JPH06324557A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH06324557A
JPH06324557A JP5111824A JP11182493A JPH06324557A JP H06324557 A JPH06324557 A JP H06324557A JP 5111824 A JP5111824 A JP 5111824A JP 11182493 A JP11182493 A JP 11182493A JP H06324557 A JPH06324557 A JP H06324557A
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JP
Japan
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potential
photoconductor
fuzzy
value
coefficient
Prior art date
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Pending
Application number
JP5111824A
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English (en)
Inventor
Takeshi Morishita
武志 森下
Kunio Yamada
邦夫 山田
Kiyotaka Ishikawa
清孝 石川
Koji Miyagi
孝司 宮城
Kimito Omori
公人 大森
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP5111824A priority Critical patent/JPH06324557A/ja
Publication of JPH06324557A publication Critical patent/JPH06324557A/ja
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成装置において如何なる条件下におい
ても最適な電位制御量を得て、常に高精度、安定性かつ
頑強性にとんだ電位制御を行うことができる画像形成装
置を提供すること。 【構成】 感光体の表面を帯電させる帯電器と、電位制
御量に応じて帯電器を制御して感光体の表面電位を変化
させるグリッド電源10と、状態量(グリッド電圧設定
値,表面電位)に基づきファジイ推論により一つの係数
を推論するファジイ推論部13と、このファジイ推論部
13により求められた係数及び状態量に基づき予め決め
られた計算式により感光体の最適な表面電位を維持する
ための電位制御量を決定する制御量決定部14とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機やレーザープリ
ンターのような電子写真方式の画像形成装置に関し、特
に、高精度かつ安定した帯電電位制御を行う画像形成装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置において
は、一般に感光体の表面を一様に一定電位に帯電させ、
出力すべき画像に対応する光で感光体の表面を露光して
静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーにより現像し
てトナー像を得、このトナー像を用紙上に転写したのち
定着することにより目的とする画像を得ている。
【0003】この電子写真方式の画像形成装置において
は、各工程において画質の高い画像を得るための望まし
い動作条件が存在する。たとえば、帯電工程において
は、望ましい帯電電位が存在し、現像工程においては望
ましい現像バイアスが存在する。
【0004】しかしながら、この望ましい動作条件は、
温度や湿度の変化、或いは、累積複写枚数の増加等の外
的要因によって逐次変化するものであるため、本来は、
これらの外的要因の状態に合わせて動作条件を調整する
必要がある。しかしながら、サービスマンが定期的にこ
のような調整を行うことは煩雑であるし、また、調整作
業自体が経験と熟練を要するのあるため、このような逐
次調整は実際的ではない。そこで通常は代表的な外的要
因の状態を仮定して、この外的要因の状態に合わせて動
作条件を設定していた。このため、外的要因の状態が変
化したような場合には、画像形成装置の動作条件が最適
