JPH06319994A - アルミナ−ボリア担体および水素化触媒組成物並びにそれらの製造法 - Google Patents

アルミナ−ボリア担体および水素化触媒組成物並びにそれらの製造法

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JPH06319994A
JPH06319994A JP5112622A JP11262293A JPH06319994A JP H06319994 A JPH06319994 A JP H06319994A JP 5112622 A JP5112622 A JP 5112622A JP 11262293 A JP11262293 A JP 11262293A JP H06319994 A JPH06319994 A JP H06319994A
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alumina
carrier
boria
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boron
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Yoshio Akai
芳夫 赤井
Hidetaka Morishige
秀敬 森重
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 触媒能を新たなパラメータで規定したアルミ
ナ−ボリア担体およびこれを用いた高活性の水素化触媒
組成物の開発。 【構成】 ボロン原子分散性が分散性理論値の85%以
上であるアルミナ−ボリア担体。この担体は、水分含量
75%以上のアルミナ又はアルミナ前駆体に硼素化合物
を加え、1時間以上加熱混練することによって得られ
る。水素化触媒組成物は、上記担体に周期律表第6A族
および第8族から選ばれた少なくとも1種の金属を担持
してなるものである。 【効果】 担体は、高いボリア分散性を有し、担持金属
の分散性が良好となり、触媒組成物は、高い分解活性お
よび脱窒素活性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミナ−ボリア担体
および該担体を用いた、重質油の水素化処理(分解,脱
窒素,脱硫)に有用な水素化触媒組成物並びにそれらの
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】重質油の水素化処理には、従来、アルミ
ナ等の酸化物担体上に第6A族または第8族金属を担持
することにより得られる水素化分解用触媒が使用されて
きた。しかしながら、このものは触媒能が充分ではない
ため、アルミナに硼素を添加して、アルミナとの相互作
用により新たな酸点を発現させ、分解活性および脱窒素
活性を向上させることが提案された。このようなアルミ
ナ−ボリア担体は、アルミナ源としてアルミナあるいは
アルミナ前駆体およびボリア源として硼素化合物を混練
あるいは含浸することにより得られる。しかし、同量の
硼素を添加してもその分解活性や脱窒素活性に違いが認
められることが多く、触媒能を規定する特別なパラメー
タが求められている。
【0003】上記のようなアルミナ−ボリア担体を用い
た水素化分解触媒の触媒能は、主として細孔分布,細孔
容積および比表面積により規定されている。例えば、特
公昭62−25418号公報には、窒素ガス吸着法で測
定して、直径が0〜600Åの範囲にある細孔の平均直
径が70〜100Åであり、直径70〜100Åの細孔
の占める容積が直径0〜600Åの細孔が占める容積の
少なくとも70%であり、直径0〜60Åの細孔が占め
る容積が直径0〜600Åの細孔が占める容積の20%
以下であると規定されている。また、特開平1−224
049号公報に開示されている水素化分解触媒は、表面
積が150m2 /g以上、全細孔容積が0.4ml/g以
上、平均細孔直径が100Å以上であり、直径100〜
200Åの細孔が占める容積が、全細孔容積の少なくと
も70%であると規定され、特開平3−98645号公
報に開示されている触媒では、細孔分布が、(A)直径
が0〜600Åの範囲にある細孔の50%の細孔容積を
占める点における細孔直径が70〜100Åであり、か
つ、(B)直径が0〜600Åの範囲にある細孔の25
%の細孔容積を占める点における細孔直径と、直径が0
〜600Åの範囲にある細孔の75%の細孔容積を占め
る点における細孔直径の差が50Å以上であると規定さ
れている。しかしながら、上記のようなパラメータによ
っても触媒能を充分に規定することができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を解消し、触媒能を忠実に反映しうる新たな
