JPH0336026A - 空気入りタイヤの成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、空気入りタイヤの成形方法に関するもので
あり、たとえば重荷重用タイヤを製造するに際し、とく
には、バイアスベルトを構成するベルト層の配設位置、
２ベルト層幅およびヘルド層コードの延在方向を極力変
化させることなく、カーカスと、バイアスベルトとトレ
ッドとの密着をもたらすことによって、製品品質の向上
をもたらすものである。

（従来の技術） カーカスと、その外周に巻付けた複数枚のベルト層から
なるバイアスベルト、このバイアスベルトの外周に巻付
けたトレッドとを含む貼着構体を、その軸線の周りで回
転駆動させつつ、トレッド表面の中央部を、そこに当接
させたステッチャ−ロールにて押圧し、また、その中央
部に隣接する部分を、フリーロールで、トレッド幅方向
の中央部分から両側端に向けて連続的に押圧して、カー
カス、バイアスベルトおよびトレッドを相互に密着させ
るに際し、従来は、ステッチャ−ロールおよびフリーロ
ールによるトレッド表面の押圧開始から押圧終了に至る
までの間において、貼着構体を常に一定方向へ回転させ
ることが一般的であった。

（発明が解決しようとする課題） ところで、かかる従来技術にあっては、貼着構体の各構
成部材相互を、周方向および軸線方向の全体にわたって
むらなく密着させる目的の下で、その貼着構体を一定方
向へのみ回転させていたことから、回転する貼着構体と
、それに接触するフリーロールとの間の摩擦力により、
トレッドの周方向変位が生し、これに接しているベルト
層のコードもまた周方向に変位することになり、これが
ため、第２図に実線で示すような適正位置に配設した、
たとえば、中間二層のベルト層Ａ、Ｂが、密着工程の終
了時には、貼着構体の幅方向へ図に破線で示すように変
位されることになるとともに、各ベルト層が幾分の幅変
化を生じ、しかも、各ベルト層Ａ、Ｂのベルト層コード
ａ、ｂがその両端部分で、貼着構体の回転方向とは逆方
向へ向けて、これもまた図に破線で示すように曲げられ
ることから、成形されたグリーンタイヤ、ひいては、最
終製品としての加硫済みタイヤの品質が低下するという
問題があった。

この発明は、従来技術のかかる問題を有利に解決するも
のであり、バイアスベルトを構成するベルト層の幅方向
変位、幅変化ならびに、各ベルト層コードのそれぞれの
端部分での曲がりを十分に抑制することによって、タイ
ヤ幅方向での、赤道面Ｘ−Ｘに対する左右の均一性を大
きく向上させることができ、タイヤの偏摩耗その他を有
効に防止することができる、空気入りタイヤの成形方法
を提供するものである。

（課題を解決するための手段） この発明の空気入りタイヤの成形方法は、とくに、フリ
ーロールによるトレッド表面の押圧開始から押圧終了に
至るまでの間に、貼着構体の回転方向を少なくとも一回
変更するものである。

（作　用） この成形方法では、二個のフリーロールが、回転する貼
着構体に当接した後、それらのそれぞれのフリーロール
が相互に離隔して、貼着構体のそれぞれの側端縁に達す
るまでの間に、貼着構体の回転方向を少なくとも一回変
更することにより、トレッドの周方向変位量を減少し、
所定位置に配設した各ヘルド層、とくには、タイヤの半
径方向内側から第２層目および第３層目の変位量、幅変
化量、ならびに、各ベルト層コードの両端部分の曲がり
壇のそれぞれを、ともに十分小ならしめることができ、
この故に、タイヤ幅方向での、赤道面に対する左右の均
一性を大きく向上させて製品品質を高めることができる
。

（実施例） 以Ｆにこの発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図はこの発明の方法を例示する路線図であり、図中
１は少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカス
を、２はカーカスｌの外周に貼着したクロスベルトを、
そして、３はクロスベルト２のさらに外周に貼着したト
レッドをそれぞれ示す。

ここで、クロスベルト２は、複数枚、図では四枚のベル
ト層２ａ〜２ｄからなり、これらのベルト層２３〜２ｄ
のベルト層コードは、例えば、隣接するそれぞれのベル
ト層相互で、赤道面Ｘ−Ｘに対して逆方向へ延在する。

