JPH06329615A - アミノエタンスルホン酸ソーダ、または、n−置換アミノエタンスルホン酸ソーダの製造方法 - Google Patents

アミノエタンスルホン酸ソーダ、または、n−置換アミノエタンスルホン酸ソーダの製造方法

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JPH06329615A
JPH06329615A JP11980493A JP11980493A JPH06329615A JP H06329615 A JPH06329615 A JP H06329615A JP 11980493 A JP11980493 A JP 11980493A JP 11980493 A JP11980493 A JP 11980493A JP H06329615 A JPH06329615 A JP H06329615A
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sodium
substituted
ces
aqueous solution
reaction
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JP11980493A
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Toru Matsuoka
亨 松岡
Yukinobu Ikeda
幸悦 池田
Tokihiko Fujiwara
時彦 藤原
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】式(I)(II)に従って、βークロロエタンス
ルホン酸ソーダとアンモニア、またはN−置換アミン
を、水を反応媒体とし、無触媒で反応せしめ、アミノエ
タンスルホン酸ソーダ、または、N−置換アミノエタン
スルホン酸ソーダを製造する方法。 CICSONa+2RNH→RNHC
SOH・RNH+NaCl (I) RNHCSOH・RNH+NaOH→RNH
SONa+RNH+HO (II) (ここで、Rは、R=C2n+1(n≧0の整数)
で示される水素またはアルキル基) 【効果】この方法によれば、(1)安価な設備で、
(2)コンパクトな設備により、(3)高選択率でアミ
ノエタンスルホン酸塩が得られ、(4)原料CESの精
製工程を省略し、アミノエタンスルホン酸塩類の精製工
程に統一することもでき、全体として、その製造工程を
簡略化できるという利点を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はβ−クロロエタンスルホ
ン酸ソーダ(以下、CESと称す。)とアンモニア、ま
たはN−置換アミン(以下、これらを合わせてアミン類
と称す。)を水媒体に置き、無触媒で、以下の化3及び
化4に示す反応により、アミノエタンスルホン酸ソー
ダ、または、N−置換アミノエタンスルホン酸ソーダ
(以下、これを合わせてアミノエタンスルホン酸塩類と
称す)を製造する方法に関する。
【0002】
【化3】
【0003】
【化4】
【0004】前記、アミノエタンスルホン酸塩類にあっ
て、化3に用いられるアミン類がアンモニアの場合に得
られるアミノエタンスルホン酸ソーダは、塩酸、硫酸等
の鉱酸で中和すれば、アミノエタンスルホン酸となり、
この物は、“タウリン”と通称され、乳幼児発育の必須
アミノ酸であるとともに、成人にあっては動脈硬化を防
止する等、医薬原体として良く知られている。
【0005】同じく、アミン類がモノメチルアミンの場
合に得られるメチルアミノエタンスルホン酸ソーダ
は、"Igepon-T"の名称で古くから知られた界面活性剤、
脂肪酸アシル化メチルアミノエタンスルホン酸ソーダの
原料である。
【0006】また、これらアミノエタンスルホン酸塩類
を、1, 2エポキシアルカンと反応させて得られるヒド
ロキシアミノエタンスルホン酸塩の類は、浸透剤、エマ
ルジョン安定剤、帯電防止剤、顔料分散剤等に利用さ
れ、また生物化学的にも有効な物質で、緩衝剤等に利用
されている。
【0007】
【従来の技術】当アミノエタンスルホン酸塩類の製造法
として、従来、以下に記す方法が知られている。
【0008】1)イセチオン酸ソーダを原料とする方
法。
【0009】(Ger.593968,Ger.612994,US,1932907,US.1
999664,DD.84394,) HOC2H4SO3Na+CH3NH2 → CH3NHC2H4SO3Na+H2O 2)アミノエタノール硫酸エステルを原料とする方法。
【0010】 (J.Chem.Soc.,p4 〜5(1943),特開昭60-8254) NH2C2H4OSO3H+Na2SO3 → NH2C2H4SO3H+Na2SO4 3)β−クロロエチルアミン塩酸塩を原料とする方法。
【0011】(特開昭59-44351, 特開昭60-23360)
【0012】(特公昭40-23007, 特開昭63-243066 ) 5)CESを原料とする方法。
【0013】(Ind,&.Eng.Chem.,39 906〜9(1947),Chem.
