JPH06330886A - クライオトラップ付き真空ポンプ - Google Patents
クライオトラップ付き真空ポンプInfo
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- JPH06330886A JPH06330886A JP11870093A JP11870093A JPH06330886A JP H06330886 A JPH06330886 A JP H06330886A JP 11870093 A JP11870093 A JP 11870093A JP 11870093 A JP11870093 A JP 11870093A JP H06330886 A JPH06330886 A JP H06330886A
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- cryotrap
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- pump
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- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
- Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 ポンプケーシングに直接クライオトラップを
取付けることにより、装置の小型化及び簡素化を図るこ
とができ、更に、装置の小型化が図れるにもかかわら
ず、真空排気性能を向上することができるようにする。 【構成】 吸気口2及び排気口3を有するポンプケーシ
ング1内に回転自在に配置された動翼11を有するロータ
9と、該動翼11間に固定された静翼13を有するステータ
14と、動翼11及び静翼13よりも吸気口2側に設けられた
クライオパネル23を冷却するための冷凍機24を有するク
ライオトラップ22とを備えたクライオトラップ付き真空
ポンプにおいて、前記クライオトラップ22はポンプケー
シング1に取付けられ、クライオパネル23とステータ14
及びロータ9との間には、金網等の保護体26が設けられ
ていることにある。
取付けることにより、装置の小型化及び簡素化を図るこ
とができ、更に、装置の小型化が図れるにもかかわら
ず、真空排気性能を向上することができるようにする。 【構成】 吸気口2及び排気口3を有するポンプケーシ
ング1内に回転自在に配置された動翼11を有するロータ
9と、該動翼11間に固定された静翼13を有するステータ
14と、動翼11及び静翼13よりも吸気口2側に設けられた
クライオパネル23を冷却するための冷凍機24を有するク
ライオトラップ22とを備えたクライオトラップ付き真空
ポンプにおいて、前記クライオトラップ22はポンプケー
シング1に取付けられ、クライオパネル23とステータ14
及びロータ9との間には、金網等の保護体26が設けられ
ていることにある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置等に使
用されるクライオトラップ付き真空ポンプに関する。
用されるクライオトラップ付き真空ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クライオトラップ付き真空ポンプ
として特開平2-294575号公報に記載のものが存在する。
同公報に記載の真空ポンプは、吸気口及び排気口を有す
るポンプケーシング内に回転自在に配置された複数の動
翼を有するロータと、該動翼間に固定された静翼を有す
るステータとからポンプ段が構成され、該ポンプ段より
も吸気口側には、該ポンプ段における排気に限度がある
水分子等の気体を排気することによりポンプ能力の向上
を図るべく、クライオパネル及び冷凍機からなるクライ
オトラップが設けられたものである。
として特開平2-294575号公報に記載のものが存在する。
同公報に記載の真空ポンプは、吸気口及び排気口を有す
るポンプケーシング内に回転自在に配置された複数の動
翼を有するロータと、該動翼間に固定された静翼を有す
るステータとからポンプ段が構成され、該ポンプ段より
も吸気口側には、該ポンプ段における排気に限度がある
