JPH06316755A - O,N,Cを含有するZn系めっき鋼板及び製造方法 - Google Patents

O,N,Cを含有するZn系めっき鋼板及び製造方法

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JPH06316755A
JPH06316755A JP20511293A JP20511293A JPH06316755A JP H06316755 A JPH06316755 A JP H06316755A JP 20511293 A JP20511293 A JP 20511293A JP 20511293 A JP20511293 A JP 20511293A JP H06316755 A JPH06316755 A JP H06316755A
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JP
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plating layer
steel sheet
plating
vapor
vapor deposition
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JP20511293A
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English (en)
Inventor
Yasushi Fukui
康 福居
Hiroshi Tanaka
宏 田中
Masanori Matsuno
雅典 松野
Minoru Saito
実 斎藤
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 N,C,Oの1種又は2種以上を含有させる
ことにより、耐加熱劣化性及び酸性雰囲気における耐食
性に優れたZn系めっき鋼板を得る。 【構成】 このZn系めっき鋼板は、N,O及びCの1
種又は2種以上を含有するZnめっき層又はZn合金め
っき層が形成されている。N,O,C等を含有するめっ
き層は、めっき原板にZn又は合金元素を蒸着めっきす
る際、N,O及びCの1種又は2種以上を含む雰囲気ガ
スを使用し、雰囲気ガスから蒸着めっき層にN,O及び
Cの1種又は2種以上を導入することにより形成され
る。 【効果】 N,O,Cの含有によりめっき層の硬度が上
昇するため、耐疵付き性に優れためっき鋼板となる。ま
た、N,O,Cの含有により合金反応が抑制され、加熱
によっても耐食性が劣化しないめっき鋼板が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱による耐食性の劣
化がなく耐疵付き性に優れた蒸着Zn系めっき鋼板及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板の耐食性を向上させる代表的な方法
として、溶融めっき,電気めっき等でZnめっき層を鋼
板表面に形成する方法が従来から採用されている。Zn
めっき層は、犠牲陽極として優先的に溶出することによ
り下地鋼を防食する。しかし、亜鉛めっき層が消失した
後では、露出した下地鋼の腐食が進行する。そのため、
Znめっき鋼板は、長期間にわたって良好な耐食性が要
求される用途には適さない。また、環境の変化に伴っ
て、従来のZnめっきよりも優れた耐食性を呈するZn
めっき層が形成された鋼板に対する要求が強くなってい
る。
【0003】Znめっき層の耐食性を向上するため、溶
融めっき法では厚目付けのめっきを施すこと、電気めっ
き法ではZn−Ni合金めっき等が知られている。厚い
Znめっき層は、耐食性の向上に有効であるものの、溶
融めっき及び電気めっき共に製造面から厚膜化に制約が
加わる。たとえば、電気めっき法で厚目付けのZnめっ
き層を形成しようとすると、めっきセル数を多くした
り、遅いライン速度でめっき原板を通板させることが必
要になる。その結果、生産性が著しく低下し、製造コス
トが大幅に上昇する。しかも、Znめっき層が厚くなる
に伴って、めっき鋼板をプレス加工する際にカジリ,フ
レーキング等の欠陥が多発する傾向を示す。この傾向
は、溶融めっき法で厚目付けのZnめっき層を形成した
場合にも同様にみられる。
【0004】Zn−Ni系等のZn合金めっき層を電気
めっきで施すことにより、めっき鋼板の耐食性を改善す
ることも行われている。しかし、Znと共析してめっき
層を形成する元素は、熱力学的にNi,Mo,W,Cr
等に限られ、何れも硬質で脆いめっき層を形成する。た
とえば、Zn−Ni合金めっき層は、硬質で脆いため、