条件から外れて出力画像の画質が劣化するという問題が
生じる。そこで従来は、画質の劣化が許容できないレベ
ルになった時点でサービスマンが動作条件を再調整して
いた。或いは、全く対処せずに画貿の低下を放置してし
まう場合もあった。
【0005】そこで、このような問題を解決するため
に、外的要因の状態に応じて画像形成装置の動作条件を
制御することが提案されている。
【0006】たとえば、帯電電位制御をする際には、望
ましい帯電電位は、種々の外的要因、すなわち温度、湿
度、累積複写枚数等によって異なってくる。このため従
来は温度、湿度、累積複写枚数や表面電位と電位制御量
の関係づけを計算式を用いて帯電電位制御を行ってい
た。しかし、温湿度や累積複写枚数等の外的要因と電位
制御量の関係は複雑であり、現状の技術レベルでは十分
な物理的数式モデル化はなされていない。
【0007】なお、モデル化のために、従来から近似式
を用いた定量化などが行われているが、静電気的プロセ
スが主である電子写真技術では、通常、種々の外的要
因、すなわち温度、湿度、累積複写枚数などと、最適な
帯電器の設定電圧、表面電位との関係は極めて複雑で非
線形的であるため、十分な定量化はなされていない。
【0008】非線形な関係を取り扱うための方法として
は、ルックアップテーブル方式を用いることが行われて
いるが、静電気的プロセスが主である電子写真技術の場
合、非常に複雑な関係をテーブルによって表現しなけれ
ばならないため、十分な精度を持ったルックアップテー
ブルを作成することは事実上不可能であった。なぜなら
ば、ルックアップテーブルを埋める各要素は、それぞれ
実験データに基づいて決定しなけれぱならず、しかも極
めて大きなルックアップテーブルが必要となるため、膨
大な実験データを採取しなければならなかったからであ
る。
【0009】このような問題を解決するための手段とし
て、ファジイ推論を使用して各種の外的要因から制御量
を算出することが特開平3−10269号公報に開示さ
れている。同公報に記載の画像形成装置においては、複
写機制御システムに内包されている複雑な関係、たとえ
ば温度、湿度、累積複写枚数や表面電位と電位制御量の
関係を、複写機制御システムに内包されているあいまい
情報としてファジイルールやメンバーシップ関数を用い
てモデル化することでそれらを関係付ける構成を用いて
いる。
【0010】しかし、温度、湿度、累積複写枚数や表面
電位と電位制御量の関係は、複写機によって特性が異な
ったり、ユーザの複写機の使用状況によって大きく異な
る。さらにファジィ理論は、ファジイ演算部への入力が
あいまいな情報で良いというわけではなく、入力に真値
との誤差を含んでいる場合は誤差を含んだファジイ推論
結果を出力してしまい、必ずしも良好なファジイ推論結
果を得られない。
【0011】ところが上記公報に記載の従来の技術で
は、温度、湿度、累積複写枚数や表面電位を入力として
電位制御量を直接ファジイ論理を用いて演算していたた
め、入力に真値とのズレを生じた場合は、必然的にズレ
を含んだファジイ推論結果となっていた。このような推
論結果を直接帯電電位設定値としてした場合には、適切
で安定した帯電制御を行うことは困難である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑みて案出されたものであって、画像形成装置において
如何なる条件下においても最適な電位制御量を得て、常
に高精度、安定性かつ頑強性にとんだ電位制御を行うこ
とができる画像形成装置を提供することを目的とする。
すなわち、機差によって特性が異なったり、ユーザの複
写機の使用状況が大きく異なったり、ファジイ演算部へ
の入力に真値との誤差が含まれているような場合でも、
常に良好なファジイ推論結果が得られ、適切で安定した
帯電制御が実行できることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、前記目的を達成するため、感光体の表面を帯電させ
る帯電手段と、電位制御量に応じて前記帯電手段を制御
して前記感光体の表面電位を変化させる制御手段と、前
記感光体の表面電位を制御するための状態量を検知する
ための状態量検知手段と、該状態量検知手段により検知
された状態量に基づきファジイ推論により一つの係数を
推論するファジイ推論部と、該ファジイ推論部により求
められた係数及び前記状態量に基づき予め決められた計
算式により前記感光体の最適な表面電位を維持するため
