JPH06329824A - 切削加工性に優れたポリスチレン系樹脂発泡体 - Google Patents

切削加工性に優れたポリスチレン系樹脂発泡体

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JPH06329824A
JPH06329824A JP5148716A JP14871693A JPH06329824A JP H06329824 A JPH06329824 A JP H06329824A JP 5148716 A JP5148716 A JP 5148716A JP 14871693 A JP14871693 A JP 14871693A JP H06329824 A JPH06329824 A JP H06329824A
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JP
Japan
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resin
rubber
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foam
component
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Withdrawn
Application number
JP5148716A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Nagayoshi
賢行 永吉
Hisayoshi Takeuchi
久善 竹内
Kazuhiro Koshiro
一洋 小城
Osamu Hagiwara
理 萩原
Yuji Ito
裕司 伊藤
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ゴム変性ポリスチレン系樹脂および可塑剤を
含有し、発泡体破断曲げたわみ量が50mm以上であ
り、切削加工性に優れるとともに、JIS A 951
1に記載されている規格を満足することを特徴とする押
出法ポリスチレン系樹脂発泡体。 【効果】 JIS規格(A9511)を満足し、破断曲
げたわみ量が50mm以上で切削加工性に優れ、特に畳
床用断熱芯材として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出発泡法によるポリ
スチレン系樹脂発泡体に関するものである。さらに詳し
くは、切削加工時の切削面のムシレや発泡体の割れ、欠
けなどがなく切削加工性に優れ、同時に曲げたわみ特性
に優れたポリスチレン系樹脂発泡体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレン系樹脂の板状の発泡体は、
主に断熱材の用途として、一般建築物や冷凍倉庫の床材
や壁材、畳の芯材などのさまざまな分野で使用されてい
る。中でも畳の芯材としての需要は、畳の脱ワラ化や断
熱化に伴い年々増加している。かかる状況にあって、押
出発泡法によるポリスチレン系樹脂発泡体を用いた断熱
畳は、加工性に問題を有している。ここで言う加工性と
は、主に切削加工性のことであり、ポリスチレン系樹脂
発泡体をワラやインシュレーションボードで積層した畳
床を、規定される寸法に切断する、いわゆるカマチ切断
およびヒラザシ切断の際の切削加工後の切削面の欠け、
割れ、ムシレなどの状態を言う。
【0003】畳のうち断熱畳を大別すると、発泡体をワ
ラで挟んだワラサンドタイプと、インシュレーションボ
ードで積層した脱ワラタイプの2種類があるが、特にワ
ラサンドタイプや2層に積層された脱ワラタイプの場合
は、切削加工時に発泡体が動く可能性があり、発泡体切
削面がササクレ状にムシレたり、コーナー部が欠けたり
するケースが発生しやすい。従来のポリスチレン系樹脂
発泡体は、このような畳床製造時の切削加工性が不充分
であり、その改善が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、押出法ポリ
スチレン系樹脂発泡体において、切削加工時の切削面の
ムシレや発泡体の割れ、欠けなどがなく切削加工性に優
れ、同時に曲げたわみ特性に優れ、特に畳床用断熱芯材
等に好適な発泡体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記従来技
術の改善を目指して鋭意研究を重ねた結果、発泡体の切
削加工性が発泡体の曲げたわみ特性と密接な関係がある
ことを見い出し、基材の改質と可塑剤の添加で、発泡体
破断曲げたわみ量を50mm以上に保持させることによ
り、発泡体の切削加工性が大幅に改善されることを見い
出し、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明はゴム変性ポリスチレン系樹
脂および可塑剤を含有し、発泡体破断曲げたわみ量が5
0mm以上であり、切削加工性に優れるとともにJIS
A9511に記載されている規格を満足することを特
徴とする押出法ポリスチレン系樹脂発泡体を内容とする
ものである。
【0007】本発明に用いられるポリスチレン系樹脂と
しては、例えばポリスチレン、スチレンとα−メチルス
チレン、無水マレイン酸、メタクリル酸、メタクリレー
ト等との共重合体が挙げられ、これらは単独又は混合し
て用いられるが、好ましくはηsp(ポリスチレン系樹脂
の100mg/10ccトルエン溶液、30℃)が0.6〜
1.6、さらに好ましくは0.7〜1.3のものを用い
る。ηspが0.6未満では得られる発泡体の強度物性が
低下する傾向を示し、またηspが1.6を越えると発泡
体密度が増大し軽量発泡体が得られがたい傾向となる。
【0008】本発明に用いられるゴム変性ポリスチレン
系樹脂は、ゴムの存在下でスチレン系単量体とグラフト
重合あるいは共重合して得られる樹脂であり、ポリスチ
レン系樹脂中にポリブタジエンなどのゴム系成分を2〜
50重量%含むものが好適である。通常グラフト重合体
のゴム含有率は2〜15重量%程度、共重合体のゴム含
有率は10〜50重量%程度である。スチレン系単量体
としては、例えばスチレン、スチレンとα−メチルスチ
レン、無水マレイン酸、メタクリル酸、メタクリレート
などとの共重合体が挙げられ、これらは単独又は混合し
て用いられる。ゴム系成分としては、ブタジエン、イソ
プレンなどのポリジエン系ゴムやスチレン−ブタジエン
などのスチレン−ジエンエラストマー、スチレン−ブタ
ジエン−スチレンなどの分子構造中に、ポリブタジエン
ブロックを有するブロック共重合体エラストマーなどが
挙げられる。
【0009】かかるゴム変性ポリスチレン系樹脂は、J
IS K 7210で規定されているメルトフローレー
ト(200℃、5Kg荷重)が1.0〜15.5g/1
0minであることが好ましく、より好ましくは1.8
〜4.0g/10minである。1.0g/10min
