JPH0632212A - 制動力制御装置 - Google Patents

制動力制御装置

Info

Publication number
JPH0632212A
JPH0632212A JP4207549A JP20754992A JPH0632212A JP H0632212 A JPH0632212 A JP H0632212A JP 4207549 A JP4207549 A JP 4207549A JP 20754992 A JP20754992 A JP 20754992A JP H0632212 A JPH0632212 A JP H0632212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
cylinder
piston
hydraulic chamber
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4207549A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Sawada
昌志 澤田
Hiroaki Takeuchi
裕明 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP4207549A priority Critical patent/JPH0632212A/ja
Publication of JPH0632212A publication Critical patent/JPH0632212A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレーキ操作部材の操作量に応じて反力を付
与するシミュレータ弁装置を備えた制動力制御装置にお
いて、ブレーキ操作力の大きさに影響されることなく安
定した作動を確保する。 【構成】 シリンダ26a内に第1ピストン27を収容
し第1液圧室34及び第2液圧室35を郭成すると共
に、第1ピストン27の副シリンダ内に第2ピストン2
8を収容し第3液圧室36及び密閉室37を郭成する。
第1液圧室34と第3液圧室36との間に弁手段(弁体
31,弁座39)を介装し、密閉室37内に弾性部材2
9を収容し、シミュレータ弁4を構成する。而して、マ
スタシリンダ1とホイールシリンダ8とを遮断した状態
で液圧源装置(7)によるブレーキ液圧制御を行ない、
シミュレータ弁4によってブレーキ操作フィーリングを
確保する。特に、通常のブレーキ作動に移行した後は、
弁手段(31,39)によって第1液圧室34と第3液
圧室36との間を確実に遮断することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制動力制御装置に関
し、特に車両のブレーキ操作部材の操作に応じて作動す
るマスタシリンダと、車輪に制動力を付与するホイール
シリンダとの間の液圧路を遮断した状態で、マスタシリ
ンダとは別の液圧源装置によって制動力の制御を行う制
動力制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両のブレーキ操作に応じて
車両の制動性能を向上させるべく制動力を調整する装置
が開発されている。例えば、特公平2−21982号公
報や特公平2−46426号公報には、ブレーキ操作時
に車両の減速度をブレーキ操作力に対応させる技術が開
示されている。これらの技術は、ブレーキ操作力を助勢
するためにブレーキペダルとマスタシリンダとの間に配
設されるブースタの作動を制御するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、このような
従来技術においては、ブースタの作動を制御すると、そ
の反動がブレーキペダルに伝達されるため、運転者のブ
レーキ操作フィーリングが損なわれることとなる。そこ
で、本願出願人は特願平4−13313号の出願におい
てブレーキ操作フィーリングを損なうことなくホイール
シリンダの圧力を調整し得る装置を提案している。
【0004】即ち、マスタシリンダとホイールシリンダ
との間にカット弁及びシミュレータ手段を介装し、正常
時にはカット弁を閉成しシミュレータ手段を作用させ、
圧力調整手段によってホイールシリンダ液圧を制御する
ように構成したものである。そして、ホイールシリンダ
の圧力異常時にはカット弁を開放し、マスタシリンダ液
圧とホイールシリンダ液圧をバランスさせることとして
いる。シミュレータ手段としては、例えばシリンダ内を
摺動するピストンと、このピストンの移動に応じて弾性
変形するシミュレータと、ピストンの移動に応じて開閉
する弁手段を備えたシミュレータ弁装置によって構成す