水分子等の気体を排気することによりポンプ能力の向上
を図るべく、クライオパネル及び冷凍機からなるクライ
オトラップが設けられたものである。
【0003】そして、このクライオトラップをポンプケ
ーシング側に取付ける際には、ポンプケーシング側の上
端に形成されたフランジに、クライオトラップが横方向
に挿通固定された別体のトラップ用ケーシングを取り付
け、該トラップ用ケーシングを真空チャンバーに接続し
ていた。
ーシング側に取付ける際には、ポンプケーシング側の上
端に形成されたフランジに、クライオトラップが横方向
に挿通固定された別体のトラップ用ケーシングを取り付
け、該トラップ用ケーシングを真空チャンバーに接続し
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の真空ポンプ
は、前記ポンプケーシングに、クライオトラップを固定
している別体のトラップ用ケーシングを取り付ける構成
であるため、装置の大型化を余儀なくされると共に、ポ
ンプケーシングとトラップ用ケーシングとの接合部のシ
ール構造が必要となり、その構造が複雑になる欠点があ
った。
は、前記ポンプケーシングに、クライオトラップを固定
している別体のトラップ用ケーシングを取り付ける構成
であるため、装置の大型化を余儀なくされると共に、ポ
ンプケーシングとトラップ用ケーシングとの接合部のシ
ール構造が必要となり、その構造が複雑になる欠点があ
った。
【0005】また、トラップ用ケーシングをポンプケー
シングと真空チャンバーとの間に介在する構成であるた
め、ポンプ段と真空チャンバーとの距離が長くなる。こ
のため、配管のコンダクタンスが小さくなり、実効排気
速度が減少する問題がある。
シングと真空チャンバーとの間に介在する構成であるた
め、ポンプ段と真空チャンバーとの距離が長くなる。こ
のため、配管のコンダクタンスが小さくなり、実効排気
速度が減少する問題がある。
【0006】しかも、真空排気作業時には、ロータを回
転させるモータの熱により、該ロータが加熱されて膨張
する傾向にある。このため、動翼と静翼との間隔は、ロ
ータの膨張分も考慮して大きくしておかなければなら
ず、排気効率を優先した設計ができないという問題があ
った。
転させるモータの熱により、該ロータが加熱されて膨張
する傾向にある。このため、動翼と静翼との間隔は、ロ
ータの膨張分も考慮して大きくしておかなければなら
ず、排気効率を優先した設計ができないという問題があ
った。
【0007】本発明は、上記の如き従来の問題点に鑑み
てなされたもので、ポンプケーシングに直接クライオト
ラップを取付けることにより、装置の小型化及び簡素化
を図ることができ、更に、装置の小型化が図れるにもか
かわらず、真空排気性能を向上することができるクライ
オトラップ付き真空ポンプを提供することを課題とす
る。
てなされたもので、ポンプケーシングに直接クライオト
ラップを取付けることにより、装置の小型化及び簡素化
を図ることができ、更に、装置の小型化が図れるにもか
かわらず、真空排気性能を向上することができるクライ
オトラップ付き真空ポンプを提供することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明が、上記課題を解
決するために講じた技術的手段は、吸気口2及び排気口
3を有するポンプケーシング1内に回転自在に配置され
た動翼11を有するロータ9と、該動翼11間に固定された
静翼13を有するステータ14と、動翼11及び静翼13よりも
吸気口2側に設けられたクライオパネル23を冷却するた
めの冷凍機24を有するクライオトラップ22とを備えたク
ライオトラップ付き真空ポンプにおいて、前記クライオ
トラップ22はポンプケーシング1に取付けられ、クライ
オパネル23とステータ14及びロータ9との間には、金網
等の保護体26が設けられていることにある。
決するために講じた技術的手段は、吸気口2及び排気口
3を有するポンプケーシング1内に回転自在に配置され
た動翼11を有するロータ9と、該動翼11間に固定された
静翼13を有するステータ14と、動翼11及び静翼13よりも
吸気口2側に設けられたクライオパネル23を冷却するた
めの冷凍機24を有するクライオトラップ22とを備えたク
ライオトラップ付き真空ポンプにおいて、前記クライオ