Abstr.54 3,203e(1960)) ClC2H4SO3Na+2NH3 → NH2C2H4SO3H NH3+NaCl NH2C2H4SO3H NH3+HCl → NH2C2H4SO3H+NH4Cl 又は ClC2H4SO3Na+2CH3NH2 → NH2C2H4SO3H CH3NH
2+NaCl NH2C2H4SO3H CH3NH2+NaOH → NH2C2H4SO3Na+CH3NH2+H2
O しかしながら、これらの従来法はいづれも、その商業生
産にあたり、以下のような重大な欠点を有している。
【0014】即ち、(1) の方法にあっては、原料イセチ
オン酸ソーダは、エチレンオキサイドと重亜硫酸ソーダ
から簡便に得られ、また、他の方法のように、基本的に
副生塩を伴うこともないが、イセチオン酸ソーダの反応
性が乏しく、その反応完結には、大過剰のアミン類を用
い、180〜250℃の高温下、35〜75kg/cm2の高
圧下、3〜5時間を要する。
【0015】このことは、その商業生産において、設備
の大型化、並びにその材質の高級化を招き、また、高
温、高圧下の反応であるにもかかわらず、反応速度が遅
いので、回分式反応器を採用せざるを得ず、過剰アミン
の回収もまた高圧下のものとなる。
【0016】(2) の方法にあっては、原料アミノエタン
硫酸エステルの製造が強酸、強アルカリである、硫酸と
アミノエタノールの中和、脱水反応により得られる(特
開昭57-40455)ものであり、中和による発熱反応の暴走
を抑制するために、その混合は逐次的に行わなければな
らず、更に脱水反応は高温下に水を留去するものであ
り、その製造には長時間を要するばかりでなく、このア
ミノエタン硫酸エステルは加水分解され、もとのアミノ
エタノールを副生しやすく、収率良く、アミノエタンス
ルホン酸塩類を得るには、やはり原料の混合が逐次的に
行わなければならず、数時間を要し、その反応もまた数
時間を要し、極めて製造効率の良くないものである。
【0017】(3) の方法もまた基本的には(2) の方法と
同じであり、原料β−クロロエチルアミン塩酸塩の製造
(特開昭63-48259)には、(2) の方法以上の時間を要
し、アミノエタンスルホン酸塩類の製造に6時間という
長い時間を要する。
【0018】(4) の方法も、中和反応であるので原料の
混合は逐次的に行わなければならない。しかし、(4) の
方法の最大の問題点は原料である環状のエチレンイミン
が引火性、爆発性を有するばかりでなく、激しい毒性を
有するので、その取扱いが極めて困難であることであ
り、更にこのエチレンイミンの製造が(2) の方法で用い
られる、アミノエタン硫酸エステルと苛性ソーダから(U
S-3326897)製造されるか、または、アミノエタノールか
ら、これを窒素等の不活性ガスで稀釈した上で、約35
0〜450℃の高温度で気体とし、触媒固定床に通して
脱水環化(特開平2-223550)して製造されるものであ
り、このとき、生成エチレンイミンが極めて反応性が激
しいところから、多くの副生物を生じ、その反応の選択
率が非常に低く、当アミノエタンスルホン酸塩類の原料
としては、非常に高価なものとなる欠点をも有する。
【0019】(5) の方法は、原料CESが、安価、大量
に商業生産されている1, 2エタンジクロライドと亜硫
酸ソーダから容易に得られるか、または、塩化ビニルと
重亜硫酸ソーダから得られ、引火、爆発性もなく、その
取扱いは容易であるが、当製造法もまた、従来の技術に
あってはその反応の完結に5〜6時間という長い時間を
要する。即ちInd.&Eng.Chem.,39 906 〜9(1947) の方法
は、塩化第一銅を触媒とし、精製された固形CESと、
その約16倍〜25倍化学当量の無水アンモニアから温
度=100℃、反応時間=5時間で、90%の収率で食
塩とタウリンアンモニウム塩の固形物を得るものであ
り、この時の反応圧力は、固形CESと無水アンモニア
を用いての100℃での反応であることから、約60kg
/cm2くらいの圧力であろうと予想される。
【0020】またChem.Abster.,54 3,203e(1960)の方法
は、固形CESをその17倍重量の水に溶解したもの
に、CESの約12倍化学当量の気体モノメチルアミン
を入れ、20℃〜30℃の温度で、6時間反応させた
後、CESの0. 65重量%の50%苛性ソーダ水溶液
を入れて、加熱し、過剰モノメチルアミンを排出して、
99.6%の収率で、N−メチルアミノエタンスルホン
酸ソーダを得るものである。
【0021】以上、各種の製造方法がこれまでに提出さ
れているが、従来の製造方法はいづれも、高温、高圧の
苛酷な条件にもかかわらず、長い反応時間を要したり、
原料の製造に長時間を要した上に、当該反応の完結にも
