JPH06329689A - ジアジノンの改良製造方法 - Google Patents

ジアジノンの改良製造方法

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JPH06329689A
JPH06329689A JP11332593A JP11332593A JPH06329689A JP H06329689 A JPH06329689 A JP H06329689A JP 11332593 A JP11332593 A JP 11332593A JP 11332593 A JP11332593 A JP 11332593A JP H06329689 A JPH06329689 A JP H06329689A
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JP
Japan
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hydroxypyrimidine
methyl
isopropyl
hours
tpc
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JP11332593A
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English (en)
Inventor
Gurfinkel Elkana
エルカナ・ガーフインケル
Shumueri Jacob
ヤーコブ・シユムエリ
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Adama Makhteshim Ltd
Original Assignee
Makhteshim Chemical Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短い反応時間で触媒を使用する必要なしに非
常に高純度を有するほぼ無色のジアジノンを非常に高収
率で生産する方法を提供する。 【構成】 湿潤又は乾燥2−イソプロピル−4−メチル
−6−ヒドロキシピリミジンをチオホスホリルクロルド
(TPC)と反応させることからなるジアジノンの製造
方法。まず前記2−イソプロピル−4−メチル−6−ヒ
ドロキシピリミジンをメチルイソブチルケトン(MIB
K)及び脂肪族炭化水素溶媒からなる群から選択された
有機溶媒と混合し、共沸蒸留により水を除去する。次い
で乾燥炭酸カリウムを前記反応混合物に添加し、前記2
−イソプロピル−4−メチル−6−ヒドロキシピリミジ
ンを水の不在下でそのカリウム塩に変換し、理論量未満
の前記TPCを添加して前記ジアジノンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫性及び殺ダニ性が
良好であるため、害虫駆除用として商業価値の高いジア
ジノンの改良製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】ジアジノンは、英国特許第713,27
8号に記載されているように炭酸カリウムの存在下、2
−イソプロピル−4−メチル−6−ヒドロキシピリミジ
ン(以下、ヒドロキシピリミジンと呼称する)を不活性
溶媒中でジエチルチオホスホリルクロリド(以下、TP
Cと呼称する)と反応させることにより、Glysin
及びMargotによりまず最初に製造された。
【0003】この不均一系反応では、ヒドロキシピリミ
ジンをベンゼン中で炭酸カリウムと共に加熱しながら、
形成された水を同時に除去することにより、まず最初に
カリウムピリミジノレートを形成する。こうして生成さ
れたカリウム塩を数時間加熱することによりTPCと反
応させ、形成された塩化カリウムを水洗により抽出し、
溶媒を減圧下に除去する。
【0004】ジアジノンの標準工業的製造方法は主に下
式:
【0005】
【化1】
【0006】(式中、Rはイソプロピルである)に示す
4段階合成により実施される。
【0007】1952年以来、上記4段階方法の改善を
図った多数の特許が発行されている。例えば米国特許第
4,111,976号は第1段階の生成物の形成を最適
