JPH0632791U - エンジンのクランク軸プーリ - Google Patents

エンジンのクランク軸プーリ

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JPH0632791U
JPH0632791U JP6773392U JP6773392U JPH0632791U JP H0632791 U JPH0632791 U JP H0632791U JP 6773392 U JP6773392 U JP 6773392U JP 6773392 U JP6773392 U JP 6773392U JP H0632791 U JPH0632791 U JP H0632791U
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JP
Japan
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elastic body
crankshaft pulley
ring member
air flow
peripheral surface
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Pending
Application number
JP6773392U
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English (en)
Inventor
肇 鈴木
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クランク軸取り付け孔を有するハブ部材と、
該ハブ部材の外径よりも大きな内径を有するリング部材
と、両部材の間に挟まれた弾性体とを有するクランク軸
プーリにおいて、弾性体を冷却する手段を提供する。 【構成】 弾性体17の外周面及び内周面に金属リング
19を嵌め込み、金属リング19の外周側及び内周側に
おいて、リング部材13及びハブ部材11の軸方向に延
びる空気流通路を形成する。この空気流通路を流れる空
気流によって弾性体17から金属リング19に伝達する
熱を拡散させ、弾性体17を冷却する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はエンジンのクランク軸プーリに関する。
【0002】
【従来の技術】
レシプロエンジンにおいては、一般に、クランク軸の後端には質量の大きなフ ライホィールが取り付けられ、前端にはフライホィールよりも軽量のクランクプ ーリが取り付けられている。この質量差に起因して、クランク軸のねじり振動は フライホィール付近に節を有し、この節がクランク軸のジャーナル部分と一致し ない場合にはクランク軸がジャーナル部分を打撃し、騒音や振動の原因となって いた。
【0003】 このため、クランク軸プーリのハブ部分とプーリ部分とを別体に形成し、双方 の間にゴムその他の弾性体を挟み込ませることによって、クランク軸のねじり振 動と反対方向にねじり力を発生させ、クランク軸のねじり振動を打ち消すことが 行われている(例えば、実開昭60−10941号公報参照)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
クランク軸はエンジンの爆発次数によって加振され、ねじり固有振動と一致す るときに共振し、破損や騒音、振動などの原因となる。このため、クランク軸プ ーリのねじり振動の固有値がクランク軸の共振周波数と一致しないようにクラン ク軸プーリがつくられる。
【0005】 しかし、近年のエンジンルームの縮小化及びエンジンの発生熱量の増加によっ て、クランク軸プーリの弾性体に熱が作用し、弾性体が硬化することにより、ク ランク軸プーリ全体のねじり振動の固有値が変化するという問題を生じている。 クランク軸プーリ全体のねじり振動の固有値が変化すると、弾性体によるねじり 振動の抑制作用を維持できなくなってしまう。
【0006】 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもので、軸方向に延びるクランク軸 取り付け孔を中央に有するハブ部材と、該ハブ部材の外径よりも大きな内径を有 するリング部材と、ハブ部材とリング部材との間に挟まれた弾性体とを有するエ ンジンのクランク軸プーリにおいて、弾性体に作用する熱によってクランク軸プ ーリのねじり振動の固有値が変化することを防止できるクランク軸プーリを提供 することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本考案に係るエンジンのクランク軸プーリは、弾性 体を空気流によって冷却する冷却手段を設けている。 好ましい実施態様においては、この冷却手段は、弾性体の内周面と外周面の少 なくとも何れか一方の面に隣接して、リング部材を貫通して該リング部材の軸方 向に延びる空気流通路からなる。
【0008】 好ましい実施態様においては、空気流通路は弾性体の内周面と外周面の両側に 設けられる。 さらに、この空気流通路は弾性体の円周方向において互い違いに設けることが できる。 好ましい実施態様においては、弾性体の内周面または外周面の少なくとも何れ か一方には熱伝導率の大きい金属リングが嵌められる。
【0009】 好ましい実施態様においては、金属リングはハブ部材及びリング部材よりも大 きい熱伝導率を有する材料が選択される。 金属リングの好ましい材質はアルミニウムまたは銅である。 好ましい実施態様においては、リング部材の外径と少なくとも等しい外径を有 するプレートがリング部材の半径方向端面と隔てて配設される。このプレートと リング部材の間は該リング部材の半径方向外側にのみ開口している。