の電位制御量を決定する制御量決定手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明においては、電位制御量を算出するため
の状態量検知手段からの状態量をファジイ推論部に入力
し電位制御量を直接算出するのではなく、電位制御量を
求めるための予め決められた計算式の係数をファジイ推
論する。
【0015】ファジィ理論を用いて推論する計算式の係
数は、たとえば、感光体の暗減衰曲線の変化率に相当す
る係数である。暗減衰曲線の変化率に相当するこの係数
は、温度、湿度、累積複写枚数、帯電電位の変化が大き
くても、あまり大きな変化を示さないという大きな特徴
を持っている。ファジィ演算手段からの出力は、感光体
の表面電位を制御するための帯電器の設定電圧を決定す
る計算式の係数の値である。電位制御量を算出する所望
の計算式の係数値をファジィ論理を用いて推論すること
で最適な制御量を決定し、この制御量をグリッド電圧設
定値として帯電器のグリッド電源を制御する。
【0016】上述したように、暗減衰曲線の変化率に相
当する係数は、環境や動作条件の影響を受けにくいの
で、電位制御系の入力情報源である温度、湿度、累積複
写枚数、帯電電位等が、さまざまな条件の変化による何
らかの原因で理想的な値と大きく差異を生じた場合に
も、従来技術のように演算誤差が増大することなく、高
精度の電位制御が実現できる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例に基づいて
本発明の特徴を具体的に説明する。
【0018】図1は、本発明の画像形成装置の実施例の
概略構成を示す模式図である。
【0019】画像形成装置1においては、矢印方向に回
転するドラム状の感光体2の外周に沿って、帯電器とし
てのスコロトロン型の高圧ユニット3、電位センサ4、
現像器5、転写器 (図示せず) 、クリーニング装置6、
イレーズランプ7等が順次配置されている。
【0020】図2は、高圧ユニット3に対する給電機構
を示す模式図である。
【0021】高圧ユニット3は、感光体2の軸方向(紙
面に垂直な方向)に沿って伸延する放電ワイヤ3a,3
aと、放電ワイヤ3a,3aの感光体2とは反対側を覆
う接地されたシールド材3bと、シールド材3bの感光
体2側の面を覆うグリッド3cとを備えている。高圧ユ
ニット3の放電ワイヤ3a,3aには、高圧電源8によ
り適当な高電圧が印加されて定電流が流れ、グリッド3
cには、バイアス回路9からグリッド電圧が印加され
る。バイアス回路9は、グリッド電源10とグリッド電
圧設定部11とから構成されており、バイアス回路9か
らグリッド3cへの印加電圧は、後述するように、グリ
ッド電圧設定部11により、画像形成装置内の温度、湿
度、累積複写枚数、帯電電位等の各状態に応じて制御さ
れ、感光体2の表面が所望の電位に帯電される。
【0022】図3は、上述した画像形成装置における表
面電位の制御系を模式的に示すブロック図である。
【0023】高圧ユニット3により帯電された感光体2
の表面電位は電位センサ4により測定され、この測定結
果はA/Dコンバータ12に供給されデジタル信号に変
換される。また、バイアス回路9のグリッド電圧設定部
11からのグリッド電圧設定値もA/Dコンバータ12
に供給されデジタル信号に変換される。なお、電位セン
サ4は、感光体2の表面の決まった任意の一点を測定す
る。また、測定と同時にグリッド電圧設定値もA/Dコ
ンバータ12に入力される。但し、複数の測定ポイント
を用いて、それらの情報を平均等の演算をそれぞれ施
し、グリッド電圧設定値、表面電位の情報としてもよ
い。
【0024】A/Dコンバータ12からの表面電位及び
グリッド電圧設定値を示すデジタル信号はファジイ推論
部13に入力され、制御量決定部14で使用される係数
の値を出力する。制御量決定部14は、この係数と状態
量(グリッド電圧設定値、表面電位)に基づいて、予め
決められた式を使用して電位制御量を算出決定し、グリ
ッド制御量を出力する。なお、ファジイ推論部13及び
制御量決定部14の詳細については後述する。グリッド
制御量を示すデジタル信号は、D/Aコンバータ15に
よりアナログ信号に変換され、このアナログのグリッド
制御量に基づいてグリッド電圧設定部11にグリッド電
圧が設定され、グリッド電源10を用いて感光体2の表
面電位が制御される。なお、ファジイ推論部13では後
述するファジイルール及びメンバーシップ関数等も記憶
する。
【0025】次に、感光体2の表面電位に影響を与える
各種の外的要因について検討する。
