JPH06328592A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法

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JPH06328592A
JPH06328592A JP5124304A JP12430493A JPH06328592A JP H06328592 A JPH06328592 A JP H06328592A JP 5124304 A JP5124304 A JP 5124304A JP 12430493 A JP12430493 A JP 12430493A JP H06328592 A JPH06328592 A JP H06328592A
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cord
belt
tire
expansion
contraction
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JP5124304A
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Takeshi Oka
健 岡
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/26Folded plies
    • B60C9/263Folded plies further characterised by an endless zigzag configuration in at least one belt ply, i.e. no cut edge being present
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/08Building tyres
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/08Building tyres
    • B29D30/10Building tyres on round cores, i.e. the shape of the core is approximately identical with the shape of the completed tyre
    • B29D30/16Applying the layers; Guiding or stretching the layers during application
    • B29D2030/1664Details, accessories or auxiliary operations not provided for in the other subgroups of B29D30/00
    • B29D2030/1678Details, accessories or auxiliary operations not provided for in the other subgroups of B29D30/00 the layers being applied being substantially continuous, i.e. not being cut before the application step

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造設備の接地スペースをとることなく、幅
方向端部にコード断面が無い補強層を有する空気入りタ
イヤを効率良く製造する。 【構成】 コード20を両方の拡縮ドラム14の引っ掛
けピン16にジグザグ状に巻き掛け、生ケース36を1
周するまで繰り返す。次に拡縮ドラム14を互いに、逆
向きに相対回転させ、等しい速度で縮径させると共に互
いに接近させ生ケース36の外周にコード20を圧着固
定する。生ケース36の外周に圧着されたコード20が
ベルト38となる。予めベルトを準備する必要がないの
で工場設備が簡略化され、従来、ベルトを製造する際に
用いられる裁断機も必要としない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】空気入りタイヤの製造方法に係
り、特にカーカス層の外側に補強層を備えた空気入りタ
イヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気入りタイヤ、例えばラジアル
