JPH06327477A - 新規転移因子 - Google Patents

新規転移因子

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JPH06327477A
JPH06327477A JP5212908A JP21290893A JPH06327477A JP H06327477 A JPH06327477 A JP H06327477A JP 5212908 A JP5212908 A JP 5212908A JP 21290893 A JP21290893 A JP 21290893A JP H06327477 A JPH06327477 A JP H06327477A
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JP
Japan
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minutes
morning glory
dna
sequence
gene
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JP5212908A
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English (en)
Inventor
Shigeru Iida
滋 飯田
Yoshishige Inagaki
善茂 稲垣
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Tohoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Tohoku Electric Power Co Inc
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Publication date
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】絞り花アサガオにおける絞り模様の形成に関与
する新規植物転移因子を提供する。 【構成】下記の塩基配列を有する末端逆反復配列を有す
る新規転移因子を開示する。この転移因子は、絞り花ア
サガオのDFR遺伝子に挿入されていて、アサガオにお
ける絞り模様の形成に関与する。 CACTACAAGA AAAATGCACA TAGACAAC------GTTGTCTATG TGC
ATTTTTC TTGTAGTG

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絞り花アサガオにおけ
る新規な転移因子に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、遺伝子発現の制御に関する研究は
そのほとんどが遺伝子のプロモーター領域の解析などの
転写調節機構の解明を目的とした研究である。しかしな
がら、遺伝子発現の制御は転写以外にも種々のレベルで
行われており、ここで述べるようなDNAレベルでの制
御、すなわち非相同性の組換えによるDNA再編成によ
る遺伝子発現の制御は近年注目を集めている。
【0003】DNA再編成には種々の遺伝的組換え系が
関与することが知られているが、それらの中で比較的よ
く研究されているものに転移因子(トランスポゾンとも
いう)の関与する組換えがある。転移因子とは、ゲノム
上を転移して染色体上の座位を変えうる遺伝因子の総称
であり、原核生物から真核生物に至る種々の生物種で見
い出されている。植物においてはトウモロコシ(Zea ma
ys)の穀粒やキンギョソウ(Antirrhinum majus) の花弁
におけるアントシアニン色素生合成系の遺伝子の発現を
制御して絞り模様の形成に関与する転移因子がよく知ら
れている。
【0004】例えば、花のアントシアニン色素生合成系
の酵素の一つであるジヒドロフラボノール−4−リダク
ターゼ(以下、DFRという)をコードする遺伝子(以
下、DFR遺伝子という)内に転移因子が挿入されて、
DFR遺伝子が不活性化されると花が白色となる例がキ
ンギョソウで知られている。しかしながら、花弁の形成
期に挿入されていた転移因子が脱離してDFR遺伝子が
再活性化されるとその細胞では色素が生合成されるの
で、花弁全体では白地に着色したスポットのある絞り花
となる。この様な絞り模様と転移調節因子との関係が分
子遺伝学的に詳細に解明されている植物はトウモロコシ
とキンギョソウだけである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アサガオ(Pharbitis
nil )は、奈良時代に薬用植物(牽牛子)として渡来
し、江戸時代には各種の園芸品種が作出され、その中に
は絞り模様を持つ品種も少なくない。本発明は、絞り花
アサガオにおける絞り花の形成に関与する植物の新規転
移因子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、5’末端に配
列番号1に示す塩基配列を有し、かつ、3’末端に配列
番号2に示す塩基配列を有する新規転移因子を提供す
る。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
新規転移因子(以下、Tpn1という)は、絞り花アサ
ガオのDFR遺伝子に挿入されたトランスポゾンであ
る。DFR遺伝子とは、下記のアサガオにおけるアント
シアニン色素生合成系の酵素の一つであるDFRをコー
ドする遺伝子である。
【0008】
【化1】 Tpn1は、次のようにして絞り花アサガオから単離さ
れ、その配列が決定される。絞り花アサガオは遺伝学的
には雀斑(そばかす/ Flecked)、園芸上は時雨絞りと
呼ばれるもので江戸時代に分離され、昭和 10 年代に詳
細な遺伝学的研究の行われた系統であるものを使用す
る。
【0009】絞り花アサガオのDFR遺伝子に挿入され
ているTpn1は、配列番号5に示す約6kbの塩基配
列からなる。Tpn1は、その末端領域に配列番号1お
よび配列番号2に示す塩基配列からなる28bpの末端
逆反復配列を有する。このような末端逆反復配列は、既
知の転移因子であるトウモロコシの転移因子Spmにお
いて見出されているものに類似しているが、Spm類縁
の因子としては最長の配列である。
【0010】Tpn1は、アサガオにおける絞り模様の
形成を調節するのに使用できる。すなわち、DFR遺伝
子にTpn1を挿入することにより、DFR遺伝子を不
活性化させ、DFR遺伝子の発現が起こらなくなり、上
記アントシアニン色素生合成系においてDFRが欠損す
るため、アントシアニンが正常に生合成されなくなる。
DFR遺伝子からTpn1が脱離すると、DFR遺伝子
が再活性化され、アントシアニンの生合成が正常に行わ
れるようになる。この結果、アサガオ花弁に絞り模様が
形成される。
【0011】また、Tpn1は、遺伝子タッギングに使
用できる。遺伝子タッギングとは、既知のDNA断片を
未知の遺伝子内に挿入させて既知のDNA断片をプロー
ブとして未知遺伝子を単離および同定する方法である。
転移能を持つ転移因子をこの既知DNA断片として用い
ることができる。特に、この転移因子を用いた遺伝子の
ようなタッギング法はトランスポゾンタッギングと言わ
れる。トランスポゾンタッギングは生成物の機能が不明
な遺伝子を変異形質を指標として同定できるため、未知
有用遺伝子の単離法として優れている。
【0012】また、Tpn1は、植物遺伝子の発現制御
に使用できる。植物に限らず一般に転移因子は新たに転
移した部位に標的重複(target duplication)を起こす。
ここで、転移因子内に活性ある転移酵素(transposase)
遺伝子を持ち、自ら転移できるものを自律性因子(auton
omous element)、転移酵素遺伝子を欠損したために自ら
は転移できないが、自律性因子が共存してその転移酵素
がトランスに作用すれば転移できる因子を非自律性因子
(non-autonomous element)という。転移因子が自律性因
子である場合には、遺伝子の内部または近傍に転移因子
を組み込むと、遺伝子は発現されず、転移因子が転移す
ると遺伝子が再活性されて発現するようになる。また、
転移因子が非自律性因子である場合には、遺伝子の内部
又は近傍に非自律性の転移因子を組み込むことにより、
自律性因子が共存した場合にのみ遺伝子が再活性化され
る。従って、Tpn1を有用な二次代謝産物の産出に関
与する遺伝子に挿入することによって、有用な二次代謝
産物の産生制御系として利用することができる。Tpn
1は、植物にとって必須な因子ではなく、植物本来の遺
伝子の発現をそれほど混乱させる恐れが少ない。このた
め、目的の遺伝子の発現を調節する制御系を構築でき
る。
【0013】さらに、Tpn1の配列を用いて相同性の
ある新しい転移因子を分離できる。高等植物ゲノム中に
はTpn1に相同性のある配列が存在するものがある。
これらの相同性のある新しい転移因子も遺伝子タッギン
グや遺伝子の発現制御に利用できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0015】1.アサガオのゲノムDNAの調製 絞り花アサガオとしては、遺伝学的には雀斑(そばかす
/ Flecked)、園芸上は時雨絞りと呼ばれるもので江戸
時代に分離され、昭和10年代に詳細な遺伝学的研究の
行われた系統を用いた。また、対照の全色花アサガオと
しては、原種に近いと考えられており、濃紫色の花を咲
かせる中国産のアサガオの一系統を用いた。
【0016】一般に高等植物から高分子のゲノムDNA
を高収量で効率よく分離するのは容易ではなく、それが
高等植物の分子生物学及び分子遺伝学の研究が動物に比
べて遅れている一因ともなっている。アサガオの場合も
野外で育成した植物体からは本実験の目的に合致したゲ
ノムDNAを得ることができなかった。そこで、諸条件
を検討した結果、以下のようにして、アサガオ苗を無菌
的に合成培地で生育し、双葉及び数葉の本葉よりDNA
を抽出したところ、目的とするゲノムDNAを高収量で
得ることができた。
【0017】A.アサガオの生育 まず、無菌操作によりタバコ発芽用寒天培地にアサガオ
個体を育成させる。
【0018】(1)培地の調製 ここで使用したタバコ発芽用寒天培地は、次のようにし
て調製した。
【0019】タバコ発芽用寒天培地 (Nitsch & Nitsch,
1969) 最終pH5.5; 滅菌 : オートクレイブ 1.タバコ発芽用寒天培地 4倍濃縮物(4X Conc.) NN69 主成分 400ml B5 微量成分 4ml NN67 ビタミン 40ml MS- 鉄分 各 20ml ( はじめにNa2 EDTAを
添加) ショ糖 40g 純水 1000ml (KOH を用いてpH 5.
