JPH10255675A - 負イオン源 - Google Patents

負イオン源

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JPH10255675A
JPH10255675A JP6054697A JP6054697A JPH10255675A JP H10255675 A JPH10255675 A JP H10255675A JP 6054697 A JP6054697 A JP 6054697A JP 6054697 A JP6054697 A JP 6054697A JP H10255675 A JPH10255675 A JP H10255675A
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diamond
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Abstract

(57)【要約】 【課題】負イオン源においてセシウム等のアルカリ金属
を用いず高強度負イオンビームを得る。 【解決手段】プラズマ生成用ガス導入パイプ3から負活
性ガスを導入しフィラメント5から放出される熱電子に
よるプラズマを発生させる。スパッタターゲット7の電
子放出部1に負電位にバイアスされているので、プラズ
マ中の正イオンにより、スパッタターゲット7はスパッ
タリングされる。電子放出部材には電子親和力の低いあ
るいは負の電子親和力を持つダイヤモンドを使う為負バ
イアス印加時には電子を放出しやすい。その結果、スパ
ッタターゲット7からスッタリングにより放出される粒
子が電子放出部1より電子を受け取り負イオンとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン加速装置あ
るいはイオン注入装置などに用いられる負イオン源に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の負イオン源は、例えば、
イオンビームを絶縁物へ注入を行う際のチャージアップ
防止や、高いエネルギー得るためのタンデム加速器への
入射ビーム用に用いられている。また、この種の負イオ
ン源には、プラズマスパッタ型と磁場制御型がある。
【0003】プラズマスパッタ型負イオン源として、例
えば、特開平8−7817号公報に開示されている。こ
のプラズマスパッタ型負イオン源は、図6に示すよう
に、イオン源チャンバ2の前方にはイオンビームを引き
出すイオンビーム引き出し口3が形成され、イオン源チ
ャンバ2の内表面にはイオン源チャンバ2を保護するラ
イナー10が設置されている。イオン源チャンバ2には
外部ボンベからキセノン(或いはアルゴン)ガスをイオ
ン源チャンバ2内に供給するプラズマ生成用ガスの導入
パイプ4が取り付けられている。イオン源チャンバ2内
には熱電子を放出するフィラメント5が導入端子6を介
して配置されており、キセノンガスはフィラメント5か
らの放出熱電子と衝突しプラズマとなる。イオン源チャ
ンバ2には発生させたい目的の元素を含む固体で形成さ
れているスパッタターゲット7が、スパッタターゲット
7の冷却を行う冷却軸体8に取り付けられており、この
冷却軸体8は絶縁フランジ9に支持されている。セシウ
ムリザーバ14はスパッタターゲット7の仕事関数を低
下させるセシウム蒸気を発生させる場所であり、セシウ
ムガスはガスの導入パイプ15を経てイオン源チャンバ
2内に導入される。この負イオン源の動作は、まず、ス
パッタターゲット7をイオン源チャンバ2に対し負電位
にバイアスし、キセノンプラズマ中の正イオンでスパッ
タターゲット7をスパッタリングする。また、イオン源
チャンバ2から引き出す負イオンの生成効率を向上させ
るために、セシウムリザーバ14からセシウムガスをガ
ス導入パイプ15を経てイオン源チャンバ2内に供給す
る。そして、フィラメント5から放出される熱電子と衝
突させてセシウムガスをプラズマ化し、正のキセノンイ
オンと共に正のセシウムイオンでスパッタターゲット7
をスパッタリングする。スパッタターゲット7から飛び
出した目的元素を含む粒子は正のセシウムイオンの中を