にする改善方法を記載している。
【0008】米国特許第4,014,879号は、第3
段階のアミジンとメチルアセトアセテートとの最適連続
閉環反応について記載している。
【0009】米国特許第4,018,771号、4,0
52,396号及び4,052,397号は、ジケテン
から出発するヒドロキシピリミジンの製造方法を記載し
ており、前者2件の特許の方法は夫々ルイス酸の存在下
で実施される。
【0010】英国特許第2,083,814号は、第1
段階のイミノエーテルをメタノール溶媒中でアンモニア
と反応させ、次いで第2段階で生成されたアミジンを強
アルカリ条件下にメタノール中で過剰のアルキルアセト
アセテートと反応させることによりヒドロキシピリミジ
ンを製造するための方法を記載している。
【0011】米国特許第3,205,231号は、篩分
けした乾燥炭酸カリウム及び溶媒として低級脂肪族ケト
ン又は亜硝酸塩の存在下で2−フルオロメチルヒドロキ
シピリミジンを有機リンエステルハロゲン化物と反応さ
せることにより、ヒドロキシピリミジンの2−フルオロ
メチル誘導体を製造する方法を記載している。
【0012】米国特許第3,792,132号は、溶媒
としてケトン又はカルボン酸エステル中、第3アミン及
びアルカリ又はアルカリ土類金属からなる触媒系の存在
下でフェノール化合物を有機リン化合物と反応させるこ
とにより、アルキルフェニルホスフェート及びホスホロ
チオネートを製造するための方法を記載している。
【0013】1952年以来、第4(最終)段階を修正
する方法が文献中に数件記載されている。例えば米国特
許第4,066,642号は、触媒を使用せずに不活性
溶媒を還流させて水をその形成に伴って除去しながら、
水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムのような酸受容体
の存在下でTPCとヒドロキシピリミジンとを同時に反
応させる方法を記載している。
【0014】更に、反応時間を短縮するため種々の触媒
を使用する他の種々の方法が記載されている。開示され
ている適切な触媒としては、水銀塩(米国特許第3,1
07,245号)、塩化銅(米国特許第3,107,2
46号)、硝酸銅(米国特許第3,367,935号)
及び塩基性酸化銅(日本国特許出願公告第75 524
9 58号)が挙げられる。
【0015】米国特許第4,326,059号は、まず
水を留去した後、TPCを加えることにより、相間移動
触媒の存在下、キシレンのような芳香族炭化水素中でヒ
ドロキシピリミジンを水性水酸化ナトリウムと反応させ
ることからなる、ジアジノンの製造方法を記載してい
る。しかしながら、この方法は4〜6時間の反応時間を
要し、濃い色の物質を生じる。
【0016】触媒を使用する方法では、チオノテップ
(モノ又はジチオノテトラエチルピロホスフェート)の
ような高毒性副生物が大量に形成されることが判明し
た。オペレータ又は温血動物がこのような副生物に接触
することを考えると、これらの副生物がジアジノン中に
少量でも存在するのは望ましくない。例えば米国特許第
3,432,503号は、水酸化ナトリウムのような塩
基の存在下で不活性溶媒中でジアジノンを還流させるこ
とによりこれらの副生物を除去する方法を開示してい
る。しかしながら、この方法は製造後の別段階を必要と
するのみならず、処理中に多量の生成物が損失する。
【0017】最近では、イソブチリルアミノクロトン酸
アミドをアルコールの存在下で環化し、形成されたナト
リウムピリミジノレートを非極性溶媒の添加により沈殿
させ、アルコール/水を分別により除去し、ナトリウム
ピリミジノレートを100〜130℃の温度でTPCと
反応させるワンポット反応が米国特許第4,323,6
78号により報告されている。
【0018】より最近では、MIBKをヒドロキシピリ
ミジン及び水酸化ナトリウム溶液と混合し、混合物を加
熱還流し、水を共沸留去した後、TPCを加えることか
らなる方法が米国特許第5,034,529号により報
告されている。この方法は実験室規模では難なく実施す
ることができるが、共沸蒸留を工業的に実施する場合に
は膨大な時間(14〜20時間)を要することが判明し
た。
【0019】上記方法はいずれも種々の欠点がある。例
