JPH0796032A - 輸液ポンプ - Google Patents
輸液ポンプInfo
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- JPH0796032A JPH0796032A JP5269572A JP26957293A JPH0796032A JP H0796032 A JPH0796032 A JP H0796032A JP 5269572 A JP5269572 A JP 5269572A JP 26957293 A JP26957293 A JP 26957293A JP H0796032 A JPH0796032 A JP H0796032A
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- cation exchange
- polymer cation
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 構造が簡単、使用時の操作が容易、電気化学
セル部としては大容量、かつ特性が安定、小型・軽量化
が可能といった長所をもつ輸液ポンプを提供する。 【構成】 固体高分子カチオン交換樹脂膜4の片面に固
体高分子カチオン交換樹脂膜4に対して耐食性を有する
酸化物と固体高分子カチオン交換樹脂との混合物を含む
電極を、他面に金属電極をとりつけた電気化学セル部1
に、直流電流を通電し、金属電極から発生する酸素ガス
を加圧源とする。これによれば、陰極3において酸化物
と固体高分子カチオン交換樹脂膜4との接触面積がきわ
めて大きくなり、しかも接触面積のばらつきがほとんど
ないので、輸液ポンプとしての特性が安定する。さら
に、構造が簡単、使用時の操作が容易、大容量、しかも
小型・軽量化が可能な携帯用あるいは使い捨て型にする
ことができる。
セル部としては大容量、かつ特性が安定、小型・軽量化
が可能といった長所をもつ輸液ポンプを提供する。 【構成】 固体高分子カチオン交換樹脂膜4の片面に固
体高分子カチオン交換樹脂膜4に対して耐食性を有する
酸化物と固体高分子カチオン交換樹脂との混合物を含む
電極を、他面に金属電極をとりつけた電気化学セル部1
に、直流電流を通電し、金属電極から発生する酸素ガス
を加圧源とする。これによれば、陰極3において酸化物
と固体高分子カチオン交換樹脂膜4との接触面積がきわ
めて大きくなり、しかも接触面積のばらつきがほとんど
ないので、輸液ポンプとしての特性が安定する。さら
に、構造が簡単、使用時の操作が容易、大容量、しかも
小型・軽量化が可能な携帯用あるいは使い捨て型にする
ことができる。
Description
【産業上の利用分野】本発明は流体、特に薬液を微量ず
つ、しかも精度よく供給するための輸液ポンプに関する
ものである。
つ、しかも精度よく供給するための輸液ポンプに関する
ものである。
【従来の技術】近年、薬液を微量ずつ、しかも精度よく
人体に注入するために各種輸液ポンプが使用されるよう
になってきた。従来の輸液ポンプは、その方式の違いに
よってシリンジポンプ、ペリスタルティック(ロータ
式)ポンプ、フィンガーポンプ、ベローズポンプの4種
類に分類される。これらの内、ベローズポンプ以外のも
のは、いずれも薬液を押し出すための駆動源としてステ
ッピングモータ、ロータリソレノイドモータ、あるいは
直流モータなどのモータを使い、薬液の吐出量の複雑な
制御機構を採用しているために、その重量および寸法と
も一般に大きく、また高価であるため、病院のベッドサ
イドで使われるのが普通であり、携帯用あるいは使い捨
て型にするには不向きである。また、ベローズポンプは
フレオンガスの気化圧を利用してベローズを押し、それ
によって薬液を吐出させる方式のものであるが、フレオ
ンガスの気化圧を制御することが難しく、特に微量の薬
液を長時間かけて注入する場合には、その注入精度に問
題がある。一方、近年新しい方式として電気化学的輸液
ポンプが提案されている(H.J.R.マゲット、米国
特許第4,522,698号)。この電気化学的輸液ポ
ンプは、電解質として機能する含水されたイオン交換樹
脂膜の両面に多孔性のガス拡散電極を接合した電気化学
セルの陽極に水素を供給し、陽・陰両極間に直流電流を
通電したとき、陽極では水素が水素イオンとなり、生じ
た水素イオンがイオン交換樹脂膜を通って陰極側に達
し、そこで水素が発生するという、電気化学反応が起こ
ることを利用したものである。すなわち、陰極で発生す
る昇圧された水素をピストン、ダイヤフラム、ベローズ
等を押すための駆動源として利用するものであり、陰極
で発生する水素の圧力および発生量を電気化学セルに通
電する電流値によって極めて精密に制御できる点に特徴
がある。また、この電気化学セルの反応物質として水素