通るときに電子を受け取り負イオンが生成され、イオン
ビーム引き出し口3から引き出される。
【0004】また、このプラズマスパッタ型負イオン源
は、プラズマ生成用ガス導入パイプ4が、セシウムの付
着により目詰りを起さないように、導入パイプ4の開口
を覆うライナー10で被せ、セシウムが導入パイプ4の
開口に付着しないようにしている。
【0005】上述したプラズマスパッタ型負イオン源の
他の例として、特開平7−14536号公報に開示され
ている。このスパッタ型負イオン源は、図7に示すよう
に、イオン源チャンバ2にはプラズマとなるガスを導入
するプラズマ生成用ガスの導入パイプ4からキセノンガ
スが供給される。熱電子を放出するフィラメント5は導
入端子6を介してイオン源チャンバ2に配置され、放出
された熱電子は導入されたガスと衝突しプラズマを生成
する。イオン源チャンバ2の周囲にはプラズマを閉じ込
める永久磁石11が取り付けられている。
【0006】スパッタターゲット7は熱伝導性の良いM
o、Wで形成され、ターゲット7を冷却する冷却軸体8
と絶縁フランジ9でイオン源チャンバ2で支持されてい
る。負イオンとなるガスを生成するガス供給部12がイ
オン源チャンバ2の外部に設置されており、この二つは
ガス導入管13でつながれ、ガス導入管13はスパッタ
ターゲット7の方に向いて形成されている。セシウムリ
ザーバ14からは、スパッタターゲット7の仕事関数を
低下させるセシウムガスが導入される。
【0007】この装置の動作は、まず、ガス供給部12
からガスをガス導入管13を介してイオン源チャンバ2
内に導入し、スパッタターゲット7の表面に付着させ
る。この状態でさらにスパッタターゲット7にセシウム
を付着させ、プラズマ中の正イオンでスパッタリングす
る。スパッタターゲット7の表面にセシウムが付着する
ことにより、スパッタターゲット7の仕事関数が低下し
負イオンが発生しやすくなる。発生した負イオンは引き
出し電極16によって負イオンビームが引き出される。
【0008】この負イオン源の特徴は、GaPあるいは
InPで製作されたスパッタターゲット7の割れを防止
するために、ガス供給部12で固形のリンを加熱しリン
をスパッタターゲット7に供給している。
【0009】一方、磁場制御型負イオン源として、特開
平6−119895号公報に開示される。この負イオン
源は、図8に示すように、中間電極31ではアーク放電
によってプラズマが発生する。その前面部にはイオンビ
ームを通す開口部41を備えている。中間電極31の内
部には電子を放出するカソード32が配置され、また中
間電極31の外側には磁場を発生するソレノイドコイル
39が設けられている。中間電極31の周囲には冷却媒
体を流す冷却管40が配設されている。中間電極31の
前方には、プラズマ42を引き出すアノード33があ
り、その中央にはイオン引き出し口34を備えている。
中間電極31のアノード33の間には電気的な絶縁を行
うため、絶縁スペーサ38が設けられている。
【0010】また、中間電極31と対向した側において
アノード33のイオン引き出し口34に隣接した位置に
はアノード33の形状を非軸対称性にする半円状または
円盤の一部を切り抜いた形を持つ鉄片36が取り付けら
れている。アノード35の前方にはビームを引きだす引
出し電極35が設置され、その間には絶縁スペーサ37
が設置されている。
【0011】この磁場制御型負イオン源の動作は、ま
ず、カソード32とアノード33との間にアーク放電に
よってプラズマ42が生成され、このプラズマ42は、
中間電極31とアノード33との間に形成される磁場に
よって放電路の中心軸付近に強く閉じ込められる。プラ
ズマ42の周囲には負イオンが多く存在する。このとき
ソレノイドコイル39に流す電流を増加させるとプラズ
マ42の中心が放電路の中心軸から鉄片36側にずれて
いき負イオンの最も多く存在するプラズマ周辺領域をイ
オン引き出し口34のところに導くことが出来る。これ
により負イオンの生成を高めている。
【0012】この負イオン源では、イオン引き出し口3
4の付近に負イオンの多く存在する領域を形成するため