5) 3.NN69 主成分 1000ml(10:1) KNO3 9.5g NH4 NO3 7.2g MgSO4 ・7H2 O 1.85g CaCl2 ・2H2 O 2.205g KHP2 O4 608mg 4.B5微量成分 100ml (1000:1) MnSO4 ・ H2 O 1000mg Na2 Mo O4 ・2H2 O 25mg H3 BO3 300mg ZnSO4 ・7H2 O 200mg CuSO4 ・5H2 O 2.5mg CoCl2 ・6H2 O 2.5mg KI 75mg 5.NN67ビタミン 100ml (100:1) m-イノシトール 1000mg ニコチン酸 50mg 塩酸ピリドキシン 5mg 塩酸チアミン 5mg 葉酸 5mg(最初に0.1N NaOH 約1.
0ml に溶解した) ビオチン 0.5mg グリシン 20mg 6.MS- 鉄分 (FeCl 3 ・6H2 O) 1000ml FeCl3 ・6H2 O 5.4g MS- 鉄分 (Na2 EDTA) 1000ml Na2 EDTA 14.92g 以上のタバコ発芽用寒天培地を 120℃,20分オートクレ
イブし、無菌的に直径5cmほどのシャーレと直径 15cm
x高さ 20cm ほどの広口ガラス瓶にまいた。
【0020】(2)アサガオの種の無菌化 アサガオの種は、表皮に細かな産毛があり、単純な方法
では無菌化は難しい。そこで濃硫酸を用いた方法により
無菌化を行った。
【0021】まず、水及び 80% EtOH により種を洗い、
ティシュで水分を拭う。次に15ml無菌遠心チューブに洗
浄した種を入れ、そこに濃硫酸を種の上部が完全に浸か
るまで入れ、30分置いた。以下、クリーンベンチ内で操
作した。濃硫酸の入ったチューブを無菌水の入ったビー
カー中にあけ、新しい無菌水で2度洗う。この後、種を
新しい無菌水の入った無菌チューブに一個づつ移し、4-
5 時間放置した。種が水分で膨れたら、これをタバコ発
芽用寒天培地の小さいシャーレに一個づつ埋め込み、パ
ラフィルムでシールした後、日中 9000 lx 25 ℃,16時
間、夜間20℃8時間の部屋に 2-3週間おき、子葉がでた
ところで直径 15cm x高さ 20cm ほどの広口ガラス瓶に
無菌的に移し、また 2-3ヶ月同じ部屋に置いた。
【0022】本葉が 6-7枚でたところで葉を無菌的に切
りとり、すぐにこれを液体窒素につけた後、凍結乾燥を
24-36時間行う。凍結乾燥後、ビニール袋に入れて空気
を抜き -80℃に保存。残った無菌瓶の茎は、同じ様に培
養室に 2-3ヶ月置けば、再び収穫できた。以上説明した
手順に従って絞り花アサガオおよび全色花アサガオを生
育させた。
【0023】B.ゲノムDNAの抽出 実験に用いた試薬 1. EB ( 抽出緩衝液) 50mM トリス-HCl pH8.0 0.7M NaCl 10mM EDTA 1%(w/v) CTAB (50℃で溶かして使用) 1% β- メルカプトエタノール(使うときに加える) 2. PB (沈降緩衝液) 50mM トリス-HCl pH8.0 10mM EDTA 1%(w/v) CTAB (56℃で溶かす) 3. 有機溶媒 クロロホルム: オクタノール(=2
4:1 ) 4. 10% CTAB 溶液(56℃で溶かして使用) 10% CTAB (臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム
または臭化セチルトリメチルアンモニウム (CTAB),シグ
マ (Sigma)) 0.7M NaCl 5. NaCl 溶液 1M NaCl 6. TE 緩衝液 10mM トリス-HCl 1mM EDTA (pH 8.0)(オートクレイブをかけて使用) 7. EtBr 10mg/ml 臭化エチジウム (4 ℃に保存) 8. 1M トリス-HCl (pH 8.0) 121.1g トリス塩基/
1000ml 純水 (濃HCl にて pH 8.0 に調整) (オートクレイブをかけて使用) 9. 0.25M EDTA (pH 8.0) 93.05g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物
/1000ml 純水 (NaOHにて pH 8.0 ) (オートクレイブをかけて使用) 10. 3M NaOAc (pH 4.8) 408.1g 酢酸ナトリウム三水和物/1000ml純水 (氷酢酸にて pH 4.8 ) (オートクレイブをかけて使用) 11. Sat.n-BuOH 水飽和n-BuOH ● 以上の試薬を使用して以下のようにゲノムDNAの抽出
を行なった。まず、凍結乾燥後の葉(0.5gの葉について
アルミナの粉末を3倍量(1.5g)入れる)をよく乾燥さ
せた乳鉢ですりつぶす。次に、粉になった葉を15mlのチ
ューブにつめ、5ml EBを加え混ぜ合わせる。混合物を56
℃,10分水浴で温めた後、室温まで温度をさげて、 5ml
の有機溶媒を加え、よく振とうした。この溶液を室温で
10分遠心(13000 x g )し、水層を新しい15mlチューブ
に移す。次いで、再びEB 液を 1.5ml加え、再抽出を行
う。抽出は、溶液がエマルジョンとなるまで振り、室温
で遠心 (13000 x g ,10分)して行なった。再抽出した
水層を先の水層と合わせた。
【0024】合わせた水層の 0.1 vol. の 10% CTAB 溶
液(56℃で溶かす)を加え、よく振る。次に水層と同量
の有機溶媒を加えよく振り、室温で10分間遠心(13000
x g)した。水層を別の 15ml チューブに移し、水層と
同量の PB を加え、20分室温に置く。その後、室温で10
分間遠心(8000 x g)し、上清をすてペレットを風乾し
た。
【0025】得られたペレットを 1mlのTE緩衝液に溶解
させた(解けにくい時は低温室で一晩撹拌した)。ペレ
ットが解けたら 0.1 vol. の 3M NaOAc と 1 vol. のイ
ソプロパノールを加え、-80 ℃,15分または-30 ℃,1
時間放置した。
【0026】さらに4℃で遠心10分(13000 x g )し、
上清を捨てて、ペレットを風乾させた。得られたペレッ
トを 1mlの TE 緩衝液に溶解し、溶解し難い場合には低
温室で一晩撹拌した。得られたDNA 溶液をρ=1.55 (Cs
Cl)になるように調製し、超遠心にかける。ρ=1.55
(CsCl)の調製は、CsCl 8.22g,TE緩衝液 9.12ml (こ
の量になるようにDNA溶液を希釈する), EtBr 0.38m
l(10mg/ml)とし、これを超遠心用のチューブに詰める。
チューブの口を封緘し、バーティカルローター(Beckma
n, VTi65.1)で 50000 rpm (200000 x g),14時間以上,
20℃,Decel 9 にて超遠心を行う。
【0027】U.V. 光の下、チューブの中央あたりにバ
ンドが得られる。これを注射針(TERUMO NEEDLE 1.20 x
38mm )と 2.5mlのシリンジを用いて慎重に 1-1.5ml抜
き取り 10mlのチューブに取り分ける。抜き取ったDN
A溶液から EtBr を取り除く。つまり Sat.n-BuOH を同
量加え、よく振り EtBr を水層から Sat.n-BuOH 層に移
す。Sat.n-BuOH層はこれを廃棄瓶に捨てる。この操作を
4-5回、水層の色が透明になるまで繰り返す。透明にな
ったら、水層の 2vol.の TE 緩衝液とイソプロパノール
3vol.を加え、-80 ℃, 15分または -30℃,1時間置
き、遠心した( 4℃, (13000 x g),10分)。
【0028】上清を捨て、70% EtOHでそっと洗い、乾燥
させた後、TE 緩衝液 0.5mlに溶かして、この濃度を
U.V. 260/280nm にて測定した(DNA 溶液の一部を 50-1