【0026】コロトロンのような高圧ユニットにより感
光体の表面を或る電位に帯電させたのち、光の当たらな
い場所に放置すると、表面電位は時問と共に減衰する。
この現象を暗減衰というが、環境や帯電電位が異なれば
この特性は変化する。図4は、所定のチャージ電流をコ
ロトロンに流し、所定のグリッド電圧をグリッドに印加
し、感光体が或る電位に帯電した後、時間と共に帯電電
位が減衰している様子を表したグラフである。同図
(a)は環境が異なる場合の暗減衰特性を示し、同図
(b)は帯電電位が異なる場合の暗減衰特性を示す。
【0027】図4(a)において、TH H は高温高湿
の環境の特性、TL L は低温低湿の環境の特性、TM
M は通常の環境下での特性であり、環境が変化した場
合の暗減衰特性である。同図(b)においては、帯電電
位を可変した場合の特性を示し、高電位ではVH 、通常
電位ではVM 、低電位ではVL のような暗減衰量の特性
を示す。これらの感光体特性を決める状態量(温度,湿
度,帯電電位)と暗減衰率の関係は、非線形的要素を含
み、現在の技術レベルでは数式による定量的なモデル化
は困難である。しかし、ファジィ理論を用いてそれらの
関係を言語表現的にモデル化することは極めて容易であ
る。
【0028】そこで本発明においては、グリッド電圧設
定部11からのグリッド電圧設定値と、感光体2の表面
電位を測定する電位センサ4からのそれぞれの情報が、
A/Dコンバータ12を介してデジタル信号にそれぞれ
変換される。これらの信号は、ファジイ推論部13に入
力され、制御量決定部14で使用される係数の値を出力
する。以下にこの係数値の推論法を説明する。
【0029】図5(a),(b)は、ファジイ推論部1
3で用いられる前件部メンバーシップ関数をそれぞれ示
すものである。これらのメンバーシップ関数は、図4の
感光体の暗減衰特性からそれぞれ作成されたものであ
る。図5(a),(b)において横軸は、グリッド電
圧、表面電位をそれぞれ示しており、縦軸はファジイラ
ベルの度合いをそれぞれ示す。なお、ファジイラベルに
ついては、後述する。
【0030】図5(a)のPaはグリッド電圧が大きい
ファジイ集合を表し、同様にZa,Naはグリッド電圧
が普通、小さいファジイ集合を表す。したがって、縦軸
は、ファジイ集合Pa,Za,Naの度合いを表し、横
軸は、グリッド電圧についての台集合の要素であること
を表している。
【0031】また図5(b)についても同様に、縦軸は
各ファジイ集合の度合いをそれぞれ示し、横軸は、表面
電位についての台集合の要素であることを表している。
【0032】図6は、ファジイ推論に用いられる後件部
メンバーシップ関数を示しており、Pは暗減衰率に相当
する係数が大きいファジイ集合、Zは暗減衰率に相当す
る係数が普通なファジイ集合、Nは暗減衰率に相当する
係数が小さいファジイ集合であり、縦軸はファジィ集合
P,Z,Nである度合いを表し、横軸は、暗減衰率に相
当する係数の台集合の要素であることを表している。
【0033】図5及び図6で用いたPa,Za,Na,
Pb,Zb,Nb,P,Z,Nはファジイラべルと呼ば
れるものであり、それぞれのファジイ集合を示してい
る。
【0034】これらのメンバーシップ関数に基ずいてフ
ァジイ推論が行われるが、このファジイ推論の演算に使
用するプロダクションルールは、If(前件部)〜Th
en(後件部)〜形式のルールであり、図7に示すルー
ルテーブルによってルールが構成されている。
【0035】ファジイ推論部13に入力された信号は、
それぞれの前件部メンバーシップ関数に入力され、図7
に示されるルールテーブルに対応した各ファジイラベル
の各々の度合いがメンバーシップ値として求められる。
【0036】いま、グリッド電圧をαとすると、このグ
リッド電圧αに対応したメンバーシップ値は、図5
(a)から明らかなように、メンバーシップ関数Zaの
値が例えば0.7、メンバーシップ関数Naの値が例え
ば0.3というようにそれぞれ求まる。また、表面電位
をβとすると、同様に図5(b)から明らかなように、
Zbが0.9、Nbが0.1というようにそれぞれ求ま
る。
【0037】ここでは、図7のルールテーブルに基ずい
て、各メンバーシップ値の論理積をとるMIN演算が行
われる。たとえば、図5(a),(b)の前件部のファ
ジイラベルの組み合わせにおいては、図7のルールテー
ブルにより後件部のメンバーシップ関数でNのファジイ
ラベルが選択される組み合わせは、(Na,Nb),
(Za,Nb),(Na,Zb)であり、それぞれのメ
ンバーシップ関数の論理積を行うと0.1,0.1,
