JPH0631947A - 圧電素子駆動回路の温度補償方式 - Google Patents

圧電素子駆動回路の温度補償方式

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JPH0631947A
JPH0631947A JP4191058A JP19105892A JPH0631947A JP H0631947 A JPH0631947 A JP H0631947A JP 4191058 A JP4191058 A JP 4191058A JP 19105892 A JP19105892 A JP 19105892A JP H0631947 A JPH0631947 A JP H0631947A
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JP
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piezoelectric element
transformer
inductor
energy
temperature
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JP4191058A
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Koichi Minami
康一 南
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PFU Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電素子駆動回路の温度上昇により圧電素子
電圧が低下することを補償すること。 【構成】 トランスもしくはインダクタ1は、スイッチ
ング手段2により制御されて、圧電素子Mに放出する電
気エネルギーを蓄積するとともに圧電素子Mの残留エネ
ルギーを蓄積し電源E側に戻す。圧電素子Mはトランス
もしくはインダクタ1が放出する電気エネルギーを機械
的変位に変換して印字ワイヤ等の負荷を駆動する。補償
手段5は圧電素子駆動回路の回路素子の温度が上昇し上
記トランスもしくはインダクタ1に流れる電流が減少し
たとき、トランスもしくはインダクタ1にエネルギーを
蓄積する時間を長くすることによりトランスもしくはイ
ンダクタ1に蓄積されるエネルギーを増加させ、圧電素
子Mの充電電圧低下を補償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドットインパクト型プリ
ンタの印字ワイヤの駆動等に用いられる圧電素子駆動回
路の温度補償方式に関し、特に、本発明は回路素子の温
度変化による圧電素子の充電電圧変化を補償することが
できる圧電素子駆動回路の温度補償方式に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図10は本発明の前提となるトランスを
用いた圧電素子の駆動回路を示す図である。同図におい
て、Eは電源、T1はトランス、Mは印字ワイヤ駆動用
の圧電素子、TR1およびTR2はトランジスタ、D1
およびD2はダイオード、A1およびA2はトランジス
タ駆動バッファ、S11は充電信号、S12は放電信号
である。
【0003】図11は図10に示す駆動回路の動作を示
すタイムチャートであり、(a)は充電信号S11,
(b)は放電信号S12,(c)はトランスT1の1次
側電流i1,(d)はトランスT1の2次側電流i2,
(e)は圧電素子Mの電圧VM1である。次に、図10
および図11を用いて図10の圧電素子駆動回路の動作
を説明する。
【0004】図10において、図示しない制御回路より
印字パターンに応じて印字ワイヤ駆動信号が出力される
と、図10の圧電素子駆動回路に図11(a)に示す充
電信号S11が加わる。充電信号S11はトランジスタ
駆動バッファA1を介してトランジスタTR1のゲート
に加わり、トランジスタTR1はオンになる。トランジ
スタTR1がオンになると、「電源E→トランスT1の
1次側→トランジスタTR1→電源E」の経路で電流が
流れ、トランスT1の1次側には図11(c)に示すよ
うに電流i1が流れる。ここで、充電信号の幅をt、電
源電圧をE、トランス1次側のインダクタンスをL1と
