JPH06317791A - カラー液晶表示装置 - Google Patents
カラー液晶表示装置Info
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- JPH06317791A JPH06317791A JP5105613A JP10561393A JPH06317791A JP H06317791 A JPH06317791 A JP H06317791A JP 5105613 A JP5105613 A JP 5105613A JP 10561393 A JP10561393 A JP 10561393A JP H06317791 A JPH06317791 A JP H06317791A
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- liquid crystal
- light
- plate
- crystal cell
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- Prior art date
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-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F2203/00—Function characteristic
- G02F2203/34—Colour display without the use of colour mosaic filters
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】カラーフィルタを用いずに透過光を着色して光
の透過率を高くし、表示の明るさを十分高くする。 【構成】透明電極33,34を形成した一対の透明基板
31,32間に強誘電性液晶38を封入した強誘電性液
晶セル30をはさんで一対の偏光板41,42を配置す
るとともに、液晶セル30と上偏光板41との間に位相
差板40を配置し、かつ、位相差板40は、その遅相軸
をこの位相差板が隣接する上偏光板41の透過軸に対し
て所定角度斜めにずらして配置した。
の透過率を高くし、表示の明るさを十分高くする。 【構成】透明電極33,34を形成した一対の透明基板
31,32間に強誘電性液晶38を封入した強誘電性液
晶セル30をはさんで一対の偏光板41,42を配置す
るとともに、液晶セル30と上偏光板41との間に位相
差板40を配置し、かつ、位相差板40は、その遅相軸
をこの位相差板が隣接する上偏光板41の透過軸に対し
て所定角度斜めにずらして配置した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー液晶表示装置に関
するものである。
するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置として、着色した表示が得
られるカラー液晶表示装置がある。図4は従来のカラー
液晶表示装置の断面図であり、この液晶表示装置は、カ
ラーフィルタを備えた液晶セル10と、この液晶セル1
0をはさんで配置された一対の偏光板21,22とから
なっている。
られるカラー液晶表示装置がある。図4は従来のカラー
液晶表示装置の断面図であり、この液晶表示装置は、カ
ラーフィルタを備えた液晶セル10と、この液晶セル1
0をはさんで配置された一対の偏光板21,22とから
なっている。
【0003】上記液晶セル10は、透明電極13,14
を形成しその上に配向膜15,16を形成した上下一対
の透明基板11,12を枠状のシール材18を介して接
合し、この両基板11,12間の前記シール材18で囲
まれた領域に液晶19を封入したもので、この液晶セル
10の一方の基板、例えば図において下基板12には、
透過光を着色するためのカラーフィルタ17が設けられ
ている。
を形成しその上に配向膜15,16を形成した上下一対
の透明基板11,12を枠状のシール材18を介して接
合し、この両基板11,12間の前記シール材18で囲
まれた領域に液晶19を封入したもので、この液晶セル
10の一方の基板、例えば図において下基板12には、
透過光を着色するためのカラーフィルタ17が設けられ
ている。
【0004】なお、上記カラーフィルタ17は基板12
上に形成されており、この基板12側の透明電極14は
前記カラーフィルタ17を覆う保護膜(図示せず)の上
に形成されている。また、上記液晶セル10としては、
一般に、液晶分子を両基板11,12間においてほぼ9
0°のツイスト角でツイスト配向させたTN(ツイステ
ッド・ネマティック)型のものが用いられている。
上に形成されており、この基板12側の透明電極14は
前記カラーフィルタ17を覆う保護膜(図示せず)の上
に形成されている。また、上記液晶セル10としては、
一般に、液晶分子を両基板11,12間においてほぼ9
0°のツイスト角でツイスト配向させたTN(ツイステ
ッド・ネマティック)型のものが用いられている。
【0005】また、上記一対の偏光板21,22は、そ
の透過軸を互いにほぼ平行にして配置されており、これ
ら偏光板21,22の透過軸は、液晶セル10の一方の
基板側の液晶分子配向方向とほぼ平行な方向にある。
の透過軸を互いにほぼ平行にして配置されており、これ
ら偏光板21,22の透過軸は、液晶セル10の一方の
基板側の液晶分子配向方向とほぼ平行な方向にある。
【0006】なお、液晶表示装置には、透過型のもの
と、裏面に反射板を配置した反射型のものとがあるが、
カラーフィルタを備えたカラー液晶表示装置は一般に、
図4に示したような透過型のものとされている。
と、裏面に反射板を配置した反射型のものとがあるが、
カラーフィルタを備えたカラー液晶表示装置は一般に、
図4に示したような透過型のものとされている。
【0007】上記カラー液晶表示装置は、その裏面側に
光源(図示せず)を配置し、液晶セル10の両基板1
1,12の電極13,14間に電圧を印加して表示駆動
されるもので、光源からの光は、入射側(図4では下
側)の偏光板22により直線偏光されて液晶セル10に
入射する。
光源(図示せず)を配置し、液晶セル10の両基板1
1,12の電極13,14間に電圧を印加して表示駆動
されるもので、光源からの光は、入射側(図4では下
側)の偏光板22により直線偏光されて液晶セル10に
入射する。
【0008】そして、液晶セル10に入射した直線偏光
は、カラーフィルタ17と液晶層とを通って液晶セル1
0を出射するが、その場合、カラーフィルタ17の色に
対応する波長帯域以外の波長光がカラーフィルタ17で
吸収されるため、液晶セル10を出射する光がカラーフ
ィルタ17の色に着色された光となる。