長時間を要するものであったり、また原料の取扱いが困
難な上に、高価であったりで、商業的製造方法として
は、いづれも欠点を有する方法であった。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、取扱
いの容易な原料を用い、マイルドな条件下で、高収率且
つ短時間にアミノエタンスルホン酸塩類を製造すること
により、その製造設備がコンパクト化され、工程が簡略
化されたアミノエタンスルホン酸塩類の製造方法を提出
せんとすることである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の技術は、無触媒
で、CES水溶液に、気体アミン類を吸収せしむるか、
液化アミン類を投入して、アミノエタンスルホン酸を製
造する方法(以下、これをCES法と称す。)に関する
ものである。CES法は、前記した如く、従来から知ら
れた方法であったが、従来のCES法はいづれも、その
反応の完結に長時間を要し、他の製造法と比較して、何
ら優位となる利点を有しないものであった。
【0024】しかるに、本発明者らはCES法につい
て、研究に鋭意努力したる結果、これらの欠点を克服し
たるものである。
【0025】本発明の要旨は、CES水溶液に、CES
に対して過剰化学当量のアミン類を気体の状態で、供給
して吸収させ、CESとアミン類の均一混合水溶液を、
無触媒で60〜100℃、加圧下、に10〜90分間反
応せしめた後、過剰アミン類を放出しつつ、濃厚苛性ソ
ーダ水溶液を加え、反応で形成されたアミノエタンスル
ホン酸アミン塩類をそのナトリウム塩類に変換して、固
定されているアミン類を解き放ち、これら放出されるア
ミン類を90%以上の濃度の気体とし、CES水溶液に
吸収せしむることにより回収し、この水溶液に反応で消
費されたのと同量のアミン類を新しく加えて、繰り返す
ものであり、本発明の技術によりたる場合、95%以上
の高い選択率でアミノエタンスルホン酸塩類が、極めて
小さな反応器容積をもって、連続的に製造できる。
【0026】このようにCES法を十分に改良できた理
由は、本発明者らの反応速度式の導出による当該反応の
解明にある。
【0027】以下、本発明の技術を詳細に説明する。
【0028】当該反応は化5に示す反応式により、まず
最初にアミノエタンスルホン酸アミン塩を形成する。
【0029】
【化5】
【0030】本発明者らの研究によると、このときの、
積分形反応速度式は式(1)で示され、アレニウス式は
式(2)示される。
【0031】 (k: 反応速度定数, θ: 反応時間,Co:CES初期速度,
M: アミン類/ CESモル比, f:CESの転化率) k=1.284×108 exp(-19050/RT) (2) (R=気体定数 T= 絶対温度) しかし、化5式の反応にあっては、生成アミノモノエタ
ンスルホン酸アミン塩類は未反応CESとの間に、下記
の化6に示す副反応があり、アミノジエタンスルホン酸
アミン塩類を副生する。
【0032】
【化6】
【0033】また化式5において、アミン類がアンモニ
アの場合は下記化7で示す副反応により、アミノトリエ
タンスルホン酸アミン塩を副生するところとなる。これ
ら副生アミン塩類、あるいはそのナトリウム塩類は主生
成物であるアミノモノエタンスルホン酸アミン塩類、あ
るいはそのナトリウム塩類同様水中にあって極めて高い
溶解度を有し、これら副生物の分離は、食塩等無機塩の
場合と事なり、極めて困難であり、出来るだけ抑制され
なければならない。
【0034】
【化7】
【0035】しかし、本発明の技術にあっては、CES
に対しアミン類を過剰に用いることにより、これらの副
反応を抑制し、アミノエタンスルホン酸アミン塩類の選
択率を高めるものである。
【0036】本発明者らの実験によれば、アミン類がア
ンモニア、またはモノメチルアミンである場合、アミン
類とCESの投入モル比によるアミノモノエタンスルホ
ン酸アミン塩類の選択率は表1に示すようになるので、
本発明の技術にあっては当該反応にあたり、投入時のそ
のモル比を12≦RNH2/CES( モル比) ≦25とするもので
【0037】
【表1】
【0038】表1から判明する如く、モル比が12以下
では、副生アミノジエタンスルホン酸アミン塩類、アミ
ノトリエタンスルホン酸アミン塩が5%以上となり、好
ましくない。またモル比=20であれば、アミノモノエ
タンスルホン酸アミン塩類の選択率はほぼ100%に達
するので、モル比は20を越え25以上とする必要はな
い。
【0039】本発明者らの知見をもとに、1.0モルの
CESを含む15.5重量%水溶液と15モルのモノメ
チルアミンを95℃で反応させ、CES転化率=99.
