JPH06327976A - パラフィンの転化用固体酸触媒及びそれを用いるパラフィンの転化方法 - Google Patents

パラフィンの転化用固体酸触媒及びそれを用いるパラフィンの転化方法

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JPH06327976A
JPH06327976A JP6078105A JP7810594A JPH06327976A JP H06327976 A JPH06327976 A JP H06327976A JP 6078105 A JP6078105 A JP 6078105A JP 7810594 A JP7810594 A JP 7810594A JP H06327976 A JPH06327976 A JP H06327976A
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圭泰 羅
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敏夫 奥原
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誠 御園生
Toshiyuki Enomoto
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヘテロポリ酸の酸性塩と第VIII族金属とを必
須成分とすることを特徴とするパラフィン転化用固体酸
触媒およびそれを用いたパラフィンの転化方法。 【効果】 本触媒は腐食性がなく、反応物との分離が容
易で、さらにパラフィンの転化反応に高活性な触媒であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石油精製、石油化学工業
で使用されるパラフィンの転化用固体酸触媒およびパラ
フィンの転化方法に関する。
【0002】
【従来技術】石油精製、石油化学工業において、多数の
パラフィンの関与する転化反応が行われている。その例
としては、接触分解、接触改質、水素化分解、異性化、
アルキル化などが挙げられる。特に、パラフィンの異性
化、アルキル化反応を行うパラフィン転化用触媒として
は、強い酸性を有する酸触媒が必要である。従来、これ
らの反応には硫酸、フッ化水素、塩化アルミニウム、三
塩化アンチモンなどの酸触媒が使用されている。しか
し、これらの触媒は金属を腐食させるため、高価な耐食
材料の使用、防食処理の必要がある。また、近年の環境
規制の強化に伴い、廃触媒の処理は高いコストを必要と
するとともに、厳しく規制される方向にある。更に、こ
れらの触媒は反応物との分離が困難であるという問題点
があった。
【0003】また、パラフィンの異性化においては、P
tなどの貴金属を担持した固体酸をハロゲンを含有する
化合物で処理した触媒を用いて、水素共存下に異性化を
行う方法が用いられるが、この触媒は水によってきわめ
て容易に失活するため、原料の水分除去に多大なコスト
がかかるという問題点がある。また特開平5−5892
1号公報にはヘテロポリ酸のアルカリ金属塩と第VIII族
金属からなる触媒を用いて、エチレンと芳香族化合物を
反応させてブチル基置換芳香族化合物の製造方法が記載
されている。しかしながら、パラフィンの転化反応につ
いては全く言及していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の問題点を解決して、腐食性がなく、反応物との分離が
容易で、さらに酸触媒反応に高活性なパラフィンの転化
用固体酸触媒を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために鋭意研究した結果、特定な成分から
なる触媒、特に特定の組成からなる触媒が腐食性がな
く、反応物との分離が容易で、さらにパラフィンの転化
用固体酸触媒反応に高活性であることを見い出し、本発
明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、ヘテロポリ酸の酸性
塩と第VIII族金属とを必須成分とすることを特徴とする
パラフィンの転化用固体酸触媒を提供する。
【0007】また、本発明は、ヘテロポリ酸の酸性塩と
第VIII族金属とを必須成分とする固体酸触媒の存在下
で、パラフィンの転化を行うことを特徴とするパラフィ
ンの転化方法を提供する。
【0008】さらに、本発明は、ヘテロポリ酸の酸性塩
と第VIII族金属とを必須成分とする固体酸触媒及び水素
の存在下で、パラフィンの異性化を行うことを特徴とす
るパラフィンの異性化方法を提供する。
【0009】以下本発明の構成を詳細に説明する。本発