は、カラーフィルタ17と液晶層とを通って液晶セル1
0を出射するが、その場合、カラーフィルタ17の色に
対応する波長帯域以外の波長光がカラーフィルタ17で
吸収されるため、液晶セル10を出射する光がカラーフ
ィルタ17の色に着色された光となる。
【0009】また、液晶セル10の電極13,14間に
電圧を印加していない状態、つまり液晶分子がツイスト
配向している状態では、液晶セル10を通る光が液晶1
9による偏光作用を受け、液晶層を通過し終ったときに
液晶セル10に入射した直線偏光とほぼ直交する方向の
直線偏光になるため、このときは液晶セル10を出射し
た直線偏光が出射側(図4では上側)の偏光板21で吸
収され、表示が暗(黒)状態になる。
電圧を印加していない状態、つまり液晶分子がツイスト
配向している状態では、液晶セル10を通る光が液晶1
9による偏光作用を受け、液晶層を通過し終ったときに
液晶セル10に入射した直線偏光とほぼ直交する方向の
直線偏光になるため、このときは液晶セル10を出射し
た直線偏光が出射側(図4では上側)の偏光板21で吸
収され、表示が暗(黒)状態になる。
【0010】一方、液晶セル10の電極13,14間に
電圧を印加すると、液晶分子が基板11,12面に対し
てほぼ垂直に立上り配向し、液晶19による偏光作用は
ほとんどなくなるため、液晶セル10に入射した直線偏
光がそのまま液晶セル10を出射する。そして、このと
きは、液晶セル10を出射した直線偏光が出射側偏光板
21を透過し、表示が、カラーフィルタ17により着色
された色の明表示になる。
電圧を印加すると、液晶分子が基板11,12面に対し
てほぼ垂直に立上り配向し、液晶19による偏光作用は
ほとんどなくなるため、液晶セル10に入射した直線偏
光がそのまま液晶セル10を出射する。そして、このと
きは、液晶セル10を出射した直線偏光が出射側偏光板
21を透過し、表示が、カラーフィルタ17により着色
された色の明表示になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカラー液晶表示装置は、カラーフィルタ17を用い
て透過光を着色するものであるため、光の透過率が低
く、したがって表示が暗いという問題をもっている。
来のカラー液晶表示装置は、カラーフィルタ17を用い
て透過光を着色するものであるため、光の透過率が低
く、したがって表示が暗いという問題をもっている。
【0012】これは、カラーフィルタ17での光の吸収
によるものであり、カラーフィルタ17は、その色に対
応する波長帯域の光もかなり高い吸収率で吸収するた
め、カラーフィルタ17を通った着色光が、カラーフィ
ルタ17に入射する前の前記波長帯域の光に比べて大幅
に光量を減じた光になり、表示が暗くなってしまう。
によるものであり、カラーフィルタ17は、その色に対
応する波長帯域の光もかなり高い吸収率で吸収するた
め、カラーフィルタ17を通った着色光が、カラーフィ
ルタ17に入射する前の前記波長帯域の光に比べて大幅
に光量を減じた光になり、表示が暗くなってしまう。
【0013】なお、図4に示したカラー液晶表示装置は
透過型のものであるが、このカラー液晶表示装置の裏面
に反射板を配置して反射型装置とすると、装置の表面側
から入射し、裏面の反射板で反射されて表面側に出射す
る光がカラーフィルタ17を2度通って二重に光量を減
じるため、表示がかなり暗くなって、表示装置としては
ほとんど使用できなくなる。
透過型のものであるが、このカラー液晶表示装置の裏面
に反射板を配置して反射型装置とすると、装置の表面側
から入射し、裏面の反射板で反射されて表面側に出射す
る光がカラーフィルタ17を2度通って二重に光量を減
じるため、表示がかなり暗くなって、表示装置としては
ほとんど使用できなくなる。
【0014】本発明は、カラーフィルタを用いずに透過
光を着色して光の透過率を高くし、表示の明るさを十分
高くすることができるカラー液晶表示装置を提供するこ
とを目的としたものである。
光を着色して光の透過率を高くし、表示の明るさを十分
高くすることができるカラー液晶表示装置を提供するこ
とを目的としたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー液晶表示
装置は、透明電極を形成した一対の透明基板間に強誘電
性液晶を封入した強誘電性液晶セルをはさんで一対の偏
光板を配置し、前記液晶セルと一方の偏光板との間に位
相差板を配置してなり、かつ、前記位相差板は、その遅
相軸をこの位相差板が隣接する偏光板の透過軸に対して
所定角度斜めにずらして配置したことを特徴とするもの
である。
装置は、透明電極を形成した一対の透明基板間に強誘電
性液晶を封入した強誘電性液晶セルをはさんで一対の偏
光板を配置し、前記液晶セルと一方の偏光板との間に位
相差板を配置してなり、かつ、前記位相差板は、その遅
相軸をこの位相差板が隣接する偏光板の透過軸に対して
所定角度斜めにずらして配置したことを特徴とするもの
である。
【0016】なお、本発明において、上記一対の偏光板
は、その透過軸を互いにほぼ平行にするかあるいはほぼ
直交させて配置するのが望ましい。また、本発明におい
て、上記位相差板の遅相軸と位相差板隣接偏光板の透過
軸とのずれ角は、ほぼ45°であるのが望ましい。
は、その透過軸を互いにほぼ平行にするかあるいはほぼ
直交させて配置するのが望ましい。また、本発明におい
て、上記位相差板の遅相軸と位相差板隣接偏光板の透過
軸とのずれ角は、ほぼ45°であるのが望ましい。
【0017】
【作用】このカラー液晶表示装置は、位相差板の偏光作
用と液晶セルの偏光作用とによって透過光を着色するも
のであり、一方の偏光板を通って位相差板に入射した直
線偏光は、この偏光板の透過軸に対して遅相軸が所定角
度斜めにずれている位相差板と液晶セルとを通る過程で
これらの偏光作用により偏光状態を変えられ、非直線偏
光となって他方の偏光板に入射するため、この非直線偏
光のうち、前記他方の偏光板を透過する偏光成分の波長
光だけがこの偏光板を透過して着色光になる。
用と液晶セルの偏光作用とによって透過光を着色するも
のであり、一方の偏光板を通って位相差板に入射した直
線偏光は、この偏光板の透過軸に対して遅相軸が所定角
度斜めにずれている位相差板と液晶セルとを通る過程で
これらの偏光作用により偏光状態を変えられ、非直線偏
光となって他方の偏光板に入射するため、この非直線偏
光のうち、前記他方の偏光板を透過する偏光成分の波長
光だけがこの偏光板を透過して着色光になる。
【0018】この場合、位相差板の偏光作用は変化しな
いが、上記液晶セルは、液晶分子の配向状態に2つの安
定状態(双安定性)があり、印加電圧の極性に応じて液
晶分子の配向状態が第1の安定状態と第2の安定状態と
に変化する強誘電性液晶を用いた強誘電性液晶セルであ