【0010】 好ましい実施態様においては、このプレートはクランクアングルセンサとして の機能をも有するようにすることができる。
【0011】
【作用】
空気流により弾性体を冷却する冷却手段によって、弾性体に作用する熱を逃が すことができ、熱が作用することに起因するねじり振動固有値の変動を防止する ことができる。 また、この冷却手段を、弾性体の内周面と外周面の少なくとも何れか一方の面 に隣接して、リング部材を貫通して該リング部材の軸方向に延びる空気流通路と して形成することにより、複雑な構造を必要とすることなく、冷却媒体としての 空気流を効果的に弾性体に接触させることができ、冷却効率を大きくすることが できる。
【0012】 さらに、弾性体の内周面と外周面の両側に空気流通路を設けることにより、さ らに、冷却効率を高めることができる。 また、空気流通路は弾性体の円周方向において弾性体の外周側と内周側とで相 互に互い違いになるように配置することによって、弾性体はその円周方向におい ては内周面または外周面の何れかにおいて常に空気流通路と隣接することになり 、最小数の空気流通路でもって弾性体全体を効果的に冷却することが可能になる 。
【0013】 弾性体の内周面または外周面の少なくとも何れか一方には熱伝導率の大きい金 属リングを嵌めることによって、弾性体を確実に支持することができると同時に 外力による弾性体の破損を防止することができ、さらに、弾性体に作用した熱を いち早く金属リングに伝達させ、弾性体から早期に熱を拡散させることが可能に なる。
【0014】 特に、この金属リングをハブ部材及びリング部材よりも大きい熱伝導率を有す る材料から形成することによって、弾性体から拡散した熱はハブ部材及びリング 部材に伝わることなく確実に金属リングに蓄積され、金属リングに隣接して通る 空気流によって確実に熱が拡散される。 また、リング部材の外径と少なくとも等しい外径を有するプレートをリング部 材の半径方向に延びる端面と隔てて配設し、このプレートとリング部材の間は該 リング部材の半径方向外側にのみ開口させることによって、空気流通路を通って 流れてきた空気流はリング部材の半径方向外側に逃げ、これに起因して、空気流 通路内部に吸引力が生じるに至る。この吸引力によって、空気流通路を流れる空 気流を促進させることができる。
【0015】 さらに、このプレートの円周部に、半径方向外側に延びる所定の突起を設ける ことにより、このプレートをクランクアングルセンサとして用いることも可能で ある。
【0016】
【実施例】
図1は本考案の一実施例に係るクランク軸プーリを取り付けたエンジンの全体 図である。クランク軸プーリ1はエンジンのシリンダブロック3の側面から延び るクランク軸5に取り付けられている。クランク軸プーリ1の回りにはタイミン グベルト7が掛け渡されており、このタイミングベルト7を解してクランク軸5 から他の被動部材へ駆動力が伝達される。
【0017】 図2はクランク軸プーリ1の半分のみを示す平面図、図3は図2のA−A線に おける断面図である。クランク軸プーリ1は、クランク軸5を嵌め込むクランク 軸取り付け孔9を軸心に有するハブ部材11と、ハブ部材11の外径よりも大き な内径を有するリング部材13とを備えている。リング部材13の外周にはスプ ライン15が形成されており、このスプライン15がタイミングベルト7と係合 している。
【0018】 ハブ部材11の外周とリング部材13の内周の間には、弾性体として、振動吸 収用のリング状のラバー17が挟み込まれている。 ラバー17の外周及び内周には各々アルミニウム製の金属リング19がラバー 17に接して嵌め込まれている。なお、ハブ部材11及びリング部材13は何れ も鋼鉄製であり、アルミニウム製である金属リング19の方が大きい熱伝導率を 有している。
【0019】 金属リング19の外周側及び内周側には、各々リング部材13及びハブ部材1 1を貫通して、両部材13,11の軸方向に延びる空気流通路21A,21Bが 形成されている。空気流通路21A,21Bは、図2に示すように、金属リング 19の円周方向に沿って各々等間隔に配置されており、さらに、空気流通路21 Aと空気流通路21Bとは相互に対向しないように金属リング19の円周方向に 沿って互い違いに配置されている。
【0020】 クランク軸プーリ1のシリンダブロック3とは反対側にはプレート23が配置 されている。プレート23は、その一端において、ハブ部材11のボス部に接合 されており、プレート23の平面部23Aはリング部材13の端面13Aとの間 に一定の間隔tを開けてリング部材13の端面13Aと平行にリング部材13の 外周よりも半径方向外側まで延びている。すなわち、ハブ部材11及びリング部 材13とプレート23との間の空間はリング部材13の半径方向外側においての み開いている。
【0021】 また、図2に示すように、プレート23の外周には複数の段差25が形成され ており、これらの段差25の間は曲線形状で滑らかにつながれている。 プレート23のリング部材13とは反対の側には、タイミングベルト7を防護 するためのタイミングベルトカバー27が配置されている。 以上のように構成されている本実施例に係るクランク軸プーリ1は次のように 作用する。