5%とするに要する反応時間を式(1)及び式(2)か
ら算出してみると、本発明者らの測定によれば、95℃
でのこの組成液の密度=0.910(g/ml) 、圧力=4.8(kg
/cm2 G)であるので、反応時間θ=17分44秒ですむ
ことになる。
【0040】更に、この場合の連続管型反応器による空
時収率(kg/L・年) を算出してみると、今、仮にメチル
アミノエタンスルホン酸アミン塩を苛性ソーダで、その
ナトリウム塩とし、メチルアミノエタンスルホン酸ソー
ダ選択収率=95. 0%とし、年間稼動日数=320日
/年として、空時収率=2,350(kg/ L・年) の値を得
る。これは、わずか1リットルの容積の反応器で2.3
5トン/年のメチルアミノエタンスルホン酸ソーダを製
造できることを意味する。
【0041】更に、同じく反応温度を85℃とした場合
は、密度α4 85=0. 920(g/ ml) 、圧力が約2. 5
(kg/cm2 G)となり、CES転化率=99. 5%とするに
要する反応時間=36分17秒で、メチルアミノエタン
スルホン酸ソーダの空時収率=1,161(kg/ L・年) の値
を得る。
【0042】このように、本発明の技術による場合、従
来の技術に比し、マイルドな製造条件で、極めて小さな
設備により、大量のアミノエタンスルホン酸塩類を製造
できるところとなる。
【0043】更に、本発明にあって、CESが消費され
た後に、過剰に加えられたアミン類の回収に際し、化式
5,化式6及び化式7の反応式で生成されたアミノモ
ノ, ジ, トリ, エタンスルホン酸アミンの各々を下記化
式8,9及び10に示すように、濃厚苛性ソーダ水溶液
を加えて、各々そのナトリウム塩に変換し、加熱により
アミン類を放出するものである。
【0044】
【化8】
【0045】
【化9】
【0046】
【化10】
【0047】この放出アミン類は蒸留により、95重量
%以上に濃縮精製された気体として排出し、化式1に用
いたものと同じ、CES水溶液に吸収させて回収するも
のであり、このアミン類を回収し吸収したCES溶液に
前記反応で消費したのと同量の気体、もしくは液化され
た新しいアミン類を加え、前記反応を繰り返すものであ
る。
【0048】よって本発明にあっては、放出アミン類を
CES水溶液に吸収させて回収するところから、濃度
5.0〜35重量%のCES水溶液を用いるものであ
る。CES水溶液の濃度が35重量%を越えたる場合
は、放出されるアミン類のCES水溶液による吸収が不
完全となるので、アミン類の損失を招く。また、CES
水溶液濃度が5重量%以下では、反応媒体中に於けるC
ES濃度が小さくなるので、その反応完結時間を長く
し、設備が大型化するので避けるべきである。
【0049】本発明者らの知見によれば、食塩、芒硝、
1,2エタンジスルホン酸ソーダ等の中性塩類の共存は
当該反応に何ら影響がないので、1,2エタンジクロラ
イドと亜硫酸ソーダから製造されるか、もしくは塩化ビ
ニルと重亜硫酸ソーダから製造された中性塩類を含み、
CES濃度が15〜35重量%の未精製の粗製CES溶
液を用いるのが、最も望ましい。
【0050】即ち、かかる粗製CES水溶液を用いるこ
とにより、原料CES製造時における濃縮、並びに、精
製工程が省略でき、アミノエタンスルホン酸塩類の精製
工程に統一出来るので、全体的に、製造工程を簡略化で
きるところとなるからである。
【0051】更に、本発明にあっては、CES水溶液に
よるアミン類の吸収による回収は、30℃以下、望まし
くは、20℃以下で行うものである。CES水溶液によ
るアミン類の吸収温度が30℃以上では、その吸収が不
十分となるばかりでなく、温度が高いと、RNH2/CES(モ
ル比)が低い段階で、化式5,化式6及び化式7の反応
が一部進行するので、アミノエタンスルホン酸塩類の選
択率を高めることが出来なくなることは表1からも理解
されよう。
【0052】CES水溶液によるアミン類の吸収温度が
30℃以下であれば、式(2)から算出される反応速度
定数≦2.37×10-6の小さな値であるとともに、CES水
溶液がアミン類を十分吸収していない段階では、RNH2/C
ES(モル比)も小さく、式(1)から判明する如く、化
式5の反応、引いては化式6及び化式7の反応もほとん
ど進行せず、当該反応はCES水溶液がアミン類を十分
に吸収し、更に新しいアミン類を加えられ、加圧下に温
度は高められてはじめて進行するところとなるので、高
い選択率をもってアミノエタンスルホン酸塩類を製造で
きるところとなる。
【0053】本発明の技術をもって、当該反応による従
来のアミノエタンスルホン酸塩類を製造する技術を検分
すると、Ind.&Eng.Chem.39 906〜9(1947) にあっては、
精製された固体CESと固体塩化第一銅触媒と液化アミ
ン類との反応であり、特別の反応媒体を用いていないの
で、反応系が固−液系の不均一相となっており、反応完
結時間が非常に長くなっているものと考えられる。
【0054】また、Chem.Abstr.54 3,203e(1960)の技術
にあっては、その製造が加圧になるのを避け、CES濃
