JP3289385B2 - カラー液晶表示装置 - Google Patents

カラー液晶表示装置

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JP3289385B2
JP3289385B2 JP08475993A JP8475993A JP3289385B2 JP 3289385 B2 JP3289385 B2 JP 3289385B2 JP 08475993 A JP08475993 A JP 08475993A JP 8475993 A JP8475993 A JP 8475993A JP 3289385 B2 JP3289385 B2 JP 3289385B2
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F2203/00Function characteristic
    • G02F2203/34Colour display without the use of colour mosaic filters

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  • Liquid Crystal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー液晶表示装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置として、着色した表示が得
られるカラー液晶表示装置がある。図4は従来のカラー
液晶表示装置の断面図であり、この液晶表示装置は、カ
ラーフィルタを備えた液晶セル10と、この液晶セル1
0をはさんで配置された一対の偏光板21,22とから
なっている。
【0003】上記液晶セル10は、透明電極13,14
を形成しその上に配向膜15,16を形成した上下一対
の透明基板11,12を枠状のシール材18を介して接
合し、この両基板11,12間の前記シール材18で囲
まれた領域に液晶19を封入したもので、この液晶セル
10の一方の基板、例えば図において下基板12には、
透過光を着色するためのカラーフィルタ17が設けられ
ている。
【0004】なお、上記カラーフィルタ17は基板12
上に形成されており、この基板12側の透明電極14は
前記カラーフィルタ17を覆う保護膜(図示せず)の上
に形成されている。また、上記液晶セル10としては、
一般に、液晶19の分子19aを両基板11,12間に
おいてほぼ90°のツイスト角でツイスト配向させたT
N(ツイステッド・ネマティック)型のものが用いられ
ている。
【0005】また、上記一対の偏光板21,22は、そ
の透過軸を互いにほぼ平行にして配置されており、これ
ら偏光板21,22の透過軸は、液晶セル10の一方の
基板側の液晶分子配向方向とほぼ平行な方向にある。
【0006】なお、液晶表示装置には、透過型のもの
と、裏面に反射板を配置した反射型のものとがあるが、
カラーフィルタを備えたカラー液晶表示装置は一般に、
図4に示したような透過型のものとされている。
【0007】上記カラー液晶表示装置は、その裏面側に
光源(図示せず)を配置し、液晶セル10の両基板1
1,12の電極13,14間に電圧を印加して表示駆動
されるもので、光源からの光は、入射側(図4では下
側)の偏光板22により直線偏光されて液晶セル10に
入射する。
【0008】そして、液晶セル10に入射した直線偏光
は、カラーフィルタ17と液晶層とを通って液晶セル1
0を出射するが、その場合、カラーフィルタ17の色に
対応する波長帯域以外の波長光がカラーフィルタ17で
吸収されるため、液晶セル10を出射する光がカラーフ
ィルタ17の色に着色された光となる。
【0009】また、液晶セル10の電極13,14間に
電圧を印加していない状態、つまり液晶分子19aがツ
イスト配向している状態では、液晶セル10を通る光が
液晶19による偏光作用を受け、液晶層を通過し終った
ときに液晶セル10に入射した直線偏光とほぼ直交する
方向の直線偏光になるため、このときは液晶セル10を
出射した直線偏光が出射側(図4では上側)の偏光板2
1で吸収され、表示が暗(黒)状態になる。
【0010】一方、液晶セル10の電極13,14間に
電圧を印加すると、液晶分子19aが基板11,12面
