JPH06318364A

JPH06318364A - ディスク・ドライブ装置

Info

Publication number: JPH06318364A
Application number: JP13006293A
Authority: JP
Inventors: Kazunori Hayashi; 和典林
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1993-05-07
Filing date: 1993-05-07
Publication date: 1994-11-15

Abstract

(57)【要約】【目的】再生するディスクの種類に応じて最適のスピ
ンドル・サーボを実行し、各種類のディスクに対するア
クセス時間をそれぞれ短縮することができるディスク・
ドライブ装置を提供する。【構成】直径の異なるディスクを装着することが可能
なディスク・ドライブ装置において、装着されたディス
ク直径の違いを装着したディスクから検出される同期信
号がロック状態に到達するまでに要した時間によって判
別するディスク種別判別手段２と、ディスク種別判別手
段の判別結果に基づいて装着されたディスクに適したス
ピンドル・サーボのゲインを選択する選択手段９とを設
ける。直径の大きなディスク程、慣性モーメントが大き
いため、同期信号がロック状態に至るまでに長い時間が
掛かる。この時間をカウントすることによりディスクの
種類を判別あい、ディスクの種類に応じて、予めディス
クの種類別に設定されたスピンドル・サーボの最適ゲイ
ンを選択する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、コンパクト・ディスク
（ＣＤ）等の再生装置において、ディスクを回転駆動す
るディスク・ドライブ装置に関し、特に、スピンドル・
サーボのゲインを、セットされているディスクの種類
（例えば、８ｃｍ用ＣＤと１２ｃｍ用ＣＤとの別）に応
じて設定することにより、各種ディスクにおいて高速ア
クセスを可能にしたものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、情報化時代を迎え、音声、画像、
テキスト・データ等が混在した大容量データを記憶させ
る媒体として、マルチメディア・ディスクに対する関心
が高まっている。

【０００３】そうしたメディアの一つとしてＣＤが存在
する。ＣＤでは、各種情報がトラック上に形成されたピ
ットによって記録され、このピットがＣＤ再生装置の光
ピック・アップで読出されて再生される。ＣＤには、外
径の異なる８ｃｍ用ＣＤと１２ｃｍ用ＣＤとの複数の種
類があり、ＣＤ再生装置は、どの種類のＣＤでも装着で
きるように構成されている。

【０００４】ＣＤ再生のためのＣＤドライブ装置は、Ｃ
Ｄを回転駆動するスピンドル・モータと、ピック・アッ
プを読出し位置に移動するピック・アップ移動部とを備
え、ピック・アップのサーボ機構として、ピック・アッ
プの対物レンズのフォーカスをＣＤ面に一致させるフォ
ーカス・サーチ部と、ピック・アップをピット・トラッ
クからずれないように制御するトラッキング・サーボ部
とを具備している。

【０００５】また、スピンドル・モータは、ＣＤのピッ
ク・アップ位置における線速度が一定（ＣＬＶ）となる
ように回転が制御される。従って、スピンドル・モータ
の回転速度は、ピック・アップ位置がＣＤの内周から外
周に向かう程、遅くなる。

【０００６】このスピンドル・サーボ（ＣＬＶサーボ）
のために、回転するＣＤからフレーム同期信号が検出さ
れ、この同期信号と基準クロックとが比較されて、その
差に応じたスピンドル・サーボ制御信号が出力される。
このスピンドル・サーボ制御信号は、ゲインの調整を受
けた後、基準電圧が印加されたスピンドル・モータ駆動
回路に供給され、スピンドル・モータの回転は、フレー
ム同期信号と基準信号とが一致するように制御される。

【０００７】フレーム同期信号が基準クロックに一致
し、同期信号間隔が一定に保たれた状態をロック状態と
呼んでいるが、回転始動時またはトラックを横切ってピ
ック・アップをアクセス位置にまで動かした時には、ロ
ック状態に到達するまでにスピンドル・モータの回転数
を変えるための時間が必要となる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、８ｃｍ用Ｃ
Ｄと１２ｃｍ用ＣＤとでは重量が異なり、モーメントが
異なるので、ＣＤドライブ装置に８ｃｍ用ＣＤを装着し
た場合と１２ｃｍ用ＣＤを装着した場合とではトルクが
違ってくる。そのため、ＣＤを回転するためのスピンド
ル・モータの最適駆動力も、装着するＣＤの種類によっ
て違ってくる。