ることができるが、ブレーキ操作部材に対し過大な操作
力が加えられた場合に、例えば閉塞状態にあるべき弁手
段が連通するといったことが生ずると、シュミレータ弁
装置の所期の作動を確保することが困難となる。
【0005】そこで、本発明は、ブレーキ操作部材の操
作量に応じて反力を付与するシミュレータ弁装置を備え
た制動力制御装置において、ブレーキ操作力の大きさに
影響されることなくシミュレータ弁装置の安定した作動
を確保し得るようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、車両の車輪に制動力を付与するホイール
シリンダと、ブレーキ操作部材の操作に応じてブレーキ
液を昇圧して前記ホイールシリンダにブレーキ液圧を付
与するマスタシリンダと、該マスタシリンダと前記ホイ
ールシリンダとの間に介装する常開の開閉弁と、該常開
の開閉弁と前記ホイールシリンダとの間に介装し、当該
常開の開閉弁の閉弁時に前記ブレーキ操作部材の操作量
に応じたブレーキ液圧を出力する液圧源装置と、前記マ
スタシリンダと前記常開の開閉弁との間に介装し前記常
開の開閉弁の閉弁時に前記ブレーキ操作部材の操作量に
応じて反力を付与するシミュレータ弁装置を備えた制動
力制御装置において、前記シミュレータ弁装置が、シリ
ンダを郭成するハウジングと、前記シリンダ内に液密的
摺動自在に収容し前記シリンダ内を第1液圧室及び第2
液圧室に区画する第1ピストンと、該第1ピストン内に
郭成し前記第1液圧室に面する側に開口部を有する副シ
リンダ内に収容し、該副シリンダ内を密閉室と第3液圧
室に区画する第2ピストンと、前記密閉室内に収容する
弾性部材と、前記第1液圧室と前記第3液圧室とを連通
する前記第1ピストンの開口部に配設する弁手段であっ
て、弁座及び弁体の何れか一方を前記第1液圧室側の前
記ハウジングに支持し、前記弁座及び弁体の何れか他方
を前記開口部に配設すると共に前記第1ピストンの摺動
方向に移動可能に支持し、前記第1ピストンが前記第1
液圧室を縮小する方向に移動するときに前記開口部を開
放し前記第1ピストンが前記第2液圧室を縮小する方向
に移動するときに前記開口部を閉塞する弁手段と、前記
第1ピストンを前記第1液圧室を縮小する方向に付勢す
る付勢手段とを備え、前記ハウジングに、前記第1液圧
室を前記マスタシリンダに連通する第1ポートと、前記
第2液圧室を前記常開の開閉弁に連通する第2ポート
と、前記第1ピストンが前記第1液圧室を最も縮小する
初期位置にあるときには遅延手段を介して前記第2液圧
室を前記マスタシリンダに連通し前記第1ピストンが前
記初期位置から前記第2液圧室を縮小する方向に所定距
離移動したときに閉塞する第3ポートを形成して成るも
のである。
【0007】前記弁手段は、一端に鍔部を有し他端を前
記ハウジングに支持するステムと、該ステムに嵌合し前
記鍔部で係止する環状部材の弁体と、該弁体に対向し前
記ステムに遊嵌すると共に前記副シリンダに対し液密的
摺動自在に支持する環状部材の弁座と、前記副シリンダ
の開口部で前記第1ピストンに支持するリテーナと、該
リテーナと前記弁座との間に介装するスプリングとを備
えたものとするとよい。
【0008】また、前記弁手段は、前記弁体に対向する
前記弁座の端面をテーパ状に形成するとよい。
【0009】前記第1ピストンの前記副シリンダ内に筒
体のホルダを嵌合し、該ホルダに前記弁座を液密的摺動
自在に収容することとしてもよい。
【0010】前記制動力制御装置において、前記液圧源
装置は、ブレーキ液を貯留するリザーバと、該リザーバ
のブレーキ液を昇圧して出力する液圧源と、前記ブレー
キ操作部材の操作量に応じて前記液圧源と前記リザーバ
への連通を切換え当該操作量に応じたブレーキ液圧に調
整する圧力制御弁とを備え、前記常開の開閉弁の閉弁時
に開弁する常閉の開閉弁を介して前記ホイールシリンダ
に接続することによって構成することができる。
【0011】
【作用】上記の構成になる制動力制御装置において、ブ
レーキ操作部材が操作されると、マスタシリンダからシ
ミュレータ弁装置の第1ポートを介して第1液圧室にブ
レーキ液圧が付与されると共に、遅延手段を介して第2
液圧室にブレーキ液圧が付与される。このため、一時的
に第1液圧室の液圧が第2液圧室の液圧より大となり、
第1ピストンが付勢手段の付勢力に抗して第2液圧室を
縮小する方向に移動する。同時に、常開の開閉弁が閉成
されると共に、液圧源装置が駆動され、ブレーキ操作部
材の操作量に応じたブレーキ液圧がホイールシリンダに
出力される。ブレーキ操作部材を更に操作すると、第1
ピストンの移動により第3ポートが閉塞され、また常開
