JPH06323742A - 移動炉床式連続熱処理装置及び連続熱処理方法 - Google Patents

移動炉床式連続熱処理装置及び連続熱処理方法

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Publication number
JPH06323742A
JPH06323742A JP11334193A JP11334193A JPH06323742A JP H06323742 A JPH06323742 A JP H06323742A JP 11334193 A JP11334193 A JP 11334193A JP 11334193 A JP11334193 A JP 11334193A JP H06323742 A JPH06323742 A JP H06323742A
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JP
Japan
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coil
moving hearth
heat treatment
treated
continuous heat
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Withdrawn
Application number
JP11334193A
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English (en)
Inventor
Yutaka Kosaka
豊 小坂
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コイル受台の変形を低減させて座屈歪の発生を
防止し、金属ストリップコイルの製品歩留りを向上させ
る移動炉床式連続熱処理方法及び装置を提供する。 【構成】円形状の移動炉床32の内側に予熱炉40を備
え、この予熱炉40で金属ストリップコイル12を予熱
した後、移動炉床式連続熱処理装置30に装入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被処理材が載置された
移動炉床を順次移動させてこの被処理材に連続熱処理を
施す移動炉床式連続処理装置及び連続熱処理方法に関
し、例えば金属ストリップコイルの焼鈍に好適な移動炉
床式連続熱処理装置及び連続熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、被処理材が載置された移動炉
床を順次移動させてこの被処理材に連続熱処理を施す移
動炉床式連続処理装置が知られている。この移動炉床式
連続熱処理装置を用いて金属ストリップコイルを焼鈍す
る方法を、図3を参照して説明する。
【0003】図3(a)は従来の移動炉床式連続熱処理
装置を示す平面図、(b)は金属ストリップコイルが載
置されたコイル受台を示す説明図である。金属ストリッ
プコイル12は、矢印Aで示される方向からコイル受台
14に載置され、ベル型炉16で覆われる。このベル型
炉16の内部には、コイル受台14の下方からガス管
(図示せず)を経由して窒素ガス等が供給され、これに
よりベル型炉16の内部は非酸化性雰囲気に保たれる。
金属ストリップコイル12は、ベル型炉16に覆われた
状態で加熱帯18、均熱帯20、冷却帯22と順次移動
し、所定の焼鈍が施され、矢印Bで示される方向に抽出
されて焼鈍が終了する。また、加熱帯18、均熱帯2
0、及び冷却帯22では、バーナ(図示せず)により、
ベル型炉16の外側からこの内部が加熱されるようにな
っている。このようにして、移動炉床式連続熱処理装置
では、複数のコイルが連続して焼鈍され、例えば1つの
コイルの焼鈍が終了するまでには約1週間かかることも
ある。
【0004】ここで、図4を参照して、金属ストリップ
コイル12が焼鈍されているときの、金属ストリップコ
イル12及びコイル受台14内の温度分布(断面の等温
線図)を説明する。等温線a、b、c、dは、40℃の
間隔であり、加熱して約10時間後の等温線が示されて
いる。また、矢印Cは、ベル型炉16から金属ストリッ
プコイル12が受ける輻射熱を示す。図4に示された温
度分布から、以下のことが判明する。
【0005】(1)加熱時の金属ストリップコイル12
内の最冷点(CP)は、コイル断面の中央よりやや下に
あり、温度上昇は外巻部に比べ大きく遅れる。 (2)この最冷点と接するコイル受台14の上面の昇温
も同様に遅れる。 (3)コイル受台14の下面は、外部からの輻射熱を受
けて昇温が早い。 また、金属ストリップコイル12を抽出した後のコイル
受台14は200℃〜300℃の温度であり、一方、こ
のコイル受台14に載置され装入される金属ストリップ
コイル12は20〜30℃の温度である。このため、コ
イル受台14の上面と下面との間には温度差が生ずる。