えば、反応時間が長く、触媒を使用する必要があり、溶
媒の微妙な操作が必要であり、及び/又は毒性副生物を
除去するために別段階が必要である。更に、これらのう
ちのどの方法を使用しても、高純度で色のほとんどない
ジアジノンを高収率で生産することはできない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの目的
は、上記のような従来技術の欠点を解決することであ
る。
【0021】本発明の別の目的は、ジアジノンを製造す
るための改善方法を提供することである。
【0022】本発明の更に別の目的は、実質的に毒性副
生物を生じることなく、高収率且つ高純度で非常に薄い
色のジアジノンを製造するために既知方法よりも経済的
な方法を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】湿潤又は乾燥ヒドロキシ
ピリミジンをチオホスホリルクロリド(TPC)と反応
させる改善方法によりジアジノンを製造できることが予
期せずして知見された。該方法ではメチルイソブチルケ
トン(MIBK)、脂肪族炭化水素又は両者の混合物、
最適には約60〜140℃の沸点を有する石油エーテ
ル、シクロヘキサン、オクタン及びヘプタンから選択さ
れる有機溶媒をヒドロキシピリミジンと混合し、水を共
沸留去し、乾燥固体炭酸カリウムを添加し、上記溶媒が
炭化水素である場合にはメチルエチルケトン(MEK)
も加え、次いで理論量未満のTPCを加えてヒドロキシ
ピリミジンと反応させ、所望のジアジノンを形成し、次
いで生成されたジアジノンを回収する。
【0024】本発明の方法を使用すると、商業的に満足
できる反応速度が得られ、非常に僅かしか着色していな
い純度97〜99%のジアジノンを収率98%前後で生
産できる。この方法は触媒が不要な従来技術を改善し、
副生物として毒性チオテップを本質的に含有しない生成
物を高収率で生産できる。
【0025】本発明の方法は、ヒドロキシピリミジンと
TPCとの反応を溶媒中で行い、水を共沸により除去す
る。適切な溶媒は石油エーテル60〜140、石油エー
テル60〜80、ヘプタン、オクタン、ヘキサン又はシ
クロヘキサンのような脂肪族炭化水素溶媒をMEKと併
用するか、又はMIBKを単独溶媒として使用してもよ
い。MEKと他の溶媒との比は1:99〜1:4であり
得る。しかしながら、溶媒として最適なのはMIBK単
独又はヘプタンもしくはオクタンもしくはその混合物と
MEKとの併用である。
【0026】この反応の改善の成果は固体として添加さ
れる塩基としての炭酸カリウムの使用に大部分依存す
る。K2CO3は過剰に加えることが好ましく、20%よ
り過剰にならないことが望ましく、好ましくは10〜1
5%過剰である。
【0027】本発明の反応は、ヒドロキシピリミジンの
カリウム塩の製造中は60〜116℃の温度、その後の
TPCとの反応中は50〜120℃、好ましくは80〜
100℃又は110℃で実施すると好ましく、TPC添
加後の反応時間は2〜10時間、好ましくは約4時間で
ある。米国特許第5,034,529号とは対照的に、
工業的規模(例えば100リットル以上の容積を有する
反応器中、更には1000リットル以上の容積を有する
反応器中)で反応を実施した場合にも、高純度の生成物
を高収率で得られる。
【0028】本発明の非常に高い収率は、未反応ヒドロ
キシピリミジンをリサイクルし、この方法を商業的によ
り有効にすることにより更に改善され得る。
【0029】従来技術の開示ではTPCと反応させる前
又は反応と同時に水を除去しているが、このような方法
ではいくつかの問題が生じることが知見された。NaO
H又はKOHを使用してTPCの添加前に水を共沸蒸留
する場合、形成された固体チャンク(塊)から水を完全
に除去するために長時間加熱する必要があることが判明
した。固体チャンクが形成されると、TPCの添加後に
混合物を適正に撹拌することはほとんど不可能になっ
た。米国特許第4,326,059号は、相間移動触媒
の存在下で水を共沸留去することによりこの問題を解決
するように試みた。しかしながら、やはり長い反応時間
が必要であり、最終生成物は依然としてチオテップを含
有していた。