この発明では、かかる貼着構体４を、その軸線Ｏ−Ｏの
周りで回転駆動させた状態で、トレッド３の表面に、図
示しないステッチャ−ロールと、その両側部に位置する
それぞれのフリーロール５とを当接させて、ステッチャ
−ロールを、トレンド３０幅方向の中央部に位置させた
まま、二個のフリーロール５のそれぞれを相互に離隔す
る方向へ移動させ、そして、それらのフリーロール５の
それぞれが、トレッド側端に達するまでの間で、貼着構
体４の回転方向を少なくとも一回変更させる。

なおここで、貼着構体４の回転方向を一回だけ変更する
場合には、各フリーロール５が、最も広幅のベルト層２
ｂの半幅の約７〜８割ストロークしたときに回転方向の
変更を行うことが、トレンのド周方向変位量を最少にし
て、ベルト層の周方向変位を最少にするという点で好ま
しく、また、回転方向を二回以上変更する場合には、ベ
ルト層ｎ：回転方向を変える回数 でその変更を行うことが好ましい。

このようにして底形を終了したグリーンタイヤでは、そ
れぞれのベルト層、とくには、第２層および第３層目の
ベルト層の変位量、幅変化量ならびに、ベルト層コード
の曲がり量が、前述したように、トレンドの周方向変位
量の低減に基づいて十分に低減されることから、製品品
質が向上され、タイヤの耐偏摩耗性、ユニフォミティな
どが大幅に向上されることになる。

〔比較例］ 以下に、この発明の方法に従って製造した発明タイヤと
、従来方法によって製造した従来タイヤとにおける、ベ
ルト層変位量、ベルト層幅変化量および、ベルト層コー
ドのｄｌｌかり量に関する比較試験について説明する。

◎供試タイヤ ・サイズ ＴＢＲＩＩ！１３５０／８５　Ｆ１１６・発明タイヤ 第１図に示す構成の貼着構体において、フリーロールが
ベルト層２ｂの全幅の約８割の位置、（これを各フリー
ロールの全ストローク量に対して、いいかえると、それ
の約５割）の位置に達したときに、貼着構体の回転方向
を一回だけ変更したもの ・従来タイヤ 発明タイヤと同様の構成の貼着構体を、トレッド表面の
押圧の開始から終了に至るまで一定方向へ回転させたも
の ◎試験方法 カーカスと、クロスベルトと、トレッドとを密着させた
状態の下で、第２図に示したようなベルト層変位量、ベ
ルト層の幅変化ならびに、ベルト層コード端の曲がり量
のそれぞれを、それぞれのタイヤについて測定した。

◎試験結果 最内層ベルト層２ａの外周側に隣接するベルト層２ｂの
トレッド幅方向の変位量は、発明タイヤでは従来タイヤ
の１／４に、また、ベルト層幅の変化量は１／２に、そ
して、ベルト層２ｂのコード端の曲がり量は１／４にそ
れぞれ減少した。

さらに、ベルト層２ｂの外周側に隣接するベルト層２ｃ
の変位量は、発明タイヤでは従来タイヤの１／４に、幅
変化量は１／２に、コード端の曲がり量は１／４にそれ
ぞれ減少した。

（発明の効果） かくしてこの発明によれば、クロスベルトを構成する各
ベルト層のトレッド幅方向への変位、ベルト幅の変化な
らびに、ベルト層コードの曲がりを有効に防止して製品
品質を大きく向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明方法を例示する路線図、第２図は、
従来方法によるコード層の変位、変形などの７１１様を
例示する図である。 ｌ・・・カーカス ２・・・クロスベルト ２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ・・・ベルト層３・・・トレッ
ド ４・・・貼着構体 ５・・・フリーロール

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、カーカスと、その外周に巻付けた複数枚のベルト層
   からなるバイアスベルトと、このバイアスベルトの外周
   に巻付けたトレッドとを含む貼着構体を、その軸線の周
   りで回転駆動するとともに、トレッド表面を、そこに当
   接させたフリーロールによって、その幅方向の中央部分
   から両側端に向けて連続的に押圧して、カーカス、バイ
   アスベルトおよびトレッドを相互に密着させるに当り、 フリーロールによるトレッド表面の押圧開 始から押圧終了に至るまでの間に、前記貼着構体の回転
   方向を少なくとも一回変更することを特徴とする空気入
   りタイヤの成形方法。