構造の空気入りタイヤのベルトは、簾織りしたタイヤコ
ードをゴムコーティングし、これを所定の角度で所定幅
に裁断して裁断片を製作し、この裁断片を長手方向に複
数個ジョイントすることによって製造されている。
【0003】ジョイントされたベルトは巻き取られてベ
ルト小巻反とされ、このベルト小巻反を用いて、生ケー
ス又はベルト成型ドラム上にベルトが所定長さ巻き付け
圧着されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
して製造されたベルトの幅方向端部は裁断面にあたるた
め、コード端部が露出している。裁断されたコードの端
部はゴムコーティングがなされていない未接着部分であ
るため、周囲のゴム(トレッドゴム等)に対する接着力
が他のゴムコーティングされた部位に比較して劣ること
となる。このため、走行負荷が作用すると、ここが破壊
核となってベルト端部から亀裂が生じ、タイヤ故障に至
る場合がある。
【0005】また、このようなベルトの端部はコード同
士が切り離されているため動き易く、ベルトとしての補
強効果も低くなる。このため、ベルト端部からの故障が
更に起こり易くなり、且つコーナリング時等の車両の運
動性能を低下させる原因ともなっている。
【0006】さらに、ラジアルタイヤのベルトを製造す
る場合、簾織りしたタイヤコードを所定の角度で所定幅
に裁断し、裁断された裁断片を複数枚ジョイントしてい
るが、コード方向に対する裁断方向の角度が比較的浅い
角度であるため、裁断寸法が長くならざるを得ず、裁断
機の寸法が長く、大きなスペースを必要とする。
【0007】上記欠点を解消するため、ベルト端部をカ
バーゴムで包んだり、ベルトとカーカスプライとの間に
応力緩和用のクッションゴム層を設けたり、ベルトの端
部を無くすためのホールドベンドやレイヤー構造を適用
する場合もあるが、何れも構造が複雑であり、且つ効果
も完全ではない。
【0008】近年、上記欠点を解消するためにベルトの
端部にコードの断面を有さないベルトが提案されている
(西ドイツ特許No2118748等)。この種のベル
トは、ベルトの幅方向端部にコード断面が無いため、上
記のような欠点が無く、空気入りタイヤの構造を複雑に
することも無いが、効率的な製造方法が開発されていな
いのが現状である。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、製造設備の接
地スペースをとることなく、幅方向端部にコード断面が
無い補強層を有する空気入りタイヤを効率良く製造でき
る空気入りタイヤの製造方法を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対のビード
コア間にトロイダル状に跨がるカーカスプライと、前記
カーカスプライの外側を覆うトレッドゴムとの間に配設
される補強層と、を備えた空気入りタイヤの製造方法で
あって、前記補強層は、一本の連続するコードを繰り返
し所定の寸法で折り返えして長尺状の帯体を形成した
後、前記帯体の幅方向両端部を長手方向に沿って互いに
反対方向に相対移動させてコード方向を帯体の長手方向
に対して傾斜させて形成することを特徴としている。
【0011】
【作用】本発明によれば、補強層は、一本の連続するコ
ードが繰り返し所定の寸法で折り返えされて長尺状の帯
体が形成された後、帯体の幅方向両端部が長手方向に沿
って互いに反対方向に相対移動されてコード方向が帯体
の長手方向に対して傾斜されて形成されているため、補
強層の幅方向端部にはコード断面が露出することがな
く、コードの端部はトレッドゴム等の周囲のゴムに対し
て確実に接着できる。
【0012】更に、本発明によれば、タイヤの種類及び
スペックに応じ、補強層の幅、コード角度が異なる数多
くの小巻き反を準備する必要が無く、補強層の在庫、準
備にかかる手間及び工場設備を省くことができる。ま
た、本発明によって製造された補強層はコード方向が長
手方向に対して所定角度傾斜しており、一つのタイヤケ
ースに使用する1本のコードを繰り返して長尺状の帯体
を形成し、コード方向を傾斜させるだけで所望の補強層
を形成できるので、裁断工程が不要となる。これによっ
て設備を省略化できる。
【0013】
【実施例】
〔第1実施例〕本発明の第1実施例を図1乃至図5にし
たがって説明する。
【0014】本実施例では、トレッドの曲率(クラウン
アール)が小さい、例えば二輪車用タイヤを形成する方
法を説明する。
