JPH06328290A - Ni基合金からなる溶接材料 - Google Patents

Ni基合金からなる溶接材料

Info

Publication number
JPH06328290A
JPH06328290A JP14270593A JP14270593A JPH06328290A JP H06328290 A JPH06328290 A JP H06328290A JP 14270593 A JP14270593 A JP 14270593A JP 14270593 A JP14270593 A JP 14270593A JP H06328290 A JPH06328290 A JP H06328290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
alloy
strength
weld
welding material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP14270593A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Takano
高野正義
Osamu Matsumoto
修 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP14270593A priority Critical patent/JPH06328290A/ja
Publication of JPH06328290A publication Critical patent/JPH06328290A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 A286等の極低温用非磁性材料の溶接に適
し、母材の強度を確保しつつ優れた低温靭性の溶接金属
が得られる溶接材料を提供する。 【構成】 C≦0.025%、Si≦0.15%、Mn≦
0.25%、P≦0.010%、S≦0.005%、Ni:
30.0〜45.0%、Cr:10.0〜20.0%、Mo≦
2.0%、Ti:0.6〜2.0%、Nb:1.5〜3.0
%、Al≦0.5%を含み、2.0%≦Ti+Nb≦4.0%
で、かつ、Ti+Nb+15×Si≦5.0%を満足し、残
部が実質的にFeからなることを特徴とするNi基合金か
らなる溶接材料である。超電導発電、核融合炉などの極
低温用非磁性構造材(A286合金など)の溶接に適して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はNi基合金からなる溶接
材料に関し、より詳しくは、超電導発電、核融合炉など
の極低温用非磁性構造材の溶接に適する溶接材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、高強度の極低温用非磁性材料として、A286合金
が使用されている。A286合金は、元来、耐熱合金と
して開発されたFe基超合金で、Niが約24.0〜27.
0%、Crが約13.5〜16.0%を主成分とし、これ
にMo、Ti、Al、V、B等を少量添加したFe基の組成
を有し、その組成の一例を表1に示す。しかし、A28
6合金を用いる大型構造物においては溶接接合が必要で
ある。
【0003】その溶接材料としては、表1に示すような
共金系のTIG溶接ワイヤが使用されている。しかしな
がら、溶接金属の靭性が低いという問題があった。溶接
条件及び溶接金属の組成を表2、表3に示す。
【0004】
【表1】
【0005】
【表2】
【0006】
【表3】
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点を解決
し、A286等の極低温用非磁性材料の溶接に適し、母
材の強度を確保しつつ優れた低温靭性の溶接金属が得ら
れる溶接材料を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、本発明は、C≦0.025%、Si≦0.
15%、Mn≦0.25%、P≦0.010%、S≦0.0
05%、Ni:30.0〜45.0%、Cr:10.0〜2
0.0%、Mo≦2.0%、Ti:0.6〜2.0%、Nb:
1.5〜3.0%、Al≦0.5%を含み、2.0%≦Ti+
Nb≦4.0%で、かつ、Ti+Nb+15×Si≦5.0%
を満足し、残部が実質的にFeからなることを特徴とす
るNi基合金からなる溶接材料を要旨としている。
【0009】
【作用】
【0010】以下に本発明を更に詳述する。まず、本発
明の溶接材料の成分限定理由を説明する。
【0011】C:C量が多いと延性、靭性を低下させ、
溶接割れを助長するため、C量は0.025%以下に限
定する。
【0012】Si:Siは脱酸剤として作用するが、量が
多いと靭性を低下させると共に溶接割れを助長するので
少ない量であることが必要である。また、本発明者の研
究によれば、Siが多いと、強度及び低温靭性向上のた
めにTi及びNbの添加量を増加するに伴い溶接割れ感受
性が高くなるため、このためにも更にSi量を下げる必
要がある(図5参照)。これらの理由から、Si量は0.1
5%以下に限定する。
【0013】P、S:溶接割れを助長する元素であり、
極力低いことが好ましいため、P≦0.010%、S≦
0.005%とする。
【0014】Mn:Mnは脱酸剤として必要であるが、多
量に含有させると溶接性を低下させるため、0.25%
以下とする。
【0015】Cr:Crは耐食性のために10.0%以上
必要であるが、過度の添加は熱間加工性を害するため、
10.0〜20.0%の範囲とする。
