JPH06322738A - 原位置コンクリート施工方法 - Google Patents

原位置コンクリート施工方法

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JPH06322738A
JPH06322738A JP11715893A JP11715893A JPH06322738A JP H06322738 A JPH06322738 A JP H06322738A JP 11715893 A JP11715893 A JP 11715893A JP 11715893 A JP11715893 A JP 11715893A JP H06322738 A JPH06322738 A JP H06322738A
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JP
Japan
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concrete
gravel
cement
conveyor
construction
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JP11715893A
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English (en)
Inventor
Takashi Yamamoto
隆 山本
Yoshiro Yamamoto
与四郎 山本
Shinji Yoshinouchi
真二 吉野内
Masanori Iimura
正則 飯村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Maeda Corp
Takenaka Doboku Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Maeda Corp
Takenaka Doboku Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 コンクリート構造物の施工現場近くで採取し
た河床砂礫等の含水砂礫を骨材としてこれに少なくとも
セメントを加えて混練してなる原位置コンクリートであ
って、採取した砂礫の所定粒径以上の砂礫を除去する粒
径調整工程と、この粒径調整した砂礫をコンベアにて搬
送する途中の砂礫にセメントを添加する工程と、このセ
メントの添加された砂礫を混合してコンクリートを製造
する工程と、この製造されたコンクリートを施工現場へ
搬送して敷き均す工程と、この敷き均したコンクリート
を転圧して締め堅める工程とを有している。 【効果】 仮締切工等に要求される充分な強度を発現で
きる上に運搬や施工性が良好で施工費の節減を図ること
ができ、また、コンクリートの強度等の管理が容易で、
安定した品質のコンクリート構造物を連続して施工で
き、これにより大規模工事となる現場においてもこれに
充分に対応できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばダム建設工事に
おいて必要な上流および下流の仮締切工などを施工する
際に用いて好適な原位置コンクリート施工方法に関する
ものである。
【0002】ダム建設工事においては、工事期間中の安
全確保、工程管理、品質確保等を図るために、そのダム
建設工事現場よりも上流側に、いわゆる堤体としての上
流仮締切工を予め設けてから本格的なダム建設工事に移
るのが一般的である。
【0003】従来、この上流仮締切工としては、周知の
重力式コンクリート構造、フイルタイプ構造、鋼製ダム
構造などが知られているが、これら従来形式の構造によ
る場合、何れもその施工に手間がかかって施工費がかさ
み、また、不等沈下などの問題もあった。
【0004】ところで、このような上流および下流の仮
締切工は、ダム本体のような高強度のコンクリート構造
物として施工する構造物ではなく、仮締切工としての本
来の役割を果たせる程度に充分な強度を備えていれば足
りるものであり、従って、強度過剰な仮締切工では施工
費がかさみ、一方、強度不足では決壊の可能性も否定で
きないので、この点を考慮しかつ施工性および施工費等