明の固体酸触媒の成分であるヘテロポリ酸の酸性塩とは
ヘテロポリ酸の水素イオンの一部を他の陽イオンで置き
換えたものである。ヘテロポリ酸とは2種以上の無機酸
素酸が縮合した酸の総称である。本発明において用いら
れるヘテロポリ酸は、特定の構造に限定されるものでは
ないが、一般式(1)で表されるヘテロポリ酸が好まし
い。
【0010】 H(80-m-12n)[XY1240] (1) ここでXはヘテロ原子とよばれ、例えばP、As、S
i、Geが挙げられる。Yはポリ原子とよばれ、例えば
Mo、W、Nb、Vなどの遷移金属が挙げられる。これ
らは組み合わせて用いることができる。m、nはそれぞ
れX、Yの価数である。一般式(1)で表されるヘテロ
ポリ酸のなかで、ヘテロ原子はP、Siが好ましく、ポ
リ原子はMo、Wが好ましい。さらに好ましくはH3
1240、H3PMo1240であり、特にH3PW1240
ガ好ましい。
【0011】ヘテロポリ酸の水素イオンの一部を置き換
える他の陽イオンはアルカリ金属イオン、アルカリ土類
金属イオンおよびアンモニウムイオンが好ましい。この
中で、K+、Rb+、Cs+、NH4 +が好ましく、特にC
+が好ましい。触媒を調整するにはこれらの陽イオン
の塩をヘテロポリ酸と反応させる。調整に用いるこれら
の塩は、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、酢酸塩、蓚
酸塩が好ましく、特に炭酸塩が好ましい。
【0012】本発明に用いられる触媒は、このヘテロポ
リ酸の水素イオンの一部を他の陽イオンで置き換えた酸
性塩と第VIII族金属とを必須成分とする触媒であり、置
き換える陽イオンはアルカリ金属イオン、アルカリ土類
金属イオンおよびアンモニウムイオンが好ましい。この
中でK+、Rb+、Cs+、NH4 +が好ましく、特にCs+
が好ましい。触媒を調製するにはこれらの陽イオンの塩
をヘテロポリ酸と反応させる。調製に用いるこれらの塩
は、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、酢酸塩、シュウ
酸塩が好ましく、とくに炭酸塩が好ましい。
【0013】本発明で用いるヘテロポリ酸の酸性塩の組
成は下記一般式(2)で表されるものが好ましい。
【0014】
【化2】 (式中Lはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
ン、アンモニウムイオン、Xはヘテロ原子、Yはポリ原
子、l、m、nはそれぞれL、X、Yの価数、kはLの
個数で、0を超え、(80−m−12n)/l未満個で
ある)
【0015】また、本発明で用いるヘテロポリ酸の酢酸
塩の組成はヘテロ原子がP又はSi、ポリ原子がW及び
/又はMoであるものがさらに好ましい。
【0016】ヘテロ原子がPの場合、下記一般式(3)
で表されるものが好ましい。 Ax(3-x)PY1240 (3) (式中Aはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、
YはW及び/又はMo、xはAの個数である) 上記一般式(3)において、好ましくはxが2.05〜
2.95、さらに好ましくは2.1〜2.9、特に好ま
しくは2.2〜2.8である。xが2.05未満である
と、活性が低く、また通常好ましくない副反応である水
素化分解が優先して起こる。xが2.95を超えると、
通常好ましくない副反応である水素化分解が優先して起
こる。
【0017】ヘテロ原子がSiの場合、下記一般式
(4)で表されるものが好ましい。 Ax(4-x)SiY1240 (4) (式中Aはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、
YはW及び/又はMo、xはAの個数である) 上記一般式(4)において、好ましくはxが2.05〜
3.95、さらに好ましくは3.1〜3.9である。
【0018】本発明で用いられる第VIII族金属とは、周
期律表第VIII族金属である。この中で、Ru,Rh、P
d、Os、Ir又はPtが好ましく、Pd又はPtが特
に好ましい。触媒を調製する際には、これらの塩を用い
るが、通常入手可能な任意の塩を用いることができる。
たとえば、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、シ
アン化物、アセチルアセトナート、アンミン錯体、カル
ボニル錯体などが好ましい。さらに具体的には、塩化白
金、ヨウ化白金、塩化白金酸、塩化白金酸カリウム、P
t(NH34Cl2、酢酸パラジウム、塩化パラジウ
ム、硝酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトナー
ト、酢酸ロジウム、塩化ロジウム、硝酸ロジウム、塩化
ルテニウム、塩化オスミウム、塩化イリジウムが好まし
く挙げられる。本発明において、第VIII族金属の含有量
は、好ましくは全触媒量に対して0.05〜30重量%
であり、さらに好ましくは0.2〜10重量%であり、
さらに特に好ましくは0.5〜5重量%である。
【0019】本発明のヘテロポリ酸の酸性塩と第VIII族
金属からなる触媒を調製する方法にはとくに制限はない
が、第VIII族金属の塩とヘテロポリ酸を接触させた後、
アルカリ金属塩又はアンモニウム塩で中和して酸性塩と
する方法が好ましい。ヘテロポリ酸酸性塩を調製した後
に第VIII族金属を担持すると、活性が低下する傾向があ
る。
【0020】本発明の触媒は、そのまま単独で触媒とし
て用いても良く、担体に担持して用いても良い。担体と
しては任意の担体を用いることができる。例えばシリ
カ、アルミナなどの金属酸化物、シリカ・アルミナなど
の金属複合酸化物、ゼオライト、活性炭などである。こ
の中でシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、活性
炭が好ましく、シリカが特に好ましい。
【0021】本発明の触媒は、酸化雰囲気での前処理を
行うことが望ましい。酸化雰囲気での前処理の例として
は、酸素ガス中の処理、空気中の処理が挙げられる。酸
化雰囲気での前処理を行うことにより、活性が向上し、
またパラフィンの異性化反応等の選択性が向上する。酸
化雰囲気での前処理の前後で、窒素、不活性ガス中での
処理を行っても差し支えない。水素ガス中での処理等の
還元雰囲気での前処理は、酸化雰囲気での前処理の前に
行うことが望ましい。還元雰囲気での前処理を酸化雰囲
気での前処理の後に行うと、酸化雰囲気での前処理での
前処理の効果が減少する傾向がある。
【0022】本発明の触媒はパラフィンの転化反応に有
効である。例えば、接触分解、接触改質、水素化分解、
異性化、アルキル化等が挙げられる。特に、パラフィン
の異性化、パラフィンのアルキル化反応に有効である。
本発明で用いるパラフィンとしては炭素数4〜12のパ
ラフィンが好ましく、特に炭素数4〜8のパラフィンが
好ましい。具体的にはブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタンが好ましく用いられる。これらのパラ
フィンは単独で、またはこれらの混合して用いることが
できる。また、これらのパラフィンを50重量%以上含
む軽質ナフサ留分を用いることができる。特にブタン、
ペンタン及びヘキサンが好ましい。
【0023】次にパラフィンの異性化反応について述べ
る。パラフィンの異性化反応は流通法、回分法のいずれ
かの方法によっても行うことができる。触媒の使用量は
回分法では原料に対して0.1〜10重量%が好まし
く、特に1〜5重量%が好ましい。反応温度は70〜4
00℃が好ましく、特に100〜350℃が好ましい。
反応圧力は常圧下でも加圧下でもよい。流通法の場合、
液空間速度(LHSV)は0.1〜10hr-1が好まし
く、特に0.3〜4hr-1が好ましい。また、本発明の
触媒は、水素共存下で反応を行うことが好ましい。水素
共存下で反応を行うことにより、異性化の活性、選択性
が向上し、寿命が長くなる傾向がある。反応ガス中の水
素の濃度は好ましくは0.1〜99vol%、さらに好
ましくは0.5〜80vol%、さらに特に好ましくは
1〜60vol%である。
【0024】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定される
ものではない。 実施例1 H3PW1240・6H2O 10.96gを0.08mo
l/lの水溶液とし、50℃で撹拌しながらPt(NH
34Cl2 0.3024gを10mlの水に溶かした
溶液を徐々に滴下した。30分おいた後、0.125m
ol/lの炭酸セシウム水溶液を徐々に滴下した。室温
で一晩放置後、ロータリーエバポレーターで水を蒸発さ
せ、乾燥してPt−Cs2.50.5PW1240を得た。こ
の触媒はPt1.5wt%であり表面積は100m2
gであった。固定床流通反応装置を用いてブタン異性化
反応を行った。Pt−Cs2.50.5PW12401gをリ
アクターにつめ、O2ガス中1h、N2ガス中1h、30
0℃で前処理を行った後、ブタン5vol%、H250
vol%及びN245vol%の混合ガスを10ml/
minの流速で流し、反応温度300℃、1気圧の条件
で反応させた。反応開始後5hの転化率、イソブタン選
択率、イソブタン生成速度を表1に示した。異性化反応
生成物であるイソブタン以外の生成物は、ほとんどメタ