に、アノード33と中間電極31の中心軸をずらしてい
るが、最適な位置に決めるには何度も位置を変えて実験
しなければならなかった。そこで、これを解消するの
に、アノード33のイオン引き出し口34に隣接した位
置に半円状あるいは円盤の一部を切欠いた鉄片36を設
け、ソレノイドコイル39の電流を調節するだけで行な
えることを特徴としている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したガス導入パイ
プの詰りを解消した負イオン源やスパッタターゲット割
れを解消した負イオン源あるいはビームアライメントを
改良した負イオン源にしても、プラズマ中で生成される
負イオンの量は正イオンと比較して極端に少なく、ま
た、セシウム等を用いて負イオン生成部(スパッタター
ゲット等)の仕事関数を下げてもそこから発生する負イ
オンは十分に多くないため、生成される負イオンビーム
電流量が少ないという問題がある。このため高ドーズ量
を必要とする半導体基板へのイオン注入や高電流を必要
とする加速器に適用することが出来ない。
【0014】また、プラズマスパッタ型負イオン源の場
合、負イオン生成時にセシウム等のアルカリ金属やアル
カリ土類金属を用いるため、それを供給するリザーバタ
ンクやヒータを取り付けなくてはならないため装置の構
成を複雑にし、それによるトラブルが発生し易いという
問題もある。
【0015】さらに、負イオン生成時にセシウム等のア
ルカリ金属やアルカリ土類金属を用いるため、イオン源
チャンバ内部はこれら金属によって汚染され、たとえ、
内部にライナーを設けても、このライナーを定期的に清
掃しなければならない。いずれにしても、装置のメンテ
ナンス回数が多く稼働率を低下させるという欠点があ
る。
【0016】従って、本発明の目的は、イオン源チャン
バ内を汚染する要因となるアルカリ金属またはアルカリ
土類金属やこれら金属を気化するリザーバやヒータを使
わなくても大電流の負イオンビームが得られる負イオン
源を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
不活性ガス導入口とイオン引き出し口とを有するイオン
源チャンバと、このイオン源チャンバ内部に配置される
スパッタターゲットと、プラズマを発生させるために熱
電子を放出するフィラメントと、前記スパッタターゲッ
ト上に点在する電子放出部を備え、この電子放出部がア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属以外でかつ低い電子
親和力を持つプラズマスパッタ型の負イオン源である。
また、前記電子放出部材は、単結晶ダイヤモンドまたは
多結晶ダイヤモンドあるいはダイヤモンド状炭素である
ことが望ましい。
【0018】本発明の第2の特徴は、不活性ガス導入口
とイオン引き出し電極を有するイオン源チャンバと、こ
のイオン源チャンバ内部に配置されるスパッタターゲッ
トと、プラズマを発生させるために熱電子を放出するフ
ィラメントと、イオン種となるガスを供給する第一のガ
ス供給部と、前記スパッタターゲット上に電子放出部を
備え、この電子放出部がアルカリ金属またはアルカリ土
類金属以外でかつ低い電子親和力を持つプラズマスパッ
タ型の負イオン源である。また、前記第1の膜状の電子
放出部材は、単結晶ダイヤモンドまたは多結晶ダイヤモ
ンドあるいはダイヤモンド状炭素であることが望まし
い。
【0019】本発明の第3の特徴は、負イオンを引き出
す引き出し電極を有するイオン源チャンバと、イオン種
となるガスを供給する第2のガス供給部と、前記イオン
源チャンバ内に配置されるスパッタターゲットと、プラ
ズマを発生させるために熱電子を放出するフィラメント
と、前記スパッタターゲット上に電子放出部を備え、こ
の電子放出部がアルカリ金属またはアルカリ土類金属以
外でかつ低い電子親和力を持つプラズマスパッタ型の負
イオン源である。また、前記第2の膜状の電子放出部材
は、単結晶ダイヤモンドまたは多結晶ダイヤモンドある
いはダイヤモンド状炭素であることが望ましい。
【0020】本発明の第4の特徴は、熱電子を放出する
カソードと、このカソードに対向し中間電極を介して配
