JP4697824B2 - カーカスプライ製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤのカーカス層を構成するカーカスプライを製造するためのカーカスプライ製造装置及びこの装置を用いたカーカスプライ製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、空気入りタイヤの主流となっているラジアルタイヤは、一対の環状のカーカス層と、トレッドの下方に位置するカーカス層をタガ効果で補強し、プライコード(以下、単に「コード」ということがある。)がタイヤ周方向に対し傾斜した複数のベルト層とを備えた構造が一般的である。 そして、カーカス層はタイヤ半径方向の剛性は大きいが周方向の剛性は小さく、逆にベルト層はタイヤ周方向の剛性は大きいが半径方向の剛性が小さい。
このため、カーカス層とベルト層との境界付近となるベルト端では局部的な応力集中が生じ易く、タイヤの耐久性を低下させていた。また、コーナリング走行において、スリップ限界に達すると急激に反力を失い、操縦不能状態に陥る場合があることが一般的に知られている。
【0003】
一方、ラジアルタイヤ以前から存在するバイアスタイヤでは、踏面部の剛性が不足して十分なコーナリング反力を持たないので運動能力が劣り、また走行中に屈曲が生じるタイヤサイドで、コードが交叉することによって層間で剪断歪が発生し、疲労破壊し易いことが知られている。
【0004】
そこで、上記の如き両タイヤの欠点を補うべく、本願出願人は新規な構造を有するタイヤを発明した(本願出願時に未公知)。そのタイヤの構成は、「一対の環状のビード間を補強する2層以上のカーカス層と、そのカーカス層の外周面の踏面部下方に設けられコードをタイヤ周方向に配列した補強層とを備えており、カーカス層を構成するコードが、ビードからタイヤ最大幅付近の位置までは略タイヤ半径方向に配置され、その位置から接地端にかけてタイヤ周方向に対する角度を徐々に変化させ、接地端近傍ではタイヤ周方向に対して20〜60°の角度で、踏面部では20〜50°の角度で配置されると共に、タイヤ赤道線に対して略対称な角度でコードが配置されるように前記カーカス層が積層されたタイヤ」である。
【0005】
ここで、カーカス層を形成するためのカーカスプライの製造装置として、特開2000−52448号公報(公知技術1)に開示されるカーカスコードの貼り付け装置が知られている。この装置は、全体としてほぼドーナツ状をなすコアを周方向に割り出し作動させながら、その外周面上に, 糸道から繰り出したカーカスコード(プライコード)をコアの子午線方向に延在させて貼着する装置であり、アームの先端に設けた糸道を、コアの外周面に沿ってコア子午線方向に往復運動させる揺動繰り出し機構を備えている。
また、特開平8−207509号公報(公知技術2)には空気入りタイヤの製造方法が開示されている。 この方法は、成形ドラムの上でゴムテープをジグザグに幅方向に連続して往復移動させると共に、成形ドラムの幅方向端部で折り曲げながら成形ドラムに巻き付けることにより筒状体(カーカスプライ)を形成する。
さらに、特開昭61−263805号公報(公知技術3)には、同軸上に複数個の円筒状ドラムを持った成形ドラムに、複数のコードが直線状に配列したカーカスプライを貼り付けた後、円筒状ドラム間に所定の偏角を与えることによって、カーカスプライのコード角度を部分的に変える方法が開示されている。 また、両側のドラムの外周をバンドにより押さえつけている。この公知技術3には、トレッドの下方に位置するカーカス層のコードを子午線方向から大きく傾斜させると共に、タイヤサイドに位置するコードを半径方向に配列させたカーカス層を、傾斜したコードが交差するように2層積層し、その外周面にコードをタイヤ周方向に配列した補強層を設けた空気入りタイヤが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、公知技術1に開示される装置では、プライコードが繰り出される糸道は、コアの子午線方向に沿って往復運動するのみであるから、プライコードが子午線方向に供給されているときに、プライコードの配置角度を途中で変更することができない。
【0007】
また、公知技術2により製造されるカーカスプライは、プライコードの配置角度は傾斜しているが、やはり幅方向の途中において配置角度を変更することができない。