すると、トランスT1の1次側の電流のピーク値ipは
ip=E・t/L1となる。
【0005】充電信号S11がオフになると、トランジ
スタTR1がオフになるため、トランスT1の1次側に
流れていた電流i1はトランスT1の2次側に転流し、
トランスT1の2次側には図11(d)に示す電流i2
が流れる。この電流i2は「トランスT1の2次側→圧
電素子M→ダイオードD2→トランスT1の2次側」の
経路で流れ、図11(e)に示すように圧電素子Mの端
子電圧VM1は上昇する。すなわち、トランスT1の1
次側に流れていた電流によるエネルギーはトランスT1
やダイオードD2等によるロスを除いた部分が圧電素子
Mに移動し、圧電素子Mの端子電圧として現れる。
【0006】圧電素子Mは電圧が印加されると機械的に
変位し、アクチュエータ部を介して印字ワイヤを駆動
し、印刷用紙にドットを印字する。次いで、前述した図
示しない制御回路より、図11(b)に示す放電信号S
12が加わると、トランジスタTR2がオンになり、圧
電素子Mに蓄積されていた電荷は、「圧電素子M→トラ
ンスT1の2次側→トランジスタTR2→圧電素子M」
の経路で放電し、圧電素子Mの端子電圧VM1は図11
(e)に示すように低下する。
【0007】圧電素子Mの端子電圧VM1がほぼ0にな
った時点で放電信号S12はオフとなり、トランジスタ
TR2はオフとなる。トランジスタTR2がオフとなる
と、トランスT1の2次側に流れていた電流はトランス
T1の1次側に転流し、「トランスT1の1次側→電源
E→ダイオードD1→トランスT1の1次側」の経路で
流れる。一般に電源Eには容量の大きなコンデンサが設
けられており、上記放電により生じた余分の電荷は電源
Eに設けられたコンデンサに戻される。また、圧電素子
Mに蓄積されていたエネルギーが放電することにより、
圧電素子の機械的変位は元に戻る。
【0008】図12は本発明の前提となるインダクタを
用いた圧電素子の駆動回路を示す図である。同図におい
て、Eは電源、L11はインダクタ、M11は印字ワイ
ヤ駆動用の圧電素子、TR11ないしTR61はトラン
ジスタ、D11ないしD41はダイオード、A11ない
しA41はトランジスタ駆動バッファ、R11ないしR
41は抵抗、S11は充電信号、S12は放電信号であ
る。
【0009】図13は図12に示す駆動回路の動作を示
すタイムチャートであり、(a)は充電信号S11,
(b)は放電信号S12,(c)は電源Eの電流i1,
(d)は圧電素子M11の電流i2,(e)は圧電素子
M11の電圧VM2である。次に、図12および図13
を用いて図12の圧電素子駆動回路の動作を説明する。
【0010】図12において、前記したのと同様に、図
13(a)に示す充電信号S11が加わると、充電信号
S11はトランジスタ駆動バッファA11およびA41
を介してトランジスタTR51およびTR21に加わ
り、トランジスタTR11およびTR21はオンにな
る。トランジスタTR11およびTR21がオンになる
と、「電源E→トランジスタTR11→インダクタL1
1→トランジスタTR21→電源E」の経路で電流が流
れ、インダクタL11には図13(c)に示すように電
流i1が流れる。ここで、充電信号の幅をt、電源電圧
をE、インダクタのインダクタンスをL1とすると、図
10の場合と同様、インダクタL11の電流のピーク値
ipはip=E・t/L1となる。
【0011】充電信号S11がオフになると、トランジ
スタTR21,TR51およびTR11がオフになるた
め、インダクタL11に流れていた電流は「インダクタ
L11→ダイオードD31→圧電素子M11→ダイオー
ドD41→インダクタL11」の経路で図13(d)に
示す電流i2が流れ、図13(e)に示すように圧電素
子M11の端子電圧VM2は上昇する。
【0012】その結果、図10の駆動回路の場合と同
様、圧電素子M11は機械的に変位し、印刷用紙にドッ
トを印字する。次いで、図13(b)に示すように放電
信号S12が図12の回路に加わると、トランジスタT
R61,TR31およびTR41がオンになり、圧電素
子M11に蓄積されていた電荷は、「圧電素子M11→
トランジスタTR31→インダクタL11→トランジス
タTR41→圧電素子M11」の経路で放電し、圧電素
子M11の端子電圧VM2は図13(e)に示すように
低下する。
