JP2762559B2 - 輸液ポンプ - Google Patents

輸液ポンプ

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JP2762559B2 JP1123539A JP12353989A JP2762559B2 JP 2762559 B2 JP2762559 B2 JP 2762559B2 JP 1123539 A JP1123539 A JP 1123539A JP 12353989 A JP12353989 A JP 12353989A JP 2762559 B2 JP2762559 B2 JP 2762559B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は液体、特に薬液を微量ずつ、しかも精度よく
供給するための輸液ポンプ、さらに詳しくは、電気化学
的な手法を用いた輸液ポンプに関するものである。
従来の技術 近年、薬液を微量ずつ、しかも精度よく人体に注入す
るために各種輸液ポンプが使用されるようになってき
た。
従来の輸液ポンプは、その方式の違いによってシリン
ジポンプ、ペリスタルティック(ロータ式)ポンプ、フ
ィンガーポンプ、ベローズポンプの4種類に分類され
る。これらの内、ベローズポンプ以外のものは、いずれ
も薬液を押し出すための駆動源としてステッピングモー
タ,ロータリソレノイドモータ、あるいは直流モータな
どのモータを使い、薬液の吐出量の複雑な制御機構を採
用しているために、その重量および寸法とも一般に大き
すぎるし、また、高価であるために、病院のベットサイ
ドで使われるのが普通であり、携帯用あるいは使い捨て
型にするには不向きである。また、ベローズポンプはフ
レオンガスの気化圧を利用してベローズを押し、それに
よって薬液を吐出させる方式のものであるが、フレオン
ガスの気化圧を制御することが難しく、特に微量の薬液
を長時間かけて注入する場合には、その注入精度に問題
がある。
一方、近年、新しい方式として、電気化学的輸液ポン
プが提案されている。(H,J,R.マゲット、米国特許第4,
522,698号)。この電気化学的輸液ポンプは電解質とし
て機能する含水されたイオン交換膜の両面に多孔性のガ
ス拡散電極を接合した電気化学セルの陽極に水素を供給
し、陽・陰両極間に直流電流を通電したとき、 陽極:H2→2H++2e- (1) 陰極:2H++2e-→H2 (2) なる電気化学反応が起こり、陰極で発生する昇圧された
水素をピストン,ダイヤフラム,ベローズ等を押すため
の駆動源として利用するものであり、陰極で発生する水
素の圧力および発生量を電気化学セルに通電する電流値
によって極めて精密に制御できる点に特徴がある。
また、この電気化学セルの反応物質として、水素の代
りに酸素を利用することも可能であり、この場合には 陽極:2H2O→O2+4H++4e- (3) 陰極:O2+4H++2e-→2H2O (4) なる反応が起きる。そして、陰極に供給すべき酸素源と
して空気を用いれば輸液ポンプの構造はかなり簡単なも
のになり、安価であるという理由から、使い捨て型のも
のとして実用化される可能性がある。
発明が解決しようとする課題 空気を利用する上述の電気化学的輸液ポンプは、陰極
としての多孔性ガス拡散電極が大気にさらされるため
に、イオン交換膜に含浸されている水が多孔性ガス拡散
電極の細孔を通して蒸発し、このためにイオン交換膜の
導電性が低下し、その帰結として、電気化学セルが機能
しなくなるという問題がある。この現象は、例えば、2m
lといった少量のインスリンを24時間といった長時間か
けて少しずつ注入するような場合に顕著に起こる。
課題を解決するための手段 本発明は上記のような電気化学的輸液ポンプにおい
て、陰極としてキノン類を主体とする電極を用いること
によって、電気化学セルの密閉化を可能ならしめ、水の
蒸発に伴う問題を解決せんとするものである。
作用 キノン類(Qと表示する)、例えば、クロラニル、デ
ュロキノンあるいはベンゾキノンとカーボンとの混合物
をフッ素樹脂などの結着剤で結着してなるキノン類を主
体とする電極をカチオン交換膜,モリブドリン酸,ダン
グストリン酸,リン酸ジルコニウム,アンチモン酸など
のプロトン導電性の固体電解質膜の片面に接合し、他面
に白金族金属あるいはチタン製の陽極を接合した電気化
学セルの陰・陽両極間に直流電流を通電すると、陰極で 2Q+4H++4e-→2H2Q (5) 陽極で 2H2O→O2+4H++4e- (6) なる反応が起こり、陽極で発生する酸素をベローズ,ダ
イヤフラムあるいは注射筒の内筒を押すための圧力源と
すれば輸液ポンプとなる。
この場合には空気中の酸素を取り込まなくてもよいの
で、電気化学セルを密閉系とすることが可能となり、従
来のように水の蒸発およびそれに伴う問題を回避するこ
とができる。
上述の反応系において、陽極から発生する酸素の量は
通電電気量に比例し、1Ahにつき、0℃,1気圧に換算し
て210mlとなる。
上述のプロトン導電性固体電解質の内、カチオン交換
膜としてはパーフルオロカーボン樹脂もしくはエチレン
−ジルニルベンゼン共重合体を母核とし、スルフォン酸
基,カルボン酸基などのイオン交換基をもったものが有
用である。また、これらのカチオン交換膜をプロトン導
電性電解質とするためには水が必要であるので、電気化
