JP4604370B2 - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、方向性電磁鋼板の製造方法に関するものであって、特に方向性電磁鋼板の側歪の発生を抑制する技術を提案する。
【0002】
【従来の技術】
方向性電磁鋼板は、電磁鋼素材を熱間圧延して得られた熱延板に、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚とした後、脱炭を兼ねた1次再結晶焼鈍を施し、次いで焼鈍分離剤を塗布・乾燥してからコイル状に鋼板を巻き取った後に、所定の雰囲気ガス中で仕上焼鈍を施すことによって製造される。
【0003】
上記仕上焼鈍においては、該鋼板コイルを、その巻取り軸が垂直になるようにコイル受け台の上面に載置した状態で高温・長時間の熱処理を実施することになることから、コイル受け台の上面と接する側の鋼板コイルの下端部には、高温状態で鋼板コイル自体の自重が負荷されることに伴って、変形が生じやすくなり、いわゆる「側歪」と呼ばれる歪が発生する傾向がある。
【0004】
この側歪は特に厚みが0.30mm以下の薄物材の場合に生じやすい。また、方向性電磁鋼板は鉄心の形状にせん断加工した複数枚を積層した状態で使用するため、かかるコイル端部の歪が発生すると、せん断加工が非常に困難となり、さらに、積層後の磁気特性の面で大きな障害となる。従って、このように歪が生じたコイル端部は、最終仕上焼鈍後に切除されるが、歪が生じた部分が大きいと製品の歩留りが悪化するため、コイル端部の歪は極力低減する必要がある。
【0005】
仕上焼鈍におけるコイル端部の側歪を低減するための従来の手段としては、例えば特開平7−48629号公報等に記載されているように、焼鈍炉内にコイルを載置するためのベースプレートを改良する方法、特公平3−33766号公報等に記載されているように、コイルの巻取り張力の適正化を図る方法等が挙げられる。
【0006】
しかしながら、これらの方法により側歪は低減されるものの、通常良好な被膜状態や磁気特性を確保するため必要となる板端部の切捨量に比べて、大きな側歪が残るという問題があった。
【0007】
そのため、発明者は、該鋼板コイルを、その巻取り軸が垂直になるようにコイル受け台の上面に載置した状態で高温・長時間の仕上焼鈍を施した場合の側歪の発生原因について詳細に検討したところ、以下の知見を得た。
【0008】
すなわち、仕上焼鈍を施した場合の鋼板コイルの(自重が集中しかつコイル受け台の上面に載置した側の)端部に生じる側歪は、鋼板コイルの端部に一定温度で一定の荷重(鋼板コイルの自重)が加わった状態が長時間続くことに伴うクリープ変形によるものであることがわかった。
【0009】
さらに、仕上焼鈍工程を前工程と後工程との2つに分けて調査したところ、鋼板コイルの自重が集中する端部には、比較的低温である前工程において、後工程でのクリープの発生起点と考えられる微小な歪が導入されていることがわかった。次いで、比較的高温となる後工程において前記起点よりクリープ変形が生じたものと考えられ、その結果、鋼板コイルの端部に前記した大きな側歪が発生したものと推定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、方向性電磁鋼板の製造方法に関するものであって、特に方向性電磁鋼板の側歪の発生を抑制する技術を提案することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行ったところ、仕上焼鈍中に、鋼板コイルの自重が集中する端部を異ならせること、すなわち、クリープ発生起点と考えられる微小な歪の導入部を仕上焼鈍途中において、コイル上端部に移動させることにより、側歪が顕著に抑制されることを見出し、この発明を完成させることに成功したのである。
【0012】
すなわち、この発明の要旨は下記のとおりである。
【0013】
(1)電磁鋼素材を熱間圧延して得られた熱延板に、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚とした後、脱炭を兼ねた1次再結晶焼鈍を施し、次いで焼鈍分離剤を塗布・乾燥してからコイル状に鋼板を巻き取った後に、該鋼板コイルをその巻取り軸が垂直になるように載置して仕上焼鈍を施す一連の工程を有する方向性電磁鋼板の製造方法において、仕上焼鈍は2次再結晶焼鈍と純化焼鈍に分けられ、2次再結晶焼鈍後に、前記鋼板コイルをその垂直方向での両端面位置が逆になるように反転させて載置し直し、その後、純化焼鈍を行うことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
【0014】
