JPH08283864A - 方向性電磁鋼板の焼鈍方法 - Google Patents

方向性電磁鋼板の焼鈍方法

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JPH08283864A
JPH08283864A JP11002095A JP11002095A JPH08283864A JP H08283864 A JPH08283864 A JP H08283864A JP 11002095 A JP11002095 A JP 11002095A JP 11002095 A JP11002095 A JP 11002095A JP H08283864 A JPH08283864 A JP H08283864A
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Hiromichi Koshiishi
弘道 輿石
Kunihiko Yano
邦彦 矢野
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Nippon Steel Corp
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KYUSHU DENJIKOU CENTER KK
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 電磁鋼板コイル1とコイル受台2との間に、
電磁鋼板コイル1よりも耐熱性に優れた耐熱鋼で形成さ
れコイル受台2と電磁鋼板コイル1との間に水平方向の
ガス誘導路を形成する第1のスペーサ部材11,12
と、同第1のスペーサ部材11,12の上面に載置され
電磁鋼板コイル1よりも熱膨張係数が大きい耐熱鋼板に
上下方向のガス誘導路を形成する貫通孔を均一に設けた
第2のスペーサ部材13とを介挿させて焼鈍する。 【効果】 耐熱鋼製のスペーサを使用することにより、
多数回の転用が可能になると共に、コイルエッジの歪み
発生を防止することができる。また、水平方向及び上下
方向のガス誘導路の形成により、酸化模様の無い均一な
ガラス皮膜の生成が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器やタービン発電
機などの鉄芯に使用される方向性電磁鋼板の焼鈍方法、
より詳しくは、従来、焼鈍に伴い発生していたコイル下
端の側歪を軽減し、また、電磁鋼板表面への均一な絶縁
ガラス皮膜の形成が可能な焼鈍方法に関する。
【0002】
【従来の技術】方向性電磁鋼板は、所定成分組成に調整
された熱延板に、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の
冷間圧延を施し、ついで脱炭焼鈍を行い、焼鈍分離剤を
塗布して乾燥した後、巻き取り張力を付与した状態でコ
イル状に巻き取り、さらに、所定の雰囲気ガス中で高温
仕上げ焼鈍することによって製造される。
【0003】最終工程で行われる高温仕上げ焼鈍は、鋼
板表面全体に絶縁ガラス皮膜を形成することをその目的
の一つとし、コイルをその巻き取り軸を垂直にしてコイ
ル受台上に載置し、約1200℃の高温で長時間行われ
る。このため、電磁鋼板コイルの自重によってその下端
部が極めて変形し易い状態となっており、さらに、これ
に加え、コイルとコイル受台との熱膨張係数の差異や温
度差から、コイル受台の膨張がコイルの膨張に追随する
ことができず、軟化直前のコイルの下端がコイル受台と
の摩擦により中心側に引っ張られることとなる。これら
自重と水平方向の力との相乗効果によって、コイル下端
にいわゆる側歪と言われる座屈歪みが発生する。
【0004】このような側歪は、方向性電磁鋼板を変圧
器の鉄芯として積層して使用する場合、磁気特性及び加
工性の両面に大きな障害となるため、この歪み部分につ
いては焼鈍後にトリミングし廃棄処分される。
【0005】この対策として、特開昭62−56526
号公報では、コイル受け台上に焼鈍される鋼板コイルと
同じ材質からなるフープコイルを載置し、このフープコ
イル上に鋼板コイルを置いて焼鈍する方法が提案されて
いる。これによって、鋼板コイル下端が接触するフープ
コイルが温度の上昇下降に伴い鋼板コイルと同じ挙動を
示すため、コイル下端に作用していた熱膨張係数の差異