【0016】Mo:Moは耐溶接割れ性に効果があるが、
多量に添加すると靭性が低下するため、2.0%以下と
する。
【0017】Ti、Nb:Ti、Nbはいずれも強度を上昇
させる効果があるが、同時に低温靭性の低下及び溶接割
れを助長するため、Ti:0.6〜2.0%、Nb:1.5〜
3.0%に制限した。各元素とも下限未満ではその効果
が得られず、また上限よりも多く添加すると上記の悪影
響をもたらす。
【0018】但し、図1に示すように、0.2%耐力(Y
S)、引張強さ(TS)はTi+Nbの増加と共に上昇し、
室温における吸収エネルギーは低下する。A286合金
と同等以上の吸収エネルギーを確保するためには、2.
0%≦Ti+Nb≦4.0%の関係を満足することが必要
である。
【0019】更に、図4に示すように、Ti+Nbが増加
すると溶接割れを発生し易くなるが、図5に溶接割れに
及ぼすTi+NbとSi量の関係を示すように、Ti+Nb
量及びSi量が少ないほど、耐割れ性は改善され、Ti+
Nb+15×Si≦5.0%であれば、割れは発生しな
い。したがって、Ti+Nb+15×Si≦5.0%の関係
を満足する必要がある。
【0020】Al:Alは強度の上昇に寄与するが、多す
ぎると靭性が低下させるため、0.5%以下とする。
【0021】Ni:Niは組織を安定なオーステナイトに
保持するために必要な成分であり、そのためには30.
0%以上が必要である。しかし、Ni量を増加すると強
度が低下するため、30.0〜45.0%の範囲とする。
【0022】Fe:残部 残部は実質的にFeである。FeはNi量とバランスさせ
ることにより、高強度、高靭性と耐割れ性を向上させる
ことができるが、Ni量が少ないとFe量が増加してバラ
ンスが悪くなり、耐割れ性が劣化する。
【0023】なお、適用し得る母材はA286合金或い
はA286合金相当の強度を有する合金であるが、特性
を向上させるためにTiを少な目にする等々の改良型の
類似成分組成であれば適用可能であり、溶接方法もTI
G溶接が好ましいが、他の溶接法にも適用し得ることは
云うまでもない。
【0024】次に本発明の実施例を示す。
【0025】
【実施例】
【0026】表4に示す化学成分のワイヤ(1.2mmφ)
を製作し、この溶接ワイヤを用い、A286合金(化学
成分:表1)を表2の条件でTIG溶接を行った。得ら
れた溶接金属につき、1010℃×2hr→WQ(水冷)、
720℃×8hr→FC(炉冷)+650℃×8hr→AC
(空冷)の熱処理を施した後、引張試験(TS、YS)及び
衝撃試験(室温での吸収エネルギー)を行った。その結果
を図1に示す。
【0027】図1より、本発明例No.1、2、3はいず
れも強度、衝撃値とも良好であるが、比較例No.4は強
度が低く、No.5、6、7は衝撃値が低い。なお、図
中、△印が母材(A286)の特性である。
【0028】また、表4に示す化学成分のワイヤを用
い、図2、図3に示す要領で、拘束溶接割れ試験を行っ
た結果を図4、図5に示す。これらより、本発明例No.
1、2、3及び比較例No.4は溶接割れが発生していな
いが、比較例No.5、6、7には溶接割れが発生してい
ることがわかる。
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
A286合金等の極低温用非磁性構造材料の溶接におい
て低温靭性の優れた溶接金属を得ることができる。また
母材並以上の高強度が得られ、溶接性も良好であるの
で、超電導発電、核融合炉などの極低温用非磁性構造材
の溶接に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で得られた溶接金属の機械的性質と(Ti
+Nb)量との関係を示す図である。
【図2】溶接割れ試験片の形状・寸法(単位mm)を示す図
である。
【図3】溶接割れ試験の拘束状態を示す図である。
【図4】実施例における全割れ長さと(Ti+Nb)量との
関係を示す図である。
【図5】実施例における溶接割れと(Ti+Nb)量及びS
i量との関係を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で(以下、同じ)、C≦0.025
    %、Si≦0.15%、Mn≦0.25%、P≦0.010
    %、S≦0.005%、Ni:30.0〜45.0%、C
    r:10.0〜20.0%、Mo≦2.0%、Ti:0.6〜
    2.0%、Nb:1.5〜3.0%、Al≦0.5%を含み、
    2.0%≦Ti+Nb≦4.0%で、かつ、Ti+Nb+15
    ×Si≦5.0%を満足し、残部が実質的にFeからなる
    ことを特徴とするNi基合金からなる溶接材料。
JP14270593A 1993-05-22 1993-05-22 Ni基合金からなる溶接材料 Withdrawn JPH06328290A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14270593A JPH06328290A (ja) 1993-05-22 1993-05-22 Ni基合金からなる溶接材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14270593A JPH06328290A (ja) 1993-05-22 1993-05-22 Ni基合金からなる溶接材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06328290A true JPH06328290A (ja) 1994-11-29