【0015】図3には、成型ドラム12及びベルト成型
機10が示されている。なお、この成型ドラム12は、
一般のタイヤ製造に用いられる周知の成型ドラムと同様
の構造のものである。
【0016】ベルト成型機10は、成型ドラム12の軸
方向両側にそれぞれ筒状の拡縮ドラム14を備えてい
る。
【0017】拡縮ドラム14は、成型ドラム12と同軸
的に配設されており、床面から立設された支柱(図示せ
ず)に支持されている。
【0018】拡縮ドラム14は、複数のセグメントから
構成され径方向に拡縮でき、図示されない駆動機構によ
り回転されると共に成型ドラム12に対して軸方向(矢
印A方向)にも接離移動することができる。なお、拡縮
ドラム14の拡縮機構は、タイヤケースを拡径する拡径
機と同様の機構である。
【0019】拡縮ドラム14の外周には、成型ドラム1
2側の端部に、引っ掛けピン16が周方向に沿って所定
ピッチで立設されている。なお、引っ掛けピン16の先
端は成型ドラム12から離れる方向へ屈曲されている。
【0020】拡縮ドラム14の軸方向とは直交する側に
は、コード供給機18が配設されている。コード供給機
18は、コード20が巻き取られたドラム22と、拡縮
ドラム14の軸方向と平行に配設されたスライドシャフ
ト24に沿って往復移動可能に支持されたアーム26と
を備え、アーム26の先端からドラム22に巻き付けら
れたコード20が送り出されるようになっている。
【0021】なお、アーム26には、アーム26を往復
移動させる駆動機構(図示せず)が連結されており、ア
ーム26とドラム22との間、及びアーム26の先端に
は、コード20を支持する一対のプーリー28、30が
設けられている。
【0022】また、本実施例のコード20は、ケブラー
の単線ディップコードにゴムコーティングをしたもので
ある。
【0023】また、成型ドラム12の径方向外側には、
ベルトをカーカスプライの外周に圧着させる周知のステ
ッチングロール32が配設されている。
【0024】次に、空気入りタイヤの製造順序を説明す
る。先ず、成型ドラム12上にプライコード角度がタイ
ヤ周方向に対して30°乃至90°である1枚以上のカ
ーカスプライを巻き付ける。
【0025】円筒状とされたカーカスプライの上に一対
のビードを配置し、カーカスプライのプライ端を対応す
るビード回りに巻き上げ、生ケースを形成する。
【0026】生ケースをトロイド状に膨張させ、膨張さ
れた生ケースの径方向外周へ以下に説明するようにして
ベルトを配設する。
【0027】以下にベルトの製造手順及び取り付け方法
の詳細を説明する。 (1) 先ず、拡縮ドラム14の外径をトロイド状に膨
張した生ケース36の最大径に合わせる(図2参照)。
【0028】(2) アーム26の先端からコード20
を引出し、コード20の先端を何れか一方の拡縮ドラム
14の所定の引っ掛けピン16に固定して始点とする。
【0029】(3) アーム26を始点と反対側の拡縮
ドラム14側へ移動させ、アーム26の先端をその拡縮
ドラム14の引っ掛けピン16よりも所定寸法外側へ位
置させる。
【0030】(4) 両方の拡縮ドラム14を引っ掛け
ピン16の1ピッチ分の角度だけ所定方向に回転させ
る。
【0031】(5) アーム26を反対側の拡縮ドラム
14側へ移動させ、アーム26の先端をその拡縮ドラム
14の引っ掛けピン16よりも所定寸法外側へ位置させ
る。これによって、コード20は拡縮ドラム14の引っ
掛けピン16に巻き掛けられる。
【0032】(6) 両方の拡縮ドラム14を引っ掛け
ピン16の1ピッチ分の角度だけ所定方向に回転させ
る。
【0033】(7) アーム26を反対側の拡縮ドラム
14側へ移動させ、アーム26の先端をその拡縮ドラム
14の引っ掛けピン16よりも所定寸法外側へ位置させ
る。これによって、コード20は拡縮ドラム14の引っ
掛けピン16に巻き掛けられる。
【0034】以後同様にして、アーム26を軸方向に沿
って往復させると共に両方の拡縮ドラム14を引っ掛け
ピン16の1ピッチ分の角度づつ所定方向に回転させ、
上記操作を生ケース36を1周するまで繰り返す(図4
参照)。
【0035】ここで、拡縮ドラム14の外径がトロイド
状に膨張した生ケース36の最大径に合わせられている
ので、コード20は、生ケース36の幅方向中央部(径
が最大となる位置)に接することとなる。
【0036】(8) 拡縮ドラム14の引っ掛けピン1
6にコード20を保持した状態で、図1に示すように、
