JPH06323243A - 輸液ポンプ - Google Patents

輸液ポンプ

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JPH06323243A
JPH06323243A JP13257793A JP13257793A JPH06323243A JP H06323243 A JPH06323243 A JP H06323243A JP 13257793 A JP13257793 A JP 13257793A JP 13257793 A JP13257793 A JP 13257793A JP H06323243 A JPH06323243 A JP H06323243A
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JP
Japan
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exchange membrane
cation exchange
amount
oxygen
solid polymer
Prior art date
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Pending
Application number
JP13257793A
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English (en)
Inventor
Yuko Fujita
雄耕 藤田
Satoru Saito
哲 斉藤
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Japan Storage Battery Co Ltd
Original Assignee
Japan Storage Battery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で、使用時の操作が容易で、しか
も小型・軽量化が可能な輸液ポンプを提供する。 【構成】 固体高分子カチオン交換膜4の片面に、該固
体高分子カチオン交換膜に対して耐食性を有する酸化物
を含む電極3を、他面に金属電極5をとりつけた電気化
学セル部に、直流電流を通電し、金属電極から発生する
酸素ガスを加圧源とする。発生した酸素は、カチオン交
換膜を透過して陰極側へいっても、反応したり、外部へ
漏れたりしないために、酸素の発生量は通電電気量によ
って正確に決めることができる。通電電気量を制御する
ことによって、きわめて精度の高い、任意の輸液量が得
られる。しかも構造が簡単で、使用にあたつての操作も
容易であり、しかも小型・軽量化が可能であり、携帯用
あるいは使い捨て型にすることができるという利点をも
ち、従来のベローズやダイヤフラムあるいは注射器を用
いた輸液ポンプの欠点を取り除くことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は液体、特に薬液を微量ず
つ、しかも精度よく供給するための輸液ポンプに関する
ものである。
【従来の技術】近年、薬液を微量ずつ、しかも精度よく
人体に注入するために各種輸液ポンプが使用されるよう
になってきた。従来の輸液ポンプは、その方式の違いに
よってシリンジポンプ、ペリスタルティック(ロータ
式)ポンプ、フィンガーポンプ、ベローズポンプの4種
類に分類される。これらの内、ベローズポンプ以外のも
のは、いずれも薬液を押し出すための駆動源としてステ
ッピングモータ、ロータリソレノイドモータ、あるいは
直流モータなどのモータを使い、薬液の吐出量の複雑な
制御機構を採用しているために、その重量および寸法と
も一般に大きすぎるし、また、高価であるために、病院
のベッドサイドで使われるのが普通であり、携帯用ある
いは使い捨て型にするには不向きである。また、ベロー
ズポンプはフレオンガスの気化圧を利用してベローズを
押し、それによって薬液を吐出させる方式のものである
が、フレオンガスの気化圧を制御することが難しく、特
に微量の薬液を長時間かけて注入する場合には、その注
入精度に問題がある。一方、近年、新しい方式として、
電気化学的輸液ポンプが提案されている(H.J.R.
マゲット、米国特許第4,522,698号)。この電
気化学的輸液ポンプは、電解質として機能する含水され
たイオン交換膜の両面に多孔性のガス拡散電極を接合し
た電気化学セルの陽極に水素を供給し、陽・陰両極間に
直流電流を通電したとき、陽極では水素( H2 )が水素
イオンとなり、生じた水素イオンがオン交換膜を通って
陰極側に達し、そこで水素( H2 )が発生するという、
電気学反応が起こることを利用したものである。すなわ
ち、陰極で発生する昇圧された水素をピストン、ダイヤ
フラム、ベローズ等を押すための駆動源として利用する
ものであり、陰極で発生する水素の圧力および発生量を
電気化学セルに通電する電流値によって極めて精密に制
御できる点に特徴がある。また、この電気化学セルの反
応物質として、水素の代りに酸素を利用することも可能