これらに対して、公知技術3では、プライコードの配置角度を幅方向の途中で変更することができる。しかしながら、両側のドラムの外周をバンドにより押さえつけていることから、コード角度が変化する屈曲部の曲率が小さくなりやすいという欠点がある。 したがって、所望のコード角度を実現できないことがある。ちなみに、屈曲部の曲率半径が小さくなると、2層構造のカーカス層において下層の屈曲部と上層の屈曲部とで層間に大きなせん断力が発生するため屈曲部の近傍から疲労破壊しやすいという問題がある。
【0008】
さらに、公知技術3では両側のドラムの外周をバンドで押さえつけているため、余分な工程が必要になりカーカスプライの製造工程が複雑化するという問題がある。また、バンドで押さえつけている範囲についてはコード角度を変化させることはできないという問題もある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、プライコードの配置角度をカーカスプライの幅方向の途中で変更することができると共に、所望の屈曲角度を実現することのできるカーカスプライ製造装置及び製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明に係るカーカスプライ製造装置は、
タイヤのカーカス層を構成するカーカスプライを製造するためのカーカスプライ製造装置であって、
1本又は複数本のプライコードを供給する供給ヘッドと、
前記供給ヘッドを前記カーカスプライの幅方向に沿って往復移動させるヘッド駆動機構と、
前記供給ヘッドにより供給される前記プライコードが貼り付けられる貼り付け面を有する貼り付け体と、
前記貼り付け体の前記貼り付け面を前記カーカスプライの長手方向に沿って移動させる貼り付け体駆動機構と、
前記供給ヘッドの移動量に対する前記貼り付け面の移動量を制御可能な移動量制御機構とを備え、
前記プライコードが前記カーカスプライの幅方向に沿って供給されているときに、前記長手方向に対する前記プライコードの配置角度を変更可能に構成したことを特徴とするものである。
この構成によるカーカスプライ製造装置の作用・効果は次の通りである。
(1)まず、1本又は複数本のプライコードを供給ヘッドにより貼り付け体の貼り付け面に供給する。
(2)この場合、供給ヘッドはカーカスプライの幅方向に沿って往復移動する。
なお、幅方向とは、タイヤの子午線方向に対応する方向である。
(3)貼り付け面はカーカスプライの長手方向に沿って移動することができる。
ここで、長手方向とはタイヤの周方向に対応する方向である。
(4)供給ヘッドの移動量に対する貼り付け面の移動量を制御することができる。
たとえば、すでに説明したような本願出願人による新規な構造を有するタイヤのカーカス層(カーカスプライ)を製造する場合には、供給ヘッドが幅方向に沿って移動しているときに、この移動に連動して貼り付け面の移動量を制御すればよい。貼り付け面の移動量を制御するには、移動速度を途中で変更することにより行うことができる。これにより、カーカスコードの配置角度を容易に変更することが可能になる。
【0009】
以上のように、プライコードの配置角度をカーカスプライの幅方向の途中で変更することができると共に、所望の屈曲角度を実現することのできるカーカスプライ製造装置を提供することができた。
本発明の好適な実施形態として、前記貼り付け体は、前記プライコードが貼り付けられる外周面を有する回転ドラムであるものがあげられる。
この構成によると、プライコードは回転ドラムの外周面に貼り付けられる。 プライコードの配置角度を途中で変更するには、回転ドラムの回転量(又は回転速度)を制御するようにすればよい。
本発明の別の好適な実施形態として、前記貼り付け体は、前記プライコードが貼り付けられる表面を有する平板状トレイであるものがあげられる。
この構成によると、プライコードは平板状トレイの表面に貼り付けられる。 プライコードの配置角度を途中で変更するには、平板状トレイの直線移動量(又は移動速度)を制御するようにすればよい。
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記貼り付け体は、前記プライコードが貼り付けられる搬送面を有する搬送コンベアであるものがあげられる。
この構成によると、プライコードは搬送コンベアの搬送面に貼り付けられる。プライコードの配置角度を途中で変更するには、搬送コンベアの搬送量(又は搬送速度)を制御するようにすればよい。 なお、搬送コンベアを用いることにより、連続的にカーカスプライを製造することができる。