成形加工時に割れ,欠け等の欠陥を発生させ易い。この
ような欠陥がめっき層に発生すると、下地鋼が欠陥部を
介して露出するため、めっき層本来の性能が発揮され
ず、欠陥部を起点とした腐食が進行する。また、コロイ
ド状のSiO2 やAl23 を含むめっき浴で電気めっ
きすることにより、亜鉛めっき層にSiO2 ,Al2
3 等の粒子を分散させることも一部で行われている。し
かし、使用するめっき浴のコロイド分散状態を一定に維
持することが難しく、めっき条件が変動し易い。そのた
め、SiO2 ,Al23等の粒子の分散状態が不規則
に変動し、めっき製品の品質安定性が低下する。
【0005】溶融めっき法で形成したZn−Al等の合
金めっき層は、めっき層自体の耐食性が優れているもの
の、下地鋼との間に脆弱な合金層を形成する。この合金
層も、プレス成形時にめっき層を剥離させる原因とな
る。その結果、めっき層が剥離した部分で耐食性が劣化
し、また剥離しためっき層によってプレス成形後の製品
表面に押し疵等の欠陥が発生する。このような背景か
ら、高耐食性のZn系合金めっき鋼板を蒸着法で製造す
ることが試みられている。なかでも、Zn−Mg系合金
めっきは、優れた防食作用を呈する。たとえば、特開昭
64−17852号公報は、0.5〜40重量%のMg
を含むZn−Mg系合金めっき層を形成することを開示
している。このZn−Mg系合金めっき鋼板は、通常の
Znめっき鋼板に比較して塩水噴霧試験で20倍の耐食
性を呈する。このような優れた耐食性は、他の電気Zn
合金めっき鋼板や溶融Zn合金めっき鋼板では得られな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】蒸着Znめっき層は、
従来の電気Znめっき層及び溶融Znめっき層に比較し
て優れた耐食性を呈するものの、Znめっき層本来の欠
点である軟質表面層となっている。そのため、プレス加
工や施工時等に金具等の硬質物に接触したとき、簡単に
疵がつき易い。特に、合金元素濃度が低いZn合金めっ
き層又はZnめっき層ほど、疵の発生が顕著になる。疵
発生部分は、めっき層に生じた欠陥部であり、その部分
を介して下地鋼が露出することになる。その結果、疵発
生部分を起点とした腐食が進行する傾向がみられる。
【0007】また、Znめっき鋼板又はZn合金めっき
鋼板を200℃以上の高温に加熱すると、めっき層と下
地鋼との間に合金化反応が生じる。合金化反応により、
めっき層と下地鋼との界面に脆弱な合金層が形成され
る。このようなめっき鋼板をプレス成形すると、めっき
層にパウダリング,フレーキング等が生じる。また、合
金層の生成により、下地鋼に対するめっき層の密着性が
低下し、耐食性も劣化する。本発明は、このような問題
を解消すべく案出されたものであり、Znめっき層に
O,N,Cを導入することにより、蒸着Znめっき層を
硬質化すると共に、加熱されたときでも合金化反応を起
こしにくいZnめっき鋼板を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のめっき鋼板は、
その目的を達成するため、O,N及びCの1種又は2種
以上を含む蒸着Znめっき層が表面に形成されている。
めっき層は、更にAl,Mg,Cr,Ti,Mn,M
o,Si,Fe,V等のO,N及びCに対する結合力の
強い合金元素を含むこともできる。めっき層に取り込ま
れるO,N及びCは、めっき層を硬質化すると共に合金
化反応を抑制する作用を呈する。この点を考慮し、O,
N及びCの含有量は、好ましくは0.05〜15重量%
の範囲に定められる。この蒸着Znめっき鋼板は、O,
N及びCの1種又は2種以上を含む雰囲気ガス又は混合
ガス中でめっき原板にZn蒸着を施し、雰囲気からO,
N及びCの1種又は2種以上を蒸着Znめっき層に導入
することにより製造される。O,N,Cを含むガスとし
ては、N2 ,NH3 ,O2 ,O3 ,NO2 ,N2 O,C
2 ,CH4 ,C22 ,C26 ,C25 OH等が
ある。
【0009】Znの蒸着に相前後して或いは同時に、
O,N及びCの1種又は2種以上を含む雰囲気中でO,
N,Cに対する結合力が強い合金元素を蒸着するとき、
O,N及びCの1種又は2種以上が効率よくめっき層に
取り込まれ、ガス消費量も少なくて済む。O,N,Cに
対する結合力が強い合金元素としては、Al,Mg,C
r,Ti,Mn,Mo,Si,Fe,V等がある。これ
ら合金元素を蒸着Znめっき層に対して層状に蒸着する
とき、必要に応じて拡散処理しZn系めっき層とする。
【0010】
【作用】ガスを導入した真空雰囲気中で基板に金属を蒸
着するとき、雰囲気中のガスが蒸着した金属に吸着され