であり、陰極に供給すべき酸素源として空気を用いれば
輸液ポンプの構造はかなり簡単なものになる。さらに、
この電気化学的輸液ポンプの改良型として、水の電気分
解反応を利用する方法が提案されている(特開平2−3
02264)。この方法は、イオン交換膜の片面に陰極
を、他面に陽極をそれぞれ一体に接合するか、あるいは
片面に陰極と陽極をそれぞれ絶縁するように離して一体
に接合した電気化学セルに含水させ、両極に直流電流を
通電した際に水の電気分解によって発生する水素か酸
素、あるいは水素と酸素の混合ガスを輸液ポンプの加圧
源とするものである。これらの電気化学的方法は、輸液
量を精度よく制御できるが、電気化学セル部の構造が複
雑で、高価につくという欠点があった。また、水電解で
発生する酸素や水素を加圧ガスに利用する場合、いった
ん発生した酸素や水素がイオン交換膜を透過して、互い
に混ざりあい、白金のような電極に接すると、触媒作用
のために再結合によって水にもどってしまう。その結
果、通電電気量に応じたガス発生量が得られなくなる。
また、酸素か水素の一方を加圧ガスに利用する場合、片
方のガスをセルの外部へ放出しなければならず、セルが
開放型となり、イオン交換膜から水が蒸発してしまい、
イオン交換膜の電導度を低下させたり、また、外部の空
気中の不純物が電気化学セル部にもちこまれるというよ
うな欠点をもっていた。
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記のよう
な課題を解決するためになされたものであり、その目的
とするところは、構造が簡単で、使用時の操作が容易
で、しかも小型・軽量化が可能な輸液ポンプを提供する
ことである。
【課題を解決するための手段】本発明は、電気化学セル
部に直流電流を通電することによって発生する酸素ガス
を加圧源とする輸液ポンプにおいて、電気化学セル部を
固体高分子カチオン交換膜の片面に該固体高分子カチオ
ン交換膜に対して耐食性を有する酸化物を含む電極を、
他面に金属電極を取りつけた構成とすることにより、従
来のベローズ、ダイヤフラム、注射筒などを使用した
り、電気化学的方法を使用した輸液ポンプの欠点を除去
せんとするものである。
【作用】本発明になる輸液ポンプの電気化学セル部に、
金属電極が陽極となり、固体高分子カチオン交換膜に対
して耐食性を有する酸化物を含む電極が陰極となる方向
に直流電流を通電した場合、陽極では水が分解してプロ
トンと酸素が発生し、プロトンがカチオン交換膜の内部
を移動して陰極に達し、陰極では酸化物とプロトンが反
応して酸化物が還元さる。すなわち、陰極では金属酸化
物の還元反応が起こるだけで、ガスの発生はなく、水も
反応に関与しない。したがって、陰極側を完全密閉構造
とすることができる。一方、陽極からは酸素が発生し、
これを薬液の加圧源に利用するものである。この場合、
発生した酸素は、カチオン交換膜を透過して陰極側へい
っても、反応したり、外部へ漏れたりしないために、酸
素の発生量は通電電気量によって正確に決めることがで
きる。したがって、通電電気量を制御することによっ
て、きわめて精度の高い、任意の輸液量が得られるもの
である。なお、固体高分子カチオン交換膜は多くの場合
プロトンを含んでおり、強酸性であるので、陰極に使用
する化合物は該固体高分子カチオン交換膜に対して耐食
性を有する酸化物を使用しなければならない。なお、輸
液すべき目的の液体としては、通常は薬液が考えられる
が、本発明の輸液ポンプの用途は薬液の輸液に限定され
るものではなく、あらゆる液体の輸液に利用できること
はいうまでもない。
【実施例】以下、本発明を好適な実施例を用いて説明す
る。 [実施例1]陽極として無電解メッキでとりつけた多孔
性白金電極、固体高分子カチオン交換膜としてはパーフ
ルオロカーボンスルフォン酸、陰極の固体高分子カチオ
ン交換膜に対して耐食性を有する酸化物としては電解二
酸化マンガンを使用した電気化学セル部と、薬液充填部
を組み合わせた輸液ポンプを作製した。図1は、その断
面構造を示したものであり、輸液ポンプは電気化学セル
部1と薬液充填部2とから構成されている。電気化学セ
ル部1は、陰極3とイオン交換膜4と陽極5とから構成
される。陰極3は電解二酸化マンガンとデイパージョン
フッ素樹脂を混練したもので、直径15mm、二酸化マ
ンガン含有量は200mgである。イオン交換膜4は直
径20mmであり、陽極5は直径15mmの多孔性白金
電極である。6はガス室であり、輸液ポンプを始動する
前は水7で満たしておく。8はフッ素オイルで、ガス室
の水と薬液が混合しないようにとりつけたものである。
9は薬液、10は薬液吐出口である。陽極と陰極との間
に直流電流を流すと、各電極では次のような反応が起こ
ると推定され、陽極から酸素が発生する。
【化1】 陽極から発生した酸素はガス室6にたまり、加圧されて
フッ素オイル8を押し、薬液9を押しだし、薬液が吐出
口10から吐出される。例えば、セル当り3mAの直流
電流を5時間流した場合、各1時間当り0.6ml、合
計3.0mlの薬液が吐出される。このときのクーロン
効率は約90パーセントであつた。なお、陽極からの酸