(2)仕上焼鈍にて、2次再結晶焼鈍はバッチ式焼鈍炉で行い、純化焼鈍は連続式焼鈍炉で行う上記(1)に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
【0015】
(3)前記鋼板コイルの2次再結晶条件が異なる場合、 2次再結晶焼鈍は、同一の2次再結晶条件を有する鋼板コイル群ごとに別個のバッチ式焼鈍炉で行い、純化焼鈍は、前記2次再結晶焼鈍を行った全鋼板コイルを同一の連続式焼鈍炉で行う上記(1)または(2)に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
【0016】
(4)2次再結晶焼鈍は、不活性ガス雰囲気中で、900℃以下かつ30時間以上保持することにより行い、純化焼鈍は、還元ガス雰囲気中で1100℃以上かつ10時間以下保持を行うことにより行う上記(1)、(2)または(3)に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
【0017】
(5)バッチ式焼鈍炉から連続式焼鈍炉への炉換えを大気中で行う場合には、前記鋼板コイルをバッチ式焼鈍炉内で400℃以下に冷却してから連続式焼鈍炉に炉換えし、このとき、鋼板コイルを前記したように反転させてから連続式焼鈍炉に載置する上記(2)、(3)又は(4)に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、この発明に従う方向性電磁鋼板の製造方法の実施形態の一例について説明する。
まず、電磁鋼素材を熱間圧延する。電磁鋼素材の組成については特に限定はしないが、一例を挙げておくと、質量%で、C:0.02〜0.10%、Si:2.0〜4.5%、Mn:0.05〜0.2%を含有し、かつSe:およびSの1種または2種を合計で0.01〜0.04%含有する組成になる電磁鋼素材を用いることが好ましい。
【0019】
また、電磁鋼素材(スラブ)は、公知の方法によって製造することができる。例えば、転炉製鋼法等によって所望の成分組成の溶鋼に溶製し、連続鋳造法あるいは造塊−分塊圧延法によって製造すればよい。
【0020】
さらに、電磁鋼素材は、熱間圧延を行う前に、通常はインヒビター形成元素を十分に解離固溶させるために1250℃以上の高温に加熱することが好ましく、その後、公知の方法に従って熱間圧延を施し、所定の厚み、好適には1.4〜5.0mm程度の厚みの熱延板とする。
【0021】
次いで、この熱延板に、必要に応じて熱延板焼鈍を施した後、酸洗処理を行い、その後、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚の冷延板とする。
冷間圧延は、公知の方法に従って行えばよく、最終板厚は、0.20〜0.35mmとすることが好ましい。
【0022】
その後、冷延板は、磁気特性に悪影響を及ぼす鋼中のCを除去するための脱炭を兼ねた1次再結晶焼鈍を施し、次いで、MgOで代表される焼鈍分離剤を塗布してからコイル状に鋼板を巻き取った後、前記鋼板コイルに、2次再結晶焼鈍および純化焼鈍からなる仕上焼鈍を施すことによって、方向性電磁鋼板を製造することができる。
【0023】
そして、この発明の構成上の主な特徴は、前記鋼板コイルの仕上焼鈍方法の適正化を図ることにあり、より具体的には、仕上焼鈍中に、前記鋼板コイルをその垂直方向での両端面位置が逆になるように反転させて載置し直すことにあり、これによって、鋼板コイルの端部での側歪みの発生が顕著に抑制することができる。
【0024】
発明者は、仕上焼鈍途中のコイルについて調査したところ、仕上焼鈍前期の側歪が現出していない段階においても、鋼板コイルの自重が集中する端部には鋼板内部に微小な歪が発生していることがわかった。このような微小な歪がその後の仕上焼鈍におけるクリープ変形の発生起点として作用し、これよりクリープ変形が増長されたものと考えられる。すなわち、鋼板コイルの自重が集中する端部を、仕上焼鈍中に変更することにより、クリープ変形の発生起点が鋼板コイルの下端部において減少するために、鋼板コイルの端部での側歪の発生が全体として抑制されるものと考えられる。
【0025】
また、例えば特公平3−52521号公報に記載されているように、MnSe、MnSをインヒビターとする方向性電磁鋼板では、前記仕上焼鈍を、{110}<001>方位に揃った2次再結晶粒を発達させるため、比較的低温かつ長時間の処理を必要とする2次再結晶焼鈍と、鉄損に有害な鋼中のS、Se、N等を除去するため、比較的高温かつ短時間の処理を必要とする純化焼鈍との2つに分けて、いわゆる2段加熱のヒートパターンで行うのが一般的である。
【0026】
この場合には、2次再結晶焼鈍後に前記鋼板コイルを前記したように反転させて載置し、その後、純化焼鈍を行うことが好ましい。