る。引き続く蒸着によって、ガスを吸着している金属の
上に更に金属が蒸着し、またガスが吸着される。蒸着め
っき層は、この金属蒸着及びガス吸着を繰り返しながら
成長する。その結果、ガス成分が取り込まれた蒸着めっ
き層が形成される。CH4 ,C22 等のH含有ガスを
導入した真空雰囲気では、Cと共にHもめっき層に導入
される。しかし、蒸着金属に対する結合力が弱いHは、
蒸着金属と化合することなく、蒸着めっき層の中を容易
に移動し、真空雰囲気に再び放出される。そのため、蒸
着めっき層は、Hの残留がほとんどなく、O,N,C等
を取り込んだものとなる。
【0011】基板に到着した金属原子は、ほぼ完全に蒸
着めっき層となる。他方、分子状又は原子状のO,N,
C等は、特定の金属原子に対して一定の確率(吸着確
率)で吸着される。すなわち、ガス分子又はガス原子
は、基板に到着しても吸着されずに解離するものがあ
る。そこで、めっき層に導入するO,N,C等の濃度を
考慮して、蒸着金属を適宜選択することが好ましい。た
とえば、Znは、O2 等のO含有ガスに対して比較的高
い吸着確率を示す。したがって、O含有雰囲気中でZn
蒸着することにより、Oを導入した蒸着Znめっき層が
形成される。また、雰囲気中のO濃度を変えるとき、蒸
着Znめっき層に取り込まれるO量を調整することがで
きる。導入O量を更に高める場合、Oに対する結合力が
Znより大きなAl,Mg,Cr,Ti,Mn,Mo,
Si等を、Zn蒸着と同時に又は相前後して層状に蒸着
させることが好ましい。
【0012】Al,Mg,Cr,Ti,Mn,Mo,F
e,Si等は、N2 やC22 等に対しても高い吸着特
性を示す。そのため、N,C等を蒸着Znめっき層に導
入する場合、これら合金元素をキャリアとして使用する
ことが好ましい。また、O,N及びCを同時に導入する
とき、O,N及びCを含むガスを導入した真空雰囲気中
でZn蒸着と同時に又は相前後してAl,Mg,Cr,
Ti,Mn,Mo,Fe,Si等を蒸着する。これによ
って、O,N及びCが効率よく蒸着Znめっき層に取り
込まれる。Al,Mg,Cr,Ti,Mn,Mo,F
e,Si等の蒸着は、O,N及びCを効率よく蒸着Zn
めっき層に導入することから、真空雰囲気に導入される
ガスの流量を節減する上でも有効である。また、O,N
及びCの導入量が増加して耐食性が向上した分だけめっ
き層を薄くでき、Znの使用量やO,N,C含有ガスの
使用量が減り、蒸着時間も短くなる。そのため、生産性
が向上し、生産コストが低減する。
【0013】ガスが基板に到達する頻度は、ガス分圧に
応じて大きくなる。すなわち、ガス分圧を大きくするほ
ど、蒸着Znめっき層に取り込まれるガス成分が多くな
る。また、蒸着速度を大きくした条件下で一定量のガス
成分元素を蒸着Znめっき層に導入するためには、真空
雰囲気に導入するガスの分圧を大きくする。また、場合
によっては、Al,Mg,Cr,Ti,Mn,Mo,F
e,Si等を同時又は相前後して蒸着する。吸着確率
は、蒸着金属の種類の他にガスの種類によっても異な
る。たとえば、O2 ,N2 及びC22 の間では、吸着
確率は、一般にO2 >N2 ≒C22 の関係にある。こ
の点、吸着確率が比較的低いN2 ,C22 等のガスを
使用する場合には、ガス分圧を高くした状態で蒸着めっ
きが行われる。また、O,N及びCの2種以上を含むめ
っき層を形成するとき、所定の比率でO,N及びCが導
入されるように、それぞれの吸着確率を考慮してガス分
圧を調整する。
【0014】めっき層に導入されたO,N,Cは、Zn
系めっき層を硬質化する。これにより、めっき層の耐疵
付き性が向上し、金型に対するカジリ等が生じにくくな
るため、プレス成形性も向上する。めっき層に含まれて
いるO,N及びCは、下地鋼とZnめっき層との間の合
金化反応を抑制する作用も呈する。そのため、めっき鋼
板が加熱環境で使用される場合にあっても、合金化に起
因した耐食性の劣化やめっき層の剥離が発生することが
ない。また、多い付着量で蒸着Znめっき層を形成する
とき、蒸気の潜熱や輻射熱等によって鋼板の温度が上昇
することがあるが、このような場合にも合金層の形成が
抑制される。そのため、得られためっき鋼板は、パウダ
リングやフレーキング等が発生しない加工性の良好なも
のとなる。
【0015】以下、Zn−Mg系めっき層を例にとっ
て、本発明を具体的に説明する。Mgは、真空蒸着法で
蒸着される。抵抗加熱,電子ビーム加熱,アーク加熱等
によって蒸発したMg蒸気は、めっき原板の表面に誘導
され、Mg層として析出する。一定した性状のMg層を
得るためには、Mgの蒸発量を正確にコントロールする