Family

ID=15321652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14270593A Withdrawn JPH06328290A (ja) 1993-05-22 1993-05-22 Ni基合金からなる溶接材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06328290A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7562807B2 (en) * 2004-05-05 2009-07-21 Electric Power Research Institute Weld filler for welding dissimilar alloy steels and method of using same
CN106238959A (zh) * 2016-08-04 2016-12-21 上海交通大学 低磁钢用气保护焊丝

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7562807B2 (en) * 2004-05-05 2009-07-21 Electric Power Research Institute Weld filler for welding dissimilar alloy steels and method of using same
CN106238959A (zh) * 2016-08-04 2016-12-21 上海交通大学 低磁钢用气保护焊丝
CN106238959B (zh) * 2016-08-04 2018-06-08 上海交通大学 低磁钢用气保护焊丝

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107250417B (zh) 奥氏体系耐热合金焊接接头的制造方法及使用其得到的焊接接头
JP3375817B2 (ja) 高クロムフェライト鋼用溶接ワイヤ
JPH028840B2 (ja)
CN107398656A (zh) 一种抗高温蠕变和时效脆化的Super304H钢焊丝
CN103962748B (zh) 耐热高温镍基合金焊丝及焊接方法
JPS60133996A (ja) クリ−プ破断延性の優れた溶接材料
JPS58196192A (ja) 高温用オ−ステナイト系溶接構造物
JP2004042116A (ja) 高Crフェライト系耐熱鋼用溶接ワイヤ
JP2831051B2 (ja) オーステナイト系ステンレス鋼溶接用ワイヤ
JPH06328290A (ja) Ni基合金からなる溶接材料
JP3576393B2 (ja) 高靭性溶接金属
JPH0114991B2 (ja)
JPH07100688A (ja) 高強度Cr−Mo鋼用TIG溶接ワイヤ
JPH0570694B2 (ja)
JPS62110894A (ja) 非磁性鋼用溶接ワイヤ
JPH0796390A (ja) 9Cr−1Mo鋼溶接用ワイヤ
JPS63145752A (ja) 強度及びじん性に優れたオ−ステナイト系鉄合金
JPS6013050A (ja) 耐熱合金
JPH0387334A (ja) 極低温用非磁性構造材料
JP2000239740A (ja) 耐応力腐食割れ性に優れたFe基合金部材の製造方法、及びFe基合金部材
JPH0375278B2 (ja)
JPS63199850A (ja) 低合金耐熱鋳鋼
JPS6039118A (ja) 耐粒界腐食性及び耐粒界応力腐食割れ性にすぐれた含ホウ素オ−ステナイト系ステンレス鋼の製造方法
JPS6341974B2 (ja)
JPH0674452B2 (ja) 高Cr系耐熱鋼の強靭化熱処理法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000801