JPH06325924A - リング磁石の製造方法 - Google Patents

リング磁石の製造方法

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JPH06325924A
JPH06325924A JP5110851A JP11085193A JPH06325924A JP H06325924 A JPH06325924 A JP H06325924A JP 5110851 A JP5110851 A JP 5110851A JP 11085193 A JP11085193 A JP 11085193A JP H06325924 A JPH06325924 A JP H06325924A
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JP
Japan
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magnet
ring
kneaded
sheet
wound around
Prior art date
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Pending
Application number
JP5110851A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruo Kiyomiya
照夫 清宮
Yasuyuki Takemoto
保幸 竹本
Hideji Ishimaru
英児 石丸
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、リング状のボンド磁石を製造する
製造方法に関し、磁粉と樹脂を混練してシート状に成形
し、このシートをシャフトや中間ロータなどに直接に巻
付け、加熱キュアしてリング状のボンド磁石を完成さ
せ、非常に薄く長尺のリング状磁石を簡単に製造するこ
とを目的とする。 【構成】 磁粉と樹脂を混練してシート状にし、このシ
ート状の混練物を被装着体に渦巻き状に巻き付けた後に
キュアし、リング状のボンド磁石を製造するように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リング状のボンド磁石
を製造する製造方法に関するものである。モータ用リン
グ磁石において、特にモータのシャフトあるいは中間ロ
ータと一体化させたR(希土類元素)−Fe−B系ボン
ドタイプのリング磁石を簡単な工程によって薄肉に製造
することが望まれている。
【0002】
【従来の技術】従来、R−Fe−B系急冷磁石粉体を用
いたリング状ボンド磁石の製造方法は、下記の2つがあ
る。
【0003】(1) 圧縮成形法:図3の(a)に記載
するように、粉体と熱硬化性樹脂を混合して良く混練
し、ペレットを作成する(S21からS24)。このペ
レットを金型に充填してプレス成形して取り出す(S2
5)。次に、加熱して硬化させ、リング磁石を完成させ
る(S26)。この完成させたリング磁石をシャフトあ
るいは中間ロータに組み込み、接着してモータのロータ
を完成する(S27からS29)。
【0004】(2) 射出成形法:図3の(b)に記載
するように、粉体と熱可塑性樹脂を混合して良く混練
し、コンパウンドを作成する(S31からS33)。こ
のコンパウンドを金型内に射出し、更にその中で冷却固
化し、リング磁石を完成させる(S34)。この完成さ
せたリング磁石をシャフトあるいは中間ロータに組み込
み、接着してモータのロータを完成する(S35からS
37)。
【0005】これら2方法のうち、高特性を実現する方
法として、(1)の方が有利である。R−Fe−B系ボ
ンド磁石は、高磁気特性であるので、軽薄短小に有効で
あり、このため圧縮成形法を用いた薄肉のリングが多く
使用されている。
【0006】圧縮成形法により得られる薄肉のR−Fe
−B系リング状のボンド磁石をシャフトあるいは中間ロ
ータと一体化させてモータに使用している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した(1)の圧縮
成形法により作成した薄肉のR−Fe−B系リング状の
ボンド磁石は強度が弱いため、こうして得られたリング
状のボンド磁石をモータのシャフトあるいは中間ロータ
と一体に組み立てる際に、次のような問題があった。
【0008】 シャフトあるいは中間ロータにリング
状のボンド磁石をはめ込み、そのすき間に接着剤を流し
て互いに一体化している。このため、はめ込む際に、リ
ング状のボンド磁石が割れたり、磁石に傷がついたりし
てしまう問題があった。
【0009】 リング状のボンド磁石を熱可塑性樹脂
の中間ロータと一体成形する際に、リング状のボンド磁
石の外周に強度補強のために余分の樹脂を流し込んでい
る。このため、この余分の樹脂を取る工程が必要となっ
てしまい、手間がかかるという問題があった。
【0010】本発明は、これらの問題を解決するため、
磁粉と樹脂を混練してシート状に成形し、このシートを
シャフトや中間ロータなどに直接に巻付け、加熱キュア
してリング状のボンド磁石を完成させ、非常に薄く長尺
のリング状磁石を簡単に製造することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1を参照して課題を解
