JPH06323984A - 腐食監視方法及び監視装置並びにこれを用いた原子力プラント - Google Patents

腐食監視方法及び監視装置並びにこれを用いた原子力プラント

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JPH06323984A
JPH06323984A JP5111303A JP11130393A JPH06323984A JP H06323984 A JPH06323984 A JP H06323984A JP 5111303 A JP5111303 A JP 5111303A JP 11130393 A JP11130393 A JP 11130393A JP H06323984 A JPH06323984 A JP H06323984A
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corrosion
monitoring method
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impedance
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JP5111303A
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Atsushi Watanabe
敦志 渡辺
Masanori Takahashi
正典 高橋
Hidefumi Ibe
英史 伊部
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の第1の目的は、原子炉内機器表面の腐
食状態を検出する腐食監視方法及び監視装置を提供する
ことにある。本発明の第2の目的は、原子炉内機器表面
の減肉などの異常を未然に予測し、原子炉の健全性と安
全性を向上させる腐食監視方法及び監視装置を提供する
ことにある。 【構成】燃料棒被覆管1と炉水中に設置した電極6はケ
−ブル8を介して腐食監視装置7に電気的に接続されて
いる。腐食監視装置7は、燃料棒被覆管1と電極6とで
形成される電気回路の周波数応答特性から被覆管表面の
酸化被膜のインピ−ダンスを測定するインピ−ダンス測
定装置71と、インピ−ダンス測定装置71の測定結果
から燃料棒被覆管1表面の腐食状態を検出する腐食状態
検出装置72と、腐食状態検出装置72の検出結果の表
示及び記録を行なう表示装置73及び記録装置74とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腐食監視方法及び監視
装置に係り、特に原子炉内機器の腐食監視に好敵な腐食
監視方法及び監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の燃料棒が存在する炉心
部は、炉水中の溶存酸素、水の放射線分解により生成す
る過酸化水素、各種ラジカル等の酸化種が豊富である。
酸素、過酸化水素は燃料棒表面に酸化被膜を生成し、常
に放射線が照射されるため酸化被膜は著しく成長する。
一般に、酸化被膜は材料の防食性を増加するものである
が、被膜組成や厚さの不均一部分、被膜の剥離部分は十
分な防食効果が得られず、むしろ局部的に腐食する可能
性が高くなる。
【0003】また、原子炉の上部と下部では酸化種の濃
度、放射線の強度、熱流速等の環境に差があるため、燃
料棒被覆管の局部電池作用による腐食が懸念される。
【0004】原子炉内機器の健全性をモニターする従来
技術としては、特開平4−122894号公報に記載の
ものが有る。同公報には、炉内に設置した基準電極と炉
内機器との電位差を測定することにより炉内機器の健全
性をモニターし、割れなどの異常を検知する装置が記載
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、基
準電極と炉内機器との電位差の急激な変化から炉内機器
の割れの発生を検知しているが、炉内機器表面の酸化被
膜の厚さをモニターしていないので、酸化被膜の不均一
などに基づく局部的な腐食は検出していない。また、腐
食の反応速度を測定していないので、反応速度に基づい
て腐食進展を予測し、炉内機器表面の減肉などを未然に
予測することはしていない。
【0006】本発明の第1の目的は、原子炉内機器表面
の腐食状態を検出する腐食監視方法及び監視装置を提供
することにある。
【0007】本発明の第2の目的は、原子炉内機器表面
の減肉などの異常を未然に予測し、原子炉の健全性と安
全性を向上させる腐食監視方法及び監視装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は、原子炉内機器と原子炉内に設置し