による水平方向の力を無くすことができ、鋼板コイルの
下端部における歪みを効果的に抑えることができる。し
かしながら、この方法を方向性電磁鋼板の高温焼鈍に用
いた場合、Siを多く含む電磁鋼板は熱間強度が非常に
低いため、フープコイルが僅か数回の焼鈍で座屈し、頻
繁な取り替えを必要とするなど著しく実用性に欠ける。
【0006】また、特開平6−88137号公報では、
電磁鋼板コイルの下部にこのコイルと同じ熱膨張係数を
持ち複数の同心円状に分割されたスペーサ部材を用いる
ことが提案されている。このスペーサ部材を介挿させる
ことによって、熱膨張係数の差異による水平方向の力を
無くすことができると共に、コイル外周と内部の温度差
による歪みも効果的に吸収し、側歪の発生をさらに低減
させることが可能となる。しかしながらこの焼鈍方法に
おいても、スペーサ部材として、電磁鋼板コイルと同材
質のものを使用せざるを得ず、上記と同様の問題が残
る。
【0007】さらに、特公昭53−38683号公報に
は、コイルとコイル受台の間に、ドーナツ状鋼板を半径
方向に2分割以上に分割した敷板を1又は2以上積層し
て用いることが記載されている。これによって特にコイ
ルの半径方向の移動に敷板が追随し、コイルエッジとベ
ースプレートの熱膨張、収縮差による相対的な位置ズレ
を緩和することができるとされているが、このような半
径方向に分割した敷板では、コイル外周と内部の温度差
による周方向の歪みを吸収することは困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一方、高温仕上げ焼鈍
された電磁鋼板コイルに求められる品質として、上記し
たような側歪が無いことと共に、高温仕上げ焼鈍の目的
の一つである、電磁鋼板コイルの全面に均一なガラス皮
膜を形成することがあげられる。この均一なガラス皮膜
を形成するためには、いくつかの条件を満たすことが必
要であるが、その一つとして、コイル状に巻かれた電磁
鋼板全体に温度差をできるだけ生じさせることなく、コ
イル全体、すなわちコイルの内周、中央、外周部を均一
に温度上昇させ反応を同時に起こさせることが必須であ
るとされている。しかしながら、上記いずれの焼鈍方法
においても、熱膨張係数の差異からくる側歪の解消に終
始し、電磁鋼板コイルの下面に雰囲気ガスを均一に供給
することができず、結果として、電磁鋼板コイルの全面
に均一なガラス皮膜を形成することは困難である。
【0009】特公昭53−38683号公報に開示され
た方法によれば、コイル底面への雰囲気ガスの供給をあ
る程度は確保することができるものの、この場合にも、
積層された複数の敷板の間隙が上下方向に連通しないた
め、コイル底面全面を均一に温度上昇させることは困難
である。
【0010】本発明が解決すべき課題は、高温焼鈍工程
における側歪の発生と不均一なガラス皮膜の生成とを効
果的に防止することが可能な実用的手段を得ることにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、コイル状に巻き取られた電磁鋼板コイルを
コイル巻軸方向が垂直となるようにコイル受台上に載置
して焼鈍する方向性電磁鋼板の焼鈍方法において、前記
電磁鋼板コイルとコイル受台との間に、前記電磁鋼板コ
イルよりも耐熱性に優れた耐熱鋼で形成され前記コイル
受台と電磁鋼板コイルとの間に水平方向のガス誘導路を
形成する第1のスペーサ部材と、同第1のスペーサ部材
の上面に載置され前記電磁鋼板コイルよりも熱膨張係数
の大きい耐熱鋼板に上下方向のガス誘導路を形成する貫
通孔を均一に設けた第2のスペーサ部材とを介挿させて
前記電磁鋼板コイルを焼鈍することを特徴とする。
【0012】ここで、第2のスペーサ部材を少なくとも
2個以上のリング状に分割された同心円の円板とするこ
とができ、これによって、特に膨張が大きい電磁鋼板コ
イルの外周部の膨張にスペーサ部材が同期して挙動し易
くなる。
【0013】また、第1、第2のスペーサ部材を形成す
る耐熱鋼としては、SUS304やSUS309等を使
用することができるが、コイル外周から温度傾斜が無く
なる点までの距離(スリット形成位置)や温度傾斜の度
合いを考慮すると、特に電磁鋼板の熱膨張係数10×1
-6/℃に比べて大きい15×10-6/℃〜25×10
-6/℃の熱膨張係数を有するステンレス系鋼が望まし
い。