度、約5. 56wt% 水溶液という低い濃度で、反応温度
が20〜30℃という低い温度で、CESの10〜12
倍化学当量のモノメチルアミンと反応させるものである
が、本発明の技術からみると、かかる条件下では、例え
6時間という長い反応時間をかけたとしても、CESは
その約17%〜18%しか反応しない。おそらく、この
場合、過剰モノメチルアミンの排出のために加熱された
段階で、そのほとんどの反応が進行しているものと予想
する。かかる場合、本発明者らの知るところでは、加熱
により溶存モノメチルアミンの一部も蒸発するので、CH
3NH2/CES(モル比)が低下し、化式6に示した副反応を
より多く諾起し、メチルアミノエタンスルホン酸塩の選
択率を低めるばかりでなく、当該反応が完結しないうち
に、苛性ソーダを加えられるので、下記の化式11及び
化式12の反応を諾起する。
【0055】
【化11】
【0056】
【化12】
【0057】殊に、化式11の反応は、J.Am.Chem.So
c.,Vol.,68 p.816〜9(1946) によれば、その反応速度式
は以下の式(4)で示され、そのArrhenius 式は式
(5)で示されるところから、 (k: 反応速度定数, θ: 反応時間,Co:CES初期速度,
M:NaOH/CES モル比,f:CES反応の転化率) k=1.26×109 exp(-17400/R T) (5) (R: 気体定数、T:絶対温度) この式から、30℃、90℃に於ける反応速度定数を算
出すると、k=3.6 ×10-4、k=4.25×10-2の値を示す。こ
の値は、式(2)から得られる、CESとアミン類との
反応速度定数の値と比較すると、約100倍に相当する
早い反応である。
【0058】また、化式11で生成するビニルスルホン
酸ソーダは、J.Am.Chem.Soc.,Vol.,76,p.5361〜3 (195
4)によれば、非常に重合しやすい物質であるので、ポリ
ビニルスルホン酸ソーダになる。
【0059】即ち、Chem.Abstr.54 3,203e(1960)の技術
によりたる場合、メチルアミノジエタンスルホン酸ソー
ダ、ポリビニルスルホン酸ソーダ、イセチオン酸ソーダ
等の副生物が多くなり、メチルアミノエタンスルホン酸
ソーダの選択率、及び、収率は著しく低下するところと
なることが予想される。
【0060】
【作用】本発明の技術は(1)リアクタントである、C
ESとアミン類はアミン類をCES水溶液に吸収させる
ことにより、水を媒体とした均一系水溶液として反応に
供し、(2)前記アミン類を吸収したCES水溶液は加
圧下に加熱して反応せしめ、(3)反応完結後に苛性ソ
ーダを加え、生成アミノエタンスルホン酸アミン塩類を
そのナトリウム塩に変換することにより固定されていた
アミン類を遊離し、選択率を高めるために過剰に用いら
れていたアミン類とともに排出して、アミノエタンスル
ホン酸塩類水溶液を取得し、(4)排出アミン類はCE
S水溶液に吸収することにより回収するものである。
【0061】以下、本発明を実施例により、更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0062】
【実施例】
実施例1 純度97. 99重量%の精製CES87. 7gをイオン
交換水418.4gに溶解した。その一部を採取して、
イオンクロマトグラフィーで分析したところ、CES=
16.98重量%、1, 2エタンジスルホン酸ソーダ=
0. 04重量%、また滴定分析による無機塩素イオンの
分析をしたところ、食塩に換算して0.02重量%であ
り、芒硝は検出されなかった。このCES水溶液48
0.6gをオートクレーブに入れ、窒素ガスを流して、
空気を排出し、更に−720mmHgの減圧としてから密封
し、液化アンモニアを蒸発させてCES水溶液に吸収さ
せた。
【0063】あらかじめ120℃に昇温したオイルバス
に、このオートクレーブを浸漬したところ、約20分で
オートクレーブ内液温度は90℃に達し、耐圧硝子製オ
ートクレーブに刻まれた目盛りから、液容積は約690
mlを示し、オートクレーブの圧力ゲージは、ほぼ4 kg/
cm2 の値を示した。この濃度で、15分保った時点で、
オートクレーブに装着された、外径1/ 16" の細管を
通して、反応液25.3g を耐圧硝子シリンダーに採取
して、無機態塩素イオンを滴定分析したところ、食塩に
換算して、その値は、4.46重量%であった。この値
は、投入CESの100.3%が、反応消費されたこと
に相当するので、オートクレーブのバルブを開き、アン
モニアを放出した。
【0064】放出アンモニアはオートクレーブに装着し
た充填蒸留塔と、水冷式コンデンサーを経由して、メタ
ノール−ドライアイスで−70℃に冷却された冷媒に浸
した、耐圧硝子製シリンダーを前もって、−720mmHg
の減圧としておき、このシリンダーに液化して回収し
た。
【0065】オートクレーブ内圧が、1 kg/cm2 G 以下
になった時点で、耐圧硝子製シリンダーに採取した、4
8%濃度の苛性ソーダ水溶液43.2gをオートクレー
ブに装着して、滴下した。オートクレーブに装着した、
