JPH06327934A - NOxの除去方法 - Google Patents

NOxの除去方法

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JPH06327934A
JPH06327934A JP5156006A JP15600693A JPH06327934A JP H06327934 A JPH06327934 A JP H06327934A JP 5156006 A JP5156006 A JP 5156006A JP 15600693 A JP15600693 A JP 15600693A JP H06327934 A JPH06327934 A JP H06327934A
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JP
Japan
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nox
terpinene
terpene
chemical
air
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JP5156006A
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English (en)
Inventor
Konosuke Nishida
耕之助 西田
Toshiyuki Morikawa
敏行 森川
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Yasuhara Chemical Co Ltd
Original Assignee
Yasuhara Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 容易に、かつ効率よく、NOxを除去でき
る、NOxの除去方法を提供する事を目的とする。 【構 成】 共役二重結合を有するテルペン化合物をガ
ス状にして、空気中に散布することにより、空気中のN
Oxを、これらテルペン化合物に包含させる事により除
去するNOxの除去方法。共役二重結合を有するテルペ
ン化合物としては、α−テルピネン、ミルセン、アロオ
シメン等がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、市街地車道、高速道路
トンネル出口等自動車の排ガスに起因する、または工場
隣接市街地等、工場排ガスに起因すると考えられる比較
的低濃度のNOxを除去するための除去方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年多くの大気汚染物質についてその防
止技術が発達し、今日では以前のような大きな公害問題
はなくなってきたといわれている。一方、窒素酸化物、
特に自動車等の移動発生源に起因する窒素酸化物(NO
x)については対策が遅れており、深刻な問題となって
いる。光化学スモッグは大気中の炭化水素や窒素酸化物
が紫外線を吸収して光化学反応を起こし、有害物質であ
る光化学オキシダントなどを生成する現象といわれてい
る。
【0003】その除去方法としては、カルボン酸やアル
カリ液といった吸収液の中を通したり、特殊な機械の中
を通すことにより、NOxを処理するというものが開発
されている。しかしながら、それらの方法はいずれも手
間や費用がかかる。
【0004】また、α−ピネン、d−リモネン等のテル
ペン化合物をガス状にして、硫黄系悪臭物質や窒素系悪
臭物質を吸収・除去する方法も最近研究されている(西
田耕之助、小橋俊文、大迫政浩、宍戸健一、樋口能士、
樋口隆哉.植物層を利用したガス状汚染物質の除去に関
する研究 第3報.臭気の研究.Vol.22,No.
5,p22−29(1992)参照)。しかしながら、
数種類のテルペン化合物に関する研究においても、吸収
・除去効果は確認されてはいるが、まだ充分なものでは
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容易に、か
つ効率よく、NOxを除去できる、NOxの除去方法を
提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、次の様なNOxの除去方法を提供する。す
なわち、共役二重結合を有するテルペン化合物をガス状
にして、空気中に散布することにより、空気中のNOx
を、これらテルペン化合物に包含させる事により、除去
するというものである。
【0007】ただし、現在のところ、テルペン化合物と
NOxがどのような形で包含され、NOxが除去される
かについては、まだ十分解明されていない。
【0008】ここで窒素酸化物とは、一般には、窒素の
酸化物の総称で、NO、NO、NO、N、N
などが含まれる。ただし、大気汚染物質を対象と
した場合の窒素酸化物は、通常、NOx(ノックス)と
呼ばれ、NOとNOの混合物を指す。
【0009】テルペン化合物とは、主として北米や中国
本土に産するアカマツ、クロマツの立木から採取した生
松脂を水蒸気蒸留して得られる精油、あるいはオレンジ
の皮から抽出される精油またはこれらの精油から異性化
反応等により誘導された化合物である。テルペン化合物
としては、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テルピ
ネン、テルピノーレン、ミルセン、アロオシメン、オシ
メン等がある。
【0010】また、テルペン化合物は、普通、植物から
発散されている。森林の中にただよう、すがすがしい空
気に包まれることによって気持ちが安らぐ効果は森林浴
と呼ばれているが、このすがすがしい空気の実体は、分
析の結果α−ピネン等のテルペン化合物と言われてい
る。
【0011】このように、テルペン化合物は、NOxを
包含させるだけでなく、それ自体も適量使用されること
により、人体に対して、良好な影響をもつものである。
【0012】共役二重結合を含有するテルペン化合物と
しては、α−テルピネン、ミルセン、アロオシメン、イ
ソプレン、オシメン、ピロネン、クリプトテネン、フェ
ランドレン、2,4(8)−p−メンタジエン、メノゲ
レン、セスキシトロネン、ジンギベレン、イソカジネ
ン、3,8(9)−p−メンタジエン等である。
【0013】α−テルピネンの化学構造式は化1に示す
通りである。
【0014】
【化1】
【0015】また、ミルセンの化学構造式は化2に示す
通りである。
【0016】
【化2】
【0017】また、アロオシメンの化学構造式は化3に
示す通りである。
【0018】
【化3】
【0019】ガス状にする方法については、いろいろ考
えられるが、適当な大きさの、例えば3リットルのにお
い袋に、テルペン化合物を1cc注入し、20℃で10
分間静置してテルペン化合物を揮発させたガスを利用す