た測定電極とで形成される電気回路の周波数応答特性か
ら該機器の酸化被膜のインピーダンスを測定し、該イン
ピーダンスから前記機器表面の腐食状態を検出するよう
にしたものである。
【0009】また、第1の目的を達成するために、本発
明は、原子炉内に設置した測定電極と、該測定電極と原
子炉内機器で形成される電気回路の周波数応答特性を測
定し、該特性から前記機器の酸化被膜のインピーダンス
を測定するインピーダンス測定装置と、該インピーダン
ス測定装置で測定したインピーダンスから前記機器表面
の腐食状態を検出する腐食状態検出装置とを備えたもの
である。
【0010】また、第2の目的を達成するために、本発
明は、原子炉内機器と原子炉内に設置した基準電極及び
測定電極とで形成される電気回路に流れる酸化・還元電
流から該機器の酸化還元応答特性を測定し、該応答特性
から前記機器表面の酸化還元反応の反応速度を求めるよ
うにしたものである。
【0011】また、第2の目的を達成するために、本発
明は、原子炉内に設置した基準電極及び測定電極と、該
基準電極と原子炉内機器の間の電位差を測定する電位差
測定装置と、前記機器の電位を変化する電位掃引装置
と、前記測定電極と前記機器で形成される電気回路に流
れる電流を測定する電流測定装置と、該電流測定装置で
測定した電流から前記機器表面の酸化還元反応の反応速
度を求める反応速度検出装置とを備えたものである。
【0012】
【作用】本発明では、原子炉内機器と原子炉内に設置し
た測定電極とで形成される電気回路の周波数応答特性か
ら該機器の酸化被膜のインピーダンスを測定することに
より、インピーダンスと相関関係のある酸化被膜厚さや
炉内機器の肉厚を求めることができるので、炉内機器表
面の腐食状態を検出することができる。
【0013】また、本発明では、原子炉内機器と原子炉
内に設置した基準電極及び測定電極とで形成される電気
回路に流れる酸化・還元電流から該機器の酸化還元応答
特性を測定することにより、酸化・還元電流と相関関係
のある酸化・還元反応速度を求めることができるので、
この反応速度から炉内機器表面の減肉などの異常を未然
に予測し、原子炉の健全性と安全性を向上させることが
できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明を適用した沸騰水型原子力プラントの
第1の実施例を示す。本原子力プラントは、燃料棒被覆
管1,シュラウド2,気水分離器3などを収納する原子
炉圧力容器4、原子炉炉水再循環系5、腐食監視装置
7、給水ポンプ11、復水浄化系12、復水器13、タ
−ビン14などで構成される。
【0015】シュラウド2において炉水を加熱して発生
した蒸気は気水分離器3により蒸気と水に分離され、分
離された蒸気はタ−ビン14を駆動し、復水器13によ
り水に戻される。この水は復水浄化系12により浄化さ
れ、給水ポンプ11で原子炉圧力容器4内に戻される。
また、原子炉炉水再循環系5により炉水は上部から下部
に循環される。
【0016】原子炉圧力容器4内で、最も酸化種濃度が
高くなる燃料棒被覆管1と炉水中に設置した電極6は、
ケ−ブル8を介して腐食監視装置7に電気的に接続され
ている。電極6としては、プラチナ,パラジウム,銀,
金などの貴金属類、プラチナコ−ティング材料、金メッ
キ材料などの、表面が活性的で表面の反応性が安定した
耐熱・耐放射線材料を用いる。電極6は炉水の低電気伝
導度を考慮して、燃料棒被覆管1の近傍に設置すること
が好ましいが、必ずしも近傍である必要はない。 腐食
監視装置7は、燃料棒被覆管1と電極6とで形成される
電気回路の周波数応答特性から被覆管表面の酸化被膜の
インピ−ダンスを測定するインピ−ダンス測定装置71
と、インピ−ダンス測定装置71の測定結果から燃料棒
被覆管1表面の腐食状態を検出する腐食状態検出装置7
2と、腐食状態検出装置72の検出結果の表示及び記録
を行なう表示装置73及び記録装置74とを備えてい
る。本実施例では、更に、再循環系及び給水系の水質を
水質モニタ72A及び72Bで測定し、これらの測定値
を腐食状態検出装置72に入力して水質の監視も同時に
行っている。
【0017】インピ−ダンス測定装置71による酸化被
膜のインピ−ダンス測定は次のようにして行なう。燃料
棒被覆管1と電極6で形成される電気回路の等価回路は
図2のように表わせる。ここで、Rsol は電極6と燃料
棒被覆管1の間の溶液抵抗、Ra 及びCは燃料棒被覆管
1の酸化被膜20の抵抗成分及び容量成分、ωは印加す
る角周波数(=2πf:fは周波数)、Zは酸化被膜イ
ンピ−ダンスである。図2の等価回路の周波数応答特性
は図3に示すような複素インピ−ダンス平面における半