の代りに酸素を利用することも可能であり、陰極に供給
すべき酸素源として空気を用いれば、輸液ポンプの構造
はかなり簡単なものになる。さらに、この電気化学的輸
液ポンプの改良型として水の電気分解反応を利用する方
法が提案されている(特開平2−302264)。この
方法は、イオン交換樹脂膜の片面に陰極を、他面に陽極
をそれぞれ一体に接合するか、あるいは片面に陰極と陽
極とをそれぞれ絶縁するように離して一体に接合した電
気化学セルに含水させ、両極に直流電流を通電した際に
水の電気分解によって発生する水素もしくは酸素、ある
いは水素と酸素との混合ガスを輸液ポンプの加圧源とす
るものである。これらの電気化学的方法は、輸液量を精
度よく制御できるが、電気化学セル部の構造が複雑で、
高価につくという欠点がある。また、水電解で発生する
酸素と水素とを加圧ガスに利用する場合、いったん発生
した酸素や水素がイオン交換樹脂膜を透過して、互いに
混ざりあい、白金のような電極に接すると、触媒作用に
よる再結合によって水にもどってしまう。その結果、通
電電気量に応じたガス発生量が得られなくなる。また、
酸素もしくは水素の一方を加圧ガスに利用する場合、片
方のガスをセルの外部へ放出しなければならず、セルが
開放型となり、イオン交換樹脂膜から水が蒸発してしま
う。そのため、イオン交換樹脂膜の電導度を低下させた
り、また外部の空気中の不純物が電気化学セル部にもち
こまれるというような欠点をもっている。さらに、電気
化学的輸液ポンプとして固体高分子カチオン交換樹脂膜
の片面に、固体高分子カチオン交換樹脂膜に対して耐食
性を有する酸化物を含む電極を、他面に金属電極をとり
つけた電気化学セルに、直流電流を通電することによっ
て金属電極から発生する酸素ガスを加圧源とする方法も
考えられる。この方法において、酸化物を含む電極と固
体高分子カチオン交換樹脂膜は、互いに固体であるた
め、たとえ圧着したとしても接触面積が小さく、しかも
同一条件で作製した場合においても接触面積を一定の値
にすることはきわめて困難である。その結果、電気化学
反応に使用される酸化物は、固体高分子カチオン交換樹
脂膜と接触している面と、その接触面にきわめて近い部
分のみとなり、酸化物を含む電極の厚みを増大しても酸
化物電極の容量は増加せず、大容量の電気化学セルを得
ることは困難である。また、酸化物を含む電極と固体高
分子カチオン交換樹脂膜の接触面積が一定とならないた
め、電気化学セル部の特性のばらつきが大きいという欠
点をもっている。
人体に注入するために各種輸液ポンプが使用されるよう
になってきた。従来の輸液ポンプは、その方式の違いに
よってシリンジポンプ、ペリスタルティック(ロータ
式)ポンプ、フィンガーポンプ、ベローズポンプの4種
類に分類される。これらの内、ベローズポンプ以外のも
のは、いずれも薬液を押し出すための駆動源としてステ
ッピングモータ、ロータリソレノイドモータ、あるいは
直流モータなどのモータを使い、薬液の吐出量の複雑な
制御機構を採用しているために、その重量および寸法と
も一般に大きく、また高価であるため、病院のベッドサ
イドで使われるのが普通であり、携帯用あるいは使い捨
て型にするには不向きである。また、ベローズポンプは
フレオンガスの気化圧を利用してベローズを押し、それ
によって薬液を吐出させる方式のものであるが、フレオ
ンガスの気化圧を制御することが難しく、特に微量の薬
液を長時間かけて注入する場合には、その注入精度に問
題がある。一方、近年新しい方式として電気化学的輸液
ポンプが提案されている(H.J.R.マゲット、米国
特許第4,522,698号)。この電気化学的輸液ポ
ンプは、電解質として機能する含水されたイオン交換樹
脂膜の両面に多孔性のガス拡散電極を接合した電気化学
セルの陽極に水素を供給し、陽・陰両極間に直流電流を
通電したとき、陽極では水素が水素イオンとなり、生じ
た水素イオンがイオン交換樹脂膜を通って陰極側に達
し、そこで水素が発生するという、電気化学反応が起こ
ることを利用したものである。すなわち、陰極で発生す
る昇圧された水素をピストン、ダイヤフラム、ベローズ
等を押すための駆動源として利用するものであり、陰極
で発生する水素の圧力および発生量を電気化学セルに通
電する電流値によって極めて精密に制御できる点に特徴
がある。また、この電気化学セルの反応物質として水素
の代りに酸素を利用することも可能であり、陰極に供給
すべき酸素源として空気を用いれば、輸液ポンプの構造
はかなり簡単なものになる。さらに、この電気化学的輸
液ポンプの改良型として水の電気分解反応を利用する方
法が提案されている(特開平2−302264)。この
方法は、イオン交換樹脂膜の片面に陰極を、他面に陽極
をそれぞれ一体に接合するか、あるいは片面に陰極と陽