00 倍希釈し、それについて行った)。このようにして
全色花アサガオと絞り花アサガオの両方よりDNAを分
離した。
【0029】2.サザンハイブリダイゼーションによる
転移因子の検出 すでに単離されているペチュニア(Petunia hybrida )
のアントシアニン色素生合成系の遺伝子(DFR: Dihydro
flavonol-4-reductase)のcDNAをプローブとしたサ
ザンハイブリダイゼーション法を行い、絞り花アサガオ
の遺伝子中に転移因子が挿入されているか否かを検討し
た。
【0030】使用した試薬 1. 10x 制限酵素緩衝液 100mM トリス-HCl(pH 8.0) 100mM MgCl2 70mM 2-メルカプトエタノール 0.5mg/ml 牛血清アルブミン NaCl (適時各々に見合った濃度にする) 2. NaCl 溶液 1M NaCl 3. TE 緩衝液 10mM トリス-HCl 1mM EDTA (pH 8.0)(オートクレイブをかけて使用) 4. EtBr 10mg/ml 臭化エチジウム (4 ℃に保存) 5. 1M トリス-HCl (pH 8.0) 121.1g トリス 塩基
/1000ml 純水 (濃HCl にて pH 8.0 ) (オートクレイブをかけて使用) 6. 0.25M EDTA (pH 8.0) 93.05g EDTA/1000ml
純水 (NaOHにて pH 8.0 ) (オートクレイブをかけて使用) 7. 20x TAE 緩衝液 (pH 8.0) 96.8g トリス塩基 22.84ml 氷酢酸 80ml 0.25M EDTA (pH8.0) 8. 20x SSC 175.3g NaCl 88.2g クエン酸ナトリウム/1000ml 純水 (NaOHで pH 7.0 ) (オートクレイブをかけて使用) 9. 10% SDS溶液 100g ドデシル硫酸ナトリ
ウム (電気泳動級SDS)/1000ml純水 10. 50x デンハルト試薬 5g フィコール (タイプ400,ファルマシア製) 5g ポリビニル−ピロリドン (PVP) 5g ウシ血清アルブミン (Fraction V) /500ml 純水 (濾過後,-20℃保存) 11. 0.5M トリス / 1.5M NaCl 60.55g トリス塩基 87.66g NaCl /1000ml 純水 (HCl で pH 7.5 に) (オートクレイブをかけて使用) 12. sssDNA 10mg/ml 音波処理サケ精子DNA (デオキシリボ核酸ナトリウム塩,サケ精巣由来, タイ
プ III シグマ) /20mM トリス-HCl (pH 7.5) (サラサラになるまで 音波をかけた後、これを Sat.P
henol, Sat.Phenol:クロロホルム =1:1,で1回づつ振り
蛋白質を除く。) 13. 0.2M HCl 濃HCl (21ml→1000m
l) 14. 0.5N NaOH / 1.5N NaCl 20g NaOH, 87.66g NaC
l/1000ml 純水 なお、Sat.Phenolとは、0.5 M トリス−HCl, pH8.0で飽
和させたフェノールである。
【0031】以上の試薬を使用して以下の実験操作を行
なった。 A.アサガオゲノムDNAの制限酵素処理と電気泳動 先の工程で調製した全色花アサガオと絞り花アサガオの
DNAをいくつかの制限酵素で処理をしてこれを電気泳
動する。
【0032】(1)制限酵素 BamHI, BglII, EcoRIによ
るDNAの切断 CsCl densityをかけることにより精製した全色花アサガ
オDNA 10μgと絞り花アサガオDNA 10μgを BamHI(NaC
l 100mM), BglII(NaCl 100mM), EcoRI(NaCl 50mM) など
により処理する。
【0033】(組成) 10x 制限酵素緩衝液 3μl ゲノムDNA 10μg 酵 素 20 U 1M NaCl (適量) 純水 (適量) 全量 30μl 37℃で保温した(一
晩)。
【0034】(2)電気泳動 0.8%のアガロースゲル(LO3, TAKARA) を作成し、1x TAE
緩衝液で(a)で得たDNA溶液をアガロースゲルのウ
エルに注入し、 80V(一定)の泳動電流で泳動した。マ
ーカーにはλHindIII を使用した。次に新しい EtBr 溶
液(20μl→1000ml)でゲルを染色し、メジャーと一緒
に写真に撮影した。
【0035】B.サザンハイブリダイゼーション (1)メンブレンの作成 上記ゲルが入ったバットに 0.2N HCl を十分に入れ、軽
くゆすりながら10分放置した。10分経ったら、余分な
0.2N HCl を吸引し、純水で1回ゲルをすすいだ。次に
また、ゲルが入ったバットに 0.5N NaOH/1.5N NaClを十
分に入れ、軽くゆすりながら30分放置し、30分経ったら
再び、余分な 0.5N NaOH/1.5N NaClを吸引し、純水で1
回ゲルをすすいだ。
【0036】再び、ゲルが入ったバットに0.5Mトリス/
1.5M NaClを十分に入れ、軽くゆすりながら30分放置し
た。30分経過後、余分な 0.5M トリス/1.5M NaClを吸引
し、再び、ゲルの入ったバットに0.5Mトリス/1.5M NaCl
を十分に入れ、軽くゆすりながら15分放置した。さらに
15分経過後、余分な 0.5M トリス/1.5M NaClを吸引し捨
てた。
【0037】次いで、ナイロンメンブレン(Hybond-N,
Amersham)をゲルにをセットし上にペーパータオルを重
ねて一晩放置した(transfer buffer は 20x SSC)。こ
の後、ゲルのウェルの位置をメンブレン上に印を付け
た。ゲルはもう一度 EtBr 溶液に入れ、DNAのないこ
とを確認した。ナイロンメンブレンは濡れたまま U.V.C
ross linker(UV Stratalinker (登録商標)1800)に
より定着を行った。このナイロンメンブレンは風乾させ
た後保管した。
【0038】(2)プローブの作成 TAKARA Random Primer Kitによりプローブを作成した。
ミクロ遠心管(エッペンドルフチューブ)に次の反応液
を調製した。
【0039】 鋳型DNA 25ng ランダムプライマー 2μl 純水 (適量) 全量 14 μl 95℃で3分加熱した後、氷中で3分急冷する。
【0040】ここで、鋳型DNAは、つぎのようにして
調製した。まず、制限酵素により切断したDNA断片を
アガロース(FMC SeaPlaque, TAKARA )電気泳動により
分離し、目的とする断片を含むアガロースゲル片を切り
出した。ゲル片の重量の3倍量の純水を加え、65℃でア
ガロースを溶解させた。DNA 25ng 分の溶液を、その
まま鋳型DNAとして反応に用いることができるが、Sa
t.Phenolにより抽出してから用いてもよい。
【0041】次に、10倍濃縮緩衝液, dNTP混合液を各
2.5μl 、標識 dCTP ([α- 32P]dCTP, 50μCi) を 5μ
l 、純水で全量24μl とした。クレノウフラグメント
(Klenow Fragment )1μlを加え、37℃で3時間保温
した。この後、sss DNA(10mg/ml) 5 μlと 0.25M E
DTA 2.5 μlを加え、酵素を失活させた。反応液はその
まま用いてもいいが、バックグランドが高くならないよ
うにセファデクス(Sephadex G-50, Pharmacia)ゲルろ
過を行い、標識 dCTP を除去してから使用した。
【0042】(3)プローブの精製 (2)で得られたDNA溶液をセファデックスG-50ゲル
ろ過カラムにかける。緩衝液は TE を用いた。エッペン
ドルフチューブ 12 本に一本あたり 6drops (約 300μ
l)づつとり、これを液体シンチレイションにかけた。
このうち比活性の強いフラクション 2-4本を以降の実験