【0030】米国特許第4,066,642号は、TP
Cとの反応と同時に水を共沸留去することによりこの問
題を解決するように試みた。その結果、反応時間は長
く、暗色のジアジノンを低収率でしか得られなかった。
本発明の溶媒を使用しても、水酸化ナトリウム又は炭酸
ナトリウムを使用すると、同様に粘着が生じ、利用可能
な懸濁液を形成することはできなかった。
【0031】しかしながら、MIBK又は脂肪族炭化水
素溶媒の存在下でヒドロキシピリミジンを共沸蒸留した
後、乾燥固体炭酸カリウムを加え、溶媒が脂肪族炭化水
素である場合には更にMEKも添加する本発明の方法
は、短い反応時間しか使用せずに生成物を提供すること
ができ、触媒を使用する必要なしに非常に高純度を有す
るほぼ無色のジアジノンを非常に高収率で生産すること
ができる。
【0032】米国特許第5,034,529号の方法と
本発明の方法との間には多少の表面的な類似点がある
が、本発明の方法は全体の反応時間が著しく短く、例え
ば共沸蒸留は2〜3時間未満、通常は2時間未満で完了
するので、米国特許第5,034,529号の方法に比
較して製造工場で製造するのに有利である。更にMIB
Kと強塩基(例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウ
ム)との間の高温反応により付加的な関連不純物が形成
されることが多いが、炭化水素/MEKを溶媒として使
用することによりこのような不純物の形成を減らすか又
はなくすという利点もある。
【0033】以下の実施例では所定の好適態様に関して
本発明を説明するが、本発明はこれらの特定の態様に制
限されないものと理解されたい。それどころか、発明の
範囲に含まれるものであれば、あらゆる置換、変形及び
等価物を包含する。
【0034】
【実施例】実施例1 : 実験室規模 94%湿潤ヒドロキシピリミジン170g(1.05
M)及びヘプタン300mlの混合物を加熱還流し、1
時間かけて水を共沸留去した。混合物を70℃に冷却
し、乾燥炭酸カリウム160g及びMEK10mlを加
え、95℃に1時間加熱した。この混合物に30分間か
けてTPC190gを加え、混合物を95℃に3時間保
温した。混合物を70℃に冷却し、水を加え、pHを水
酸化ナトリウム溶液で12.5〜13に調整し、水層を
除去し、操作を繰り返した。次に再び水を加え、硫酸溶
液を使用することによりpHを1.5〜2に調整した。
撹拌後、水を分離し、ヘプタン溶媒を留去して純度9
8.7%のジアジノン300gを収率97.4%で得
た。ジアジノンは淡黄色であった。
【0035】実施例2: 製造工場規模 ヒドロキシピリミジン1300kg(8.04kmo
l)及びヘプタン3000リットルの混合物を8000
リットル容ステンレス鋼反応器中で加熱還流し、3時間
かけて水を共沸留去した。混合物を70℃に冷却し、炭
酸カリウム1260kg及びMEK100リットルを加
えた。混合物を1時間95℃に加熱し、TPC1425
kgを30分間かけて加え、混合物を3時間加熱した。
反応器を70℃に冷却し、実施例1に記載したように処
理した。ヘプタンを留去し、濃度98.7%及び収率9
7.4%で淡黄色のジアジノン2250kgを得た。
【0036】実施例3(比較例): 実験室における米
国特許第5,034,529号の方法 湿潤ヒドロキシピリミジン170g(1.05mo
l)、メチルイソブチルケトン(MIBK)250ml
及び50%水酸化ナトリウム溶液80gの混合物を11
5℃に加熱し、水を共沸留去し、MIBKをフラスコに
戻した。ほぼ全量の水を留去するには約2.5時間かか
った。混合物を次に65℃に冷却し、TPC190g
(1mol)を30分間かけて加えた。反応温度を80
℃に上げ、2時間保温した。混合物を米国特許第5,0
34,529号に記載されているように処理し、純度9
8%及び収率97%でジアジノン300gを得た。
【0037】実施例4(比較例): 製造工場における
米国特許第5,034,529号の方法 湿潤ヒドロキシピリミジン1300kg(8.04km
ol)、MIBK2250kg及び50%水酸化ナトリ
ウム溶液640kgの混合物を8000リットル容ステ
ンレス鋼反応器に入れて115℃に加熱し、水を共沸留