極とをそれぞれ絶縁するように離して一体に接合した電
気化学セルに含水させ、両極に直流電流を通電した際に
水の電気分解によって発生する水素もしくは酸素、ある
いは水素と酸素との混合ガスを輸液ポンプの加圧源とす
るものである。これらの電気化学的方法は、輸液量を精
度よく制御できるが、電気化学セル部の構造が複雑で、
高価につくという欠点がある。また、水電解で発生する
酸素と水素とを加圧ガスに利用する場合、いったん発生
した酸素や水素がイオン交換樹脂膜を透過して、互いに
混ざりあい、白金のような電極に接すると、触媒作用に
よる再結合によって水にもどってしまう。その結果、通
電電気量に応じたガス発生量が得られなくなる。また、
酸素もしくは水素の一方を加圧ガスに利用する場合、片
方のガスをセルの外部へ放出しなければならず、セルが
開放型となり、イオン交換樹脂膜から水が蒸発してしま
う。そのため、イオン交換樹脂膜の電導度を低下させた
り、また外部の空気中の不純物が電気化学セル部にもち
こまれるというような欠点をもっている。さらに、電気
化学的輸液ポンプとして固体高分子カチオン交換樹脂膜
の片面に、固体高分子カチオン交換樹脂膜に対して耐食
性を有する酸化物を含む電極を、他面に金属電極をとり
つけた電気化学セルに、直流電流を通電することによっ
て金属電極から発生する酸素ガスを加圧源とする方法も
考えられる。この方法において、酸化物を含む電極と固
体高分子カチオン交換樹脂膜は、互いに固体であるた
め、たとえ圧着したとしても接触面積が小さく、しかも
同一条件で作製した場合においても接触面積を一定の値
にすることはきわめて困難である。その結果、電気化学
反応に使用される酸化物は、固体高分子カチオン交換樹
脂膜と接触している面と、その接触面にきわめて近い部
分のみとなり、酸化物を含む電極の厚みを増大しても酸
化物電極の容量は増加せず、大容量の電気化学セルを得
ることは困難である。また、酸化物を含む電極と固体高
分子カチオン交換樹脂膜の接触面積が一定とならないた
め、電気化学セル部の特性のばらつきが大きいという欠
点をもっている。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、固体高分子
カチオン交換樹脂膜の片面に該固体高分子カチオン交換
樹脂膜に対して耐食性を有する酸化物を含む電極を、他
面に金属電極をとりつけた電気化学セル部を備えた輸液
ポンプに関し、上記のような課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、構造が簡単
で、使用時の操作が容易で、大容量で、特性のばらつき
が小さく、しかも小型・軽量化が可能な輸液ポンプを提
供することにある。
カチオン交換樹脂膜の片面に該固体高分子カチオン交換
樹脂膜に対して耐食性を有する酸化物を含む電極を、他
面に金属電極をとりつけた電気化学セル部を備えた輸液
ポンプに関し、上記のような課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、構造が簡単
で、使用時の操作が容易で、大容量で、特性のばらつき
が小さく、しかも小型・軽量化が可能な輸液ポンプを提
供することにある。
【課題を解決するための手段】そこで、電気化学セル部
に直流電流を通電することによって発生する酸素ガスを
加圧源とする輸液ポンプにおいて、電気化学セル部は、
固体高分子カチオン交換樹脂膜の片面に該固体高分子カ
チオン交換樹脂膜に対して耐食性を有する酸化物を含む
電極を、他面に金属電極をとりつけたものであり、該酸
化物を含む電極を、少なくとも酸化物と固体高分子カチ
オン交換樹脂との混合物から構成することによって、従
来のベローズ、ダイヤフラム、注射筒などを使用した
り、電気化学的方法を使用した輸液ポンプの欠点を除去
せんとするものである。
に直流電流を通電することによって発生する酸素ガスを
加圧源とする輸液ポンプにおいて、電気化学セル部は、
固体高分子カチオン交換樹脂膜の片面に該固体高分子カ
チオン交換樹脂膜に対して耐食性を有する酸化物を含む
電極を、他面に金属電極をとりつけたものであり、該酸
化物を含む電極を、少なくとも酸化物と固体高分子カチ
オン交換樹脂との混合物から構成することによって、従
来のベローズ、ダイヤフラム、注射筒などを使用した
り、電気化学的方法を使用した輸液ポンプの欠点を除去
せんとするものである。
【作用】本発明になる輸液ポンプの電気化学セル部に、
金属電極が陽極となり、固体高分子カチオン交換樹脂膜
に対して耐食性を有する酸化物を含む電極が陰極となる
方向に直流電流を通電した場合、陽極では水の分解によ
りプロトンと酸素が発生し、プロトンが固体高分子カチ
オン交換樹脂膜の内部を移動して陰極に達し、陰極では
酸化物とプロトンが反応して酸化物が還元される。酸化