に使用した。
【0043】(4)プレハイブリダイゼーション ナイロンメンブレンの入ったビニール袋に次の反応液を
入れ、空気を抜いてシールし、42℃で2時間以上温め
る。プローブを異種(Heterologous)DNA(特にペチュ
ニアのDFR)を用いるので、以下のようなローストレ
ンジェンシーなサザンハイブリダイゼーションを行っ
た。
【0044】 ● (5)ハイブリダイゼーション 2時間以上処理したプレハイブリダイゼーションのバッ
クからメンブレンを取り出し、別のバックにつめ次のハ
イブリダイゼーション反応液を入れ、空気を完全に抜き
シールした。このバックは42℃で22時間以上保温した。
プローブは最終濃度が1.5-2.0 x 106 cpm/mlになるよう
にした。
【0045】 ● (6)洗浄 アイソトープの入ったバックからバットにメンブレンを
取り出し、不要なプローブの洗い出しを行った。洗浄溶
液は次のとおりである。 (i) 3 x SSC, 0.5% SDS, 室温, 5分 (ii) 3 x SSC, 0.1% SDS, 室温, 15分 (iii) 3 x SSC, 0.5% SDS, 37 ℃, 45分 (iv) 3 x SSC, 0.5% SDS, 60 ℃, 45分 (v) 0.1 x SSC 室温, (vi)この後、ペーパータオル上で滴を拭った。 (vii) カセットにメンブレンをサランラップに包んだも
のと増感紙とX線フィルムを入れ、メンブレンの状態に
よって 3-7日 -80℃に放置し、この後、暗室でフィルム
を現像した。
【0046】以上のような操作手順に従って、絞り花ア
サガオおよび全色花アサガオのゲノムDNAについてペ
チュニアのDFR遺伝子のcDNAをプローブとして用
いてサザンハイブルダイゼーションを行なった結果、全
色花アサガオと絞り花アサガオにおけるサザンハイブリ
ダイゼーションのパターンに明らかな違いが認められ
た。各々の差を計測すると、全色花アサガオのDFRに
比べて絞り花アサガオDFR遺伝子中に約6kbのDN
A配列が挿入されていると考えられる結果を得た。
【0047】3.転移因子のクローン化と塩基配列の決
定 上述のサザンハイブリダイゼーションにより約6kbの
DNA配列が挿入されている絞り花アサガオのDFR遺
伝子領域およびそれに対応する全色花アサガオのDFR
遺伝子領域についてクローン化を行い、約6kbのDN
A配列を含む領域のDNA塩基配列を決定した。DNA
塩基配列の決定はジデオキシ法によった。
【0048】 使用した試薬および培地 1. LB LB培地 バクトトリプトン(DIFCO) 10g バクトイースト抽出物(DIFCO) 5g NaCl 5g 純水 1000ml (オートクレイブをかけて使用) ● 2. ψ培地 バクトトリプトン(DIFCO) 20g バクトイースト抽出物(DIFCO) 5g MgSO4 ・7H2 O 10.23g 純水 1000ml (KOH でpH7.5 に調整) (オートクレイブをかけて使用) ● 3. TFB (形質導入緩衝液) KOAc 2.94g RbCl 12.09g CaCl2 ・4H2 O 1.47g MnCl2 ・4H2 O 9.90g グリセロール 150g (0.2M酢酸でpH5.8 に調整) (ろ過滅菌する。) ● 4. FSB (冷凍貯蔵緩衝液) MOPS 2.09g (3-(N- モルホリノ) プロパンスルホン酸) CaCl2 ・2H2 0 11.03g RbCl 1.21g グリセロール 150g (KOH でpH6.5 に調整し、ろ過滅菌する。) ● 5. LA-Ap,X-gal,IPTG プレ−ト バクトトリプトン 10g バクトイースト抽出物 5g NaCl 5g 寒天 12g 純水 1000ml (オ−トクレイブをかけた後入れる。) 2% X-Gal 2ml (5- ブロモ-4- クロロ-3- インドール- β-D- ガラクトピラノシド) 100mM IPTG 1.4ml (イソプロピル- β-D- チオ- ガラクトピラノシド) アンピシリン(100mg/ml) 1ml ● 6. 溶菌溶液(/5ml) 50% グルコース 1.0ml 0.25M EDTA 0.2ml 1M トリス-HCl(pH8.0) 0.125ml 純水 3.68ml リゾチーム 10mg 7. アルカリSDS 10% SDS 1ml 2M NaOH 1ml 純水 8ml ● 8. Sat. φ-OH 飽和フェノール (φ-OH を 0.5M トリス-HCl(pH8.0) で 飽和させたもの) 9. CHCl3 −イソアミル CHCl3 : イソアミルアルコール=24:1 アルコール 10. 20% PEG6000/2.5M NaCl PEG6000 (ポリエチレングリコール 6000) 20g NaCl 14.61g 純水 100ml 11. (A) 40%アクリルアミド 7.5ml 尿素 24g (10 ×)TBE 5.0ml (B) 10%(NH)4 S2 O8 300μl テメド(TEMED ) 15μl 12. (10 ×)TBE トリス塩基 108g ホウ酸 55g EDTA・Na2 ・2H2 O 9.3g 以上の試薬及び培地を使用して次の操作にしたがって塩
基配列の決定を行なった。
【0049】A.DFR遺伝子領域のクローン化 (1)コンピテントセルの作製 グルコ−ス/最少栄養寒天培地上で生育させた E. coli
(JM109) を LB 培地 5mlに植菌し、37℃で一晩回転培養
した。その菌液 100μlをψ培地 5mlに植菌し、37℃で
3時間回転培養を行った。その後氷中に5分おき、遠心
機を用い、4℃で 1000 x g,10分遠心した後、上清を捨
て、沈澱を TFB 2mlで懸濁した。これを氷中に5分置い
た後、先と同様に遠心して、上清を捨てた。沈澱を FSB
200μlに溶解し、予め冷やしておいた 1.5mlエッペン
ドルフチューブに移して、氷中に15分以上置いた。
【0050】(2)クローニング 次に、制限酵素処理により得られた目的のDNA断片を
次のような処理を行い精製した。制限酵素反応液 30 μ
l に純水70μl を加え、これにさらに Sat. φ-OH : CH
Cl3 −イソアミルアルコール(1:1) 100 μl を加えてよ
く混ぜた後、10000 x g, 5分遠心を行った。これにより
二層に分離された上層を新しいチュ−ブに移した。この
チュ−ブにCHCl3 −イソアミルアルコール100 μl を加
え、よく混合した後、10000 x g, 5分遠心し、上層を新
しいチュ−ブに移した。これに 3M NaOAc 10μl ,EtOH
300μl を加え、-80 ℃で15分以上放置した。その後、
4℃で10000 x g,15分遠心し上清を捨てた。次に沈澱に
70% EtOH 500 μl を加え、10000 x g,10分遠心し上清
を捨て、沈澱を遠心真空乾燥機で乾燥した。これを純水
20μl に溶解し保存した。
【0051】次に、TAKARA DNA ligation Kit を用いて
結合反応を行い、Bluescript SK -プラスミドのマルチ
クロ−ニングサイトに目的のDNA 断片をクロ−ニングし
た。下記に反応組成を示した。
【0052】 Bluescript SK - プラスミド 0.1 μg 目的のDNA断片 1〜2 μl A 液(反応緩衝液) 16 μl B 液(酵素溶液) 4 μl 最終 24 μl 16 ℃,30分放置した。
【0053】反応終了後、結合反応液 20 μl をコンピ
テントセル 200μl に加え、軽く混ぜ氷中で40分以上放
置し、42℃で 2分、氷中で 2分置く。次に LB 培地 5ml
に全量加え、37℃で 1時間回転培養を行った。その後 1
000 x g,10分遠心して上清(LB培地)を捨て、沈澱(E.