上記課題を解決するため本発明に係るカーカスプライ製造方法は、
供給ヘッドにより1本又は複数本のプライコードを供給するステップと、
前記供給ヘッドを前記カーカスプライの幅方向に沿って往復移動させるステップと、
前記供給ヘッドにより供給される前記プライコードを貼り付け面を有する貼り付け体に貼り付けるステップと、
前記貼り付け体の前記貼り付け面を前記カーカスプライの長手方向に沿って移動させるステップと、
前記供給ヘッドの移動量に対する前記貼り付け面の移動量を制御するステップとを備え、
前記供給ヘッドを往復移動させるステップにおいて、前記長手方向に対する前記プライコードの配置角度を変更可能に構成したことを特徴とするものである。
【0010】
この構成による製造方法の作用・効果は前記(1)(2)(3)(4)と同じである。 これにより、プライコードの配置角度をカーカスプライの幅方向の途中で変更することができると共に、所望の屈曲角度を容易に実現することのできるカーカスプライ製造方法を提供することができた。
【発明の実施の形態】
本発明に係るカーカスプライ製造装置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。 まず、上記製造装置により製造されたカーカスプライによりカーカス層を構成している空気入りタイヤについて説明する。図1は空気入りタイヤの一例を示す部分断面図であり、図2(a)は部分破断した空気入りタイヤの正面図、図2(b)はその平面図を示す。
【0011】
<空気入りタイヤの構成>
空気入りタイヤは、図1に示すように、一対の環状のビード1a間を補強する2層以上のカーカス層5と、カーカス層5の外周面の踏面部Tr下方に設けられた補強層6とを備える。本実施形態ではカーカス層5が2層で構成れさている例を示す。
【0012】
ここに例示するタイヤにおいて、タイヤ断面高さHをタイヤ最大幅Wで除した値を百分率で示す偏平率は、70%以下であり、偏平率が65%以下、60%以下となるに従って、コーナリング走行の予知性を高めて安全性を改善しながら、タイヤの偏平化によってコーナリング性能等が高めることができる。
【0013】
本実施形態では、図2に示すように、カーカス層5を構成するコードが、タイヤの部位によって異なる角度で配置されることを特徴とする。具体的には、ビード1aからタイヤ最大幅W付近の位置PWまでの領域S1では、略タイヤ半径方向(例えばθs=90°)に配置され、その位置PWから接地端PTにかけた領域S2ではタイヤ周方向に対する角度(以下、コード角度という)を徐々に変化させ、接地端PT近傍のショルダー部Shでは20〜60°のコード角度で、両側の接地端PTの間の踏面部Trでは20〜50°のコード角度(例えばθt=35°)で配置される。好ましくは、ショルダー部Shでは20〜50°のコード角度、踏面部Trでは20〜40°のコード角度である。
【0014】
下層のカーカス層5aと上層のカーカス層5bとは、タイヤ赤道線CLに対して略対称な角度でコードが配置されるように積層されている。カーカス層5の両端は、ビード1aで外側に折り返され、カーカス層5の折り返し部と本体部との間にはゴム硬度が高いビードフィラー1bが配置され、ビード部1が形成されいる。なお、カーカス層5の外側には、通常のタイヤと同様にサイドウォールゴム2a、インナーライナゴム3、トレッドゴム4等が配置され、トレッドゴム4の外周面には所定のパターンが形成される。
【0015】
補強層6は、コードをタイヤ周方向(即ちタイヤ赤道線CLと平行な方向)に配列した層であり、最外層のカーカス層5bの外周面の踏面部Tr下方の位置に設けられる。但し、補強層6の幅は踏面部Trの幅と一致する必要はなく、通常踏面部Trの幅を超える範囲の幅を有する。
【0016】
カーカス層5を構成するコードとしては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアラミド等の有機繊維、又はスチール等が挙げられる。また、補強層6を構成するコードも、ポリエステル、ポリアミド、ポリアラミド等の有機繊維、又はスチール等が挙げられる。本発明では、従来のラジアルタイヤのようにベルト層を複数設ける必要がないため軽量化が図れ、また、バイアス状のカーカス層5を補強層6が補強するため、その部分の曲げ剛性も高くなるため、補強層6のコードを有機繊維で構成して、より軽量化を図ることができる。
【0017】