の開閉弁が閉成状態にあることから第2液圧室が密閉さ
れる。この後ブレーキ操作部材の操作量に応じてマスタ
シリンダの出力液圧が弁手段を介して第3液圧室に導入
され、第2ピストンが第2液圧室方向に押圧され弾性部
材が圧縮される。而して、マスタシリンダの出力液圧に
応じて密閉室内の容積が変化し、ブレーキ操作部材に対
し反力が付与され良好なブレーキ操作フィーリングが得
られる。
【0012】ホイールシリンダ内の液圧上昇が不十分な
場合には、液圧源装置の駆動が停止され、常開の開閉弁
が定常状態に戻される。これにより、シミュレータ弁装
置の第2液圧室がホイールシリンダと連通し液圧が低下
する。そして第1ピストンは、マスタシリンダの出力液
圧とホイールシリンダ内の液圧とが釣り合うまで第2液
圧室を縮小する方向に移動し、弁手段によって第2ピス
トンの開口部が閉塞され第3液圧室が密閉される。以
後、第1ピストンは第1液圧室と第2液圧室の圧力差に
応じて摺動するところとなり、ホイールシリンダに対し
ブレーキ操作部材の操作量に応じたブレーキ液圧が付与
され通常のブレーキ作動が行なわれる。
【0013】この場合において、弁手段は第1ピストン
が第2液圧室を縮小する方向に移動するときに第1ピス
トンの開口部を閉塞するように構成されているので、ブ
レーキ操作部材の操作力が大となり第1液圧室の液圧が
増大しても、弁手段によって第1液圧室と第3液圧室と
の間の密閉状態が確実に維持されるので安定した作動を
確保することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の制動力制御装置の実施例を図
面を参照して説明する。先ず、本発明の一実施例に係る
制動力制御装置の全体構成について説明する。図2にお
いて、マスタシリンダ1は、ブレーキ操作部材たるブレ
ーキペダル16に踏力が加えられたときマスタシリンダ
側配管17にブレーキ液圧が出力されるように構成され
ている。そして、ブレーキペダル16の操作力を検出す
るための踏力センサ3が設けられると共に、マスタシリ
ンダ1内の圧力を検出するための圧力センサ2が設けら
れている。
【0015】マスタシリンダ1はマスタシリンダ側配管
17を介してシミュレータ弁4に接続されている。この
シミュレータ弁4は中間配管18を介してマスタシリン
ダカット弁5に接続され、マスタシリンダカット弁5は
ホイールシリンダ側配管19を介してホイールシリンダ
8に接続されている。シミュレータ弁4は本発明にいう
シミュレータ弁装置を構成し、運転者に対し良好なブレ
ーキ操作フィーリングを与えるべく、マスタシリンダ1
の出力液圧に応じて反力を付与するように構成したもの
で、具体的構造は図1に示すとおりであり、これについ
ては後述する。マスタシリンダカット弁5は本発明にい
う常開の開閉弁であり、電子制御装置15の出力信号に
よって励磁されると切換えられ閉状態となる電磁弁によ
って構成されている。ホイールシリンダ側配管19に
は、ホイールシリンダ8内の圧力即ちホイールシリンダ
液圧を測定するための圧力センサ41が設けられてい
る。
【0016】一方、液圧源装置として、電子制御装置1
5からの信号に応じて回転するモータ13と、このモー
タ13によって駆動され、リザーバ14からブレーキ液
を吸入し昇圧して出力するポンプ12が設けられ、ポン
プ12の出力液圧は逆止弁10を経てアキュムレータ9
に蓄圧されるように構成されている。このアキュムレー
タ圧は圧力センサ11にて検出され電子制御装置15に
出力される。更に、車両の加速度を検出する加速度セン
サ40、車輪の回転速度を検出する車輪速度センサ42
が配設されており、これらの検出出力も電子制御装置1
5に入力するように構成されている。
【0017】ホイールシリンダ側配管19には圧力制御
用カット弁6が接続され、この圧力制御用カット弁6は
管路20を介して圧力制御弁7に接続されている。圧力
制御用カット弁6は常閉の開閉弁であり、電子制御装置
15からの信号によって励磁されると切換えられ開状態
となる電磁弁によって構成されている。圧力制御弁7は
電子制御装置15からの信号に応じて切換制御され、管
路20が、アキュムレータ9に接続される管路21、ま
たはリザーバ14に接続される管路22の何れか一方に
選択的に連結されるもので、これにより管路20内の液
圧が所定値に調整される。
【0018】シミュレータ弁4は、図1に示すようにハ
ウジング26にシリンダ26aが郭成され、このシリン
ダ26a内に、環状のカップシール27b,27cを備
えた第1ピストン27が液密的摺動自在に収容されてい
る。従って、シリンダ26a内に第1ピストン27を介
して第1液圧室34と第2液圧室35が形成されてい