coli )を新たに LB 培地 2mlで溶解した。この菌液を
LA-AP,X-gal,IPTG プレ−トに 300μl と50μl それぞ
れ2枚と1枚まき、37℃で一晩静置培養した。
【0054】翌日、青,白コロニ−それぞれの数を計測
し、白コロニ−数個について次のような操作で目的のプ
ラスミドDNAを抽出し、目的とする断片が Bluescrip
t SK- プラスミドのマルチクロ−ニングサイトに組み込
まれているか解析した。
【0055】まず、YT培地(Ap 100 μg/ml)5mlに白コロ
ニ−を植菌し、37℃で一晩回転培養した。2ml チュ−ブ
に菌液を入れ、10000 x g で30秒遠心し、上清を捨て溶
菌溶液150 μl を加えてよく混ぜ5分以上室温に放置し
た。次にアルカリSDS 300 μlを加えてよく混ぜ5分氷
中に置き、さらに 3M NaOAc 225 μl を加えよく混ぜ室
温で5分以上放置した。10000 x g で15分遠心し、上清
を 1.5mlチュ−ブに移して等量のイソプロパノ−ルを加
え、氷中に10分置いた後 10000 x gで10分遠心した。上
清を捨て 70% EtOH を 500μl 加え 10000 x gで10分遠
心して上清を捨て(同様の操作を2回)、沈澱を遠心真
空乾燥機で乾燥し純水50μl で溶解した。次にこのDN
Aを制限酵素で切断し、マルチクロ−ニングサイトに目
的の断片が組み込まれているかを確認した。
【0056】B.転移因子を含む領域の塩基配列の決定 目的とするDNA断片が組み込まれているプラスミドを
保持していることが確認された大腸菌液 20 μl を YT
培地(Ap 100 μg/ml) 5ml に植菌し、37℃で一晩回転培
養した。その後目的のプラスミドを抽出し、シ−クエン
スを行うために次のような方法で精製した。
【0057】(a) DNA溶液( 50μl ) に純水50μl と
Sat. φ-OH 100 μl を加えよく混ぜ、10000 x g で 5
分遠心し、上清を新しい 1.5mlチュ−ブに移した。これ
にCHCl3 イソアミルアルコールを 100μl 加えよく混ぜ
た後、10000 x g で 5分遠心し、上清を新しい 1.5mlチ
ュ−ブに移した。これに 3M NaOAc 10μl と EtOH 310
μl を加えよく混ぜ氷中で10分放置し、10000 x g で 5
分遠心した。上清を捨て 70% EtOH 400 μl を加え 100
00 x gで 5分し、上清を捨て沈澱を真空乾燥した。
【0058】(b) この沈澱を TE 50μl で溶解し、RNas
eA (0.5mg/ml) 1 μl を加えて、37℃で30分放置した。
その後、20% PEG6000/2.5M NaCl 30μl を加え、よく混
ぜた後氷中に 1時間以上放置し、4 ℃で 10000 x g,5分
遠心した。チップで上清を除き、沈澱に 70% EtOH 300
μl を加え 10000 x gで 5分遠心し、70%EtOH (上清)
をチップで除いた後、真空乾燥を行った。この沈澱を T
E 50μl で溶解し、このDNA溶液 1μl を小型電気泳
動装置を用いて電気泳動し、DNA濃度を推定した。
【0059】(c) まず 6% アクリルアミド シ−クエン
ス ゲルを作製した。50mlメスカップに上記11のA液
をいれ、純水で 50ml にメスアップし、湯浴中でよく溶
かした。これに上記11のB液をいれ、すばやく溶解
し、ガラス板(TAKARA VE型)に 25ml ピペットを用い
てすばやく流しこみ、櫛を指してから横にねかしゲルを
固めた。この際ゲルに泡ができないように注意した。ゲ
ルが固まったらDNA塩基配列分析用電気泳動装置(TA
KARA VE-4型)にセットし、(1x)TBE 緩衝液を上下緩衝
液槽にいれ、パスツ−ルピペットを用いガラス板間の
泡、ゲルのかたまりなどを除去した。セット後、端のほ
うのレ−ンにホルムアミド停止液だけをいれ2000 V で2
0分ほど予備動作を行った。
【0060】(d) 上記のように精製したプラスミドDN
Aをアルカリ変性するためDNA溶液18μl に 2N NaOH
2μl を加え、よく混ぜ室温で 5分放置後、 5M NH4 OA
c 8μl と EtOH 100 μl を加え -80℃で 5分置いた。1
0000 x g で 5分遠心し、チップで上清を除き、さらに
70% EtOH 200 μl を加え 10000 x gで 5分遠心し上清
を除き、沈澱を遠心真空乾燥機を用いて乾燥した後純水
9.5 μl に溶解した。これを鋳型としてシ−クエンスを
行った。シ−クエンスは TaKaRa 7-DEAZA Sequencing K
it Ver.2.0(下記に内容を示した)を用いた。
【0061】dNTP-ddNTP 混合液 4種類 チェイス(Chase) 混合液(dATP,dCTP,dGTP,dTTP 夫々 1
mM) クレノウフラグメント (2U /μl) M13 フォワード アンド リバースプライマー (Forward and Reverse Primer) (0.5pmol/μl) (10x) 緩衝液 (70mMトリス・HCl ,pH7.5, 1mM EDTA,20
0mM NaCl,70mM MgCl2 ) dCTP(20pmol/μl) (e) 上記でアルカリ変性したDNA溶液 9.5μl に、
(10x) 緩衝液1.5 μl とプライマ− 1μl を加え、60℃
で15分放置した後軽く遠心し、さらに 37 ℃で30分放置
することによりプライマ−をアニ−リングさせた。次に
dNTP-ddNTP 混合液 2μl を 1.5mlエッペンドルフチュ
ーブ4本に夫々入れ、氷中で保存しながらRI 室に移動
した。[α- 32P]dCTP (3000Ci/mmol,デュポン社) 1.
8 μl に対し dCTP 0.4 μl を混ぜ希釈した。この希釈
した[α- 32P]dCTP 2μl を上記アニ−リング混合液
に加え、さらにクレノウフラグメント 1μl を加えた
(氷中で)。この混合液を前もって用意しておいた dNT
P-ddNTP 混合液(4 種類)2 μl に 3.2μl ずつ加え 4
2 ℃で20分反応し、さらにこの混合液にチェイス混合液
1μl を加え42℃で20分反応させた。これにホルムアミ
ド停止液(95% ホルムアミド,0.1 %キシレンシアノ−
ル,0.1 %ブロムフェノ−ルブル−)6 μl を加え、95
℃で 5分, 0℃で 5分置いた後、マイクロシリンジを用
いて 3μl ずつゲルに流し込み、2000 Vで電気泳動を行
った。 0.1%キシレンシアノ−ルが下から15cm ぐらい
まで流れたところで泳動をやめ、ゲルをワットマン(Wha
tman)3MM濾紙に移しサランラップをかけゲルドライヤ−
で 1時間乾燥した。これをX線フィルムと共にカセット
にはさみ室温で一晩おき現像した。
【0062】以上のような手順に従って、挿入DNAが
存在する領域について全色花アサガオと絞り花アサガオ
のそれぞれについてサブクローンを構築し、この2つの
塩基配列を比較してどの地点から塩基配列が置き換えら
れているか調べた。
【0063】全色花アサガオのDFR遺伝子領域の一部
を図1に示す。この全色花アサガオのDFR遺伝子領域
において、全色花アサガオDFR遺伝子の第2イントロ
ン内の第3エクソン末端より9bp上流に、約6kbの
挿入DNA,Tpn1が挿入されていることが確認され
た。このTpn1の塩基配列は、配列番号5に示す塩基
配列であった。
【0064】なお、図1中、黒塗り三角印がTpn1の
挿入部位を示し、下線がエクソンとイントロンの境界を
示し、二重下線がその重複配列を示し、ボックス(枠)
で囲まれた領域は各々第1、第2および第3エクソンを
示す。
【0065】また、図2に示すように、この6kbのT
pn1の末端領域には転移因子に特徴的な末端逆反復配
列1と標的重複配列2が見いだされた。末端逆反復配列
1は28bpで、表1に示すように、よく解析されてい
るトウモロコシの転移因子の一つSpmに極めて類似し
ていたが、Spmの塩基数(13bp)に比べて長いこ
とがわかった。また、標的重複配列2の塩基数もSpm
の標的重複配列と同じ3bpであった。標的重複配列と
は転移因子が新たに転移した標的部位の数塩基が挿入転
移因子の両端で重複する現象でほとんどすべての転移因
子で観察され、しかも各々の転移因子によりその重複塩
基数も一定であることが知られている。
【表1】 一方、既知のSpm類縁の転移因子は、両末端近傍領域
に転移酵素(トランスポゼース)の結合部位とされてい
る末端近傍反復領域(Subterminal RepetitiveRegion;SS
R) が存在し、転移因子の転移のメカニズムに重要な役
割を果たしていることが知られている。そこで、上述の
Tpn1の末端領域について詳細に構造解析を行なっ
た。図3に示す通り、挿入DNAの両末端には、先に述
べた28bpの塩基からなる末端逆反復配列構造が存在
する。また、図中矢印で示される転移酵素が結合すると
考えられる10bpのモチーフが存在する。このモチー
フは、互いに逆向きの逆反復配列(Inverted Repeat) が