【0014】さらに、第1のスペーサ部材として、水平
方向のガス誘導路を形成しやすいエキスパンドメタル
や、また、水平方向のガス誘導性を更に増大させる効果
に優れた、角材を井桁状に2段積したものを採用するこ
とができる。第1のスペーサ部材として、エキスパンド
メタルを用いる場合、均等に水平方向のガス誘導性を得
る目的で、形成された菱形開口部を互いに直交するよう
に2組積層して用いることもできる。
【0015】
【作用】焼鈍時にコイルエッジ部に発生する側歪は、上
記したように、コイルとスペーサ部材との熱膨張係数の
差に大きく依存しているだけでなく、焼鈍温度での強度
が起因することが知られている。すなわち、単にコイル
と同じ熱膨張係数のスペーサを使用しただけでは、特に
方向性電磁鋼板の場合耐熱性が低く、焼鈍による熱で軟
化したスペーサ表面に電磁鋼板コイルが食い込み、その
結果コイルとの熱膨張の僅かな差でもコイル端に歪みが
発生する。これに対し、スペーサとしてステンレス鋼な
ど耐熱鋼を使用した場合、複数回の転用が可能になると
共に、温度上昇した場合にも強度を保持し、スペーサ表
面へのコイルの食い込みが起こり難い。これによって、
スペーサの熱膨張係数が電磁鋼板コイルと異なっていて
も、強度を保持する限り、スペーサ表面を電磁鋼板コイ
ルが比較的自由に動き、コイルエッジの歪みが発生しに
くいことが確認された。
【0016】また、水平方向のガス誘導路を形成する第
1のスペーサ部材と、上下方向のガス誘導路を形成する
第2のスペーサ部材とを介挿させることにより、高温の
雰囲気ガスを上記2つの誘導路から電磁鋼板コイルの底
面に均一に供給することができ、コイル全体を比較的均
等に温度上昇させることが可能となり、また、コイル表
面の反応により生じたガスが、水平及び上下方向に形成
された誘導路から速やかにコイル外へ放出されるように
なる。
【0017】さらに、従来、電磁鋼コイルの熱膨張係数
とこの電磁鋼コイルの下に敷かれるスペーサの熱膨張係
数は同一であることが、焼鈍時の温度上昇及び下降に伴
い両者が同じ挙動を示すため望ましいものとされてい
た。しかしながら、従来のスペーサを用いた場合は無論
のこと、本発明の第1,第2のスペーサ部材を用いた場
合においても、リング状であるスペーサ部材の外周とこ
の内側とはある程度の温度差が生じる。これに対し、電
磁鋼板コイルのうち最も側歪の発生しやすい外周部は数
ミリ程度の範囲で、かつコイル状に巻かれたものである
ため、この部分は急激に温度上昇し急激に膨張しやす
い。一方、熱膨張係数が電磁鋼板コイルよりも高いスペ
ーサ部材の外周部が、電磁鋼板コイルの外周と同じよう
に温度上昇した場合でも内周側の低温部に拘束されスペ
ーサ外周の膨張が抑制される。このため、スペーサ部材
の熱膨張係数が電磁鋼板コイルの熱膨張係数より大きい
方が結果としてより近い膨張量を示すことが判った。
【0018】本発明者の試験によれば、電磁鋼板コイル
の熱膨張係数が10×10-6/℃で、温度傾斜の終点位
置(外周から50mm)に分割用のスリットを入れた場
合、熱膨張係数15×10-6/℃〜25×10-6/℃の
ステンレス系鋼が最も好ましい結果が得られた。
【0019】なお、スリット位置より内周部分について
は、第1及び第2のスペーサによって、コイル下面温度
は殆ど同一に保たれ、また、電磁鋼板コイルは、前工程
にて巻き取られたタイトさがキープされ続け、一体物と
して第2のスペーサ上を移動することとなる。したがっ
て第2のスペーサの表面が凹凸状態になっていない限
り、コイル下端部が座屈を起こすことはなく、側歪は発
生しない。
【0020】
【実施例】図1は本発明の実施に用いるバッチ式焼鈍炉
の断面図で、1は電磁鋼板コイル、2はコイル受台、3
はインナーカバー、4は雰囲気ガス供給管で、電磁鋼板
コイル1とコイル受台2との間にはスペーサSが設置さ
れている。
【0021】図2はスペーサSの第1実施例を示す平面
図(a)及び縦断面図(b)で、下段にはステンレス鋼
材のエキスパンドメタル11、この上にエキスパンドメ
タル11と同材質で形成され菱形開口部を直交する向き
に積層したエキスパンドメタル12、さらにこの上に、
表面が平坦なステンレス鋼板に均等な円形の貫通孔を形
成したパンチングメタル13を積層している。本実施例
においては、ステンレス鋼として、電磁鋼板コイル1の