【０００９】従って、スピンドル・モータの回転制御に
おけるスピンドル・サーボ制御信号に対するゲイン調整
量は、本来であれば、装着するＣＤの種類に応じて変更
すべきである。

【００１０】しかし、従来のＣＤドライブ装置は、装着
されたＣＤの種類を判別する手段を持たないため、ディ
スクの種類に応じた最適なスピンドル・サーボのゲイン
調整を行なうことが難しく、そのため、従来の装置で
は、このゲイン調整値を、装着される頻度が最も高い種
類のディスクに対する最適値に固定している。

【００１１】従って、従来のＣＤドライブ装置では、頻
度が低いとされるディスクを再生する場合には、スピン
ドル・サーボにおけるゲイン設定が最適値より約８ｄＢ
程度ずれたものとなり、最適なスピンドル・サーボ特性
を得ることができず、始動してから再生開始に至るまで
の時間やピック・アップがトラックを横断した時のアク
セス時間が遅くなりがちであった。

【００１２】本発明は、こうした従来の問題点を解決す
るものであり、再生するディスクの種類に応じて最適の
スピンドル・サーボを実行し、各種類のディスクに対す
るアクセス時間をそれぞれ短縮することができるディス
ク・ドライブ装置を提供することを目的としている。

【００１３】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、直
径の異なるディスクを装着することが可能なディスク・
ドライブ装置において、装着されたディスク直径の違い
を装着したディスクから検出される同期信号がロック状
態に到達するまでに要した時間によって判別するディス
ク種別判別手段と、ディスク種別判別手段の判別結果に
基づいて装着されたディスクに適したスピンドル・サー
ボのゲインを選択する選択手段とを設けている。

【００１４】

【作用】直径の大きなディスク程、慣性モーメントが大
きいため、同期信号がロック状態に到達するまでに長い
時間が掛かる。従って、この時間をカウントすることに
よって装着されたディスクの種類を判別することができ
る。そして、判別したディスクの種類に応じて、予めデ
ィスクの種類別に設定されたスピンドル・サーボの最適
ゲインを選択することにより、装着するディスクの種類
の如何を問わず、適切なスピンドル・サーボを実行する
ことができる。

【００１５】

【実施例】本発明の実施例におけるＣＤドライブ装置
は、図１に示すように、ＣＤの再生開始の信号を送出す
るＣＤ再生開始部１と、現在再生しようとするディスク
が８ｃｍ用ＣＤであるか１２ｃｍ用ＣＤであるかを判別
するメディア判別部２と、ピックアップを内周または外
周方向へ移動させるピックアップ移動部３と、ピックア
ップの対物レンズを上下に移動させてフォーカスをＣＤ
の表面に合わせるフォーカス・サーチ部４と、装着され
たディスクの種類に応じた最適なスピンドル・サーボの
ゲイン調整を行なうスピンドル・サーボ・ゲイン調整部
９と、スピンドル・モータの回転を始動するスピンドル
・キック部５と、トラッキング・サーボを実行するトラ
ッキング・サーボ部７と、フレーム同期（フレームシン
ク）がロック状態にあるか否かを検出するフレームシン
ク検出部８と、ディスク回転を開始してからフレームシ
ンクがロックされるまでの時間を測定するタイマ・カウ
ント部６とを備えている。

【００１６】この装置では、メディア判別部２は、ＣＤ
再生開始部１からＣＤの再生開始を知らせる信号を受け
取ると、ピックアップ移動部３、フォーカス・サーチ部
４、スピンドル・キック部５、タイマ・カウント部６、
トラッキング・サーボ部７およびフレームシンク検出部
８をそれぞれ動作させて、ディスクが回転を開始してか
らフレームシンクがロック状態に到達するまでの時間を
求める。この時間は、直径の小さいディスク程、慣性モ
ーメントが小さいため、短かくなる。つまり、８ｃｍデ
ィスクの方が１２ｃｍディスクよりも速くフレームシン
クのロック状態に到達する。従って、この時間を求める
ことによって装着したディスクの種類を判別することが
できる。

【００１７】メディア判別部２は、判別した結果をスピ
ンドル・サーボ・ゲイン調整部９に伝え、スピンドル・
サーボ・ゲイン調整部９は、メディア判別部２から得た
情報に基づいて、装着されたディスクの種類に最適なス
ピンドル・サーボのゲインを設定する。