決するための手段を説明する。図1において、混合・混
練工程1は、磁粉と樹脂を混合して混練する工程であ
る。
【0012】圧延工程2は、混練した磁粉と樹脂の混練
物をシート状に薄く圧延する工程である。巻付工程3
は、シート状の混練物を被装着体(例えばシャフトや中
間ロータなど)に渦巻き状に巻き付ける工程である。
【0013】キュア工程4は、巻付工程3で被装着体に
巻き付けた混練物を加熱などして硬化させ、リング磁石
を形成する工程である。
【0014】
【作用】本発明は、図1に示すように、混合・混練工程
1によって磁粉と樹脂を混合して混練し、圧延工程2に
よって混練した磁粉と樹脂の混練物をシート状に薄く圧
延し、巻付工程3によってシート状の混練物を被装着体
に渦巻き状に巻き付け、キュア工程4によって巻付工程
3で被装着体に巻き付けた混練物を加熱などして硬化さ
せ、リング磁石を形成するようにしている。
【0015】この際、シート状の混練物を被装着体に圧
着ローラで加圧しつつ渦巻き状に巻き付けるようにして
いる。また、被装着体をモータのシャフトあるいは中間
ロータとするようにしている。
【0016】従って、磁粉と樹脂を混練してシート状に
成形し、このシートをシャフトや中間ロータなどに直接
に巻付け、加熱キュアしてリング状のボンド磁石を完成
させることにより、非常に薄く長尺のリング状磁石を簡
単に製造することが可能となる。
【0017】
【実施例】次に、図1および図2を用いて本発明の実施
例の構成および動作を順次詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明の原理構成図を示す。図1
において、混合・混練工程1は、Nd−Fe−B急冷パ
ウダー(磁粉)と樹脂を混合して良く混練する工程であ
る。
【0019】圧延工程2は、混合・混練工程1によって
良く混練した混練物を、シート状に薄く圧延する工程で
あって、ローラによって圧延して薄く延ばしてシート状
にする。ここでは、例えば100μm程度に薄く延ば
す。
【0020】巻付工程3は、シート状の混練物を被装着
体に渦巻き状に巻き付ける工程であって、後述する図2
に示すように、約100μm程度のシートを被装着体で
ある例えばモータのシャフトに直接に巻き付ける工程で
ある。シートをシャフトに巻き付ける際に、加圧しなが
ら渦巻き状に巻き付けて、シート間の隙間を無くして密
着させ、一体化させる。
【0021】キュア工程4は、巻付工程3で被装着体に
巻き付けた混練物を加熱キュアして硬化させ、リング状
のボンド磁石を形成する工程である。これにより、ここ
では、モータのロータが完成したこととなる。
【0022】次に、図1のS1からS7の順序に従い、
リング状のボンド磁石を製造する工程を具体的に説明す
る。S3は、S1のNd−Fe−B急冷パウダーとS2
の樹脂を混合・混練する。
【0023】S1のNd−Fe−B急冷パウダー:この
Nd−Fe−B急冷パウダー(磁粉)は、例えばNd1
3wt%、Fe77wt%、Co5wt%、B5wt%
なる組成を持つ合金をアーク溶解し、20m/秒で回転
するロール表面に内径0.7mmの石英ノズルを通して
アルゴンガス圧力1Kg/cm2で射出して高速冷却
し、微結晶質からなる薄帯を得た後、粉砕してフルイに
て50μm以下に選別して作成する。この粉体をVSM
により、磁気特性を評価したところ、Br=8KG、i
Hc=9KOe、(BH)max=11MOeが得られ
た。
【0024】S2の樹脂:硬化型のエポキシ樹脂を使用
する。 S3の混合・混練:Nd−Fe−B急冷パウダーを70
wt%、樹脂として硬化型エポキシ樹脂10wt%、ポ
リブデン20wt%の混合比で混練機にて混練品を作成
する。
【0025】S4は、圧延する。S3で作成した混練品
を押出成形機から押出して板状体とし、カレンダーロー
ルを通して約100μmのシート厚に圧延する。S5
は、シャフトあるいは中間ロータに渦巻き状に巻き付け
る。S4で圧延したシートを例えば外径16.6mmφ
の鉄焼結でできた中間ロータに幅8mmで7ターン、圧
着ローラにて3〜5Kg/cm2の圧力で加圧しながら
渦巻き状に巻き付け、シート磁石内部に存在する粘性結
合剤の結合力によって結合一体化させる。
【0026】S6は、加熱キュアする。S5で中間ロー
タと接合一体化させた状態で、200°C中でキュアー
し、中間ロータと一体化させた外径18.0φ、肉厚
0.7mm、高さ8mmのリング状のボンド磁石を生成
した。このようにして得たリング状のボンド磁石の磁気
特性は、Br=5KG、iHc=9KOe、(BH)ma
x=5MGOeであった。
【0027】以上の工程によって、Nd−Fe−B急冷
パウダー(粉体)とエポキシ樹脂を混練してシートを作
成し、このシートを中間ロータに渦巻き状に加圧しなが
ら巻き付け、キュアしてリング状のボンド磁石を作成す
ることができた。これらにより、簡単な工程によって極
めて薄い肉厚のリング状のボンド磁石を簡単に製造する
ことが可能となった。
【0028】尚、上記と同じ急冷磁粉にエポキシ樹脂を
2wt%混練して同一のリング形状(外径18.0φ、
肉厚0.7mm、高さ8mm)となるように、金型内に
てプレス成形した後、金型から取り出したところ、成形
されずに自己破壊してまい、このように肉厚0.7mm
というような極めて薄い肉厚のリング状のボンド磁石を
