JPH0632778U - 車両駆動装置のマウントラバ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、車両駆動装置のマウントラバ装置
に関し、騒音防止用のストッパラバがクッション部材に
対してずれたり、容易に脱落するのを防止するのを目的
とする。 【構成】 内筒と外筒の間に上下が開口するようにゴム
体を介在したクッション部材の側面にストッパラバを装
着し、前記内筒内を通るボルト、ナットによりクッショ
ン部材をＵ字状のブラケットに取り付けた車両駆動装置
のマウントラバ装置において、上記ストッパラバにゴム
体の表面形状に合致する凹溝を形成し、ストッパラバを
クッション部材の側面に嵌合装着したことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両のディファレンシャルギア等の車両駆動装置のマウント部を支 持する車両駆動装置のマウントラバ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のディファレンシャルギアのマウント装置は、図４に示すように、内筒１ と外筒２との間に、上下に開口３を形成したゴム体４を介在させてクッション部 材Ａを形成する。

【０００３】 そして、このクッション部材Ａの側面に、図５のようにリング状に形成したス トッパラバ５を図６のように沿接すると共に、図７に示すように内筒１内を通る ボルト６と、ナット７によりクッション部材ＡをＵ字状のブラケット８に取り付 け、ディファレンシャルギアからの騒音を防止するものである。

【０００４】 尚、前述したディファレンシャルギアのマウント装置の他に、車両駆動装置の マウント装置として、本出願人の出願に係わる実開昭６２−１３０９３８号公報 に記載された車両用トランスミッションの支持装置が知られている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来のこのような車両駆動装置のマウントラバ装置においては、ストッパラバ ５の内形とゴム体４の外形が一致しないために、組付け工程中にストッパラバ５ の位置がずれてしまったり、或いはストッパラバ５が脱落してしまう等の組付け 不良が発生する虞れがある。

【０００６】 この組付け不良をなくすために、注意を払う等の組付け作業の困難さがあった 。 本考案は、従来の車両駆動装置の前述の課題を改善するためのもので、騒音防 止用のストッパラバがクッション部材に対してずれたり、容易に脱落するのを防 止するのを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、内筒と外筒の間に上下が開口するようにゴム体を介在したクッショ ン部材の側面にストッパラバを装着し、前記内筒内を通るボルト、ナットにより クッション部材をＵ字状のブラケットに取り付けた車両駆動装置のマウントラバ 装置において、上記ストッパラバにゴム体の表面形状に合致する凹溝を形成し、 ストッパラバをクッション部材の側面に嵌合装着したことを特徴とする。

【０００８】

【作用】

本考案の車両駆動装置のマウントラバ装置は、ストッパラバがクッション部材 の側面と合致する形状とされているので、ストッパラバがクッション部材の側面 に密着嵌合しているので、ストッパラバがクッション部材に対してずれたり、容 易に脱落しなくなる。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案の実施の一例を、図１乃至図３により前述のディファレンシャル ギアのマウントラバ装置として実施した場合を以下に説明するが、この実施例の クッション部材Ａの形状は前記の図４の形状と変わるものではない。

【００１０】 そして、ストッパラバ５の外形は、従来と同様に円形に形成されるが、その内 形は一面においてはゴム体４の先端形状である円形と同一寸法の円形孔に形成さ れ、他面側においては、ゴム体４の外筒２に嵌入されている基端部の形状である 小判形と同一の小判孔に形成される。

【００１１】 この一面の円形孔と小判孔の中間は、ゴム体４の先端の円形と小判形との間の 形状と合致する形状の凹溝５ａに形成されており、従ってこのストッパラバ５を ゴム体４に沿接した際には、この凹溝５ａがゴム体４の側面に密着した状態で嵌 合する。

【００１２】 そのために、図７に示すように、Ｕ字状のブラケット８の二股間に挿入してボ ルト６を挿通する際に、ストッパラバの位置がゴム体４に対してずれてしまった り、あるいはゴム体４の側面から脱落してしまうようなことがなくなる。

【００１３】 従って、従来のディファレンシャルギアのマウントラバの組付けに際しての細 心の注意を払う必要がなくなり、この組付け作業の容易化を図ることができるも のである。

【００１４】 又、このストッパラバ５の形状は、ディファレンシャルギアのマウントに際し て、基本的なバネ特性に悪影響を与えることはないから、ディファレンシャルギ アのマウント回りの騒音防止等の干渉を従来通りに行えるものである。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、ストッパラバのクッション部材の接する面の形 状を、クッション部材の側面に合致する凹溝としたので、ストッパラバはクッシ ョン部材の側面に密着し、容易に接触させた場所から移動することはない。

【００１６】 そのために、ブラケットへの取付け作業の際にストッパラバがずれたり、クッ ション部材の側面から脱落することがなくなり、マウントラバの組付け工程が容 易化され、組付け不良の発生を予防できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の沿接した状態の横断面図である。

【図２】本考案の沿接した状態の縦断面図である。

【図３】本考案のストッパラバの正面図である。

【図４】ディファレンシャルギアクッション部材の斜視
図である。

【図５】従来のストッパラバの正面図である。

【図６】図５のストッパラバをクッション部材に沿接し
た断面図である。

【図７】クッション部材をブラケットに取り付けた状態
の側面図である。

【符号の説明】

Ａ クッション部材 １ 内筒 ２ 外筒 ３ 開口 ４ ゴム体 ５ ストッパラバ ５ａ 凹溝 ６ ボルト ７ ナット ８ ブラケット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内筒と外筒の間に上下が開口するように
   ゴム体を介在したクッション部材の側面にストッパラバ
   を装着し、前記内筒内を通るボルト、ナットによりクッ
   ション部材をＵ字状のブラケットに取り付けた車両駆動
   装置のマウントラバ装置において、上記ストッパラバに
   ゴム体の表面形状に合致する凹溝を形成し、ストッパラ
   バをクッション部材の側面に嵌合装着したことを特徴と
   する車両駆動装置のマウントラバ装置。