JPH06328173A - 熱交換器用液圧拡管装置および熱交換器の液圧拡管方法 - Google Patents

熱交換器用液圧拡管装置および熱交換器の液圧拡管方法

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JPH06328173A
JPH06328173A JP5115607A JP11560793A JPH06328173A JP H06328173 A JPH06328173 A JP H06328173A JP 5115607 A JP5115607 A JP 5115607A JP 11560793 A JP11560793 A JP 11560793A JP H06328173 A JPH06328173 A JP H06328173A
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JP
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cooling pipe
liquid
pipe
heat exchanger
water
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JP5115607A
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English (en)
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Naoji Ajiki
直二 安食
Nobuhito Muramatsu
信仁 村松
Hiromichi Takeda
広道 武田
Mitsuru Kuragano
満 倉賀野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】クロスフィン形熱交換器の冷却管を液圧で拡管
する際、冷却管の強度、肉厚、加工硬化度合にがバラツ
キがあっても常に一定の寸法に拡管を行う。 【構成】冷却管1aと液圧配管系10とを配管接続シー
ル機構部4a、4bにて気密に接続し、注水ポンプ11
によって脱気注水した後、加圧シリンダ13によって一
定の容積の水を加水する。 【効果】冷却管の強度、肉厚、加工硬化度合にバラツキ
があっても、水の圧縮率が極めて小さい為、加水量相当
の冷却管内容積が増加し均一に、しかも常に一定の寸法
に拡管できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロスフィン形熱交換
器の製造装置および製造方法に係り、特にフィンに挿入
された銅管を液体圧力により拡径しフィンと銅管とを密
着させる液圧拡管装置および拡管方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱交換器の銅管を液体圧力を使用
して拡径しフィンに密着させる方法が、例えば実公昭5
5−49848号、特公昭58−13249号、特公昭
59−16534号、実公平1−17381号公報に記
載されている。これらの従来技術においては、銅管を拡
径する際の拡径量管理要因として液体圧力を制御管理す
る事が記載されている。また、例えば、特公昭57−5
5496号、特公平2−15295号公報に記載の技術
は液体圧力により拡径(膨張)可能な治工具部材を被拡
管材に挿入し治工具部材を高圧液によって膨張させる事
により被拡管材を拡径するものであるが、これらの記載
においても、拡径量の管理指標として、加圧パターン、
加圧力、加圧保持時間が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の加圧力管理
方式は、被拡管材の強度、管の肉厚、雰囲気温等が常に
一定であれば、再現性が良好で拡管寸法も均一な拡管作
業が期待できる。しかし、クロスフィン形熱交換器用の
冷却管(銅管)においては、銅管素材の焼鈍条件や成形
条件のバラツキにより、銅管強度や銅管肉厚にバラツキ
が生じる。また、これらの銅管は銅管素材メーカよりコ
イル状に巻かれて納入される為、コイル状銅管をレベラ
によって整直化する必要があるが、整直化するレベラの
当て方によって銅管の表面硬化度合にバラツキが発生す
るとともにコイルの芯に近い方は巻き直径が小さいの