【００１８】その後、装着されたディスクが変更される
までは、設定されたゲインの下でスピンドル・モータの
回転が制御される。

【００１９】実施例のＣＤドライブ装置の動作を、図２
のフローチャートに沿って、順を追って説明する。

【００２０】ステップ２−１；ＣＤ再生開始部１は、メ
ディア判別部２に対し、現在ＣＤドライブ装置にセット
されているディスクが８ｃｍＣＤであるか１２ｃｍＣＤ
であるかの判別を行なうよう指示する。指示を受けたメ
ディア判別部２は、ピックアップ移動部３に対し、ピッ
クアップをＣＤ最内周の地点まで移動するように指示す
る。指示を受けたピックアップ移動部３は、ピックアッ
プをＣＤ最内周地点まで移動させた後停止し、処理終了
の信号をメディア判別部２へ送出する。

【００２１】ステップ２−２；処理終了信号をピックア
ップ移動部３より受けたメディア判別部２は、フォーカ
ス・サーチ部４に対し、ＣＤ面にフォーカスを合わせる
ように指示する。指示を受けたフォーカス・サーチ部４
は、フォーカス・サーボをＯＮして、ピックアップの対
物レンズを上下に移動させ、フォーカスをＣＤ面に合わ
せる。これは、ピック・アップが移動した位置にＣＤが
存在するかどうかを確認することになる。そして、フォ
ーカスＯＫの信号をメディア判別部２へ送出する。

【００２２】ステップ２−３；フォーカス・サーチ部４
よりフォーカスＯＫ信号を受けたメディア判別部２は、
タイマ・カウント部６に対し、カウントを開始するよう
指示する。指示を受けたタイマ・カウント部６は、一旦
カウント値をクリアした後、カウント・アップを開始す
る。

【００２３】ステップ２−４；メディア判別部２は、ス
テップ２−３におけるタイマ・カウント部６へのカウン
トの開始の指示と同時に、スピンドル・キック部５に対
しても、ディスクを回転させるように指示する。指示を
受けたスピンドル・キック部５は、スピンドル・サーボ
・ゲイン調整部９からの情報を基にディスクを回転させ
る。ステップ２−５；メディア判別部２は、ステップ２−４
におけるスピンドル・キック部５へのディスクの回転の
指示と同時に、トラッキング・サーボ部７に対しても、
トラッキング・サーボをＯＮするよう指示する。指示を
受けたトラッキング・サーボ部７は、トラッキング・サ
ーボをＯＮする。

【００２４】ステップ２−６；メディア判別部２は、フ
レームシンク検出部８に対し、フレームシンクがロック
状態にあるか否かの検出を行なうよう指示する。指示を
受けたフレームシンク検出部８は、フレームシンクがロ
ック状態にあるか否かの検出を行ない、検出した時は即
座にメディア判別部２へ検出信号を送出する。ステップ２−７；メディア判別部２は、フレームシンク
検出部８より検出信号を受けると同時に、タイマ・カウ
ント部６に対しカウント・アップを終了するよう指示す
る。指示を受けたタイマ・カウント部６は、カウントを
中止し、その情報をメディア判別部２へ送出する。ステップ２−８；メディア判別部２は、タイマ・カウン
ト部６より受け取ったカウント情報（ディスクを回転さ
せてからフレームシンクがロックするまでの時間）を基
に、現在再生中のディスクが８ｃｍディスクであるか１
２ｃｍディスクであるかの判断を行なう。判断基準は、
８ｃｍディスクの方が慣性モーメントが小さいので１２
ｃｍディスクより速くフレームシンクがロック状態にな
る（実際の時間についてはモータ等の特性によって異な
るので、設計時の実測が必要になる）ことを根拠とす
る。

【００２５】ステップ２−９；メディア判別部２が再生
中のディスクを８ｃｍディスクと判断した場合は、その
通知を受けたスピンドル・サーボ・ゲイン調整部９は、
試作段階での実験データを分析することによって得た、
８ｃｍディスクに最適のスピンドル・サーボのゲイン調
整を行ない処理を終了する。ステップ２−１０；メディア判別部２が再生中のディス
クを１２ｃｍディスクと判断した場合は、その通知を受
けたスピンドル・サーボ・ゲイン調整部９は、試作段階
での実験データを分析することによって得た、１２ｃｍ
ディスクに最適のスピンドル・サーボのゲイン調整を行
ない処理を終了する。