パラメータで規定したアルミナ−ボリア担体およびこれ
を用いた高活性の水素化触媒組成物並びにそれらの製造
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、鋭
意研究の結果、分解活性および脱窒素活性がアルミナお
よびボリアの分散状態に密接に相関することに着目し、
ボロン分散性で規定すれば、触媒能を忠実に反映するこ
とができることを見出した。本発明はこのような知見に
基づいて完成したものである。
【0006】すなわち、本発明は、ボロン原子分散性が
分散性理論値の85%以上であるアルミナ−ボリア担体
を提供するとともに、水分含量65%以上のアルミナ又
はアルミナ前駆体に硼素化合物を加え、1時間以上加熱
混練することを特徴とする前記アルミナ−ボリア担体の
製造法を提供するものである。本発明は、さらに、前記
のアルミナ−ボリア担体に周期律表第6A族および第8
族から選ばれた少なくとも1種の金属を担持してなる水
素化触媒組成物を提供するものである。また、本発明
は、前記のアルミナ−ボリア担体に周期律表第6A族お
よび第8族から選ばれた少なくとも1種の金属を担持す
ることを特徴とする水素化触媒組成物の製造法を提供す
るものである。
【0007】本発明のアルミナ−ボリア担体は、ボロン
原子分散性が分散性理論値の85%以上であるものであ
る。担体のボロン分散性は、X線光電子分光法(以下、
XPSと称する)により測定され、モノレイヤー分散の
理論式により導出される。XPSとは、固体表面から1
0〜30Å程度の深さまでの領域に存在する原子の定量
・定性分析手法である。この手法によりアルミナ上に分
散担持されたボロン原子を定量すると(Alピーク強度
に対するBピーク強度で表現する)、この方法が表面敏
感であるが故に、ボロン原子の分散状態を大きく反映す
る。したがって、ボリア含有量が一定の場合において
も、アルミナ上に高分散しているか、あるいはボロンが
バルクの状態で存在するかによりXPS強度比が変化す
る。ボロン原子が高分散状態であればXPS強度比は大
きくなり、逆に分散性が低くバルクボリアが存在するよ
うになるとXPS強度比は小さくなる。ボロン分散性を
評価することは、アルミナ上のAl−O−B結合の形成
量を見積もることであり、さらには、そこに発現する酸
量を決定することである。固体酸性は、分解特性および
脱窒素活性に直接関連する重要な因子であり、ボロン分
散性と上記特性とは密接に相関する。以上の理由から、
XPSという表面分析の手法を用いることにより、アル
ミナ−ボリア担体におけるボリアの分散状態を規定し、
添加したボリアが最も有効に機能する分散範囲を決定す
ることが可能となる。
【0008】次に、ボロン分散性評価の具体的な方法に
ついて説明する。担体(Al2 3 )表面にボリア(B
2 3 )を担持させたもののXPS測定を行った場合、
XPS強度比は、Moulijn ら〔 F.P.J.M. Kerkhof and
J.A.Moulijn, J. Phys. Chem., 83, 1612-1619 (197
9)〕により導出された理論式(1)から次のように求め
ることができる。
【0009】
【数1】
【0010】〔式中、(IB /IAltheoret は理論的
に求められるBとAlのXPSピーク強度比であり、
(B/Al)atomはBとAlの原子比であり、σ(Al)
Al2s電子のイオン化断面積であり、σ(B) はB1s電子
のイオン化断面積であり、β1 およびβ2 は式 β1 =2/(λ(Al)ρS0 ) β2 =2/(λ(B) ρS0 ) から求められ、λ(Al)はAl2s電子の脱出深さであり、
λ(B) はB1s電子の脱出深さであり、ρはアルミナの密
度であり、S0 はアルミナの比表面積であり、D
(εAl)およびD(εB )はそれぞれAl2sまたはB1s
の検出器効率(D∝1/ε)である。〕上記(1)式に
対して Penn の式〔D.R.Penn, J.Electron Spectroscop
y andRelated Phenomena,, 29-40 (1976)〕を用いて
導出したλ(Al2s)=18.2Å、λ(B1s)=18.8Å
およびσ(Al2s)=0.753、σ(B1s)=0.486
(Scofieldの文献値〔J.H.Scofield, J.Electoron Spec
troscopy and Related Pehomena,, 129-137 (197
6)〕:AlKα線を励起源とした値)を代入する。ま
た、ボリアとアルミナの重量比を(B2 3 /Al2
3 wtで示すと、(B/Al)atom=1.465(B2
3 /Al2 3 wtなので、これを代入する。そうする
と、(2)式が導かれる。ここで、前記の通りAlおよ
びBのXPSピークとして、Al2sおよびB1sを採用し
