図5に示されており、第2空気室
34bの圧力が図5の後半部分に示す様に上昇する。こ
れにより、ピストン36は減速を開始する。このとき発
生する減速力は、第2の圧力調整装置18により、第2
の圧力の設定値を変化させることにより容易に変化させ
ることができる。
【0029】ステツプS208では、制御装置90は、
ピストン36が停止位置検出センサ42の位置(空気圧
シリンダ本体34cの左端の位置)まで移動し、この停
止位置検出センサ42が反応してINポート94から検
出信号が入力されるまで待機する。ステツプS208
で、INポート94から検出信号が入力されると、ステ
ツプS210に進む。
【0030】ステツプS210では、制御装置90は、
既にピストン36が空気圧シリンダ本体34cの左端ま
で移動したことが確認されているので、OUTポート9
2から制御信号を送り、第1の電磁弁26のソレノイド
24をOFFさせる。これにより、第1の電磁弁26
は、図1に示した状態に戻り(ただし、第2の電磁弁3
0は図1に示した状態ではない)、空気圧シリンダ34
の第2空気室34bと第1の電磁弁26の間に停留して
いる圧縮された空気がマフラ20から大気に排出され
る。
【0031】また、制御装置90は、停止位置検出セン
サ42が反応してINポート94から検出信号が入力さ
れてからの経過時間を測定し、この経過時間が0.5秒
となったところでOUTポート92から信号を送り、第
2の電磁弁30のソレノイド28をOFF状態とする。
これにより、第2の電磁弁30は、図1に示した状態に
戻り、空気圧シリンダ34の第1空気室34aと第2の
電磁弁30の間に停留している圧縮された空気がマフラ
20から大気に排出される。
【0032】これにより、ソレノイド28がOFF状態
とされてから約1秒後には、空気圧シリンダ34の第1
空気室34aと第2空気室34bの圧力は大気圧と同一
になる。以上で、ピストン36の図1における右端から
左端への移動動作を終了する。
【0033】なお、第1空気室34aに圧縮空気が挿入
されてピストン36が動き始めると、図5に示した様
に、マフラ20の排気抵抗により第2室34bの圧力が
徐々に上昇する。この圧力は、ピストン36が動き始め
てからの移動距離に応じて上昇し、ピストンが一定の距
離(図中Aで示した点)まで移動した時に、あらかじめ
決められた所定の圧力に到達する。そして、このとき第
2室34bに第2の圧力の圧縮空気を送入することによ
りピストン36にブレーキ力が作用し、ピストン36は
空気圧シリンダ本体34cの端部にショックの無い状態
で停止する。例えば、シリンダ装置を長時間運転してい
るうちに摩擦熱によりピストン36の温度が上昇した
り、オイルが行き渡る用になると一般にピストン36の
摺動抵抗が小さくなり、ピストン36をショック無くシ
リンダの他端に停止させるためには、早めにブレーキを
かける必要が生じてくる。この場合、ピストン36の温
度上昇と共に空気圧シリンダ本体34cの第2空気室3
4bの圧力も上昇することとなり、この第2空気室の圧
力は、ピストン36が上記A点に到達するよりも早めに
上記の所定の圧力まで上昇することとなる。すなわち、
図中二点鎖線で示した様に、第2空気室34bの圧力上
昇の勾配が急になり、図中A′点で示した位置で、所定
の圧力に到達することとなる。そのため、ピストン36
にブレーキをかけるタイミングが、ピストン36の温度
上昇に応じて早められることとなり、シリンダ36の運
転状態が変化してもそれに応じたブレーキタイミングが
得られ、ピストン36は常にショックの無い状態で停止
されることとなる。
【0034】次に、ピストン36を左端から右端に移送
させる動作を図6に示したフローチャートを参照して説
明する。
【0035】まず、初期状態として、ソレノイド24,
28,32が全てOFF状態にされており、ピストン3
6が、図1において、空気圧シリンダ本体34cの左端
に位置するものとする。
【0036】この状態から、まずステツプS222にお
いて、制御装置90はOUTポート92から第2の電磁
弁30の一方のソレノイド32をONにする信号を出力
し、第2の電磁弁30の第1室30aの第2ポート30
a2を分流通路17に接続させると共に、第5ポート3
0a5を空気通路31bに接続させ、空気圧シリンダ3
4の第2空気室34b内に第1の圧力調整装置16から
の5kgf/cm2 の圧縮空気を送入する。これと同時
に、第2の電磁弁30の第1室30aの第1ポート30
a1が空気通路27aに接続されると共に、第4ポート
30a4が空気通路31aに接続され、空気圧シリンダ
34の第1空気室34a内の空気が第1の電磁弁26を
介してマフラ20から大気に排出される。これにより、
ピストン36は、空気圧シリンダ本体34cに対して左
側から右側に向かって移動を始める。このとき、第1空
気室34aの空気が大気に放出されるので、ピストン3
6は第1空気室34a内の圧力による反力をほとんど受
けることがなく、ピストン36は極めて高速に移動を始
める。ただし、マフラ20には僅かながら排気抵抗が存
在するので、第1空気室34a内には圧力が発生し、こ
の圧力はピストン36の移動と共に上昇する。このピス
トン36の移動距離と第1空気室34a内の圧力変化の
関係は図5と同様である。
【0037】ステツプS224では、制御装置90は、
圧力センサ38があらかじめ決められた圧力になるまで
待機する。ステツプS224で、圧力センサ38の圧力
が所定値以上になると、ステツプS226に進む。
【0038】ステツプS226では、制御装置90は、
第1の電磁弁26のソレノイド24をONさせる。これ
により、第1の電磁弁26の第2室26bの第1ポート