置されるアノードと、このアノードと前記カソードとの
間に形成され磁場により閉じ込まれるプラズマの周囲部
分に配置されるとともに前記プラズマ中の正イオンに電
子を与え負イオンに変換する電子放出部材と、前記負イ
オンを引き出す引き出し電極とを備える磁場制御型の負
イオン源である。また、前記電子放出部材は、単結晶ダ
イヤモンドまたは多結晶ダイヤモンドあるいはダイヤモ
ンド状炭素であることが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。
【0022】この発明は、ダイヤモンドが負の電子親和
力を持つことに着目しなされたものである。すなわち、
イオン源内の負イオンの発生させる部分に電子を供給す
る単結晶ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンドあるいはダ
イヤモンド状炭素などの膜を形成し負イオンの発生を増
加させる手段を設けたことである。これらダイヤモンド
部材は低いあるいは負の電子親和力を持つため、その部
材から電子放出現象が容易に起こる。そのためダイヤモ
ンド表面に近づいてきた原子・分子・イオンに電子を渡
しやすく、その結果イオン源内部に存在する正イオン・
原子・分子は容易に負イオンに変換され、イオン源から
多量の負イオンが引き出される。
【0023】図1(a)および(b)は本発明の第1の
実施の形態におけるプラズマスパッタ型の負イオン源を
説明するための断面図である。図1(a)に示すよう
に、イオン源チャンバ2の前方にイオンビームを引き出
すイオンビーム引き出し口3が形成され、かつ外部ボン
ベから不活性ガスをイオン源チャンバ2内に供給するプ
ラズマ生成用ガスの導入パイプ4が取り付けられてい
る。不活性ガスにはたとえばキセノンガスやアルゴンガ
スを用いる。イオン源チャンバ2内には熱電子を放出す
るフィラメント5が導入端子6を介して配置されてお
り、キセノンガスはフィラメント5からの放出熱電子と
衝突しプラズマが生成される。
【0024】スパッタターゲット7は発生させたい負イ
オンの元素を含む固体で出来ており、スパッタターゲッ
ト7の冷却を行なう冷却軸体8と絶縁フランジ9を介し
てイオン源チャンバ2に固定されている。このスパッタ
ターゲット7の上部には電子放出部1を設けている。こ
の電子放出部1は、例えば、単結晶ダイヤモンド、多結
晶ダイヤモンドあるいはダイヤモンド状炭素で形成され
ている。電子放出部1はスパッタターゲット7上に点在
するものであり、全面を覆っているわけではない。
【0025】次に、この負イオン源の動作を図1(a)
および(b)を参照して説明する。まず、スパッタター
ゲット7と電子放出部1をイオン源チャンバ2に対し負
電位にバイアスし、キセノンガスの導入により発生する
キセノンプラズマ中の正イオンでスパッタターゲット7
をスパッタリングする。スパッタターゲット7からスパ
ッタリングによりスパッタターゲット7を構成する元素
が飛び出す際、負電位にバイアスされた電子放出部1か
らは電子が放出される。電子放出部1は電子親和力の低
い、あるいは負の電子親和力を持つ単結晶ダイヤモン
ド、多結晶ダイモンドあるいはダイヤモンド状炭素で形
成されているので、電子を放出しやすくスパッタターゲ
ット7からスパッタリングにより放出される物質に電子
を与えやすい。
【0026】なお、この現象を理解し易いように、スパ
ッタターゲット7の材質に銅を、不活性ガスにキセノン
ガスを、電子放出部材に単結晶ダイヤモンドを用いた場
合の例に説明する。まず、図1(b)に示すように、キ
セノンプラズマ中の正キセノンイオン17は負バイアス
が印加されたスパッタターゲット7に向かい加速され、
スパッタターゲット7をスパッタリングする。このスパ
ッタリングによりスパッタターゲット7から材質である
銅原子18が放出される。この際負バイアスに印加され
た電子放出部1からは電子19を放出し、銅原子18は
この電子19と結合し負銅イオン20となる。スパッタ
ターゲット7には負バイアスが印加されているので負銅
イオン20はイオンビーム引き出し口3に向かい加速さ
れる。