【0013】圧電素子M11の端子電圧VM2がほぼ0
になった時点で放電信号S12はオフとなり、トランジ
スタTR61,TR31およびTR41はオフとなる。
トランジスタTR61,TR31およびTR41がオフ
となると、インダクタL11に流れていた電流は「イン
ダクタL11→ダイオードD11→電源E→ダイオード
D21→インダクタL11」の経路で流れ、圧電素子M
11に蓄積されていた余分のエネルギーは電源Eに戻さ
れる。また、圧電素子M11に蓄積されていたエネルギ
ーが放電することにより、圧電素子の機械的変位は元に
もどる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10およ
び図12のトランスあるいはインダクタを用いた圧電素
子駆動回路の説明においては、トランスあるいはインダ
クタに流れる電流のピーク値をip=E・t/L1とし
たが、この電流は正確には、i=E/R(1−
-Rt/L1)であり(Rは充電回路の抵抗値)、この電流
iは圧電素子の充電電圧に対応しており、この電流iが
下がると充電電圧も下がる。
【0015】電流値iが下がる要因の一つは、上記式か
ら明らかなように、充電回路の抵抗値Rの増加である。
充電回路の抵抗値Rは大部分がトランスあるいはインダ
クタの直流抵抗と、トランジスタのオン抵抗である。そ
して、圧電素子の駆動が連続すると、トランスあるいは
インダクタ、トランジスタの温度は上昇するが、100
degの温度上昇に対して、トランスあるいはインダク
タの直流抵抗は約40%、トランジスタのオン抵抗は約
100%増加する。
【0016】従って、上記のように、回路素子の温度上
昇により、圧電素子の充電電圧が下がると、圧電素子に
接続された移動体の駆動量が小さくなる。例えば、上記
圧電素子をプリント・ヘッドの駆動に用いる場合には、
各圧電素子に接続された各ヘッド・ピンは圧電素子に充
電される電圧値に比例して伸び縮みするが、上記のよう
に、圧電素子の電圧が低下すると、ヘッド・ピンの突出
量に差が生じ、印字に濃淡が生ずる等、印字品質の低下
を招く恐れがある。
【0017】本発明は上記した従来技術の欠点を改善す
るためになされたものであつて、圧電素子駆動回路の温
度上昇により圧電素子電圧が低下することを補償するこ
とにより、印字品質の低下等を防止することができる圧
電素子駆動回路の温度補償方式を提供することを目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の基本構成
図である。上記課題を解決するため本発明の請求項1の
発明は、圧電素子Mに放出する電気エネルギーを蓄積す
るとともに圧電素子Mの残留エネルギーを蓄積し電源E
側に戻すトランスもしくはインダクタ1と、制御信号に
基づきトランスもしくはインダクタ1のエネルギーの蓄
積および放出を制御するスイッチング手段2と、電気エ
ネルギーを機械的変位に変換して印字ワイヤ等の負荷を
駆動する圧電素子Mを備え、制御信号に基づき電源Eよ
りエネルギーをトランスもしくはインダクタ1に蓄積
し、トランスもしくはインダクタ1に蓄積されたエネル
ギーを圧電素子Mに放出して圧電素子Mを駆動する圧電
素子駆動回路の温度補償方式において、圧電素子駆動回
路の回路素子の温度が上昇し上記トランスもしくはイン
ダクタ1に流れる電流が減少したとき、電源Eよりトラ
ンスもしくはインダクタ1にエネルギーを蓄積する時間
を長くすることにより圧電素子Mの充電電圧低下を補償
する補償手段5を設けたものである。
【0019】本発明の請求項2の発明は、請求項1の発
明において、圧電素子駆動回路の回路素子に温度検出手
段3を設け、温度検出手段3の出力に基づき、上記トラ
ンスもしくはインダクタ1にエネルギーを蓄積する時間
を変化させるようにしたものである。本発明の請求項3
の発明は、請求項1の発明において、トランスもしくは
インダクタ1に流れる電流を検出する手段4を設け、検
出された電流に基づき上記トランスもしくはインダクタ
1にエネルギーを蓄積する時間を変化させるようにした
ものである。
【0020】
【作用】圧電素子駆動回路の回路素子の温度が上昇する
と、トランスもしくはインダクタ1等の抵抗が増加し
て、圧電素子の充電時、圧電素子を充電するエネルギー
を蓄積するトランスもしくはインダクタ1に蓄積される
エネルギーが減少し、圧電素子の充電電圧が低下する。