ことが必要である。しかし、昇華性金属であるMgは、
抵抗加熱,電子ビーム加熱等で蒸発させると、ルツボ中
で固体状態から蒸発を開始する。したがって、固体Mg
の表面積が変化し、それと共に蒸発量が変化するため、
蒸発量を正確にコントロールすることが難しい。そのた
め、制御精度がそれほど要求されない場合には抵抗加熱
式,電子ビーム加熱式等の蒸着法を採用できるが、Mg
蒸発量の正確な制御を要する蒸着にはアーク蒸着法が採
用される。
【0016】アーク蒸着法では、溶接学会誌第54巻第
6号(1985)第352〜357頁で説明されている
ように、アーク放電の陰極輝点で蒸発が生じる。そのた
め、Mgの蒸発量は、アーク電流の調整により制御され
る。この点、アーク蒸着法は、Mgの蒸着に最も適した
方法である。また、アーク蒸着時にMg蒸気がイオン化
して反応性が高くなるため、雰囲気に導入されているガ
ス成分が効率よくめっき層に取り込まれる。Zn層は、
溶融めっき,電気めっき,蒸着めっき等の何れの方法で
も形成できる。しかし、Mg層を蒸着によって形成する
ことを考慮するとき、同一或いは連続した真空雰囲気を
利用した蒸着めっきが好ましい。ZnとMgとを同時に
蒸着させ、Zn−Mg系合金めっき層を形成することも
できる。或いは、別個の工程でZn及びMgを層状に蒸
着した後、必要に応じて拡散処理することによりZn−
Mg系合金めっき層が形成される。
【0017】Zn及びMgの蒸着は、それぞれの蒸着部
を連続させた真空槽を使用して行うことができる。この
真空槽にめっき原板を連続的に通板するとき、耐食性に
優れたZn−Mg系合金めっき鋼板が高い生産性で製造
される。また、蒸着時にめっき原板の表面温度を200
℃以上に保持したり、蒸着後のめっき鋼板を加熱するこ
とによって、Zn,Mg,O,N,C等が合金化され
る。使用されるめっき原板としては、Alキルド鋼等の
普通鋼が代表的なものであるが、他に低合金鋼,フェラ
イト系ステンレス鋼,オーステナイト系ステンレス鋼等
の種々の鋼板を使用できる。たとえば、ステンレス鋼を
めっき原板としたものにあっては、耐食性に優れた下地
鋼がZn−Mg系合金めっき層と相乗的に働き、高Cr
高Niの高級ステンレス鋼に匹敵する耐食性が得られ
る。
【0018】このめっき鋼板を工業的に製造するために
は、たとえば図1に概略を示した設備が使用される。め
っき原板10は、ペイオフリール11から巻き戻され、
デフレクターロール12,13で案内されて真空室20
に導入される。めっき原板10は、真空室20内に配置
したデフレクターロール14,15で走行方向を変えら
れ、めっき鋼板16として真空槽20から送り出され、
巻取りリール17に巻き取られる。真空室20の入側及
び出側には、入側真空シール21及び出側真空シール2
2がそれぞれ設けられている。入側真空シール21と出
側真空シール22との間にある真空室20の内部は、め
っき原板10が通過するスリットが形成された隔壁23
〜26によって前処理ゾーン30,Mg蒸着ゾーン40
及びZn蒸着ゾーン50に区分されている。真空室20
には複数の真空ポンプが接続され、内部が1×10-3
a程度まで減圧される。
【0019】なお、図1では、二基の真空ポンプ27,
28を示しているが、この他にも適宜の箇所に真空ポン
プを配置しても良い。また、図1ではMg蒸着ゾーン4
0の下流側にZn蒸着ゾーン50を配置していている。
Mg蒸着ゾーン40と前蒸着ゾーン50との配列順序は
これに拘束されるものではなく、Mg蒸着ゾーン40の
上流側にZn蒸着ゾーン50を配置することもできる。
このような配列は、形成されるZn−Mg系合金めっき
層の深さ方向にMg濃度が高くなる濃度勾配を付けたZ
n−Mg系合金めっき層を形成する場合に有効である。
前処理ゾーン30には、めっき原板10の走行方向に沿
って高周波加熱装置31及びイオンビームエッチング装
置32が配置されている。前処理ゾーン30に送り込ま
れためっき原板10は、高周波加熱装置31で所定温度
に加熱された後、イオンビームエッチング装置32から
出射されたイオンビーム33で照射され、めっき金属に
対して活性な表面状態に調整される。
【0020】Mg蒸着ゾーン40には、Mg蒸着装置4
1がめっき原板10の両面に対向して配置されている。
Mg蒸着装置41は、アーク加熱によってMgを蒸発さ
せる方式を採用しており、Mg蒸発量、ひいてはZn−
Mg系合金めっき層中のMg含有量の変動率を±5%以
内に抑えることができる。Zn蒸着ゾーン40にガス導
入口42が開口しており、ガス導入口42を介してN,
O,C等を含むガスが蒸着反応域に導入される。Zn蒸
着ゾーン50には、Zn蒸着装置51がめっき原板10
