JPH0550306B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、遊技盤上に打玉が入り難い第１状態
又は打玉が入り易い第２状態に変換することがで
きる可変入賞装置と、打玉が入賞することによつ
て前記可変入賞装置を第１状態から第２状態に変
換する始動入賞口とを設けたパチンコ遊技機に関
し、特に始動入賞口に入賞した打玉を景品玉を放
出させることなく打玉供給皿へ導くようにした新
規なパチンコ遊技機に関するものである。

［従来の技術］ 従来、例えば飛行機と称される機種で代表され
るように、左右に可動片を対設し、該可動片を打
玉が入り難い第１状態と打玉が入り易い第２状態
に変換することができ、第２状態において受け入
れた打玉を入賞させる一般入賞口および特賞入賞
口を有する可変入賞装置と、始動入賞口とを遊技
盤上に設け、始動入賞口へ打玉が入賞すると可変
入賞装置を予め設定した所定時間第１状態から第
２状態に変換し、第２状態において打玉が特賞入
賞口へ入賞すると第２状態を所定時間づつ所定回
数繰り返し継続する特賞遊技状態として遊技者に
多くの景品玉を獲得できる機会を与えるようにし
たもの、或いは例えばフイバーと称される機種で
代表されるように、遊技盤上に可変表示装置、始
動入賞口及び可変入賞装置を設け、始動入賞口へ
打玉が入賞すると可変表示装置の表示状態の変化
を開始させるとともに、一定時間後に停止させ、
その停止した可変表示装置の表示状態に基づいて
可変入賞装置を著しく打玉の入賞し易い特賞遊技
状態に変化させるようにしたものが知られてい
る。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、この種のパチンコ遊技機は打玉が始
動入賞口へ入賞して可動片が第１状態から第２状
態に変換するか、或いは可変表示装置の表示状態
が変化しない限り特賞遊技状態になる機会に恵ま
れない。このため、始動入賞口への打玉の入賞が
少ないと遊技者の遊技意欲が失われるばかりでな
く、遊技の興趣が著しく減退して人気の低下につ
ながる。一方、始動入賞口へ打玉を入り易いよう
にすると、その入賞ごとに一定数（例えば13個）
の景品玉が排出されることになり、遊技店が多大
な損失を受けて経営が成り立たなくなる。そこ
で、遊技店では毎日の釘調整により始動入賞口へ
の入賞確率を調整することによつて上述の問題点
に対処しているが、遊技者に充分な満足を与える
に至つていないのが現状である。

したがつて、本発明は、始動入賞口への入賞確
率を格段に多くして遊技者の遊技意欲を高めるこ
とができ、かつ遊技店が多大な損失を受けること
のないようなパチンコ遊技機を大幅な変更を加え
ることなく容易に提供することを目的としてい
る。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明は、前面に
打玉供給皿を形成した前面枠と、該前面枠の後面
に装着される遊技盤と、該遊技盤の裏面と相対す
る前面側に入賞玉集合部が形成され、後面側には
景品玉放出装置、該景品玉放出装置から放出され
た景品玉を打玉供給皿へ導く景品玉排出樋等が形
成された機構板とを備え、前記遊技盤の表面には
打玉が入り難い第１状態と打玉が入り易い第２状
態に変換することができる可変入賞装置および該
可変入賞装置を直接的にまたは可変表示装置の表
示状態に基づいて第１状態から第２状態に変換さ
せるための始動入賞口が設けられたパチンコ遊技
機において、前記遊技盤の裏面に始動入賞口に入
賞した打玉の集合通路を設け、一方、機構板設け
られた景品玉排出樋の側面に玉導入口を開口し、
前記集合通路の流出口を玉導入口に連通させたも
のである。

［実施例］ 以下、本発明を図面について説明する。第１図
は本発明の一実施例をパチンコ遊技機の正面図で
ある。パチンコ遊技機１は側枠１ａの前面に前面
枠１ｂを開閉自在に装着している。前面枠１ｂの
前面下方には、景品玉を貯留して打玉発射部へ導
く打玉供給皿２、該打玉供給皿２に貯留される景
品玉が溢れたときに溢出した景品玉を貯留する貯
留皿３、打玉操作ハンドル４が配設される。ま
た、前面枠１ｂの後面には遊技盤５が着脱自在に
装着され、その表面には多数の障害釘６、天入賞
口７、チユーリツプ等の可変入賞口８が設けられ
る。また、遊技盤５の表面のほぼ中央部には可変
入賞装置９、複数の始動入賞口１０ａ〜１０ｃが
設けられる。