も改善された新規な施工方法の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願の発明
者らが鋭意研究した結果、施工現場およびその近くに大
量の含水河床砂礫が存在していることに着目し、この含
水砂礫をスケールトンバックホーにて、セメント、水を
加えて練り混ぜることによりコンクリートを製造し、こ
のコンクリートをダンプトラックなどの運搬手段で施工
現場に運搬し、ブルドーザーにて薄層撒き出して振動ロ
ーラーで締め固め転圧するという工程を繰り返すことに
より、上流仮締切を施工するという新工法を開発した。
【0006】ところが、この新工法にあっては、特にコ
ンクリートの製造において、粒度調整していない河床砂
礫をそのまま骨材として用いているために、その河床砂
礫の粒径分布や粒径態様などによって硬化後におけるコ
ンクリート自体の強度等に対する影響が大きく左右され
てしまう問題があることが判明した。また、バックホー
によりコンクリートを練り混ぜているために、そのバッ
クホーのオペレーターによって品質にばらつきが生じて
しまう問題もあった。さらに、このようなバックホーに
よる練り混ぜヤード方式では比較的小規模工事では可能
であるものの、大規模工事では、広範囲のヤードが必要
であり、施工機械等も多く必要となる問題もあった。
【0007】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、仮締切工等に要求される充分な強度を発現
できる上に特に運搬や施工性が良好で施工費の節減を図
ることができ、また、コンクリートの強度等の管理が容
易で、安定した品質のコンクリート構造物を連続して施
工でき、これにより大規模工事となる現場においてもこ
れに充分に対応できる原位置コンクリート施工方法を提
供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
施工すべきコンクリート構造物のその施工現場近くで採
取した河床砂礫等の含水砂礫を骨材としてこれに少なく
ともセメントを加えて混練してなるコンクリートを用い
て施工する原位置コンクリート施工方法であって、採取
した砂礫の含水比を測定しておく工程と、前記砂礫の所
定粒径以上の砂礫を除去する粒径調整工程と、この粒径
調整した砂礫をコンベアにて搬送する工程と、このコン
ベアにて搬送される砂礫の単位時間当りの搬送量を測定
する工程と、この単位時間当りの搬送量の測定値に基づ
いて前記コンベアによる搬送途中の砂礫にセメントを順
次添加する工程と、このセメントの添加された砂礫を混
合してコンクリートを製造する工程と、この製造された
コンクリートを施工現場へ搬送する工程と、この搬送さ
れてきたコンクリートを敷き均す工程と、この敷き均し
たコンクリートを転圧して締め固める工程とを有するこ
とを特徴としている。
【0009】請求項2に係る発明は、製造されたコンク
リートの施工現場への搬送工程をダンプトラックにより
行うことを特徴としている。
【0010】請求項3に係る発明は、前記コンクリート
の製造工程を行うコンクリート製造装置を、施工すべき
コンクリート構造物のその施工現場近くに設置し、製造
されたコンクリートの施工現場への搬送をベルトコンベ
アにて行うことを特徴としている。
【0011】請求項4に係る発明は、前記砂礫の含水比
の測定結果に基づいて、前記コンベアによる搬送途中の
砂礫に散水し、コンクリートの水セメント比を35〜1
50%の範囲に調整することを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明では、河床砂礫等の含水砂
礫を骨材として使用するので、通常の場合はこれにセメ
ントを添加して混合するだけでコンクリートが得られる
が、ここでは、骨材として用いる河床砂礫の粒径調整工
程を有しているので、硬化後においては仮締切工等に要
求される充分な程度の強度を発現する。また、含水砂礫
に単にセメントを添加して混合した場合、水セメント比
が100%以下となって通常のコンクリートのように液
状流動体とはならずに河床砂礫のその砂礫としての性質
も保持された状態となり、従ってコンクリート専用の運
搬車を用いることなく一般の運搬車を利用して施工現場
まで搬送することができるので、容易かつ大量に運搬す