熱膨張係数(10×10-6/℃)と異なる、18×10
-6/℃の熱膨張係数を持つSUS304を用いた。ま
た、エキスパンドメタル11,12は厚み6mm,見か
け厚み9mmのものを、パンチングメタル13として、
厚み6mm、貫通孔径10mm、開口率40%のものを
それぞれ用い、パンチングメタル13の外周近傍にはス
リット13aを形成し、リング状の2つの部材に分割し
た。テストコイルの外周からスリット位置までの距離は
平均75mmとした。
【0022】図3は第2実施例のスペーサSを示し、本
実施例においては、先のエキスパンドメタル11,12
に代え、20×10-6/℃の熱膨張係数を持つSUS3
09により形成された12mmの角材14を井桁状に積
層し、上段には第1実施例と同じパンチングメタル13
を用いた。テストコイルの外周からスリット位置までの
距離は平均50mmとした。
【0023】比較例1としてスペーサを設けないもの、
比較例2として、特開平6−88137号公報に記載さ
れた、電磁鋼板コイルと同じ熱膨張係数を持ち複数の同
心円状に分割されたスペーサ部材を、比較例3として、
特公昭53−38683号公報に記載された、ドーナツ
状鋼板を半径方向に2分割し、この敷板を2枚積層した
ものを用いた。
【0024】上記実施例及び比較例について、Si3.
0%の方向性電磁鋼板を熱間圧延後、中間焼鈍を挟む2
回の冷間圧延により0.23mmの最終板厚とし、連続
脱炭焼鈍炉で脱炭焼鈍を施しコイル状に巻き取ったもの
を、1200℃で高温焼鈍を行った。得られたコイルの
全長にわたり、側歪の状況及び表面皮膜の状況について
観察を行った。図4及び表1にその結果を示す。図4に
おいて、(a)は実施例1、(b)は実施例2、(c)
は比較例1、(d)は比較例2、(e)は比較例3を示
す。それぞれの図において横軸はコイルの長さ方向を、
縦軸はコイルの幅方向を示し、図中の斜線を施した部分
が側歪の発生範囲を示す。また、表1の皮膜評価の欄に
おいて、皮膜の剥離が全く見られないものをA、30%
以下のものをB、30%超のものをCとして判定した。
【0025】
【表1】
【0026】図4及び表1より明らかなように、実施例
品1,2では、ガラス皮膜については、全面に光沢があ
り、ムラがなく、酸化模様も全く見られなかった。また
側歪についても、十分に実用可能な範囲であった。特
に、実施例2では側歪が殆どなくなり、良好な結果を示
した。これは、特に、コイル外周径と第2のスペーサの
スリット位置と温度条件の三者が最適条件となったこと
によるものと推察される。さらに、耐熱鋼としてSUS
304,SUS309を用いた実施例1,2では、転用
可能回数が、エキスパンドメタルで約50回、角材で約
100回、パンチングメタルで約50回であった。
【0027】これに対し比較例1では、側歪がかなりの
範囲で認められ、歩留り落ちが約3〜5%であり、また
ガラス皮膜についても、横方向にムラがあり、特に、エ
ッジから30〜50mmの範囲で酸化模様があり、部分
的に不安定な剥離状態がみられた。比較例2及び比較例
3では、側歪の発生についてはある程度の効果はみられ
たものの、スペーサが2〜3の使用でへたり再使用が困
難であった。また、ガラス皮膜の形成についても比較例
1と変わらず不満足なものであった。
【0028】図5は加熱中におけるコイル下端の外周,
中央,内周のそれぞれの位置における温度上昇の変化を
示すもので、同図で明らかなように、比較例1では炉温
に対して、各測定位置の温度が全体的に低くしかもばら
つきが見られた。特に外周と中央では最大150℃近い
開きがみられた。これに対し、実施例1では、内周及び
中央において比較例1よりも40℃程度高く、また外周
との温度差も小さく、これによってコイル全体に酸化模
様のない均一なガラス皮膜が形成されたものと推察され
る。
【0029】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0030】(a)スペーサとして耐熱鋼を使用するこ
とにより、多数回の転用が可能になると共に、温度上昇
した場合にもスペーサ表面を電磁鋼板コイルが比較的自
由に動き、コイルエッジの歪み発生を防止することがで
きる。また、水平方向及び上下方向のガス誘導路を形成
する第1のスペーサ部材及び第2のスペーサ部材を介挿
させることにより、コイル全体を比較的均等に温度上昇