補強層6は好ましくは、踏面部Trの下方中央の位置に、踏面部Tr全幅の45〜80%の範囲Tcに配置される中央部6aと、その中央部6aに対して幅当たりの引張モジュラスが低い両側の側部6bとを有する。本実施形態では中央部6aの打ち込み数を側部6bより大きくしてある例を示す。
【0018】
本発明の空気入りタイヤは、図3に示すようなコード角度を幅方向の位置により部分的に変えたカーカスプライ8a,8bを使用すること以外は、通常の空気入りタイヤと同様の製造方法で製造できる。2つのカーカス用プライ8a,8bは、中心線に対して略対称な角度でコードが配置されるように円筒状に積層され、例えばビードの配設後、ターンアップブラダーが挿入され、内圧によりトロイダル状にシェーピングされた後、補強層6及びトレッドが形成される。
【0019】
<カーカスプライ製造装置の構成(第1実施形態)>
図3に示すカーカスプライ8a,8bを製造するカーカスプライ製造装置の第1実施形態の構成を図4、図5により説明する。
図4に示すように、コード材料10を巻き付けてあるボビン11と、ボビン11から引き出されたコード材料10に被覆ゴムを被覆させる被覆ゴム押出機12と、ローラ群13と、緩衝ローラ14aを備えた緩衝部14と、ガイドローラ15と、コード10a(プライコード)をカーカスプライの幅方向に沿って供給するためのヘッド駆動機構16と、コードが貼り付けられる平板状トレイ17(貼り付け体に相当する。 )を備えている。 トレイ17の貼り付け面は、ゴムまたはアルミ等のコード貼り付け可能な素材により形成される。 また、カーカスプライ製造装置の制御を行う制御装置20が設けられており、平板状トレイ17を駆動するトレイ駆動部20aと、供給ヘッド19を駆動するヘッド駆動部20bとを備えている。ヘッド駆動機構16は、供給ヘッド19とヘッドガイド部18とを備えている。
ボビン11から送り出されたコード材料10を被覆ゴムの押出機12の口金部12aを通過させることにより、未加硫ゴムを被覆させる。ゴム被覆されたコード10aは、緩衝部14の緩衝ローラ14a間に送られて緩んだ状態となる。この緩衝部14は、その前後の処理速度の調整を行うために設けられているものである。
ゴム被覆したコード10aの先端は、ヘッド駆動機構16の供給ヘッド19によりカーカスプライ8aの幅方向(X方向:タイヤの子午線方向)に沿って供給される。 供給ヘッド19の詳細を図5、図6に示すが、図5は、供給ヘッド19の正面図であり、図6は供給ヘッドの側面図である。
【0020】
供給ヘッド19は、第1ヘッド部191と第2ヘッド部192とを備えており、第1ヘッド部191は、供給ローラ191a,191bと、押えローラ191cを備えており、第2ヘッド部192も同様に供給ローラ192a,192bと、押えローラ192cを備えている。 図6には、第2ヘッド部192側のみが示されているが、各ローラ192a,192b,192cは軸受197及びボルト196により第1支持体193に支持されている。第1支持体193は、第2支持体194にボルト198により固定されている。また、第2支持体194は、シリンダー195により上下駆動できるように構成されている。第1ヘッド部191も同様の構成である。なお、第2支持体194を上下動させる機構は、モーターやカム等によるものを採用しても良い。
図5において、コード10aは上から下方向に向けて供給される。 コード10aは、供給ローラ191a,192aおよび押えローラ191b,192bに挟持されて供給され、押えローラ191b,191cによりトレイ17の貼り付け面に対して押さえつけられる。 図5において、供給ヘッド19は図の左側から右側へと移動している状態であるが、この場合には第1ヘッド部191側の押えローラ191b,191cによりコード10aが押さえつけられ、第2ヘッド部192の方は少し貼り付け面から浮き上がった状態に設定される。 逆に、供給ヘッド19が図の右側から左側へと移動する場合には、第2ヘッド部192側の押えローラ192b,192cによりコード10aを押さえつけるようにする。
供給ヘッド19は、ヘッドガイド部18に沿って往復移動することができ、たとえば、公知のリニアガイド機構を用いることができる。 また、トレイ17もカーカスプライの長手方向(Y方向:タイヤの周方向)に沿って移動することができる。トレイ17をY方向に沿って移動させるための機構(貼り付け体駆動機構に相当する。 )についても公知のリニアガイド機構を用いることができる。
【0021】