ることが可能になり、しかも、コンクリート自体がこの
ように砂礫としての性質を保持しているので、コンクリ
ートの敷き均しや締め固め工程を行って、コンクリート
構造物としての強度を充分な程度に高めることが可能に
なる。
【0013】請求項2記載の発明では、製造されたコン
クリートの施工現場への搬送工程をダンプトラックによ
り行うようにしているので、コンクリートの積み込みお
よび荷下ろし作業のいずれも容易となり、特に、荷下ろ
し時において後工程の敷き均し作業を考慮して荷下ろし
することができ、その分、コンクリートの施工性が向上
する。
【0014】請求項3記載の発明では、コンクリートの
製造工程を行うコンクリート製造装置を、コンクリート
構造物のその施工現場近くに設置し、製造されたコンク
リートの施工現場への搬送をベルトコンベアにて行うよ
うにしているので、コンクリートをその施工現場に連続
的に供給して施工性を高めることができる。
【0015】また、請求項4記載の発明では、砂礫の含
水比の測定結果に基づいて、コンベアによる搬送途中の
砂礫に散水し、コンクリートの水セメント比を35〜1
50%の範囲に調整するようにしているので、常に所定
の圧縮強度以上のコンクリートが得られるばかりでな
く、搬送および施工に便利な非液状流動体の状態となっ
たコンクリートが得られる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係る原位置コンクリート施工
方法の実施例を添付の図1〜図17に基づいて説明す
る。図1は本発明に係る原位置コンクリート施工方法を
実施するのに用いて好適なコンクリート製造装置を示す
もので、本発明の原位置コンクリート施工方法を説明す
る前にまず、このコンクリート製造装置について説明す
る。
【0017】同図に示すコンクリート製造装置は、骨材
となる河床砂礫を投入する原料ホッパー11を備えた原
料供給装置10と、この原料供給装置10から送出され
た砂礫を搬送するメインコンベア20と、このメインコ
ンベア20で搬送される砂礫に対してその搬送途中でセ
メントを添加するサイロ型のセメント供給装置30と、
メインコンベア20により搬送されてきた砂礫とセメン
トとの混合を行う混合装置40と、この混合装置40か
ら送出されるにコンクリートを目的位置まで搬送する製
品コンベア50とを具備した基本構成とされている。
【0018】前記原料供給装置10の原料ホッパー11
の上部には、ここに投入される河床砂礫のうちの所定粒
径以上の砂礫を除去する固定グリズリ12が設けられ、
また、原料ホッパー11の下部には、ここから送出させ
る砂礫の量を一定にするための振動フィーダ3が設けら
れている。固定グリズリ2としては、この実施例では粒
径150mm以上の砂礫を除去できるものが用いられてい
る。
【0019】前記メインコンベア20は、ここではベル
トコンベア方式のものが用いられている。このメインコ
ンベア20の基端部近くには、当該コンベアの搬送方向
の単位長さ(1m)当りの砂礫の重量を測定し、その値
を積算計21へ送るコンベアスケール22が設けられて
いる。また、このメインコンベア20の先端部には、ベ
ルトコンベア自体の速度を測定し、1mピッチの信号を
積算計21へ送る流出検知器23が設けられている。そ
して、積算計21では、これらコンベアスケール22お
よび流出検知器23からの変動する重量情報および速度
情報を演算処理し、その演算結果に基づく制御信号を逐
次、セメント供給装置30のセメントスクリュー31へ
送るように構成されている。
【0020】このセメントスクリュー31は、積算計2
1からの制御信号に基づいて、メインコンベア20上の
搬送途中の砂礫に対してその搬送量に連動した量となる
セメントの添加を行うように構成されている。
【0021】また、前記メインコンベア20には、原料
ホッパー11に投入される砂礫の含水比の測定結果に基
づいて、メインコンベア20による搬送途中の砂礫に散
水するための散水器25が配設されている。この散水器
25は、セメントスクリュー31よりも後段側に、即ち
セメントスクリュー31よりもメインコンベア20の先
端側へ寄せた位置に配設されている。
【0022】前記混合装置40は、セメントの添加され
た砂礫を混合してコンクリートを造る重力型の混合装置