物が二酸化マンガンの場合を例にとると、各電極では次
のような反応がおこると推定される。
金属電極が陽極となり、固体高分子カチオン交換樹脂膜
に対して耐食性を有する酸化物を含む電極が陰極となる
方向に直流電流を通電した場合、陽極では水の分解によ
りプロトンと酸素が発生し、プロトンが固体高分子カチ
オン交換樹脂膜の内部を移動して陰極に達し、陰極では
酸化物とプロトンが反応して酸化物が還元される。酸化
物が二酸化マンガンの場合を例にとると、各電極では次
のような反応がおこると推定される。
【化1】 陰極での反応において、プロトンは固体高分子カチオン
交換樹脂膜から金属酸化物を含む相へ移動しなければな
らないが、固体高分子カチオン交換樹脂と酸化物を含む
電極を圧着などによって接触させた場合、固体どうしの
いわば点と点の接触となるため、接触面積はきわめて小
さく、しかもばらつきは大きくなる。一方、本発明のよ
うに、金属酸化物を含む電極を、金属酸化物の粉末と固
体高分子カチオン交換樹脂との混合物にした場合、金属
酸化物粉末と固体高分子カチオン交換樹脂との接点が非
常に分散された形で形成され、金属酸化物と固体高分子
カチオン交換樹脂は三次元的な接触をしていることにな
る。さらに、固体高分子カチオン交換樹脂が、金属酸化
物を含む電極の内部に三次元的に分散しているため、電
気化学反応において、プロトンは電極の内部まで移動す
ることができる。このように、陰極では金属酸化物の還
元反応が起こるだけで、ガスの発生はなく、水も反応に
関与しない。したがって、陰極側を完全密閉構造とする
ことができる。一方、陽極からは酸素が発生し、これを
薬液の加圧源に利用するものである。この場合、発生し
た酸素は、カチオン交換樹脂膜を透過して陰極側へいっ
ても、反応したり、外部へ漏れたりしないため、酸素の
発生量は通電電気量によって正確に決めることができ
る。したがって、通電電気量を制御することによってき
わめて精度の高い、任意の輸液量が得られるものであ
る。なお、固体高分子カチオン交換樹脂膜はほとんどプ
ロトンを含み、強酸性であるので、陰極に使用する化合
物は該固体高分子カチオン交換樹脂膜に対して耐食性を
有する酸化物を使用しなければならない。さらに、輸液
すべき目的の液体としては、通常は薬液が考えられる
が、本発明になる輸液ポンプの用途は薬液の輸液に限定
されるものではなく、あらゆる流体の輸液に利用できる
ことはいうまでもない。
交換樹脂膜から金属酸化物を含む相へ移動しなければな
らないが、固体高分子カチオン交換樹脂と酸化物を含む
電極を圧着などによって接触させた場合、固体どうしの
いわば点と点の接触となるため、接触面積はきわめて小
さく、しかもばらつきは大きくなる。一方、本発明のよ
うに、金属酸化物を含む電極を、金属酸化物の粉末と固
体高分子カチオン交換樹脂との混合物にした場合、金属
酸化物粉末と固体高分子カチオン交換樹脂との接点が非
常に分散された形で形成され、金属酸化物と固体高分子
カチオン交換樹脂は三次元的な接触をしていることにな
る。さらに、固体高分子カチオン交換樹脂が、金属酸化
物を含む電極の内部に三次元的に分散しているため、電
気化学反応において、プロトンは電極の内部まで移動す
ることができる。このように、陰極では金属酸化物の還
元反応が起こるだけで、ガスの発生はなく、水も反応に
関与しない。したがって、陰極側を完全密閉構造とする
ことができる。一方、陽極からは酸素が発生し、これを
薬液の加圧源に利用するものである。この場合、発生し
た酸素は、カチオン交換樹脂膜を透過して陰極側へいっ
ても、反応したり、外部へ漏れたりしないため、酸素の
発生量は通電電気量によって正確に決めることができ
る。したがって、通電電気量を制御することによってき
わめて精度の高い、任意の輸液量が得られるものであ
る。なお、固体高分子カチオン交換樹脂膜はほとんどプ
ロトンを含み、強酸性であるので、陰極に使用する化合
物は該固体高分子カチオン交換樹脂膜に対して耐食性を
有する酸化物を使用しなければならない。さらに、輸液
すべき目的の液体としては、通常は薬液が考えられる
が、本発明になる輸液ポンプの用途は薬液の輸液に限定
されるものではなく、あらゆる流体の輸液に利用できる
ことはいうまでもない。
【実施例】以下、本発明を好適な実施例を用いて説明す
る。 [実施例1]陽極として無電解メッキでとりつけた多孔
性白金電極、固体高分子カチオン交換樹脂膜としてパー
フルオロカーボンスルフォン酸、陰極として固体高分子
カチオン交換樹脂膜に対して耐食性を有する酸化物であ
る電解二酸化マンガンを使用した電気化学セル部と、薬
液充填部とを組み合わせた輸液ポンプを作製した。電気
化学セル部の陰極としては、本発明になる陰極(A)と
従来の陰極(B)の種類を作製し、それぞれの陰極を使