【0022】 クランク軸プーリ1は図2に示す矢印Xの方向に回転する。このため、リング 部材13の端面13Aとプレート23の平面部23Aとの間に存在する空気はク ランク軸プーリ1の回転による遠心力を受けて、リング部材13の半径方向外方 (図3のZ方向)に向かって放出される。これに伴って、空気流通路21A,2 1Bの内部にはプレート21の方向に向かう吸引力が発生し、図3の矢印Yの方 向に流れる空気流が生じる。Z方向の空気流によって空気流通路21A,21B に発生する吸引力によらなくても、空気流通路21A,21Bの内部をある程度 の空気流が生じるが、かかる吸引力によって空気流通路21A,21Bの内部に おける空気流の生成が促進される。この空気流によって、ラバー17から金属リ ング19に伝達した熱が拡散され、ラバー17が冷却される。
【0023】 特に、図2に示すように、空気流通路21A,21Bは相互に対向しないよう に配置されているため、ラバー17は何れの部分においても空気流通路21Aま たは21Bの何れかと隣接していることになり、ラバー17の効果的な冷却を行 うことが可能である。 また、金属リング19の熱伝導率は金属リング19の周囲に位置するハブ部材 11及びリング部材13の熱伝導率よりも大きいので、ラバー17において発生 した熱及び外部から伝達されてくる熱は金属リング19に蓄積される。空気流は この金属リング19と接して流れているので、ラバー17から効果的に熱を発散 させることができる。
【0024】 プレート23は、リング部材13外周のスプライン15とタイミングベルト7 との間にダストや水などの異物が混入することを防止する。さらに、プレート2 3の外周に設けられた段差25をクランクアングルセンサとして用いることがで き、プレート23に二重の機能を持たせることができる。 なお、プレート23を配置したことによって、プレート23とリング部材13 の端面13Aとの間の間隔tの空間にダスト、水などが侵入し、蓄積されるおそ れが出てくるが、前述したZ方向の空気流によって、それらのダストや水は吹き 出される。
【0025】 本実施例においては、空気流通路21A,21Bはリング部材13の軸方向に 延びるものとして形成したが、空気流通路21Aからリング部材13の半径方向 に延びてリング部材13の外周に開口する空気流通路を形成してもよい。
【0026】
【考案の効果】
本考案に係るエンジンのクランク軸プーリにおいては、ハブ部材とリング部材 との間に挟まれた弾性体を冷却する手段が設けられているので、弾性体に作用す る熱によって弾性体の硬化を防止することができ、ひいては、クランク軸プーリ のねじり振動の固有値の変化を防止し、弾性体による振動吸収という所望の効果 を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るエンジンのクランク軸プーリを取
り付けたエンジンの斜視図である。
【図2】本考案に係るエンジンのクランク軸プーリの平
面図である。
【図3】図2のA−A線の断面図である。
【符号の説明】
1 クランク軸プーリ 3 シリンダブロック 5 クランク軸 7 タイミングベルト 11 ハブ部材 13 リング部材 17 ラバー 19 金属リング 21A,21B 空気流通路 23 プレート 25 段差

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に延びるクランク軸取り付け孔を
    中央に有するハブ部材と、該ハブ部材の外径よりも大き
    な内径を有するリング部材と、前記ハブ部材と前記リン
    グ部材との間に挟まれた弾性体とを有するエンジンのク
    ランク軸プーリにおいて、前記弾性体を空気流によって
    冷却する冷却手段を設けたことを特徴とするエンジンの
    クランク軸プーリ。
  2. 【請求項2】 前記冷却手段は、前記弾性体の内周面と
    外周面の少なくとも何れか一方の面に隣接して、前記リ
    ング部材を貫通して該リング部材の軸方向に延びる空気
    流通路からなることを特徴とする請求項1に記載のエン
    ジンのクランク軸プーリ。
  3. 【請求項3】 前記空気流通路は前記弾性体の内周面と
    外周面の両側に設けられていることを特徴とする請求項
    2に記載のエンジンのクランク軸プーリ。
  4. 【請求項4】 前記空気流通路は前記弾性体の円周方向
    において互い違いに設けられていることを特徴とする請
    求項3に記載のエンジンのクランク軸プーリ。
  5. 【請求項5】 前記弾性体の内周面または外周面の少な
    くとも何れか一方には熱伝導率の大きい金属リングが嵌
    められていることを特徴とする請求項2乃至4の何れか
    一項に記載のエンジンのクランク軸プーリ。
  6. 【請求項6】 前記金属リングは前記ハブ部材及び前記
    リング部材よりも大きい熱伝導率を有することを特徴と
    する請求項5に記載のエンジンのクランク軸プーリ。
  7. 【請求項7】 前記金属リングはアルミニウムまたは銅
    からなるグループから選択される材料からなることを特
    徴とする請求項5に記載のエンジンのクランク軸プー
    リ。
  8. 【請求項8】 前記リング部材の外径と少なくとも等し
    い外径を有するプレートを前記リング部材の半径方向端
    面と隔てて配設し、該プレートと前記リング部材の間は
    該リング部材の半径方向外側にのみ開口していることを
    特徴とする請求項2乃至7の何れか一項に記載のエンジ
    ンのクランク軸プーリ。
  9. 【請求項9】 前記プレートはクランクアングルセンサ
    としての機能も有することを特徴とする請求項8に記載
    のエンジンのクランク軸プーリ。
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