よりも小さいと樹脂の流動性が悪くなり充分な発泡倍率
を得ることが困難となり、また15.5g/10min
よりも大きいとスチレン系樹脂との溶融混合性が悪くな
り均一に樹脂が分散された発泡体が得られ難くなる。
【0010】また、使用されるゴム変性ポリスチレン系
樹脂は、発泡体製造時に使用される全樹脂中に5〜10
0重量%の割合で用いられるのが好ましく、また全樹脂
中のゴム成分の含有率が好ましくは1〜12重量%、よ
り好ましくは1.5〜11重量%、さらに好ましくは2
〜8重量%に調整される。ゴム含有率が高いゴム変性ポ
リスチレン系樹脂ほど全樹脂中の使用量を少なくし、ゴ
ム含有率が低い樹脂ほど全樹脂中の使用量を多くするこ
とが好ましい。ゴム含有率が高い樹脂の使用量が大きい
と発泡体の圧縮強度や難燃性能が低下し、JIS A
9511の規格を満足せず、ゴム含有率の低い樹脂の使
用量が少ないと発泡体曲げたわみ特性の増加効果が不充
分となり、発泡体の加工性が改善されるレベルに至らな
いことがありうる。
【0011】本発明に用いられる可塑剤としては、JI
S A 9511に記載されているポリスチレン系樹脂
発泡体の燃焼試験方法による規格を満足させるため、難
燃性を損なうことなく可塑剤効果を発現するものでなけ
ればならない。このような可塑剤としては、例えばクレ
ジルジフェニルホスヘート、トリスクロロエチルホスヘ
ート、トリス(トリブロモネオベンジル)ホスヘート等
の燐酸エステル系のものが挙げられ、これらは単独又は
混合して用いられる。かかる可塑剤の含有量は全樹脂1
00重量部に対して0.15重量部以上が好ましく、よ
り好ましくは0.5〜4.0重量部である。0.15重
量部未満では発泡体曲げたわみ特性の増加効果が充分で
なく、一方4.0重量部を越えると溶融樹脂粘度が低下
し、寸法安定性の低下や発泡体強度物性の低下をもたら
す傾向がある。
【0012】本発明では、上記のゴム変性ポリスチレン
系樹脂と可塑剤は、両者を併用することによりはじめて
発泡体曲げたわみ量を50mm以上に保持させることが
可能となり、且つ発泡体の切削加工性が大幅に改善され
得る。
【0013】本発明に用いられる発泡剤としては特に制
限はなく、ポリスチレン系樹脂の押出発泡に用いられる
発泡剤が用いられる。例えばジクロロジフルオロメタ
ン、ジクロロフルオロメタン、1,1−ジフルオロエタ
ン、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、2,2−
ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン、1,1,
1,2−テトラフルオロエタン、1−クロロ−1,2,
2−テトラフルオロエタン、メチルクロライドなどのハ
ロゲン化炭化水素、プロパン、ブタンなどの飽和炭化水
素、更には炭酸ガスなどが挙げられ、これらは単独又は
混合して用いられる。発泡剤の使用量は発泡倍率や基材
樹脂の物性等により一概には規定できないが、例えばス
チレン系樹脂100重量部に対して6.0〜18.0重
量部が好ましい範囲である。
【0014】なお、本発明においてさらに難燃剤、造核
剤、その他の添加剤を適宜使用しうることはもちろんで
ある。難燃剤としては、例えばヘキサブロムシクロドデ
カン、2,2−ビス(4−アリルオキシ−3,5−ジブ
ロモフェニル)プロパンなどの臭素系のものが好まし
く、これらは単独又は混合して用いられる。その含有率
は全樹脂100重量部に対して0.5〜5重量部が好ま
しい。0.5重量部未満では難燃性能が低下する傾向が
あり、また5重量部を越えると樹脂劣化をおこし曲げた
たわみ特性を含む発泡体諸物性が低下する傾向を示す。
造核剤としては例えばタルク、炭酸カルシウム等が挙げ
られ、これらは単独又は混合して用いられる。造核剤の
使用量は通常全樹脂100重量部に対して0.05〜5
重量部の範囲である。0.05重量部未満ではセルサイ
ズが大きくなるために発泡体の断熱性が低下し、また5
重量部を越えるとセルサイズが小さくなるために発泡体
密度が大きくなる。
【0015】上記ゴム変性ポリスチレン系樹脂単独又は
これとポリスチレン系樹脂の混合物に発泡剤を含浸さ
せ、これに可塑剤、難燃剤および造核剤等を加えて押出
機より押出し発泡体を得るが、樹脂と造核剤を押出機中
に供給し、これに発泡剤、難燃剤及び可塑剤等を圧入し
て溶融混練させ、スリットダイ等の発泡装置を介して押
出す等の公知の方法を用いることができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0017】実施例1〜8、比較例1〜5 表1に示すゴム変性ポリスチレン系樹脂を用い、表2に
示すゴム変性ポリスチレン系樹脂を含むポリスチレン系
樹脂100重量部に、メチルクロライド6.5重量部と
プロパン3.0重量部からなる発泡剤を圧入し、これに
難燃剤としてヘキサブロムシクロドデカン3.0重量
部、燐酸エステル系の可塑剤として表2に示すものを添
加し、更にその他の添加剤としてタルクを2.0重量部
添加混練し、目開きの間隔が3.0mm、幅が40mmのス
リットを介して吐出量を50〜60kg/hr、押出樹脂温
度を120℃に調整して押出発泡し、厚さ40〜60mm
のポリスチレン樹脂の板状発泡体を得た。得られた板状
発泡体の物性を下記の方法で測定・評価した。結果を表
3に示す。 (曲げ特性、圧縮強度、熱伝導率、燃焼性、発泡体密
度)JIS A 9511に準拠して測定した。曲げ特
性については、発泡体製造後の経時20日目相当のもの
について測定した。 (切削加工性)切削加工性の評価は、前記の方法により
得られた発泡体を、250×150×25mmの大きさ
に加工し、製造後の経時20日目相当のものについて、
長辺を切削代50mm、切削スピード500mm/分、
切削刃の挿入角度45℃で汎用の包丁刃にて切削した際
の切削面、コーナー部の欠けの状態を観察し、下記の基
準により3段階評価した。 ◎:切削面にムシレ、ササクレなどがなくコーナー部に
欠けが発生しない。 ○:切削面にややムシレ、ササクレがあるがコーナー部
の欠けは発生しない。 ×:切削面のムシレ、ササクレがありコーナー部に欠け
が発生する。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】叙上の通り、ゴム変性ポリスチレン系樹
脂と可塑剤を併用することにより、JIS規格(A95
11)を満足し、かつ破断曲げたわみ量を50mm以上
の発泡体が得られ、切削加工時の切削面のムシレ、割
れ、欠けなどがなく、特に畳床用断熱芯材等として好適
な材料が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 51:04 (72)発明者 萩原 理 茨城県鹿島郡波崎町土合本町5丁目 9809 −30−106 (72)発明者 伊藤 裕司 茨城県鹿島郡波崎町土合本町5丁目 9809 −30−203