る。この第2液圧室35内には本発明にいう付勢手段た
るスプリング33が配設されており、第1ピストン27
に対し第1液圧室34を縮小する方向に付勢している。
【0019】第1ピストン27には軸方向に段付の副シ
リンダ27aが郭成され、その大径部が開口している。
副シリンダ27a内には液密的摺動自在に第2ピストン
28が収容され、第3液圧室36と密閉室37が形成さ
れている。密閉室37内には弾性変形可能なゴム等の弾
性部材29が収容されている。副シリンダ27aの大径
部には筒体のホルダ38が嵌合されており、その中空シ
リンダに、軸方向の一端面がテーパ状に形成された環状
部材の弁座39が液密的摺動自在に収容されている。
【0020】この弁座39の中空部を軸部が遊嵌するよ
うにステム30がハウジング26に支持されている。即
ち、ハウジング26には、シリンダ26aの軸方向端部
に凹部26fが形成されており、この凹部26fに支持
部材40が圧入されるように構成されている。この支持
部材40の中央部にステム30が挿通され、その一端が
ナット41によって固定されている。ステム30の他端
には鍔部30aが形成されており、鍔部30aと軸部と
の間に形成された環状凹部に円形断面の環状弾性部材の
弁体31が嵌着されている。而して、弁体31が弁座3
9のテーパ状の端面に着座し得るように配置されてい
る。
【0021】そして、第1ピストン27の開口端にリテ
ーナ42が配置されスナップリング43に係止され、リ
テーナ42と弁座39との間にスプリング44が介装さ
れている。これにより、弁座39は弁体31方向に付勢
され、ホルダ38の一端に形成された係止部に押接され
ている。尚、リテーナ42には連通路42a,42bが
設けられており、第1液圧室34とホルダ38内とが連
通状態にある。
【0022】ハウジング26にはポート26b,26
c,26d,26eが設けられシリンダ26a内に開口
している。第1ポート26bは第1液圧室34に連通す
るように設けられ、マスタシリンダ1に連通接続されて
いる。第2ポート26cは第2液圧室35に連通するよ
うに設けられ、マスタシリンダカット弁5に連通接続さ
れている。第3ポート26dは、第1ピストン27が図
1に示す初期位置にあるときカップシール27bの端部
に近接した位置で開口するように設けられ、本発明にい
う遅延手段たるオリフィス25を介して第4ポート26
eから第1液圧室34に連通する流路が構成されてお
り、従って第2液圧室35は最終的に第1ポート26b
を介してマスタシリンダ1と連通している。更に、オリ
フィス25と並列に、マスタシリンダ1側から第3ポー
ト26d方向へのブレーキ液の流れを阻止する逆止弁2
4が設けられている。
【0023】図2に示すように、電子制御装置15は前
述の踏力センサ3、圧力センサ2,11,41、車輪速
度センサ42、加速度センサ40に接続されており、こ
れらの検出信号を入力する。電子制御装置15はマイク
ロコンピュータを備え、図5のフローチャートに従って
以下のように作動する。電子制御装置15は電源オンに
てスタートし、最初にイニシャライズステップ100を
実行する。ここでは、マイクロコンピュータの入出力端
子の設定やメモリーの初期化を行う。次に、入力処理ス
テップ102にて踏力センサ3、圧力センサ2,11,
41、車輪速度センサ42、加速度センサ40等のセン
サの入力を受け、データ処理を行なう。ステップ103
において、踏力センサ3の出力データから判断したブレ
ーキ操作力と所定値F1とを比較する。F1はブレーキ
操作力がゼロに相当する値で、誤動作を防止するためゼ
ロより少し高い値を設定している。ブレーキ操作力が所
定値F1以下の場合には、ステップ104にて制御中フ
ラグをオフとし、ステップ105にてタイマーTにゼロ
を代入し、ステップ106にてモータ13を停止させ、
マスタシリンダカット弁5を開き、圧力制御用カット弁
6を閉じるように設定する。その後、ステップ108に
て、設定に従って、モータ13、マスタシリンダカット
弁5及び圧力制御用カット弁6に出力を行う。
【0024】ステップ103において、ブレーキ操作力
が所定値F1を超えると、ステップ109以下を実行す
る。ステップ109では制御中フラグの状態を判定す
る。最初にブレーキ操作力が所定値F1を超えたとき、
その時点で制御中フラグはオフであるので、ステップ1
10にて制御中フラグがオンに更新され、ステップ11
1にてタイマーTに整数値T0を代入し、ステップ11
2にてモータ13を回転させ、マスタシリンダカット弁
5を閉じ、圧力制御用カット弁6を開くように設定す
る。
【0025】この後、ステップ114にてブレーキ操作
力や加速度等に応じて圧力制御弁の制御値の設定を行