一対となっており、この一対を1単位として、5’末端
側に12個、3’末端側に15個存在している。一対の
モチーフの間には、ATに富んだ3〜8bpの塩基を含
む。また、一対のモチーフでシュテム・ループ構造をと
りうる構造となっている。さらに、一対のモチーフ中の
外側の4bpのACAAとTTGTは全ての配列で保存されてい
ることを確認した。
【0066】また、図中ボックス(枠)で囲まれた、1
23bpまたは102bpの塩基からなる順反復配列
(direct repeat )が存在している。123bpの繰り
返し配列が4個、102bpのものが6個繰り返されて
いる。各々の繰り返し配列の間における相同性は85%
以上であった。
【0067】このようなTpn1におけるSSR構造
は、Spmやキンギョソウの転移因子Tam1のSSR
構造に比べ、両末端部に夫々1kb、800bpと広範
囲にわたり、かつ、極めて規則的であることが確認され
た。
【0068】さらに、高等植物の転移因子は脱離の際に
数塩基の挿入や欠失といった小さなDNA再編成を引き
起こす特徴があることが知られているが、絞り花アサガ
オより6kbの挿入DNA配列の脱離したと考えられる
DFR遺伝子をクローニングして塩基配列決定をしたと
ころ、DNA配列の挿入していた部位で5bpの挿入に
よる小さなDNA再編成が検出された。
【0069】4.転移因子Tpn1の絞り花形成への関
与 絞り花アサガオDFR遺伝子中より得られた転移因子T
pn1が絞り花形成に直接関与しているか否かを明らか
にするために、絞り花アサガオの生殖細胞復帰変異体と
その自殖後代個体のDFR遺伝子内におけるTpn1の
有無を、ペチュニュアのDFR遺伝子のcDNAをプロ
ーブとして解析し、各々の個体の花の表現型との関連を
検討した。
【0070】絞り花アサガオより全色花を咲かせる生殖
細胞復帰変異体を得て、これらを自殖させ、絞り花アサ
ガオおよび全色花アサガオの自殖後代個体を得た。これ
らのアサガオを温室で育成した。
【0071】温室で育成した生殖細胞復帰変異体および
その自殖後代個体から、上述の「1.アサガオのゲノム
DNAの調製」の「B.ゲノムDNAの抽出」の項で説
明した手順に従って、ゲノムDNAの抽出を行った。無
菌的に育成したアサガオほど収量は良くないが、ゲノム
DNAを得ることができた。
【0072】得られた各種のアサガオ個体のゲノムDN
Aについて、上述の「2.サザンハイブリダイゼーショ
ンによる転移因子の検出」の欄に記載された手順に従っ
て、ペチュニュアのDFR遺伝子のcDNAをプローブ
としてサザンハイブリダイゼーションを行った。この結
果、全色花を咲かせる生殖細胞復帰変異体の一対のDF
R遺伝子のうち、一方にはTpn1が存在し、他方では
Tpn1が脱離したヘテロ接合体であった。また、自殖
後代の絞り花アサガオのDFR遺伝子は両方共にTpn
1が存在するホモ接合体であった。これに対して、自殖
後代の全色花アサガオのDFR遺伝子は、上述の生殖細
胞復帰変異体と同じヘテロ接合体であるか、いずれのD
FR遺伝子中にもTpn1が存在しないホモ接合体であ
った。
【0073】以上の結果から、Tpn1がDFR遺伝子
から脱離すると、花弁でアントシアニンが生合成される
ことが明らかになり、Tpn1の絞り花形成への関与が
確認できた。すなわち、花弁形成中の体細胞で転移因子
Tpn1がDFR遺伝子から脱離した結果、絞り花模様
が形成されることを示している。
【0074】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明の新規転移
因子は、絞り花アサガオのDFR遺伝子から新たに見出
され、絞り花形成に直接関与する転移因子であり、アサ
ガオ等の植物への導入による花の色を変えるような品種
の改良、未知遺伝子の同定及び単離のためのタッギング
への使用、植物の二次代謝産物の生合成系における遺伝
子発現の制御および相同性を用いた新規転移因子の単離
への利用など様々な用途での利用が期待される。
【0075】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状(linear) 配列の種類:Genomic DNA 配列 CACTACAAGA AAAATGCACA TAGACAAC 配列番号:2 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状(linear) 配列の種類: 配列 GTTGTCTATG TGCATTTTTC TTGTAGTG 配列番号:3 配列の長さ:1050 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状(linear) 配列の種類:Genomic DNA 配列 CACTACAAGA AAAATGCACA TAGACAACAC TAGAAAGACA ACAGTTTTTA ACAAAAGTGT 60 TGTCTTTTGT ATAAAAGACA ACAGTTTGGT CCAAAACCGT TGTCTTTGAT GCAACACTTT 120 TGTCAAAGAC AACGGTTTTT ACTTAACCGT TGTTGTAAGT GTGTTGTCTT TGTGCATTTT 180 GTGAAAAGAC AACACCACAA CGACAACGGT TTTTTAAACC GTTGTCTATG TGCGTTTTTT 240 TTTTTTTAAA AGACAACGGT TTTTTTAACC GTTGTCGTTG GTGTGTTGTC TTTAAGCGCA 300 CTGGAATACA CAACACTAGA AAGACAACGG TTTTTTAAAA CCGTTGTCTT TGTGCGCTCT 360 TTTTTTAAAA AAGACAACGG TTTTATTTAA CCATTGTCAT TGGTGTGTTG TCTTTAAGTG 420 TACTCGAATA CACAACACTA CAAAGACAAC GGTTTTTAAA AACCGTTGTC TTTGCACGCT 480 CTTTTTTATT TAAAGGACAA CGGTTTTTTT ACCGTTGTTG TTGGTGTGTT GTCTTTAAGC 540 GCACTAGAAT ACACAACACT ACAAAGACAA CGGTTTTTTA AAACCGTTGT CGTTGCGCGT 600 TCTTTATTTG TTTAAGACAA CGGTTTTATT TAACCGTTGT CTTTAAAATA TAAAAAAAGA 660 TGTTAACATC TTATGTATCA ATGTGCAACA TCTGGTATAT AACTGGGTTG CTTCTGTGTT 720 AGGATGCCCG CAGGAAAAAT AGAACCTGAG ACCTCTAACA TAATAAACTC TAAACCCATC 780 AAGCTACACC AACACTTATA TATTTAAGCG TAACATCTAG GATATAACCA GTTTGCTTCT 840 GTGTTGTCTC TGAGAACAAA GACAATGATT GTATAAAATA GGTTAAAGAT GCTACCAGGA 900 AGGATAGAAC CCAAAACCTC TAACATAACA AACAAAACTA AACCCACCAA ACCACACCAA 960 CCTTTGTTTA CTAAAGTGTT ACACCTTATC TTTTACTTAT AATTTTGGGC TGGCAGCTTT 1020 GACCTCCGGG CATTTGAACA AAGAAAGAAT 配列番号:4 配列の長さ:920 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状(linear) 配列の種類:Genomic DNA 配列 CATGGAAGTA TTTAGACTTG TTAATTAGTT CTTTTGTAAC TACACTTGGC CATGGTGAAT 60 GGATAAATTG ATTTTTATAT GATTAAAATT TCAGCAGGTT AAAAATAGTT AAAACCGTTT 120 AGACAACGGT TAAAAACCGT TGTCTATTTT ACAAAAGACA ACAGTTTGAA ACTGTTGTCT 180 TTTCTACAAA AGACAACACT TTATGAGTGT GACTTTTAAC AATAGCGGTT TCAATAACAC 240 AATAGACAAC AGTTTATAAC TGTTGTTTTT TAAAGAAAAG ACAACAGTTA AAAACCGTTG 300 TCTATGTGCA TCACTTTTAA CAACACCGGT TTCAACAACA TTGAATAGAC AACGGGTCAA 360 AAACTGTTGT CTTTGAAAGA AACGACAACG GTTTAAAACC GTTGTCTATG TACATGACTT 420 TTAACAACAC CGGTTTCAAC AACACTCAAT AGACAACGGT TCTTAAACCG TTGTTTTTTC 480 TAGAAAAGAC AACGGTTATT