で、メインコンベア20の先端吐出側に配置され、砂礫
およびセメントを混合する傾斜スクリーン41を備えた
構成である。
【0023】そしてこの混合装置40の吐出口の下方に
は、前記製品コンベア50の基端側が配置され、先端側
は製品ストックヤードYへ向けられて、混合装置40で
混練され造られたコンクリートがその製品ストックヤー
ドYへと搬送される構成となっている。なお、製品スト
ックヤードYにおいては、製品ストックに加え、ダンプ
トラックに直積みされて近くの施工現場まで直送される
か、あるいは、特に図示していないが、製品コンベア5
0を直列に複数配設し、これにより製品コンベア50に
てその施工現場までコンクリートを直接搬送することが
できるように構成される。
【0024】図3は、本発明を適用して施工した上流仮
締切工を示すもので、同図において符号60で示す水平
部盛立、61で示す堤体盛立、62で示す法面盛立部分
がそれぞれ前述のコンクリートを敷き均し、締め固めて
施工した部分である。以下、前記のコンクリート製造装
置を用いて、本発明に係る原位置コンクリート施工法に
ついて図2に示すフロー図および図4〜図18に示す各
種試験結果を参照しながら以下に順次説明する。まず、
施工すべき上流仮締切の施工現場近くに、あるいはその
河川領域において充分な量の河床砂礫を採取可能な領域
付近に、上記コンクリート製造装置を設置する。
【0025】そして、近くの河床砂礫をバックホーやク
ラムシェルなどにより採取して、原料供給装置10の原
料ホッパー11に直接あるいはベルトコンベア等を設置
して間接的に投入する。なお、このとき、原材料である
河床砂礫の含水比を予め測定し確認しておく。この含水
比は河床砂礫の場合には通常ある一定の範囲内(平均8
0%位)であるのが普通なので、特に問題とならない
が、もし所定値以下であれば、この含水比情報を給水情
報として確認しておく。
【0026】原料ホッパー1に投入された砂礫は、固定
グリズリ12によって150mm以上のオーバーサイズの
ものが除去され、それ以下のサイズの砂礫が原料ホッパ
ー11の下方へ落下し、そこで振動フィーダ13の作用
によってほぼ一定量づつメインコンベア20へ吐出され
る。
【0027】メインコンベア20へ吐出された粒径調整
済みの砂礫は混合装置40へと搬送されていくが、その
搬送途中において、セメント供給装置30のセメントス
クリュー31から必要量のセメントが順次添加される。
このセメントの添加量は積算計21からセメントスクリ
ュー31へ出力される制御信号により最適なセメント添
加量となるように自動制御される。即ち、積算計21は
コンベアスケール22および流出検知器23からの重量
情報および速度情報に基づいて、メインコンベア20上
の単位長さ(実施例では1m)当りの砂礫の重量に対す
る最適なセメント量を演算処理し、この演算結果をセメ
ントスクリュー31へ出力する。そして、セメントスク
リュー31はこの制御信号に基づいて単位時間当りのセ
メントの送り出し量を調整し、これにより常に砂礫の搬
送量に連動した量となるセメントの添加を行う。ここ
で、単位セメント量としては、80kg/m3程度に予
め設定されている。
【0028】こうしてセメントの添加された砂礫はメイ
ンコンベア20により混合装置40へと搬送され、その
混合装置40の傾斜スクリーン41によりセメントと砂
礫とが混合されてコンクリートが製造される。そして製
造されたコンクリートは混合装置40の下方から送出さ
れ、製品コンベア50によって製品ストックヤードへと
搬送される。
【0029】なお、この混合装置40により製造される
コンクリートは、その水セメント比が、含水した河床砂
礫を骨材として使用している関係で通常の場合35〜1
00%になるが、何等かの原因により35%以下となる
ことが予想される場合には、例えば河床砂礫の含水比の
測定結果とセメントの添加量や天候などとの関係から予
想される場合には、散水器25により散水して35%以
上となるように水セメント比を調整しておくようにす
る。
【0030】次に、ストックヤードへ搬送されたコンク
リートは、ここからダンプトラックにて仮締切工の施工
現場へ搬送される。そして、その施工現場へ直接荷下ろ
しされるが、ここでは材料の分離防止や敷き均し作業を