圧力ゲージがマイナスを示し、その内液温度が100℃
になったところで、オートクレーブのバルブを閉め、オ
ートクレーブは、ウォーターバスに浸漬し、氷−水で、
冷却した後実験装置を解体した。
【0066】回収したアンモニアは160.3g あり、
その一部を採取して、水に吸収させ、塩酸滴定により分
析したところ、その純度は95.05重量%であった。
【0067】また、オートクレーブに残った液を、1l
のビーカーに移し、計量したところ、500.8gあっ
た。オートクレーブの器壁を約15gの水で洗浄し、そ
の洗浄水は同上のビーカーに移したところ、513.7
gとなり、高速液体クロマトグラフィーによるアミノエ
タンスルホン酸の分析から、アミノエタンスルホン酸ソ
ーダの分析値は、13.47重量%であり、イオンクロ
マトグラフィーによるアミノジエタンスルホン酸ソー
ダ、アミノトリエタンスルホン酸ソーダの分析では、こ
れらは検知されず、CESも検出されなかった。無機態
塩素イオンの滴定分析による分析値は食塩に換算して、
5.44重量%であった。
【0068】これは、CESとその19.98倍化学当
量のアンモニアを、90℃で、約15分間反応させ、C
ES基準で、100.4モル%のアンモニアを消費し、
CES基準で、99.67モル%の収率でアミノエタン
スルホン酸ソーダをほぼ100%の選択率で生成し、同
じくCES基準で100.8モル%の食塩を副生したこ
とに相当する。
【0069】実施例2 1、2エタンジクロライドと亜硫酸ソーダから製造され
た、CES=15.35重量%、1、2エタンジスルホ
ン酸ソーダ=2.00重量%、芒硝=1.30重量%,
食塩=7.04重量%の組成水溶液を用い、モノメチル
アミンとの反応につき、実施例1と同様の実験を行っ
た。
【0070】上記組成の粗製CES水溶液470.0g
をリアクター・オートクレーブに入れ、耐圧硝子製シリ
ンダーに採集した液化モノメチルアミン188.1gを
蒸発して、CES水溶液に吸収させて、95℃で20分
間反応させた。圧力ゲージは3.25 kg/cm2 を示し、
液の容積は約710mlであった。
【0071】反応終了後、リアクター・オートクレーブ
のバルブを開け、過剰モノメチルアミンを放出し、放出
モノメチルアミンは、充填式蒸留塔、水冷式コンデンサ
ーを経由し、リアクターに用いたのと同一形式のオート
クレーブに、反応で用いたのと同一組成のCES水溶液
470.0gを入れ,この受器オートクレーブはあらか
じめ−720mmHgの減圧としておき、3〜10℃の冷却
水を循環したウォーターバスに浸積して、液温が25℃
を越えないように、リアクター・オートクレーブのバル
ブをコントロールして吸収させた。
【0072】リアクター・オートクレーブの圧力ゲージ
が1kg/cm2以下になった時点で、耐圧硝子シリンダーに
採取した48%苛性ソーダ水溶液39.7gをリアクタ
ー・オートクレーブに装着して投入した。圧力ゲージが
マイナス圧力を示し、リアクター・オートクレーブの液
温が100℃に達したところで、各オートクレーブのバ
ルブを閉め、実験装置を解体して、各オートクレーブを
台秤で計量した。リアクター・オートクレーブの液量は
513g、受器オートクレーブの液量は654gであっ
た。
【0073】リアクター・オートクレーブはウォーター
バスに浸積し、液温が50℃以下となるまで冷却してか
ら、実施例-1の場合と同様、液を1リットルのビーカー
に移し計量したところ、509.7gであった。リアク
ター・オートクレーブの内壁を約14gの水で洗浄し、
その洗浄回収水を1リットルのビーカーに入れたとこ
ろ、522.3gとなった。
【0074】この混合水溶液を分析したところ、各々、
メチルアミノエタンスルホン酸ソーダ=12.71重量
%、メチルアミノジエタンスルホン酸ソーダ=0.51
重量%、1, 2エタンジスルホン酸ソーダ=1.80重
量%、芒硝=1.17重量%、食塩=11.23重量
%、CESは検出されなかった。
【0075】即ち、本実施例では、CESとその14倍
化学当量のモノメチルアミンを90℃で20分間反応さ
せ、投入CES基準で、メチルアミノエタンスルホン酸
ソーダ=95.16モル%、メチルアミノジエタンスル
ホン酸ソーダ=4.23モル%を生成し、食塩=10
0.9モル%の食塩を副生したことになり、1, 2エタ
ンジスルホン酸ソーダ、芒硝は反応の前後で、その量に
ほとんど変化がなかった。
【0076】実施例3 実施例2の受器オートクレーブに、耐圧硝子シリンダー
に採取した、新しい液化モノメチルアミン13.4gを
蒸発して吸収させた。実施例2と同様、95℃で、20
分間反応させた後、オートクレーブのバルブを開き、過
剰モノメチルアミンを放出し、実施例1と同様にして、
耐圧硝子製シリンダーに凝縮させ、オートクレーブの圧
力ゲージが1.0 kg/cm2 以下になった時点で、48%
苛性ソーダ水溶液39.7gをオートクレーブに導入し
た。
【0077】回収モノメチルアミン量は184.7g
で、その塩酸による中和滴定分析では、94.95重量
%の分析値であった。オートクレーブに残った液を1リ