用した電気化学セル部と薬液貯蔵部とを組合せ、輸液ポ
ンプとしての特性を比較した。本発明になる電気化学セ
ル部の陰極(A)は、二酸化マンガン2gと、60%ポ
リ4フッ化エチレン水懸濁液0.4mlと、パーフルオ
ロカーボンスルフォン酸樹脂の5%低級脂肪酸アルコー
ル(10%の水を含む)溶液(商品名はアルドリッチケ
ミカル社製ナフィオン溶液)2mlとをよく混練したの
ち圧延・風乾し、厚さ0.5mmの電極シートとした。
一方、従来の陰極(B)は、二酸化マンガン2gと、6
0%ポリ4フッ化エチレン水懸濁液0.4mlとをよく
混練したのち圧延し、風乾し、厚さ0.5mmのシート
とした。図1は、輸液ポンプの断面構造を示したもので
あり、輸液ポンプは電気化学セル部1と薬液充填部2と
から構成されている。電気化学セル部1は、陰極3とイ
オン交換樹脂膜4と陽極5とから構成される。陰極3は
直径15mm、二酸化マンガン含有量は250mgであ
る。イオン交換膜4は直径20mmであり、陽極5は直
径15mmの多孔性白金電極である。6はガス室であ
り、輸液ポンプを始動する前は水7で満たしておく。8
はフッ素オイルで、ガス室の水と薬液が混合しないよう
にとりつけたものである。9は薬液、10は薬液吐出口
である。陽極5と陰極3との間に直流電流を流すと、陽
極5では水が分解してプロトンと酸素が発生し、プロト
ンは固体高分子カチオン交換樹脂膜4を通って陰極3に
達し、陰極3では酸化物とプロトンが反応して酸化物が
還元される。陽極5から発生した酸素はガス室6にたま
り、加圧されてフッ素オイル8を押し、薬液9を押しだ
し、薬液が吐出口10から吐出される。例えば、セル当
り3mAの直流電流を流した場合、電気化学セル部1に
本発明になる陰極(A)を使用した輸液ポンプでは、2
0時間にわたつて各1時間当りの吐出量は約0.62m
lと一定であり、合計12.3mlの薬液が吐出され、
この間の電気化学セルの端子電圧は約2.0Vで一定で
あったが、20時間を越えると端子電圧が上昇しはじ
め、1時間当りの吐出量は急激に減少した。20時間ま
での電流効率は約90%、また二酸化マンガンの利用率
は約70%であった。また、同じ構成の陰極を使用した
電気化学セルをとりつけた輸液ポンプを、10個同じ条
件で試験を行ったが、二酸化マンガンの利用率は68%
から72%の間となり、ばらつきはきわめて小さかっ
た。なお、本発明になる輸液ポンプにおいては、陽極か
らの酸素発生量は通電電気量に比例するので、電流を変
えることによって、任意の単位時間当り吐出量が得られ
るものである。一方、電気化学セル部1に従来の陰極
(B)を使用した輸液ポンプでは、4時間までの吐出量
は約0.62mlと一定であり、電気化学セルの端子電
圧も約2.0Vで一定であったが、4時間を越えると端
子電圧が上昇し、1時間当りの吐出量は減少した。4時
間までの電流効率は約90%であったが、二酸化マンガ
ンの利用率はわずか14%にとどまった。また、おなじ
構成の陰極を使用した電気化学セルを取り付けた輸液ポ
ンプを、10個同じ条件で試験を行ったが、電気化学セ
ルの端子電圧が2.0Vから上昇する時間は3時間から
8時間の間で大きくばらつき、二酸化マンガンの利用率
も11%から28%となった。このように、本発明にな
る陰極3を使用することにより、二酸化マンガンの利用
率を大きく向上させることができるばかりでなく、利用
率のばらつきをほとんどなくすことができる。さらに、
電気化学セル部1としては容量が大きく、輸液ポンプと
しては合計の吐出量が大きいという特性を有するものが
得られる。 [実施例2]陰極3の材質を二酸化鉛とし、それ以外は
すべて実施例1と同じ構成の輸液ポンプを作製した。通
電電流と薬液吐出量の関係や時間と吐出量の関係など
は、実施例1の場合と同じような結果を示した。 [実施例3]陰極3の材質を一酸化鉛・二酸化鉛・四三
酸化鉛の混合物とし、それ以外はすべて実施例1と同じ
構成の輸液ポンプを作製した。通電電流と薬液吐出量の
関係や時間と吐出量の関係などは、実施例1の場合と同
じような結果を示した。
る。 [実施例1]陽極として無電解メッキでとりつけた多孔
性白金電極、固体高分子カチオン交換樹脂膜としてパー
フルオロカーボンスルフォン酸、陰極として固体高分子
カチオン交換樹脂膜に対して耐食性を有する酸化物であ
る電解二酸化マンガンを使用した電気化学セル部と、薬
液充填部とを組み合わせた輸液ポンプを作製した。電気
化学セル部の陰極としては、本発明になる陰極(A)と
従来の陰極(B)の種類を作製し、それぞれの陰極を使
用した電気化学セル部と薬液貯蔵部とを組合せ、輸液ポ
ンプとしての特性を比較した。本発明になる電気化学セ
ル部の陰極(A)は、二酸化マンガン2gと、60%ポ
リ4フッ化エチレン水懸濁液0.4mlと、パーフルオ