考慮して、二山以上に荷下ろし(ダンピング)しておく
ようにする。
【0031】荷下ろしされたコンクリートは、一様に敷
き均された後、転圧して締め固められるが、まず敷き均
しに際しては、実施例においては21トン級ブルトーザ
ーにて行い、一層17センチメートル、施工の厚さは5
0センチメートル、三層に分けて敷き均した。そして、
この荷下ろしと敷き均し作業をくり返し行い、所定の厚
さに敷均した後、8トン級振動ローラを用いて締め固め
作業を行い、有振動6回、三往復して転圧し締め固め
た。ここで、8トン級振動ローラによる締め固めが困難
な箇所は1トン級振動ローラにて締め固めを行う。振動
ローラの速度は、毎時1キロメートルを原則とし、隣接
する締め固め部分は20センチメートル程重ね合わせ
た。
【0032】締め固め度試験は、転圧場所にて転圧後行
い、午前・午後各1回、RI試験にて1回当り3測点と
して行った。
【0033】なお、実施例においては、表1に示す配合
および管理基準に基づいてコンクリートを製造した。
【0034】
【表1】
【0035】また、含水比試験、圧縮強度試験、単位セ
メント量試験、現場密度試験等を表2に示す方法、頻
度、条件等により実施した。
【0036】
【表2】
【0037】この結果、現場密度試験では、湿潤密度
2.2t/m3 、 圧縮強度試験では平均40Kgf
/cm2、単位セメント量試験では平均82kg/m3
であった。
【0038】ところで、骨材に含水砂礫を用いるこの原
位置コンクリート施工方法を実施するに際しては、特に
硬化後におけるコンクリートの圧縮強度を把握しておく
必要性があり、しかもこの圧縮強度はコンクリートの配
合や混練に加え、その施工方法との関係等においても左
右されるので、これらの点を考慮した所定の配合および
管理値のもとに、次のような各種試験を行いその有効性
を確認したうえで実施したものである。
【0039】即ち、まず試験概要としては、表3に示す
ように、1.予備試験(現場での手練りによる配合試
験)、2.室内配合試験(手練りによる配合試験)、
3.施工方法検討試験(現場練混ぜ、転圧試験)、4.
現場施工試験(現場練混ぜ転圧試験)が挙げられる。そ
して、これらの試験のうち、1.の予備試験では配合の
目安をつけるために、各配合毎の練り上がり状態の違
い、単位セメント量−圧縮強度関係、単位水量(水
セメント比)−圧縮強度関係、等の項目について試験し
た。
【0040】
【表3】
【0041】また、2.の室内配合試験では、コンクリ
ートの強度、変形、透水特性を把握し、施工管理値を決
定するために、各単位セメント量における「水セメント
比−密度関係」および「水セメント比−圧縮強度関係」
について試験し、図4および図5、図6および図7、図
8および図9にそれぞれ示すような結果が得られた。さ
らに、三軸圧縮試験では図10および図11に示すよう
な結果が得られた。
【0042】そして、この室内配合試験から、以下のよ
うな点が判明した。 イ.締固め度に対する水セメント比の影響は小さい。 ロ.単位セメント量の増加に伴い圧縮強度は増加する。 ハ.圧縮強度に対する水セメント比の影響が兼著。 ニ.各単位セメント量に対して最大強度を発現する最適
な水セメント比が存在する。 ホ.強度定数と単位セメント量・水セメント比・粒度
(細骨材率)との相関関係は明確にされていないが、無
処理の河床砂礫と比較して、粘着力・内部摩擦角とも増
加する。
【0043】また、図7で示されるように、仮締切工を
施工する際の圧縮強度の管理値である設計強度を5Kg
f/cm2 、単位セメント量を80kg/m3 とした
場合、水セメント比の範囲αはほぼ0.35〜1.5の
範囲に、即ち35〜150%となる。従って、実施例の
ように表1に示す配合および管理値が極めて効果的であ
ることが認められる。
【0044】一方、図5で示されるように、単位セメン
ト量が60kg/m3 の場合には水セメント比が35
%以下では強度不足となって実用的でない。また、図9
で示されるように、単位セメント量が100kg/m3
の場合には強度過剰となり、セメントの使用量が多く
なって不経済であることが理解できる。
【0045】次に、施工方法検討試験においては、表4
に示す試験方法にて施工方法比較試験を行い、施工方
法、・施工条件について検討した。