【0027】このようにスパッタターゲット7に電子親
和力の低いあるいは負の電子親和力を持つ電子放出部1
を設けたので、汚染をもたらすセシウム等のアルカリ金
属やアルカリ土類金属を用いなくても大電流の負イオン
ビームを引き出すことが出来る。その結果、セシウム等
のアルカリ金属を蒸発させるリザーバやヒータが不要に
なるばかりかイオン源チャンバ2の内壁を保護するライ
ナーも不要となる。
【0028】図2は本発明の第1の実施の形態における
負イオン源の場合と従来のセシウムを用いた負イオン源
の場合における発生する負イオンビーム電流量とメンテ
ナンス間隔を示した比較表である。この比較表に示す発
生させた負イオンは銅、ボロン、砒素である。この結
果、本発明を適用することにより従来の方法よりビーム
電流強度で約2倍増加すること認められた。またメンテ
ナンス回数も従来の1/8に減らすことができた。
【0029】図3(a)および(b)は本発明の第2の
実施の形態におけるプラズマスパッタ型負イオン源を説
明するための断面図である。図3(a)に示すように、
イオン源チャンバ2にはプラズマとなるアルゴンやキセ
ノンなどの不活性ガスを導入する導入パイプ4と負イオ
ンを引き出す引き出し電極16とを具備する。また、イ
オン源チャンバ2には熱電子を放出し、導入したガスを
プラズマ化するフィラメント5と、スパッタターゲット
7と、負のイオン種となるガスを供給するガス供給部1
2と、ガス供給部12とイオン源チャンバ2を繋ぐガス
導入管13を具備する。さらに、スパッタターゲット7
の表面上は電子を放出する電子放出部材1aにて被覆さ
れている。
【0030】また、スパッタターゲット7は、熱伝導性
の良い物質、たとえばMo、Wで形成され、絶縁フラン
ジ9と冷却を行う冷却軸体8でイオン源チャンバ2に支
持されている。電子放出部材1は、例えば、単結晶ダイ
ヤモンド、多結晶ダイヤモンドあるいはダイヤモンド状
炭素で形成される。ガス供給部12にはたとえば固体リ
ンをいれオーブンにてガス化する。フィラメント5は導
入端子6を介してイオン源チャンバ2内に挿入されてい
る。ガス導入管13の出口はスパッタターゲット7の方
に向いて形成されている。さらに、イオン源チャンバ2
の周囲には、プラズマを閉じ込める永久磁石11が取り
付けられている。
【0031】次に、この負イオン源の動作を説明する。
まず、ガス供給部12からガス化したリンをイオン源チ
ャンバ2内に導入し、スパッタターゲット7上にある電
子放出部材1aの表面に付着させる。導入パイプ4から
供給されたアルゴン、またはキセノンガスはフィラメン
ト5から放出された熱電子によりプラズマ化する。この
とき、スパッタターゲット7と電子放出部材1aはイオ
ン源チャンバ2に対し負電位にバイアスされるため、こ
れら表面は正アルゴンイオンあるいは正キセノンイオン
および正リンイオンによりスパッタリングされる。そし
て、電子放出部材1aの表面に付着したリンはスパッタ
リングにより、電子放出部材1a表面から離れ、負電位
にバイアスされた電子放出部材1aから電子を受け取り
負リンイオンとなる。
【0032】この現象は、ガス導入管13の出口がスパ
ッタターゲット7や電子放出部材1aの方向を向いてい
るため、ガス供給部12から供給されるガス状のリン原
子21は、図3(b)に示すように、電子放出部材1a
上に付着する。一方、アルゴンプラズマ中の正アルゴン
イオン23は負バイアスが印加されたスパッタターゲッ
ト7や電子放出部材1aに向かい加速され、電子放出部
材1a上に付着したリン原子21をスパッタリングす
る。電子放出部材1aからは電子19を放出し、スパッ
タリングされたリン原子21はこの電子19と結合し負
リンイオン22となる。スパッタターゲット7には負バ
イアスが印加されているので、負リンイオン22は引き
出し電極16に向かい加速される。
【0033】このように負イオン源として、スパッタタ
ーゲット7に電子親和力の低いあるいは負の電子親和力
を持つ電子放出部材1aを設けたので、セシウム等のア
ルカリ金属を用いなくても大電流の負イオンビームを引
き出すことが出来る。ちなみに、従来のセシウムを用い
た負イオン源と比較するために、イオン種にリンを使用