ロカーボンスルフォン酸樹脂の5%低級脂肪酸アルコー
ル(10%の水を含む)溶液(商品名はアルドリッチケ
ミカル社製ナフィオン溶液)2mlとをよく混練したの
ち圧延・風乾し、厚さ0.5mmの電極シートとした。
一方、従来の陰極(B)は、二酸化マンガン2gと、6
0%ポリ4フッ化エチレン水懸濁液0.4mlとをよく
混練したのち圧延し、風乾し、厚さ0.5mmのシート
とした。図1は、輸液ポンプの断面構造を示したもので
あり、輸液ポンプは電気化学セル部1と薬液充填部2と
から構成されている。電気化学セル部1は、陰極3とイ
オン交換樹脂膜4と陽極5とから構成される。陰極3は
直径15mm、二酸化マンガン含有量は250mgであ
る。イオン交換膜4は直径20mmであり、陽極5は直
径15mmの多孔性白金電極である。6はガス室であ
り、輸液ポンプを始動する前は水7で満たしておく。8
はフッ素オイルで、ガス室の水と薬液が混合しないよう
にとりつけたものである。9は薬液、10は薬液吐出口
である。陽極5と陰極3との間に直流電流を流すと、陽
極5では水が分解してプロトンと酸素が発生し、プロト
ンは固体高分子カチオン交換樹脂膜4を通って陰極3に
達し、陰極3では酸化物とプロトンが反応して酸化物が
還元される。陽極5から発生した酸素はガス室6にたま
り、加圧されてフッ素オイル8を押し、薬液9を押しだ
し、薬液が吐出口10から吐出される。例えば、セル当
り3mAの直流電流を流した場合、電気化学セル部1に
本発明になる陰極(A)を使用した輸液ポンプでは、2
0時間にわたつて各1時間当りの吐出量は約0.62m
lと一定であり、合計12.3mlの薬液が吐出され、
この間の電気化学セルの端子電圧は約2.0Vで一定で
あったが、20時間を越えると端子電圧が上昇しはじ
め、1時間当りの吐出量は急激に減少した。20時間ま
での電流効率は約90%、また二酸化マンガンの利用率
は約70%であった。また、同じ構成の陰極を使用した
電気化学セルをとりつけた輸液ポンプを、10個同じ条
件で試験を行ったが、二酸化マンガンの利用率は68%
から72%の間となり、ばらつきはきわめて小さかっ
た。なお、本発明になる輸液ポンプにおいては、陽極か
らの酸素発生量は通電電気量に比例するので、電流を変
えることによって、任意の単位時間当り吐出量が得られ
るものである。一方、電気化学セル部1に従来の陰極
(B)を使用した輸液ポンプでは、4時間までの吐出量
は約0.62mlと一定であり、電気化学セルの端子電
圧も約2.0Vで一定であったが、4時間を越えると端
子電圧が上昇し、1時間当りの吐出量は減少した。4時
間までの電流効率は約90%であったが、二酸化マンガ
ンの利用率はわずか14%にとどまった。また、おなじ
構成の陰極を使用した電気化学セルを取り付けた輸液ポ
ンプを、10個同じ条件で試験を行ったが、電気化学セ
ルの端子電圧が2.0Vから上昇する時間は3時間から
8時間の間で大きくばらつき、二酸化マンガンの利用率
も11%から28%となった。このように、本発明にな
る陰極3を使用することにより、二酸化マンガンの利用
率を大きく向上させることができるばかりでなく、利用
率のばらつきをほとんどなくすことができる。さらに、
電気化学セル部1としては容量が大きく、輸液ポンプと
しては合計の吐出量が大きいという特性を有するものが
得られる。 [実施例2]陰極3の材質を二酸化鉛とし、それ以外は
すべて実施例1と同じ構成の輸液ポンプを作製した。通
電電流と薬液吐出量の関係や時間と吐出量の関係など
は、実施例1の場合と同じような結果を示した。 [実施例3]陰極3の材質を一酸化鉛・二酸化鉛・四三
酸化鉛の混合物とし、それ以外はすべて実施例1と同じ
構成の輸液ポンプを作製した。通電電流と薬液吐出量の
関係や時間と吐出量の関係などは、実施例1の場合と同
じような結果を示した。
【発明の効果】本発明になる輸液ポンプの加圧部として
使用する電気化学セル部は、固体高分子カチオン交換樹
脂膜の片面に陽極としての金属電極を、他面に陰極とし
ての固体高分子カチオン交換樹脂膜に対して耐食性を有
する酸化物と固体高分子カチオン交換樹脂との混合物を
含む電極をとりつけたものから構成されている。陰極
は、二酸化マンガンや二酸化鉛などの固体高分子カチオ
ン交換膜に対して耐食性を有する酸化物で構成されてい
るため、パーフルオロカーボンスルフォン酸のような強
酸性の固体高分子カチオン交換樹脂膜と接した場合で
も、化学的にきわめて安定でまったく変化しない。ま
た、陰極での反応は、金属酸化物の還元であり、それ以
外のガス発生のような反応は一切おきないので、ガスを
外部に逃がすような構造は不必要となり、電気化学セル
部を密閉型とすることができる。また、密閉型とするこ
とにより、空気中の不純物の混入を防ぐことができ、さ