の両面に対向して配置されている。Zn蒸着装置51
は、Zn源であるZn溶融槽52から蒸発したZn蒸気
をめっき原板10に向けて流す案内フード53を備えて
いる。案内フード53は、めっき原板10よりも幅広の
開口部54をもっており、めっき原板10が通過するス
リット55が開口部54に形成されている。N,O,C
等を含むガスは、ガス導入口56を介して案内フード5
3内に導入される
【0021】Zn溶融槽52から蒸発したZn蒸気は、
案内フード53を経てめっき原板10に蒸着される。案
内フード53によってめっき原板10の表面以外に流出
するZn蒸気がなくなり、めっき層の形成にZn蒸気が
効率よく消費される。また、内部機器に対するZn蒸気
の付着に起因した故障,絶縁不良等のトラブルも防止さ
れる。しかも、めっき原板10よりも幅広の案内フード
53を使用することにより、めっき原板10の表面にお
けるZn蒸気の板幅方向分布が均一化され、その結果と
して蒸着Znめっき層の板幅方向の厚み変動が抑制され
る。めっき原板10の幅方向両側からZn蒸気が漏出す
る虞れがある場合、めっき原板10の両面に臨む案内フ
ード53を互いに対向させ、それらの側面をシールする
ことが好ましい。これにより、Zn蒸気の飛散が防止さ
れる。また、案内フード53の内面に対するZn蒸気の
付着・堆積は、案内フード53をZnの蒸発温度以上に
加熱することによって防止される。
【0022】Mg及びZnが蒸着された後のめっき鋼板
16は、真空室20から巻取りリール17に向けて送り
出される。このとき、真空室の出側に加熱室(図示せ
ず)を設け、Zn,Mg,N,O,Cの合金化を図るこ
とができる。加熱室には、たとえば走行するめっき鋼板
16の両面に対向して高周波加熱装置を配置する。高周
波加熱装置によってめっき原板16が加熱され、合金化
反応が促進される。なお、図1に示した設備構成では、
高周波加熱装置31,イオンビームエッチング装置3
2,Mg蒸着装置41及びZn蒸着装置51を真空室2
0内で垂直方向に配列している。しかし、本発明はこれ
に拘束されるものではなく、機器を配置するスペース,
機器の形状等に応じて適宜の配列状態が採用される。ま
た、イオンビームエッチング装置32に代えプラズマエ
ッチング装置を採用しても良い。更には、めっき原板1
0がZn蒸着に対し十分に活性な表面状態である場合、
イオンビームエッチング装置32やプラズマエッチング
装置、高周波加熱装置31等を省略することも可能であ
る。
【0023】Zn−Mg系合金めっき層に含まれるN,
O及びCは、合計量で0.05〜15重量%の範囲にあ
ることが好ましい。合計含有量が0.05重量%未満で
は、N,O,Cの導入による効果がほとんどみられな
い。しかし、15重量%を超える多量のN,O,CがZ
n−Mg系合金めっき層に導入されると、めっき層が脆
くなり、加工時に剥離し易くなる。Zn−Mg系合金め
っき層のMg濃度は、50重量%を超えてもMg増量に
見合った耐食性向上効果がみられないことから、50重
量%以下が好ましい。Zn−Mg系合金めっき層にN,
O及びC等の1種又は2種以上を含有させると、めっき
鋼板が酸性雰囲気に曝されてもMgの優先的な溶出が抑
制される。また、Znの溶出速度も遅くなり、Zn−M
g系合金めっき層全体としての腐食速度が小さく、長期
間にわたって優れた耐食性が持続される。
【0024】中性雰囲気では、本来のZn−Mg系合金
めっき層の高耐食性が発揮される。アルカリ性雰囲気で
は、Mgに加えてN,O,Cを含有していることから、
通常のZnめっき層及びZn−Mg合金めっき層よりも
良好な耐食性を示す。すなわち、N,O,Cを含むZn
−Mg系合金めっき層が形成されためっき鋼板は、酸性
からアルカリ性までの幅広いpH範囲において優れた耐
食性材料として使用される。Zn−Mg系合金めっき層
は、N,O,Cの含有により硬質化している。そのた
め、金具や他の異物がめっき層に押し付けられても、め
っき鋼板の表面における疵発生は、従来の軟質なめっき
層に比較して大幅に少なくなる。
【0025】Mgに代え、Al,Cr,Ti,Mn,M
o,Si,Fe,V等をZn蒸着と同時に又は相前後し
て蒸着させることもできる。これらの元素は、何れも
N,O,Cを吸着し易い元素であるが、それ以外に次の
作用を呈する。Al,Mo及びSiは、Znと下地鋼と
の合金化を抑制する作用があり、合金化開始温度を上昇
させる。これら元素に加え更にN,O,Cが含有される
と、合金化が更に抑制され、合金化開始温度が大幅に上
昇する。Alは、鋼板に対するZnの犠牲防食作用を維
持するため、90重量%以下にすることが必要である。