供給ヘッド19およびトレイ17は、制御装置20(移動量制御機構に相当する。 )からの指令に基づいて駆動されるが、供給ヘッド19に移動量に対するトレイ17の移動量を制御することができる。制御は、制御装置20内に格納された制御プログラムに基づいて行われる。 このような制御を行うことにより、コード10aがカーカスプライの幅方向に沿って供給されているときに、カーカスプライの長手方向に対するコードの配置角度を変更することができる。
例えば、図3に示すようなカーカスプライを製造する場合には、まず、供給ヘッド19の往路の移動においてトレイ17を次のように制御する。なお、供給ヘッド19は一定速度で移動するものとする。
(1)右プライ端〜タイヤ最大幅付近:トレイは静止
(2)タイヤ最大幅付近〜右ショルダー部:ゆるやかに加速移動
(3)右ショルダー部〜左ショルダー部:一定速度で移動
(4)左ショルダー部〜タイヤ最大幅付近:ゆるやかに減速移動
(5)タイヤ最大幅付近〜左プライ端:静止
供給ヘッド19の往路においては上記のようにトレイ17を制御する。供給ヘッド19の復路においては、まずトレイ17をプライコードの本数分(図5の例では、1本のコードが供給されているから、1本分)だけ移動させ、上記(1)〜(5)の逆の動作を行うように制御する。
図3に示すように、カーカス層をカーカスプライ8a,8bの2層構造とする場合は、1層目のカーカスプライを上記(1)〜(5)のようにトレイ17を制御することにより製造し、2層目のカーカスプライは上記(1)〜(5)を逆に戻るような移動方向になるようにトレイ17を制御すればよい。 供給ヘッド19の移動速度については、往路・復路共に一定速度でよい。
トレイ17の上にタイヤ1本分のカーカスプライが製造されると、コード10aをカットし、新たなトレイ17を載せかえた後、同様の工程を行うことで次のカーカスプライを製造する。これを繰り返すことにより、必要枚数のカーカスプライを製造する。製造されたトレイ17上のカーカスプライは、1枚ずつ成形機に供給され、公知の方法によりタイヤを製造することができる。
<カーカスプライ製造装置の構成(第2実施形態)>
次に第2実施形態に係るカーカスプライ製造装置の構成を図7により説明する。 第1実施形態と同じ機能をする部材については同じ図番を付して説明を省略する。
第1実施形態と異なる点は、回転ドラム21により貼り付け体が構成されていることである。 回転ドラム21の外周面をコードの貼り付け面として機能させる。外周面は、ゴムまたはアルミにより形成される。 図3に示すカーカスプライを製造する場合の、供給ヘッド19の往路における回転ドラム21の制御は次のようになる。 回転ドラム21は、不図示のモータ(貼り付け体駆動機構に相当する。 )により回転駆動される。
(1)右プライ端〜タイヤ最大幅付近:回転ドラムは静止
(2)タイヤ最大幅付近〜右ショルダー部:ゆるやかに加速回転
(3)右ショルダー部〜左ショルダー部:一定速度で回転
(4)左ショルダー部〜タイヤ最大幅付近:ゆるやかに減速回転
(5)タイヤ最大幅付近〜左プライ端:静止
供給ヘッド19の往路においては上記のように回転ドラム21を制御する。供給ヘッド19の復路においては、まず回転ドラム21をプライコードの本数分(図5の例では、1本のコードが供給されているから、1本分)だけ回転させ、上記(1)〜(5)の逆の動作を行うように制御する。 これを回転ドラム21の1周分繰り返すことにより、カーカスプライを製造することができる。カーカス層を2層構造とする場合についても、第1実施形態と同様に製造することができる。
<カーカスプライ製造装置の構成(第3実施形態)>
次に第3実施形態に係るカーカスプライ製造装置の構成を図8により説明する。 第1実施形態と同じ機能をする部材については同じ図番を付して説明を省略する。
第1実施形態と異なる点は、搬送コンベア22により貼り付け体が構成されていることである。 搬送コンベア22の搬送面をコードの貼り付け面として機能させる。搬送面は、例えばゴムにより形成される。 図3に示すカーカスプライを製造する場合の、供給ヘッド19の往路・復路における搬送コンベア22の制御は第1実施形態と同様である。 搬送コンベア22は、不図示のモータ(貼り付け体駆動機構に相当する。 )により駆動される。
製造されたカーカスプライは、クロス23と共に順次ボビン24に巻き取られていく。カーカス層を2層構造とする場合は、1層目は上記のように製造し、2層目は搬送コンベア22の移動方向を1層目とは逆にすることで同様に製造することができる。