い、ステップ108にて圧力制御弁7を制御し、圧力制
御弁7に設定された制御値を出力させる。ブレーキ操作
力が所定値F1を超えた状態が継続すると、制御中フラ
グがオンとなるので、ステップ113が実行され、タイ
マーTの値が1だけ減算される。この制御中フラグがオ
ンの状態がT0回数分継続すると、タイマーTの値は0
となる。このとき、ステップ107及び115の判断ル
ーチンによりステップ116へ分岐され、タイマーTの
値が再びT0に設定される。このとき、ステップ117
にてホイールシリンダ圧力が指示した制御値よりも所定
量α以上に減少していると判定されると、モータ13、
ポンプ12またはその周辺の油圧回路の故障が考えられ
る。この場合は、ステップ118にてモータ13を停止
させ、マスタシリンダカット弁5を開き、圧力制御用カ
ット弁6を閉じるように設定し、ステップ119にて出
力処理を継続する。
【0026】以上の構成になるブレーキ液圧制御装置の
全体作動を説明すると、図2においてブレーキペダル1
6非操作時には、マスタシリンダカット弁5は開状態と
されている。この状態でブレーキペダル16が操作さ
れ、踏力センサ3によりブレーキ操作力が検出される
と、電子制御手段15によりマスタシリンダカット弁5
が閉成される。この後、ブレーキペダル16の踏込み操
作に要する力が、シミュレータ弁4によってブレーキペ
ダル16の踏み込み量に応じて増加するように制御さ
れ、従って良好なブレーキ操作フィーリングが得られ
る。同時に、電子制御装置15によりブレーキ操作力に
応じて圧力制御弁7が制御され、ブレーキ液圧がブレー
キ操作力に応じて設定された所定値に調整され、圧力制
御用カット弁6を介してホイールシリンダ8に付与され
る。
【0027】次に、シミュレータ弁4の作動を図1乃至
図4を参照しながら詳述する。尚、図3及び図4におい
ては第1ポート26b及び第4ポート26eの両ポート
を代表して第4ポート26eに接続すると共に、逆止弁
24及びオリフィス25を記号で表しているが、図2の
構成と実質的に同じである。ブレーキペダル16に踏力
が加えられていなければ、ホイールシリンダ8側の圧力
は低下しているので、シミュレータ弁4の第1ピストン
27はスプリング33によって付勢され、図1に示す初
期位置にある。また、ブレーキ操作力がゼロであるの
で、マスタシリンダカット弁5は電子制御装置15によ
り開弁状態とされている。この状態でホイールシリンダ
8内のブレーキ液は、ホイールシリンダ側配管19−マ
スタシリンダカット弁5−中間配管18−第2ポート2
6c−第2液圧室35−第3ポート26d−オリフィス
25及び逆止弁24−第4ポート26e−第1液圧室3
4−第1ポート26b−マスタシリンダ側配管17を介
してマスタシリンダ1に還流し、従ってホイールシリン
ダ8にはブレーキ液圧が付与されていない。
【0028】ブレーキペダル16に踏力が加えられる
と、マスタシリンダ1からブレーキ液圧が出力され、第
1液圧室34及び第2液圧室35に導入されるが、第2
液圧室35へはオリフィス25を介して導入されるた
め、圧力伝達が遅れ一時的に第1液圧室34の液圧が第
2液圧室35の液圧より大となる。これにより、第1ピ
ストン27がスプリング33の付勢力に抗して第2液圧
室35を縮小する方向に移動する。
【0029】一方、電子制御装置15によりブレーキ操
作力の検出結果に応じ、マスタシリンダカット弁5が閉
弁される。続いて、電子制御装置15により圧力制御用
カット弁6が開弁されると共に、圧力制御弁7が前述の
ように制御されるので、ホイールシリンダ側配管19を
介してホイールシリンダ8内の液圧が電子制御装置15
の設定値に調整される。
【0030】第1ピストン27が図3に示す位置まで移
動すると、カップシール27bにより第3ポート26d
が閉塞され、このときマスタシリンダカット弁5も閉位
置にあるので、第2液圧室35が密閉され、第1ピスト
ン27は図3に示す位置に保持される。この場合におい
てステム30の弁体31は弁座39に着座することな
く、第3液圧室36と第1液圧室34は連通されてい
る。従って、図2に示すマスタシリンダ側配管17−第
1ポート26b−第1液圧室34−連通路42a,42
b−弁体31及び弁座39間の間隙を介してマスタシリ
ンダ1の出力液圧が第3液圧室36に導入される。第3
液圧室36内の液圧が増大すると、第2ピストン28が
第2液圧室35方向に押圧され弾性部材29が圧縮され
る。この弾性部材29は押圧力に応じて弾性変形するの
で、密閉室37内の容積はマスタシリンダ1の出力液圧
に応じて変化する。これによりブレーキペダル16に反
力が付与され、ブレーキペダル16の踏込みに要する力