ン、エタン、プロパンであった。
【0025】実施例2 反応ガスをブタン5vol%、H2vol5%、N245
vol%及びHe45vol%として、実施例1と同様
にブタンの異性化反応を行った。表1に結果を示した。
【0026】実施例3 H3PW1240・6H2O 10.86gを0.08mo
l/lの水溶液とし、50℃で撹拌しながらPd(NO
32・1.5H2O 0.4233gを5mlの水に溶
かした溶液を徐々に滴下した。30分おいた後、0.1
25mol/lの炭酸セシウム水溶液を徐々に滴下し
た。室温で一晩放置後、ロータリーエバポレーターで水
を蒸発させ、乾燥してPd−Cs2.50.5PW1240
得た。この触媒はPd1.5wt%であり表面積は11
3m2/gであった。Pt−Cs2.50.5PW1240
gの代りにPd−Cs2.50.5PW12401gを用い
て、実施例1と同様にブタンの異性化反応を行った。表
1に結果を示した。
【0027】実施例4 反応ガスをブタン5vol%、H25vol%、N245
vol%及びHe45vol%として、実施例3と同様
にブタンの異性化反応を行った。表1に結果を示した。
【0028】比較例1 H3PW1240・6H2O 8.562gを0.08mo
l/lの水溶液とし、50℃で撹拌しながらPt(NH
34Cl2 0.2118gを5mlの水に溶かした溶
液を徐々に滴下した。室温で一晩放置後、ロータリーエ
バポレーターで水を蒸発させ、乾燥してPt−H3PW
1240を得た。この触媒はPt1.5wt%であり表面
積は9.7m2/gであった。Pt−Cs2.50.5PW
1240 1gの代りにPt−H3PW1240 1gを用
いて、実施例1と同様にブタンの異性化反応を行った。
表1に結果を示した。
【0029】比較例2 H3PW1240・6H2O 8.203gを0.08mo
l/lの水溶液とし、50℃で撹拌しながらPd(NO
32・1.5H2O 0.2866gを5mlの水に溶
かした溶液を徐々に滴下した。室温で一晩放置後、ロー
タリーエバポレーターで水を蒸発させ、乾燥してPd−
3PW1240を得た。この触媒はPd1.5wt%で
あり表面積は8.6m2/gであった。Pt−Cs2.5
0.5PW1240 1gの代りにPd−H3PW1240
gを用いて、実施例1と同様にブタンの異性化反応を行
った。表1に結果を示した。
【0030】比較例3 H−ZSM−5(25H、日本のモービルキャタリスト
社製)にPt1wt%を担持した触媒0.5gをPt−
Cs2.50.5PW12401gの代わりに用いて、実施例
1と同様にブタンの異性化反応を行った。表1に結果を
示した。
【0031】比較例4 市販の1wt%Pt/Al23(N.E.ケムキャット
社製)をPt−Cs2.50.5PW1240の代わりに用い
て、実施例1と同様にブタンの異性化反応を行った。表
1に結果を示した。
【0032】比較例5 炭酸セシウム水溶液の滴下量のみを変え、実施例1と同
様の方法でPt−Cs3PW1240を調製した。Pt−
Cs2.50.5PW12401gの代わりにPt−Cs3
12401g用い、かつ触媒の前処理として、N2ガス
処理の後、O2ガス処理が行われた以外は実施例1と同
様にブタン異性化反応を行った。表1に結果を示した。
【0033】比較例6 H3PW1240・6H2Oを0.08mol/lの水溶液
とし、撹拌しながら0.125mol/lの炭酸セシウ
ム水溶液を徐々に滴下した。一晩放置後、ロータリーエ
バポレーターで水を蒸発させ、乾燥してCs2.50.5
1240を得た。 Pt−Cs2.50.5PW12401g
の代わりにCs2.50.5PW12401gを用いて、実施
例1と同様にブタン異性化反応を行った。表1に結果を
示した。
【0034】比較例7 オキシ塩化ジルコニウム水溶液にアンモニア水を加え、
沈殿を生じさせた。沈殿をろ過、乾燥後、0.5mol
/lの硫酸を注ぎ、乾燥した。これに塩化白金酸水溶液
を含浸し、乾燥、焼成してPt担持硫酸処理ZrO2
媒(Pt−SO4 2-/ZrO2と略記する)を得た。Pt
−Cs2.50.5PW1240の代わりにPt−SO4 2-
ZrO21g用いて、実施例1と同様にブタン異性化反
応を行った。表1に結果を示した。
【0035】実施例5 固定床高圧流通反応装置を用いてペンタン異性化反応を
行った。実施例1で得たPt−Cs2.50.5PW1240
1gをリアクターにつめ、O2ガス中1h、N2ガス中1
h、300℃で前処理を行った後、反応温度170℃、
全圧20kg/cm2、H2/ペンタン比3/2、WHS
V4h-1の条件で反応させた。反応開始後5hの転化
率、イソペンタン選択率を表2に示した。異性化反応生
成物であるイソペンタン以外の生成物は、ほとんどメタ