それぞれの拡縮ドラム14を互いに、逆向きに相対回転
させ、生ケース36の幅方向中央部(タイヤ赤道面)を
中心点としてタイヤ周方向に対して実質的に90°とさ
れたコード角度をタイヤ周方向に対して90°から減少
する方向へ漸次変化させると共に、両方の拡縮ドラム1
4を互いに等しい速度で縮径させ、コード20が生ケー
ス36の幅方向中央部から両端部側へ次第に接触してゆ
くようにコード20に所定のテンションを掛けつつ降ろ
して行く。この時に、生ケース36の外周に接して行く
コード20をステッチングロール32で押さえ付け、生
ケース36の外周にコード20を圧着固定する。
【0037】コード20の折り返し端が生ケース36の
所定位置に降ろされると同時に拡縮ドラム14の回転を
停止する。
【0038】このようにして、生ケース36の外周に圧
着されたコード20が補強層としてのベルト38とな
る。
【0039】なお、コード20のコード角度は、何れの
位置においてもタイヤ周方向に対して一定するように
(幅方向両端部同士を自身の最短距離で結ぶように)拡
縮ドラム14の回転速度、縮径速度及び接近速度が予め
設定されている。
【0040】本実施例では、2枚のベルトからなるベル
ト層を形成するため、前述のベルト形成工程を更に繰り
返すが、2枚目のベルトに関しては、拡縮ドラム14の
回転方向を前記とは反対方向とし、コードの傾斜方向を
一枚目のベルトとは逆向きとする。
【0041】このようにして生ケース36の外側にベル
ト38を固定した後に、トレッドゴム、その他、必要な
部材を積層して生タイヤを完成させ、この生タイヤを所
定の加硫成型機で加硫処理して製品タイヤとする。
【0042】このようにして形成された製品タイヤに
は、ベルト38の幅方向端部に未接着部分であるコード
断面が存在しないため、ベルト38は周囲のゴム部材に
対して確実に接着することができ、幅方向端部からの亀
裂発生を防止することができる。
【0043】また、ベルト38の幅方向端部でコード2
0が連続しているため、従来の切り離されたコードに比
較してコード同士が動き難く、ベルトとしての補強効果
が高く、コーナリング時における車両の運動性能を低下
させることも無い。
【0044】また、ベルト38の幅方向端部の強度が高
いため、幅方向端部をカバーゴムで包んだり、ベルト3
8とカーカスプライ(図示せず)との間に応力緩和用の
クッションゴム層を設けたり、また、ベルト38の端部
を無くすためのホールドベンドやレイヤー構造を適用す
る必要がないため、タイヤの構造を複雑化することがな
い。
【0045】また、従来では、平帯状のベルト小巻反
を、二次元面に張り付けていたため、クラウン部に曲率
半径の小さな曲面をもつ二輪車用タイヤでは、タイヤ中
央部とショルダー部の赤道方向周長の違いがあるため、
張り付け方によってはコードがタイヤ上で直線となら
ず、巾方向中央部(タイヤ赤道面)から巾方向両端部に
行く程コード角度が高くなり、端部のベルト補強効果が
低下する場合があったが、本実施例では、コード20に
テンションがかかった状態でタイヤケースに圧着されて
コード配列が直線になる(コード角度が一定する)た
め、そのような欠点が生じず、タイヤの運動性能・安定
性が向上する。
【0046】更に、従来では、タイヤの種類及びスペッ
クに応じ、ベルト幅、コード角度が異なる数多くの小巻
き反を準備する必要があったが、本実施例の方法では、
ベルト巾及びコード角度が、コードを生ケースに張り付
ける際に設定されるため、数多くの小巻き反を準備して
おく必要がなく、ベルトの在庫、準備にかかる手間及び
工場設備を省くことができ、製造工程を大幅に単純化で
き、コード成型工程とタイヤ成型工程とを直結し、更な
る工場の自動化を図ることが可能となる。
【0047】また、本実施例の場合、ベルトを裁断する
ための長い裁断機が必要無く、工場設備の簡略化、小ス
ペース化することが可能となる。
【0048】なお、本実施例では二輪車用のタイヤの製
造に付いて説明したが、四輪車用のタイヤ(クラウンア
ールの比較的大きいタイヤ)を同様にして製造してもよ
いのは勿論である。上記のようにして四輪車用のタイヤ
を製造した場合においても、コードにテンションが均一
にかかった状態で成型されるので、力学的に均一なタイ
ヤを形成することができる。
【0049】なお、本実施例のコード20にはケブラー
の単線を用いたが、本発明はこれに限らず、コード20
にポリエステル、芳香族ポリアミド繊維等の有機繊維、
スチール等の他の材料を用いてもよいのは勿論である。