0.3となる。次に、図6のNの集合でこれらの各度合
いを持つ集合について論理和をとることにより、Nのフ
ァジイ集合は0.3と求まる。同様に図6のZについて
は0.7、Pについては0となる。
【0038】この演算により求められたファジイ集合
は、図6におけるお互い重ね合わせられた斜線部のよう
になる。このファジイ集合の重心を求めた値αβ、例え
ば、1.68が得られる。この値が制御量決定部14で
使用される係数値として制御量決定部14に入力され
る。
【0039】制御量決定部14は、状態量、すなわち、
グリッド電圧及び表面電位からファジイ推論することに
より得た係数αβを入力すると共に、以下の式(1),
(2)に基づいて状態量と現像位置電位設定値を使用し
てグリッド電源10を制御する値であるグリッド制御量
を決定する。
【0040】 現像位置電位予測値= グリッド電圧−αβ×(グリッド電圧−電位センサ位置電位)・・・(1) グリッド制御量= グリッド電圧値−GAIN×(現像位置電位予測値−現像位置電位設定値) ・・・ (2) グリッド電圧、電位センサ位置電位、現像位置電位予測
値、現像位置電位設定値の関係を図8に示す。
【0041】式2で用いられているGAINは、例えば
ユーザが複写を終了した後や複写を始める直前に所望の
タイミングで、図9に示すように、グリッド電圧を少な
くとも2段階に変化させた時のグリッド電圧(グリッド
電圧値1,グリッド電圧値2)と表面電位(電位センサ
位置電位1,電位センサ位置電位2)のそれぞれの変化
の比であり、以下の式(3)で求められる。
【0042】 GAIN=(グリッド電圧値1−電位センサ位置電位1) /(グリッド電圧値2−電位センサ位置電位2) = 電位差1/電位差2 ・・・ (3) これにより、環境の変化や経時の変化等によって感光体
の特性が変化した場合のグリッド電圧値の補正分を感光
体の特性に合わせて可変することになり、常に適切なグ
リッド電圧値の補正分がこの係数GAINによって演算
される。
【0043】以下に、制御量の具体的な演算方法を述べ
る。但し、−Vは負電圧のボルト値である。
【0044】例えば、図8に示すように、今グリッド電
圧αが690(−V)、電位センサ位置電位βが646
(−V)、現像位置電位設定値が600(−V)、GA
INが1であったとき、現像位置電位予測値は、上記式
(1)から、 690−1.68×(690−646)=616(−
V) となる。現像位置電位設定値は600(−V)であるの
で、現像位置電位予測値は目標値よりも(616−60
0)(−V)だけ高くなっている。そこで、この差分だ
けグリッド電圧を下げる必要がある。したがって、グリ
ッド制御量は 690−1×(616−600)=674(−V) となる。
【0045】なお、ここでは説明を簡単にするために、
GAIN=1としたが、実際には、図9に示すように、
暗減衰曲線の傾斜が異なっているので、現像位置で設定
値より(616−600)(−V)だけ高い場合に、単
にグリッド電圧を(616−600)(−V)だけ低く
しただけでは、現像位置で設定値に達しない。そこで実
際には係数GAINを導入してグリッド電圧の補正を行
っている。
【0046】上述のようにして得られたグリッド制御量
のデジタル信号をD/Aコンバータ103によりアナロ
グ信号に変換し、この出力値に基ずいてグリッド電源7
を用いて感光体の表面電位が制御され、現像位置の電位
が設定値600(−V)に対し一定に保たれる。
【0047】ここで、式(1)の係数αβは、図4の暗
減衰曲線の変化率に相当する係数であり、温湿度、帯電
電位の変化が大きくても、あまり大きな変化を示さない
という大きな特徴を持つ。例えば、実験的に明らかであ
るが、一定に帯電をさせた感光体において高温多湿と低
温低湿の暗減衰曲線の変化率の変化を比べると、変化率
は1.597から1.806に変化する程度であり、両
者の差は0.209でしかない。
【0048】暗減衰の変化率は、 暗減衰の変化率=(グリッド電圧−現像位置電位)/
(グリッド電圧−電位センサ位置電位) で表される。
【0049】本発明では、この暗減衰曲線の変化率に相
当する係数をファジイ推論を用いて推論しているため
に、電位制御において従来に見られない頑強性を有して
いる。これにより、電位制御系の入力である状態量に何
らかの原因で真値との誤差を生じた場合も、従来技術の
ように演算値を極度に間違えることなしに、電位制御誤
差を大幅に抑えることができる。
【0050】例えば、急激な温度或いは湿度の変化や、