るため、この液晶セルは、液晶を第1の安定状態に配向
させたときと第2の安定状態に配向させたときとで異な
る偏光作用を示す。
いが、上記液晶セルは、液晶分子の配向状態に2つの安
定状態(双安定性)があり、印加電圧の極性に応じて液
晶分子の配向状態が第1の安定状態と第2の安定状態と
に変化する強誘電性液晶を用いた強誘電性液晶セルであ
るため、この液晶セルは、液晶を第1の安定状態に配向
させたときと第2の安定状態に配向させたときとで異な
る偏光作用を示す。
【0019】このため、位相差板と液晶セルとによる偏
光作用を受けた光は、液晶セルの液晶分子配向状態によ
り異なる偏光状態の光となって他方の偏光板に入射する
から、液晶セルへの印加電圧の極性を変えることによ
り、上記着色光の色を変えることができる。
光作用を受けた光は、液晶セルの液晶分子配向状態によ
り異なる偏光状態の光となって他方の偏光板に入射する
から、液晶セルへの印加電圧の極性を変えることによ
り、上記着色光の色を変えることができる。
【0020】すなわち、このカラー液晶表示装置は、従
来の液晶表示装置のようにカラーフィルタを用いずに透
過光を着色するものであり、したがって着色光の光量
は、表示装置に入射する光のうちの前記着色光となる波
長帯域の光の量とほとんど変わらないから、光の透過率
を高くして、表示の明るさを十分高くすることができ
る。
来の液晶表示装置のようにカラーフィルタを用いずに透
過光を着色するものであり、したがって着色光の光量
は、表示装置に入射する光のうちの前記着色光となる波
長帯域の光の量とほとんど変わらないから、光の透過率
を高くして、表示の明るさを十分高くすることができ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1および図
2を参照して説明する。図1はカラー液晶表示装置の断
面図である。このカラー液晶表示装置は、強誘電性液晶
セル30をはさんで一対の偏光板41,42を配置する
とともに、前記液晶セル30と一方の偏光板(この実施
例では上偏光板)41との間に、位相差板40を配置し
て構成されている。なお、この実施例の液晶表示装置は
反射型のものであり、その裏面(下偏光板42の下面)
には反射板43が配置されている。
2を参照して説明する。図1はカラー液晶表示装置の断
面図である。このカラー液晶表示装置は、強誘電性液晶
セル30をはさんで一対の偏光板41,42を配置する
とともに、前記液晶セル30と一方の偏光板(この実施
例では上偏光板)41との間に、位相差板40を配置し
て構成されている。なお、この実施例の液晶表示装置は
反射型のものであり、その裏面(下偏光板42の下面)
には反射板43が配置されている。
【0022】上記強誘電性液晶セル30は、透明電極3
3,34を形成しその上に配向膜35,36を形成した
上下一対の透明基板31,32を枠状のシール材37を
介して接合し、この両基板31,32間の前記シール材
37で囲まれた領域に、スメクティック層構造をなす強
誘電性液晶38を封入したもので、両基板31,32上
の配向膜35,36には、前記スメクティック層構造の
法線の方向を規制するための配向処理が施されている。
3,34を形成しその上に配向膜35,36を形成した
上下一対の透明基板31,32を枠状のシール材37を
介して接合し、この両基板31,32間の前記シール材
37で囲まれた領域に、スメクティック層構造をなす強
誘電性液晶38を封入したもので、両基板31,32上
の配向膜35,36には、前記スメクティック層構造の
法線の方向を規制するための配向処理が施されている。
【0023】上記強誘電性液晶38は、その分子の配向
状態に2つの安定状態(双安定性)があり、印加電圧の
極性に応じて液晶分子の配向状態が第1の安定状態と第
2の安定状態とに変化する。
状態に2つの安定状態(双安定性)があり、印加電圧の
極性に応じて液晶分子の配向状態が第1の安定状態と第
2の安定状態とに変化する。
【0024】すなわち、液晶セル30の両基板31,3
2の電極33,34間に一方の極性でかつ絶対値が液晶
38のしきい値電圧以上の電圧を印加すると、液晶分子
が上記配向膜35,36で規制されるスメクティック層
構造の法線方向に対して一方向にほぼ一様に傾いた第1
の安定状態に配向し、電圧の印加を絶った後もその配向
状態を保持する。また、前記電極33,34間に逆極性
でかつ絶対値が液晶38のしきい値電圧以上の電圧を印
加すると、液晶分子が前記スメクティック層構造の法線
方向に対して逆方向にほぼ一様に傾いた第2の安定状態
に配向し、電圧の印加を絶った後もその配向状態を保持
する。
2の電極33,34間に一方の極性でかつ絶対値が液晶
38のしきい値電圧以上の電圧を印加すると、液晶分子
が上記配向膜35,36で規制されるスメクティック層
構造の法線方向に対して一方向にほぼ一様に傾いた第1
の安定状態に配向し、電圧の印加を絶った後もその配向
状態を保持する。また、前記電極33,34間に逆極性
でかつ絶対値が液晶38のしきい値電圧以上の電圧を印
加すると、液晶分子が前記スメクティック層構造の法線
方向に対して逆方向にほぼ一様に傾いた第2の安定状態
に配向し、電圧の印加を絶った後もその配向状態を保持
する。
【0025】そして、この液晶セル30は、その強誘電
性液晶38が第1と第2の安定状態のうちいずれか一方
の安定状態に配向したときの液晶分子配向方向が上偏光
板41の透過軸と平行になるようにして配置されてい
る。
性液晶38が第1と第2の安定状態のうちいずれか一方
の安定状態に配向したときの液晶分子配向方向が上偏光
板41の透過軸と平行になるようにして配置されてい
る。
【0026】また、位相差板40は、その遅相軸を、こ
の位相差板40が隣接する上偏光板41の透過軸に対し
て所定角度斜めにずらして配置しされており、さらに一
対の偏光板41,42は、その透過軸を互いにほぼ平行
にして配置されている。
の位相差板40が隣接する上偏光板41の透過軸に対し
て所定角度斜めにずらして配置しされており、さらに一
対の偏光板41,42は、その透過軸を互いにほぼ平行
にして配置されている。
【0027】図2は、上記液晶セル30の2つの液晶分
子配向方向と位相差板40の遅相軸と一対の偏光板4
1,42の透過軸とを示す平面図である。図2におい
て、30a,30bは液晶セル30の液晶分子配向方向
であり、30aは上記第1の安定状態における液晶分子
配向方向、30bは上記第2の安定状態における液晶分
子配向方向である。
子配向方向と位相差板40の遅相軸と一対の偏光板4
1,42の透過軸とを示す平面図である。図2におい
て、30a,30bは液晶セル30の液晶分子配向方向
であり、30aは上記第1の安定状態における液晶分子
配向方向、30bは上記第2の安定状態における液晶分
子配向方向である。
【0028】この2つの液晶分子配向方向30a,30