しかし、下地鋼としてステンレス鋼を使用する場合、そ
の制約が無くなる。Mo及びSiは、めっき層のフレー
キング等を生じさせ易く、40重量%以下が好ましい。
また、Al,Mo及びSiは、共に耐食性を向上させる
元素であり、前述した範囲で濃度が高いほど耐食性が優
れたものとなる。
【0026】Cr,Ti及びVも、Znの耐食性を向上
させる作用を呈する。しかし、これら元素も多量にZn
に入れると、下地鋼に対するZnの犠牲防食作用が損な
われる。したがって、Cr,Ti及びVの1種又は2種
以上を添加するとき、添加量を30重量%以下に抑える
ことが好ましい。Mnは、蒸発速度が大きな元素であ
り。高速生産に適している。また、耐食性を向上させる
上でも、Mn添加が有効である。しかし、Zn中にMn
が入ると、Znめっき層が脆くなり、フレーキング等の
欠陥が発生し易くなる。したがって、Mnを添加すると
き、添加量を30重量%以下に抑えることが望ましい。
【0027】Feは、めっき鋼板を塗装する際に塗膜の
密着性を向上させる上で有効な元素であり、耐食性を向
上させる作用も呈する。しかし、Zn中に多量のFeが
入ると、反対に耐食性が劣化し、まためっき層も脆くな
る。したがって、Fe含有量は、上限を20重量%に設
定することが好ましい。
【0028】
【実施例】めっき原板として、Znめっき層又はZn合
金めっき層との間に合金化反応を起こし易いTi添加鋼
を使用した。表1に示す成分をもつ板厚0.5mmのT
i添加鋼板を500mm×500mmのサイズに切り出
し、試験片とした。
【0029】
【表1】
【0030】試験片を有機溶剤中で超音波洗浄して表面
を清浄化した後、真空蒸着装置に挿入した。装置内を5
×10-6トールに排気し、Arグロー放電によるスパッ
タエッチングで試験片表面の酸化膜を除去した。活性化
された試験片に、それぞれ別個のルツボに充填したZn
及びAl,Mg,Cr,Ti,Mn,Mo,Si,F
e,V等の合金元素を蒸発させ、蒸着Znめっき層又は
蒸着Zn合金めっき層を形成した。このとき、高融点金
属であるTi,Mo,Si,Fe,V等は、電子ビーム
加熱によって蒸発させた。昇華性金属であるMgは、ア
ーク加熱によって蒸発させた。その他の合金元素は、抵
抗加熱で蒸発させた。試験片表面に均一な蒸着めっき層
が形成されるように、試験片を回転させながら蒸着を行
った。個々の金属は、試験片の回転により、合金化しな
がら薄い多層膜として試験片表面に蒸着される。このと
き、蒸着及び多層膜間の合金化が同時に行われるよう
に、試験片の表面温度を140〜170℃に維持した。
【0031】このようにして、試験片表面に厚み2μm
のZnめっき層又はZn合金めっき層を形成した。ま
た、めっき層にO,N及びCを含ませるため、蒸着時に
2 ,N2 及びC22 を単独又は混合して蒸着装置に
導入した。N又はC含有ガスを使用するとき、めっき層
への導入を促進させるため、必要に応じガス導入口でN
又はC含有ガスを13.56MHzの高周波放電にさら
し、N2 及びC22 をイオン化及び励起させた。得ら
れた蒸着Zn系めっき層の組成を、下地鋼板との合金化
開始温度及び塩水噴霧耐食性試験結果と共に表2〜4に
示す。また、比較のため、O,N及びCを導入すること
なく、蒸着Znめっき層又は蒸着Zn合金めっき層を設
けたBグループの試験片について、組成及び特性を表5
に示す。
【0032】合金化開始温度は、大気雰囲気中で試験片
を20時間加熱したとき、下地鋼とめっき層金属との間
に拡散が生じ、合金化が始まる最低温度で示している。
表2〜4と表5とを比較するとき、O,N又はCをめっ
き層に含ませることによって合金化開始温度が大幅に高
くなっている。すなわち、本発明に従ってO,N又はC
を含むAグループのめっき鋼板は、高温に加熱されても
合金化しにくく、加熱による耐食性の劣化が少ないこと
が判る。塩水噴霧耐食性は、JISに準拠して塩水を噴
霧した試験片の表面に占める赤錆の面積占有率が5%に
達するまでの時間で評価している。塩水噴霧試験には、
蒸着めっきをしたままの試験片及び蒸着めっき後に25
0℃に20時間加熱した試験片を使用した。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】表2〜4から明らかなように、本発明に従
ってO,N又はCを含む試験片は、250℃に20時間
加熱した後でも蒸着めっきをしたままの状態と同様に、
優れた耐食性を呈している。他方、O,N及びCを含ま
ないBグループの試験片は、表5に示すように5%赤錆
発生時間が大幅に短くなっており、しかも250℃に2
0時間加熱した後では更に短時間で赤錆が発生してい