【0046】
【表4】
【0047】その結果、転圧試験では、図12に示すよ
うに、薄層撒き出しの締め固め効果が高いという結果が
得られた。
【0048】次に、実際の現場施工試験においては、室
内配合試験で検討された配合および施工方法検討試験で
検討された施工方法において転圧試験を実施し、コンク
リートの品質を確認するとともに所用の品質が確保でき
る転圧回数を決定するために、表5に示す試験を実施し
た。
【0049】
【表5】
【0050】その結果、単位セメント量60kg/
3、80kg/m3、100kg/m3での材令7日に
おける圧縮強度試験では、それぞれ図13、図14、図
15に示すように、室内試験結果と対応した試験結果が
得られた。
【0051】また、現場透水試験では、図16に示すよ
うな結果が得られた。さらに、適正転圧回数を決定する
ための転圧試験では、図17および図18に示すよう
に、転圧回数6回が最適であることが判断される。
【0052】なお、実施例においては、上流仮締切工を
施工する際に特に好適なコンクリートおよびその製造方
法について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、例えば砂防ダム本体、あるいは河川等の築
堤、または強度上許容されるコンクリート構造物を施工
する方法としても適用できることは言うまでもない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による原位
置コンクリート施工方法によれば、以下のような種々の
優れた効果を奏する。請求項1記載の原位置コンクリー
ト施工方法では、河床砂礫等の含水砂礫を骨材として使
用するので、通常の場合はこれにセメントを添加して混
合するだけでコンクリートが得られるが、ここでは、骨
材として用いる河床砂礫の粒径調整工程を有しているの
で、硬化後においては仮締切工等に要求される充分な程
度の強度を発現する。また、含水砂礫に単にセメントを
添加して混合した場合、水セメント比が100%以下と
なって通常のコンクリートのように液状流動体とはなら
ずに河床砂礫のその砂礫としての性質も保持された状態
となり、従ってコンクリート専用の運搬車を用いること
なく一般の運搬車を利用して施工現場まで搬送すること
ができるので、容易かつ大量に運搬することが可能にな
り、しかも、コンクリート自体がこのように砂礫として
の性質を保持しているので、コンクリートの敷き均しや
締め固め工程を行って、コンクリート構造物としての強
度を充分な程度に高めることが可能になる。従って、請
求項1記載の発明によれば、仮締切工等に要求される充
分な強度を発現できる上に特に運搬や施工性が良好で施
工費の節減を図ることができ、また、コンクリートの強
度等の管理が容易で、安定した品質のコンクリート構造
物を連続して施工でき、これにより大規模工事となる現
場においてもこれに充分に対応できる原位置コンクリー
ト施工方法を提供することができる。
【0054】請求項2記載の原位置コンクリート施工方
法では、製造されたコンクリートの施工現場への搬送工
程をダンプトラックにより行うようにしているので、コ
ンクリートの積み込みおよび荷下ろし作業のいずれも容
易となり、特に、荷下ろし時において後工程の敷き均し
作業を考慮して荷下ろしすることができ、その分、コン
クリートの施工性の向上を図ることができる。
【0055】請求項3記載の原位置コンクリート施工方
法では、コンクリートの製造工程を行うコンクリート製
造装置を、コンクリート構造物のその施工現場近くに設
置し、製造されたコンクリートの施工現場への搬送をベ
ルトコンベアにて行うようにしているので、コンクリー
トをその施工現場に連続的に供給して施工性を高めるこ
とができる。
【0056】また、請求項4記載の原位置コンクリート
施工方法では、砂礫の含水比の測定結果に基づいて、コ
ンベアによる搬送途中の砂礫に散水し、コンクリートの
水セメント比を35〜150%の範囲に調整するように
しているので、常に所定の圧縮強度以上のコンクリート
が得られるばかりでなく、搬送および施工に便利な非液
状流動体の状態となったコンクリートが得られる。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す装置の概略側面図であ