で、コイル状に巻かれた銅管の取り出し位置により、整
直後の加工硬化度合に差がでてくる。
【0004】すなわち、強度、肉厚、加工硬化度合に差
のある銅管を加圧力管理のみで拡径すると拡径寸法に大
幅なバラツキをきたし、銅管の破壊やアルミフィンの破
損、あるいは、銅管の拡管不足によってフィンと銅管の
密着性が低下して伝熱性能が低下するとともに銅管とフ
ィンとのスキマ腐食が発生し易くなる問題があった。ま
た、使用する銅管の諸元をいちいち測定し加圧力を変化
しようとしても、量産工程においては現実的には不可能
であった。
【0005】本発明は、上記不具合を解決するべく発明
したもので、熱交換器の冷却管(銅管)に強度、肉厚、
加工硬化のバラツキがあっても、常に一定の拡径量が得
られ、銅管やフィンの破損を防止すると共に、フィンと
銅管とを確実に密着させ伝熱性能を確保し、かつ、フィ
ンと銅管とのスキマ腐食を防止できる熱交換器用液圧拡
管装置および拡管方法を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、内部に貫通孔が形成された複数のフィンを積層し、
該貫通孔に冷却管を挿入してなる熱交換器の前記冷却管
内部に液体を注入し、該冷却管を拡径する熱交換器用拡
管装置において、前記冷却管に液体を注入する注入手段
と、該注入手段により送出された液体を前記冷却管へ導
く配管接続シール機構部と、注入された液体を前記冷却
管内部に封止する封止手段と、前記注入された冷却管に
所定量の液体を加量する加量手段とを設けたものであ
る。
【0007】また、内部に貫通孔が形成された複数のフ
ィンを積層し、該貫通孔に冷却管を挿入してなる熱交換
器の前記冷却管内部に液体を注入し、該冷却管を拡径す
る熱交換器用拡管装置において、前記冷却管に液体を注
入する注入手段と、該注入手段により送出された液体を
前記冷却管へ導く配管接続シール機構部と、注入された
液体を前記冷却管内部に封止する封止手段と、注入され
た液体を加圧する加圧手段と、前記冷却管の拡径状態を
検出する検出手段と、該検出手段の出力信号に基づいて
前記注入手段及び前記加圧手段から送出される液量の少
なくとも一方を制御する制御手段とを設けたものであ
る。
【0008】さらに、冷却管を挿入する孔を形成したフ
ィンが複数枚積層され、該孔に冷却管が挿入された熱交
換器の前記冷却管に液体を注水し、その後該液体を前記
冷却管に封止し、該封止した液体を加圧して前記冷却管
を拡径し前記フィンと前記冷却管を密着させる熱交換器
の液圧拡管方法において、前記熱交換器を、前記冷却管
の開口部側を上方に配置して前記液体を注水したもので
ある。
【0009】
【作用】本発明の液圧拡管装置においては、拡径状態を
検出する検出手段により拡管作業中に拡径量を逐一監視
できる為、拡径量が規定値に到達した時点で液体の注入
及び加圧手段に信号を送り加圧拡管を終了できるので、
拡径量を常に一定に管理する事ができる。
【0010】また、拡管すべき冷却管内に液体を注入機
構部を用いて充填した後、拡径によって増加する冷却管
の内容積分の液体を加量手段を用いて押し込んでいく。
液体加量は冷却管の長さや初期内径によって変るが、そ
れらは基本的に幾何学的な計算により求められる。な
お、液体の圧縮率が問題となるが、液体の圧縮率は極め
て小さいので、無視できる誤差量となる。すなわち、密
閉された容器の中に加量することで結果的に高圧となる
液体は略剛体と見なせ、略剛体の体積は冷却管の内容積
にほぼ等しくなるので、どのような銅管素材であろうと
拡径量は一定となる。
【0011】また、冷却管の形状や配列が複雑な場合に
は、注入時に冷却管内に気泡が残留する事も、まれに発
生する可能性がある。この場合には注入機構部の流路を
切り換えて空気溜りを無くする、冷却管の開口部側を上
部に配置した状態で液体を注入し、空気を上部へ逃が
す、液体に界面活性剤を添加して液体の表面張力により
気泡が残留する危険性を防止する、等の方法が有効とな
る。
【0012】さらに、加量と加量した結果昇圧する冷却
管内の圧力を比較することにより、圧縮率の極めて大き
い空気が冷却管内に混入した場合、液体の加量に見合っ
た圧力上昇が得られず空気の残留を容易に検出できる。
また、液体の注入機構部の出口配管部に気泡検知手段を
具備する事で注入工程中にも空気の脱泡を確認できる。