2次再結晶焼鈍は、800〜900℃程度の比較的低温で行われるため、この時点では側歪は現出していない。しかしながら、前記と同様に、比較的低温な2次再結晶焼鈍においても鋼板内部には微小な歪は発生しており、これが高温の純化焼鈍においてクリープ変形の発生起点として作用し、クリープ変形が増長されるものと思われる。すなわち、鋼板コイルの自重が集中する端部を、2次再結晶焼鈍と純化焼鈍とで反転させることにより、純化焼鈍時におけるクリープ変形の発生起点が鋼板コイルの下端部において減少するために、鋼板コイルの端部での側歪の発生が全体として抑制されるものと考えられる。
【0027】
ところで、従来の仕上焼鈍は、2次再結晶焼鈍と純化焼鈍の双方を同一の連続式焼鈍炉で行っていた。
前記連続式仕上焼鈍炉1は、図1及び図2に示すように、インナーカバー2で覆われた鋼板コイル3を垂直に載置したコイル受台4を所定半径の円周上を走行する炉床5上に設け、前記コイル受台4が、前記鋼板コイル3を1段積み2列で載置しうる構成とし、加熱装置(図示せず)の取付け位置6をコイル受台4上の鋼板コイル3の上端部より上方に設置した構成を有しており、また、炉内温度は、2段加熱のヒートパターンに設定するのが一般的である。
【0028】
しかしながら、2次再結晶焼鈍と純化焼鈍の双方を同一の連続式焼鈍炉で行う場合には、あらかじめ炉の入口から出口にかけてヒートパターンを形成しておき、その中をコイルが順次連続的に移動しながら焼鈍されるため、炉内温度(ヒートパターン)を鋼種ごとの最適温度に正確に制御することが難しく、安定した電磁特性を有する電磁鋼板を製造することが困難であった。加えて、2次再結晶焼鈍の処理時間は純化焼鈍の処理時間に比べて非常に長いため、各コイルの連続式焼鈍炉での滞留時間が長くなり、結局、連続式焼鈍炉の利点である優れた生産性を十分に活かすこともできなかった。
【0029】
そこで、この発明では、仕上焼鈍にて、2次再結晶焼鈍は、正確な温度制御が可能なバッチ式焼鈍炉で行い、純化焼鈍は、大量処理可能な連続式焼鈍炉で行うことが好ましい。
すなわち、2次再結晶焼鈍を正確な温度制御が可能なバッチ式焼鈍炉で行い、2次再結晶温度、保持時間及び炉内雰囲気等の2次再結晶条件を最適に設定することができるため、{110}<001>方位に揃った2次再結晶粒を十分に発達させることができ、また、鋼種ごとに焼鈍条件に差がない純化焼鈍のみを連続式焼鈍炉で行うことによって、鋼板コイルを大量に処理することができ、これによって、2次再結晶焼鈍と純化焼鈍の双方を連続式焼鈍炉で行っていた従来の製造方法に比べて、電磁特性が格段に優れた電磁鋼板を効率よくかつ安定して製造することができる。
【0030】
また、2次再結晶温度、保持時間及び炉内雰囲気等の2次再結晶条件、特に2次再結晶温度が異なる複数の鋼種の鋼板コイルを仕上焼鈍する場合には、2次再結晶焼鈍は、同一の2次再結晶条件を有する鋼板コイル群ごとに、最適な炉内温度に設定した別個のバッチ式焼鈍炉で行うとともに、純化焼鈍は、2次再結晶焼鈍を行った全鋼板コイルを同一の連続式焼鈍炉でまとめて行えば、上述したように、バッチ式焼鈍炉と連続式焼鈍炉の長所を最大限に引き出すことができる。
【0031】
なお、2次再結晶焼鈍は、炉内雰囲気をN2、Ar等の不活性ガス雰囲気とし、焼鈍温度を930℃以下、好適には830〜870℃とし、焼鈍温度の保持時間を30時間以上、好適には30〜80時間とすることが好ましい。焼鈍温度が930℃を超えると、純化焼鈍で行うべき被膜形成や純化が進行してしまう結果、電磁特性が悪化するとともに被膜特性も劣る傾向があるからである。
【0032】
また、純化焼鈍は、炉内雰囲気をH2、N2+H2等の還元ガス雰囲気とし、焼鈍温度を1100℃以上、好適には1150〜1200℃とし、焼鈍温度の保持時間を10時間以下、好適には3〜10時間とすることが好ましい。焼鈍温度が1150℃未満だと、被膜形成や純化を十分に行うことができなくなるからである。
【0033】
さらに、バッチ式焼鈍炉から連続式焼鈍炉への炉換えを非酸化雰囲気中で行う場合には、
バッチ式焼鈍炉で加熱・保持した鋼板コイルを冷却することなく連続式焼鈍炉に移動させることが、純化焼鈍で鋼板コイルを加熱するエネルギー量が少なくなる点で好ましいが、前記炉換えを大気中で行う場合には、ブルーイングや酸化を防止するため、前記鋼板コイルをバッチ式焼鈍炉内で400℃以下に冷却してから連続式焼鈍炉に炉換えすることが好ましい。なお、上記炉換えの際に、バッチ式焼鈍炉では鋼板コイルの一端面をコイル受け台上に載置していたのを、連続式焼鈍炉では鋼板コイルの他端面をコイル受け台上に載置するように反転させればよい。
【0034】
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