ている。
【0011】
【数2】
【0012】(IB /IAltheoret は、理論的に求め
られるBとAlのXPSピーク強度比を意味する。ここ
で、(2)式におけるS0 はアルミナの比表面積である
が、本発明における調製法ではアルミナあるいはアルミ
ナ前駆体と硼素化合物との混練法を採用しているため、
0 を規定できない。そこで、本発明においてはS0
代わりにアルミナ−ボリア担体の比表面積SAl-Bを使用
することとする。したがって、本発明においては、ボロ
ン分散性の分散理論値は、式(3)によって求められ
る。
【0013】
【数3】
【0014】つまり、本発明においては、式(3)を用
いることによりボロンがモノレイヤーにてアルミナ表面
上に担持されたときの理論IB /IAl値を算出し、こう
して求められた理論IB /IAl値が分散性理論値であ
る。ここにρの単位はg/m3、SAl-Bの単位はm2
gである。またボロン原子分散性は、実測IB /IAl
(BとAlのXPSピーク強度比実測値)である。
【0015】本発明のアルミナ−ボリア担体は、上記の
ようにして測定したボロン原子分散性が分散性理論値の
85%以上であることを必要とする。ボロン原子分散性
が理論値の85%未満であると、酸点の発現が不充分と
なり高い分解活性および脱窒素活性が期待できないとい
う不都合が生ずる。
【0016】本発明のアルミナ−ボリア担体は、水分含
量75%以上のアルミナ又はアルミナ前駆体に硼素化合
物を加え、1時間以上加熱混練することによって製造さ
れる。ここで、アルミナ前駆体としては、焼成によりア
ルミナを生成するものであれば、特に制限はなく、例え
ば、水酸化アルミニウム,擬ベーマイト,ベーマイト,
バイヤライト,ジブサイト等のアルミナ水和物などを挙
げることができる。本発明においては、上記のアルミナ
又はアルミナ前駆体を水分含量75%以上として使用す
る。水分含量が75%未満であると、添加したホウ素化
合物の分散が充分でないという問題がある。また、硼素
化合物としては酸化硼素の他に、焼成により酸化硼素に
転化しうる各種の硼素化合物を使用することができ、例
えば、硼酸,硼酸アンモニウム,硼酸ナトリウム,過硼
酸ナトリウム,オルト硼酸,四硼酸,五硫化硼素,三塩
化硼素,過硼酸アンモニウム,硼酸カルシウム,ジボラ
ン,硼酸マグネシウム,硼酸メチル,硼酸ブチル,硼酸
トリシクロヘキシルなどが挙げられる。
【0017】本発明のアルミナ−ボリア担体を得るに
は、硼素化合物の配合量は、担体の全重量を基準にし
て、酸化物(ボリア)として計算して3〜20重量%の
範囲とし、好ましくは5〜15重量%の範囲とする。ボ
リアの割合が3重量%未満では、水素化分解活性を向上
させる効果が小さく、また、20重量%を超える量で添
加しても、分解活性の向上が顕著ではなく、経済的でな
いばかりか、他の触媒性能,例えば、脱硫活性を低下す
る場合があり、あまり好ましくない。本発明において
は、上記の割合となるようにアルミナ又はアルミナ前駆
体に硼素化合物を加える場合、必要に応じて硼素化合物
を蒸留水等に加熱溶解させて溶液状態としてから添加し
てもよい。こうしてアルミナ又はアルミナ前駆体に硼素
化合物溶液を添加した後、1時間加熱混練する。また、
加熱混練は、60〜100℃の温度で1時間以上、好ま
しくは1.5時間以上行う。加熱混練が1時間未満である
と、混練が不充分となってボロン原子の分散状態が不充
分となる。混練温度が上記温度範囲をはずれると、添加
したボリアが高分散しないという不都合がある。このよ
うにして、硼素化合物が充分に高分散状態となるまで、
溶液状態でアルミナと混練することによって、本発明が
目的とする高いボロン原子分散性が達成される。混練
後、公知の方法により成形,乾燥及び焼成を行うことに
より本発明のアルミナ−ボリア担体を得ることができ
る。
【0018】本発明の水素化触媒組成物は、上記のよう
にして得られたアルミナ−ボリア担体に周期律表第6A
族および第8族から選ばれた少なくとも1種の金属を担
持してなるものである。ここで、周期律表の第6A族の
金属としては、クロム、モリブデンおよびタングステン
があり、これらのうち1種又は2種以上を用いることが
できる。また、周期律表の第8族金属としては、鉄、コ
バルトおよびニッケルがあり、これらのうち1種又は2
種以上を用いることができる。金属の担持量は、触媒の
全重量を基準にして金属酸化物として1〜35重量%、
好ましくは5〜30重量%とする。金属の担持量が1重
量%未満では水素化触媒としての効果が充分に発現せ
ず、また35重量%を超えると、その含有量の割には、
水素化触媒活性の向上が顕著でなく、かつ経済的ではな
いという問題がある。担持方法としては、含浸法など、
公知の任意の方法を採用することができる。上記のよう