は踏み込むにつれ増加し、良好なブレーキ踏込みフィー
リングが得られる。
【0031】ホイールシリンダ8内の液圧が設定値に対
して上昇しないときには、図4に示すように電子制御装
置15により、圧力制御用カット弁6が閉弁され、マス
タシリンダカット弁5が開弁される。シミュレータ弁4
の第2液圧室35はホイールシリンダ8と連通するので
第2液圧室35内の液圧が低下する。これにより、第1
ピストン27はマスタシリンダ1の出力液圧とホイール
シリンダ8の液圧とが釣り合うまで移動し、図4に示す
状態となる。この状態においては、弁体31が弁座39
に着座するので第3液圧室36は密閉される。
【0032】従って、第1ピストン27は第1液圧室3
4と第2液圧室35の圧力差に応じて摺動するようにな
り、ブレーキペダル16に対する踏力を増大すれば第1
ピストン27が第2液圧室35を縮小する方向に移動
し、ホイールシリンダ8の液圧を上昇させる。この場合
には、スプリング44が圧縮され、その付勢力により弁
体31と弁座39が圧接されると共に、弁体31がステ
ム30に係止されているのに対し、弁座39には第1液
圧室34の液圧による圧力と第3液圧室36の液圧によ
る圧力の圧力差が付与され、所謂セルフシールにより接
触圧力が増大するので、第1液圧室34と第3液圧室3
6との間の密封状態が維持される。尚、後者のセルフシ
ール効果が大であるので、スプリング44の付勢力を大
きくする必要はない。
【0033】このように、万一ポンプ12や圧力制御弁
7の作動が不十分となっても、従来同様マスタシリンダ
1の出力液圧に応じたホイールシリンダ8の液圧が得ら
れ、通常のブレーキ作動が可能となる。特に第1液圧室
34内の液圧の上昇に応じて弁体31と弁座39との接
触圧力が増大するように密着し、第1液圧室34と第3
液圧室36との間は確実に遮断されるので、安定したブ
レーキ作動を確保することができる。
【0034】尚、上記実施例における弁体31と弁座3
9を逆の関係とし、ホルダ38内に弁体を摺動自在に収
容し、ステム30に弁座を嵌合もしくは一体的に形成す
るように構成してもよい。また、第1ポート26bと第
4ポート26eをまとめて一つのポートとしてもよく、
逆止弁24及びオリフィス25をハウジング26と別体
で構成し、連通管で接続することとしてもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、本発明の制動力制
御装置においては、シミュレータ弁装置がシリンダ内に
液密的摺動自在に収容された第1ピストンによって第1
液圧室及び第2液圧室が郭成され、更に第1ピストンの
副シリンダ内に液密的摺動自在に収容された第2ピスト
ンによって第3液圧室及び密閉室が郭成されており,第
1液圧室と第3液圧室との間に介装された弁手段及び密
閉室に収容された弾性部材等により、マスタシリンダと
ホイールシリンダとが遮断された状態での液圧源装置に
よるブレーキ液圧制御に移行した後も、良好なブレーキ
操作フィーリングを維持しつつ制動力の自由な調整が可
能となる。特に、通常のブレーキ作動に移行した後は、
前述の構成になる弁手段によって第1液圧室と第3液圧
室との間が確実に遮断されるので安定したブレーキ作動
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る制動力制御装置におけ
るシミュレータ弁の断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る制動力制御装置の構成
図である。
【図3】本発明の一実施例におけるマスタシリンダカッ
ト弁閉弁時のシミュレータ弁の作動状態を示す断面図で
ある。
【図4】本発明の一実施例におけるマスタシリンダカッ
ト弁開弁時のシミュレータ弁の作動状態を示す断面図で
ある。
【図5】本発明の一実施例における電子制御装置の作動
を示すフローチャートである。
【符号の説明】 1 マスタシリンダ 4 シミュレータ弁(シミュレータ弁装置) 5 マスタシリンダカット弁 6 圧力制御用カット弁 7 圧力制御弁(液圧源装置) 8 ホイールシリンダ 9 アキュムレータ 12 ポンプ 13 モータ 14 リザーバ 15 電子制御装置 16 ブレーキペダル(ブレーキ操作部材) 24 逆止弁 25 オリフィス(遅延手段) 26 ハウジング 26a シリンダ 26b 第1ポート 26c 第2ポート 26d 第3ポート 26e 第4ポート 27 第1ピストン 28 第2ピストン 29 弾性部材 30 ステム 31 弁体 34 第1液圧室 35 第2液圧室 36 第3液圧室 37 密閉室 38 ホルダ 39 弁座