複写機の立上げ時のウォームアップ不足や、複写機の過
激な使われ方等のさまざまな条件の変化により、本来表
面電位βが646(−V)と得られるところを、651
(−V)と誤差を含んだ値で入力されると、実験によれ
ば、従来のように入力の状態量から直接ファジイ推論に
よって電位制御量を推論する方式を用いると、電位制御
量はほぼ702(−V)と推論される。しかし、本発明
によれば、ファジイ推論によって式(1)の係数αβが
1.65と推論され、その結果、式(1),(2)から
電位制御量はほぼ664(−V)と演算される。いま、
表面電位βが646(−V)の電位のとき理想的な電位
制御量は674(−V)であるから、入力信号の誤差が
この例のように入力されたとき、電位制御量の誤差の絶
対値は、従来の技術に比べ、28(V)から10(V)
とおよそ3分の1と大幅に抑えることができた。
【0051】
【発明の効果】この発明は、さまざまな環境下における
感光体の特性の暗減衰率をファジイ推論を用いてモデル
化し、電位制御量を算出する計算式の係数を推論しグリ
ッド電圧設定値を演算し表面電位の制御を行うことによ
り、いかなる環境変動等に対しても、また入力情報に誤
差が含まれていても常に最適にかつ、安定した帯電量を
制御できる。しかも、入出力関係のモデル化が極めて容
易であるので開発工数が大幅に効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の実施例の概略構成を
示す模式図である。
【図2】 高圧ユニット3に対する給電機構を示す模式
図である。
【図3】 画像形成装置における表面電位の制御系を模
式的に示すブロック図である。
【図4】 感光体の暗減衰特性を示すグラフである。
【図5】 ファジイ推論部で用いられる前件部メンバー
シップ関数を示すグラフである。
【図6】 ファジイ推論に用いられる後件部メンバーシ
ップ関数を示すグラフである。
【図7】 ルールテーブルを示す説明図である。
【図8】 現像位置電位設定動作を説明するためのグラ
フである。
【図9】 グリッド電圧と暗減衰特性の傾斜との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1:画像形成装置、2:感光体、3:高圧ユニット、3
a:放電ワイヤ、3b:シールド材、3c:グリッド、
4:電位センサ、5:現像機、6:クリーニング装置、
7:イレーズランプ、8:高圧電源、9:バイアス回
路、10:グリッド電源、11:グリッド電圧設定部、
12:A/Dコンバータ、13:ファジイ演算部、1
4:制御量決定部、15:D/Aコンバータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮城 孝司 神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロッ クス株式会社内 (72)発明者 大森 公人 神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロッ クス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体の表面を帯電させる帯電手段と、 電位制御量に応じて前記帯電手段を制御して前記感光体
    の表面電位を変化させる制御手段と、 前記感光体の表面電位を制御するための状態量を検知す
    るための状態量検知手段と、 該状態量検知手段により検知された状態量に基づきファ
    ジイ推論により一つの係数を推論するファジイ推論部
    と、 該ファジイ推論部により求められた係数及び前記状態量
    に基づき予め決められた計算式により前記感光体の最適
    な表面電位を維持するための電位制御量を決定する制御
    量決定手段と、を有することを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記状態量検知手段が、少なくとも前記
    帯電手段の設定電圧と前記感光体の表面電位を検出する
    ものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記係数が、前記感光体の暗減衰曲線の
    変化率に相当する係数であることを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載の画像形成装置。
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