【0021】本発明の請求項1の発明においては、圧電
素子駆動回路の回路素子の温度が上昇し上記トランスも
しくはインダクタ1に流れる電流が減少したとき、電源
Eよりトランスもしくはインダクタ1にエネルギーを蓄
積する時間を長くすることにより圧電素子Mの充電電圧
低下を補償する補償手段5を設けたので、圧電素子駆動
回路の回路素子の温度が上昇しても、圧電素子に充電さ
れる電圧の低下を補償することができる。
【0022】本発明の請求項2の発明においては、圧電
素子駆動回路の回路素子に温度検出手段3を設け、温度
検出手段3の出力に基づき、上記トランスもしくはイン
ダクタ1にエネルギーを蓄積する時間を変化させるよう
にしたので、請求項1と同様の効果を得ることができ
る。本発明の請求項3の発明においては、トランスもし
くはインダクタ1に流れる電流を検出する手段4を設
け、検出された電流に基づき上記トランスもしくはイン
ダクタ1にエネルギーを蓄積する時間を変化させるよう
にしたので、請求項1と同様の効果を得ることができ
る。
【0023】
【実施例】図2は本発明の第1の実施例のシステム構成
を示す図であり、同図において、11は圧電素子駆動回
路のトランジスタの温度を検出するサーミスタであり、
例えば、図4に示すように、前記した図10の圧電素子
駆動回路の圧電素子駆動トランジスタTR1,TR2の
ヒート・シンクHTに取り付けられている。
【0024】また、12はサーミスタの温度に応じた
「1,0」出力を発生する検出回路、14は検出回路1
2の出力を読み込む入力ポート、15はサーミスタ11
により検出された圧電素子駆動回路のトランジスタの温
度に応じた圧電素子の充電時間を求めるプロセッサであ
る。16はプロセッサ15における演算結果を出力する
出力ポート、17は前記した図10あるいは図12に示
した圧電素子駆動回路、18は圧電素子駆動回路17に
より駆動される圧電素子、19はデータ等を格納するR
AM,20はプログラム等を格納するROM、21はプ
ロセッサ18に対してタイマ割り込み信号を発生するタ
イマ、22は共通バスである。
【0025】図3は図2におけるサーミスタ11と検出
回路12の回路構成を示す図であり、同図において、1
1は図3に示したサーミスタ、C1ないしC4はコンパ
レータであり、電源電圧VCCを抵抗R2ないしR6によ
り分圧した設定電圧と、サーミスタ11と抵抗R1によ
り分圧される電圧を比較し、サーミスタ11の温度が上
昇しその抵抗値が下がると、コンパレータC1ないしC
4は出力THSNS0ないしTHSNS3に、順次、ハ
イレベルの出力信号を発生する。
【0026】同図において、圧電素子駆動回路の温度が
低く、サーミスタ11の抵抗値が大きい時には、抵抗R
1とサーミスタ11の接続点の電位は高いので、全ての
コンパレータC1ないしC4の出力はローレベルであ
る。サーミスタ11の温度が上昇すると、サーミスタ1
1の抵抗値は下がり、まず、コンパレータC1が出力を
発生しその出力THSNS0は「1」となる。
【0027】サーミスタ11の温度が更に上昇すると、
サーミスタ11と抵抗R1の接続点の電圧がさらに低下
し、続いてコンパレータC2が出力を発生しその出力T
HSNS1は「1」となる。以下、同様にして、サーミ
スタ11の温度上昇に応じて、コンパレータC3,C4
が順次出力を発生して、その出力THSNS2およびT
HSNS3は「1」となる。
【0028】図5は図2のRAM19もしくはROM2
0に格納されている検出回路14の出力と圧電素子の充
電時間(前記した図11あるいは図13の(a)参照)
の関係を記憶したテーブルの概略構成を示す図であり、
プロセッサ15は同図に示すテーブルを参照して、圧電
素子の充電時間を求める。同図に示すように、サーミス
タ11の温度が上昇して、検出回路12の出力THSN
S0ないしTHSNS3が順次「1」になると、それに
応じて圧電素子の充電時間は長くなる。
【0029】図6は図2のプロセッサ15における圧電
素子の充電放電制御の処理を示すフローチャートであ
り、同図を用いて図2ないし図4に示した本発明の第1
の実施例について説明する。ステップS1において、プ
ロセッサ15は検出回路12の出力を入力ポート14よ
り読込み、ステップS2において図5に示したテーブル
を参照して、検出回路12の出力THSNS0ないしT
HSNS3より圧電素子の充電時間を求める。