ットルのビーカーに移した計量値は518.6gであ
り、約15gの水でオートクレーブ内壁を洗浄して回収
して、これを上記ビーカーに混合した値は531.9g
になった。
【0078】この混合液を実施例2と同様の方法で分析
したところ、メチルアミノエタンスルホン酸ソーダ=1
2.48重量%、メチルアミノジエタンスルホン酸ソー
ダ=0.50重量%、1, 2エタンジスルホン酸ソーダ
=1.77重量%、芒硝、1.15重量%、食塩=1
1.03重量%で、CESは検出されなかった。
【0079】即ち、CESとその約14倍化学当量のモ
ノメチルアミンを、95℃、20分間反応させ、投入C
ESを基準として、メチルアミノエタンスルホン酸ソー
ダ=95.15モル%、メチルアミノジエタンスルホン
酸ソーダ=4.22モル%を生成し、食塩=100.9
モル%を副生したことになる。
【0080】また、実施例2及び実施例3を合わせて2
6.13gのモノメチルアミンがCESとの反応で、消
費されたことになり、CESを基準としたモノメチルア
ミンの消費量は、平均97.25〜97.26モル%に
相当するものであった。
【0081】比較例1 実施例1に用いたものと同一の、固形CES38.5g
をイオン交換水に溶解して、680.1gのCES水溶
液を調整した。この水溶液の組成はCES=5.55重
量%、1, 2エタンジスルホン酸ソーダ=0.01重量
%、食塩=0.01重量%であった。
【0082】実施例1と同様にして、このCES溶液6
47.1gをオートクレーブに入れ、オートクレーブは
氷−水の入ったウォーターバスに浸積し、この水溶液中
のCES量の12倍化学当量に相当する、液化モノメチ
ルアミン80.6gを蒸発させて、CES水溶液に吸収
した後、30℃で6時間反応させた。この間、オートク
レーブの圧力ゲージはほぼ零を示し、液の容積は約74
0mlであった。
【0083】1/ 16”のステンレス製細管を通じ、こ
の反応液の一部29.6gを耐圧硝子製シリンダーに採
取して、無機態塩素イオンを分析したところ、食塩に換
算して、0.34重量%であった。
【0084】次いで48%苛性ソーダ水溶液23.4g
をオートクレーブに導入した後オートクレーブのバルブ
を開き、過剰モノメチルアミンを放出した。
【0085】放出モノメチルアミンは、実施例1の場合
と同様に、あらかじめ−750mmHgの減圧にした充填式
蒸留塔、コンデンサーを経由し、ドライアイス−メタノ
ールで冷却された、耐圧硝子製シリンダーに凝縮させ
た。
【0086】モノメチルアミンの凝縮速度は実施例1の
場合に比し、非常に遅かったので、オートクレーブをオ
イルバスに浸漬して加熱した。オートクレーブの液温が
約70℃に達してからは、モノメチルアミンの凝縮速度
はかなり早くなった。
【0087】更に加熱を続け、オートクレーブの液温が
100℃に達し、圧力ゲージがマイナスになるまで、モ
ノメチルアミンの回収を続けた後、バルブを閉じ、耐圧
硝子製シリンダーに凝縮したモノメチルアミン量は7
6.7gであり、その分析値は、93.70%であっ
た。
【0088】またオートクレーブに残った液量は、64
4.2gであり、実施例1〜3と同様に約15gの水
で、オートクレーブの内壁を洗浄した回収洗浄水を加え
た液量は、657.1gであった。この液の分析値はメ
チルアミノモノエタンスルホン酸ソーダ=4.08重量
%、メチルアミノジエタンスルホン酸ソーダ=0.43
重量%、食塩=1.87重量%であり、CESは検出さ
れなかった。
【0089】即ち、当実験では反応時間帯に於いては、
CESはその19.09モル%しか反応せず、CESの
12倍化学当量のモノメチルアミンを用い、最終的には
そのうちCES基準で84.85モル%のモノメチルア
ミンが反応で消費され、CES基準でアミノモノエタン
スルホン酸ソーダ=80.14モル%、アミノジエタン
スルホン酸ソーダ=9.35モル%と食塩=100.6
モル%を生成したことになる。
【0090】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、本
発明によれば、マイルドな反応条件下、極めて短時間に
反応を完結し、高い選択率をもってアミノエタンスルホ
ン酸塩類が得られるばかりでなく、その原料として、精
製CESを水に溶解して用いてもよいが、食塩、芒硝、
亜硫酸ソーダ、1, 2エタンジスルホン酸ソーダ等を不
純物として含んだ1, 2エタンジクロライドと亜硫酸ソ
ーダ、もしくは、ビニルクロライドと重亜硫酸ソーダか
ら合成された未精製のCES水溶液を用いることもでき
る。
【0091】具体的には、本発明の条件をせんたくする
ことにより、(1)安価な設備で、(2)コンパクトな
設備により、(3)高選択率でアミノエタンスルホン酸
塩が得られ、(4)原料CESの精製工程を省略し、ア
ミノエタンスルホン酸塩類の精製工程に統一することも
できるので、全体として、その製造工程を簡略化できる
という利点を有する。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】βークロロエタンスルホン酸ソーダとアン