従来の圧縮成形では製造できなかった。
【0029】図2は、本発明の圧延・巻付け説明図を示
す。図2の(a)は、シート磁石を圧延する様子を示
す。左側から混練品11をカレンダーロール12によっ
て薄く圧延し、シート磁石13を成形する。この約10
0μm位の厚さのシート磁石13を圧着ローラ15で押
しつけながらモータのシャフト又は中間ロータ17に渦
巻き状に巻き付ける。この際、シート磁石の曲げローラ
16によってシート磁石13を曲げて密着し易くする。
シート磁石13をシャフト又は中間ロータ17に渦巻き
状に例えば7ターン巻付けるように切断機14でシート
磁石13を切断する。そして、キュアして完成させる。
これにより、既述した外径18.0、肉厚0.7mm、
高さ8mmのリング状のボンド磁石をシャフト又は中間
ローラ17上に直接に成形できたこととなる。
【0030】図2の(b)は、モータのシャフトに直接
に渦巻状に巻き付けたリング状のボンド磁石の例を示
す。(b−1)は、段付シャフトに渦巻状に巻き付けた
リング状のボンド磁石の例を示す。この例は、段付シャ
フトに渦巻状にシート磁石を図2の(a)に示すように
して直接に巻付け、キュアして完成させたモータの段付
シャフトである。
【0031】(b−2)は、シャフトに渦巻状に巻き付
けたリング状のボンド磁石の例を示す。この例は、シャ
フトに渦巻状にシート磁石を図2の(a)に示すように
して直接に巻付け、キュアして完成させたモータのシャ
フトである。
【0032】図2の(c)は、モータの中間ロータに渦
巻状に巻き付けたリング状のボンド磁石の例を示す。こ
の例は、シャフトに圧着などした中間ロータに渦巻状に
シート磁石を図2の(a)に示すようにして直接に巻付
け、キュアして完成させたモータの中間ロータである。
【0033】以上のように、モータのシャフトあるいは
中間ロータに直接に薄いシート磁石13を渦巻き状に加
圧しながら巻付け、キュアして完成させることにより、
極めて薄い肉厚(例えば実験例では肉厚0.7mm)で
も自己破壊させることなく、しかも接着などの従来の工
程なしに、簡単にモータのシャフトや中間ロータに完全
に密着させて製造することが可能となった。また、シャ
フトや中間ロータは磁性体や金属である必要はなく、加
熱キャアの工程で軟化したり、変質しなければ、プラス
チックスなどの有機/無機物質の材料を問わずに、その
上に薄肉のリング状のボンド磁石を成形することができ
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁粉と樹脂を混練してシート状に成形し、このシートを
シャフトや中間ロータなどに直接に巻付け、加熱キュア
してリング状のボンド磁石を完成させる構成を採用して
いるため、非常に薄く長尺のリング状のボンド磁石を簡
単に製造することができる。特に、ボンド磁石のシート
として厚さ100μm程度のものが作成でき、この薄い
シートをモータのシャフトや中間ロータなどに数回渦巻
き状に加圧しながら直接に巻付け、キュアしてリング状
のボンド磁石を作成するので、肉厚として数百μm程度
が実際に製造でき、極めて薄いリング状のボンド磁石を
製造可能となった。この結果、リング径が大きく、しか
も極めて薄肉のリング状のボンド磁石を配置したロータ
が可能なため、イナーシャ(慣性)のより低減させたロ
ータの製作が容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例構成図である。
【図2】本発明の圧延・巻付け説明図である。
【図3】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1:混合・混練工程 2:圧延工程 3:巻付工程 4:キュア工程 11:混練品 12:カレンダーロール 13:シート磁石 14:切断機 15:圧着ローラ 16:ローラ 17:シャフト又は中間ロータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リング状のボンド磁石を製造する製造方法
    において、 磁粉と樹脂を混練してシート状にし、このシート状の混
    練物を被装着体に渦巻き状に巻き付けた後にキュアし、
    リング状のボンド磁石を製造する、リング磁石の製造方
    法。
  2. 【請求項2】上記シート状の混練物を被装着体に圧着ロ
    ーラで加圧しつつ渦巻き状に巻き付けるようにしたこと
    を特徴とする請求項1記載のボンド磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】上記被装着体をモータのシャフトあるいは
    中間ロータとしたことを特徴とする請求項1および請求
    項2記載のボンド磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】上記磁粉を希土類元素(但しYを含む)と
    遷移金属とボロンを基本成分とする高速急冷により得ら
    れる永久磁石としたことを特徴とする請求項1から請求
    項3記載のボンド磁石の製造方法。
JP5110851A 1993-05-13 1993-05-13 リング磁石の製造方法 Pending JPH06325924A (ja)

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