トラップ22はポンプケーシング1に取付けられ、クライ
オパネル23とステータ14及びロータ9との間には、金網
等の保護体26が設けられていることにある。
【0009】更に、前記クライオパネル23の外径dは、
前記動翼11及び静翼13から構成するポンプ段6の内径D
以下に設定されていることにある。
前記動翼11及び静翼13から構成するポンプ段6の内径D
以下に設定されていることにある。
【0010】また、前記クライオパネル23は筒状の内側
パネル23a と外側パネル23b とから二重構造あるいは多
重に構成されていることにある。
パネル23a と外側パネル23b とから二重構造あるいは多
重に構成されていることにある。
【0011】更に、前記クライオパネル23は、筒状で且
つ動翼11及び静翼13方向に向けて大径となるテーパー状
に形成されていることにある。
つ動翼11及び静翼13方向に向けて大径となるテーパー状
に形成されていることにある。
【0012】
【作用】本発明の真空ポンプにおいて、ロータ9を回転
させて該ロータ9の動翼11とステータ14の静翼13の作用
により、真空用チャンバー内の気体を排気すると共に、
冷凍機24の作動により、クライオパネル23が冷却され
る。
させて該ロータ9の動翼11とステータ14の静翼13の作用
により、真空用チャンバー内の気体を排気すると共に、
冷凍機24の作動により、クライオパネル23が冷却され
る。
【0013】水分子は冷却されたクライオパネル23に凍
結捕集され、水分子の固化した状態(以下、氷という)
で成長するが、クライオパネル23と動翼11及び静翼13と
の間には、金網等の保護体26が設けられているので、該
保護体26は氷が動翼11側まで成長するのを阻止し、しか
も、保護体26は冷却されておらず常温であるため、氷が
保護体26に付着することもない。
結捕集され、水分子の固化した状態(以下、氷という)
で成長するが、クライオパネル23と動翼11及び静翼13と
の間には、金網等の保護体26が設けられているので、該
保護体26は氷が動翼11側まで成長するのを阻止し、しか
も、保護体26は冷却されておらず常温であるため、氷が
保護体26に付着することもない。
【0014】従って、氷は保護体26を越えて動翼11側ま
で成長することはなく、動翼11が氷により破損されるの
を防止することができる。
で成長することはなく、動翼11が氷により破損されるの
を防止することができる。
【0015】また、クライオトラップ22をポンプケーシ
ング1に取付けることにより、クライオパネル23をロー
タ9及びステータ14に接近させることが可能となり、駆
動用モータにより加熱されたロータ9をクライオパネル
23にて冷却し、ロータ9の熱膨張を効果的に抑制するこ
とができる。
ング1に取付けることにより、クライオパネル23をロー
タ9及びステータ14に接近させることが可能となり、駆
動用モータにより加熱されたロータ9をクライオパネル
23にて冷却し、ロータ9の熱膨張を効果的に抑制するこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に従って
説明する。図2において、1はポンプケーシングで、そ
の上部には真空用チャンバー4に取付けられるフランジ
1aを有し、該フランジ1aには吸気口2が、該吸気口2と
反対側の下方には排気口3がそれぞれ形成されている。
説明する。図2において、1はポンプケーシングで、そ
の上部には真空用チャンバー4に取付けられるフランジ
1aを有し、該フランジ1aには吸気口2が、該吸気口2と
反対側の下方には排気口3がそれぞれ形成されている。
【0017】6は吸気口2側のターボ分子ポンプ段で、
7は該ターボ分子ポンプ段6よりも下方に配置されたね
じ溝ポンプ段をそれぞれ示し、回転自在なロータ9は、
吸気口2側の動翼11と排気口3側の筒状のねじ溝ロータ
15とを一体に形成した複合型のものである。
7は該ターボ分子ポンプ段6よりも下方に配置されたね
じ溝ポンプ段をそれぞれ示し、回転自在なロータ9は、
吸気口2側の動翼11と排気口3側の筒状のねじ溝ロータ
15とを一体に形成した複合型のものである。
【0018】即ち、ロータ9はポンプケーシング1側に
固定された駆動用モータのシャフト12に回転自在に取付
けられており、その上部の外周には複数の段にそれぞれ