【0050】〔第2実施例〕次に本発明の第2実施例を
図6乃至図9にしたがって説明する。なお、第1実施例
と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略
する。
【0051】本実施例は、トレッドの曲率半径が比較的
大きい、例えば四輪車用のタイヤを形成する場合の方法
を説明する。
【0052】図6に示すように、本実施例のベルト成型
機10には、一対のコード固定部材40、42が設けら
れている。一方のコード固定部材40はベース44に固
定されており、他方のコード固定部材42は、コード固
定部材40と平行に設けられたレール46に沿ってスラ
イドできるようになっている。レール46の両端部はそ
れぞれ支持部材48に固定されており、各支持部材48
は、レール46と直交する方向に配設されたレール50
に沿ってスライドできるようになっている。それぞれの
レール50の両端部は、支持部材52を介してベース4
4に固定されている。
【0053】なお、コード固定部材42は、図示されな
い駆動手段に連結されており、コード固定部材40に対
して平行な方向及び直交する方向に移動できるようにな
っている。また、ベース44は図示しない駆動装置によ
ってコード固定部材40、42の長手方向に沿って駆動
されるようになっている。
【0054】コード固定部材40、42には、それぞれ
長手方向に沿って所定のピッチで直線状の引っ掛けピン
54が立設されている。
【0055】図7に示すように、このコード固定部材4
0、42の上方には、第1実施例と同様のコード供給機
18が配設されている。本実施例のコード供給機18の
スライドシャフト24は、コード固定部材40、42と
直交しており、また、本実施例で用いられるコード54
は、ゴムコーティングがなされていないスチールコード
である。
【0056】次に、空気入りタイヤの製造順序を説明す
る。 (1) 先ず、アーム26の先端からコード54を引出
し、コード54の先端をコード固定部材42の長手方向
端部の引っ掛けピン56に固定して、そこを始点とす
る。
【0057】(2) アーム26を反対側のコード固定
部材40側へ移動させ、アーム26の先端をそのコード
固定部材40の引っ掛けピン56よりも所定寸法外側へ
位置させる。
【0058】(3) ベース44を引っ掛けピン56の
1ピッチ分だけ矢印B方向へ移動させる。
【0059】(4) アーム26を反対側のコード固定
部材42側へ移動させ、アーム26の先端をそのコード
固定部材42の引っ掛けピン56よりも所定寸法外側へ
位置させる。
【0060】(5)再び、ベース44を引っ掛けピン5
6の1ピッチ分だけ矢印B方向へ移動させる。
【0061】以後同様にして、アーム26をコード固定
部材40、42の長手方向とは直交する方向に沿って往
復させると共にベース44を引っ掛けピン56の1ピッ
チ分づつ矢印B方向に移動させ、この操作を所定回数繰
り返して所定長さの帯体58を形成する。
【0062】次に、コード固定部材40、42に帯体5
8を保持した状態で、コード固定部材42を矢印B方向
に移動させると共にコード54の緊張状態を保持しなが
らコード固定部材40側へ接近させ、所定のコード角度
が付くまでコード固定部材42を移動させる(図8参
照)。
【0063】次に、コード54が所定のコード角に達し
たら、帯体58の上に生の薄肉ゴム層を圧着して補強層
としてのベルト60とする。
【0064】コード固定部材40、42からベルト60
を外し、そのベルト60をそのまま、或いは所定寸法に
裁断して周知の方法でタイヤケースの外周に巻き付け、
ステッチングロールで押さえ付けて圧着させる。
【0065】本実施例では、2枚のベルトからなるベル
ト層を形成するため、同様にして形成された2枚目のベ
ルト60を一枚目のベルト60の上に重ね合わせる。な
お、2枚目のベルト60に関しては、コードの傾斜方向
を一枚目のベルト60とは逆向きとする。
【0066】このようにして、タイヤケースの外側に2
枚のベルト60を固定した後に、トレッドゴム、その
他、必要な部材を積層し、所定の加硫成型機で加硫処理
し、製品タイヤ62を得る(図9参照)。
【0067】本実施例の製造方法を適用して製造された
製品タイヤにおいても、第1実施例と同様にベルト60
の幅方向端部からの亀裂発生を防止することができると
共に、コーナリング時における車両の運動性能を低下さ
せることも無い。また、第1実施例と同じくベルト60