AACCGTTGTC TATGTGTGTG ACTTACAACA ACACCAGCTT 540 CAACAACACT TAATAGACAA CGGTTAAAAA ACCGTTGTTG TTTCTAGAAA AGACAACGGT 600 TATTAACCGT TGTCTATGTG CGTGACATAC AACAACACCG GCTTCAACAA CACTTAATAG 660 ACAACGGTTA AAAAACCGTT GTTGTTTCTA GAAAAGACAA CGGTTATTAA CCGTTGTCTA 720 TGTGCGTGAC TTACAACAAC ACCGGCTTCA ACAACACTTA ATAGACAACG GTTAAAAAAC 780 CGTTGTTGTT TCTAGAAAAG ACAACGGTTA AAAAACCGTT GTCTATGCGC GGGACTTACA 840 ACAACACCGG CTTCAACAAC AGAAATTATA CCCCTACGAC AACGGTTATT AACCGTTGTC 900 TATGTGCATT TTTCTTGTAG TG 配列番号:5 配列の長さ:6412 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状(linear) 配列の種類:Genomic DNA 配列 CACTACAAGA AAAATGCACA TAGACAACAC TAGAAAGACA ACAGTTTTTA AGAAAAGTGT 60 TGTCTTTTGT ATAAAAGACA ACAGTTTGGT CCAAAACCGT TGTCTTTGAT GCAACACTTT 120 TGTCAAAGAC AACGGTTTTT ACTTAACCGT TGTTGTAAGT GTGTTGTCTT TGTGCATTTT 180 GTGAAAAGAC AACACCACAA CGACAACGGT TTTTTAAACC GTTGTCTATG TGCGTTTTTT 240 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ATTTAAATAT AAAATTATTC ACCAAAATTT CAATTTTAAT TAATTAAAGT 1140 TTTATTTTCA ATTACAATTA AGACCAATCT ATGAATTCAA ATAATAATAA TAATAATAAT 1200 TATCAAGTAT AAAAAATAAT AGATTATATC TATAATATTT TTTTAAAAAA ATTGGGGGCC 1260 CTGTGCGGTC GCGCCGGTCC GACATGGCCT AGTACGGCCC CGGCGGTGCG GTGTGGTGTT 1320 CCGAATGGTG CGGTATGGTG TGGATCGGCG TAAGGGCGGT ATGATAGGGG CCTAGGTTGG 1380 TAATCGATCC TTTCGGCTAG CGCATGACTA ACAAGGTTAG CTATATGTTG GTAATCAACC 1440 ATTCCGGCAT GCATGGGACA CGTGGAGAAT GGATATGAAA GAGTAGTTGA TATTGTACAG 1500 TTAGTTATAG CCCATTTCTT TTGCCGCGAT CTTTGTAATA ATTGGGCCGC CATCTGTCTG 1560 GGTAATAAAG GACAAATTAT GATGTGCAAC TGTGTGCACC ATGGTGCACA CTGTTCTATG 1620 TTCATAATTA CCGAACTATA TATTCATAAT TTTTGAAATT CATATTCATA ATGATTGAAC 1680 TCTATATATA TTCACAATTA CAGAACTCTA TGTTCATAAT TTTCGATATT CATATTACCA 1740 AATGTTGAAC TCTGTATTCA CAAATCACAA AACTTTAGTA TAGAAATTAT GAATCTACAA 1800 TATAAAAATT TTGAATATTT ACACTACAAA AAAAAAAAAA AACAATTTTT AGTGACAAAA 1860 ATTTAGTGAT GGGTAGAAAA ACCCCTCACT AAATGTATTA TTTGTATAAT TTTTGTGAAA 1920 GTAAAAAATT ACTCTAATTA AAAGTTTATG ATTTAGTGAC AAAATTTTAA TTATATATTT 1980 ATTTTAAAAG TATACTCTGA CTATTGACAT GAAAGATATT GTTACCATCA TCATTATCTG 2040 AAAATTATTT CACTCAAATC TCATTCCCAC CAAAACCTTA TTTTTAGGCG CCCAAGTCTA 2100 ATTGCTTCTA AAACACTAGT ACAAAATTGA ACATACCACC GGCTTCGCAC CCATCGCACA 2160 ACTACCACCG GCTTCACGTC ACACCCACCA CCGTTCACAG CCACCGCGAC AAAGCCACAG 2220 CCACCACCGC GACGCCGACG CCACAGCCGC TGCCACGCCG TTGATCTGAA CCCCTCCCTT 2280 GCCCTGCGAC GATGGCGGCC TCCCTGTGAC GACGCCACAG CCGCCGGCTC CGATGTGAGT 2340 TTGTGAGAAA TTTTAATTTA TTGATTTCCT CTTGCCTATA AATAATTAAC CATTCGCCTC 2400 TGCATAGTGT TCATGTATAT TGTTATGTTA TTTCATATTG TTAATAGTTC TTCAATATTT 2460 TCACTCTATT TTCCTCGTTT TCTCGTATGT ATATTTAGGT TTTTTTTTTT CTTCTATTTG 2520 CTTGATTTTG TTTCTACTAT TGCAATGATT TTATGGTATA CAAGAGTGAT TTCCGCAAGA 2580 ATTACAAGGA GAATTTTCCT GATAACAAAT CTATGGCCAT TGTGAGATTT CTTAAAGCAT 2640 TGCATTTAAG TTATTCTTAA TACTAATTGC ATAGTTGTTT GGATGATACG ATCATAATGT 2700 TATTATTATT TTAAGCATTA TCACTATTGT GTTTTTGTAT ATTAAAATTG AACCAAAGCT 2760 TCAATTGATA GATTATTTCC TGTTTAATTT CATTTAAGGT TGGGAAAGCT GGTGGTGAGA 2820 AATGGAAGGC AATGTCTGAC TCTGTGAGCT CTGATCTTCT GCTTTAGAGT TATTATTAAG 2880 TTTGTGTATT TAAATTTGAA TTAAATTGCT CGATACATCT GTCACACGTT TGCTATATGG 2940 ACTCTACTGT TAGGAGAAAG CTCCATATGT GGCAAAGGCA TCACCTCTGA AGTCTGAGTA 3000 TGAGAAAGCT ATGCAAGAGT TCAAGAAAAA TGTCTCTGTA ATTCTCTTTG AAATTGATCA 3060 CTTTTGATAT TTTCCTTATT TCACATCATT ATTACATTAC TTTTTGCTAT GATTTTCCGC 3120 TAATGGCTTT TTAAATTATC CTCTACTTCT CTATTGTAGA AGAGTAGCAG CTCAGAAGCA 3180 ACCGTGTCTG AAGAATCTGA GCAGACTTCT GAGGTGAAAG ACAACTCTGA GCATGAAGCA 3240 AGCTGTTAGG TCTGTTGCAA CAAAGTTTCC TTTACTGTAG GGTTTGGTAT TTCAATTGTT 3300 TCACAATTCA GACTAATTCC TCATGATATA GTCTACCGTT TGCATGTTAA TGAGTGTAGT 3360 ACTTAGATGG TTTTCATACT TCTGTTGAAT ACATACTTGA CAAGAATGTA TCTACACATA 3420 TATATACTTT CTATTATGAG AATGCAAACA TGTCATCATA TTATTAAGAT GTGTGGACAA 3480 TATCAATCTT GAAATGTTTT CCCTCAACCT TTAGAGCAGC TTTGGTGGTG CTACATCTTA 3540 TTATATACTC ACAGGATTCC AGAATTTCCC CCGGTTACTT GTCTGTACTT ATATTGTAAC 3600 TTGTAAATGC TCCGTAACTA TTTTCTATAT ATCAGATTTG AAGATCTGAA GGACCAATTA 3660 AGAATGCGTT TATTGAAGAA GCGCAAAGTT AAAAGAATCC