JPH06325712A - イオン源 - Google Patents

イオン源

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Publication number
JPH06325712A
JPH06325712A JP11596693A JP11596693A JPH06325712A JP H06325712 A JPH06325712 A JP H06325712A JP 11596693 A JP11596693 A JP 11596693A JP 11596693 A JP11596693 A JP 11596693A JP H06325712 A JPH06325712 A JP H06325712A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filament
holding member
plasma
target
ion source
Prior art date
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Pending
Application number
JP11596693A
Other languages
English (en)
Inventor
一 ▲桑▼原
Hajime Kuwabara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP11596693A priority Critical patent/JPH06325712A/ja
Publication of JPH06325712A publication Critical patent/JPH06325712A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマスパッタリング方式のイオン源にお
いて、スパッタターゲットから出た異種金属がフィラメ
ントに付着するのを防止し、安定した熱電子放出率を確
保する。 【構成】 スパッタターゲット3を保持する保持部材2
をプラズマ室1のほぼ中央に配置し、ターゲット3側か
らこの保持部材2を見たときに陰になる位置にフィラメ
ント5を配置すると共にその保持部材2のフィラメント
5側の面をスパッタ率の低い物質あるいはフィラメント
と同じ物質4で被覆しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマスパッタリン
グ方式でイオンビームを発生するイオン源に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種のイオン源として、図2に示すカ
スプ磁場型の装置が知られている。この装置はフィラメ
ント21から放出される電子を永久磁石22が作る磁場によ
ってプラズマ室23内に閉じ込めてこれをプラズマ24の生
成に利用し、そのプラズマ24中のイオンでターゲット25
をスパッタリングする。このスパッタリングによって出
てきたスパッタ粒子はプラズマ24中でイオン化され、こ
のプラズマ24に対してプラズマ室23の一端に設けたグリ
ッドシステム26で引出電界を印加することによってイオ
ンが加速されてイオンビーム 27 が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のイオン源はスパッタターゲット25とフィラメント21が
共にプラズマ領域に面して配置されているためスパッタ
された粒子がフィラメント21にかなり付着してしまう。
つまり、スパッタされた粒子は全部がイオン化されるわ
けではなくプラズマ24の外にも飛散するため、それが高
融点の金属、例えばタンタルやイットリウムなど2800°
Kくらいの高温でも蒸発しないような金属の場合フィラ
メント21に付着することになる。フィラメント21には一
般にタングステンが使われ、タングステンの熱電子放出
率を前提にした制御がなされるが、これに異種金属が付
着していると、電子が出過ぎたり出にくくなったりして
放電が不安定になる。そのため、従来の装置では高融点
金属のイオンビームの発生量がうまく制御できないとい
う問題があった。
【0004】本発明はこのような事情の下に創案された
もので、その目的はフィラメントに異種金属が付着する
のを防止し、高融点金属のイオンビームの発生量が容易
に制御でき、常に安定した運転が行えるイオン源を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のイオン源は、スパッタターゲットを保持する
保持部材をプラズマ室のほぼ中央に配置し、ターゲット
側からこの保持部材を見たときに陰になる位置にフィラ
メントを配置すると共にその保持部材のフィラメント側
の面をスパッタ率の低い物質あるいはフィラメントと同
じ物質で被覆してなる。
【0006】
【作用】上記のように構成される本発明のイオン源は、
保持部材の背後にフィラメントが配置されるのでターゲ
ットから出たスパッタ粒子がフィラメントに飛来しにく
くなる。保持部材のフィラメント側の面をスパッタ率の
低い物質で被覆しておくことで、プラズマの回り込みな
どによって保持部材がスパッタされるのを防止し、スパ
ッタ粒子がフィラメントに付着するのを防ぐ。また、そ
の面をフィラメントと同じ物質で被覆しておけば、これ
がスパッタされてフィラメントに付着しても熱電子放出
率に影響を与えない。
【0007】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。
【0008】図1は本発明に係るイオン源の一実施例で
あり、プラズマ室1の中央に設けられた保持部材2の下
面に金属ターゲット3を取り付け、上面にスパッタ率の
低い物質4を被覆し、この保持部材2の上面すなわちタ
ーゲット3とは反対側の面に臨ませてフィラメント5を
配置した点が従来の装置と異なっている。保持部材2は
円盤状に形成されており、それ自体は数本の支柱2aで
上方から支持されている。
【0009】この装置はプラズマ室1内に導入したガス
6をカソードであるフィラメント5とアノードであるプ
ラズマ室1の室壁7間のアーク放電によって電離して主
に保持部材2の下側にプラズマ8を生成し、プラズマ8
中のイオンで金属ターゲット3をスパッタリングする。
このスパッタリングによって出てきた金属原子はプラズ
マ8中でイオン化され、このプラズマ8に対してプラズ
マ室1の下端に設けたグリッドシステム9で引出電界を
印加することで金属イオンが加速されてイオンビーム10
が発生する。プラズマ8の生成に直接寄与する一次電子
は、プラズマ室1の周囲に配設されたリング型永久磁石
11の形成するカスプ磁場によって閉じ込められ、プラズ
マ室1の外への流出が抑制される。この装置はフィラメ
ント5が保持部材2の背後に配置されているので、ター
ゲット3から出たスパッタ粒子がフィラメント5側に飛
来する率が低く抑えられる。また、保持部材2の上面を
スパッタ率の低い物質4で被覆してあるので、プラズマ
8の回り込みによって保持部材2がスパッタされるのを
防止し、そのスパッタ粒子がフィラメント5に付着する
のを防ぐことができる。このスパッタ防止用の物質4と
しては、グラファイトやタングステンなどが適用でき
る。
【0010】また、上記フィラメント5に例えばタング
ステンフィラメントを使用する場合、保持部材2の上面
をタングステンで被覆しておけば、これがスパッタされ
てフィラメント5に付着しても同種金属であるので放電
性に影響はない。
【0011】
【発明の効果】以上要するに本発明のイオン源は、以下
のような優れた効果を発揮するものである。
【0012】(1)ターゲット側から保持部材を見たと
きに陰になる位置にフィラメントを配置したことによ
り、ターゲットから出た異種金属であるスパッタ粒子が
フィラメントに付着するのを防止できる。
【0013】(2)保持部材のフィラメント側の面をス
パッタ率の低い物質で被覆することにより、保持部材の
スパッタを防ぎ、そのスパッタ粒子がフィラメントに付
着するのを防止できる。
【0014】(3)保持部材のフィラメント側の面をフ
ィラメントと同じ物質で被覆することにより、これがス
パッタされてフィラメントに付着しても熱電子放出率に
影響を与えずに済む。
【0015】(4) 異種金属がフィラメントに付着す
るのを防止できるので、高融点金属のイオンビームの発
生量が容易に制御でき、常に安定した運転が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオン源の一実施例を示す概略構成図
である。
【図2】従来例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 プラズマ室 2 保持部材 3 ターゲット(カソード) 4 スパッタ率の低い物質あるいはフィラメントと同じ
物質 5 フィラメント 6 作動ガス 7 室壁(アノード) 9 グリッドシステム 10 イオンビーム 11 永久磁石