ここで、液体としては水が利便であるが、特に水に限定
されるものではない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図10はクロスフィン形熱交換器の外観であり、図
11は冷却管とフィンとの密着状態を示す断面図であ
る。1は冷却管であり通常はU字形に曲げ成形する。2
はフィンであり冷却管1を貫通させる為のカラー付の孔
3が形成されている。カラー付孔3の初期内径は冷却管
1の初期外径より若干大きく、従ってフィン2を積層し
た後冷却管1の開口部側からカラー付孔3に冷却管1を
挿入して仮に組立て、そのる後で冷却管1を拡径して冷
却管1の外周面をカラー付孔3の内周面に密着させ、熱
交換器を形成する。
【0014】図1に本発明の第1の実施例を示す。冷却
管1aはU字曲げした冷却管を略式に表現したもので、
フィン2は省略して図示していない。4a、4bは液圧
配管系10と冷却管1aとを気密に連結する為の配管接
続シール機構部である。5は図示しない水源から水を送
り込み液体を加圧する為のポンプであり、モータ6によ
り駆動される。7は逆止弁であり、図中、下から上へは
水が流れるが、上から下への水流は止められる。8はス
トップ弁であり、液圧配管系10を閉じたり、図示しな
い排水路へ水を排水する為のものである。
【0015】9a、9bは冷却管1aの外径を測定する
各々が対になっている測定器であり、具体的にはレーザ
式外径測定センサである。この実施例の構成において、
まず、配管接続シール機構部4a、4bを冷却管1aに
接続クランプし、冷却管1aと液圧配管系10とを気密
に接続する。次にストップ弁8を開のまま、ポンプ5に
より冷却管1aに水を送り込む。この時、冷却管1aや
液圧配管系10の中に入っていた空気は開口されたスト
ップ弁8を通って、水とともに排水路へ送り出される。
空気が出終った時点でストップ弁8を閉じると、冷却管
1aはポンプ5の水圧により加圧される。この時、レー
ザ式外形測定センサ9a、9bにより、冷却管1aの拡
径状態をモニタしておき、拡径が設定値に達した時点で
モータ6を停止し、ポンプ5による加圧を停止する。加
圧を停止しても逆止弁7の作用により、液圧配管系10
及び冷却管1aの内部圧力は低下する事なく保持され
る。
【0016】拡管が終了したらストップ弁8を開口し、
配管内の圧力を開放し配管内部の水を排水路へ逃がすと
とともに配管接続シール機構部4a、4bを冷却管1a
より取りはずして作業を終える。尚、レーザ式外径測定
センサの設置位置としては、冷却管1aのフィン2が取
り付けられていない部分を選定しても良いし、フィン2
のカラー付孔3の部分でも良い。本実施例によれば、冷
却管1aの拡径状態を直接モニタしながら拡管する為、
どのような強度、肉厚諸元の冷却管が製造ラインに運ば
れてきても常に設定値通りの拡径を保証できるので、熱
交換器の品質が安定する。
【0017】図2に本発明の第2の実施例を示す。ここ
で、第1の実施例との相違点は注水機構と加圧機構を分
離したことにある。図2において、11は注水ポンプで
あり、モータ6により駆動される。12は逆止弁であ
り、図中左から右へは流体が流れるが、右から左へは水
流を止める作用をする。13は加圧シリンダであり、空
気側ピストン部14と液体側ピストン部15より構成さ
れ、空気側と液体側とのシリンダ径の比率によって、空
気圧力を増圧して液体圧とするものである。16は空気
側ピストン部14のピストン位置が後退端にある事を検
出する後退端スイッチであり、17は、同様にピストン
の前進端を検出する前進端スイッチである。18は、前
記空気側ピストン部14を駆動する為の流路切換弁であ
り、19は排気空気の消音器である。20は、図示しな
い空気圧源からの供給空気の圧力を調整するレギュレー
タである。尚、注水ポンプ11については、水の供給源
の水圧が十分に高ければ特に設置する必要は無く、上水
道や工業用水配管から、ストップ弁を介して直接に供給
しても良い。
【0018】本実施例においては、配管接続シール機構
部4a、4bを冷却管1aに接続し、液圧配管系10と
気密に接続する。次にストップ弁8を開口のまま、注水
ポンプ11により注水を行う。この時、冷却管1aや液
圧配管系10の内部の空気は水と共に排出される。空気
が出終った時点でストップ弁8を閉じると同時に、流路