る。この点でも、本発明に従ったAグループの試験片
は、加熱による耐食性の低下がないことが判る。めっき
層に取り込まれるO,N又はCの量は、めっき金属の種
類によっても異なる。表6は、O2 ガス分圧を5×10
-4トールの一定値に維持した条件下でZn又はZn合金
を蒸着したとき、めっき層に導入されたO量とめっき層
の合金元素濃度との関係を示す。表7及び表8は、同様
にN量及びC量とめっき層の合金元素濃度との関係をそ
れぞれ示す。表6〜8から、Zn系めっき層におけるA
l,Mg,Cr,Ti,Mn,Mo,Si,Fe,V等
の含有量を変化させることにより、O,N及びC濃度を
調整できることが判る。
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】O,N又はCが導入されためっき層は、従
来のZnめっき層に比較して硬質化されている。O,N
及びCの含有とめっき層の硬質化との関係は、合金元素
を含まないZn系めっき層及びAl,Mg,Cr,T
i,Mn,Mo,Si,Fe,V等の合金元素を含むZ
n系めっき層の何れでも同様な傾向を示す。表9は、合
金元素を含まないZn系めっき層について、O,N及び
Cの含有とめっき層の硬質化との関係を示す。表10
は、Zn−Al−Mg−Mo系のめっき層について、
O,N及びCの含有とめっき層の硬質化との関係を示
す。
【0042】
【表9】
【0043】
【表10】
【0044】このように、O,N又はCの導入によって
めっき層が硬質化されることから、疵がつきにくいめっ
き鋼板が得られることが判る。しかも、このめっき鋼板
は、合金層の発達が抑制されているので、フレーキン
グ,パウダリング等の欠陥を発生させることなくプレス
加工等で目標形状に成形加工できる。
【0045】実施例2:めっき原板10として、組成を
表11に示した板厚0.5mm及び板幅100mmの鋼
板を使用した。めっき原板10に脱脂及び酸洗を施した
後、図1に示す蒸着めっき装置を使用してZn−Mg系
合金めっき鋼板を製造した。
【0046】
【表11】
【0047】真空室20を1×10-5トールまで減圧し
た後、めっき原板10を通板速度30m/分で真空室2
0に送り込み、高周波加熱装置31で200℃に加熱し
た。次いで、表12の条件下でめっき原板10をイオン
ビームエッチングした。このとき、イオンビームの原料
ガスを流すことから、前処理ゾーン30の真空度は、4
×10-4トールまで下がった。
【0048】
【表12】
【0049】Mg蒸着ゾーン40を1×10-1〜1×1
-5トールの雰囲気圧に維持し、ガス導入口42から、
2 ,C22 及びO2 をそれぞれの流量計を介して合
計流量0.5Nl/分以下でMg蒸着ゾーン40に導入
した。導入されたN,C,O等は、アーク加熱によって
活性化されたMg蒸気と反応し、効率よく蒸着Mg層に
取り込まれた。なお、C,N,O等の濃度は、流量調整
により制御した。Mg蒸着装置41によってMg層を形
成した後、Zn蒸着装置51でめっき原板10にZn層
を蒸着した。表13は、このときのめっき条件を示す。
鋼板は、蒸着前に200℃に加熱されており、Zn蒸着
後に加熱装置(図示せず)によって300℃まで加熱し
たため、Zn,Mg,N,O,C等は相互に拡散し合金
化した。
【0050】
【表13】
【0051】得られたZn−Mg系合金めっき鋼板の酸
性雰囲気における耐食性を調査するため、Zn−Mg系
合金めっき鋼板から切り出した試験片を酸性から中性の
各種pH値をもつ塩酸溶液に浸漬し、めっき層の腐食減
量を測定した。試験片は、一辺5cmの正方形であり、
一方の面のみを塩酸溶液に接触させた。そして、塩酸溶
液に試験片を65時間浸漬した後で、試験片の重量を測
定し、浸漬前の重量から減った量を腐食減量 (g/m2)
とした。調査結果を、表14に示す。なお、表14にお
いては、純Znめっきを施した試験番号16の試験片の
pH7における腐食減量(1.25×10-3g)を基準
値1とし、各試験片の腐食減量を相対評価した。表14
から、N,O及びCの1種又は2種以上をZn−Mg合
金めっき層に添加することにより、酸性雰囲気での腐食
減量が少なくなっており、試験番号1〜14の試験片
は、酸性雰囲気において優れた耐食性を呈することが判
る。
【0052】
【表14】
【0053】得られたZn−Mg系合金めっき鋼板のパ
ウダリング性を、次のように調査した。各Zn−Mg系
合金めっき鋼板から切り出した試験片に6t曲げを施
し、評価部に圧縮応力を付与した後、元の平板状に戻す
ことによって引張り応力を付与した。そして、粘着テー
プを使用した剥離試験によって、試験片表面から剥離す