の幅方向端部の強度が高いため、幅方向端部をカバーゴ
ムで包んだり、ベルト60とカーカスプライとの間に応
力緩和用のクッションゴム層を設けたり、また、ベルト
の端部を無くすためのホールドベンドやレイヤー構造を
適用する必要がないため、タイヤの構造を複雑化するこ
とがない。
【0068】また、本実施例では、ベルト60はベルト
幅方向に沿って最短距離で裁断すればよいため、従来の
ようにコード方向に対して斜めに裁断する裁断装置に比
較して、裁断寸法が極めて小さく済み、裁断装置の小型
化を図ることができ、工場の小スペース化を図ることも
できる。
【0069】なお、前記第1実施例及び第2実施例で
は、ラジアルタイヤの製造方法に付いて説明したが、本
発明はこれに限らず、同様の製造方法によってブレーカ
ーを形成し、バイアス構造のタイヤケースの外周にブレ
ーカーを形成することによりバイアスタイヤを形成する
こともできる。
【0070】〔試験例〕本発明の製造方法にしたがって
製造された二輪車タイヤと、従来の製造方法によって製
造された二輪車タイヤとを用意し、耐久試験及び実車走
行試験を実施した。
【0071】試験タイヤは、何れもサイズ170/60
R17であり、試験タイヤの仕様は以下の表1の通りで
ある。
【0072】耐久試験は、それぞれ2本のタイヤを準備
し、内部圧力1.5kg/cm2、負荷荷重350kgにおい
て、直径1.7mの鉄製ドラム上を表面周速度100km
/hにて走行させ、1本のタイヤは1000km走行後にベ
ルト端部を観察し、他の1本は連続して走行させて故障
発生までの距離及び故障状況を調べた。耐久試験の結果
は以下の表2に示す。
【0073】また、実車走行試験は、試験タイヤを75
0ccの二輪車の後輪に装着し、直進安定性、旋回安定
性、リアタイヤのグリップ、ギャップ通過時のショック
の吸収感、ギャップ通過後の跳ねの収斂性をフィーリン
グ評価すると共に周回コースのラップタイムを計測し
た。実車走行試験の試験結果は、以下の表3に記載す
る。なお、試験結果は10段階評価とし、数値が大きい
ほど性能に優れていることを示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の空気入り
タイヤの製造方法は上記のようにしたので、製造設備の
接地スペースをとることなく、幅方向端部にコード断面
が無い補強層を有する空気入りタイヤを効率良く製造で
きるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト成型途中の生ケースの正面図である。
【図2】生ケースの取りついた成型ドラム及びベルト成
型機の正面図である。
【図3】成型ドラム及びベルト成型機の正面図である。
【図4】コードをピンに引っ掛けた状態を示す生ケース
及び拡縮ドラムの正面図である。
【図5】一枚目のベルトが形成された状態を示す生ケー
スの正面図である。
【図6】本発明の第2実施例に係り、ベルト成型機の一
部の斜視図である。
【図7】本発明の第2実施例に係り、ベルト成型機の側
面図である。
【図8】コードを傾斜させた状態を示す平面図である。
【図9】本発明の方法によって形成されたベルトが用い
られた空気入りタイヤの分解斜視図である。
【符号の説明】
20 コード 38 ベルト(補強層) 56 帯体 60 ベルト(補強層) 62 空気入りタイヤ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビードコア間にトロイダル状に跨
    がるカーカスプライと、前記カーカスプライの外側を覆
    うトレッドゴムとの間に配設される補強層と、を備えた
    空気入りタイヤの製造方法であって、 前記補強層は、一本の連続するコードを繰り返し所定の
    寸法で折り返えして長尺状の帯体を形成した後、前記帯
    体の幅方向両端部を長手方向に沿って互いに反対方向に
    相対移動させてコード方向を帯体の長手方向に対して傾
    斜させて形成することを特徴とする空気入りタイヤの製
    造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009527414A (ja) * 2006-02-21 2009-07-30 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン 車両用タイヤ

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