去し、MIBKから分離した。水を90%除去するには
約8〜10時間かかり、合計99%の水を除去するには
更に6〜10時間かかった。反応混合物を60℃に冷却
し、TPC1425kgを30分間かけて加えた。反応
温度を80℃に上げ、2時間保温した、混合物を上記と
同様に処理し、純度98.1%及び収率98%でジアジ
ノン2234kgを得た。ジアジノンの色は黄色から茶
色であった。
【0038】以上の結果から明らかなように、米国特許
第5,034,529号の方法は蒸留時間が著しく長い
ため製造工場で実施するには不適当である。
【0039】実施例5(比較例): MIBK及び20
%Na2CO3溶液の存在下における米国特許第5,03
4,529号によるジアジノンの製造 撹拌羽根、滴下漏斗、温度計、油浴及び共沸装置を備え
る2リットル容4頚フラスコにヒドロキシピリミジン3
52g、MIBK615g及び20%Na2CO3136
0gの混合物を入れ、加熱還流し、共沸乾燥し、MIB
Kをフラスコに戻した。水の除去は6時間で完了した。
混合物を90℃に冷却し、TPC381gを30分間か
けて加えた。反応は14時間後に100℃で完了した。
上記のように洗浄を続け、真空下で蒸留後、純度97%
のジアジノン440gを収率70%で得た。以上の結果
から明らかなように、MIBK及びNa2CO3を使用し
て米国特許第5,034,529号の方法を実験室で実
施すると、その収率は低い。
【0040】実施例6(比較例): MIBK及びNa
2CO3の存在下のジアジノンの製造 撹拌羽根、滴下漏斗、温度計、油浴及び共沸装置を備え
る1リットル容4頚フラスコにヒドロキシピリミジン3
52g(2.21mol、純度95.5%、3%水)及
びMIBK615gの混合物を入れ、加熱還流し、共沸
乾燥し、MIBKをフラスコに戻した。30分間以内で
水の除去を完了後、混合物を90℃に冷却し、乾燥Na
2CO3275gを加えた。次にTPC381g(2mo
l)を30分間かけて加えた。反応は14時間後に10
0℃で完了した。次に水600mlを加え、塩を溶解さ
せた。混合物を15分間60℃で撹拌後、相を分離さ
せ、下層の水相を除去した。次に水400mlを有機相
に加えてpHをNaOH溶液で13〜13.5に調整し
た。混合物を15分間60℃で撹拌後、相を分離させ
た。下層の水相を除去し、水400mlを加えた。混合
物を撹拌しながら、pHを塩酸で1.5〜2.0に調整
した。15分後、相を分離させ、下層を除去し、水40
0mlを加え、5%NaOH溶液でpHを7.0〜7.
5に調整した。15分後、相を分離させ、より低い水層
を除去した。次に湿潤MIBK溶液を100℃以下及び
5mmHgの圧力で真空蒸留し、純度97%のジアジノ
ン440gを得たが、収率は70%に止まった。
【0041】実施例7(比較例): 炭酸カリウムを使
用する米国特許第5,034,529号の方法 ヒドロキシピリミジン170g(1.05mol)、M
IBK280g及び乾燥炭酸カリウム160gの混合物
を115℃に加熱し、水を約5時間かけて共沸留去した
が、その間に大量の発泡が生じた。混合物を80℃に1
時間加熱し、65℃に冷却し、1時間かけてTPC19
0g(1mol)を加えた。混合物を80℃に加熱し、
この温度に更に2時間保温した。混合物を上述のように
処理し、純度98.5%で淡黄色のジアジノン300g
を収率約98%で得た。
【0042】この実施例から明らかなように、米国特許
第5,034,529号の方法はK2CO3を使用するよ
うに変形した場合にも発泡が著しく且つ蒸留時間が著し
く長いため、満足な成果は得られない。
【0043】実施例8: 実験室における本発明の方法 ヒドロキシピリミジン170g(1.05mol)及び
MIBK280gの混合物を115℃に加熱し、約2時
間かけて水を共沸留去した。混合物を80℃に冷却し、
乾燥炭酸カリウム160gを加えた。混合物を80℃に
1時間加熱し、65℃に冷却し、TPC190g(1m
ol)を1時間かけて加えた。混合物を80℃に加熱
し、更に2時間保温した。混合物を上述のように処理
し、純度98.5%で淡色のジアジノン300gを98
%の高収率で得た。
【0044】実施例9: 製造工場における本発明の方