前記動翼11が間隔を有して水平に突設されている。ま
た、前記ロータ9の動翼11よりも下方には、外周に螺旋
状のねじ溝が形成された前記筒状のねじ溝ロータ15が一
体的に垂下されている。
固定された駆動用モータのシャフト12に回転自在に取付
けられており、その上部の外周には複数の段にそれぞれ
前記動翼11が間隔を有して水平に突設されている。ま
た、前記ロータ9の動翼11よりも下方には、外周に螺旋
状のねじ溝が形成された前記筒状のねじ溝ロータ15が一
体的に垂下されている。
【0019】前記ポンプケーシング1内周には、前記多
段の動翼11と交互に位置する静翼13、各静翼13間に介在
されたディスタンスピース13a 及び前記ねじ溝ロータ15
を囲繞するように、内周面がねじ溝ロータ15と僅かな隙
間を持ったステータ部17が設けられ、これら静翼13、デ
ィスタンスピース13a 及びステータ部17によりステータ
14が構成されている。
段の動翼11と交互に位置する静翼13、各静翼13間に介在
されたディスタンスピース13a 及び前記ねじ溝ロータ15
を囲繞するように、内周面がねじ溝ロータ15と僅かな隙
間を持ったステータ部17が設けられ、これら静翼13、デ
ィスタンスピース13a 及びステータ部17によりステータ
14が構成されている。
【0020】また、前記動翼11及び静翼13により前記タ
ーボ分子ポンプ段6が構成されていると共に、ねじ溝ロ
ータ15およびステータ部17により前記ねじ溝ポンプ段7
が構成されている。尚、ねじ溝ポンプ段7において、ね
じ溝をステータ部17の内周面に設け、それに対向するロ
ータ15の外周面は単に円筒面とした構成でも良い。
ーボ分子ポンプ段6が構成されていると共に、ねじ溝ロ
ータ15およびステータ部17により前記ねじ溝ポンプ段7
が構成されている。尚、ねじ溝ポンプ段7において、ね
じ溝をステータ部17の内周面に設け、それに対向するロ
ータ15の外周面は単に円筒面とした構成でも良い。
【0021】22は前記ポンプケーシング1上部に設けら
れたクライオトラップで、該クライオトラップ22は主に
水分子を凍結捕集するクライオパネル23をヘリウム冷凍
機24に接続されたクライオヘッド21で冷却するものであ
る。クライオパネル23は図1に示す如く、円筒状の冷却
板からなり、前記ポンプケーシング1のターボ分子ポン
プ段6の上方に形成された空間部25内に設けられてお
り、クライオパネル23の上面はポンプケーシング1のフ
ランジ1a面よりも下方に位置しており、該クライオパネ
ル23は可及的にターボ分子ポンプ段6に接近させるのが
好ましい。
れたクライオトラップで、該クライオトラップ22は主に
水分子を凍結捕集するクライオパネル23をヘリウム冷凍
機24に接続されたクライオヘッド21で冷却するものであ
る。クライオパネル23は図1に示す如く、円筒状の冷却
板からなり、前記ポンプケーシング1のターボ分子ポン
プ段6の上方に形成された空間部25内に設けられてお
り、クライオパネル23の上面はポンプケーシング1のフ
ランジ1a面よりも下方に位置しており、該クライオパネ
ル23は可及的にターボ分子ポンプ段6に接近させるのが
好ましい。
【0022】前記クライオヘッド21はポンプケーシング
1の上部壁を挿通した状態て該ポンプケーシング1に固
定され、冷凍機24はポンプケーシング1の外に突出して
いる。
1の上部壁を挿通した状態て該ポンプケーシング1に固
定され、冷凍機24はポンプケーシング1の外に突出して
いる。
【0023】26は前記真空用チャンバー4側からターボ
分子ポンプ段6側に異物が落下するのを防止すると共
に、クライオパネル23に凍結捕集された氷が成長してポ
ンプ段6に到るのを防止するための金網(保護体)で、
クライオパネル23とポンプ段6との間に位置するように
ポンプケーシング1に取付けられている。
分子ポンプ段6側に異物が落下するのを防止すると共
に、クライオパネル23に凍結捕集された氷が成長してポ
ンプ段6に到るのを防止するための金網(保護体)で、
クライオパネル23とポンプ段6との間に位置するように
ポンプケーシング1に取付けられている。
【0024】次に、以上の構成における真空ポンプの使
用例について説明する。先ず、排気工程においては、前
記駆動用モータの作動によりロータ9が高速回転し、タ