bのなす角度は、上記スメクティック層構造の法線方向
に対する、第1の液晶分子配向方向30aの傾き角と第
2の液晶分子配向方向30bの傾き角との和であり、こ
の2つの傾き角をそれぞれθとすると、これら配向方向
30a,30bのなす角度は2θである。そして、この
実施例では、この角度2θが45°となるように、強誘
電性液晶38の材料を選んでいる。
bのなす角度は、上記スメクティック層構造の法線方向
に対する、第1の液晶分子配向方向30aの傾き角と第
2の液晶分子配向方向30bの傾き角との和であり、こ
の2つの傾き角をそれぞれθとすると、これら配向方向
30a,30bのなす角度は2θである。そして、この
実施例では、この角度2θが45°となるように、強誘
電性液晶38の材料を選んでいる。
【0029】また、図2において、40aは位相差板4
0の遅相軸、41aは位相差板隣接基板つまり上偏光板
41の透過軸、42aは下偏光板42の透過軸であり、
この実施例では、上偏光板41の透過軸41aを液晶表
示装置の横軸に合わせ、下偏光板42の透過軸42aを
上偏光板41の透過軸41aとほぼ平行にするととも
に、上記液晶セル30の強誘電性液晶38が第1の安定
状態に配向したときの液晶分子配向方向30aと上偏光
板41の透過軸41aとを平行にし、また位相差板40
の遅相軸40aと前記上偏光板41の透過軸41aとの
ずれ角φを45°としている。
0の遅相軸、41aは位相差板隣接基板つまり上偏光板
41の透過軸、42aは下偏光板42の透過軸であり、
この実施例では、上偏光板41の透過軸41aを液晶表
示装置の横軸に合わせ、下偏光板42の透過軸42aを
上偏光板41の透過軸41aとほぼ平行にするととも
に、上記液晶セル30の強誘電性液晶38が第1の安定
状態に配向したときの液晶分子配向方向30aと上偏光
板41の透過軸41aとを平行にし、また位相差板40
の遅相軸40aと前記上偏光板41の透過軸41aとの
ずれ角φを45°としている。
【0030】なお、この実施例では、上述したように、
液晶セル30の2つの液晶分子配向方向30a,30b
のなす角度2θを45°としているため、位相差板40
の遅相軸40aは、液晶セル30の強誘電性液晶38が
第2の安定状態に配向したときの液晶分子配向方向30
bと平行である。
液晶セル30の2つの液晶分子配向方向30a,30b
のなす角度2θを45°としているため、位相差板40
の遅相軸40aは、液晶セル30の強誘電性液晶38が
第2の安定状態に配向したときの液晶分子配向方向30
bと平行である。
【0031】このカラー液晶表示装置は、その表面側か
ら入射する光(自然光または照明光源からの光)を裏面
側の反射板43で反射させて表示するものであり、表面
側からの入射光は、上偏光板41と位相差板40と液晶
セル30と下偏光板42とを通って反射板43で反射さ
れ、再び前記下偏光板42と液晶セル30と位相差板4
0と上偏光板41とを通って出射する。また、このカラ
ー液晶表示装置は、液晶セル30の両基板31,32の
電極33,34間に電圧を印加して表示駆動される。
ら入射する光(自然光または照明光源からの光)を裏面
側の反射板43で反射させて表示するものであり、表面
側からの入射光は、上偏光板41と位相差板40と液晶
セル30と下偏光板42とを通って反射板43で反射さ
れ、再び前記下偏光板42と液晶セル30と位相差板4
0と上偏光板41とを通って出射する。また、このカラ
ー液晶表示装置は、液晶セル30の両基板31,32の
電極33,34間に電圧を印加して表示駆動される。
【0032】そして、このカラー液晶表示装置において
は、上偏光板41を通って入射した直線偏光が、この上
偏光板41の透過軸41aに対して遅相軸40aが所定
角度(この実施例ではφ=45°)斜めにずれている位
相差板40を通る過程でこの位相差板40の偏光作用を
受けて楕円偏光となり、さらに液晶セル30を通る過程
でこの液晶セル30の偏光作用を受けて偏光状態を変え
られる。
は、上偏光板41を通って入射した直線偏光が、この上
偏光板41の透過軸41aに対して遅相軸40aが所定
角度(この実施例ではφ=45°)斜めにずれている位
相差板40を通る過程でこの位相差板40の偏光作用を
受けて楕円偏光となり、さらに液晶セル30を通る過程
でこの液晶セル30の偏光作用を受けて偏光状態を変え
られる。
【0033】このため、上記位相差板40と液晶セル3
0を通って下偏光板42に入射する光は、位相差板40
と液晶セル30とによる偏光作用を受けた非直線偏光で
あり、この非直線偏光のうち、下偏光板42を透過する
偏光成分の波長光だけがこの下偏光板42を透過して着
色光になる。
0を通って下偏光板42に入射する光は、位相差板40
と液晶セル30とによる偏光作用を受けた非直線偏光で
あり、この非直線偏光のうち、下偏光板42を透過する
偏光成分の波長光だけがこの下偏光板42を透過して着
色光になる。
【0034】この場合、位相差板40の偏光作用は変化
しないが、上記液晶セル30は、液晶分子の配向状態に
2つの安定状態があり、印加電圧の極性に応じて液晶分
子の配向状態が第1の安定状態と第2の安定状態とに変
化する強誘電性液晶38を用いた強誘電性液晶セルであ
るため、この液晶セル30は、液晶38を第1の安定状
態に配向させたときと第2の安定状態に配向させたとき
とで異なる偏光作用を示す。
しないが、上記液晶セル30は、液晶分子の配向状態に
2つの安定状態があり、印加電圧の極性に応じて液晶分
子の配向状態が第1の安定状態と第2の安定状態とに変
化する強誘電性液晶38を用いた強誘電性液晶セルであ
るため、この液晶セル30は、液晶38を第1の安定状
態に配向させたときと第2の安定状態に配向させたとき
とで異なる偏光作用を示す。
【0035】すなわち、上記強誘電性液晶セル30は、
液晶分子が第1の安定状態に配向している状態と、液晶
分子が第2の安定状態に配向している状態では、それぞ
れ、液晶分子の配向方向30a,30bに遅相軸がある
位相差板と考えてよく、したがって、この液晶セル30
は、液晶38を第1の安定状態に配向させたときは、こ
の方向に遅相軸がある位相差板と同様な偏光作用を示
し、液晶38を第2の安定状態に配向させたときは、こ
の方向に遅相軸がある位相差板と同様な偏光作用を示
す。
液晶分子が第1の安定状態に配向している状態と、液晶
分子が第2の安定状態に配向している状態では、それぞ
れ、液晶分子の配向方向30a,30bに遅相軸がある
位相差板と考えてよく、したがって、この液晶セル30
は、液晶38を第1の安定状態に配向させたときは、こ
の方向に遅相軸がある位相差板と同様な偏光作用を示
し、液晶38を第2の安定状態に配向させたときは、こ
の方向に遅相軸がある位相差板と同様な偏光作用を示
す。