して評価を行なったところ、従来の方法よるビーム電流
強度が0.87mAに対し、約2倍の2mAに増加する
結果が認められた。また、メンテナンス回数も従来が4
回/30日に対し、本発明では、1回/30日というよ
うに1/4に減らすことが可能なことが判明した。
【0034】図4(a)および(b)は本発明の第3の
実施の形態におけるプラズマスパッタ型負イオン源を説
明するための断面図である。この負イオン源は、図4に
示すように、フィラメント5からの熱電子と衝突しプラ
ズマを発生する不活性ガスの代りにイオン種となるガス
を供給するガス供給部12aを設けたことである。この
ガスには例えば水素ガスを用いている。それ以外は前述
の実施の形態の負イオン源と同じである。
【0035】また、ガス供給部12aと接続するガス導
入管13の出口は、スパッタターゲット7の方に向いて
形成されている。スパッタターゲット7は熱伝導性の良
い物質、たとえばMo、Wで形成され、絶縁フランジ9
と冷却を行う冷却軸体8でイオン源チャンバ2で支持さ
れている。さらに、スパッタターゲット7上には膜状の
電子放出部材1aが取り付けられている。この電子放出
部材1aは、例えば、単結晶ダイヤモンド、多結晶ダイ
ヤモンドあるいはダイヤモンド状炭素で形成される。
【0036】次にこの負イオン源の動作を説明する。ま
ず、ガス供給部12aから水素ガスをイオン源チャンバ
2内に導入し、フィラメント5から発生する熱電子との
衝突によって水素プラズマを発生させる。そして、スパ
ッタターゲット7と電子放出部材1aはイオン源チャン
バ2に対し負電位にバイアスされるため、これら表面は
正水素イオンが衝突する。この時電子放出部材1aから
は負電位にバイアスされているため電子が放出される。
すると、スパッタターゲット7や電子放出部材1aに衝
突した正水素イオンは電子を受け取り負イオンとなる。
電子放出部材1aは、電子親和力の低いあるいは負の電
子親和力を持つ単結晶ダイヤモンド、多結晶ダイヤモン
ドあるいはダイヤモンド状炭素を用いているので電子の
放出が容易である。その結果、負水素イオンの発生量が
多くなり、高強度負イオンビームを生成することが出来
る。
【0037】この現象は、図4(b)に示している。す
なわち、ガス供給部12aからは水素ガスを導入し、こ
の水素ガスを用いてプラズマを発生させている。そし
て、水素プラズマ中の正水素イオン24は負バイアスが
印加されたスパッタターゲット7や電子放出部材1aに
向かい加速される。負バイアスに印加されたダイヤモン
ド状炭素の電子放出部材1aからは電子19を放出し、
電子放出部材1aに近づいた正水素イオン24はこの電
子19と結合し負水素イオン25となる。スパッタター
ゲット7には負バイアスが印加されているので、負水素
イオン25はイオンビーム引き出し口に向かい加速され
る。
【0038】このようにスパッタターゲット7に電子親
和力の低いあるいは負の電子親和力を持つ電子放出部材
1aを設けたので、セシウム等のアルカリ金属を用いな
くても大電流の負イオンビームを引き出すことが出来
る。ちなみに、従来の負イオン源と比較する意味で実験
したところ、従来の方法よりビーム電流強度が100m
Aに対し、約2.5倍の250mAが得られた。一方、
従来の負イオン源ではメンテナンス回数が8回/60日
に対し、1/8以下の1回/60日に減らすことが可能
なことが判明した。
【0039】図5は本発明の第4の実施の形態における
磁場制御型デュオプラズマトロン負イオン源を説明する
ための断面図である。この磁場制御型負イオン源は、図
5に示すように、熱電子を放出するカソード32と、こ
のカソード32を内部に配置し前方に開口部41を有す
る中間電極31を備えている。また、プラズマ42中の
正イオンに電子を与え負イオン変換する電子放出部材1
bは、アノード33とカソードとの間に発生するプラズ
マ42の空間部を包むようにイオン源内に配置される。
さらに、このイオン源にはアノード33と絶縁スペーサ
38を介して負イオンビームを引き出すイオン引き出し
口34を有する引き出し電極35と、プラズマ42を閉
じ込めるソレノイドコイル39を備えている。