ーボ分子ポンプ段6とねじ溝ポンプ段7との作用による
真空排気作用と、ヘリウム冷凍機24によりクライオパネ
ル23を冷却し水分子等の凍結捕集による真空排気作用と
が行われ、真空用チャンバー4内の気体が排出される。
用例について説明する。先ず、排気工程においては、前
記駆動用モータの作動によりロータ9が高速回転し、タ
ーボ分子ポンプ段6とねじ溝ポンプ段7との作用による
真空排気作用と、ヘリウム冷凍機24によりクライオパネ
ル23を冷却し水分子等の凍結捕集による真空排気作用と
が行われ、真空用チャンバー4内の気体が排出される。
【0025】この排気工程時に、クライオパネル23には
氷が付着し成長し続けるが、クライオパネル23とターボ
分子ポンプ段6とが接近していることから、ターボ分子
ポンプ段6の中央の真空排気にあまり関与しない部分に
到達した水分子が反射してクライオパネル23側に入射さ
せることができ、水分子のクライオパネル23への凍結捕
集をより確実なものとすることができる。また、駆動用
モータ等の熱がロータ9に伝わっても、クライオパネル
23はロータ9を効果的に冷却するため、ロータ9が熱膨
張するのを防止する。
氷が付着し成長し続けるが、クライオパネル23とターボ
分子ポンプ段6とが接近していることから、ターボ分子
ポンプ段6の中央の真空排気にあまり関与しない部分に
到達した水分子が反射してクライオパネル23側に入射さ
せることができ、水分子のクライオパネル23への凍結捕
集をより確実なものとすることができる。また、駆動用
モータ等の熱がロータ9に伝わっても、クライオパネル
23はロータ9を効果的に冷却するため、ロータ9が熱膨
張するのを防止する。
【0026】氷が更に成長しても、クライオパネル23の
下方には常温の金網26が位置するので、氷の下方への成
長は該金網26に阻止され、氷が金網26を越えてターボ分
子ポンプ段6に到ることはなく、ロータ9の回転を阻害
することはない。
下方には常温の金網26が位置するので、氷の下方への成
長は該金網26に阻止され、氷が金網26を越えてターボ分
子ポンプ段6に到ることはなく、ロータ9の回転を阻害
することはない。
【0027】更に、クライオパネル23の再生を行う際に
は、真空用チャンバー4とポンプとの間に設けた排気バ
ルブ(図示省略)を閉じることにより、真空用チャンバ
ー4内の真空引きを行わないため、無負荷に近い状態と
なり、ポンプケーシング1内の圧力は更に低下すること
となる。
は、真空用チャンバー4とポンプとの間に設けた排気バ
ルブ(図示省略)を閉じることにより、真空用チャンバ
ー4内の真空引きを行わないため、無負荷に近い状態と
なり、ポンプケーシング1内の圧力は更に低下すること
となる。
【0028】例えば、圧力が1.3 10-8Paまで低下した
場合、クライオパネル23の周囲の圧力を、凍結分子の飽
和圧力よりも低い圧力にすることができ、クライオパネ
ル23に付着していた氷はその表面から蒸発し、クライオ
パネル23より解氷放出された水分子はターボ分子ポンプ
段6等により排出され、クライオパネル23の再生作業を
別途行う必要がない。
場合、クライオパネル23の周囲の圧力を、凍結分子の飽
和圧力よりも低い圧力にすることができ、クライオパネ
ル23に付着していた氷はその表面から蒸発し、クライオ
パネル23より解氷放出された水分子はターボ分子ポンプ
段6等により排出され、クライオパネル23の再生作業を
別途行う必要がない。
【0029】図3は本発明の第2実施例を示し、クライ
オパネル23の外径dはターボ分子ポンプ段6の内径(排
気機能を有さない中央部分)D以下に設定されており、
このクライオパネル23の外径dとターボ分子ポンプ段6
の外径D1との関係は、d/D≦0.5 の関係に設けられ
ているのが好ましい。
オパネル23の外径dはターボ分子ポンプ段6の内径(排
気機能を有さない中央部分)D以下に設定されており、
このクライオパネル23の外径dとターボ分子ポンプ段6
の外径D1との関係は、d/D≦0.5 の関係に設けられ
ているのが好ましい。
【0030】この場合には、ターボ分子ポンプ段6によ
る気体の排気は、動翼11と静翼13からなる環状部で行わ
れ、中央部分は機能しておらず、この中央部分にクライ
オパネル23を配置することにより、クライオパネル23に
付着する気体以外の気体の流れの抵抗となることはほと