る。
【図2】本発明の実施例を示すフロー図である。
【図3】本発明を適用して施工した仮締切工の概略断面
図である。
【図4】本発明の実施例による締固め試験結果を示す表
示図である。
【図5】本発明の実施例による圧縮強度試験結果を示す
表示図である。
【図6】本発明の実施例による締固め試験結果を示す表
示図である。
【図7】本発明の実施例による圧縮強度試験結果を示す
表示図である。
【図8】本発明の実施例による締固め試験結果を示す表
示図である。
【図9】本発明の実施例による圧縮強度試験結果を示す
表示図である。
【図10】本発明の実施例による三軸圧縮試験試験結果
を示す表示図である。
【図11】本発明の実施例による三軸圧縮試験結果を示
す表示図である。
【図12】本発明の実施例による転圧試験結果を示す表
示図である。
【図13】本発明の実施例による圧縮強度試験結果を示
す表示図である。
【図14】本発明の実施例による圧縮強度試験結果を示
す表示図である。
【図15】本発明の実施例による圧縮強度試験結果を示
す表示図である。
【図16】本発明の実施例による現場透水試験結果を示
す表示図である。
【図17】本発明の実施例による転圧試験結果を示す表
示図である。
【図18】本発明の実施例による転圧試験結果を示す表
示図である。
【符号の説明】
10 原料供給装置 11 原料ホッパー 12 固定グリズリ 13 振動フィーダ 20 メインコンベア 21 積算計 22 コンベアスケール 23 流出検知器 25 散水器 31 セメントスクリュー 40 混合装置 41 傾斜スクリーン 50 製品コンベア 60 堤体盛立 61 水平部盛立
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 与四郎 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 吉野内 真二 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 飯村 正則 東京都中央区銀座八丁目21番1号 株式会 社竹中土木内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 施工すべきコンクリート構造物のその施
    工現場近くで採取した河床砂礫等の含水砂礫を骨材とし
    てこれに少なくともセメントを加えて混練してなるコン
    クリートを用いて施工する原位置コンクリート施工法で
    あって、採取した砂礫の含水比を測定しておく工程と、
    前記砂礫の所定粒径以上の砂礫を除去する粒径調整工程
    と、この粒径調整した砂礫をコンベアにて搬送する工程
    と、このコンベアにて搬送される砂礫の単位時間当りの
    搬送量を測定する工程と、この単位時間当りの搬送量の
    測定値に基づいて前記コンベアによる搬送途中の砂礫に
    セメントを順次添加する工程と、このセメントの添加さ
    れた砂礫を混合してコンクリートを製造する工程と、こ
    の製造されたコンクリートを施工現場へ搬送する工程
    と、この搬送されてきたコンクリートを敷き均す工程
    と、この敷き均したコンクリートを転圧して締め固める
    工程とを有する原位置コンクリート施工方法。
  2. 【請求項2】 製造されたコンクリートの施工現場への
    搬送工程をダンプトラックにより行うことを特徴とする
    請求項1記載の原位置コンクリート施工方法。
  3. 【請求項3】 前記コンクリートの製造工程を行うコン
    クリート製造装置を、施工すべきコンクリート構造物の
    その施工現場近くに設置し、製造されたコンクリートの
    施工現場への搬送をベルトコンベアにて行うことを特徴
    とする請求項1記載の原位置コンクリート施工方法。
  4. 【請求項4】 前記砂礫の含水比の測定結果に基づい
    て、前記コンベアによる搬送途中の砂礫に散水し、コン
    クリートの水セメント比を35〜150%の範囲に調整
    することを特徴とする請求項1記載の原位置コンクリー
    ト施工方法。
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