切換弁18をオンにして、加圧シリンダ13を作動させ
る。すなわち、加圧シリンダ13の空気側ピストン部1
4が前進すると液体側ピストン部15内の水は加圧され
る。この時、レーザ式外径測定センサ9a、9bは冷却
管1aの拡径状態をモニタしており、設定拡管径と現在
値との差を電気信号に変えてレギュレータ20へ伝送す
る。
【0019】従ってレギュレータ20は、現在の拡管径
が設定拡管径に達していなければ、供給空気圧を徐々に
上昇させてゆく。冷却管1aが設定値まで拡管されると
供給空気圧の上昇を停止しそのまま保持する。そして、
加圧シリンダ13の空気側ピストン部14と液体側ピス
トン部15はバランスがとれて平衡状態となり、冷却管
1aを拡管する水圧はそのまま保持される。尚、加圧シ
リンダ13の空気側ピストン部14が前進端まで進んで
しまうと、それ以上の加圧力は得られなくなるが、この
時は、前進端スイッチ17が行程終りを検知し、流路切
換弁18をオフにする。すると、空気側ピストン部14
は後退し、一方、液体側ピストン部15は逆止弁12の
作用によって液圧配管系10の圧力を保持したまま、逆
止弁7の作用により注水ポンプ11から吸水される。
【0020】後退端スイッチ16が空気側ピストン部1
4の後退行程終りを検知したなら、流路切換弁18をオ
ンにして、以下同様に加圧拡管を実施する。拡管が終了
したら流路切換弁18をオフにし、注水ポンプ11を停
止する。そして、ストップ弁8を開口して冷却管内の圧
力を逃がし、配管接続シール機構部4a、4bを冷却管
1aから取り外す。本実施例によれば、冷却管1aの拡
径状態を直接モニタしながら拡管し、かつ、加圧力制御
も空気圧を介して高精度にに調整可能であるため、どの
ような強度、肉厚諸元の冷却管であっても常に設定値通
りの拡径が保証でき、信頼性の高い熱交換器を製作でき
る。
【0021】図3は、本発明の第3の実施例であり、第
2の実施例からレーザ式外径測定センサ9a、9bと、
レギュレータ20を取り除いたものである。本実施例に
おいては、冷却管1aの拡管量を、拡管する為に加水し
た加水量で管理している。すなわち、水の圧縮率が極め
て小さいので冷却管1aの内容積は密閉した配管系の中
に加水した水の体積分だけ増加する事を利用している。
従って、加圧シリンダ13の液体側ピストン部15の1
ストローク当りの吐出水量が一定であるので、ストロー
ク回数を計数すれば加水量が決定できる。そして、冷却
管1aに必要な内容積の増加量から拡径量を計算でき
る。
【0022】次に、上記のように構成した本実施例の動
作を説明する。配管接続シール機構部4a、4bを冷却
管1aに接続し、液圧配管系10と気密に接続する。次
で、ストップ弁8を開口したまま注水ポンプ11を用い
て注水する。冷却管1aや液圧配管系10の内部の空気
が排出されたらストップ弁8を閉じると共に、注水ポン
プ11を停止する。この状態で、流路切換弁18をオン
にすると、液体側ピストン部15から一定量の水が吐出
される。1ストローク吐出すると、空気側ピストン部1
4の前進端スイッチ17が検知するので、前進端スイッ
チ17の検知回数を計数すれば総吐出水量は管理でき
る。液体側ピストン部15に吸水する工程では、流路切
換弁18をオフにすると、逆止弁7、12の作用により
液体側ピストン部15にのみ新たに給水される。
【0023】尚、逆止弁7、12では圧力バランスが保
てず、液体側ピストン部15の吸水工程時に何らかの水
の逆流やもれのおそれがある場合には、逆止弁7、12
を通常のストップ弁に換えても良い。また、注水ポンプ
11は、水の供給源水圧が十分であれば特に設置する必
要は無く、上水道や工業用水配管からストップ弁を介し
て直接に供給しても良い。さらに、液圧配管系10は、
ゴムホース等の軟弾性材質で構成するよりも、剛性の十
分に高いステンレス鋼管等を用いる方が、加水量に誤差
を生じないので望ましい。さらにまた、空気側ピストン
部14を駆動する空気圧源の空気圧は加水の結果生じる
液体側の水圧の上昇にも対応できる十分に高い圧力が必
要である。本実施例によれば、拡径管理を冷却管の内容
積の増加で行うため、どの様な諸元の冷却管であっても
常に設定値通りの拡径を保証できる。表1にその一例を
示す。
【0024】
【表1】
【0025】拡管前の銅管の肉厚が0.22mmから0.3
