JPH0632678B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は遊技盤上に可変表示装置を設け、この可変表示
装置の表示状態に基いて遊技者に多くの景品玉が獲得で
きる有利な特賞遊技状態を与えるようなパチンコ遊技機
の改良に関するものである。

【従来の技術】

従来、例えばフィバーと称される機種で代表されるよう
に、遊技盤上に可変表示装置，始動入賞口及び可変入賞
装置を設け、始動入賞口へ打玉が入賞すると可変表示装
置の表示状態の変化を開始させるとともに、一定時間後
に停止させ、その停止した表示装置の表示状態に基いて
可変入賞装置を著しく打玉の入賞し易い特賞遊技状態に
変化させるようにしたパチンコ遊技機は多く知られてい
る。

【発明が解決しようとする課題】

ところで、この種のパチンコ遊技機は打玉が始動入賞口
へ入賞して可変表示装置の表示状態が変化しない限り特
賞遊技状態になる機会に恵まれない。このため、打玉が
始動入賞口へなかなか入らず表示状態の変化回数が少な
いと遊技者の遊技意欲が失われるばかりでなく、遊技の
興味が著しく減退して人気の低下につながる。一方、始
動入賞口へ打玉を入り易いようにして表示状態の変化回
数を多くすると、その入賞ごとに一定数（例えば１３
個）の景品玉が排出されることになり、遊技店が多大な
損失を受けて経営が成り立たなくなる。 そこで、遊技店では毎日の釘調整により始動入賞口への
入賞確率を調整することによって上述の問題点に対処し
ているが、遊技者に充分な満足を与えるに至っていない
のが現状である。 したがって、本発明の目的は、可変表示装置の表示状態
の変化回数を格段に多くして遊技者の遊技意欲を高める
ことができ、かつ遊技店が多大な損失を受けることのな
いような、パチンコ遊技機を提供することである。

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本発明は、その前面に打玉
供給皿を形成した前面枠と、該前面枠の裏面に着脱自在
に装着される遊技盤と、該遊技盤の裏面に装着され、入
賞玉集合通路、景品玉放出装置、該景品玉放出装置から
放出された景品玉を打玉供給皿へ導く景品玉排出樋等が
形成された機構板とを備え、前記遊技盤の表面には、複
数種類の識別番号を順次的に可変表示し得る可変表示装
置と、この可変表示装置の表示状態を変化開始させるた
めの複数の始動入賞口と、前記可変表示装置があらかじ
め定める特定の識別番号の組合せになったとき著しく打
玉の入賞を容易にする可変入賞装置を設けてなるパチン
コ機において、前記遊技盤の裏面に、始動入賞口に入賞
した入賞玉の集合通路を設け、該集合通路に集められた
入賞玉を景品玉放出動作を行なわせることなく直接に打
玉供給皿に排出するように前記集合通路を機構板の景品
玉排出樋に連通させたものである。