【0036】このため、位相差板40と液晶セル30と
による偏光作用を受けた光は、液晶セル30の液晶分子
配向状態により異なる偏光状態の光となって下偏光板4
2に入射するから、液晶セル30への印加電圧の極性を
変えることにより、偏光板42を透過する着色光の色を
変えることができる。
による偏光作用を受けた光は、液晶セル30の液晶分子
配向状態により異なる偏光状態の光となって下偏光板4
2に入射するから、液晶セル30への印加電圧の極性を
変えることにより、偏光板42を透過する着色光の色を
変えることができる。
【0037】また、下偏光板42を通った着色光は、反
射板43で反射されて上述した光経路と逆の経路で表示
装置の上面側に出射し、この着色光により表示パターン
が表示される。
射板43で反射されて上述した光経路と逆の経路で表示
装置の上面側に出射し、この着色光により表示パターン
が表示される。
【0038】なお、この場合、反射板43で反射される
着色光は、上述した位相差板40と液晶セル30との偏
光作用により非直線偏光となった光のうちの下偏光板4
2を透過した偏光成分の波長光だけであり、この光のほ
とんどは液晶セル30および位相差板40による偏光作
用を受けることなくこれらを透過するが、その波長域の
域端の極く僅かな波長成分の光は液晶セル30および位
相差板40を通る過程で偏光されて上偏光板41で吸収
されるため、上偏光板41を透過して出射する着色光
は、反射板43で反射された着色光より色純度が良くな
った光となる。
着色光は、上述した位相差板40と液晶セル30との偏
光作用により非直線偏光となった光のうちの下偏光板4
2を透過した偏光成分の波長光だけであり、この光のほ
とんどは液晶セル30および位相差板40による偏光作
用を受けることなくこれらを透過するが、その波長域の
域端の極く僅かな波長成分の光は液晶セル30および位
相差板40を通る過程で偏光されて上偏光板41で吸収
されるため、上偏光板41を透過して出射する着色光
は、反射板43で反射された着色光より色純度が良くな
った光となる。
【0039】このように、上記カラー液晶表示装置は、
従来の液晶表示装置のようにカラーフィルタを用いずに
透過光を着色するものであり、したがって着色光の光量
は、表示装置に入射する光のうちの前記着色光となる波
長帯域の光の量とほとんど変わらないから、光の透過率
を高くして、表示の明るさを十分高くすることができ
る。
従来の液晶表示装置のようにカラーフィルタを用いずに
透過光を着色するものであり、したがって着色光の光量
は、表示装置に入射する光のうちの前記着色光となる波
長帯域の光の量とほとんど変わらないから、光の透過率
を高くして、表示の明るさを十分高くすることができ
る。
【0040】すなわち、従来のカラー液晶表示装置で
は、表示装置に入射する光のうちの着色光となる波長帯
域の光量に比べて、カラーフィルタを通った着色光の光
量がかなり減少するが、上記カラー液晶表示装置では、
このような光量の減少はほとんど生じない。このため、
上記カラー液晶表示装置は、反射型のものであるが、そ
の表示の明るさは十分である。
は、表示装置に入射する光のうちの着色光となる波長帯
域の光量に比べて、カラーフィルタを通った着色光の光
量がかなり減少するが、上記カラー液晶表示装置では、
このような光量の減少はほとんど生じない。このため、
上記カラー液晶表示装置は、反射型のものであるが、そ
の表示の明るさは十分である。
【0041】上記カラー液晶表示装置における表示の明
るさについて説明すると、液晶セル30に一方の極性の
電圧を印加して液晶38を第1の安定状態に配向させた
とき、つまり液晶分子が、上偏光板41の透過軸41a
に対しては平行で、位相差板40の遅相軸40aに対し
ては斜めに交差する方向30aに配向したときに表示装
置を出射する無着色光の強度Iは、上偏光板41の透過
軸41aと位相差板40の遅相軸40aとのずれ角φを
φ=45°(φ=π/4)、位相差板40の遅相軸40
aと液晶セル30の液晶分子配向方向30aとのずれ角
−45°(−π/4)とすると、次の (1)式で表わされ
る。
るさについて説明すると、液晶セル30に一方の極性の
電圧を印加して液晶38を第1の安定状態に配向させた
とき、つまり液晶分子が、上偏光板41の透過軸41a
に対しては平行で、位相差板40の遅相軸40aに対し
ては斜めに交差する方向30aに配向したときに表示装
置を出射する無着色光の強度Iは、上偏光板41の透過
軸41aと位相差板40の遅相軸40aとのずれ角φを
φ=45°(φ=π/4)、位相差板40の遅相軸40
aと液晶セル30の液晶分子配向方向30aとのずれ角
−45°(−π/4)とすると、次の (1)式で表わされ
る。
【0042】
【数1】
【0043】また、上記液晶セル30に逆極性の電圧を
印加して液晶38を第2の安定状態に配向させたとき、
つまり液晶分子が、上偏光板41の透過軸41aに対し
ては斜めに交差し、位相差板40の遅相軸40aに対し
て平行な方向30bに配向したときに表示装置を出射す
る着色光の強度Iは、このときの位相差板40の遅相軸
40aと液晶セル30の液晶分子配向方向30aとのず
れ角が0°(上偏光板41の透過軸41aと位相差板4
0の遅相軸40aとのずれ角φはφ=45°)であるた
め、次の (2)式で表わされる。
印加して液晶38を第2の安定状態に配向させたとき、
つまり液晶分子が、上偏光板41の透過軸41aに対し
ては斜めに交差し、位相差板40の遅相軸40aに対し
て平行な方向30bに配向したときに表示装置を出射す
る着色光の強度Iは、このときの位相差板40の遅相軸
40aと液晶セル30の液晶分子配向方向30aとのず
れ角が0°(上偏光板41の透過軸41aと位相差板4
0の遅相軸40aとのずれ角φはφ=45°)であるた
め、次の (2)式で表わされる。
【0044】
【数2】
【0045】なお、 (1)式および (2)式における位相差
板40のリタデーションRe1 は、位相差板の屈折率異
方性Δn1 とその厚さd1 との積Δn1 ・d1 によって
決まる値であり、液晶セル30のリタデーションRe2
は、液晶の屈折率異方性Δn2 と液晶層厚d2 との積Δ
n2 ・d2 によって決まる値である。
板40のリタデーションRe1 は、位相差板の屈折率異
方性Δn1 とその厚さd1 との積Δn1 ・d1 によって
決まる値であり、液晶セル30のリタデーションRe2
は、液晶の屈折率異方性Δn2 と液晶層厚d2 との積Δ
n2 ・d2 によって決まる値である。
【0046】上記 (1)式および (2)式で求められる光強
度Iの値は、表示装置に入射する全ての波長光(可視
光)の強度よりも偏光板41,42で吸収された光量分
だけ低いが、上記カラー液晶表示装置では、偏光板4
1,42を透過する偏光成分の波長光のほとんどがこれ