な金属を担持させたアルミナ−ボリア担体を、必要に応
じて乾燥した後、焼成する。焼成温度および時間は、担
持させた金属の種類などに応じて適宜決定することがで
きる。こうして得られる本発明の水素化触媒組成物は、
通常平均細孔径が70Å以上、好ましくは90〜200
Åのものである。平均細孔径が70Å未満であると、触
媒の寿命が短くなるという不都合がある。
【0019】本発明の水素化触媒組成物は、重質油、特
に常圧残渣油,減圧残渣油の水素化処理において優れた
性能を示すが、その他重質油,灯油,軽油などの水素化
処理にも使用可能である。本発明の水素化触媒組成物を
用いてかかる重質油を水素化処理する場合、従来使用さ
れている反応条件を含む広範囲の反応条件を採用するこ
とができるが、通常は、反応温度300〜500℃,反
応圧力50〜200kg/cm2 G,H2 /oil 比40
0〜3000Nm3 /kl,液時空間速度(LHSV)
0.1〜3.0hr-1の条件が使用される。さらに好ましい
反応条件を示せば、反応温度350〜450℃,反応圧
力100〜180kg/cm2 G,H2/oil 比100
0〜2000Nm3 /kl,LHSV0.2〜1.0hr-1
である。
【0020】
【実施例】次に、実施例を示して本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらによって制限されるもの
ではない。なお、XPS測定は、試料を細かく粉砕した
後に行った。この粉砕操作は、正確かつバラツキの少な
い測定値を得るために非常に重要な操作であり、粉砕後
の粒子は250メッシュ以下(約50μm以下)であっ
た。このようにして得られた試料は、サンプルホルダー
上に両面テープ(導電性)で固定し、下記装置を用いて
下記の条件で測定した。 装置名 :X線光電子分光装置(JPS−9000M
C):日本電子(株)製 X線源 :AlKα(加速電圧:10kV、エミッショ
ン電流:15mA) エネルギーアナライザー:静電半球型(中心軌道半径:
100mm) エネルギー掃引方式:フィックスドアナライザーエネル
ギー法 パスエネルギー :50eV 検出器 :マイクロチャンネルプレート
【0021】実施例1 (1)アルミナの調製 攪拌機およびスチームジャケットを取り付けた200リ
ットルのステンレス製容器に純水24リットルを入れ、
70℃に昇温した。次に、アルミナとして22重量%の
アルミン酸ナトリウム22.7kgを70℃の温水48.7
リットルで希釈し、希釈アルミン酸ナトリウム溶液を調
製した。この希釈アルミン酸ナトリウム溶液を70℃に
保ちながらステンレス容器中に15分間で添加した。こ
の間溶液のpHを8.0〜8.3に保ち、10重量%濃度の
2 SO4 を連続的に添加した。こうして得られたアル
ミナスラリーは、平板フィルター上で洗浄し、副生した
硫酸ナトリウムを除去、洗浄したのち、アンモニア水お
よび純水を加え、アルミナとして10重量%、pH10.
5の水酸化アルミニウムを調製した。これをさらに95
℃で20時間還流・攪拌して擬ベーマイトアルミナを得
た。
【0022】(2)アルミナ−ボリア担体の製造 上記アルミナ13.5kg(アルミナ濃度10重量%)を
ニーダーに投入し、担体組成が重量比でAl2 3 :B
2 3 =90:10になるように硼酸を加え、95℃で
90分加熱混練して押出成形可能な捏和物を得た。得ら
れた捏和物を1/22インチ径に押出成形し、110℃
で16時間乾燥した後、550℃で3時間焼成してアル
ミナ−ボリア担体を得た。得られた担体の組成,比表面
積及び分散性を測定し、結果を第1表に示す。 (3)触媒Aの製造 上記アルミナ−ボリア担体にパラモリブデン酸アンモニ
ウムと硝酸コバルトをアンモニア水溶液に溶解して得た
CoMo水溶液を含浸し、110℃で16時間乾燥した
後、550℃で焼成して触媒Aを得た。得られた触媒の
物性を測定し、結果を第1表に示す。
【0023】実施例2 (1)アルミナの製造 実施例1で調製したアルミナ水和物をニーダーで加熱濃
縮して捏和物を得た。 (2)アルミナ−ボリア担体の製造 上記アルミナ捏和物4.5kg(アルミナ濃度30重量
%)をニーダーに投入し、担体組成が重量比でAl2
3 :B2 3 =90:10になるように硼酸を一定量の
蒸留水に加熱溶解したのち、ニーダーに加え、95℃で
60分加熱混練して押出成形可能な捏和物を得た。実施
例1(2)と同様の操作で成形,乾燥および焼成を行
い、アルミナ−ボリア担体を得た。得られた担体の組
成,比表面積及び分散性を測定し、結果を第1表に示
す。 (3)触媒Bの製造 上記アルミナ−ボリア担体に用いた以外は、実施例1
(3)と同様にして触媒Bを得た。得られた触媒の物性
を測定し、結果を第1表に示す。
【0024】比較例1 (1)アルミナの製造 実施例1で調製したアルミナ水和物をニーダーで加熱濃