るめっき層の状態を観察した。めっき層に全く剥離が検
出されないものを5、著しく多量の剥離が観察されたも
のを1として、めっき層の剥離状態を5段階評価した。
調査結果を示す表15から明らかなように、合計量で1
5重量%以下のN,O,Cを含む本発明例の試験片は、
評価点が3以上であり、優れた耐パウダリング性を示し
ている。これに対し、N,O,Cの合計量が15重量%
を超える比較例の試験片では、めっき層に著しく多量の
剥離が観察された。このことから、Zn−Mg系合金め
っき層に含まれるN,O,Cを合計量15重量%以下に
することが必要であることが判る。
【0054】
【表15】
【0055】更に、各Zn−Mg系合金めっき鋼板から
切り出した試験片に圧下荷重2gfで微小硬度計を押し
当て、ビッカース硬度を測定した。本発明に従った試験
片の測定結果を表16及び表17に示す。また、比較例
として、N,C,Oが含まれないZn−Mg系合金めっ
き鋼板から切り出された試験片の測定結果を表18に示
す。表16及び表17と表18との対比から明らかなよ
うに、Zn−Mg系合金めっき層は、N,C,Oを含む
ことによりビッカース硬度が大幅に上昇している。した
がって、形成されたZn−Mg系合金めっき鋼板は、耐
疵付き性に優れたものであることが判る。
【0056】
【表16】
【0057】
【表17】
【0058】
【表18】
【0059】実施例3:図1の蒸着めっき装置におい
て、Mg蒸着装置41のMgを他の金属に代えてZn合
金めっき鋼板を製造した。蒸着は、実施例2と同様な条
件下で行ったが、Oのみを含有させたZnめっきをする
ときのみO2 ガスをガス導入口56から導入した。な
お、Zn合金めっき層の厚さは2μmとした。得られた
めっき鋼板の耐加熱劣化性を調べた結果を表19に示
す。また、N,O,Cを導入しない他は同じ条件下で製
造しためっき鋼板の耐加熱劣化性を表20に示す。表1
9と表20との対比から、連続的にめっき鋼板を作成し
ても、実施例1と同様に耐加熱劣化性に優れためっき鋼
板が得られることが判る。
【0060】
【表19】
【0061】
【表20】
【0062】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、N,O,Cを含むZn系めっき層を下地鋼の表面に
形成している。このZn系めっき鋼板は、N,O,Cの
含有によって従来のZnめっき鋼板又はZn合金めっき
鋼板よりも硬質で、耐疵付き性に優れている。また、
N,O,Cの含有によって下地鋼とめっき層との合金化
が抑制されるため、加熱によっても耐食性が低下するこ
とがなく、加工性の良好なめっき鋼板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のめっき鋼板を製造するときに使用す
る設備構成の一例
【符号の説明】 10:めっき原板 16:めっき鋼板 20:真空
室 40:Mg蒸着ゾーン 41:Mg蒸着装置
50:Zn蒸着ゾーン 51:Zn蒸着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 実 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社鉄鋼研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 O,N及びCの1種又は2種以上を含む
    蒸着Znめっき層が形成された鋼板。
  2. 【請求項2】 O,N及びCに対する結合力が強いA
    l,Mg,Cr,Ti,Mn,Mo,Si,Fe,V等
    の合金元素と、O,N及びCの1種又は2種以上とを含
    む蒸着Zn系めっき層を有する鋼板。
  3. 【請求項3】 O,N及びCの1種又は2種以上を含む
    雰囲気中でめっき原板にZn蒸着を施し、前記雰囲気か
    らO,N及びCの1種又は2種以上を蒸着Znめっき層
    に導入することを特徴とする蒸着Znめっき鋼板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 O,N及びCの1種又は2種以上を含む
    雰囲気中でO,N及びCに対する結合力が強いAl,M
    g,Cr,Ti,Mn,Mo,Si,Fe,V等の合金
    元素を蒸着すると共にZnを蒸着することにより、O,
    N及びCの1種又は2種以上が取り込まれた蒸着Zn系
    めっき層を形成することを特徴とする蒸着Zn系めっき
    鋼板の製造方法。
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