に対してほぼ垂直に立上り配向し、液晶19による偏光
作用はほとんどなくなるため、液晶セル10に入射した
直線偏光がそのまま液晶セル10を出射する。そして、
このときは、液晶セル10を出射した直線偏光が出射側
偏光板21を透過し、表示が、カラーフィルタ17によ
り着色された色の明表示になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカラー液晶表示装置は、カラーフィルタ17を用い
て透過光を着色するものであるため、光の透過率が低
く、したがって表示が暗いという問題をもっている。
【0012】これは、カラーフィルタ17での光の吸収
によるものであり、カラーフィルタ17は、その色に対
応する波長帯域の光もかなり高い吸収率で吸収するた
め、カラーフィルタ17を通った着色光が、カラーフィ
ルタ17に入射する前の前記波長帯域の光に比べて大幅
に光量を減じた光になり、表示が暗くなってしまう。
【0013】なお、図4に示したカラー液晶表示装置は
透過型のものであるが、このカラー液晶表示装置の裏面
に反射板を配置して反射型装置とすると、装置の表面側
から入射し、裏面の反射板で反射されて表面側に出射す
る光がカラーフィルタ17を2度通って二重に光量を減
じるため、表示がかなり暗くなって、表示装置としては
ほとんど使用できなくなる。
【0014】本発明は、カラーフィルタを用いずに透過
光を着色して光の透過率を高くし、表示の明るさを十分
高くすることができるカラー液晶表示装置を提供するこ
とを目的としたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー液晶表示
装置は、透明電極を形成した一対の透明基板間に液晶を
封入しその分子をホモジニアス配向させた液晶セルと、
前記液晶セルを挟んで配置された一対の偏光板と、遅相
軸を前記液晶セルの液晶分子配向方向に対し互いにほぼ
平行、あるいはほぼ直交させて前記液晶セルと一方の偏
光板との間に配置され、且つ前記液晶セルのリタデーシ
ョンとは異なる均一なリタデーションの値を有する位相
板とを有し、前記一対の偏光板は、前記偏光板を出射し
た直線偏光を前記位相板と前記液晶セルとにより楕円偏
光にし、この楕円偏光のうち前記液晶セルの偏光作用に
応じた波長帯域の着色光を透過させるために、前記一対
の偏光板の透過軸を前記位相板の遅相軸に対し所定角度
斜めにずらして配置されていることを特徴とするもので
ある。
【0016】
【作用】このカラー液晶表示装置は、位相板の偏光作用
によって透過光を着色するとともに、この位相板の偏光
作用と、液晶分子をホモジニアス配向させている液晶セ
ルの偏光作用とによって透過光を他の色に着色するもの
であり、一方の偏光板を通って位相板に入射した直線偏
光は、この位相板を通る過程で位相板の偏光作用により
楕円偏光となるため、この楕円偏光のうち、他方の偏光
板を透過する偏光成分の波長光だけがこの偏光板を透過
して着色光になる。
【0017】また、上記液晶セルは液晶分子をホモジニ
アス配向させたものであるため、この液晶セルは電圧無
印加状態ではホモジニアス配向している液晶分子の長軸
方向に遅相軸がある位相板と考えてよく、また、そのリ
タデーションは上記位相板のリタデーションとは異なっ
ているため、この液晶セルは透過光に対して、上記位相
板とは異なる偏光作用をもつ。
【0018】そして、上記液晶表示装置においては、一
方の偏光板を通って入射した光が、位相板と上記液晶セ
ルとを通るため、液晶セルの電極間に電圧を印加してい
ない状態、つまり液晶セルの液晶の分子がホモジニアス
配向している状態では、透過光が液晶セルによる偏光作
用も受け、他方の偏光板を透過した光が、位相板の偏光
作用による着色光とは異なった色の光になる。
【0019】また、上記液晶セルの電極間に電圧を印加
すると、液晶分子の配向状態の変化に対応して液晶セル
での偏光作用が変化するため、位相板と液晶セルとの両
方の偏光作用による着色光の色が変化し、さらに液晶分
子が基板面に対してほぼ垂直に立上がると、液晶セルに
よる偏光作用がほとんど無くなって、他方の偏光板を透
過した光が、上述した位相板の偏光作用のみによる着色
光になる。
【0020】したがって、本発明のカラー液晶表示装置
によれば、従来の液晶表示装置のようにカラーフィルタ