んどなく、水分子をクライオパネル23により効率良く排
気でとると共に、他の気体も効果的にターボ分子ポンプ
段6及びねじ溝ポンプ段7により排気することができる
のである。
る気体の排気は、動翼11と静翼13からなる環状部で行わ
れ、中央部分は機能しておらず、この中央部分にクライ
オパネル23を配置することにより、クライオパネル23に
付着する気体以外の気体の流れの抵抗となることはほと
んどなく、水分子をクライオパネル23により効率良く排
気でとると共に、他の気体も効果的にターボ分子ポンプ
段6及びねじ溝ポンプ段7により排気することができる
のである。
【0031】図4は本発明の第3実施例を示し、前記ク
ライオパネル23を内側パネル23a と外側パネル23b とか
ら2重に構成したものであり、パネル面積を大きくする
ことにより水分子の凍結捕集量を多くできる利点があ
る。尚、内側パネル23a と外側パネル23b は2重以上の
多重に構成することも可能である。
ライオパネル23を内側パネル23a と外側パネル23b とか
ら2重に構成したものであり、パネル面積を大きくする
ことにより水分子の凍結捕集量を多くできる利点があ
る。尚、内側パネル23a と外側パネル23b は2重以上の
多重に構成することも可能である。
【0032】クライオパネル23は同径の筒状のものに限
定されるものではなく、例えば第4実施例として図1に
仮想線で示す如く、上方に向けて小径となるテーパー状
に形成したものであっても良く、特に、クライオパネル
23の傾斜角度αは0<α<45°に設定するのが効果的で
ある。また、クライオパネル23の形状は円筒以外に多角
形状等であっても良い。
定されるものではなく、例えば第4実施例として図1に
仮想線で示す如く、上方に向けて小径となるテーパー状
に形成したものであっても良く、特に、クライオパネル
23の傾斜角度αは0<α<45°に設定するのが効果的で
ある。また、クライオパネル23の形状は円筒以外に多角
形状等であっても良い。
【0033】更に、図5は本発明の第5実施例を示し、
上記各実施例ではクライオパネル23を筒状に形成した
が、本実施例では、クライオパネル23を円板状のパネル
から構成している。即ち、クライオパネル23の外径d
は、上記第2実施例と同様にターボ分子ポンプ段6の内
径D以下に設定されていると共に、該クライオパネル23
はクライオヘッド21に連結体23c を介して水平状態に連
結されている。
上記各実施例ではクライオパネル23を筒状に形成した
が、本実施例では、クライオパネル23を円板状のパネル
から構成している。即ち、クライオパネル23の外径d
は、上記第2実施例と同様にターボ分子ポンプ段6の内
径D以下に設定されていると共に、該クライオパネル23
はクライオヘッド21に連結体23c を介して水平状態に連
結されている。
【0034】このクライオパネル23は、付着する気体以
外の気体の流れの抵抗となることはほとんどなく、ター
ボ分子ポンプ段6の中央の真空排気にあまり関与しない
部分を利用して水分子をクライオパネル23側に入射させ
ることができ、水分子のクライオパネル23への凍結捕集
をより確実なものとすることができる利点がある。更
に、同図に仮想線で示す如く筒状のクライオパネル23を
該円板状のクライオパネル23に一体的に設けることも可
能である。
外の気体の流れの抵抗となることはほとんどなく、ター
ボ分子ポンプ段6の中央の真空排気にあまり関与しない
部分を利用して水分子をクライオパネル23側に入射させ
ることができ、水分子のクライオパネル23への凍結捕集
をより確実なものとすることができる利点がある。更
に、同図に仮想線で示す如く筒状のクライオパネル23を
該円板状のクライオパネル23に一体的に設けることも可
能である。
【0035】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、例えば、上記実施例では、ポンプ段としてタ
ーボ分子ポンプ段6とねじ溝ポンプ段7とを備えたもの
を例示したが、ターボ分子ポンプ段6のみを備えたター
ボ分子ポンプであっても良いことは無論である。
ではなく、例えば、上記実施例では、ポンプ段としてタ
ーボ分子ポンプ段6とねじ溝ポンプ段7とを備えたもの
を例示したが、ターボ分子ポンプ段6のみを備えたター