前記可変入賞装置９は、一例として第５図に示
すように遊技盤５に装着する取付基板１１を有
し、その前面の左右に可動片１２，１２が対向状
に軸着され、両可動片１２，１２間に位置する取
付基板１１の下方部には特賞入賞口１３と一般入
賞口１４，１４とが並べて形成される。可動片１
２，１２は長さの途中に突設した支軸１５を中心
に回動し、取付基板１１の裏側へ突出させた支軸
１５の軸端にリンク機構１６を介してソレノイド
１７が連結される。このソレノイド１７が消磁し
た状態においてはこれのプランジヤ１８を付勢す
るスプリング１９により両可動片１２，１２が実
線で示すように直立した打玉を受け入れない第１
状態となる。一方、ソレノイド１７が励磁される
とそのプランジヤ１８が引上げられ、それによつ
てリンク機構１６を介して可動片１２，１２が鎖
線のように回動して開放し打玉を受け入れ易い状
態に変換する。

第２図は本発明の一実施例のパチンコ遊技機の
裏面図、第３図は遊技盤の裏面の要部図解図、第
４図はパチンコ遊技機の要部断面図である。遊技
盤５の裏面には機構板２０が着脱自在に装着され
る。機構板２０の遊技盤５の裏面と相対する前面
に、遊技盤５から一定間隔で離れる入賞玉集合部
２１が形成され、その下方には入賞玉が転動され
る斜状の入賞玉集合通路２２を形成している。ま
た、機構板２０の後面上部には景品玉タンク２３
が配設されるとともに、中央部右側には景品玉タ
ンク２３からの景品玉が誘導樋２４を介して送ら
れる景品玉放出装置２５が配設される。景品玉放
出装置２５の下方には景品玉排出樋２６が形成さ
れ、この景品玉排出樋２６の下端において機構板
２０には打玉供給皿２の導入部２７と対応する景
品玉送出口２８が透設される。また、景品玉送出
口２８の近くには前記入賞玉集合通路２２と連通
状に入賞玉処理装置２９が設けられる。入賞玉処
理装置２９は入賞玉集合通路２２に集められてた
入賞玉を１個づつ受けて景品玉放出装置２５を作
動し、一定数（例えば13個）の景品玉を景品玉排
出樋２６へ放出させる。なお、景品玉排出樋２６
の下方部分には打玉供給皿２の景品玉が溢れたと
き貯留皿３へ導く分流樋３０が形成される。

前記機構板２０の入賞玉集合部２１に囲まれる
遊技盤５の裏面には、カバー部材３１が装着され
る。このカバー部材３１は、第３図に示されるよ
うに始動入賞口１０ａ〜１０ｃへ入賞した打玉を
合流して集める集合通路３２が形成され、その下
流端には屈曲誘導通路部３３を形成している。こ
の屈曲誘導通路部３３の上流端には始動入賞口１
０ａ〜１０ｃへ入賞した打玉を検出するための検
出スイツチ３４が設けられる。この検出スイツチ
３４は始動入賞口１０ａ〜１０ｃへの入賞玉を検
出することによつて前述の可変入賞装置９の可動
片１２，１２を第１状態から第２状態に変換させ
るのに用いられる。また、カバー部材３１には天
入賞口７へ入賞した打玉の通路３５、可変入賞口
８へ入賞した打玉の通路３６及び可変入賞装置９
へ入賞した打玉の通路３７がそれぞれ形成され
る。

しかして、本発明では、前記機構板２０に設け
た景品玉排出樋２６の側面（遊技盤の裏面と相対
する面）に玉導入口３８を開口し、前記集合通路
３２の流出口を玉導入口２８に連通させている。

このように構成された本発明の一実施例のパチ
ンコ遊技機によれば、遊技盤５へ打込まれた打玉
が天入賞口７、可変入賞口８に入賞した場合は、
カバー部材３１の通路３５及び３６から機構板２
０の入賞玉集合通路２２へ落下して入賞玉処理装
置２９へ導かれ、この入賞玉処理装置２９が入賞
玉を１個づつ順次排出処理すると同時に景品玉放
出装置２５を作動し、これによつて従来のパチン
コ遊技機と同じように一定数（例えば13個）の景
品玉が排出樋２６から打玉供給皿２へ排出され
る。