円形の軌跡となる。図3の軌跡は数1の酸化被膜インピ
−ダンスZを表わしている。
【0018】
【数1】 Z=Rsol+Ra/(1+jωC・Ra ) ……(数1) 数1から、角周波数ωを十分大きくすると溶液抵抗Rso
l が求まり、角周波数ωを十分小さくするとRsol +R
a が求まる。この結果から、酸化被膜の抵抗成分Ra を
測定できる。また、図3の軌跡のピ−ク部はω=1/
(Ra・C)に対応しているので、この角周波数ωと抵抗
成分Ra から酸化被膜の容量成分Cが求まる。このよう
にして燃料棒被覆管1の酸化被膜のインピ−ダンスを測
定することができる。よって、予めインピ−ダンスと酸
化被膜厚さの関係を実験的又は解析的に求めておくこと
により、測定したインピ−ダンスから燃料棒被覆管1の
酸化被膜厚さを求めることができる。
【0019】尚、数1で示したインピ−ダンスに燃料棒
被覆管1の成分も含めることにより、測定したインピ−
ダンスから酸化被膜厚さのみならず燃料棒被覆管1の肉
厚も求めることができる。従って、測定したインピ−ダ
ンスから酸化被膜厚さや燃料棒被覆管1の肉厚といっ
た、被覆管表面の腐食状態を検出することができる。
【0020】このようにして、腐食状態検出装置72
は、インピ−ダンス測定装置71で測定したインピ−ダ
ンスから燃料棒被覆管1表面の腐食状態を検出すると共
に、検出した腐食状態と予め求めておいたデ−タベ−ス
とを比較して、燃料棒被覆管1の減肉や破断などの異常
を検出する。デ−タベ−スとしては、被覆管の破断試験
デ−タを含む実機デ−タ、炉外試験デ−タ、原子炉中の
酸素濃度,過酸化水素濃度,水素濃度,溶出金属イオン
濃度,又は電気伝導度を含む水質データなどが考えられ
る。
【0021】表示装置73及び記録装置74は、腐食状
態検出装置72で検出した腐食状態や異常などの表示及
び記録を行なう。腐食状態検出装置72は異常を検出す
ると、表示装置73に対して異常表示信号及びアラーム
信号を出力することにより、プラント運転員に異常の発
生を速やかに知らせる。これにより、異常に対して迅速
に対応することができるので、原子炉の健全性と安全性
が確保できる。
【0022】次に、図4を用いて本発明を適用した沸騰
水型原子力プラントの第2の実施例を説明する。本実施
例では、炉水中に電極6と基準電極9を設置し、燃料棒
被覆管1,電極6,基準電極9はケ−ブル8を介して腐
食監視装置7に電気的に接続されている。
【0023】本実施例の腐食監視装置7は、図5に示す
ように、基準電極9と燃料棒被覆管1の電位差を測定す
る電圧計75Cと、燃料棒被覆管1の電位を変える可変
電源75Bと、燃料棒被覆管1と電極6の間を流れる電
流を測定する電流計75Dと、可変電源75Bの電圧掃
引を制御し、電流計75Dの電流測定値を取り込む酸化
還元電流測定装置75Aとからなる反応速度検出装置7
5を備えると共に、反応速度検出装置75で検出した反
応速度から燃料棒被覆管1の減肉,破断などの異常を予
測する異常予測装置76を備えている。その他の構成に
ついては図1と同じであるので、ここでは説明を省略す
る。
【0024】反応速度検出装置75では、基準電極9に
対する燃料棒被覆管1の電位を測定し、数2の関係を用
いて炉水中の燃料棒被覆管1表面の酸化種及び還元種の
濃度を求める。
【0025】
【数2】 E=E0−(RT/nF)・ln(Co/Cr) ……(数2) ここで、Eは基準電極9に対する燃料棒被覆管1の電
位、E0 は基準電極9の材質に対する燃料棒被覆管1の
材質の標準電位、Rは気体定数、Tは絶対温度、nは反
応に含まれる電子数、Fはファラデ−定数、Co は酸化
種濃度、Cr は還元種濃度である。
【0026】また、基準電極9に対する燃料棒被覆管1
の電位を変化して、被覆管表面における酸化・還元反応
に伴う電流を測定する。印加電位と反応電流の関係は図
6のようになる。ここで、電位Eは基準電極9の電位を
基準(0)としている。
【0027】図6において、電位Eを負に掃引すると、
酸化種の消費に伴い還元電流30が増加する。電位Eが
ある程度大きな負の電位になると、被覆管表面の酸化種
濃度が減るために還元電流30は減少する(図6のa点
の左側の領域)。この領域では、被覆管表面の反応は炉
水中の酸化種の拡散律速になるため、還元電流30は次
第に一定値に近づく。また、逆に負側から正側に電位E
を掃引すると、還元種が消費され徐々に酸化電流31が
増加する。この場合も、電位Eがある程度大きな正の電
位になると、被覆管表面の還元種濃度が減るために酸化
電流31は減少し(図6のb点の右側の領域)、被覆管
表面の反応が炉水中の還元種の拡散律速になるために酸
化電流31は次第に一定値に近づく。
【0028】このとき、還元電流ir 及び酸化電流io
は、
【0029】
