JPH06319477A - 水中油型乳化物の製造方法 - Google Patents

水中油型乳化物の製造方法

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JPH06319477A
JPH06319477A JP5135294A JP13529493A JPH06319477A JP H06319477 A JPH06319477 A JP H06319477A JP 5135294 A JP5135294 A JP 5135294A JP 13529493 A JP13529493 A JP 13529493A JP H06319477 A JPH06319477 A JP H06319477A
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protein
emulsion
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JP5135294A
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Manabu Sato
学 佐藤
Goro Ujita
吾朗 宇治田
Teruyuki Kimura
輝行 木村
Toshihide Oda
敏秀 織田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保存安定性がよく、増粘剤を用いなくても比
較的高い粘度を有し、かつ良好な保型性を有し、また、
良好な口どけ感をもち、食感も軽く、風味、コクみを合
わせ持つ水中油型乳化物を得ることができる水中油型乳
化物の製造方法を提供する。 【構成】 固形分換算で1〜10重量%の卵蛋白、大豆
蛋白、乳蛋白及びこれらの蛋白より分離される単一蛋白
からなる群より選ばれる少なくとも一種の蛋白質を含む
90〜40重量%の水相部に、10〜60重量%の油相
部を添加混合して水中油型予備乳化物を調製した後、1
5〜40℃で、20時間以上熟成し、次いで、水相中に
乳化分散している油滴の80%以上が1μm以下の粒子
径となるように本乳化することを特徴とする水中油型乳
化物の製造方法。本乳化は、高圧ホモジナイザーで行う
ことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保存安定性が改良され
た、マヨネーズ様食品などに有利に利用できる水中油型
乳化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マヨネーズやドレッシング、あるいはス
プレッドなどの水中油型乳化食品は、従来より一般的に
水相原料と油相原料とを予めミキサーなどの攪拌機で粗
く乳化(予備乳化)した後、更にコロイドミルなどの乳
化機を用いて油滴粒子を比較的安定な乳化物を形成する
粒子径(2〜4μm程度の平均粒径)となるように微細
化することにより製造している。このような食品は、油
相原料の割合が高い(65重量%以上)ために、比較的
高い粘度(20℃で100,000センチポイズ以上)
が得られ、例えば容器から押し出した時でもその形状が
維持されているような良好な保型性を有している。しか
し、油相原料の割合を低減(60重量%以下)させて乳
化物(例えば、マヨネーズ様食品)を作った場合には比
較的低い粘度の製品しか得られず、従って、保型性も低
下し、安定した乳化物が得にくくなる。このため、この
ような油相原料の低減された食品の粘度を高める、保型
性を良くする目的で、植物性ガム質、澱粉などの増粘剤
を用いることが良く行われる。しかし、このような増粘
剤を用いた場合には、特開平3−91460号公報に記
載されているように得られる水中油型乳化食品は、食べ
た時に口の中でベタ付きが生じたり、また口溶けが悪く
なり、食感が重く、風味の低下も伴い易いといった問題
がある。
【0003】上記のような増粘剤を用いずに、食感を改
良し、粘度や保型性を維持させるために、加熱凝固微細
化した蛋白原料を用いて水中油型乳化食品を製造する方
法(特開昭58−23764号公報)や、ホエー蛋白濃
縮精製物を乳化後加熱処理し、水中油型乳化食品を製造