0mmまでバラツクとしても、銅管外径を規定の外径まで
拡管するには、約24cm3の水を加水してやれば良い。
そして、水の圧縮率が非常に小さいので、加水量は幾何
学計算から容易に求められる。尚、表1に示した水の圧
縮率βの値は、社団法人日本機械学会から発行されてい
る機械工学便覧(改訂第4版)8−5ページ、第5表よ
り引用した。また、加圧シリンダ13は、高水圧を発生
させるポンプより安価である長所もある。
【0026】上記の第3の実施例では、液圧配管系10
及び冷却管1aに空気の混入が無い事が前提となる。空
気の混入を防止するには、真空ポンプ等で液圧配管系1
0及び冷却管1aを真空引きし、然る後に注水を行なえ
ば良いが、装置が複雑となる。そこで以下に、空気の混
入を防止する為の実施例を説明する。
【0027】図4に、液圧配管系10に流路切換弁21
を備えるその一例を示す。このように構成すると、注水
ポンプ11による注水時に流路切換弁21を作動させれ
ば冷却管1a内の水流方向を切り換える事になり、空気
溜りを排除する事ができる。また、この図4において、
冷却管1aの開口部側を上方に向けて熱交換器を載置
し、拡管作業を実施すれば冷却管1aのU字曲げ部に空
気が溜る事なく空気を排気できる。
【0028】図5は、液圧配管系10及び冷却管1a内
に空気が残留していた場合の検知方法の一例であり、液
圧配管系10に圧力計22を設けている。すなわち、ス
トップ弁8を閉じて加圧シリンダ13により加水を行う
時、液体側ピストン部15から吐出された加水量により
必然的に上昇する水圧を圧力計22にて監視する。液圧
配管系10及び冷却管1aに空気が混入している場合に
は、加水量に見合った水圧上昇が発生せず、この場合は
警報を発して装置を停止するか、再び注水脱気を行なえ
ば良い。
【0029】図6は、注水ポンプ11による注水工程後
にストップ弁8を閉じるタイミングを決定する一例を示
す。前述のようにり、注水によって液圧配管系10及び
冷却管1a内の空気を排出し、その後、ストップ弁8を
閉じて加圧工程に入る。このとき、空気の排出を確認す
るためにストップ弁8からの排水管23を水を満たした
水槽24内に導く。26は振動センサ25の触覚部であ
り、触覚部26の先端には浮き球27が取り付けられて
いる。浮き球27は、水中に導入した排水管23の出口
の略真上に設置する。この実施例によれば、注水による
脱気中は排水管23の出口から気泡が排出され、それに
よって水槽24の水面に振動が発生する。この気泡によ
る振動を振動センサ25で検出する事により、脱気を確
認できる。尚、その他にストップ弁8を閉じるタイミン
グとしては、注水を始めてからのタイマー管理でも良い
し、また、排水管23に超音波センサを設けて、配管内
の気泡を検出しても良い。
【0030】冷却管1a内の気泡を完全に排出する方法
として、拡管媒体である水に界面活性剤を添加する事が
他の実施例としてあげられる。◆図12に冷却管1の断
面図を示すが、冷却管1の内壁面には伝熱面積を多くす
る目的で溝28が形成されている事が多い。図13にそ
の詳細図を示す。すなわち、水の表面張力や、冷却管1
の内面にごく微量付着している油分により、この溝28
に細い気泡を包み込む事があるが、水に界面活性剤を添
加すれば溝部への付着力が弱まり解決できる。
【0031】図7に、上述した液圧拡管装置を用いて複
数の冷却管を一度に拡管できるようにした実施例を示
す。熱交換器には複数のU字曲げ成形された冷却管が挿
入されており、挿入パターンも機種によって異る。その
為、図7の実施例では液圧拡管装置を、複数の冷却管1
a、1b、1cと液圧配管系10とを気密に連結する為
の複数の配管接続シール機構部4a、4b、4c、4
d、4e、4f、4g、4hと、液圧配管系10から各
々分岐した配管と上記各々の配管接続シール機構部とを
接続するストップ弁29a、29b、29c、29d、
29e、29f、29g、29hと、各々の配管接続シ
ール機構部に対応する位置の冷却管の有無を検出する各
々一対のセンサ30a、30b、30c、30d、30
e、30f、30g、30hと、ポンプ5と、逆止弁7
とから構成する。
【0032】すなわち、センサ30a〜30hで冷却管
の有無を検知して、冷却管が無ければその位置に対応す
るストップ弁を閉じる。(図7の例では、ストップ弁2