法 ヒドロキシピリミジン1300kg(8.04kmo
l)及びMIBK2250kgの混合物を115℃に加
熱し、水を2時間かけて共沸留去した。混合物を65℃
に冷却し、乾燥炭酸カリウム1280kgを加え、混合
物を80℃に1時間加熱した。混合物を65℃に冷却
し、TPC1470kgを30分間かけて加え、混合物
を80℃に加熱し、3時間保温した。混合物を上記のよ
うに処理し、純度98.2%のジアジノン2312kg
を収率96.2%で得た。
【0045】実施例10: 製造工場における本発明の
方法 94%湿潤ヒドロキシピリミジン1300kg(8.0
4kmol)及びヘプタン2250kgの混合物を加熱
還流し、水を1時間かけて共沸留去した。混合物を70
℃に冷却し、乾燥炭酸カリウム1280kgを加え、9
0℃に1時間加熱した。この混合物に30分間かけてT
PC1470kgを加え、混合物を95℃に3時間保温
した。混合物を70℃に冷却し、水を加え、水酸化ナト
リウム溶液でpHを12.5〜13に調整し、水層を除
去し、操作を繰り返した。次に水を再び加え、硫酸溶液
を使用することによりpHを1.5〜2に調整した。撹
拌後、水を分離し、ヘプタン溶媒を留去し、純度98.
7%のジアジノン2312kgを収率97.4%で得
た。ジアジノンは淡黄色であった。
【0046】以上、特定の態様により本発明の一般的な
特徴を説明したが、日常知識を適用することにより、一
般概念から離れることなくこのような特定の態様を変形
及び/又は適応させることは容易であり、従って、この
ような適応及び変形は開示した態様の等価物の意味及び
範囲に含まれるものである。本明細書中に使用した術語
は説明の目的に過ぎず、制限の目的ではない。

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿潤又は乾燥2−イソプロピル−4−メ
    チル−6−ヒドロキシピリミジンをチオホスホリルクロ
    ルド(TPC)と反応させることからなるジアジノンの
    製造方法であって、前記2−イソプロピル−4−メチル
    −6−ヒドロキシピリミジンをメチルイソブチルケトン
    (MIBK)及び脂肪族炭化水素溶媒からなる群から選
    択された有機溶媒と混合し、共沸蒸留により水を除去す
    る段階と、次いで乾燥炭酸カリウムを前記反応混合物に
    添加し、前記2−イソプロピル−4−メチル−6−ヒド
    ロキシピリミジンを水の不在下でそのカリウム塩に変換
    する段階と、化学量論量未満の前記TPCを添加して前
    記ジアジノンを形成する段階とを含むことを特徴とする
    方法。
  2. 【請求項2】 前記共沸蒸留以前に前記有機溶媒及び前
    記ヒドロキシピリミジンの少なくとも一方が湿潤してい
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記有機溶媒がMIBKであることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記有機溶媒が石油エーテル60〜14
    0、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン又
    はその混合物であることを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記共沸蒸留後で且つ前記TPCを添加
    する前に乾燥メチルエチルケトン(MEK)を添加する
    段階を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記MEKを溶媒含有量全体の1〜20
    %の濃度で加えることを特徴とする請求項5に記載の電
    解槽。
  7. 【請求項7】 前記MEKを約5%の百分率で加えるこ
    とを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記炭酸カリウムが過剰に存在すること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 炭酸カリウム対2−イソプロピル−4−
    メチル−6−ヒドロキシピリミジンの比が1:1〜1.