ら偏光板41,42で吸収されることなく出射するた
め、出射光の輝度は十分高く、したがって、カラーフィ
ルタを用いている従来のカラー液晶表示装置に比べて、
格段に明るい着色表示が得られる。
度Iの値は、表示装置に入射する全ての波長光(可視
光)の強度よりも偏光板41,42で吸収された光量分
だけ低いが、上記カラー液晶表示装置では、偏光板4
1,42を透過する偏光成分の波長光のほとんどがこれ
ら偏光板41,42で吸収されることなく出射するた
め、出射光の輝度は十分高く、したがって、カラーフィ
ルタを用いている従来のカラー液晶表示装置に比べて、
格段に明るい着色表示が得られる。
【0047】次に、上記カラー液晶表示装置の表示色に
ついて説明すると、このカラー液晶表示装置の表示色
は、上述したように、液晶セル30に一方の極性の電圧
を印加して液晶38を第1の安定状態に配向させたとき
と、液晶セル30に逆極性の電圧を印加して液晶38を
第2の安定状態に配向させたときとで異なり、またその
色は、位相差板40のリタデーションRe1 と、液晶セ
ル30のリタデーションRe2 と、上偏光板41の透過
軸41aと位相差板40の遅相軸40aとのずれ角φ
と、液晶セル30の2つの液晶分子配向方向30a,3
0bと位相差板40の遅相軸40aとの角度とによって
決まる。
ついて説明すると、このカラー液晶表示装置の表示色
は、上述したように、液晶セル30に一方の極性の電圧
を印加して液晶38を第1の安定状態に配向させたとき
と、液晶セル30に逆極性の電圧を印加して液晶38を
第2の安定状態に配向させたときとで異なり、またその
色は、位相差板40のリタデーションRe1 と、液晶セ
ル30のリタデーションRe2 と、上偏光板41の透過
軸41aと位相差板40の遅相軸40aとのずれ角φ
と、液晶セル30の2つの液晶分子配向方向30a,3
0bと位相差板40の遅相軸40aとの角度とによって
決まる。
【0048】次の[表1]は、上偏光板41の透過軸4
1aと位相差板40の遅相軸40aとのずれ角φをφ=
45°、液晶セル30の第1の液晶分子配向方向30a
と位相差板40の遅相軸40aとの角度を45°、第2
の液晶分子配向方向30bと位相差板40の遅相軸40
aとの角度を0°(平行)とし、位相差板40と液晶セ
ル30のリタデーションRe1 ,Re2 の値を変えたカ
ラー液晶表示装置の表示色を示している。なお、この
[表1]において、−E,+Eは液晶セル30への印加
電圧であり、ここでは、負の電圧−Eを印加したときの
液晶分子配向状態を第1の安定状態とし、正の電圧+E
を印加したときの液晶分子配向状態を第2の安定状態と
している。
1aと位相差板40の遅相軸40aとのずれ角φをφ=
45°、液晶セル30の第1の液晶分子配向方向30a
と位相差板40の遅相軸40aとの角度を45°、第2
の液晶分子配向方向30bと位相差板40の遅相軸40
aとの角度を0°(平行)とし、位相差板40と液晶セ
ル30のリタデーションRe1 ,Re2 の値を変えたカ
ラー液晶表示装置の表示色を示している。なお、この
[表1]において、−E,+Eは液晶セル30への印加
電圧であり、ここでは、負の電圧−Eを印加したときの
液晶分子配向状態を第1の安定状態とし、正の電圧+E
を印加したときの液晶分子配向状態を第2の安定状態と
している。
【0049】
【表1】
【0050】この[表1]のように、上記カラー液晶表
示装置の表示色は、位相差板40と液晶セル30のリタ
デーションRe1 ,Re2 の値によって異なり、例えば
位相差板40のリタデーションRe1 をRe1 =450
nm、液晶セル30のリタデーションRe2 をRe2 =
790nmとしたときは、液晶セル30に負の電圧−E
を印加して液晶38を第1の安定状態に配向させたとき
に表示色が“青”になり、液晶セル30に正の電圧+E
を印加して液晶38を第2の安定状態に配向させたとき
に表示色が“赤”になる。
示装置の表示色は、位相差板40と液晶セル30のリタ
デーションRe1 ,Re2 の値によって異なり、例えば
位相差板40のリタデーションRe1 をRe1 =450
nm、液晶セル30のリタデーションRe2 をRe2 =
790nmとしたときは、液晶セル30に負の電圧−E
を印加して液晶38を第1の安定状態に配向させたとき
に表示色が“青”になり、液晶セル30に正の電圧+E
を印加して液晶38を第2の安定状態に配向させたとき
に表示色が“赤”になる。
【0051】なお、上記第1の実施例では、一対の偏光
板41,42をその透過軸41a,42aを互いにほぼ
平行にして配置したが、この両偏光板41,42は、そ
の透過軸41a,42aを互いにほぼ直交させて配置し
てもよい。
板41,42をその透過軸41a,42aを互いにほぼ
平行にして配置したが、この両偏光板41,42は、そ
の透過軸41a,42aを互いにほぼ直交させて配置し
てもよい。
【0052】図3は本発明の第2の実施例による、液晶
セル30の2つの液晶分子配向方向と位相差板40の遅
相軸と一対の偏光板41,42の透過軸とを示す平面図
であり、この実施例では、下偏光板42の透過軸42a
を、上偏光板41の透過軸41aに対してほぼ直交さ
せ、その他は上記第1の実施例を同じにしている。
セル30の2つの液晶分子配向方向と位相差板40の遅
相軸と一対の偏光板41,42の透過軸とを示す平面図
であり、この実施例では、下偏光板42の透過軸42a
を、上偏光板41の透過軸41aに対してほぼ直交さ
せ、その他は上記第1の実施例を同じにしている。
【0053】この第2の実施例のカラー液晶表示装置
も、位相差板40の偏光作用と強誘電性液晶セル30の
偏光作用とによって透過光を着色するものであり、上偏
光板41を通って位相差板40に入射した直線偏光は、
この上偏光板41の透過軸41aに対して遅相軸40a
が所定角度(φ=45°)斜めにずれている位相差板4
0と液晶セル30とを通る過程でこれらの偏光作用によ
り偏光状態を変えられ、非直線偏光となって下偏光板4
2に入射するため、この非直線偏光のうち、前記下偏光
板42を透過する偏光成分の波長光だけがこの下偏光板
42を透過して着色光になり、この着色光が反射板43
で反射されて、下偏光板42、液晶セル30、位相差板
40、上偏光板41を通って出射する。
も、位相差板40の偏光作用と強誘電性液晶セル30の
偏光作用とによって透過光を着色するものであり、上偏
光板41を通って位相差板40に入射した直線偏光は、
この上偏光板41の透過軸41aに対して遅相軸40a
が所定角度(φ=45°)斜めにずれている位相差板4
0と液晶セル30とを通る過程でこれらの偏光作用によ
り偏光状態を変えられ、非直線偏光となって下偏光板4
2に入射するため、この非直線偏光のうち、前記下偏光
板42を透過する偏光成分の波長光だけがこの下偏光板