【0030】ステップS3においてプロセッサ15は出
力ポート16に圧電素子充電信号(図11あるいは図1
3の(a)参照)を出力するとともに、図5のテーブル
より求めた圧電素子の充電時間をタイマ21にセットす
る。タイマ21は上記プロセッサ15の充電時間のセッ
トに応じてタイム・カウントを開始し、タイマに設定さ
れた時間が経過するとプロセッサ15に割り込み信号を
発生する。
【0031】タイマ21からの割り込み信号がプロセッ
サ15に入力されると、プロセッサ15はステップS4
において圧電素子の充電信号をクリアする。ステップS
5において、プロセッサ15は圧電素子の充電電圧保持
時間に相当する値(図11あるいは図13において、充
電信号(a)がオフになってから放電信号(b)がオン
になるまでの期間)をタイマ21にセットする。タイマ
21は上記プロセッサ15の保持時間のセットに応じて
タイム・カウントを開始し、タイマに設定された時間が
経過するとプロセッサ15に割り込み信号を発生する。
【0032】ステップS6において、タイマ21からの
割り込み信号により、プロセッサ15は出力ポート16
に放電信号(図11あるいは図13の(b)参照)を出
力し、放電時間に相当する値をタイマ21にセットす
る。タイマ21は上記と同様、プロセッサ15の放電時
間のセットに応じてタイム・カウントを開始し、タイマ
に設定された時間が経過するとプロセッサ15に割り込
み信号を発生する。
【0033】ステップS7において、タイマ21からに
割り込み信号により、プロセッサ15は放電信号をクリ
アする。以上のように、本実施例においては、圧電素子
駆動回路のトランジスタの温度をサーミスタ11により
検出し、サーミスタ11により検出されたトランジスタ
の温度が上昇したとき、圧電素子駆動回路の充電時間を
長くしているので、圧電素子駆動回路の温度上昇により
圧電素子電圧が低下することを補償することができ、プ
リンタにおける印字品質の低下を防止することが可能と
なる。
【0034】図7は本発明の第2の実施例を示す図であ
り、同図は図10に示した圧電素子駆動回路に本発明を
適用した実施例を示している。同図において、図10に
示したものと同一のものには同一の符号が付されてお
り、本実施例においては、図10に示したものに、ナン
ド・ゲートNAND1,ナンド・ゲートNAND2から
なるR−SフリップフロップFF、インバータI1、抵
抗R12、コンパレータC11を追加したものであり、
その他の構成は図10と同様である。
【0035】図8は図7に示した第2の実施例の各部の
波形を示す図であり、同図(a)は充電信号S11、
(b)はトランスT1の一次電流i1 、(c)はコンパ
レータC11の出力、(d)はR−Sフリップフロップ
FFの出力、(e)は放電信号S12、(f)は圧電素
子Mの電圧を示している。また、図9は温度が高い場合
と低い場合のトランス一次電流i1とR−Sフリップフ
ロップFFの出力の関係を示した図であり、同図(a)
のは温度が低い場合のトランスT1の一次電流、は
温度が高い場合のトランスT1の一次電流、Sはコンパ
レータC11の一方の入力端に与えられる基準電圧を示
し、同図(b)はの場合のR−SフリップフロップF
Fの出力、同図(c)はの場合のR−Sフリップフロ
ップFFの出力を示している。
【0036】次に図8,図9を参照して図7の第2の実
施例の動作を説明する。図7において、充電信号S11
が入力され、図8(a)に示すように、充電信号S11
がローレベルになると、R−SフリップフロップFFの
ナンド・ゲートNAND2は他方の入力端子にハイレベ
ルの信号が入力されているので、その出力は、ローレベ
ルからハイレベルとなり、ナンド・ゲートNAND1の
出力はローレベルとなる(ナンド・ゲートNAND1の
他方の入力には、コンパレータC11の出力が入力され
ており、コンパレータC11の出力は通常ハイレベルで
ある)。
【0037】ナンド・ゲートNAND1の出力がローレ
ベルとなると、インバータI1の出力はハイレベルとな
り、圧電素子駆動回路のトランジスタTR1はオンとな
る。その結果、図8(b)に示すように、トランスT1
の一次電流i1は増加する。上記、トランスT1の一次
電流はi1=(E/R)(1−e-Rt/L ) で表される。
ここで、Eは電源Eの電圧、RはトランスT1の巻線抵