学セルの一部が水に浸漬されるようにしておくことがよ
い。モリブドリン酸、ダングストリン酸、リン酸ジルコ
ニウム,アンチモン酸等の固体電解質も、ある程度水蒸
気を含んだ形にする必要がある。また、上述の電極には
プロトン導電性固体電解質材料を混合すると、一般に作
動電流密度を高くする上で効果的である。
キノン類を主体とする電極の中に混入するカーボンは
導電性の乏しいキノンに対して導電助材として作用し、
カーボンの代りに金属粉末を用いてもよい。
本発明による輸液ポンプは、例えば、薬液を1時間当
たり0.1ml程度といった微量を注入するような用途で
は、用いるキノンも微量でよいし、電気化学セルも、そ
の作用面積にして1cm2以下と極めて小さくなるので、
使い捨て型として使用するのに適しているが、繰り返し
使用が可能な形にすることもできる。すなわち、輸液ポ
ンプの使用時に、上述の(5)式に従って、ハイドロキ
ノン(H2Q)が生成するが、輸液ポンプの使用後に、陰
極に空気を触れさせると次の化学反応によりハイドロキ
ノンが再びキノンに再生される。
2H2Q+O2→2Q+2H2O (7) (7)式の反応には、陰極中に含まれているカーボン
が触媒として寄与するが、カーボンにさらに、例えば白
金等の金属触媒を担持しておくと、この反応はさらに早
く進む。いずれにしても、この輸液ポンプを繰り返し使
用するためには、空気の導入口を設けておく必要がある
が、(7)式の反応は充分早いし、また、(7)式によ
るハイドロキノンのキノンへの再生処理をする間に空気
の導入口から水を一瞬のうちに補充することもできる
し、この空気の導入口は、輸液ポンプの使用時にはフタ
をしておけばよいので、従来の空気を作用物質とする電
気化学セルを用いた輸液ポンプの場合のように、水の蒸
発に伴う不具合は起こらない。
実施例1 第1図は本発明の一実施例にかかる使い捨て型輸液ポ
ンプの断面構造を示す。1は注射筒、2は内筒、3は薬
液吐出口、4は電気化学セル部、5は薬液、6は水であ
る。
電気化学セル部4はクロラニルとカーボン粉末とポリ
テトラフルオロエチレンとパーフルオロカーボンスルフ
ォン酸との混合物からなる陰極7と、パーフルオロカー
ボンスルフォン酸からなる電解質としてのイオン交換膜
8と、白金からなる酸素発生電極としての陽極9とから
構成されている。陰極7および陽極9はイオン交換膜8
に一体に接合されている。
陰極7と陽極9との間に電池を電源として直流電流を
通電すると、陽極9から酸素が発生し、内筒2が圧迫さ
れ、薬液5が薬液吐出口3から吐出される。電気化学セ
ル部4の作用面積を0.5cm2とし、クロラニルを100mAh分
とし、電源としてボタン型のニッケル−カドミウム電池
を用い、2.5mAの電流を通電したとき、円筒2には5気
圧の圧力がかかり、薬液としてのインスリンが0.1ml/h
の割合で24時間連続的に吐出された。
実施例2 第2図は本発明の一実施例にかかる繰り返し使用型輸
液ポンプの断面構造を示す。この輸液ポンプは第1図と
よく似た構造をもっていて、空気および水を供給するた
めの開口部10および開口部10のフタ11が設けられている
ところが異なるだけである。但し、陰極のキノンとして
は実施例1のクロラニルの代りにデュロキノンを用い、
イオン交換膜の代りにモリブドリン酸膜を用い、陽極と
して白金の代りに黒鉛粉末とポリテトラフルオロエチレ
ンとの混合物からなる電極を用いた。
この輸液ポンプの使用時にはフタ11を閉じておき、再
使用する際にフタ11を開け、開口部10から空気を導入す
ると、陰極のデュロキノンの還元体のハイドロキノンが
デュロキノンに再生され、フタ11をとじると、再び輸液
ポンプとして機能する。
効果 以上詳述した如く、本発明は、極めて小さく、また、
そのため安価でかつ密閉型電気化学セルを用いる輸液ポ
ンプを提供するもので、その工業的価値極めて大であ
る。
なお、本発明にかかる輸液ポンプは、特に微量の薬液
を長時間かけて精度よく供給する用途、しかも、使い捨
ての用途に最も適しているが、その他の工業的用途にも
適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例にかかる輸液ポンプの断
面構造、第2図は本発明の第二の実施例にかかる輸液ポ
ンプの断面構造を示す。 1……注射筒、2……内筒 3……薬液吐出口、4……電気化学セル部 7……陰極、8……イオン交換膜 9……陽極、10……開口部 11……フタ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キノン類を主体とする陰極と、プロトン導
    電性電解質と、酸素発生電極としての陽極とで構成され
    る電気化学セルに直流電流を通電することによって陽極
    から発生する酸素を加圧源として、液体を直接圧送する
    か、ベローズ若しくはダイヤフラムを介して液体を押し
    出すか、あるいは注射筒の内筒を前進させて液体を押し
    出す機構を用いてなることを特徴とする輸液ポンプ。
JP1123539A 1989-05-17 1989-05-17 輸液ポンプ Expired - Lifetime JP2762559B2 (ja)

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