【数3】 ir = nFDo(∂Co/∂x)= nFvr ……(数3)
【0030】
【数4】 io = nFDr(∂Cr/∂x)= nFvo ……(数4) で表される。ここで、nは反応に含まれる電子数、Fは
ファラデ−定数、Do ,Dr は拡散係数、xは被覆管か
らの距離、vr は還元反応速度、vo は酸化反応速度で
ある。
【0031】よって、予め酸化種濃度Co 、還元種濃度
Cr と反応に含まれる電子数nとの関係を実験的又は理
論的に求めておくことにより、数3,数4を用いて、燃
料棒被覆管1に流れる電流から還元反応速度vr ,酸化
反応速度vo を求めることができる。また、数2,数
3,数4を用いて、炉水中の酸化種濃度Co 、還元種濃
度Cr も求めることができる。
【0032】反応速度検出装置75は以上のようにして
反応種濃度及び反応速度を検出し、異常予測装置76は
検出した反応種濃度及び反応速度から燃料棒被覆管1の
減肉,破断などの異常を予測する。異常予測に当って
は、第1の実施例で述べたようなデ−タベ−スとの比較
を行なうことが有効である。
【0033】表示装置73及び記録装置74は、異常予
測装置76で予測した異常などの表示及び記録を行な
う。このようにして、異常の予測結果を表示してプラン
ト運転員に知らせることにより、異常に対して余裕を持
って対応することができるので、原子炉の健全性と安全
性を向上することができる。
【0034】尚、この異常予測において、第1の実施例
で述べた燃料棒被覆管1の腐食状態の検出結果も合わせ
て用いることにより、上記効果をより確実に達成できる
ことは言うまでもない。
【0035】次に、図7を用いて本発明を適用した沸騰
水型原子力プラントの第3の実施例を説明する。本実施
例は、図1に示した第1の実施例において、電極を燃料
棒の長さ方向に3個(6a,6b,6c)配置したもの
である。本実施例では、燃料棒被覆管1及び電極6a,
6b,6cと、腐食監視装置7との間に切替装置50を
接続している。
【0036】切替装置50は電極6a,6b,6cの間
の接続切り替えを行っており、燃料棒被覆管1と電極6
a、燃料棒被覆管1と電極6b、燃料棒被覆管1と電極
6cの夫々の組合せで、第1の実施例と同様にして燃料
棒被覆管1の腐食状態を検出する。
【0037】この結果、燃料棒の長さ方向における燃料
棒被覆管1の腐食状態の分布を求めることができるの
で、この分布に異常がある場合も腐食状態検出装置72
は前記と同様にして対応することができる。これによ
り、原子炉の健全性と安全性を更に向上させることがで
きる。
【0038】本例のように複数の電極を設置する場合
は、電極間の相互干渉が起こらないように適切な間隔を
置いて設置することが好ましい。
【0039】尚、以上の実施例では燃料棒被覆管を例に
して説明したが、本発明は燃料棒被覆管に限らず炉内機
器、炉内構造物に対しても適用できる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、原子炉内機器表面の腐
食状態を監視することができるので、酸化種が豊富な厳
しい腐食環境に曝される炉内機器の腐食損傷を確実に検
出し、原子炉の健全性を確保することができる。
【0041】また、炉内機器の異常を未然に予測するこ
とができるので、原子炉の健全性と安全性を著しく向上
させ、ひいては原子炉の長寿命化も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した沸騰水型原子力プラントの第
1の実施例を示す図。
【図2】図1の燃料棒被覆管と電極で形成される電気回
路の等価回路を示す図。
【図3】図2の等価回路の周波数応答特性を示す図。
【図4】本発明を適用した沸騰水型原子力プラントの第
2の実施例を示す図。
【図5】図4の反応速度検出装置の説明図。
【図6】図4の燃料棒被覆管の酸化還元応答特性を示す
図。
【図7】本発明を適用した沸騰水型原子力プラントの第
3の実施例を示す図。
【符号の説明】
1…燃料棒被覆管、4…原子炉圧力容器、6…電極、6
a…電極、6b…電極、6c…電極、7…腐食監視装
置、8…ケ−ブル、9…基準電極、20…酸化被膜、5
0…切替装置、71…インピ−ダンス測定装置、72…
腐食状態検出装置、73…表示装置、74…記録装置、
75…反応速度検出装置、75A…酸化還元電流測定装
置、75B…可変電源、75C…電圧計、75D…電流
計、 76…異常予測装置

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉内機器と、原子炉内に設置した測定
    電極とで形成される電気回路の周波数応答特性から該機
    器の酸化被膜のインピーダンスを測定し、 該インピーダンスから前記機器表面の腐食状態を検出す