抗など電流i1が流れる回路の各回路素子の抵抗値、L
はトランスT1のインダクタンスである。
【0038】そして、上記Rの値の大部分はトランスT
1の抵抗値とトランジスタTR1のオン抵抗に依存して
おり、トランスT1とトランジスタTR1の温度が低い
場合には、抵抗の値は小さく、トランスT1とトランジ
スタTR1の温度が高い場合には、抵抗の値は大きい。
したがって、トランスT1とトランジスタTR1の温度
が低い場合には、トランスT1の一次電流i1は図9
(a)のに示すように増加し、トランスT1とトラン
ジスタTR1の温度が高い場合には、トランスT1の一
次電流i1 は図9(a)のに示すように増加する。
【0039】上記のようにトランスT1に一次電流i1
が流れると、トランジスタTR1に直列に接続された抵
抗R12に流れる電流は図8(b)に示すように増加
し、その電流値がコンパレータC11の一方に入力端子
に与えられる基準電圧Sを越えると、コンパレータC1
1の出力は図8(c)に示すようにローレベルとなる。
コンパレータC11の出力がローレベルとなるとR−S
フリップフロップFFのナンド・ゲートNAND1にロ
ーレベルの信号が入力されてナンド・ゲートNAND1
の出力はハイレベルとなり、図8(d)に示すように、
R−SフリップフロップFFの出力はハイレベルとな
る。
【0040】その結果、圧電素子駆動回路のトランジス
タTR1はオフとなり、図8(b)の実線に示すよう
に、トランスT1の一次電流は零となる。トランジスタ
TR1がオフとなることにより、図9において説明した
ように、圧電素子Mの電圧は図8(f)に示すように、
増加する。ここで、圧電素子駆動回路の回路素子の温度
が高く、トランスT1の巻線抵抗の値とトランジスタT
R1のオン抵抗値が大きい場合には、図9(a)のに
示すようにトランスi1の一次電流は増加するので、同
図(c)に示すようにトランジスタTR1のオン時間は
長くなる。
【0041】また、圧電素子駆動回路の回路素子の温度
が低く、トランスT1の巻線抵抗の値とトランジスタT
R1のオン抵抗値が小さい場合には、図9(a)のに
示すようにトランスi1の一次電流は増加するので、図
9(b)に示すように、トランジスタTR1のオン時間
は短くなる。ついで、図8(e)に示す放電信号S12
が入力されると、図10において説明したように、トラ
ンジスタTR2がオンとなり、圧電素子Mに充電されて
いた電荷が放電し、その端子電圧は低下する。放電信号
S12がオフとなると、図10において説明したよう
に、トランジスタT1に蓄積されたエネルギーはダイオ
ードD1、電源Eを介して放電される。
【0042】以上のように、本実施例においては、トラ
ンジスタTR1に直列にトランスT1の一次電流の値を
検出する抵抗を接続し、抵抗の両端電圧に応じて充電信
号の長さを変えるようにしているので、第1の実施例と
同様、圧電素子駆動回路の回路素子の温度が上昇したと
き、圧電素子駆動回路の充電時間を長くして、圧電素子
電圧が低下することを補償することができ、プリンタに
おける印字品質の低下を防止することが可能となる。
【0043】なお、上記実施例においては、トランスを
用いた圧電素子駆動回路についての実施例を示したが本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、インダク
タを用いた圧電素子駆動回路にも適用できることはいう
までもない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明においては、圧電素子駆動回路の回路素子の温度
が上昇し上記トランスもしくはインダクタに流れる電流
が減少したとき、電源Eよりトランスもしくはインダク
タにエネルギーを蓄積する時間を長くすることにより圧
電素子Mの充電電圧低下を補償する補償手段を設けたの
で、回路素子の温度上昇による圧電素子の充電電圧の低
下を防止することができ、例えば、上記圧電素子をプリ
ント・ヘッドの駆動に適用した場合、ヘッド・ピンの突
出量に差が生じ、印字に濃淡が生ずる等の印字品質の低
下を招くことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図である。
【図2】本発明の第1の実施例のシステム構成を示す図
である。
【図3】温度を検出する検出回路の構成を示す図であ