を用いずに透過光を着色することができ、したがって着
色光の光量は、表示装置に入射する光のうちの前記着色
光となる波長帯域の光の量とほとんど変わらないから、
光の透過率を高くして、表示の明るさを十分高くするこ
とができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1および図
2を参照して説明する。図1はカラー液晶表示装置の断
面図である。このカラー液晶表示装置は、液晶セル30
をはさんで一対の偏光板41、42を配置するととも
に、前記液晶セル30と一方の偏光板(この実施例では
上偏光板)41との間に、位相板40を配置して構成さ
れている。なお、この実施例の液晶表示装置は反射型の
ものであり、その裏面(下偏光板42の下面)には反射
板43が配置されている。
【0022】上記液晶セル30は、透明電極33,34
を形成しその上に水平配向膜35,36を形成した上下
一対の透明基板31,32を枠状のシール材37を介し
て接合し、この両基板31,32間の前記シール材37
で囲まれた領域に液晶38を封入したもので、両基板3
1,32上の水平配向膜35,36は互いに平行な方向
に配向処理されており、液晶38の分子38aは、一方
向にホモジニアス配向されている。
【0023】そして、上記位相板40は、その遅相軸を
上記液晶セル30の位相板隣接基板(上基板)31側の
液晶分子配向方向に対し所定角度斜めにずらした状態で
配置されており、上記一対の偏光板41,42はそれぞ
れ、その透過軸を上記位相板40の光学軸に対して所定
角度斜めにずらした状態で配置されている。
【0024】一方、位相板40は、上記液晶セル30の
初期リタデーション(電圧無印加状態でのリタデーショ
ン)とは異なるリタデーションをもつものとされてお
り、この位相板は、その遅相軸を液晶セル30の液晶分
子配向方向(ホモジニアス配向方向)とほぼ平行にして
配置されている。
【0025】また、上記一対の偏光板41,42は、そ
の透過軸を互いにほぼ直交させるとともに、これら偏光
板41,42の透過軸を上記位相板40の遅相軸に対し
て所定角度斜めにずらして配置されている。
【0026】図2は、上記液晶表示装置における液晶セ
ル30の液晶分子配向方向と、位相板40の遅相軸と、
一対の偏光板41,42の透過軸とを示す平面図であ
り、位相板40の遅相軸40aは、液晶セル30の液晶
分子配向方向30aとほぼ平行になっている。
【0027】また、図2において、40aは位相板40
の遅相軸、41aは上偏光板41の透過軸、42aは下
偏光板22の透過軸であり、この実施例では、両偏光板
41,42の透過軸41a,42aを互いにほぼ直交さ
せるとともに、これら偏光板41,42の透過軸41
a,42aを、上記位相板40の遅相軸40aに対して
45°斜め方向にずらしている。
【0028】上記カラー液晶表示装置は、液晶セル30
の両基板31,32の電極33,34間に電圧を印加し
て表示駆動されるもので、位相板40の偏光作用によっ
て透過光を着色するとともに、この位相板40の偏光作
用と、液晶分子38aをホモジニアス配向させている液
晶セル30の偏光作用とによって透過光を他の色に着色
する。
【0029】まず、上記位相板40による透過光の着色
について説明すると、外部からの光(自然光または照明
光源からの光)は、上偏光板41により直線偏光されて
位相板40に入射するが、前記上偏光板41の透過軸4
1aと、位相板40の遅相軸40aとは45°ずれてい
るため、位相板40に入射した直線偏光は、この位相板
40を通る過程で位相板40の偏光作用により楕円偏光
となる。
【0030】そして、位相板40を出射した楕円偏光が
そのまま液晶セル30を透過して下偏光板42に入射す
ると、この楕円偏光のうち、下偏光板42を透過する偏
光成分の波長光だけが下偏光板42を透過するため、下
偏光板42を通った光(直線偏光)が着色光になる。
【0031】次に、上記液晶セル30による消色につい
て説明すると、この液晶セル30は液晶分子38aをホ
モジニアス配向させたものであるため、ホモジニアス配
向している液晶分子38aの長軸方向に遅相軸がある位
相板と考えてよく、また、この液晶セル30のリタデー
ションは上記位相板40のリタデーションとは異なって
いるため、この液晶セル30は透過光に対して、上記位