9eと29hを閉じる。)この状態で、ポンプ5により
注水し、脱泡が終了すれば排水側に接続されているスト
ップ弁29b、29d、29fを閉じ、さらにポンプ5
により加圧を行なえば、冷却管は水圧により拡径され
る。この実施例によれば、複数の冷却管が挿入され、か
つ、冷却管の挿入パターンが種々異った熱交換器に対し
ても、段取り換え無しに自動的に一括して冷却管の拡管
を実施できる。
【0033】図8は、上記した図7の実施例に、各々の
冷却管の拡径状態をモニタする各々対をなすレーザ式外
径測定センサ9a、9b、9c、9d、9e、9f、9
g、9hを追加して構成するものである。すなわち、1
台の熱交換器に挿入されている複数の冷却管の強度や肉
厚がいちいち異っている場合にも冷却管毎に拡径状態を
管理制御できる。本実施例の動作は図7に示した実施例
とほぼ同様であるが、ストップ弁29b、29d、29
fを閉じてポンプ5によりさらに加圧する時、冷却管の
拡径状態を各々のレーザ式外径測定センサ9a〜9hで
モニタする。そして、拡径が設定値に達したならばその
冷却管に対応するストップ弁(29aまたは29cまた
は29g)を閉じて行き、一番最後の冷却管の拡径が確
認された時点で圧力を保持し、拡管作業を終了する。
尚、一番最後の冷却管が拡径された時点でもストップ弁
(29a、29c、29gのどれか)を閉じるのであれ
ば、逆止弁7は不要となる。また、レーザ式外径測定セ
ンサ9a〜9hが冷却管のフィンが取り付けられていな
い部分に設置できれば、センサ30a〜30hの機能を
兼用でき、センサ30a〜30hは不要となる。
【0034】図9に、前記図7の実施例を定容積加水方
式に展開した実施例を示す。すなわち、注水ポンプ11
と直接接続されている側の液圧配管系10に、各々逆止
弁7a、7b、7c、7dと12a、12b、12c、
12dを介して、加圧シリンダ13a、13b、13
c、13dを接続している。図9に示した実施例の動作
を説明すると、排水側のストップ弁29b、29d、2
9fを開口のまま注水ポンプ11により注水脱泡を行
い、空気の排出が終った時点でストップ弁29b、29
d、29fを閉じ、注水ポンプ11を停止する。その後
に、加圧シリンダ13a、13b、13dを用いて定量
だけ加水してやれば各々の冷却管の内容積が均一に増加
し冷却管を拡径する。尚、逆止弁7a、7b、7c、7
dをストップ弁に換えて圧力バランスのくずれやモレに
対応しても良い事は図3に示した第3の実施例と同様で
あり、また、逆止弁12a、12b、12c、12dを
取り去って、ストップ弁29a、29c、29e、29
gに開閉動作させる事で対応しても良い事は明らかであ
る。この実施例においては、一台の熱交換器に挿入され
ている複数の冷却管の強度や肉厚がいちいち異っている
場合でも、冷却管毎に内容積を一定に増加させることが
可能であり均一な拡管が実施できる。
【0035】
【発明の効果】本発明の効果は以下の通りである。◆ (1) 拡管する冷却管の強度、肉厚、加工硬化度合にが
バラツキがあっても常に均一な拡管外径が得られ、熱交
換器の信頼性が向上する。◆ (2) 液圧拡管する時に空気の混入を防止できるので、
拡管の品質が安定すると共に、万が一冷却管が加圧によ
って破損しても爆発の危険が回避できる。◆ (3) 複数の冷却管が挿入され、挿入パターンも種々異
る熱交換器の冷却管の一括拡管を段取り換え無しで実施
でき、生産性が向上する。◆ (4) 一台の熱交換器に挿入された複数の冷却管の強
度、肉厚、加工硬化度合が各々異っていても、各々の冷
却管の拡径寸法を均一にし、一括して拡管できるので、
効率よく信頼性の高い熱交換器を製造できる。◆ (5) 装置が安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の系統図。
【図2】第2の実施例の系統図。
【図3】第3の実施例の系統図。
【図4】第4の実施例の系統図。
【図5】第5の実施例の系統図。
【図6】第6の実施例の系統図。
【図7】第7の実施例の系統図。
【図8】第8の実施例の系統図。
【図9】第9の実施例の系統図。
【図10】熱交換器の外観図。
【図11】熱交換器の縦断面図。
【図12】冷却管の横断面図。
【図13】冷却管の詳細横断面図。
【符号の説明】
1,1a:冷却管、 2:フィン、 4a〜4h:配管