する方法(特開昭63−181972号公報)などが提
案されている。しかしこれらの方法では、製品を得る上
で加熱処理が必要であり、粘度、保型性は改良されるも
のの加熱処理により蛋白原料の風味、ひいては製品の風
味を損ない易い。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明者は、比較的
低油脂量で、かつ食感の低下を伴うほどの量の増粘剤を
使用することなく、比較的高い粘度を有し、保型性に優
れた水中油型乳化物を調製すべく鋭意研究を進めた結
果、特定の蛋白質を特定量用い、水相中に分散する油滴
粒子の80%以上が1μm以下の粒子径となるように乳
化物を調製することにより、高い粘度を有し、保型性に
富んだ乳化物とすることができる発明を完成し、特許出
願した(特願平4−231408号明細書)。しかしな
がら、本発明者のその後の研究によると、上記の乳化物
は、保存しておくと水相の分離が生じる場合があること
がわかった。
【0005】本発明の目的は、保存安定性の良い水中油
型乳化物を得ることができる水中油型乳化物の製造方法
を提供することである。また本発明の目的は、ガム質、
澱粉などの増粘剤を用いなくても比較的高い粘度を有
し、また良好な保型性を有する水中油型乳化物を得るこ
とができる水中油型乳化物の製造方法を提供することで
もある。更にまた本発明の目的は、食べた時に、さっと
溶けるような良好な口どけ感をもち、食感も軽く、また
風味、コクみを合わせ持つ乳化食品の調製に適した水中
油型乳化物を得ることができる水中油型乳化物の製造方
法を提供することでもある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記のような
保存安定性を悪化させる要因について更に検討した。そ
れによると、前記のような比較的低油脂量の乳化物にお
いて、特定の蛋白質を含む乳化物を調製する際に、予備
乳化、引き続き行われる本乳化後、得られた乳化物を熟
成(保存)しておくが、この熟成中に、蛋白質の変性が
更に進行し、この結果、乳化状態が不均質化し、保存安
定性が不良となることが判明した。本発明者の更なる研
究の結果、予備乳化後、本乳化の前に、熟成工程を導入
することによって上記問題を解決した。すなわち、蛋白
質の変性は、主に予備乳化で起こり、その後本乳化を含
めた比較的長時間にわたって進行する。熟成工程を予備
乳化後に導入することによって、蛋白質の変性をほぼこ
の期間で完了させることができ、従って、その後、本乳
化での変性は起こらず、その結果、製造後の保存安定性
に優れた乳化物が得られることを見い出した。
【0007】本発明は、固形分換算で1〜10重量%の
卵蛋白、大豆蛋白、乳蛋白及びこれらの蛋白より分離さ
れる単一蛋白からなる群より選ばれる少なくとも一種の
蛋白質を含む90〜40重量%の水相部に、10〜60
重量%の油相部を添加混合して水中油型予備乳化物を調
製した後、15〜40℃で、20時間以上熟成し、次い
で、水相中に乳化分散している油滴の80%以上(体積
基準)が1μm以下の粒子径となるように本乳化するこ
とを特徴とする水中油型乳化物の製造方法にある。
【0008】本発明は、以下の態様であることが好まし
い。 (1)25〜35℃で、30時間以上熟成する。 (2)上記水中油型予備乳化物の調製を、攪拌機を用い
て3,000〜10,000rpm下で、5〜60分間
行う。 (3)上記水中油型予備乳化物が、固形分換算で1〜8
重量%の前記蛋白質を含有している。 (4)上記本乳化した水中油型乳化物の水相中に乳化分
散している油滴の粒子径が、0.1〜1μmの範囲にあ
る。 (5)上記水中油型乳化物中の水相のpHが、3〜7の
範囲にある。 (6)水中油型乳化物が、マヨネーズ様食品である。
【0009】[発明の詳細な記述]以下に、本発明の水
中油型乳化物の製造方法について説明する。本発明の水
中油型乳化物の製造方法は、以下の工程を含む。 (I)固形分換算で1〜10重量%の卵蛋白、大豆蛋
白、乳蛋白及びこれらの蛋白より分離される単一蛋白か
らなる群より選ばれる少なくとも一種の蛋白質を含む、
90〜40重量%の水相部(水性液)を調製する工程; (II)上記水相部に、10〜60重量%の油相部(油性