この温度差が生じた状態で、移動炉床式連続熱処理装置
に金属ストリップコイル12を装入すると、上述した温
度分布から明らかなように、コイル受台14の上下面の
温度差は更に拡大する。この結果、コイル受台14の上
下面の温度差により、図5に示されるように、コイル受
台14は、下方に向けて凸状に反った上反り状態とな
る。この上反りが生じた結果、金属ストリップコイル1
2の外周部12aのみがコイル受台14に接触して、こ
の外周部12aに応力集中が生じ、耳歪と呼ばれる座屈
歪が発生する。この座屈歪が発生した金属ストリップコ
イルは不良品となり、製品歩留りが低下する。
【0006】コイル受台の変形防止対策としては、コイ
ル受台にヒータを設置して上下面の温度差を制御する方
法、コイル受台の構造を薄板の積層構造とすることによ
りコイルエッジへの集中荷重を緩和する方法、コイル受
台に穴を開けて炉床ヒータからの輻射熱を受台上面に有
効に伝え、昇温過程での上下面の温度差を補償して反り
を抑える方法等が提案されているが、これらの方法は、
工業規模での実施には問題がある。
【0007】また、コイル受台の変形防止対策として
は、最冷点をなくすか、または、最冷点と最熱点の差を
小さくすればよいことも考えられる。このためには、移
動炉床式熱処理装置の構造からみて、昇温速度を遅くす
る方法が考えられるが、昇温速度を遅くすると、生産性
が大幅に低下し工業的に見るとメリットはない。また、
加熱帯(図3参照)の前に予熱帯を設けることも提案さ
れているが(特開昭57−76123号公報参照)、2
0℃〜30℃の温度の金属ストリップコイルをコイル受
台に載置する点は前述の従来の方法と同じである。この
ため、コイル受台の変形は十分に防止されない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、コイル受台の変形を低減させて座屈歪の発生を防
止し、金属ストリップコイルの製品歩留りを向上させる
移動炉床式連続熱処理方法及び装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の移動炉床式連続熱処理装置は、被処理材が載
置される移動炉床を順次移動させて前記被処理材を連続
熱処理する移動炉床式連続処理装置において、前記移動
炉床の近傍に配置された、前記被処理材を予熱する予熱
炉を備えたことを特徴とするものである。
【0010】また、上記目的を達成するための本発明の
移動炉床式連続熱処理方法は、被処理材を移動炉床に載
置し該移動炉床を順次移動して、前記被処理材に連続熱
処理を施す際に、前記被処理材に連続熱処理を施す前
に、移動炉床の近傍に配置された予熱炉で前記被処理材
を240℃〜500℃の温度範囲に予熱し、予熱された
前記被処理材を前記移動炉床の被処理材受台に移載し、
前記被処理材に連続熱処理を施すことを特徴とするもの
である。
【0011】ここで、移動炉床が円形状のものである場
合は、予熱炉は円形状の内側または外側に配置されるこ
とが好ましい。
【0012】
【作用】本発明の移動炉床式連続熱処理装置には、移動
炉床の近傍に予熱炉が備えられている。被処理材に連続
熱処理を施す前に、この予熱炉で被処理材を240℃〜
500℃の温度範囲に予熱し、被処理材受台に移載す
る。被処理材受台の温度は250℃前後であるため、被
処理材が移載された被処理材受台は、上方に向けて凸状
に反った下反り状態になるか、又は反りの無い状態を保
つ。この結果、連続熱処理中に被処理材受台が上反りす
る量は緩和され、被処理材の外周部に生じる応力集中が
低減され、座屈歪は減少する。このため、製品歩留りは
向上する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は、
本発明の一実施例の移動炉床式連続熱処理装置を示す平
面図であり、図3に示される要素と同じ要素には同じ符
号を示す。本実施例の移動炉床式連続熱処理装置30に
は、金属ストリップコイル12が載置されるコイル受
台、加熱帯18、均熱帯20、及び冷却帯22が備えら
れており、ここまでは、図3を参照して説明した従来の
装置と同じである。本実施例の移動炉床式連続熱処理装
置30には、更に円形状の移動炉床32の内側に予熱炉
40が備えられている。この予熱炉40の熱源として
は、加熱帯18からのバーナ排ガスを使用し、補助熱源
としては電熱ヒータを用いる。加熱温度が低温であるた
め、金属ストリップコイルの酸化を防止するための保護
雰囲気ガス例えばN2 ガス等を用いる必要はない。ま
た、バーナ排ガスをホットプレート42(図2参照)に
取り入れるためのファン46、ダンパ48(図2参照)
などが設けられたボックス41が、加熱帯18の内側に
沿って備えられている。ここで、本実施例では、円形状
の移動炉床32の内側に予熱炉40が備えられている
が、移動炉床32の外側に予熱炉を備える構成としても
よい。
【0014】予熱炉40の構造を図2を参照して説明す
る。図2は、図1の移動炉床式連続熱処理装置に備えら