一方、打玉が始動入賞口１０ａ〜１０ｃのいず
れかへ入賞した場合は、カバー部材３１の集合通
路３２から屈曲誘導通路部３３を流下し、検出ス
イツチ３４で検出されながら機構板２０の玉導入
口３８から景品玉排出樋２６に導かれ、景品玉放
出装置２５を作動させることなくそのまま景品玉
として打玉供給皿２へ排出される。なお、検出ス
イツチ３４が打玉を検出すると、前記可変入賞装
置９の可動片１２，１２を予め設定した所定時間
（例えば0.7秒間）第１状態から第２状態に変換す
る。そして、可動片１２，１２が第２状態のと
き、その上面に受けられた打玉は特賞入賞口１３
又は一般入賞口１４，１４のいずれかに入賞し、
カバー部材３１の通路３７から機構板２０の入賞
玉集合通路２２へ落下して入賞玉処理装置２９へ
導かれ、景品玉放出装置２５を作動させて一定数
の景品玉を景品玉排出樋２６に排出する。前記特
賞入賞口１３へ打玉が入賞すると、該打玉はその
通路に組込まれた検出スイツチ（図示せず）で検
出されてその信号を遊技制御回路へ与え、これに
より可動片１２，１２を所定時間づつ所定回数
（例えば18回）繰り返し継続する特賞遊技状態と
なり、遊技者に対して多大な利益が付与される。

第６図は、本発明の他の実施例のパチンコ遊技
機の正面図、第７図は遊技盤の裏面の要部図解図
である。この実施例のパチンコ遊技機が第１図と
異なる点は、可変入賞装置９の他の一例として取
付基板に開設した透孔の前面に開閉板を設け、第
１状態として開閉板を前方へ開成し第２状態とし
て開閉板を開成するものを示し、遊技盤５には可
変入賞装置９ａを識別記号の表示状態に基づいて
第１状態から第２状態に変換する可変表示装置３
９が配設されていることである。また、パチンコ
遊技機１の前面に可変表示装置３９の表示状態を
停止させる停止スイツチ４０を配設したことであ
る。その他の構成は第１図と同様であるため同一
部分は同一符号で示し、詳細な説明を省略する。

可変入賞装置９ａは、第８図に示すように遊技
盤５に装着する取付基板４１を有し、その中央部
には打玉の入賞可能な透孔４２が形成される。透
孔４２の前面には開閉板４３が前面側に開閉自在
に設けられる。開閉板４３は下辺が軸４４で軸支
され、また開閉板４３の裏面の一側下端には係合
片４５が一体に形成される。この係合片４５の上
方には一端を軸４６で軸支したレバー４７の他端
が連係され、該レバー４７の上部位置にはソレノ
イド４８のプランジヤ４９が接触状に臨む。そし
て、動作において、開閉板４３はソレノイド４８
が消磁した状態においてはプランジヤ４９に巻装
したコイルばね５０によりレバー４７を介して係
合片４５が押し下げられて透孔４２を閉じ、ソレ
ノイド４８が励磁してプランジヤ４９が上方へ吸
引されることにより図示のように前面側に開いて
透孔４２へ打玉を受け入れ可能とするものであ
る。

第９図は可変表示装置３９の一例を示す正面図
である。この可変表示装置３９は遊技盤５に装着
するための基板５１を有する。基板５１には円径
部が設けられ、その内周縁部には識別記号として
０から９の数字が等間隔に付されている。また、
円径部の中央にはデジタル表示器５２が設けら
れ、この表示器５２の周囲には２重環状に内周ラ
ンプ表示器５３及び外周ランプ表示器５４が設け
られている。そして、各ランプ表示部５３および
５４には前記０から９の各数字の径方向に向かう
中心線上に点灯ランプ５３′及び５４′が設けられ
ている。前記デジタル表示器５２は、０から９ま
での数字を電気的に変換表示するものである。こ
の可変表示装置３９は打玉が始動入賞口１０ａ〜
１０ｃのいづれかに入賞すると、その入賞玉が検
出スイツチ３４で検出され、この検出出力により
デジタル表示器５２によつて電気的に表示される
識別記号（数字）を順次的に変化させるととも
に、内周ランプ表示部５３及び外周ランプ表示部
５４の各点灯ランプ５３′及び５４′を右回りまた
は左回りに順次点灯させる。そして、タイマで設
定された一定時間後、又はその一定時間内に遊技
者によつて停止スイツチ４０が操作されるとデジ
タル表示器５２の可変表示を停止させるととも
に、各点灯ランプ５３′および５４′の点灯位置を
固定する。このときデジタル表示器５２の表示並
びに点灯ランプ５３′および５４′の点灯位置の組
合せが判定回路により特賞遊技状態を付与するよ
うに定められたものか否かを判定し、その判定結
果によつて可変入賞装置９ａの変化開成状態が定
められる。