液)を添加混合して予備乳化する工程; (III)上記予備乳化物を調製後、15〜40℃で、20
時間以上熟成させる工程;次いで、 (IV)水相中に乳化分散している油滴の80%以上(体
積基準)が1μm以下の粒子径となるように本乳化する
工程。
【0010】以下、工程順に説明する。本発明の水相部
の調製に用いられる蛋白質は、卵蛋白、大豆蛋白、乳蛋
白あるいはこれらの蛋白質により分離される単一蛋白質
からなる群より選ばれる少なくとも一種のものである。
これらは、水溶性のもの、あるいは前処理により水溶化
できるものであれば良く、例えば、以下のものを挙げる
ことができる。卵蛋白としては、液状あるいは乾燥され
た卵黄、蛋白、全卵及びこれらより分離される単一(単
純)蛋白質、例えばオボアルブミン、コンアルブミン、
オボムコイド、オボグロブリンなどである。大豆蛋白と
しては、脱脂大豆粉、濃縮大豆蛋白、分離大豆蛋白、抽
出大豆蛋白、乾燥豆乳など脱脂大豆より得られる大豆蛋
白質及びこれらより分離される単一(単純)蛋白質、例
えば、7Sグロブリン、11Sグロブリン、15Sグロ
ブリンなどが挙げられる。乳蛋白としては、脱脂粉乳、
乳清蛋白、バターミルクパウダー及びこれらより分離さ
れる単一(単純)蛋白質、例えば、カゼイン、ラクトグ
ロブリン、ラクトアルブミン、血清アルブミン、免疫グ
ロブリンなどがある。上記のうち、製品に求められる粘
度、風味にあったものが単独あるいは組み合わせて適宜
選択される。また他の蛋白質、例えば、動物性蛋白質、
植物性蛋白質あるいはこれらから分離される単一蛋白質
を併用してもよい。
【0011】(I)水相部(水性液)は、上記の蛋白質
が、90〜40重量%(好ましくは、90〜50重量
%)の水相中に固形分換算(絶乾物として)で1.0〜
10重量%(好ましくは、1.5〜8重量%)含有され
るように混合・調製される。なお、上記蛋白質の含量
が、1重量%未満では粘度の増加が十分ではなく、一方
10重量%を越えると粘度の増加が大きく、食感が重く
なり、良好な乳化状態のものが得られない。水相を構成
する成分としては、例えば、水、食酢、果汁、牛乳など
の水または水溶液状の原料を挙げることができ、目的と
する製品により任意に構成することができる。また、水
相には、必要により、食塩、糖類、香辛料、調味料など
を含ませてもよい。
【0012】(II)油相部(油性液)は、10〜60重
量%(好ましくは、10〜50重量%)の油脂を主成分
とするものであり、これに、例えば、スパイスオイルな
どが加えられても良い。油脂は、食用に適するものであ
れば特に種類は問わない。例えば、大豆油、ナタネ油、
コーン油、綿実油などの液状油脂が一般的であるが、パ
ーム油、ヤシ油などの固形油脂も使用できる。更にそれ
らの油脂に硬化、分別、エステル交換などの処理を施し
た油脂でも良い。
【0013】(III)上記水相部(水性液)に油相部(油
性液)を添加混合し、予備乳化する。予備乳化は、水相
中の油滴を微細化する前に(本乳化に移す前に)ミキサ
ー等の攪拌機を用いて予め水相部と油相部とを混合して
おく工程である。予備乳化は、目的とする製品によって
異なるが、マヨネーズ様食品においては、通常3,00
0〜10,000rpm下で、5〜60分間行う。好ま
しくは、5,000〜8,000rpm下で、10〜2
0分間である。予備乳化によって蛋白質の変性が開始す
る。
【0014】(IV) 上記予備乳化物を調製後、該乳化物
を15〜40℃で、20時間以上熟成する。熟成は、上
記予備乳化で蛋白質の変性が完了するのに十分な時間、
所定温度で静置する工程である。本発明においては、上
記熟成を25〜35℃で、30時間以上、特に、100
時間以上、300時間以下行うことが好ましい。
【0015】(V)次いで、上記熟成後の予備乳化物を
本乳化する。本乳化は、水相中に乳化分散している油滴
が、体積基準でその80%以上(好ましくは、90%以
上)が1μm以下の粒子径となるように微細化する工程
である。実施手段は、上記のような粒子径分布となるよ
うに微細化できるものであれば特に限定されない。本発
明においては、比較的低粘度なため、従って、粘度を上
昇させて微細な粒子径のものが得られるような微細化手