ボ分子ポンプであっても良いことは無論である。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明において、前記クラ
イオトラップはポンプケーシングに取付けられているの
で、クライオトラップを固定している別体のケーシング
をポンプケーシングに取り付ける構成である従来のもの
に比し、両ケーシングのシール構造が不要となり、装置
全体の簡素化及び小型化を図ることが可能となると共
に、動翼と静翼とで構成するポンプ段と真空チャンバー
との距離を短くでき、実効排気速度の減少を防止できる
利点がある。
イオトラップはポンプケーシングに取付けられているの
で、クライオトラップを固定している別体のケーシング
をポンプケーシングに取り付ける構成である従来のもの
に比し、両ケーシングのシール構造が不要となり、装置
全体の簡素化及び小型化を図ることが可能となると共
に、動翼と静翼とで構成するポンプ段と真空チャンバー
との距離を短くでき、実効排気速度の減少を防止できる
利点がある。
【0037】更に、ポンプケーシングにクライオトラッ
プを直接取り付けることにより、クライオパネルをロー
タ及びステータに接近させることが可能となり、クライ
オパネルはロータ温度の上昇も抑制することができる。
従って、動翼と静翼の間隔は、ロータの熱膨張を抑制す
ることにより、更に小さくすることが可能となり、排気
効率を重点においた設計ができ、真空排気効率の向上が
図れる。
プを直接取り付けることにより、クライオパネルをロー
タ及びステータに接近させることが可能となり、クライ
オパネルはロータ温度の上昇も抑制することができる。
従って、動翼と静翼の間隔は、ロータの熱膨張を抑制す
ることにより、更に小さくすることが可能となり、排気
効率を重点においた設計ができ、真空排気効率の向上が
図れる。
【0038】しかも、クライオパネルとロータ及びステ
ータとの間には、金網等の保護体が設けられているの
で、上記の如くクライオパネルを可及的にロータ及びス
テータに接近させることができるにもかかわらず、該ク
ライオパネルに凍結捕集された氷の成長を阻止して、ロ
ータの回転を阻害するのを防止することができる利点が
ある。
ータとの間には、金網等の保護体が設けられているの
で、上記の如くクライオパネルを可及的にロータ及びス
テータに接近させることができるにもかかわらず、該ク
ライオパネルに凍結捕集された氷の成長を阻止して、ロ
ータの回転を阻害するのを防止することができる利点が
ある。
【0039】また、クライオパネルの外径が、前記ポン
プ段の内径以下に設定されている場合には、動翼及び静
翼から構成されるターボ分子ポンプ段で排気される気体
の流れをクライオパネルが阻害することはほとんどな
く、水分子はクライオパネルで有効に排気できる上に、
他の気体もターボ分子ポンプ段で効率良く排気できる利
点がある。
プ段の内径以下に設定されている場合には、動翼及び静
翼から構成されるターボ分子ポンプ段で排気される気体
の流れをクライオパネルが阻害することはほとんどな
く、水分子はクライオパネルで有効に排気できる上に、
他の気体もターボ分子ポンプ段で効率良く排気できる利
点がある。
【0040】クライオパネルが筒状の内側パネルと外側
パネルとから成る二重構造あるいは多重に構成されてい
る場合には、更に有効に水分子をクライオパネルで排気
できる。
パネルとから成る二重構造あるいは多重に構成されてい
る場合には、更に有効に水分子をクライオパネルで排気
できる。
【図1】本発明の一実施例の要部を示す断面図。
【図2】同全体断面図。
【図3】本発明の第2実施例を示す要部断面図。
【図4】本発明の第3実施例を示す要部断面図。
【図5】本発明の第5実施例を示す要部断面図。
1…ポンプケーシング、2…吸気口、3…排気口、11…
動翼、13…静翼、15…ロータ、14…ステータ、22…クラ
イオトラップ、23…クライオパネル、24…冷凍機、26…
金網(保護体)、d…クライオパネルの外径、D…ポン
プ段の内径
動翼、13…静翼、15…ロータ、14…ステータ、22…クラ
イオトラップ、23…クライオパネル、24…冷凍機、26…
金網(保護体)、d…クライオパネルの外径、D…ポン