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車輪に制動力を付与するホイール
    シリンダと、ブレーキ操作部材の操作に応じてブレーキ
    液を昇圧して前記ホイールシリンダにブレーキ液圧を付
    与するマスタシリンダと、該マスタシリンダと前記ホイ
    ールシリンダとの間に介装する常開の開閉弁と、該常開
    の開閉弁と前記ホイールシリンダとの間に介装し、当該
    常開の開閉弁の閉弁時に前記ブレーキ操作部材の操作量
    に応じたブレーキ液圧を出力する液圧源装置と、前記マ
    スタシリンダと前記常開の開閉弁との間に介装し前記常
    開の開閉弁の閉弁時に前記ブレーキ操作部材の操作量に
    応じて反力を付与するシミュレータ弁装置を備えた制動
    力制御装置において、前記シミュレータ弁装置が、シリ
    ンダを郭成するハウジングと、前記シリンダ内に液密的
    摺動自在に収容し前記シリンダ内を第1液圧室及び第2
    液圧室に区画する第1ピストンと、該第1ピストン内に
    郭成し前記第1液圧室に面する側に開口部を有する副シ
    リンダ内に収容し、該副シリンダ内を密閉室と第3液圧
    室に区画する第2ピストンと、前記密閉室内に収容する
    弾性部材と、前記第1液圧室と前記第3液圧室とを連通
    する前記第1ピストンの開口部に配設する弁手段であっ
    て、弁座及び弁体の何れか一方を前記第1液圧室側の前
    記ハウジングに支持し、前記弁座及び弁体の何れか他方
    を前記開口部に配設すると共に前記第1ピストンの摺動
    方向に移動可能に支持し、前記第1ピストンが前記第1
    液圧室を縮小する方向に移動するときに前記開口部を開
    放し前記第1ピストンが前記第2液圧室を縮小する方向
    に移動するときに前記開口部を閉塞する弁手段と、前記
    第1ピストンを前記第1液圧室を縮小する方向に付勢す
    る付勢手段とを備え、前記ハウジングに、前記第1液圧
    室を前記マスタシリンダに連通する第1ポートと、前記
    第2液圧室を前記常開の開閉弁に連通する第2ポート
    と、前記第1ピストンが前記第1液圧室を最も縮小する
    初期位置にあるときには遅延手段を介して前記第2液圧
    室を前記マスタシリンダに連通し前記第1ピストンが前
    記初期位置から前記第2液圧室を縮小する方向に所定距
    離移動したときに閉塞する第3ポートを形成して成るこ
    とを特徴とする制動力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記弁手段が、一端に鍔部を有し他端を
    前記ハウジングに支持するステムと、該ステムに嵌合し
    前記鍔部で係止する環状部材の弁体と、該弁体に対向し
    前記ステムに遊嵌すると共に前記副シリンダに対し液密
    的摺動自在に支持する環状部材の弁座と、前記副シリン
    ダの開口部で前記第1ピストンに支持するリテーナと、
    該リテーナと前記弁座との間に介装するスプリングとを
    備えたことを特徴とする請求項1記載の制動力制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記弁手段が、前記弁体に対向する前記
    弁座の端面をテーパ状に形成して成ることを特徴とする
    請求項2記載の制動力制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1ピストンの前記副シリンダ内に
    筒体のホルダを嵌合し、該ホルダに前記弁座を液密的摺
    動自在に収容することを特徴とする請求項2記載の制動
    力制御装置。
  5. 【請求項5】 前記液圧源装置が、ブレーキ液を貯留す
    るリザーバと、該リザーバのブレーキ液を昇圧して出力
    する液圧源と、前記ブレーキ操作部材の操作量に応じて
    前記液圧源と前記リザーバへの連通を切換え当該操作量
    に応じたブレーキ液圧に調整する圧力制御弁とを備え、
    前記常開の開閉弁の閉弁時に開弁する常閉の開閉弁を介
    して前記ホイールシリンダに接続して成ることを特徴と
    する請求項1記載の制動力制御装置。