縮して捏和物を得た。 (2)アルミナ−ボリア担体の製造 上記アルミナ捏和物4.5kg(アルミナ濃度30重量
%)をニーダーに投入し、担体組成が重量比でAl2
3 :B2 3 =90:10になるように硼酸を加え、5
0℃で30分加熱混練し、押出成形可能な捏和物を得
た。実施例1(2)と同様の操作で成形,乾燥および焼
成を行い、アルミナ−ボリア担体を得た。得られた担体
の組成,比表面積及び分散性を測定し、結果を第1表に
示す。 (3)触媒Cの製造 上記アルミナ−ボリア担体に用いた以外は、実施例1
(3)と同様にして触媒Cを得た。得られた触媒の物性
を測定し、結果を第1表に示す。
【0025】比較例2 (1)アルミナの製造 実施例1で調製したアルミナ水和物をニーダーで加熱濃
縮して捏和物を得た。 (2)アルミナ−ボリア担体の製造 上記アルミナ捏和物4.5kg(アルミナ濃度30重量
%)をニーダーに投入し、担体組成が重量比でAl2
3 :B2 3 =90:10になるように、硼酸を一定量
の蒸留水に加熱溶解し、アンモニアでpHを8〜9に調
整した水溶液をニーダーに加え、95℃で90分加熱混
練して押出成形可能な捏和物を得た。実施例1(2)と
同様の操作で成形,乾燥および焼成を行い、アルミナ−
ボリア担体を得た。得られた担体の組成,比表面積及び
分散性を測定し、結果を第1表に示す。 (3)触媒Dの製造 上記アルミナ−ボリア担体に用いた以外は、実施例1
(3)と同様にして触媒Dを得た。得られた触媒の物性
を測定し、結果を第1表に示す。
【0026】
【表1】
【0027】応用例1 上記実施例及び比較例で製造した触媒A〜Dを用いて、
触媒充填量200mlのマイクロリアクター中で比重0.
9777(15/4℃),粘度1190cSt(50℃
で),硫黄分4.27重量%,窒素分2540ppm ,残留
炭素13.0重量%,Ni分19.8ppm ,V分66ppm の
常圧残渣油を下記の条件で水素化処理した。反応開始後
150時間の反応結果を第2表にまとめた。 反応圧力 135kg・cm2 G 反応温度 400℃ H2 /oil 比 2000Nm3 /kl LHSV 0.3hr-12 濃度 90モル% なお、第2表に示した分解率は、(1−生成油中の34
3℃(+)留分/原料油中の343℃(+)留分)×1
00から求めたものであり、中間留分は170〜343
℃における留分である。
【0028】
【表2】
【0029】第2表に示した結果から、本発明による触
媒AおよびBは、他の触媒に比べて脱硫率は同等である
が、脱窒素率及び分解率において優れていることが判
る。さらに、中間留分収率も高く、ボロン分散性を最適
な状態に制御することにより、優れた水素化処理触媒を
調製することができたことが確認された。
【0030】
【発明の効果】本発明のアルミナ−ボリア担体は、ボロ
ン原子分散性が理論値の85%以上となっているため、
高い酸特性を有し、水素化触媒用担体として好適であ
り、担持金属の分散性が良好となり、分解活性および脱
窒素活性を向上させる。したがって、本発明のアルミナ
−ボリア担体を用いた本発明の水素化触媒組成物は、高
い分解活性および脱窒素活性を示し、特に重質油の水素
化処理に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 45/08 Z 2115−4H 47/12 2115−4H 49/04 2115−4H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボロン原子分散性が分散性理論値の85
    %以上であるアルミナ−ボリア担体。
  2. 【請求項2】 水分含量65%以上のアルミナ又はアル
    ミナ前駆体に硼素化合物を加え、1時間以上加熱混練す
    ることを特徴とする請求項1記載のアルミナ−ボリア担
    体の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の担体に周期律表第6A族
    および第8族から選ばれた少なくとも1種の金属を担持
    してなる水素化触媒組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の担体に周期律表第6A族
    および第8族から選ばれた少なくとも1種の金属を担持
    することを特徴とする水素化触媒組成物の製造法。
JP5112622A 1993-05-14 1993-05-14 アルミナ−ボリア担体および水素化触媒組成物並びにそれらの製造法 Pending JPH06319994A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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