ン、エタン、プロパン、ブタンであった。
【0036】実施例6 Pt−Cs2.50.5PW12401gの代わりに実施例3
で得たPd−Cs2.50.5PW12401gを用いて実施
例5と同様にペンタン異性化反応を行った。表2に結果
を示した。
【0037】実施例7 炭酸セシウム水溶液の滴下量のみを変え、実施例1と同
様の方法でPt−Cs2.40.6PW1240を調製した。
Pt−Cs2.50.5PW12401gの代わりにPt−C
2.40.6PW12401gを用いて、実施例5と同様に
ペンタン異性化反応を行った。表2に結果を示した。
【0038】実施例8 炭酸セシウム水溶液の滴下量のみを変え、実施例1と同
様の方法でPt−Cs2.60.4PW1240を調製した。
Pt−Cs2.50.5PW12401gの代わりにPt−C
2.60.4PW12401gを用いて、実施例5と同様に
ペンタン異性化反応を行った。表2に結果を示した。
【0039】比較例8 Pt−Cs2.50.5PW12401gの代わりに比較例5
で得たPt−Cs3PW12401gを用いて、実施例5
と同様にペンタン異性化反応を行った。表2に結果を示
した。
【0040】比較例9 Pt−Cs2.50.5PW12401gの代わりに比較例7
で得たPt−SO4 2-/ZrO21gを用いて、実施例5
と同様にペンタン異性化反応を行った。表2に結果を示
した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】表1及び表2から明らかなように、本発明
の触媒はパラフィンの転化反応であるブタンおよびペン
タンの異性化反応においてイソブタンおよびイソペンタ
ン選択率が高く、かつ転化率も高い優れた触媒である。
【0044】
【発明の効果】本発明の触媒は腐食性がなく、反応物と
の分離が容易で、さらにパラフィンの転化反応に高活性
な触媒である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 ヘテロポリ酸の水素イオンの一部を置き
換える他の陽イオンはアルカリ金属イオン、アルカリ土
類金属イオンおよびアンモニウムイオンが好ましい。こ
の中で、K+、Rb+、Cs+、NH4 +が好ましく、特に
Cs+が好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 触媒を調製するにはこれらの陽イオンの
塩をヘテロポリ酸と反応させる。調製に用いるこれらの
塩は、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、酢酸塩、シュ
ウ酸塩が好ましく、に炭酸塩が好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 11/02 6958−4H 35/06 6958−4H 45/62 2115−4H 47/14 2115−4H 49/06 2115−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 榎本 敏行 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘテロポリ酸の酸性塩と第VIII族金属と
    を必須成分とすることを特徴とするパラフィンの転化用
    固体酸触媒。
  2. 【請求項2】 前記ヘテロポリ酸の酸性塩の組成が下記
    一般式(2)で表わされることを特徴とする請求項1記
    載の触媒。 【化1】 (式中Lはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
    ン、アンモニウムイオン、Xはヘテロ原子、Yはポリ原
    子、l、m、nはそれぞれL、X、Yの価数、kはLの
    個数で、0を超え、(80−m−12n)/l未満個で
    ある)
  3. 【請求項3】 ヘテロポリ酸の酸性塩と第VIII族金属と
    を必須成分とする固体酸触媒の存在下で、パラフィンの
    転化を行うことを特徴とするパラフィンの転化方法。
  4. 【請求項4】 ヘテロポリ酸の酸性塩と第VIII族金属と
    を必須成分とする固体酸触媒及び水素の存在下で、パラ
    フィンの異性化行うことを特徴とするパラフィンの異性
    化方法。
JP07810594A 1993-03-26 1994-03-24 パラフィンの異性化用固体酸触媒及びそれを用いるパラフィンの異性化方法 Expired - Fee Related JP3522824B2 (ja)

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