JP4207549A 1992-07-10 1992-07-10 制動力制御装置 Pending JPH0632212A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4207549A JPH0632212A (ja) 1992-07-10 1992-07-10 制動力制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4207549A JPH0632212A (ja) 1992-07-10 1992-07-10 制動力制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0632212A true JPH0632212A (ja) 1994-02-08

Family

ID=16541578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4207549A Pending JPH0632212A (ja) 1992-07-10 1992-07-10 制動力制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0632212A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6142581A (en) * 1995-12-26 2000-11-07 Denso Corporation Hydraulic circuit having a rotary type pump and brake apparatus for a vehicle provided with the same
US6474751B1 (en) 1995-12-26 2002-11-05 Denso Corporation Hydraulic circuit having a rotary type pump and brake apparatus for a vehicle provided with the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6142581A (en) * 1995-12-26 2000-11-07 Denso Corporation Hydraulic circuit having a rotary type pump and brake apparatus for a vehicle provided with the same
US6474751B1 (en) 1995-12-26 2002-11-05 Denso Corporation Hydraulic circuit having a rotary type pump and brake apparatus for a vehicle provided with the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5312172A (en) Brake control system
JP5796554B2 (ja) 車両用制動装置
JPH11263214A (ja) ブレーキ倍力システム
JP2007062614A (ja) 車両用制動装置
US6196641B1 (en) Fluid pressure boosting device and brake pressure boosting system employing the device
JP2013248931A (ja) 車両の制動装置
JPH0285046A (ja) アンチスキッドブレーキ装置
US6089676A (en) Hydraulic brake apparatus for a vehicle
JP2001504416A (ja) 外力で操作可能な液圧式ブレーキ装置
JPH10258724A (ja) 液圧ブレーキ装置
JPS62146749A (ja) アンチロツク液圧ブレ−キ装置
JPH0632212A (ja) 制動力制御装置
US5310253A (en) Braking pressure control device
US20020014379A1 (en) Brake apparatus
JPH06341883A (ja) 車両重量測定方法及びそれを利用した制動装置
JPH09193766A (ja) ブレーキ制御装置
JPH1086801A (ja) 制動力配分システム
JP3146954B2 (ja) 車輌の制動力制御装置
JPH0858565A (ja) 気圧式倍力装置
JPS6243347A (ja) アンチスキツド制御装置
JP2001191906A (ja) 液圧ブレーキ装置
JP2760062B2 (ja) 液圧倍力装置
JP3754470B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
JP2522327B2 (ja) 液圧ブレ―キ装置
JP3724837B2 (ja) 車両用ブレーキ装置