【0040】また、中間電極31の周囲には冷却媒体を
流す冷却管40が配設されている。中間電極31とアノ
ード33の間には電気的な絶縁を行うため絶縁スペーサ
38が設けられている。中間電極31とアノード33の
対向した空間部分に設けられる電子放出部材1bは、単
結晶ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンドあるいはダイヤ
モンド状炭素で形成される。
【0041】次に、この磁場制御型負イオン源の動作を
説明する。カソード32とアノード33との間にはアー
ク放電によってプラズマ42が生成されると、このプラ
ズマ42は、中間電極30とアノード35との間に形成
される磁場によって放電路の中心軸付近に強く閉じ込め
られる。プラズマ42の周囲には電子放出部材1bが存
在する。通常のプラズマにはその周囲に負イオンが存在
するがその量はわずかである。
【0042】電子放出部材1bの材質には電子親和力の
低いあるいは負の電子親和力を持つ単結晶ダイヤモン
ド、多結晶ダイヤモンドあるいはダイヤモンド状炭素を
用いているので、電子放出部材1bは電子を放出しやす
く、他のものに電子を与えやすい。このためプラズマ4
2の周囲に生成される負イオンは多くなる。その結果イ
オン源から引き出される負イオンは多くなり大電流負イ
オンビームを引き出すことが出来る。電子放出部材1b
は中間電極31とアノード33の一部につけても負イオ
ンの生成を増加させることが出来るが、なるべく多くの
部分を電子放出部材1bで覆った方が負イオン生成には
好ましい。
【0043】ちなみに、従来の磁場制御型デュオプラズ
マトロン負イオン源と比較するために、本負イオン源で
実験してみた。なお、このとき発生させた負イオンは水
素、酸素である。この結果、従来の方法では、ビーム電
流強度が100μAに対し、265μAが得られ約2.
5倍増加すること認められた。また、酸素の場合も、2
00μAに対し480μAが得られた。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、プラズマ
中の正イオンに電子を与え負イオンに変換させる電子親
和力の低いあるいは負の電子親和力を持つ単結晶ダイヤ
モンド、多結晶ダイヤモンド、ダイヤモンド状炭素を用
いた電子放出部材を設けることによって、高強度負イオ
ンビームが得られ、高ドーズ注入や高電流を必要とする
加速器に適用することが出来るという効果がある。
【0045】また、イオン源チャンバ内を汚染するガス
のセシウム等のアルカリ金属を用いることがないので、
イオン源チャンバの清掃の頻度が少なくなり、装置の稼
働率が向上するという効果がある。さらに、それに伴な
いアルカリ金属用のリザーバタンクやアルカリ金属をガ
ス化するヒータを必要とせず、これにより装置のコスト
を下げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるプラズマス
パッタ型の負イオン源を説明するための断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における負イオン源
の場合と従来のセシウムを用いた負イオン源の場合にお
ける発生する負イオンビーム電流量とメンテナンス間隔
を示した比較表である。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるプラズマス
パッタ型負イオン源を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態におけるプラズマス
パッタ型負イオン源を説明するための断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における磁場制御型
デュオプラズマトロン負イオン源を説明するための断面
図である。
【図6】従来の一例におけるプラズマスパッタ型負イオ
ン源を示す断面図である。
【図7】従来の他の例におけるプラズマスパッタ型負イ
オン源を示す断面図である。
【図8】従来の磁場制御型デュオプラズマトロ負イオン