段が好ましい。例えば、マウンテンゴウリン、マイクロ
フルイダイザーなどの高圧ホモジナイザー、超音波式乳
化機などの装置が好ましい。特に、高圧ホモジナイザー
が好ましい。高圧ホモジナイザーを使用する場合の条件
は、温度5〜40℃で、均質圧力200〜1,000k
g/cm2 (好ましくは、均質圧力400〜600kg
/cm2 )が適当である。
【0016】上記本乳化で得られる乳化物(水中油型乳
化物)は、その粒子径は、0.1〜1μmの範囲にある
ことが好ましく、更に好ましくは、0.2〜0.8μm
の範囲である。また、その乳化物の粘度は、30,00
0センチポイズ(cp)以上であることが好ましく、更
に好ましくは、80,000〜200,000センチポ
イズ(cp)の範囲である。
【0017】なお、本発明の方法を導入することによっ
て高粘度乳化物が調製できる理由は明らかではないが、
上記のような特性の蛋白質の存在下で、特定の粒子分布
となるように油滴粒子を調整すると、蛋白質と油滴との
間に相互作用が働き、これにより粘度の顕著な上昇が起
ると考えられる。またこの粘度の上昇は、乳化物の水相
側のpHが含まれる蛋白質の等電点付近で顕著である。
【0018】上記本乳化で得られた乳化物は、これを調
製後においても熟成することが好ましい。この場合の熟
成は、予備乳化後の熟成(IV)を考慮して行うことが好
ましい。すなわち、予備乳化後の熟成を含めて全工程に
おける熟成を、15〜40℃で、200時間以上、70
0時間以下となるような範囲で熟成を行うことが好まし
い。
【0019】なお、本発明の乳化物の調製に際しても、
従来の方法と同様にグリセリンエステル、シュガーエス
テルなどの食用乳化剤や、また場合によっては、粘度、
食感等の影響のない範囲で直物性ガム質、澱粉などの増
粘剤を配合してもよい。
【0020】本発明の水中油型乳化物の製造方法に従え
ば、その配合を目的に合わせて調整することによって種
々の乳化食品を製造できる。例えば、マヨネーズ様食品
などの酸性水中油型乳化食品(有機酸及び/またはその
塩類を含み、pH3〜7を示す水相と油相とを乳化する
ことにより得た乳化物)、サンドクリーム用のスプレッ
ドなどがある。本発明においては特に、以下のような配
合のマヨネーズ様食品であることが好ましい。油脂10
〜60重量%、卵蛋白、大豆蛋白、乳蛋白及びこれらよ
り分離される単一蛋白質からなる群より選ばれる蛋白質
1〜10重量%(固形分換算)、食酢10〜20重量%
(酸度5%食酢として)、食塩1〜3重量%、マスター
ド(芥子)0.5〜2重量%及び水(残量)からなり、
更に、必要により、これに乳化剤、グルタミン酸ナトリ
ウム、及びコショウなどの調味料が少量含まれている。
【0021】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げて本発明
を更に具体的に説明する。なお、下記乳化物の粘度の測
定は、B粘度計(B−8H型、東京計器(株)製)を用
いてNo.6ローター、2.5rpmで行った。また水
相中に分散する油滴粒子径は、レーザー回折式粒度分布
測定装置(SALD−1100型、島津製作所(株)
製)を用い、得られた測定値をコンピューターで処理
し、体積基準の粒度分布として表した。
【0022】[実施例1] (I)液卵黄17.5重量部(乾燥蛋白固形分2.7重
量部(%))、食酢(酸度5%)17重量部、食塩2重
量部、グルタミン酸ナトリウム0.4重量部、マスター
ド0.02重量部、および清水28.08重量部を20
℃前後でミキサーを用いて均一に混合して水性液を調製
した。 (II) ミキサーを真空に引きながら、上記で得た水性液
(水相部)65重量部にナタネサラダ油(油相部)35
重量部を少量ずつ加え、10分間攪拌乳化して水中油型
予備乳化物を得た。攪拌乳化条件は、20℃で、8,0
00rpmであった。 (III)次いでこの予備乳化物を30℃、24時間熟成し
た。 (IV)本乳化を実施し、本発明に従う水中油型乳化物
(マヨネーズ様食品)を得た。本乳化は、高圧ホモジナ
イザー(マイクロフルイダイザーM−110T型、マイ
クロフルイデックス社製)を用いて20℃下、均質圧力
600kg/cm2下で均質化処理を行った。得られた