れた予熱炉の概略構成を示す説明図である。この予熱炉
40には、金属ストリップコイル12が載置されるホッ
トプレート42が備えられており、このホットプレート
42から矢印Eで示される方向に熱が伝導して金属スト
リップコイル12が加熱される。加熱の際は蓋44を被
せて、加熱帯18からのバーナ排ガスを配管45aを通
してホットプレート42内に導入する。このバーナ排ガ
スはファン46により加熱帯18から導かれ、ダンパ4
8によりその流量が調整される。さらに、ホットプレー
ト42の温度が所定の温度になるように制御するための
温度制御器50が備えられており、この温度制御器50
により、ファン54から取り入れられる冷却空気の流量
を調整するダンパ52が制御される。また、ホットプレ
ート42には、補助熱源として使用される電熱ヒータ
(図示せず)が備えられている。尚、ホットプレート4
2のガスは配管45bを通って排気される。
【0015】上記の移動炉床式連続熱処理装置30を用
いて、コイルを焼鈍した実施例を比較例と共に表1に示
す。ここで、試料として用いたコイルは、方向性珪素鋼
を厚さ0.23mmに冷間圧延し、その後、脱炭焼鈍を
施し、焼鈍分離剤を塗布した後、コイル状に巻取り、移
動炉床式連続熱処理装置30により、1200℃で仕上
焼鈍を実施したものである。仕上焼鈍の際、予熱炉40
において、コイルを120℃、245℃、360℃、4
90℃に加熱して実験を実施した。また、予熱炉40で
加熱していない常温のコイルも試料として用いた。この
実験結果を表1に示すが、ホットポイントとコールドポ
イントの温度差は従来の半分以下となり、また、コイル
受台の上下面の温度差は予熱温度の高いものほど小さく
なった。これにより、コイル受台の上反り量は、大幅に
縮小され、コイル下端の外周部に発生する座屈歪の食い
込み深さも従来の1/3に軽減され、製品歩留りが向上
した。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、移
動炉床式連続熱処理装置で被処理材を連続熱処理する際
に、被処理材を予熱してから装入するという手段を採っ
たため、コイル受台の上反りを抑制でき、コイル下端の
外周部に発生する座屈歪が軽減され、製品の歩留りが向
上し、資源の有効利用が図れる。また、予熱炉を使用す
るという方法を取ったため、生産能率を阻害することも
なく、設備の長大化の必要もなく、経済的に製品の歩留
り向上を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の移動炉床式連続熱処理装置
を示す平面図である。
【図2】図1の移動炉床式連続熱処理装置に備えられた
予熱炉の概略構成を示す説明図である。
【図3】従来の移動炉床式連続熱処理装置を示す、
(a)は平面図、(b)は金属ストリップコイルが載置
されたコイル受台を示す説明図である。
【図4】金属ストリップコイルが加熱されているとき
の、金属ストリップコイル及びコイル受台内の温度分布
を示す説明図である。
【図5】連続熱処理の際にコイル受台が下方に向けて凸
状に反った状態を示す説明図である。
【符号の説明】
12 金属ストリップコイル 30 移動炉床式連続熱処理装置 40 予熱炉 42 ホットプレート 46,54 ファン 48,52 ダンパ 50 温度制御器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理材が載置される移動炉床を順次移
    動させて前記被処理材を連続熱処理する移動炉床式連続
    処理装置において、 前記移動炉床の近傍に配置された、前記被処理材を予熱
    する予熱炉を備えたことを特徴とする移動炉床式連続熱
    処理装置。
  2. 【請求項2】 被処理材を移動炉床に載置し該移動炉床
    を順次移動して、前記被処理材に連続熱処理を施す際
    に、 前記被処理材に連続熱処理を施す前に、移動炉床の近傍
    に配置された予熱炉で前記被処理材を240℃〜500
    ℃の温度範囲に予熱し、 予熱された前記被処理材を、前記移動炉床の被処理材受
    台に移載し、 前記被処理材に連続熱処理を施すことを特徴とする移動
    炉床式連続熱処理方法。
JP11334193A 1993-05-14 1993-05-14 移動炉床式連続熱処理装置及び連続熱処理方法 Withdrawn JPH06323742A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007093031A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Omron Corp 加熱条件設定方法およびそれの応用

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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