AGTTTGTAAT TACAAATGGG 3720 GGTTTATCTA TAGAATTGAA TACATATGCT TTAATCCGTC CAACCAATCC AGGTCTGATT 3780 TTATTTCTTC ATAGTTTCGT GAACCAAATA TCTTCAAGAT AATTGATAAC TAATTTATTT 3840 TCTTCTTTCT CAGGGACTAT TACTTGGCTT GATTCTGTCT CTAACCTTCC TATAAAGGTA 3900 ATCAATCTTA ATGTCTTCTA TTCTCACAAA CAAGAATACA AGATAAAACT TTAGCCTTGA 3960 GATGATGGTT TTAAATGAAT CAAAATGAAC AGCAGTCTCT GGACAGGGTA AACTAAGTGG 4020 AATTTAATAA AGTTGTTGTT AATTGACTTC CTGTAGTCTG TCTTTGTTTA CTTATGTGCA 4080 ACTGGGCAAG ATAGAACAAA TCTTACTTAA GTGACTACTG ATCATTCACG TGTTCTCATA 4140 TTCTACGTTT GATGTGATGA GCATTACTAG TTTGCTAACA AATTAATACT CAAATTTTTA 4200 ATTACTTGGT GACTTCATTT AACAATGATC TATAGGTCTG TTGATCTCAT GGTCTTACCA 4260 GTGAATGGTG ACATTGTATT ATGTCTAATT GATATCCTTG ATCTCTAAGG TATCACCATT 4320 GTTCACTTCG AAGGTTGGTC CAGGGAACTG TCCATTCACT GTTATTGTGT TATGGGTATT 4380 GCACGACCTC TTCACTGGTG TTGCTTGAAT ATGTTTCACA ACTCTAATCA GTATCTTCCA 4440 GTTTATGAGA GCCAAATACA AACCAAATGA AAATGAAAAA TTAAATACTG AGAAAAGAGA 4500 GCATTGTTAG GATCAAATTC TTACAACAAA CTGGTGTTTG TGAACTTCAG CATTTGCCAA 4560 AGAAAATGCA TTTGCATAGA GAACCAAAAG GCTAATGAAC AAGAAAGGGT AGAGCGATTT 4620 AGCAATGCTG TGGCTGAATG CTTCCATGTT GCAATTCAGA GTTTATCAGG TATGGTAGAT 4680 ATATGTTTTA TGCTTTTACT TGGTGAAGAG AAAAGTATCA AGGCCTTTCT TTTATACAGG 4740 GGATGAGGTT GGTAGATTTG GTTTCAGAAT GATTGTCAGC TTAAAGGGTA GACTTAGTTC 4800 AACCCTATAG GAGCCGGTGC ATCCACTAAC CTATCAAACT ACTAAATTCT CATAATACTT 4860 TGCTTCCATT AGATCTAATA TAATCTGCCA GGTTCATAAC TTTTGCATTT ATGGAAATTT 4920 GTTGGCAGCA TCTCTTTTGT TGTGGCTGGA TTAGTTGATG AATGGGCTGC TCTCTTCTTT 4980 GAAGAGCTTG ATTACATTAA TGAGGGAGAA AATGTGACAC TTTTTGTAGA GATTTTGAAG 5040 AAAGTATACT TCAAGGAGGT CACATATCTA TGAGAAACAT GTCTTTGTTA GTATCATGTA 5100 CATCATGATA CTAATTGAGA GGCATCACAC ATGGCTTAAT CATGAGTTAA CTACCAAAGT 5160 CAATGATCTC ATAAACCTTC GTAAAACTCA TTCCAAACTT GAGGCATATA CATGTCTGTT 5220 AAACTTTCTG ATGTACTTTC TGATGTAAGT TGGTATTGAA GAGCATGTCA TGCCTACTAT 5280 TTATTCTTTG GTTCACCCAC ACAACATCAC TGATATGAAT GTATTGACAA ATTCAGGTAG 5340 AGAGGAAGTT CAGTGAAAGT TCTAGCTCTT TGACATGGTA CACGGACAGA GTAAAGGAGC 5400 TGGGTTTGAA GTTGGCATCC TTAGACTTGG TTCGTGAATT TTTTTTGTAG TATTATGACT 5460 TGGATGATAT ATGATTCGAT TAGAATTGTT CATGGAAGTA TTTAGACTTG TTAATTAGTT 5520 CTTTTGTAAC TACACTTGGC CATGGTGAAT GGATAAATTG ATTTTTATAT GATTAAAATT 5580 TCAGCAGGTT AAAAATAGTT AAAACCGTTT AGACAACGGT TAAAAACCGT TGTCTATTTT 5640 ACAAAAGACA ACAGTTTGAA ACTGTTGTCT TTTCTACAAA AGACAACACT TTATGAGTGT 5700 GACTTTTAAC AATAGCGGTT TCAATAACAC AATAGACAAC AGTTTATAAC TGTTGTTTTT 5760 TAAAGAAAAG ACAACAGTTA AAAACCGTTG TCTATGTGCA TCACTTTTAA CAACACCGGT 5820 TTCAACAACA TTGAATAGAC AACGGGTCAA AAACTGTTGT CTTTGAAAGA AACGACAACG 5880 GTTTAAAACC GTTGTCTATG TACATGACTT TTAACAACAC CGGTTTCAAC AACACTCAAT 5940 AGACAACGGT TCTTAAACCG TTGTTTTTTC TAGAAAAGAC AACGGTTATT AACCGTTGTC 6000 TATGTGTGTG ACTTACAACA ACACCAGCTT CAACAACACT TAATAGACAA CGGTTAAAAA 6060 ACCGTTGTTG TTTCTAGAAA AGACAACGGT TATTAACCGT TGTCTATGTG CGTGACATAC 6120 AACAACACCG GCTTCAACAA CACTTAATAG ACAACGGTTA AAAAACCGTT GTTGTTTCTA 6180 GAAAAGACAA CGGTTATTAA CCGTTGTCTA TGTGCGTGAC TTACAACAAC ACCGGCTTCA 6240 ACAACACTTA ATAGACAACG GTTAAAAAAC CGTTGTTGTT TCTAGAAAAG ACAACGGTTA 6300 AAAAACCGTT GTCTATGCGC GGGACTTACA ACAACACCGG CTTCAACAAC AGAAATTATA 6360 CCCCTACGAC AACGGTTATT AACCGTTGTC TATGTGCATT TTTCTTGTAG TG 6412
【図面の簡単な説明】
【図1】全色花アサガオのDFR遺伝子領域の一部の塩
基配列を示す図。
【図2】絞り花アサガオのDFR遺伝子中のTpn1が
挿入された部分の塩基配列を示す図。
【図3】絞り花アサガオの転移因子の両末端近傍領域の
塩基配列を示す図。
【符号の説明】 1…末端逆反復配列、2…標的重複配列

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5’末端に配列番号1に示す塩基配列を
    有し、かつ、3’末端に配列番号2に示す塩基配列を有
    する新規転移因子。
  2. 【請求項2】 5’末端に配列番号3に示す塩基配列を
    有し、かつ、3’末端に配列番号4に示す塩基配列を有
    する請求項1記載の新規転移因子。
  3. 【請求項3】 配列番号5に示す塩基配列を有する請求
    項1記載の新規転移因子。
JP5212908A 1993-03-26 1993-08-27 新規転移因子 Pending JPH06327477A (ja)

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JP5-68898 1993-03-26
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110734917A (zh) * 2019-11-28 2020-01-31 南京林业大学 一种长筒石蒜LlDFRc基因及其表达的蛋白和应用
CN110747179A (zh) * 2019-11-28 2020-02-04 南京林业大学 一种长筒石蒜LlDFRb基因及其表达的蛋白和应用

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