    モニア、またはN−置換アミンを、水を反応媒体とし、
    無触媒で、下記化1及び化2に従い反応せしめるアミノ
    エタンスルホン酸ソーダ、または、N−置換アミノエタ
    ンスルホン酸ソーダの製造方法。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】請求項1に記載のアミノエタンスルホン酸
    ソーダ、または、N−置換アミノエタンスルホン酸ソー
    ダを製造する方法に於いて、濃度5. 0〜35重量%の
    β−クロロエタンスルホン酸ソーダ水溶液が使用される
    ことを特徴とするアミノエタンスルホン酸ソーダ、また
    は、N−置換アミノエタンスルホン酸ソーダの製造方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のアミノエタンスルホン酸
    ソーダ、または、N−置換アミノエタンスルホン酸ソー
    ダを製造する方法に於いて、β−クロロエタンスルホン
    酸ソーダ水溶液が、1, 2エタンジクロライドと亜硫酸
    ソーダの反応から得られるか、もしくは、ビニルクロラ
    イドと重亜流酸ソーダの反応から得られた、食塩、芒
    硝、亜硫酸ソーダ、1, 2エタンジスルホン酸ソーダ等
    の中性の塩類を不純分として含有する粗製β−クロロエ
    タンスルホン酸ソーダ水溶液であることを特徴とするア
    ミノエタンスルホン酸ソーダ、または、N−置換アミノ
    エタンスルホン酸ソーダの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のアミノエタンスルホン酸
    ソーダ、または、N−置換アミノエタンスルホン酸ソー
    ダを製造する方法に於いて、用いられるアンモニアまた
    はN−置換アミンが90重量%以上の濃度を有する気体
    で、請求項2又は請求項3のβ−クロロエタンスルホン
    酸ソーダ水溶液に吸収されることを特徴とするアミノエ
    タンスルホン酸ソーダ、または、N−置換アミノエタン
    スルホン酸ソーダの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のアミノエタンスルホン酸
    ソーダ、または、N−置換アミノエタンスルホン酸ソー
    ダを製造する方法に於いて、β−クロロエタンスルホン
    酸ソーダと、アンモニア、またはN−置換アミンの混合
    割合を前者に対し、後者を12〜25倍化学当量の過剰
    とすることを特徴とするアミノエタンスルホン酸ソー
    ダ、または、N−置換アミノエタンスルホン酸ソーダの
    製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のアミノエタンスルホン酸
    ソーダ、または、N−置換アミノエタンスルホン酸ソー
    ダを製造する方法に於いて、β−クロロエタンスルホン
    酸ソーダとアンモニアまたはN−置換アミンの混合水溶
    液を酸素を含まない密封容器中で、60〜100℃に加
    温し、加圧下に反応せしむることを特徴とするアミノエ
    タンスルホン酸ソーダ、または、N−置換アミノエタン
    スルホン酸ソーダの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のアミノエタンスルホン酸
    ソーダ、または、N−置換アミノエタンスルホン酸ソー
    ダを製造する方法に於いて、過剰に用いられたアンモニ
    アまたはN−置換アミンを回収するにあたり、請求項
    (6) に記した反応終了後に、反応に供された、β−クロ
    ロエタンスルホン酸ソーダと等化学当量以上の含量を有
    する苛性ソーダ水溶液を加え、上記反応で形成された、
    アミノエタンスルホン酸アンモニウム塩、またはN−置
    換アミノエタンスルホン酸N−置換アミン塩をナトリウ
    ム塩に変換し、放出されるアンモニア、またはN−置換
    アミンを蒸留塔を通して蒸留し、純度90wt% 以上の水
    を含んだ気体として、請求項2又は請求項3のβ−クロ
    ロエタン水溶液に、20℃以下の温度で、吸収せしめて
    アンモニア、またはN−置換アミンの回収することを特
    徴とするアミノエタンスルホン酸ソーダ、または、N−
    置換アミノエタンスルホン酸ソーダの製造方法。
  8. 【請求項8】請求項7で得られた、アンモニア、また
    は、N−置換アミンを吸収したβ−クロロエタンスルホ
    ン酸ソーダ水溶液に、前記反応で消費されたのと同量の
    アンモニア、または、N−置換アミンを新しく加え、請
    求項1〜6を繰り返すことを特徴とする、アミノエタン
    スルホン酸ソーダ、または、N−置換アミノエタンスル
    ホン酸ソーダの製造方法。
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