らにカチオン交換樹脂膜の乾燥も防止でき、電気化学セ
ル部の長期保存および使用に耐えるものとなる。なお、
陰極に使用する酸化物としては、実施例で述べた二酸化
マンガン、二酸化鉛、鉛酸化物の混合物以外にも、使用
する固体高分子カチオン交換樹脂膜に対して耐食性を有
する酸化物ならすべて使用可能である。陰極において
は、酸化物と固体高分子カチオン交換樹脂とが三次元的
な接触をしているため、酸化物と固体高分子カチオン交
換樹脂膜との接触面積がきわめて大きくなり、しかも接
触面積のばらつきをほとんどなくすことができ、輸液ポ
ンプとしての特性のばらつきを小さくすることができ
る。さらに、固体高分子カチオン交換樹脂が陰極の内部
に三次元的に分散しているため、プロトンが電極の内部
まで移動することができ、酸化物は電気化学反応におい
て電極全体に、かつ均一に反応することになり、電極の
厚みを増大することによって大きな容量を得ることが可
能となる。陽極には、金属電極を使用しているが、特に
多孔性金属電極を使用した場合には、電極の全面から酸
素ガスを容易に発生させることができる。なお、陽極の
金属電極としては、実施例で述べた多孔性白金電極以外
にも、チタンなどの金属の使用が可能であり、電極の形
状も網状やラス状、さらにはエキスパンデット形状な
ど、あらゆる形状のものが使用できる。また、陽極で発
生した酸素が、たとえ固体高分子イオン交換樹脂膜を透
過して陰極側に達しても、陰極側ではなんら変化せず、
外部に漏れることもない。したがって、陽極からは通電
電気量にほぼ正確に対応した量の酸素が発生し、精度の
よい薬液の吐出量が得られるものである。もちろん、単
位時間当りの薬液の吐出量は、通電電流を変えることに
よって任意の値に設定することができる。また、電気化
学セルの電解液に当たる部分に固体高分子カチオン交換
樹脂膜を使用しているため、溶液を用いる場合よりも簡
単な構造にすることができ、しかも固体高分子カチオン
交換樹脂膜の内部はプロトンが移動するだけであり、副
反応などが生じることはまったくない。なお、固体高分
子カチオン交換樹脂膜としては、実施例で述べたパーフ
ルオロカーボンスルフォン酸以外にも、スチレン−ジビ
ニルベンゼン系のような炭化水素系固体高分子膜など、
あらゆる種類の固体高分子カチオン交換樹脂膜が使用可
能なことはいうまでもない。なお、実施例においては、
長時間にわたって薬液を微量ずつ供給する場合について
述べたが、本発明になる輸液ポンプは、薬液に限らず、
あらゆる種類の流体への応用が可能であり、また合計の
輸液量は、陰極に使用する酸化物の重量によつて任意の
値に設定することができるものである。このように、本
発明になる輸液ポンプは、構造が簡単、使用にあたつて
の操作も容易、大容量、かつ特性のばらつきが小さい、
しかも小型・軽量化が可能といった長所をもち、加えて
携帯用あるいは使い捨て型にすることができるので、従
来のベローズやダイヤフラムあるいは注射器を用いた輸
液ポンプの欠点を取り除くことができるものであり、そ
の工業的価値はきわめて大きい。
使用する電気化学セル部は、固体高分子カチオン交換樹
脂膜の片面に陽極としての金属電極を、他面に陰極とし
ての固体高分子カチオン交換樹脂膜に対して耐食性を有
する酸化物と固体高分子カチオン交換樹脂との混合物を
含む電極をとりつけたものから構成されている。陰極
は、二酸化マンガンや二酸化鉛などの固体高分子カチオ
ン交換膜に対して耐食性を有する酸化物で構成されてい
るため、パーフルオロカーボンスルフォン酸のような強
酸性の固体高分子カチオン交換樹脂膜と接した場合で
も、化学的にきわめて安定でまったく変化しない。ま
た、陰極での反応は、金属酸化物の還元であり、それ以
外のガス発生のような反応は一切おきないので、ガスを
外部に逃がすような構造は不必要となり、電気化学セル
部を密閉型とすることができる。また、密閉型とするこ
とにより、空気中の不純物の混入を防ぐことができ、さ
らにカチオン交換樹脂膜の乾燥も防止でき、電気化学セ
ル部の長期保存および使用に耐えるものとなる。なお、
陰極に使用する酸化物としては、実施例で述べた二酸化
マンガン、二酸化鉛、鉛酸化物の混合物以外にも、使用
する固体高分子カチオン交換樹脂膜に対して耐食性を有
する酸化物ならすべて使用可能である。陰極において
は、酸化物と固体高分子カチオン交換樹脂とが三次元的
な接触をしているため、酸化物と固体高分子カチオン交
換樹脂膜との接触面積がきわめて大きくなり、しかも接
触面積のばらつきをほとんどなくすことができ、輸液ポ
ンプとしての特性のばらつきを小さくすることができ
る。さらに、固体高分子カチオン交換樹脂が陰極の内部
に三次元的に分散しているため、プロトンが電極の内部
まで移動することができ、酸化物は電気化学反応におい