素発生量は通電電気量に比例するので、電流を変えるこ
とによって、任意の単位時間当り吐出量が得られるもの
である。 [実施例2]陰極の材質を二酸化鉛とし、それ以外はす
べて実施例1と同じ構成の輸液ポンプを作製した。通電
電流と薬液吐出量との関係は、実施例1の場合と同じで
あつた。 [実施例3]陰極の材質を一酸化鉛・二酸化鉛・四三酸
化鉛の混合物とし、それ以外はすべて実施例1と同じ構
成の輸液ポンプを作製した。通電電流と薬液吐出量の関
係は、実施例1の場合と同じであった。
【発明の効果】本発明になる輸液ポンプの加圧部として
使用する電気化学セル部は、固体高分子カチオン交換膜
の片面に陽極としての金属電極を、他面に陰極としての
固体高分子カチオン交換膜に対して耐食性を有する酸化
物を含む電極を取りつけたものから構成されている。陰
極は、二酸化マンガンや二酸化鉛などの、固体高分子カ
チオン交換膜に対して耐食性を有する酸化物で構成され
ているため、パーフルオロカーボンスルフォン酸のよう
な強酸性の固体高分子カチオン交換膜と接した場合で
も、化学的にきわめて安定でまったく変化しない。ま
た、陰極での反応は、金属酸化物の還元であり、それ以
外のガス発生のような反応は一切ないために、ガスを外
部に逃がすような構造は不必要となり、電気化学セル部
を密閉型とすることができる。密閉型とすることによっ
て、空気中の不純物の混入を防ぐことができ、さらに、
カチオン交換膜の乾燥も防止でき、長期の保存や使用に
耐えるものである。なお、陰極に使用する酸化物として
は、実施例で述べた二酸化マンガン、二酸化鉛、鉛酸化
物の混合物以外にも、使用する固体高分子カチオン交換
膜に対して耐食性を有する酸化物ならすべて使用可能で
ある。陽極には、金属電極を使用しているが、特に多孔
性金属電極を使用した場合には、電極の全面から酸素ガ
スを容易に発生させることができる。なお、陽極の金属
電極としては、実施例で述べた多孔性白金電極以外に
も、チタンなどの金属の使用が可能であり、電極の形状
も網状やラス状、さらにはエキスパンデット形状など、
あらゆる形状のものが使用できる。また、陽極で発生し
た酸素が、たとえイオン交換膜を透過して陰極側に達し
ても、陰極側ではなんら変化せず、外部に漏れることも
ない。したがって、陽極からは通電電気量にほぼ正確に
対応した量の酸素が発生し、精度のよい薬液の吐出量が
得られるものである。もちろん、単位時間当りの薬液の
吐出量は、通電電流を変えることによって任意の値に設
定することができる。また、電気化学セルの電解液に当
たる部分に固体高分子カチオン交換膜を使用しているた
め、溶液を用いる場合よりも簡単な構造にすることがで
き、しかもカチオン交換膜の内部はプロトンが移動する
だけであり、副反応などが生じることはまったくない。
なお、固体高分子カチオン交換膜としては、実施例で述
べたパーフルオロカーボンスルフォン酸以外にも、スチ
レン−ジビニルベンゼン系のような炭化水素系固体高分
子膜などの、あらゆる種類の固体高分子カチオン交換膜
が使用可能なことはいうまでもない。なお、実施例にお
いては、長時間にわたって薬液を微量ずつ供給する場合
について述べたが、本発明になる輸液ポンプは、薬液に
限らず、あらゆる種類の液体への応用が可能であり、ま
た、合計の輸液量は、陰極に使用する金属化合物の重量
によつて任意の値に設定することができるものである。
このように、本発明になる輸液ポンプは、構造が簡単
で、使用にあたつての操作も容易であり、しかも小型・
軽量化が可能であり、携帯用あるいは使い捨て型にする
ことができるという利点をもち、従来のベローズやダイ
ヤフラムあるいは注射器を用いた輸液ポンプの欠点を取
り除くことができるものであり、その工業的価値はきわ
めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる、実施例にかかる輸液ポンプの断
面構造を示した図である。
【符号の説明】
1 電気化学セル部 2 薬液充填部 3 陰極 4 カチオン交換膜 5 陽極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子カチオン交換膜の片面に、該
    固体高分子カチオン交換膜に対して耐食性を有する酸化
    物を含む電極を、他面に金属電極をとりつけた電気化学
    セル部に、直流電流を通電し、金属電極から発生する酸
    素ガスを加圧源とすることを特徴とする、輸液ポンプ。
  2. 【請求項2】 固体高分子カチオン交換膜に対して耐食
    性を有する酸化物が二酸化マンガンであることを特徴と
    する、請求項1記載の輸液ポンプ。
  3. 【請求項3】 固体高分子カチオン交換膜に対して耐食
    性を有する酸化物が鉛酸化物あるいは二種以上の鉛酸化
    物の混合物であることを特徴とする、請求項1記載の輸
    液ポンプ。
JP13257793A 1993-05-10 1993-05-10 輸液ポンプ Pending JPH06323243A (ja)

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