42を透過して着色光になり、この着色光が反射板43
で反射されて、下偏光板42、液晶セル30、位相差板
40、上偏光板41を通って出射する。
【0054】また、この実施例においても、強誘電性液
晶セル30は、液晶38を第1の安定状態に配向させた
ときと第2の安定状態に配向させたときとで異なる偏光
作用を示すため、液晶セル30への印加電圧の極性を変
えることにより、上記着色光の色を変えることができ
る。
晶セル30は、液晶38を第1の安定状態に配向させた
ときと第2の安定状態に配向させたときとで異なる偏光
作用を示すため、液晶セル30への印加電圧の極性を変
えることにより、上記着色光の色を変えることができ
る。
【0055】すなわち、この実施例のカラー液晶表示装
置も、従来の液晶表示装置のようにカラーフィルタを用
いずに透過光を着色するものであり、したがって着色光
の光量は、表示装置に入射する光のうちの前記着色光と
なる波長帯域の光の量とほとんど変わらないから、光の
透過率を高くして、表示の明るさを十分高くすることが
できる。
置も、従来の液晶表示装置のようにカラーフィルタを用
いずに透過光を着色するものであり、したがって着色光
の光量は、表示装置に入射する光のうちの前記着色光と
なる波長帯域の光の量とほとんど変わらないから、光の
透過率を高くして、表示の明るさを十分高くすることが
できる。
【0056】このカラー液晶表示装置における表示の明
るさについて説明すると、この実施例では、一対の偏光
板41,42の透過軸41a,42aを互いにほぼ直交
させているため、液晶セル30に一方の極性の電圧を印
加して液晶38を第1の安定状態に配向させたとき、つ
まり液晶分子が、上偏光板41の透過軸41aに対して
は平行で、位相差板40の遅相軸40aに対しては斜め
に交差する方向30aに配向したときに表示装置を出射
する無着色光の強度Iは、上偏光板41の透過軸41a
と位相差板40の遅相軸40aとのずれ角φをφ=45
°(φ=π/4)、位相差板40の遅相軸40aと液晶
セル30の液晶分子配向方向30aとのずれ角−45°
(−π/4)とすると、次の (3)式で表わされる。
るさについて説明すると、この実施例では、一対の偏光
板41,42の透過軸41a,42aを互いにほぼ直交
させているため、液晶セル30に一方の極性の電圧を印
加して液晶38を第1の安定状態に配向させたとき、つ
まり液晶分子が、上偏光板41の透過軸41aに対して
は平行で、位相差板40の遅相軸40aに対しては斜め
に交差する方向30aに配向したときに表示装置を出射
する無着色光の強度Iは、上偏光板41の透過軸41a
と位相差板40の遅相軸40aとのずれ角φをφ=45
°(φ=π/4)、位相差板40の遅相軸40aと液晶
セル30の液晶分子配向方向30aとのずれ角−45°
(−π/4)とすると、次の (3)式で表わされる。
【0057】
【数3】
【0058】また、上記液晶セル30に逆極性の電圧を
印加して液晶38を第2の安定状態に配向させたとき、
つまり液晶分子が、上偏光板41の透過軸41aに対し
ては斜めに交差し、位相差板40の遅相軸40aに対し
て平行な方向30bに配向したときに表示装置を出射す
る着色光の強度Iは、このときの位相差板40の遅相軸
40aと液晶セル30の液晶分子配向方向30aとのず
れ角が0°(上偏光板41の透過軸41aと位相差板4
0の遅相軸40aとのずれ角φはφ=45°)であるた
め、次の (4)式で表わされる。
印加して液晶38を第2の安定状態に配向させたとき、
つまり液晶分子が、上偏光板41の透過軸41aに対し
ては斜めに交差し、位相差板40の遅相軸40aに対し
て平行な方向30bに配向したときに表示装置を出射す
る着色光の強度Iは、このときの位相差板40の遅相軸
40aと液晶セル30の液晶分子配向方向30aとのず
れ角が0°(上偏光板41の透過軸41aと位相差板4
0の遅相軸40aとのずれ角φはφ=45°)であるた
め、次の (4)式で表わされる。
【0059】
【数4】
【0060】上記 (3)式および (4)式で求められる光強
度Iの値も、表示装置に入射する全ての波長光(可視
光)の強度よりも偏光板41,42で吸収された光量分
だけ低いが、上記カラー液晶表示装置では、偏光板4
1,42を透過する偏光成分の波長光のほとんどがこれ
ら偏光板41,42で吸収されることなく出射するた
め、出射光の輝度は十分高く、したがって、カラーフィ
ルタを用いている従来のカラー液晶表示装置に比べて、
格段に明るい着色表示が得られる。
度Iの値も、表示装置に入射する全ての波長光(可視
光)の強度よりも偏光板41,42で吸収された光量分
だけ低いが、上記カラー液晶表示装置では、偏光板4
1,42を透過する偏光成分の波長光のほとんどがこれ
ら偏光板41,42で吸収されることなく出射するた
め、出射光の輝度は十分高く、したがって、カラーフィ
ルタを用いている従来のカラー液晶表示装置に比べて、
格段に明るい着色表示が得られる。
【0061】次に、上記第2の実施例によるカラー液晶
表示装置の表示色について説明すると、次の[表2]
は、上偏光板41の透過軸41aと位相差板40の遅相
軸40aとのずれ角φをφ=45°、液晶セル30の第
1の液晶分子配向方向30aと位相差板40の遅相軸4
0aとの角度を45°、第2の液晶分子配向方向30b
と位相差板40の遅相軸40aとの角度を0°(平行)
とし、位相差板40と液晶セル30のリタデーションR
e1 ,Re2 の値を変えたカラー液晶表示装置の表示色
を示している。
表示装置の表示色について説明すると、次の[表2]
は、上偏光板41の透過軸41aと位相差板40の遅相
軸40aとのずれ角φをφ=45°、液晶セル30の第
1の液晶分子配向方向30aと位相差板40の遅相軸4
0aとの角度を45°、第2の液晶分子配向方向30b
と位相差板40の遅相軸40aとの角度を0°(平行)
とし、位相差板40と液晶セル30のリタデーションR
e1 ,Re2 の値を変えたカラー液晶表示装置の表示色
を示している。
【0062】
【表2】
【0063】この[表2]のように、上記第2の実施例
によるカラー液晶表示装置の表示色は、位相差板40と
液晶セル30のリタデーションRe1 ,Re2 の値によ
って異なり、例えば位相差板40のリタデーションRe
1 をRe1 =450nm、液晶セル30のリタデーショ
ンRe2 をRe2 =110nmとしたときは、液晶セル
30に負の電圧−Eを印加して液晶38を第1の安定状
態に配向させたときに表示色が“緑”になり、液晶セル
30に正の電圧+Eを印加して液晶38を第2の安定状
態に配向させたときに表示色が“赤”になる。
によるカラー液晶表示装置の表示色は、位相差板40と
液晶セル30のリタデーションRe1 ,Re2 の値によ
って異なり、例えば位相差板40のリタデーションRe