26b1が空気通路19に接続されると共に、第3ポー
ト26b3が空気通路27に接続され、第2の圧力調整
装置18からの3kgf/cm2 の圧縮空気が空気圧シ
リンダ34の第1空気室34aに送入される。このとき
第2の圧力調整装置18からの圧縮空気は、逆止弁22
により逆流が防止されるので、空気圧シリンダ34の第
1空気室34aから空気が逆流することは無く、第1空
気室34aの圧力は確実に上昇されることとなる。この
時の圧力変化の様子は図5と同様であり、第1空気室3
4aの圧力が図5の後半部分に示す様に上昇する。これ
により、ピストン36は減速を開始する。
【0039】ステツプS228では、制御装置90は、
ピストン36が停止位置検出センサ44の位置(空気圧
シリンダ本体34cの左端の位置)まで移動し、この停
止位置検出センサ44が反応してINポート94から検
出信号が入力されるまで待機する。ステツプS228
で、INポート94から検出信号が入力されると、ステ
ツプS220に進む。
【0040】ステツプS220では、制御装置90は、
既にピストン36が空気圧シリンダ本体34cの右端ま
で移動したことが確認されているので、OUTポート9
2から制御信号を送り、第1の電磁弁26のソレノイド
24をOFFさせる。これにより、第1の電磁弁26
は、図1に示した状態に戻り(ただし、第2の電磁弁3
0は図1に示した状態ではない)、空気圧シリンダ34
の第1空気室34aと第1の電磁弁26の間に停留して
いる圧縮された空気がマフラ20から大気に排出され
る。
【0041】また、制御装置90は、停止位置検出セン
サ42が反応して、INポート94から検出信号が入力
されてからの経過時間を測定し、この経過時間が0.5
秒となったところでOUTポート92から信号を送り、
第2の電磁弁30のソレノイド32をOFF状態とす
る。これにより、第2の電磁弁32は、図1に示した状
態に戻り、空気圧シリンダ34の第2空気室34bと第
2の電磁弁30の間に停留している圧縮された空気がマ
フラ20から大気に排出される。
【0042】これにより、ソレノイド32がOFF状態
とされてから約1秒後には、空気圧シリンダ34の第1
空気室34aと第2空気室34bの圧力は大気圧と同一
になる。以上で、ピストン36の図1における左端から
右端への移動動作を終了する。
【0043】なお、ピストン36にブレーキがかかるタ
イミングは、既にピストン36が右から左に移動する場
合で説明したと同様に、ピストン36の温度上昇に伴っ
て早められる様になる。
【0044】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で上記実施例を修正または変形したものに適用可能で
ある。
【0045】例えば、上記実施例では、圧縮空気の第1
の圧力を5kgf/cm2 、第2の圧力を3kgf/c
2 として説明したが、本発明はこの値に限定されるこ
となく、この値を変更することが可能である。
【0046】また、一方の空気室への圧縮空気の送入
と、他方の空気室からの空気の排出を同時に行う様に説
明したが、他方の空気室の空気を前もって排出した後
に、一方の空気室に圧縮空気を送入する様にしても良
い。
【0047】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のシリンダ装
置の制御方法によれば、以下の様な効果が得られる。す
なわち、一方の室に圧縮空気を挿入してピストンが動き
始めると、他方の室の圧力が徐々に上昇する。この圧力
は、ピストンが動き始めてからの移動距離に応じて上昇
し、ピストンが一定の距離まで移動した時に、あらかじ
め決められた所定の圧力に到達する。そして、このとき
シリンダの他方の室に圧縮空気を送入することによりピ
ストンにブレーキ力が作用し、ピストンはシリンダの他
端にショックの無い状態で停止する。例えば、シリンダ
装置を長時間運転しているうちに摩擦熱によりピストン
の温度が上昇したり、オイルが行き渡る用になると一般
にピストンの摺動抵抗が小さくなり、ピストンをショッ
ク無くシリンダの他端に停止させるためには、早めにブ
レーキをかける必要が生じてくる。この場合、ピストン
の温度上昇と共にシリンダの他方の室の圧力も上昇する
こととなり、この他方の室の圧力は、ピストンが上記の
一定の距離に到達するよりも早めに上記の所定の圧力ま
で上昇することとなる。そのため、ピストンにブレーキ
をかけるタイミングが、ピストンの温度上昇に応じて早
められることとなり、シリンダの運転状態が変化しても
それに応じたブレーキタイミングが得られ、ピストンは
常にショックの無い状態で停止されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成を示した空気圧回路図であ
る。
【図2】制御装置とソレノイド及び位置検出センサの接
続状態を示した斜視図である。
【図3】制御装置内のシステム構成図である。
【図4】空気圧シリンダのピストンを図1において右端
から左端に移動させる時の動作を示したフローチャート
である。
【図5】第2空気室の圧力変化の様子を示した図であ
る。
【図6】空気圧シリンダのピストンを図1において左端
から右端に移動させる時の動作を示したフローチャート
である。
【符号の説明】
12 エア供給源 14 フィルター 16 第1の圧力調整装置 17 分流通路 18 第2の圧力調整装置 19 空気通路 20 マフラ 22 逆止弁 24 ソレノイド 26 第1の電磁弁 27 空気通路 28 ソレノイド 30 第2の電磁弁 31 空気通路 32 ソレノイド 34 空気圧シリンダ 36 ピストン 38 圧力センサ 42,44 停止位置検出センサ 90 制御装置 92 OUTポート 93 アナログポート 94 INポート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンにより、2つの室に仕切られた