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム変性ポリスチレン系樹脂および可塑
    剤を含有し、発泡体破断曲げたわみ量が50mm以上で
    あり、切削加工性に優れるとともにJISA 9511
    に記載されている規格を満足することを特徴とする押出
    法ポリスチレン系樹脂発泡体。
  2. 【請求項2】 ゴム変性ポリスチレン系樹脂がポリスチ
    レン系樹脂中にゴム系成分を2〜50重量%含有し、J
    IS K 7210で規定されているメルトフローレー
    ト(200℃、5Kg荷重)が1.0〜15.5g/1
    0minである樹脂を含む請求項1記載の発泡体。
  3. 【請求項3】 ゴム変性ポリスチレン系樹脂の含有量が
    使用される全樹脂中に5〜100重量%、使用される全
    樹脂中のゴム成分の含有率が1〜12重量%である請求
    項1又は2記載の発泡体。
  4. 【請求項4】 可塑剤として燐酸エステル系化合物を含
    む請求項1〜3記載の発泡体。
  5. 【請求項5】 可塑剤の含有量が使用される全樹脂10
    0重量部に対して0.15重量部以上である請求項1〜
    4記載の発泡体。
  6. 【請求項6】 更に臭素系難燃剤を含有する請求項1〜
    5記載の発泡体。
  7. 【請求項7】 臭素系難燃剤の含有量が使用される全樹
    脂100重量部に対して0.5〜5重量部である請求項
    6記載の発泡体。
JP5148716A 1993-05-26 1993-05-26 切削加工性に優れたポリスチレン系樹脂発泡体 Withdrawn JPH06329824A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6579911B1 (en) 1998-08-28 2003-06-17 The Dow Chemical Company Fire resistant styrene polymer foams with reduced brominated fire retardant

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6579911B1 (en) 1998-08-28 2003-06-17 The Dow Chemical Company Fire resistant styrene polymer foams with reduced brominated fire retardant

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