【0035】
【実施例】
C:0.045mass%、Si:3.30 mass%、Mn:0.087 mass%、Se:0.025 mass%を含有する組成になるけい素鋼を中間焼鈍を挟む2回冷延法により0.23mmの最終板厚とした後、脱脂してから1次再結晶焼鈍を施し、次いでMgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから巻き取った各鋼板コイルについて、2次再結晶焼鈍と純化焼鈍からなる仕上焼鈍を行った。2次再結晶焼鈍は、乾燥N2ガス雰囲気中にて850℃、50時間の保定によりバッチ式焼鈍炉で行い、その後、200℃まで冷却し、大気雰囲気下で4時間放置してから連続式(回転式)焼鈍炉に炉換えした後、乾燥N2ガス雰囲気にて700℃まで加熱後、炉内雰囲気を乾燥H2ガス雰囲気に切り替えて1200℃、10時間の保定により純化焼鈍を行うことにより、電磁鋼板を作製した。なお、上記鋼板コイルはいずれも、同一ロットで製造されたものを用い、再結晶温度はいずれも850℃であった。
【0036】
図3に鋼板コイルから引き出した鋼板長さに対して側歪み発生量(mm)をプロットしたものを示す。
なお、図3中の発明例は、2次再結晶焼鈍と純化焼鈍を鋼板コイルを反転させて異なる端部をコイル受け台に載置して行った場合、従来例は、2次再結晶焼鈍と純化焼鈍を鋼板コイルを反転させることなく同一の端部をコイル受け台に載置して行った場合であり、側歪み発生量は、発明例では両端部で測定したときの合計で示してあり、また、従来例は、コイル受け台に載置した側の端部で測定したときの値で示してある。
【0037】
図3に示す結果から、発明例は、従来例に比べて、側歪み発生量が少ないことがわかる。
【0038】
【発明の効果】
この発明の方法によれば、仕上焼鈍中に、前記鋼板コイルをその垂直方向での両端面位置が逆になるように反転させて載置することにより、側歪みの少ない方向性電磁鋼板を安定に製造することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の連続式(回転式)仕上焼鈍炉の概略平面図である。
【図2】 図1のI−I線上の断面図である。
【図3】 鋼板コイルから引き出した鋼板長さ(m)に対して側歪み発生量(mm)をプロットした図である。
【符号の説明】
1 連続式(回転式)焼鈍炉
2 インナーカバー
3 鋼板コイル
4 コイル受台
5 炉床
6 加熱装置の取付け位置
7 保温カバー
Claims (5)
- 電磁鋼素材を熱間圧延して得られた熱延板に、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚とした後、脱炭を兼ねた1次再結晶焼鈍を施し、次いで、コイル状に鋼板を巻き取った後に、該鋼板コイルをその巻取り軸が垂直になるように載置して仕上焼鈍を施す一連の工程を有する方向性電磁鋼板の製造方法において、
仕上焼鈍は2次再結晶焼鈍と純化焼鈍に分けられ、2次再結晶焼鈍後に、前記鋼板コイルをその垂直方向での両端面位置が逆になるように反転させて載置し直し、その後、純化焼鈍を行うことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。 - 仕上焼鈍にて、2次再結晶焼鈍はバッチ式焼鈍炉で行い、純化焼鈍は連続式焼鈍炉で行う請求項1に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
- 前記鋼板コイルの2次再結晶条件が異なる場合、2次再結晶焼鈍は、同一の2次再結晶条件を有する鋼板コイル群ごとに別個のバッチ式焼鈍炉で行い、
純化焼鈍は、前記2次再結晶焼鈍を行った全鋼板コイルを同一の連続式焼鈍炉で行う請求項1または2に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。 - 2次再結晶焼鈍は、不活性ガス雰囲気中で、900℃以下かつ30時間以上保持することにより行い、
純化焼鈍は、還元ガス雰囲気中で1100℃以上かつ10時間以下保持を行うことにより行う請求項1、2または3に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。 - バッチ式焼鈍炉から連続式焼鈍炉への炉換えを大気中で行う場合には、前記鋼板コイルをバッチ式焼鈍炉内で400℃以下に冷却してから連続式焼鈍炉に炉換えし、このとき、鋼板コイルを前記したように反転させてから連続式焼鈍炉に載置する請求項2、3または4に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
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