相板40とは異なる偏光作用をもつ。
【0032】そして、このカラー液晶表示装置において
は、上偏光板41を通って入射した光が、位相板40と
液晶セル30とを通るため、液晶セル30の電極33,
34間に電圧を印加していない状態、つまり液晶セル3
0の液晶38の分子38aがホモジニアス配向している
状態では、透過光が液晶セル30による偏光作用も受
け、下偏光板を透過した光が、位相板40の偏光作用に
よる着色光とは異なった色の光になる。
【0033】また、液晶セル30の電極33,34間に
電圧を印加すると、この液晶セル30の液晶分子38a
の配向状態が、ホモジニアス配向状態から基板31,3
2面に対して立上り配向するように変化してゆき、それ
にともなって液晶セル30のリタデーションが小さくな
って、液晶セル30による偏光作用が変化する。
【0034】このため、液晶セル30の電極33,34
間に電圧を印加すると、位相板40と液晶セル30との
両方の偏光作用による着色光の色が変化し、さらに液晶
分子38aが基板31,32面に対してほぼ垂直に立上
がると、液晶セル30による偏光作用がほとんど無くな
る。
【0035】すなわち、位相板40のリタデーションR
1 は、この位相板40の位相板の屈折率異方性(Δn
1 )とその板厚(d1 )との積(Δn1 ・d1 )によっ
て決まり、液晶分子38aをホモジニアス配向させた液
晶セル30のリタデーションRe2 は、液晶セル38の
屈折率異方性(Δn2 )と液晶層厚(d2 )との積(Δ
2 ・d2 )によって決まるが、液晶38の屈折率異方
性Δn2 は、電圧の印加により液晶分子38aが立上り
配向するのにともなって小さくなり、液晶分子38aが
垂直に立上り配向したときに“0”となるため、液晶セ
ル30のΔn2・d2 は最終的に“0”となり、液晶セ
ル30のリタデーションRe2 が“0”となる。
【0036】そして、液晶セル30のリタデーションR
2 が“0”となると、この液晶セル30による偏光作
用が無くなるため、ねじれ位相板40を出射した楕円偏
光がそのまま液晶セル30を透過して下偏光板42に入
射し、この下偏光板42を透過した光が上述した着色光
になる。
【0037】また、下偏光板42を通った着色光は、反
射板43で反射されて上述した光経路と逆の経路で表示
装置の上面側に出射し、この着色光により表示パターン
が表示される。
【0038】したがって、上記カラー液晶表示装置によ
れば、従来のカラー液晶表示装置のようにカラーフィル
タを用いずに透過光を着色することができ、したがって
着色光の光量は、表示装置に入射する光のうちの前着色
光となる波長帯域の光の量とほとんど変わらないから、
光の透過率を高くして、表示の明るさを十分高くするこ
とができる。
【0039】すなわち、従来のカラー液晶表示装置で
は、表示装置に入射する光のうちの着色光となる波長帯
域の光量に比べて、カラーフィルタを通った着色光の光
量がかなり減少するが、上記カラー液晶表示装置では、
このような光量の減少はほとんど生じない。このため、
上記実施例のカラー液晶表示装置は、反射型のものであ
っても、その表示の明るさは十分である。上記カラー液
晶表示装置における表示の明るさについて説明すると、
この表示装置を出射する光の強度Iは次の (1)式で表わ
される。
【0040】
【数1】
【0041】この (1)式で求められる光強度Iの値は、
液晶表示装置に入射する全ての波長光(可視光)の強度
のほぼ1/2(カラーフィルタを備えていない通常のT
N型液晶表示装置の明表示とほぼ同じ明るさ)である。
【0042】また、従来のカラー液晶表示装置では、そ
の表示色がカラーフィルタの色によって決まってしまう
が、上記実施例のカラー液晶表示装置では、位相板40
の偏光作用による着色光と、位相板40と液晶セル30
との両方の偏光作用による着色光とが得られるととも
に、液晶セル30への印加電圧を制御することによっ
て、位相板40と液晶セル30との両方の偏光作用によ
って得られる着色光を変化させることができる。
【0043】次の[表1]は、上記実施例のカラー液晶
表示装置における液晶セル30への印加電圧と表示色と
の関係を示しており、ここでは、位相板40のリタデー
ションRe1 を930nm、液晶セル30のリタデーシ
ョンRe2 (初期リタデーション)を1100nmとし