させ、また焼鈍反応による発生ガスを速やかにコイル外
部へ放出することが可能となり、酸化模様の無い均一な
ガラス皮膜の生成が可能となった。
【0031】(b)第2のスペーサ部材として、少なく
とも2個以上のリング状に分割された同心円の円板から
なるものを採用することにより、特に温度差の激しい外
周部の側歪を効果的に防止することができる。
【0032】(c)スペーサとしてステンレス鋼を用い
ることにより、側歪の発生を防止することができると共
に、転用回数を大幅に向上させることができる。
【0033】(d)第1のスペーサ部材をエキスパンド
メタルとし、このエキスパンドメタルの菱形開口部を互
いに直交するように2組積層して用いることにより、水
平方向のガス誘導性を向上させることができた。さら
に、第1のスペーサ部材として、耐熱綱の角材を井桁に
組んだ構造とすることで、水平方向のガス誘導性を増大
することができ、且つ耐久性も倍増することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施に用いるバッチ式焼鈍炉の断面
図である。
【図2】 スペーサの第1実施例を示す平面図(a)及
び縦断面図(b)である。
【図3】 スペーサの第2実施例を示す平面図(a)及
び縦断面図(b)である。
【図4】 側歪の測定結果を示す図である。
【図5】 加熱中におけるコイル各部位の温度変化を示
す図である。
【符号の説明】
1 電磁鋼板コイル 2 コイル受台 3 インナーカバー 4 雰囲気ガス供給管 11,12 エキスパンドメタル 13 パンチングメタル 13a スリット 14 角材 S スペーサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル状に巻き取られた電磁鋼板コイル
    をコイル巻軸方向が垂直となるようにコイル受台上に載
    置して焼鈍する方向性電磁鋼板の焼鈍方法において、 前記電磁鋼板コイルとコイル受台との間に、前記電磁鋼
    板コイルよりも耐熱性に優れた耐熱鋼で形成され前記コ
    イル受台と電磁鋼板コイルとの間に水平方向のガス誘導
    路を形成する第1のスペーサ部材と、同第1のスペーサ
    部材の上面に載置され前記電磁鋼板コイルよりも熱膨張
    係数が大きい耐熱鋼板に上下方向のガス誘導路を形成す
    る貫通孔を均一に設けた第2のスペーサ部材とを介挿さ
    せて焼鈍することを特徴とする方向性電磁鋼板の焼鈍方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第2のスペーサ部材が、少なくとも
    2個以上のリング状に分割された同心円の円板であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の方向性電磁鋼板の焼鈍方
    法。
  3. 【請求項3】 前記耐熱鋼が熱膨張係数15×10-6
    ℃〜25×10-6/℃のステンレス系鋼であることを特
    徴とする請求項1,2記載の方向性電磁鋼板の焼鈍方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1のスペーサ部材をエキスパンド
    メタルとし、該エキスパンドメタルの菱形開口部を互い
    に直交するように積層して用いることを特徴とする請求
    項1,2,3記載の方向性電磁鋼板の焼鈍方法。
  5. 【請求項5】 前記第1のスペーサ部材が、断面矩形状
    の角材を井桁状に積層したものであることを特徴とする
    請求項1,2,3記載の方向性電磁鋼板の焼鈍方法。
JP11002095A 1995-04-11 1995-04-11 方向性電磁鋼板の焼鈍方法 Withdrawn JPH08283864A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266030A (ja) * 2001-03-09 2002-09-18 Kawasaki Steel Corp 方向性電磁鋼板の製造方法
CN109112349A (zh) * 2018-10-25 2019-01-01 哈尔滨工程大学 一种CuAlMn形状记忆合金及其制备方法
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