1 をRe1 =450nm、液晶セル30のリタデーショ
ンRe2 をRe2 =110nmとしたときは、液晶セル
30に負の電圧−Eを印加して液晶38を第1の安定状
態に配向させたときに表示色が“緑”になり、液晶セル
30に正の電圧+Eを印加して液晶38を第2の安定状
態に配向させたときに表示色が“赤”になる。
【0064】なお、上記第1および第2の実施例では、
位相差板40を液晶セル30と上偏光板41との間に配
置したが、この位相差板40は、液晶セル30と下偏光
板42との間に配置してもよい。
位相差板40を液晶セル30と上偏光板41との間に配
置したが、この位相差板40は、液晶セル30と下偏光
板42との間に配置してもよい。
【0065】また、各実施例では、位相差板隣接基板つ
まり上偏光板41の透過軸41aと位相差板40の遅相
軸40aとのずれ角φをφ=45°としたが、このずれ
角φは、45°に限らず任意に選ぶことができる。ただ
し、上述した着色効果を十分に得るには、前記ずれ角φ
をほぼ45°(例えば45±5°)とするのが望まし
い。
まり上偏光板41の透過軸41aと位相差板40の遅相
軸40aとのずれ角φをφ=45°としたが、このずれ
角φは、45°に限らず任意に選ぶことができる。ただ
し、上述した着色効果を十分に得るには、前記ずれ角φ
をほぼ45°(例えば45±5°)とするのが望まし
い。
【0066】さらに、上記各実施例では、液晶セル30
の2つの液晶分子配向方向30a,30bのうち、第1
の安定状態における液晶分子配向方向30aが上偏光板
41の透過軸41aと平行で、第2の安定状態における
液晶分子配向方向30bが位相差板40の遅相軸40a
と平行になるようにしたが、これら液晶分子配向方向3
0a,30bの向きは任意でよく、また、この液晶分子
配向方向30a,30bのなす角度も45°に限らな
い。また、本発明は、反射型に限らず、透過型のカラー
液晶表示装置にも適用することができる。
の2つの液晶分子配向方向30a,30bのうち、第1
の安定状態における液晶分子配向方向30aが上偏光板
41の透過軸41aと平行で、第2の安定状態における
液晶分子配向方向30bが位相差板40の遅相軸40a
と平行になるようにしたが、これら液晶分子配向方向3
0a,30bの向きは任意でよく、また、この液晶分子
配向方向30a,30bのなす角度も45°に限らな
い。また、本発明は、反射型に限らず、透過型のカラー
液晶表示装置にも適用することができる。
【0067】
【発明の効果】本発明のカラー液晶表示装置は、透明電
極を形成した一対の透明基板間に強誘電性液晶を封入し
た強誘電性液晶セルをはさんで一対の偏光板を配置し、
前記液晶セルと一方の偏光板との間に位相差板を配置し
てなり、かつ、前記位相差板は、その遅相軸をこの位相
差板が隣接する偏光板の透過軸に対して所定角度斜めに
ずらして配置したものであるから、カラーフィルタを用
いずに透過光を着色して光の透過率を高くし、表示の明
るさを十分高くすることができる。
極を形成した一対の透明基板間に強誘電性液晶を封入し
た強誘電性液晶セルをはさんで一対の偏光板を配置し、
前記液晶セルと一方の偏光板との間に位相差板を配置し
てなり、かつ、前記位相差板は、その遅相軸をこの位相
差板が隣接する偏光板の透過軸に対して所定角度斜めに
ずらして配置したものであるから、カラーフィルタを用
いずに透過光を着色して光の透過率を高くし、表示の明
るさを十分高くすることができる。
【図1】本発明の第1の実施例によるカラー液晶表示装
置の断面図。
置の断面図。
【図2】本発明の第1の実施例による強誘電性液晶セル
の2つの液晶分子配向方向と位相差板の遅相軸と偏光板
の透過軸とを示す平面図。
の2つの液晶分子配向方向と位相差板の遅相軸と偏光板
の透過軸とを示す平面図。
【図3】本発明の第2の実施例による強誘電性液晶セル
の2つの液晶分子配向方向と位相差板の遅相軸と偏光板
の透過軸とを示す平面図。
の2つの液晶分子配向方向と位相差板の遅相軸と偏光板
の透過軸とを示す平面図。
【図4】従来のカラー液晶表示装置の断面図。
30…強誘電性液晶セル 30a…第1の安定状態における液晶分子配向方向 30b…第2の安定状態における液晶分子配向方向 31,32…透明基板 33,34…透明電極 35,36…配向膜 38…強誘電性液晶 40…位相差板 40a…遅相軸 41…上偏光板 41a…透過軸 42…下偏光板 42a…透過軸 43…反射板
Claims (3)
- 【請求項1】透明電極を形成した一対の透明基板間に強
誘電性液晶を封入した強誘電性液晶セルをはさんで一対
の偏光板を配置し、前記液晶セルと一方の偏光板との間
に位相差板を配置してなり、かつ、前記位相差板は、そ
の遅相軸をこの位相差板が隣接する偏光板の透過軸に対
して所定角度斜めにずらして配置したことを特徴とする
カラー液晶表示装置。 - 【請求項2】一対の偏光板はその透過軸を互いにほぼ平
行にするかあるいはほぼ直交させて配置されていること
を特徴とする請求項1に記載のカラー液晶表示装置。 - 【請求項3】位相差板の遅相軸と位相差板隣接偏光板の
透過軸とのずれ角はほぼ45°であることを特徴とする
請求項1または請求項2に記載のカラー液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5105613A JPH06317791A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | カラー液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5105613A JPH06317791A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | カラー液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06317791A true JPH06317791A (ja) | 1994-11-15 |
Family
ID=14412355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5105613A Pending JPH06317791A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | カラー液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06317791A (ja) |
-
1993
- 1993-05-06 JP JP5105613A patent/JPH06317791A/ja active Pending
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