た例を示している。なお、[表1]において、印加電圧
値は実効値であり、表示色は、液晶表示装置の表示を垂
直方向から見たときの色である。
【0044】
【表1】
【0045】この[表1]のように、上記カラー液晶表
示装置は、液晶セル30に印加する電圧を制御すること
により、白,緑,赤,緑,紫の表示色を得ることがで
き、したがって、これらの範囲で表示色を任意に変える
ことができる。
【0046】なお、[表1]において、印加電圧0.9
V以下は、液晶セル30の液晶分子38aがホモジニア
ス配向している状態であり、位相板40の遅相軸40a
と液晶セル30の液晶分子配向方向30aとをほぼ平行
にしている上記実施例の液晶表示装置では、液晶セル3
0のリタデーションRe2 の値が初期値(Re2 =11
00nm)であるとき、つまり位相板40と液晶セル3
0とのトータルのリタデーション(Re1 +Re2 )が
2030nmのときに、表示色が“白”になる。
【0047】なお、上記第1の実施例では、位相板40
の遅相軸40aと液晶セル30の液晶分子配向方向とを
ほぼ平行にしているが、前記位相板40は、その遅相軸
40aを液晶セル30の液晶分子配向方向とほぼ直交さ
せて配置してもよく、その場合でも、上記実施例と同様
な効果が得られる。
【0048】図3は本発明の第2の実施例による、液晶
セル30の液晶分子配向方向と、位相板40の遅相軸
と、一対の偏光板41,42の透過軸とを示す平面図で
あり、この実施例では、位相板40の遅相軸40aを、
液晶セル30の液晶分子配向方向30aに対してほぼ直
交させている。
【0049】また、図3において、40aは位相板40
の遅相軸、41aは上偏光板41の透過軸、42aは下
偏光板22の透過軸であり、この実施例では、両偏光板
41,42の透過軸41a,42aを互いにほぼ直交さ
せるとともに、これら偏光板41,42の透過軸41
a,42aを、上記位相板40の遅相軸40aに対して
45°斜め方向にずらしている。この第2の実施例のカ
ラー液晶表示装置における表示の明るさ、つまり表示装
置を出射する光の強度Iは次の (2)式で表わされる。
【0050】
【数2】
【0051】この (2)式で求められる光強度Iの値も、
液晶表示装置に入射する全ての波長光(可視光)の強度
のほぼ1/2であり、したがって、表示の明るさは十分
である。
【0052】また、次の[表2]は、上記第2の実施例
のカラー液晶表示装置における液晶セル30への印加電
圧と表示色との関係を示しており、ここでは、位相板4
0のリタデーションRe1 を900nm、液晶セル30
のリタデーションRe2 (初期リタデーション)を29
30nmとした例を示している。なお、[表2]におい
て、印加電圧値は実効値であり、表示色は、液晶表示装
置の表示を垂直方向から見たときの色である。
【0053】
【表2】
【0054】この[表2]のように、上記第2の実施例
のカラー液晶表示装置は、液晶セル30に印加する電圧
を制御することにより、白,赤,緑,緑,赤,青の表示
色を得ることができ、したがって、これらの範囲で表示
色を任意に変えることができる。
【0055】なお、[表2]において、印加電圧1.6
V以下は、液晶セル30の液晶分子38aがホモジニア
ス配向している状態であり、位相板40の遅相軸40a
と液晶セル30の液晶分子配向方向30aとをほぼ直交
させている上記実施例の液晶表示装置では、液晶セル3
0のリタデーションRe2 の値が初期値(Re2 =29
30nm)であるとき、つまり位相板40と液晶セル3
0とのリタデーション差(Re1 −Re2 )が2030
nmのときに、表示色が“白”になる。
【0056】したがって、上記第2の実施例において
も、光の透過率を高くして表示の明るさを十分高くする
ことができるし、また、液晶セル30への印加電圧を制
御することによって、位相板40と液晶セル30との両
方の偏光作用によって得られる着色光を変化させること
ができる。
【0057】しかも、この第2の実施例のカラー液晶表
示装置では、上記 (2)式のように、出射光の強度Iが位
相板40と液晶セル30とのリタデーション差(Re1
−Re2 )によって決まるため、温度の変化によって位
相板40と液晶セル30のリタデーションRe1 ,Re
2 の値が変化しても光強度Iの変化は小さく(位相板4