接続シール機構部、5:ポンプ、 6:モータ、 9a
〜9h:レーザ式外径測定センサ、10:液圧配管系、
11:注水ポンプ、 13:加圧シリンダ、20:レ
ギュレータ、 21:流路切換弁、 22:圧力計、2
5:振動センサ、 30a〜30h:センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉賀野 満 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所清水工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に貫通孔が形成された複数のフィンを
    積層し、該貫通孔に冷却管を挿入してなる熱交換器の前
    記冷却管内部に液体を注入し、該冷却管を拡径する熱交
    換器用拡管装置において、 前記冷却管に液体を注入する注入手段と、該注入手段に
    より送出された液体を前記冷却管へ導く配管接続シール
    機構部と、注入された液体を前記冷却管内部に封止する
    封止手段と、前記注入された冷却管に所定量の液体を加
    量する加量手段とを設けたことを特徴とする熱交換器用
    液圧拡管装置。
  2. 【請求項2】内部に貫通孔が形成された複数のフィンを
    積層し、該貫通孔に冷却管を挿入してなる熱交換器の前
    記冷却管内部に液体を注入し、該冷却管を拡径する熱交
    換器用拡管装置において、 前記冷却管に液体を注入する注入手段と、該注入手段に
    より送出された液体を前記冷却管へ導く配管接続シール
    機構部と、注入された液体を前記冷却管内部に封止する
    封止手段と、注入された液体を加圧する加圧手段と、前
    記冷却管の拡径状態を検出する検出手段と、該検出手段
    の出力信号に基づいて前記注入手段及び前記加圧手段か
    ら送出される液量の少なくとも一方を制御する制御手段
    とを設けたことを特徴とする熱交換器用液圧拡管装置。
  3. 【請求項3】前記注入手段に注入流路を切換える切換え
    手段を備えた請求項1または請求項2に記載の熱交換器
    用液圧拡管装置。
  4. 【請求項4】冷却管を挿入する孔を形成したフィンが複
    数枚積層され、該孔に冷却管が挿入された熱交換器の前
    記冷却管に液体を注水し、その後該液体を前記冷却管に
    封止し、該封止した液体を加圧して前記冷却管を拡径し
    前記フィンと前記冷却管を密着させる熱交換器の液圧拡
    管方法において、 前記熱交換器を、前記冷却管の開口部側を上方に配置し
    て前記液体を注水することを特徴とする熱交換器の液圧
    拡管方法。
  5. 【請求項5】前記注入した液体の圧力検出手段を設け、
    該圧力検出手段の出力と前記液体の加量とに基づいて前
    記冷却管内に残留する空気を検知する請求項1に記載の
    熱交換器用液圧拡管装置。
  6. 【請求項6】前記冷却管からの出口配管系に気泡検知手
    段を設けた請求項1、請求項2または請求項3の何れか
    1項に熱交換器用液圧拡管装置。
  7. 【請求項7】前記注入する液体に界面活性剤を添加した
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項5、または請求
    項6の何れか1項に記載の熱交換器用液圧拡管装置。
  8. 【請求項8】前記配管接続シール機構部を複数個設け、
    該夫々の配管接続シール機構部毎に自動式開閉弁と熱交
    換器に挿入される冷却管の挿入有無を検知する検知手段
    とを設けた請求項1または請求項2記載の熱交換器用液
    圧拡管装置。
  9. 【請求項9】前記夫々の配管接続シール機構部毎に拡径
    状態を検出する検出手段を設けた請求項8に記載の熱交
    換器用液圧拡管装置。
  10. 【請求項10】前記配管接続シール機構部を複数個設
    け、該夫々の配管接続シール機構部毎に自動式開閉弁
    を、前記夫々の配管接続シール機構部の1個おきに定容
    積加水機構部をそれぞれ設けた請求項1記載の熱交換器
    用液圧拡管装置。
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