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラメントから放出される電子を磁場
    によってプラズマ室に閉じ込めてこれをプラズマ生成に
    利用し、このプラズマ中のイオンによってターゲットを
    スパッタリングしてスパッタ粒子を発生させ、イオン化
    したスパッタ粒子に電界を印加してイオンビームを発生
    するイオン源において、上記ターゲットを保持する保持
    部材を上記プラズマ室のほぼ中央に配置し、この保持部
    材をターゲット側から見て陰になる位置に上記フィラメ
    ントを配置すると共にその保持部材のフィラメント側の
    面をスパッタ率の低い物質あるいはフィラメントと同じ
    物質で被覆したことを特徴とするイオン源。
JP11596693A 1993-05-18 1993-05-18 イオン源 Pending JPH06325712A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11596693A JPH06325712A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 イオン源

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11596693A JPH06325712A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 イオン源

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Publication Number Publication Date
JPH06325712A true JPH06325712A (ja) 1994-11-25

Family

ID=14675550

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11596693A Pending JPH06325712A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 イオン源

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JP (1) JPH06325712A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009110506A1 (ja) * 2008-03-07 2009-09-11 三井造船株式会社 イオン源

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009110506A1 (ja) * 2008-03-07 2009-09-11 三井造船株式会社 イオン源

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