【実施例】

以下本発明を図面について説明する。第１図は本発明の
一実施例のパチンコ遊技機の正面図である。パチンコ遊
技機１は、側枠１ａの前面に前面枠１ｂを開閉自在に装
着している。前面枠１ｂの前面下方には、景品玉を貯留
して打玉発射部へ導く打玉供給皿２、該打玉供給皿２に
貯留される景品玉が溢れたときに溢出した景品玉を貯留
する貯留皿３，打玉操作ハンドル４，停止スイッチ３０
が配設される。また、前面枠１ｂの裏面には遊技盤５が
着脱自在に装着され、その表面には多数の障害釘６，天
入賞口７，チューリップ等の可変入賞口８が設けられ
る。また、遊技盤５のほぼ中央部には可変表示装置９，
複数の始動入賞口１０ａ〜１０ｃが設けられるととも
に、遊技盤５の下方部には可変入賞装置１１が配設され
る。 第５図は可変表示装置９の一例を示す正面図である。こ
の可変表示装置９は遊技盤５に装着するための基板９ａ
を有する。基板９ａには円径部が設けられ、その内周縁
部には識別番号として０，１………９の数字が等間隔に
付されている。また、円径部の中央にはデジタル表示器
９ｂが設けられ、この表示器９ｂの周囲には２重環状に
内周ランプ表示部９ｃ及び外周ランプ表示部９ｄが設け
られている。そして、各ランプ表示部９ｃ及び９ｄには
前記０，１………９の各数字の径方向に向う中心線上に
点灯ランプ９ｃ′及び９ｄ′が設けられている。前記デ
ジタル表示器９ｄは、０から９までの数字を電気的に変
換表示するものである。この可変表示装置９は打玉が始
動入賞口１０のいづれかに入賞すると、その入賞玉が後
述の検出スイッチ１２で検出され、この検出出力により
デジタル表示器９ｂによって電気的に表示される識別番
号（数字）を順次的に変化させるとともに、内周ランプ
表示部９ｃ及び外周ランプ表示部９ｄの各点灯ランプ９
ｃ′，及び９ｄ′を右回り又は左回りに順次点灯させ
る。そして、タイマで設定された一定時間後、又はその
一定時間内に遊技者によって停止スイッチ３０が操作さ
れるとデジタル表示器９ｂの可変表示を停止させるとと
もに、各点灯ランプ９ｃ′及び９ｄ′の点灯位置を固定
する。このときのデジタル表示器９ｂの表示並びに点灯
ランプ９ｃ′及び９ｄ′の点灯位置の組合せが判定回路
により特賞遊技状態を付与するように定められたものか
否かを判定し、その判定結果によって可変入賞装置１１
の変化開成態様が定められる。 第６図は可変入賞装置１１の一例を示す斜視図である。
この可変入賞装置１１は遊技盤５に装着する取付基板１
１ａを有し、その中央部分には玉の入賞可能な透孔１１
ｂが形成される。透孔１１ｂの前面には開閉板１１ｃが
前面側に開閉自在に設けられる。開閉板１１ｃは下辺が
軸１１ｄで軸支され、また開閉板１１ｃの裏面の一側下
端には係合片１１ｅが一体に形成される。この係合片１
１ｅの上方には一端を軸１１ｆで軸支したレバー１１ｇ
の他端が連係され、該レバー１１ｇの上部位置にはソレ
ノイド１１ｈのプランジャ１１ｉが接触状に臨む。動作
において、開閉板１１ｃはソレノイド１１ｈが消磁した
状態においてはプランジャ１１ｉに巻装したコイルばね
１１ｊによりレバー１１ｇを介して係合片１１ｅが押し
下げられて透孔１１ｂを閉じ、ソレノイド１１ｈが励磁
してプランジャ１１ｉが上方へ吸引されることにより図
示のように前面側に開いて透孔１１ｂへ打玉を受入れ可
能として構成されるものである。 第２図は本発明の一実施例のパチンコ遊技機の裏面図、
第３図は遊技盤の裏面の要部図解図、第４図はパチンコ
遊技機の要部断面図である。遊技盤５の裏面には第３図
に示すようにカバー部材１３が装着される。このカバー
部材１３には始動入賞口１０ａ〜１０ｃへ入賞した入賞
玉を合流して集める集合通路１４が形成され、その下流
端には屈曲誘導通路１５が形成される。この屈曲誘導通
路１５の上流端には始動入賞口１０ａ〜１０ｃへの入賞
玉を検出するための検出スイッチ１２が設けられる。こ
の検出スイッチ１２は始動入賞口１０ａ〜１０ｃへの入
賞玉を検出することによって前述の可変入賞装置９の表
示状態を変化させるのに用いられる。また、カバー部材
１３には天入賞口７へ入賞した打玉の通路１６，可変入
賞口８へ入賞した打玉の通路１７及び可変入賞装置１１
へ入賞した打玉の通路１８がそれぞれ形成される。 一方、前記遊技盤５の裏面には機構板１９が開閉自在に
装着される。機構板１９の遊技盤５の裏面と相対向する
前面側には一定間隔を保持させて入賞空間が形成され、
その入賞空間に位置する遊技盤５の裏面に前記カバー部
材１３が装着されていると共に、該入賞空間の下方には
カバー部材１３の通路１６，１７および１８から落下す
る入賞玉を集める入賞玉集合通路２０が形成されてい
る。また、第２図に示すように機構板１９の後面側の上
部には景品玉タンク２１が配設されるとともに、中央部
右側には景品玉タンク２１からの景品玉が誘導樋２２を
介して送られる景品玉放出装置２３が配設される。景品
玉放出装置２３の下方には景品玉排出樋２４が形成さ
れ、この景品玉排出樋２４の下端において機構板１９に
は打玉供給皿２の導入部２５と対応する景品玉送出口２
６が透設される。そして、景品玉送出口２６の近くには
前記入賞玉集合通路２０と連通状に入賞玉処理装置２７
が設けられる。 入賞玉処理装置２７は、入賞玉集合通路２０に集められ
た入賞玉を１個づつ受けて景品玉放出装置２３を作動
し、一定数（例えば１３個）の景品玉を景品玉排出樋２
４へ放出させる。また、機構板１９には景品玉排出樋２
４と連通状の透孔２８が形成され、該透孔２８に前記カ
バー部材１３の屈曲誘導通路１５の流出口１５ａを連接
させている。 尚、景品玉排出樋２４の下方部分には打玉供給皿２の景
品玉が溢れたとき貯留皿３へ導く分流樋２９が形成され
る。 このように構成された本発明のパチンコ遊技機によれ
ば、遊技盤５に打込まれた打玉が天入賞口７，可変入賞
口８のいづれかへ入賞した場合は、カバー部材１３の通
路１６及び１７から機構板１９の入賞玉集合通路２０へ
落下して入賞玉処理装置２７へ導かれ、この入賞玉処理
装置２７が入賞玉を１個づつ順次排出処理すると同時に
景品玉放出装置２３を作動し、これによって従来のパチ
ンコ遊技機と同じように一定数（例えば１３個）の景品
玉が景品玉排出樋２４に放出される。 一方、打玉が始動入賞口１０ａ〜１０ｃのいづれかに入
賞した場合は、カバー部材１３の集合通路１４から屈曲
誘導通路１５を流下し、検出スイッチ１２で検出されな
がら機構板１９の透孔２８から景品玉排出樋２４に導か
れ、景品玉放出装置２３を作動させることなくそのまま
景品玉として上部の玉受皿２へ排出される。そして、検
出スイッチ１２が打玉を検出すると、前記可変表示装置
９の各点灯ランプ９ｃ′及び９ｄ′を連続的に高速で変
換移動させるとともに、デジタル表示器９ｂの０，１…
……９までの数字を変換表示させる。そして、デジタル
表示器９ｂ，各点灯ランプ９ｃ′及び９ｄ′が停止した
状態において、例えばデジタル表示器９ｂ，点灯ランプ
９ｃ′及び９ｄ′が予かじめ設定した組合せを表示する
とその組合せに応じた出力が制御回路に送られ、可変入
賞装置１１のソレノイド１１ｈを励磁して開閉板１１ｃ
を打玉の受入れが可能なように開成させる。この数字の
組合せは例えばデジタル表示器９ｂ，各点灯ランプ９
ｃ′及び９ｄ′が「７」，「７」，「７」の数字を表示
した場合、特賞遊技状態となって開閉板１１ｃを一定時
間（例えば３０秒）開き続け、閉じた後再び開成する動
作が繰り返し行われ遊技者にとって多大な利益が付与さ
れる。この可変入賞装置１１の開成状態のとき入賞した
打玉は前述の天入賞口７，可変入賞口８へ入賞した打玉
と同じようにカバー部材１３の通路１８から機構板１９
の入賞玉集合樋２０へ落下して入賞玉処理装置２７へ導
かれ、一定数の景品玉が排出される。 上述のように、本発明のパチンコ遊技機は始動入賞口１
０ａ〜１０ｃへ打玉が入賞した場合には、従来のパチン
コ遊技機のように景品玉放出装置２３を作動して一定数
の景品玉を放出させることなく、その入賞した打玉のみ
を景品玉として打玉供給皿２へ排出させるようにしてい
るので、始動入賞口１０ａ〜１０ｃへの入賞確率を格段
に高くしても遊技店が多大な損失を受けることがない。
一方、遊技者にとっては始動入賞口１０ａ〜１０ｃへの
入賞確率が高ければ、可変表示装置の９の表示状態を変
化させる機会が非常に多くなり、特賞遊技状態になる期
待感が常に与えられて遊技意欲を著しく高めることがで
きる。