<更に別の実施形態>
本実施形態では、プライコードの供給は1本であるが、複数本であっても良い。
本発明による製造装置は、特に図3に示されるカーカスプライを製造するのに好適であるが、製造されるカーカスプライが図3のものに限定されるものではない。また、コードの配置角度を変更しないようなカーカスプライを製造することもできる。つまり、色々なカーカスプライを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気入りタイヤの一例を示す部分断面図
【図2】空気入りタイヤの要部を示す図であり、(a)は部分破断した空気入りタイヤの正面図、(b)はその平面図
【図3】 カーカスプライの一例を示す図であり、(a)は下層用プライの平面図、(b)は上層用プライの平面図
【図4】 第1実施形態に係るカーカスプライ製造装置の構成を示す図
【図5】 供給ヘッドの正面図
【図6】供給ヘッドの側面図
【図7】第2実施形態に係るカーカスプライ製造装置の構成を示す図
【図8】第3実施形態に係るカーカスプライ製造装置の構成を示す図
【符号の説明】
10 コード材料
16 ヘッド駆動機構
17 平板状トレイ
18 ヘッドガイド部
19 供給ヘッド
20 制御装置
21 回転ドラム
22 搬送コンベア

Claims (5)

  1. タイヤのカーカス層を構成するカーカスプライを製造するためのカーカスプライ製造装置であって、
    1本又は複数本のプライコードを供給する供給ヘッドと、
    前記供給ヘッドを前記カーカスプライの幅方向に沿って往復移動させるヘッド駆動機構と、
    前記供給ヘッドにより供給される前記プライコードが貼り付けられる貼り付け面を有する貼り付け体と、
    前記貼り付け体の前記貼り付け面を前記カーカスプライの長手方向に沿って移動させる貼り付け体駆動機構と、
    前記供給ヘッドの移動量に対する前記貼り付け面の移動量を制御可能な移動量制御機構とを備え、この移動量制御機構により、前記プライコードが前記カーカスプライの幅方向に沿って供給されているときに、前記長手方向に対する前記プライコードの配置角度を変更可能に構成し
    前記供給ヘッドは、前記カーカスプライの幅方向に沿って並設される第1ヘッド部及び第2ヘッド部と、これらヘッド部に夫々設けられ、プライコードを供給する供給ローラと、プライコードを押さえつける押えローラと、を備えており、前記供給ヘッドが移動する方向に基づいて、第1ヘッド部か第2ヘッド部のいずれかの供給ローラ及び押えローラが前記貼り付け面から離間するように制御する供給ヘッド制御部を備えていることを特徴とするカーカスプライ製造装置。
  2. 前記貼り付け体は、前記プライコードが貼り付けられる外周面を有する回転ドラムであることを特徴とする請求項1に記載のカーカスプライ製造装置。
  3. 前記貼り付け体は、前記プライコードが貼り付けられる表面を有する平板状トレイであることを特徴とする請求項1に記載のカーカスプライ製造装置。
  4. 前記貼り付け体は、前記プライコードが貼り付けられる搬送面を有する搬送コンベアであることを特徴とする請求項1に記載のカーカスプライ製造装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のカーカスプライ製造装置を用いてカーカスプライを製造するカーカスプライ製造方法であって、
    供給ヘッドにより1本又は複数本のプライコードを供給するステップと、
    前記供給ヘッドを前記カーカスプライの幅方向に沿って往復移動させるステップと、
    前記供給ヘッドにより供給される前記プライコードを貼り付け面を有する貼り付け体に貼り付けるステップと、
    前記貼り付け体の前記貼り付け面を前記カーカスプライの長手方向に沿って移動させるステップと、
    前記供給ヘッドの移動量に対する前記貼り付け面の移動量を制御するステップとを備え、
    前記供給ヘッドを往復移動させるステップにおいて、前記長手方向に対する前記プライコードの配置角度を変更可能に構成し、かつ、前記供給ヘッドが移動する方向に基づいて、前記第1ヘッド部か前記第2ヘッド部のいずれかの前記供給ローラ及び前記押えローラが前記貼り付け面から離間するように制御するステップを有することを特徴とするカーカスプライ製造方法。
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