    ることを特徴とする腐食監視方法。
  2. 【請求項2】燃料棒被覆管の近傍に設置した測定電極を
    用いて該被覆管の酸化被膜のインピーダンスを測定し、 該インピーダンスから前記被覆管表面の腐食状態を検出
    することを特徴とする腐食監視方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記腐食状態
    は、前記酸化被膜の厚さ、或いは前記機器又は前記被覆
    管の肉厚であることを特徴とする腐食監視方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の何れかにおいて、前記腐
    食状態と、予め求めておいたデ−タベ−スとを比較し
    て、前記機器又は前記被覆管の異常を検出することを特
    徴とする腐食監視方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の何れかにおいて、前記腐
    食状態の表示又は記録、或いは前記異常の表示を行うこ
    とを特徴とする腐食監視方法。
  6. 【請求項6】原子炉内機器と、原子炉内に設置した基準
    電極及び測定電極とで形成される電気回路に流れる酸化
    ・還元電流から該機器の酸化還元応答特性を測定し、 該応答特性から前記機器表面の酸化還元反応の反応速度
    を求めることを特徴とする腐食監視方法。
  7. 【請求項7】燃料棒被覆管の近傍に設置した基準電極及
    び測定電極を用いて該被覆管の酸化還元応答特性を測定
    し、 該応答特性から前記被覆管表面の酸化還元反応の反応速
    度を求めることを特徴とする腐食監視方法。
  8. 【請求項8】請求項6又は7において、前記反応速度か
    ら前記機器又は前記被覆管の減肉,破断を含む異常を予
    測することを特徴とする腐食監視方法。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記異常の予測は、予
    め求めておいたデ−タベ−スとの比較により行うことを
    特徴とする腐食監視方法。
  10. 【請求項10】請求項8又は9において、前記異常の予
    測結果を表示することを特徴とする腐食監視方法。
  11. 【請求項11】請求項6乃至10の何れかにおいて、前
    記基準電極は、貴金属又は貴金属を含む合金からなるこ
    とを特徴とする腐食監視方法。
  12. 【請求項12】請求項1乃至11の何れかにおいて、前
    記測定電極として、プラチナ,パラジウム,銀,金を含
    む貴金属、プラチナコ−ティング材料、又は金メッキ材
    料を用いることを特徴とする腐食監視方法。
  13. 【請求項13】請求項4又は9において、前記デ−タベ
    −スは、被覆管の破断試験デ−タを含む実機デ−タ、又
    は炉外試験デ−タであることを特徴とする腐食監視方
    法。
  14. 【請求項14】請求項4又は9において、前記デ−タベ
    −スは、原子炉中の酸素濃度、過酸化水素濃度、水素濃
    度、溶出金属イオン濃度、又は電気伝導度を含む水質デ
    ータであることを特徴とする腐食監視方法。
  15. 【請求項15】原子炉内に設置した測定電極と、 該測定電極と原子炉内機器で形成される電気回路の周波
    数応答特性を測定し、該特性から前記機器の酸化被膜の
    インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と、 該インピーダンス測定装置で測定したインピーダンスか
    ら前記機器表面の腐食状態を検出する腐食状態検出装置
    とを備えたことを特徴とする腐食監視装置。
  16. 【請求項16】原子炉内に設置した基準電極及び測定電
    極と、 該基準電極と原子炉内機器の間の電位差を測定する電位
    差測定装置と、 前記機器の電位を変化する電位掃引装置と、 前記測定電極と前記機器で形成される電気回路に流れる
    電流を測定する電流測定装置と、 該電流測定装置で測定した電流から前記機器表面の酸化
    還元反応の反応速度を求める反応速度検出装置とを備え
    たことを特徴とする腐食監視装置。
  17. 【請求項17】請求項1乃至14の何れかに記載の腐食
    監視方法を用いた原子力プラント。
JP5111303A 1993-05-13 1993-05-13 腐食監視方法及び監視装置並びにこれを用いた原子力プラント Pending JPH06323984A (ja)

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