【発明の効果】

以上のように、本発明によれば、可変表示装置の表示状
態を変化させる始動入賞口への打玉の入賞確率を格段に
高くしたゲージ構成が可能となるので、遊技者の興味を
引きやすく、しかも遊技の面白さを著しく向上できる等
の特有の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図はパチンコ
遊技機の正面図、第２図はパチンコ遊技機の裏面図、第
３図は遊技盤の裏面の要部図解図、第４図はパチンコ遊
技機の要部断面図、第５図は可変表示装置の正面図、第
６図は可変入賞装置の斜視図である。 １……パチンコ遊技機、１ｂ……前面枠、２……打玉供
給皿、５……遊技盤、９……可変表示装置、１０ａ〜１
０ｃ……始動入賞口、１１……可変入賞装置、１４……
集合通路、１９……機構板、２４……景品玉排出樋。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】その前面に打玉供給皿を形成した前面枠
   と、該前面枠の裏面に着脱自在に装着される遊技盤と、
   該遊技盤の裏面に装着され、入賞玉集合通路、景品玉放
   出装置、該景品玉放出装置から放出された景品玉を打玉
   供給皿へ導く景品玉排出樋等が形成された機構板とを備
   え、 前記遊技盤の表面には、複数種類の識別番号を順次的に
   可変表示し得る可変表示装置と、この可変表示装置の表
   示状態を変化開始させるための複数の始動入賞口と、前
   記可変表示装置があらかじめ定める特定の識別番号の組
   合せになったとき著しく打玉の入賞を容易にする可変入
   賞装置を設けてなるパチンコ機において、 前記遊技盤の裏面に、始動入賞口に入賞した入賞玉の集
   合通路を設け、該集合通路に集められた入賞玉を景品玉
   放出動作を行なわせることなく直接に打玉供給皿に排出
   するように前記集合通路を機構板の景品球玉排出樋に連
   通させてなることを特徴とするパチンコ遊技機。