プ段の内径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井口 昌司 大阪市中央区北浜3−2−25 株式会社大 阪真空機器製作所内 (72)発明者 飯塚 元昭 大阪市中央区北浜3−2−25 株式会社大 阪真空機器製作所内
Claims (4)
- 【請求項1】 吸気口(2)及び排気口(3)を有する
ポンプケーシング(1)内に回転自在に配置された動翼
(11)を有するロータ(9)と、該動翼(11)間に固定
された静翼(13)を有するステータ(14)と、動翼(1
1)及び静翼(13)よりも吸気口(2)側に設けられた
クライオパネル(23)を冷却するための冷凍機(24)を
有するクライオトラップ(22)とを備えたクライオトラ
ップ付き真空ポンプにおいて、前記クライオトラップ
(22)はポンプケーシング(1)に取付けられ、クライ
オパネル(23)とロータ(9)及びステータ(14)との
間には、金網等の保護体(26)が設けられてなることを
特徴とするクライオトラップ付き真空ポンプ。 - 【請求項2】 前記クライオパネル(23)の外径(d)
は、前記動翼11及び静翼(13)から構成するポンプ段
(6)の内径(D)以下に設定されている請求項1に記
載のクライオトラップ付き真空ポンプ。 - 【請求項3】 前記クライオパネル(23)は筒状の内側
パネル(23a )と外側パネル(23b )とからなる二重構
造あるいは多重に構成されている請求項1又は2に記載
のクライオトラップ付き真空ポンプ。 - 【請求項4】 前記クライオパネル(23)は、筒状で且
つ静翼(13)及び動翼(11)方向に向けて大径となるテ
ーパー状に形成されている請求項1に記載のクライオト
ラップ付き真空ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11870093A JPH06330886A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | クライオトラップ付き真空ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11870093A JPH06330886A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | クライオトラップ付き真空ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06330886A true JPH06330886A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=14742984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11870093A Withdrawn JPH06330886A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | クライオトラップ付き真空ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06330886A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009062890A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | クライオパネル |
CN117846987A (zh) * | 2024-01-05 | 2024-04-09 | 北京中科科仪股份有限公司 | 一种复合冷凝分子筛吸附泵 |
-
1993
- 1993-05-20 JP JP11870093A patent/JPH06330886A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009062890A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | クライオパネル |
CN117846987A (zh) * | 2024-01-05 | 2024-04-09 | 北京中科科仪股份有限公司 | 一种复合冷凝分子筛吸附泵 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000801 |