る。
【図4】温度検出手段の取付状態を示す図である。
【図5】温度と圧電素子充電時間を記憶したテーブルの
概略構成を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例のフローチャートを示す
図である。
【図7】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図8】第2の実施例の動作波形図を示す図である。
【図9】第2の実施例の動作を説明する図である。
【図10】トランスを用いた従来の圧電素子駆動回路を
示す図である。
【図11】トランスを用いた従来の圧電素子駆動回路の
動作波形を示す図である。
【図12】インダクタを用いた従来の圧電素子駆動回路
を示す図である。
【図13】インダクタを用いた従来の圧電素子駆動回路
の動作波形を示す図である。
【符号の説明】
11 サーミスタ 12 検出回路 14 入力ポート 15 プロセッサ 16 出力ポート 17 圧電素子駆動回路 18 圧電素子 19 RAM 21 ROM 21 タイマ C1,C2,C3,C4,C11 コンパレータ NAND1,NAND2 ナンド・ゲート FF R−Sフリップフロ
ップ
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9274−4M H01L 41/08 K

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子(M) に放出する電気エネルギー
    を蓄積するとともに圧電素子(M) の残留エネルギーを蓄
    積し電源(E) 側に戻すトランスもしくはインダクタ(1)
    と、 制御信号に基づきトランスもしくはインダクタ(1) のエ
    ネルギーの蓄積および放出を制御するスイッチング手段
    (2) と、 電気エネルギーを機械的変位に変換して印字ワイヤ等の
    負荷を駆動する圧電素子(M) を備え、 制御信号に基づき電源(E) よりエネルギーをトランスも
    しくはインダクタ(1)に蓄積し、トランスもしくはイン
    ダクタ(1) に蓄積されたエネルギーを圧電素子(M) に放
    出して圧電素子(M) を駆動する圧電素子駆動回路の温度
    補償方式において、 圧電素子駆動回路の回路素子の温度が上昇し上記トラン
    スもしくはインダクタ(1) に流れる電流が減少したと
    き、電源(E) よりトランスもしくはインダクタ(1) にエ
    ネルギーを蓄積する時間を長くすることにより圧電素子
    (M) の充電電圧低下を補償する補償手段(5) を設けたこ
    とを特徴とする圧電素子駆動回路の温度補償方式。
  2. 【請求項2】 圧電素子駆動回路の回路素子に温度検出
    手段(3) を設け、温度検出手段(3) の出力に基づき、上
    記トランスもしくはインダクタ(1) にエネルギーを蓄積
    する時間を変化させることを特徴とする請求項1の圧電
    素子駆動回路の温度補償方式。
  3. 【請求項3】 トランスもしくはインダクタ(1) に流れ
    る電流を検出する手段(4) を設け、検出された電流に基
    づき上記トランスもしくはインダクタ(1) にエネルギー
    を蓄積する時間を変化させることを特徴とする請求項1
    の圧電素子駆動回路の温度補償方式。
JP4191058A 1992-07-17 1992-07-17 圧電素子駆動回路の温度補償方式 Pending JPH0631947A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007296668A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Seiko Epson Corp 記録制御装置、および、記録装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007296668A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Seiko Epson Corp 記録制御装置、および、記録装置

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