    シリンダの一方の室に第1の高圧の圧縮空気を送入する
    と共に、他方の室から空気を排気して前記ピストンを前
    記シリンダの延出方向に沿って移動させる第1の工程
    と、 前記ピストンが移動して前記他方の室の圧力が所定の圧
    力に達した時に、該他方の室に第2の高圧の圧縮空気を
    送入して前記ピストンの移動速度を減速させる第2の工
    程とを具備することを特徴とするシリンダ装置の制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第2の高圧は前記第1の高圧よりも
    低いことを特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置の
    制御方法。
JP12382293A 1993-05-26 1993-05-26 シリンダ装置の制御方法 Withdrawn JPH06330905A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12382293A JPH06330905A (ja) 1993-05-26 1993-05-26 シリンダ装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12382293A JPH06330905A (ja) 1993-05-26 1993-05-26 シリンダ装置の制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06330905A true JPH06330905A (ja) 1994-11-29

Family

ID=14870222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12382293A Withdrawn JPH06330905A (ja) 1993-05-26 1993-05-26 シリンダ装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06330905A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021210545A1 (ja) * 2020-04-16 2021-10-21 ファナック株式会社 空気圧アクチュエータの制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021210545A1 (ja) * 2020-04-16 2021-10-21 ファナック株式会社 空気圧アクチュエータの制御装置
JPWO2021210545A1 (ja) * 2020-04-16 2021-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2884545B2 (ja) シリンダ装置の制御方法
US6126244A (en) Pressure control device for electropneumatic brake systems of vehicles, particularly utility vehicles
US20070164607A1 (en) Brake control apparatus
MXPA05013614A (es) Dispositivo de frenado para motocicleta.
EP3597849A1 (en) Pneumatic pressure control device and pneumatic pressure control method for automatic door
JP2007038867A (ja) 車両のブレーキ装置
JPH06330905A (ja) シリンダ装置の制御方法
JPH05209601A (ja) シリンダ装置及びその制御方法
JPH0995222A (ja) 減速付加装置
CZ285455B6 (cs) Řízení pro ovlivňování rychlosti motorového vozidla
JP3332589B2 (ja) シリンダ装置の制御方法
KR100380439B1 (ko) 버스의 도어 개폐장치
JPH08270605A (ja) エアシリンダの位置決め装置
JP3240265B2 (ja) 型締装置の油圧制御方法
JP2007069786A (ja) 車両のブレーキ装置
JPH08291801A (ja) シリンダ装置の制御方法
JP5382572B2 (ja) 複動形空気圧シリンダの位置決め制御装置及びその制御方法
JP2000185645A (ja) ペダルストロ―クシミュレ―タ付き車両ブレ―キ装置
JP3202361B2 (ja) 射出成形機のブレーキ装置
JPH09196004A (ja) 流体圧シリンダの速度制御装置
JPH11315808A (ja) シリンダ装置及びその制御方法
JP2691762B2 (ja) 自動クラッチ装置における空気圧式アクチュエータ制御方法
JP3626220B2 (ja) 空気圧シリンダの停止制御装置
JPH06109004A (ja) 空気圧シリンダ装置とその制御方法
JPS6016480Y2 (ja) 空気圧プレス装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000801