る方法でもよい。
【0020】NOxの濃度は通常の大気中では、環境基
準は60ppb以下である。
【0021】
【作用】本発明は、以上の様な除去方法であるので、空
気中のNOxを、容易に除去出来、テルペン化合物自体
も適量使用されれば人体に良い影響を与えるというもの
である。
【0022】
【実施例】
【0023】実施例1 以下、本発明の実施例1について説明する。3リットル
におい袋にヤスハラケミカル(株)製α−テルピネン
(純度60.6%、沸点175〜185℃)を1ミリリ
ットル注入し、20℃で10分間静置してα−テルピネ
ンを揮発させた。次に10リットルプラスチックバッグ
に、活性炭を通した清浄空気4.9リットル、NO
ス(Nバランスで10ppmに調製されたNO
ス)5.0リットル、揮発したα−テルピネン0.1リ
ットルを送入し、あわせて10リットルとした。ガス送
入直後から0、1/4、1/2、1、2、3時間後のバ
ッグ内NO、NO濃度を窒素酸化物自動測定装置で測
定した。NO濃度およびNO濃度の経時変化を表1、
表2に示した。実験中の室温は約20℃の一定に保っ
た。
【0024】実施例2 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製ジペンテンZA(α
−テルピネンの純度約40%、沸点165〜190℃)
を使用して実施例1と同一の方法で測定した。結果は表
1、表2に示した。
【0025】実施例3 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製ミルセン(ミルセン
の純度80.3%、沸点90/35mmHg)を使用し
て実施例1と同一の方法で測定した。結果は表1、表2
に示した。
【0026】実施例4 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製アロオシメン(アロ
オシメンの純度90.5%、沸点81/12mmHg)
を使用して実施例1と同一の方法で測定した。結果は表
1、表2に示した。
【0027】比較例1 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製α−ピネン(α−ピ
ネンの純度96.7%、沸点155〜156℃)を使用
して実施例1と同一の方法で測定した。結果は表1、表
2に示した。
【0028】比較例2 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製β−ピネン(β−ピ
ネンの純度97.7%、沸点163〜164℃)を使用
して実施例1と同一の方法で測定した。結果は表1、表
2に示した。
【0029】比較例3 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製d−リモネンN(d
−リモネンの純度97.5%、沸点176〜178℃)
を使用して実施例1と同一の方法で測定した。結果は表
1、表2に示した。
【0030】比較例4 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製ジペンテンTi(ジ
ペンテンの純度88.2%、沸点170〜185℃)を
使用して実施例1と同一の方法で測定した。結果は表
1、表2に示した。
【0031】比較例5 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製オレンジオイル(テ
ルペンアルコールの純度15.0%)を使用して実施例
1と同一の方法で測定した。結果は表1、表2に示し
た。
【0032】比較例6 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製テルピノーレン(テ
ルピノーレンの純度92.8%、沸点181〜188
℃)を使用して実施例1と同一の方法で測定した。結果
は表1、表2に示した。
【0033】比較例7 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製ガムテレピン(α−
ピネンの純度83.8%、沸点153〜180℃)を使
用して実施例1と同一の方法で測定した。結果は表1、
表2に示した。
【0034】比較例8 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
代わりにヤスハラケミカル(株)製カンフェン(カンフ
ェンの純度97.9%、融点45℃)を使用して実施例
1と同一の方法で測定した。結果は表1、表2に示し
た。
【0035】比較例9 実施例1のヤスハラケミカル(株)製α−テルピネンの
ブランクとして実施例1と同一の方法で測定した。結果
は表1、表2に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表2】
【0040】NOの初濃度はおよそ4000ppb前
後であり、最も除去効果の高かったものはα−テルピネ
ン、ついでジペンテンZAであった。ジペンテンZAの
主成分はα−テルピネンであることから、α−テルピネ
ンを含む精油でNO除去効果が高いことがわかった。
これについで除去効果の高かった精油はアロオシメン、
ミルセンの鎖状テルペン2物質であった。しかし、その
他の物質では、ブランクとほぼ同様の濃度変化を示し、
顕著なNOの除去効果は認められなかった。
【0041】一方、NO濃度については、ジペンテンZ
A、ジペンテンTi、α−テルピネン、アロオシメン、
ミルセン、テルピノーレンと多くの物質で初濃度に対し
て3時間後の濃度が低下しているが、ジペンテンZA、
ジペンテンTi、ミルセン、テルピノーレンなどの物質
では、ガス混合とともに速やかに反応が起こり、NOが
発生していることも考えられた。
【0042】
【効果】本発明のNOxの除去方法を採用することによ
り、大気汚染問題の解決に大いに役立つ。
【化1】
【化2】
【化3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役二重結合を有するテルペン化合物
    を、ガス状にして、空気中に散布することにより、空気
    中のNOxをテルペン化合物中に包含させて、NOxを
    除去することを特徴とするNOxの除去方法。
  2. 【請求項2】 共役二重結合を有するテルペン化合物
    が、α−テルピネン、ミルセン、アロオシメンの少なく
    とも1種である請求項1記載のNOxの除去方法。
JP5156006A 1993-05-22 1993-05-22 NOxの除去方法 Pending JPH06327934A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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