水中油型乳化物は、その油滴粒子の90%累積粒子径
が、0.9μmであった。またその20℃の粘度は10
0,000センチポイズ(cp)であり、マヨネーズ様
食品として十分な保型性を有していた。 (V)その後、30℃で、200時間熟成した。
【0023】[保存安定性の評価]上記で得られた水中
油型乳化物(工程(V)後)の保存安定性についてその
外観(水分離が生じているか)を目視で観察することに
よって評価した。評価は、下記のような10サンプル中
の不良品の数で行った。 A:0 B:1〜2 C:3以上
【0024】[実施例2〜7]上記実施例1において、
予備乳化後の熟成時間を下記の表1のように変えた以外
は、実施例1と同様にして、水中油型乳化物を調製し
た。そして得られた乳化物を上記実施例1と同様な方法
で評価した。
【0025】[比較例1]上記実施例1において、予備
乳化後の熟成(工程(III))を行わず、かつ工程(V)
において、30℃で、200時間熟成した以外は、実施
例1と同様にして比較用の水中油型乳化物(マヨネーズ
様食品)を得た。そして得られた乳化物を上記実施例1
と同様な方法で評価した。以上の結果を下記の表1にま
とめて記載する。
【0026】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 水中油型 比較例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 乳化物 1 1 2 3 4 5 6 ──────────────────────────────────── 熟成時間(hr)0 24 48 72 96 120 144 ──────────────────────────────────── 安定性 C B B B B A A の評価 ────────────────────────────────────
【0027】上記の表1に示される結果から明らかなよ
うに、予備乳化後の熟成を行った本発明の方法で得られ
た水中油型乳化物(実施例1〜6)は、保存安定性が良
好であった。なお、口どけ、食感、風味については、比
較例と同様に何れも良好であった。また、粘度、保型性
についても何れも同様であった。
【0028】
【発明の効果】本発明の方法に従って得られた水中油型
乳化物は、製品の製造後においても良好な保存安定性を
有している。また、得られた水中油型乳化物は、増粘剤
を用いなくても比較的高い粘度を有し、良好な保型性を
有している。更に本発明の方法を導入した水中油型乳化
物を種々の乳化食品として製造した場合には、得られる
食品は、良好な口どけ感と共に、原料の蛋白質の風味も
加わり、食感、風味の良好なコクのある製品となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形分換算で1〜10重量%の卵蛋白、
    大豆蛋白、乳蛋白及びこれらの蛋白より分離される単一
    蛋白からなる群より選ばれる少なくとも一種の蛋白質を
    含む90〜40重量%の水相部に、10〜60重量%の
    油相部を添加混合して水中油型予備乳化物を調製した
    後、15〜40℃で、20時間以上熟成し、次いで、水
    相中に乳化分散している油滴の80%以上が1μm以下
    の粒子径となるように本乳化することを特徴とする水中
    油型乳化物の製造方法。
  2. 【請求項2】 本乳化を高圧ホモジナイザーで行う請求
    項1に記載の水中油型乳化物の製造方法。
JP5135294A 1993-05-13 1993-05-13 水中油型乳化物の製造方法 Withdrawn JPH06319477A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009110646A1 (en) 2008-03-07 2009-09-11 Snow Brand Milk Products Co., Ltd. Agents for promoting secretion and/or suppressing decrease of adiponectin

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