0と液晶セル30との温度特性が同じであれば光強度I
は変化しない)、したがって、温度の変化による表示の
明るさおよび表示色の変化を小さくすることができる。
【0058】なお、上記第1および第2の実施例では、
一対の偏光板41,42をその透過軸41a,42aを
互いにほぼ直交させて配置しているが、この偏光板4
1,42の透過軸41a,42aは互いにほぼ平行にし
てもよいし、また、一対の偏光板41,42の透過軸4
1a,42aと、位相板40の遅相軸40aとのずれ角
は、45°に限らず、任意に選ぶことができる。ただ
し、位相板40による着色効果を十分に得るには、前記
ずれ角を45±5°とするのが望ましい。
【0059】さらに、上記実施例では、位相板40を液
晶セル30と上偏光板41との間に配置したが、前記位
相板40は液晶セル30と下偏光板42との間に配置し
てもよい。また、位相板は1枚に限らず、複数枚用いて
もよく、その場合は、複数枚の位相板のトータルのリタ
デーション値を、液晶セル30の初期リタデーションと
異ならせればよい。なお、複数枚の位相板を用いる場合
は、これら位相板を液晶セル30の上下に分配して配置
してもよい。また、本発明は、反射型に限らず、透過型
の液晶表示装置にも適用することができる。
【0060】
【発明の効果】本発明のカラー液晶表示装置は、透明電
極を形成した一対の透明基板間に液晶を封入しその分子
をホモジニアス配向させた液晶セルと、前記液晶セルを
挟んで配置された一対の偏光板と、遅相軸を前記液晶セ
ルの液晶分子配向方向に対し互いにほぼ平行、あるいは
ほぼ直交させて前記液晶セルと一方の偏光板との間に配
置され、且つ前記液晶セルのリタデーションとは異なる
均一なリタデーションの値を有する位相板とを有し、前
記一対の偏光板は、前記偏光板を出射した直線偏光を前
記位相板と前記液晶セルとにより楕円偏光にし、この楕
円偏光のうち前記液晶セルの偏光作用に応じた波長帯域
の着色光を透過させるために、前記一対の偏光板の透過
軸を前記位相板の遅相軸に対し所定角度斜めにずらして
配置されているものであるから、カラーフィルタを用い
ずに透過光を着色して光の透過率を高くし、表示の明る
さを十分高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるカラー液晶表示装
置の断面図。
【図2】本発明の第1の実施例による液晶セルの液晶分
子配向方向と位相板の遅相軸と一対の偏光板の透過軸と
を示す平面図。
【図3】本発明の第2の実施例による液晶セルの液晶分
子配向方向と位相板の遅相軸と一対の偏光板の透過軸と
を示す平面図。
【図4】従来のカラー液晶表示装置の断面図。
【符号の説明】
30…液晶セル 31,32…透明基板 30a…液晶分子配向方向(ホモジニアス配向方向) 33,34…透明電極 35,36…配向膜 38…液晶 38a…液晶分子 40…位相板 40a…遅相軸 41,42…偏光板 41a,42a…透過軸 43…反射板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明電極を形成した一対の透明基板間に液
    晶を封入しその分子をホモジニアス配向させた液晶セル
    と、 前記液晶セルを挟んで配置された一対の偏光板と、 遅相軸を前記液晶セルの液晶分子配向方向に対し互いに
    ほぼ平行、あるいはほぼ直交させて前記液晶セルと一方
    の偏光板との間に配置され、且つ前記液晶セルのリタデ
    ーションとは異なる均一なリタデーションの値を有する
    位相板とを有し、 前記一対の偏光板は、前記偏光板を出射した直線偏光を
    前記位相板と前記液晶セルとにより楕円偏光にし、この
    楕円偏光のうち前記液晶セルの偏光作用に応じた波長帯
    域の着色光を透過させるために、前記一対の偏光板の透
    過軸を前記位相板の遅相軸に対し所定角度斜めにずらし
    て配置されている ことを特徴とするカラー液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】一対の偏光板の透過軸と位相板の遅相軸と
    のずれ角は45±5°であることを特徴とする請求項1
    に記載のカラー液晶表示装置。
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