この本発明の他の実施例のパチンコ遊技機は、
検出スイツチ３４が始動入賞口１０ａ〜１０ｃに
入賞した打玉を検出すると、前記可変表示装置３
９の各点灯ランプ５３′および５４′を連続的に高
速で変換移動させるとともに、デジタル表示器５
２の０から９までの数字を変換表示させる。そし
て、デジタル表示器５２、各点灯ランプ５３′お
よび５４′が停止した状態において、例えばデジ
タル表示器５２、各点灯ランプ５３′および５
４′が予め設定した組合せを表示するとその組合
せのに応じた出力が制御回路に送られ、可変入賞
装置９ａのソレノイド４８を励磁し開閉板４３を
打玉の受け入れが可能なように開成させる。この
数字の組合せは例えばデジタル表示器５２，各点
灯ランプ５３′及び５４′が「７」、「７」、「７」の
数字を表示した場合、特賞遊技状態となつて開閉
板４３を一定時間（例えば30秒）開き続け、閉じ
た後再び開成する動作が繰り返し行われ遊技者に
とつて多大な利益が付与される。この可変入賞装
置９ａの開成状態のとき入賞した打玉はカバー部
材３１の通路３７から機構板２０の入賞玉集合通
路２２へ落下して入賞玉処理装置２９へ導かれ、
一定数の景品玉が排出される。

上述のように、本発明のパチンコ遊技機は、始
動入賞口１０ａ〜１０ｃへ打玉が入賞した場合に
は、該打玉を集合通路３２から玉導入口３８を介
して景品玉排出樋２６へ直接に導き、従来のパチ
ンコ遊技機のように景品玉放出２５を作動して一
定数の景品玉を放出させることなく、その入賞し
た打玉のみを景品玉として打玉供給皿２へ排出さ
せるようにしているので、始動入賞口１０ａ〜１
０ｃへの入賞確率を格段に高くしても遊技店が多
大な損失を受けることがない。一方、遊技者にと
つては始動入賞口１０ａ〜１０ｃへの入賞確率が
高ければ、可変入賞装置９を第１状態から第２状
態に変換させたり、可変表示装置３９の表示状態
を変化させる機会が非常に多くなり、特賞遊技状
態になる期待感が常に与えられて遊技意欲を著し
く高めることができる。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、機構板に設け
られた景品玉排出樋の側面に玉導入口を開口し、
始動入賞口に入賞した打玉の集合通路の流出口を
玉導入口に連通させるだけの簡単な構造で始動入
賞口への打玉の入賞確率を格段に高くしたゲージ
構成が可能なパチンコ遊技機を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のパチンコ遊技機の
正面図、第２図は第１図のパチンコ遊技機の裏面
図、第３図は遊技盤の裏面の要部図解図、第４図
は第１図のパチンコ遊技機の要部断面図、第５図
は可変入賞装置の斜視図、第６図は本発明の他の
実施例のパチンコ遊技機の正面図、第７図は第６
図のパチンコ遊技機の遊技盤裏面の要部図解図、
第８図は他の実施例の可変入賞装置の斜視図、第
９図は可変表示装置の正面図である。 １……パチンコ遊技機、１ｂ……前面枠、２…
…打玉供給皿、５……遊技盤、９，９ａ……可変
入賞装置、１０ａ〜１０ｃ……始動入賞口、２０
……機構板、２１……入賞玉集合部、２６……景
品玉排出樋、３２……集合通路、３８……玉導入
口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 前面に打玉供給皿を形成した前面枠と、該前
   面枠の後面に装着される遊技盤と、該遊技盤の裏
   面と相対する前面側に入賞玉集合部が形成され、
   後面側には景品玉放出装置、該景品玉放出装置か
   ら放出された景品玉を打玉供給皿へ導く景品玉排
   出樋等が形成された機構板とを備え、 前記遊技玉の表面には打玉が入り難い第１状態
   と打玉が入り易い第２状態に変換することができ
   る可変入賞装置および該可変入賞装置を直接的に
   または可変表示装置の表示状態に基づいて第１状
   態から第２状態に変換させるための始動入賞口が
   設けられたパチンコ遊技機において、 前記遊技盤の裏面に始動入賞口に入賞した打玉
   の集合通路を設け、 一方、機構板に設けられた景品玉排出樋の側面
   に玉導入口を開口し、 前記集合通路の流出口を玉導入口に連通させて
   なることを特徴とするパチンコ遊技機。