源の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電子放出部 1a,1b 電子放出部材 2 イオン源チャンバ 3,34 イオン引き出し口 4,15 導入パイプ 5 フィラメント 6 導入端子 7 スパッタターゲット 8 冷却軸体 9 絶縁フランジ 10 ライナー 11 永久磁石 12,12a ガス供給部 13 ガス導入管 14 セシウムリザーバ 16,35 引き出し電極 17 正キセノンイオン 18 銅原子 19 電子 20 負銅イオン 21 リン原子 22 負リンイオン 23 正アルゴンイオン 24 正水素イオン 25 負水素イオン 31 中間電極 32 カソード 33 アノード 36 鉄片 37,38 絶縁スペーサ 39 ソレノイドコイル 40 冷却管 41 開口部 42 プラズマ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガス導入口とイオン引き出し口と
    を有するイオン源チャンバと、このイオン源チャンバ内
    部に配置されるスパッタターゲットと、プラズマを発生
    させるために熱電子を放出するフィラメントと、前記ス
    パッタターゲット上に点在する電子放出部を備え、この
    電子放出部がアルカリ金属またはアルカリ土類金属以外
    でかつ低い電子親和力を持つことを特徴とするプラズマ
    スパッタ型の負イオン源。
  2. 【請求項2】 前記電子放出部材は、単結晶ダイヤモン
    ドまたは多結晶ダイヤモンドあるいはダイヤモンド状炭
    素であることを特徴とする請求項1記載のプラズマスパ
    ッタ型の負イオン源。
  3. 【請求項3】 不活性ガス導入口とイオン引き出し電極
    を有するイオン源チャンバと、このイオン源チャンバ内
    部に配置されるスパッタターゲットと、プラズマを発生
    させるために熱電子を放出するフィラメントと、イオン
    種となるガスを供給する第一のガス供給部と、前記スパ
    ッタターゲット上に電子放出部を備え、この電子放出部
    がアルカリ金属またはアルカリ土類金属以外でかつ低い
    電子親和力を持つことを特徴とするプラズマスパッタ型
    の負イオン源。
  4. 【請求項4】 前記第1の膜状の電子放出部材は、単結
    晶ダイヤモンドまたは多結晶ダイヤモンドあるいはダイ
    ヤモンド状炭素であることを特徴とする請求項3記載の
    プラズマスパッタ型の負イオン源。
  5. 【請求項5】 負イオンを引き出す引き出し電極を有す
    るイオン源チャンバと、イオン種となるガスを供給する
    第2のガス供給部と、前記イオン源チャンバ内に配置さ
    れるスパッタターゲットと、プラズマを発生させるため
    に熱電子を放出するフィラメントと、前記スパッタター
    ゲット上に電子放出部を備え、この電子放出部がアルカ
    リ金属またはアルカリ土類金属以外でかつ低い電子親和
    力を持つことを特徴とするプラズマスパッタ型の負イオ
    ン源。
  6. 【請求項6】 前記第2の膜状の電子放出部材は、単結
    晶ダイヤモンドまたは多結晶ダイヤモンドあるいはダイ
    ヤモンド状炭素であることを特徴とする請求項5記載の
    プラズマスパッタ型の負イオン源。
  7. 【請求項7】 熱電子を放出するカソードと、このカソ
    ードに対向し中間電極を介して配置されるアノードと、
    このアノードと前記カソードとの間に形成され磁場によ
    り閉じ込まれるプラズマの周囲部分に配置されるととも
    に前記プラズマ中の正イオンに電子を与え負イオンに変
    換する電子放出部材と、前記負イオンを引き出す引き出
    し電極とを備えることを特徴とする磁場制御型の負イオ
    ン源。
  8. 【請求項8】 前記電子放出部材は、単結晶ダイヤモン
    ドまたは多結晶ダイヤモンドあるいはダイヤモンド状炭
    素であることを特徴とする請求項7記載の磁場制御型の
    負イオン源。
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