【００２６】図３には、スピンドル・サーボにおけるゲ
イン調整回路を示している。この回路は、スピンドル・
サーボ制御信号が入力する端子11と、８ｃｍＣＤに最適
なスピンドル・サーボのゲイン調整を行なう８ｃｍＣＤ
用ゲイン調整部12と、１２ｃｍＣＤに最適なスピンドル
・サーボのゲイン調整を行なう１２ｃｍＣＤ用ゲイン調
整部13と、スピンドル・サーボ・ゲイン切替え信号17に
よって調整部12または13を切替えるアナログ・スイッチ
14と、スピンドル・モータ16を駆動するモータドライバ
15とを備えている。

【００２７】端子11に入力するスピンドル・サーボ制御
信号は、ゲイン調整部12または13で増幅された後、モー
タ・ドライバ15に入力し、スピンドル・モータ16の駆動
系を制御する。アナログ・スイッチ14は、ゲイン調整部
12または13のいずれをモータ・ドライバ15に接続するか
を、ステップ２−８の判別結果に基づくスピンドル・サ
ーボ・ゲイン切替え信号17によって選択する。

【００２８】図３から分かるように、８ｃｍＣＤ用ゲイ
ン調整部12が選択された場合のスピンドル・サーボのゲ
インは、Ｒ３／Ｒ１の比率によって変化し、一方、１２
ｃｍＣＤ用ゲイン調整部13が選択された場合のスピンド
ル・サーボのゲインはＲ３／Ｒ２の比率によって変化す
る。このＲ１の値は、試作段階においてＲ１の値を順次
変化させながら８ｃｍＣＤのスピンドル・サーボ特性を
測定し、最適な特性が得られた時の値に設定する。ま
た、Ｒ２の値は、試作段階においてＲ２の値を順次変化
させながら１２ｃｍＣＤのスピンドル・サーボ特性を測
定し、最適な特性が得られた時の値に設定する。

【００２９】８ｃｍＣＤに最適なスピンドル・サーボ制
御信号または１２ｃｍＣＤに最適なスピンドル・サーボ
制御信号は、アナログ・スイッチ14によりステップ２−
８で判別されたディスクの種類によってマルチブレイク
され、モータ・ドライバ15を経由して最終的にスピンド
ル・モータ16の駆動系を制御する。

【００３０】このように、実施例の装置では、ＣＤを装
着して再生を開始すると、開始直後にＣＤの種類を判別
し、その種類に応じた最適なスピンドル・サーボのゲイ
ン設定を行なうことができる。

【００３１】なお、実施例では、ＣＤを駆動する場合の
例を中心に説明したが、本発明のディスク・ドライバ装
置は、他の種類のディスクを駆動する装置にも勿論適用
することができる。

【００３２】

【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明のディスク・ドライブ装置では、再生開始直
後に、装着したディスクの種類に応じた最適なスピンド
ル・サーボのゲインを自動的に設定することができ、そ
のため、どのような種類のディスクを装着した場合にも
高速アクセスが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のディスク・ドライブ装置における一実
施例の構成を示すブロック図、

【図２】実施例の装置における動作手順を示すフローチ
ャート、

【図３】実施例の装置のスピンドル・サーボ・ゲイン調
整回路を示す図である。

【符号の説明】

１ＣＤ再生開始部２メディア判別部３ピック・アップ移動部４フォーカス・サーチ部５スピンドル・キック部６タイマ・カウント部７トラッキング・サーボ部８フレームシンク検出部９スピンドル・サーボ・ゲイン調整部 11 スピンドル・サーボ・制御信号端子 12 ８ｃｍＣＤ用ゲイン調整部 13 １２ｃｍＣＤ用ゲイン調整部 14 アナログ・スイッチ 15 モータ・ドライバ 16 スピンドル・モータ 17 スピンドル・サーボ・ゲイン切替え信号

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】直径の異なるディスクを装着することが
可能なディスク・ドライブ装置において、装着されたディスク直径の違いを前記ディスクから検出
される同期信号がロック状態に到達するまでに要した時
間によって判別するディスク種別判別手段と、前記ディ
スク種別判別手段の判別結果に基づいて装着されたディ
スクに適したスピンドル・サーボのゲインを選択する選
択手段とを設けたことを特徴とするディスク・ドライブ
装置。