    2:1であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 炭酸カリウム対2−イソプロピル−4
    −メチル−6−ヒドロキシピリミジンの比が1.1:1
    〜1.15:1であることを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 反応温度が50〜120℃であること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 反応温度が80〜100℃であること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 反応時間が2〜10時間であることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 反応時間が約4時間であることを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記共沸蒸留が約3時間未満で完了す
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 反応器中で湿潤又は乾燥2−イソプロ
    ピル−4−メチル−6−ヒドロキシピリミジンをチオホ
    スホリルクロルド(TPC)と反応させることからなる
    ジアジノンの製造方法であって、前記2−イソプロピル
    −4−メチル−6−ヒドロキシピリミジンをメチルイソ
    ブチルケトン(MIBK)と混合する段階と、共沸蒸留
    により水を除去する段階と、次いで乾燥炭酸カリウムを
    反応混合物に添加し、前記2−イソプロピル−4−メチ
    ル−6−ヒドロキシピリミジンを水の不在下でそのカリ
    ウム塩に変換する段階と、化学量論量未満の前記TPC
    を添加して前記ジアジノンを形成する段階とを含むこと
    を特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 MIBK及び前記2−イソプロピル−
    4−メチル−6−ヒドロキシピリミジンが湿潤している
    ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 反応器が少なくとも100リットルの
    容積を有することを特徴とする請求項16に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 反応器が少なくとも1000リットル
    の容積を有することを特徴とする請求項16に記載の方
    法。
  20. 【請求項20】 炭酸カリウム対2−イソプロピル−4
    −メチル−6−ヒドロキシピリミジンの比が1:1〜
    1.2:1であることを特徴とする請求項16に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 反応温度が50〜120℃であること
    を特徴とする請求項16に記載の方法。
  22. 【請求項22】 反応温度が70〜90℃であることを
    特徴とする請求項16に記載の方法。
  23. 【請求項23】 反応時間が2〜10時間であることを
    特徴とする請求項16に記載の方法。
  24. 【請求項24】 反応時間が約6時間であることを特徴
    とする請求項16に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記共沸蒸留が2〜3時間以内に完了
    することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  26. 【請求項26】 湿潤又は乾燥2−イソプロピル−4−
    メチル−6−ヒドロキシピリミジンをチオホスホリルク
    ロルド(TPC)と反応させることからなるジアジノン
    の製造方法であって、前記2−イソプロピル−4−メチ
    ル−6−ヒドロキシピリミジンを脂肪族炭化水素溶媒と
    混合する段階と、共沸蒸留により水を除去する段階と、
    場合によりメチルエチルケトンを添加する段階と、乾燥
    炭酸カリウムを前記反応混合物に添加し、前記2−イソ
    プロピル−4−メチル−6−ヒドロキシピリミジンを水
    の不在下でそのカリウム塩に変換する段階と、化学量論
    量未満の前記TPCを添加して前記ジアジノンを形成す
    る段階とを含むことを特徴とする方法。
  27. 【請求項27】 前記共沸蒸留以前に前記炭化水素溶媒
    及び前記2−イソプロピル−4−メチル−6−ヒドロキ
    シピリミジンの少なくとも一方が水を含有していること
    を特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記炭化水素溶媒が、約60〜140
    ℃の沸点を有する石油エーテル、ヘプタン、オクタン、
    シクロヘキサン、ヘキサン及びそれらの混合物からなる
    群から選択されることを特徴とする請求項26に記載の
    方法。
  29. 【請求項29】 前記共沸蒸留後で前記TPCを添加す
    る前に乾燥メチルエチルケトンを添加する段階を更に含
    むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記メチルエチルケトンを1〜20重
    量%の濃度で加えることを特徴とする請求項29に記載
    の電解槽。
  31. 【請求項31】 前記メチルエチルケトンを約5%の濃
    度で加えることを特徴とする請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 反応温度が50〜120℃であること
    を特徴とする請求項26に記載の方法。
  33. 【請求項33】 反応温度が80〜110℃であること
    を特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 【請求項34】 反応時間が2〜10時間であることを
    特徴とする請求項26に記載の方法。
  35. 【請求項35】 反応時間が約4時間であることを特徴
    とする請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記共沸蒸留が約3時間未満で完了す
    ることを特徴とする請求項26に記載の方法。
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