て電極全体に、かつ均一に反応することになり、電極の
厚みを増大することによって大きな容量を得ることが可
能となる。陽極には、金属電極を使用しているが、特に
多孔性金属電極を使用した場合には、電極の全面から酸
素ガスを容易に発生させることができる。なお、陽極の
金属電極としては、実施例で述べた多孔性白金電極以外
にも、チタンなどの金属の使用が可能であり、電極の形
状も網状やラス状、さらにはエキスパンデット形状な
ど、あらゆる形状のものが使用できる。また、陽極で発
生した酸素が、たとえ固体高分子イオン交換樹脂膜を透
過して陰極側に達しても、陰極側ではなんら変化せず、
外部に漏れることもない。したがって、陽極からは通電
電気量にほぼ正確に対応した量の酸素が発生し、精度の
よい薬液の吐出量が得られるものである。もちろん、単
位時間当りの薬液の吐出量は、通電電流を変えることに
よって任意の値に設定することができる。また、電気化
学セルの電解液に当たる部分に固体高分子カチオン交換
樹脂膜を使用しているため、溶液を用いる場合よりも簡
単な構造にすることができ、しかも固体高分子カチオン
交換樹脂膜の内部はプロトンが移動するだけであり、副
反応などが生じることはまったくない。なお、固体高分
子カチオン交換樹脂膜としては、実施例で述べたパーフ
ルオロカーボンスルフォン酸以外にも、スチレン−ジビ
ニルベンゼン系のような炭化水素系固体高分子膜など、
あらゆる種類の固体高分子カチオン交換樹脂膜が使用可
能なことはいうまでもない。なお、実施例においては、
長時間にわたって薬液を微量ずつ供給する場合について
述べたが、本発明になる輸液ポンプは、薬液に限らず、
あらゆる種類の流体への応用が可能であり、また合計の
輸液量は、陰極に使用する酸化物の重量によつて任意の
値に設定することができるものである。このように、本
発明になる輸液ポンプは、構造が簡単、使用にあたつて
の操作も容易、大容量、かつ特性のばらつきが小さい、
しかも小型・軽量化が可能といった長所をもち、加えて
携帯用あるいは使い捨て型にすることができるので、従
来のベローズやダイヤフラムあるいは注射器を用いた輸
液ポンプの欠点を取り除くことができるものであり、そ
の工業的価値はきわめて大きい。
【図1】本発明品である輸液ポンプの断面図
1 電気化学セル部 2 薬液充填部 3 陰極 4 固体高分子カチオン交換樹脂膜 5 陽極
Claims (3)
- 【請求項1】 固体高分子カチオン交換樹脂膜(4)の
片面に該固体高分子カチオン交換樹脂膜(4)に対して
耐食性を有する酸化物と固体高分子カチオン交換樹脂と
の混合物を含む電極を、他面に金属電極をとりつけた電
気化学セル部(1)に、直流電流を通電し、金属電極か
ら発生する酸素ガスを加圧源とすることを特徴とする輸
液ポンプ。 - 【請求項2】 固体高分子カチオン交換樹脂膜(4)に
対して耐食性を有する酸化物が二酸化マンガンであるこ
とを特徴とする請求項1記載の輸液ポンプ。 - 【請求項3】 固体高分子カチオン交換樹脂膜(4)に
対して耐食性を有する酸化物が鉛酸化物あるいは二種以
上の鉛酸化物の混合物であることを特徴とする請求項1
記載の輸液ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5269572A JPH0796032A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 輸液ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5269572A JPH0796032A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 輸液ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0796032A true JPH0796032A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=17474238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5269572A Pending JPH0796032A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 輸液ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0796032A (ja) |
-
1993
- 1993-09-30 JP JP5269572A patent/JPH0796032A/ja active Pending
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