JPH06316648A - 紫外線遮蔽物質およびこの紫外線遮蔽物質を使用したプラスチック材料 - Google Patents

紫外線遮蔽物質およびこの紫外線遮蔽物質を使用したプラスチック材料

Info

Publication number
JPH06316648A
JPH06316648A JP5271266A JP27126693A JPH06316648A JP H06316648 A JPH06316648 A JP H06316648A JP 5271266 A JP5271266 A JP 5271266A JP 27126693 A JP27126693 A JP 27126693A JP H06316648 A JPH06316648 A JP H06316648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vanillin
plastic material
additive
ultraviolet
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5271266A
Other languages
English (en)
Inventor
Roger Chatelin
シャトリン ロジェ
Louis Gavet
ガヴェ ルイ
Michel Bourgeois
ブルジョワ ミシェル
Laurence Caramaro
カラマロ ローランス
Jean-Pierre Debras
デブラ ジャン−ピエール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Institut Textile de France
Original Assignee
Institut Textile de France
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Institut Textile de France filed Critical Institut Textile de France
Publication of JPH06316648A publication Critical patent/JPH06316648A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/13Phenols; Phenolates
    • C08K5/134Phenols containing ester groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/13Phenols; Phenolates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K15/00Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change
    • C09K15/04Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change containing organic compounds
    • C09K15/12Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change containing organic compounds containing sulfur and oxygen
    • C09K15/14Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change containing organic compounds containing sulfur and oxygen containing a phenol or quinone moiety

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチックフィルムに紫外線放射の遮断の
性質を与えること。 【構成】 プラスチック材料内にヴァニリンまたはその
誘導体の1種、特にオルトヴァニリンまたはシリンジッ
クアルデヒド(aldehyde syringique) を使用してこの材
料に紫外線放射の遮蔽作用を与えるもので、必要に応じ
て更に可視域内への吸収遮断領域を移動させて例えばヴ
ァニリンまたはその誘導体の紫外線スペクトルを変化さ
せる可能性のある着色剤または無機添加物のような添加
物とを組み合わせて紫外線放射の遮蔽作用を前記材料に
与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紫外線放射に対する保護
の分野に関する。更に特殊にはこれは主として食料製品
の包装に利用可能なもので、上記製品をこれらの放射の
有害作用から保護することのできる紫外線遮蔽物質よび
これを使用したプラスチック材料に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線はその周波数が紫色放射のそれよ
りも高く、人間の肉眼が認識できない電磁波であると言
うことは周知のところである。その領域はほぼ可視紫色
放射との共通の境界を成す400nm から軟X線放射との接
続点である10nm迄の間に広がっている。その周波数が40
0 から300nm で構成される近紫外線と、300 と200nm と
の間の中間紫外線と、200 から100nm の遠赤外線とに区
分される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】紫外線放射は紫外線光
子のエネルギー量子が比較的高い値の為に強いイオン化
能力を有する。このイオン化能力は特に生命体の複雑な
有機分子に対するその破壊作用と多数の製品の光感応性
化合物の物理化学的な変質に関する反応性を、紫外線放
射の光電作用と光化学作用によって説明する。
【0004】紫外線保護物質は紫外線放射の作用に対し
ての、例えば酸化の触媒作用に対しての保護を達成する
目的を有する。
【0005】美粧学の領域に関しては、紫外線保護物質
は例えばペースト、クリーム、またはエアロゾルの形の
組成物の混合物内に含まれ、皮膚に対する太陽の有害作
用に対する保護を形成する為の添加物である。
【0006】紫外線保護物質として使用される多数の化
合物が公知である。文献GB.2.206.282は紫外線放射の吸
収剤として皮膚の保護のための日光スクリーンに使用さ
れる非常に多くの公知の化合物を記載している。この文
献において、特にUV A即ちその周波数が400 から320nm
の間で構成される紫外線放射に対して特に作用する物質
と、UV B即ちその周波数が320 乃至270nm で構成される
もの、に対して作用するもの、とに区別されている。
【0007】プラスチック材料に関して言えば、紫外線
保護物質は物質の重合構造に含有される添加物であり、
上記の構造物の劣化を生じる可能性のある紫外線放射の
全部または一部を吸収する可能性のあるものである。そ
の存在は重合チェーンが放射特に紫外線放射によって変
化することとなる物質それ自体を保護すること、従っ
て、最終的には前記物質の機械的強度を損ないまたは変
色することを回避することを目的とする。
【0008】本発明が位置する領域は耐紫外線保護の別
の領域である。プラスチック物質それ自体を保護するこ
とを問題とするのではなくて、紫外線放射に対してプラ
スチック物質の向うにある領域とこの領域にある全ての
製品を間違いなしに保護することである。プラスチック
物質は例えば、食物製品の包装をするフィルムであり、
紫外線放射の遮蔽作用によってその製品の有機物的品質
の良好な保存を保証するものである。
【0009】出願人の定めた目標は、プラスチック材料
内、特に食料製品の包装フィルムとして使用可能なプラ
スチック材料内に使用して、紫外線放射に対して障壁乃
至スクリーンの作用を与え得る組成物を研究調査するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は紫外線
放射に対して遮蔽効果を発生するための、すなわち紫外
線遮蔽物質としてのヴァニリンまたはその誘導体の一つ
を、例えばプラスチック中に使用することによって完全
に達成される。
【0011】出願人によってこの障壁のメリットを得る
為に食品と接触状態となる物質とプラスチック材料の目
的に関する共通使用に対応する製品の入手の利益は、こ
れらが既に食品の分野に於いて、並びに化粧品類および
医薬類の分野で使用されていたが、これらは主としてそ
れらの芳香性に対するものであった。
【0012】香料をポリオレフィン箔またはフィルム内
に包むことは文献US.3,505,432によって提案されてい
る。問題のこの方法は流動性原料を形成するように液状
のポリオレフィンの第1の量を香料成分の比較的多量な
割合と混合し、次にこの原料から液滴を作ってこれを固
化するが、このようにして固化したポリオレフィン液滴
は最初の量よりは相当に大量の第2の量のポリオレフィ
ンで溶解し、この混合溶解物を固化する。この文献内に
記載された芳香成分の一つはヴァニリンとエチルヴァニ
リンとを全部で6種の成分中に含んでいる。このインク
ルージョン工程の目的はバニラの匂いの目立ったポリオ
レフィンの箔片またはフィルムを得ることである。
【0013】文献EP 74620は間違いなしに、8−ヒドロ
キシキノリン、医薬品安定化および光に対して不安定な
薬効処方の為に使用し得る没食子プロピル酸エステルの
ようなその他の組成物の中にヴァニリンを記載してい
る。上述の方法によれば、上記諸材料にまたは光不安定
薬効処方に薬学的プランとコンパチブルなものであり光
のスペクトル範囲内で光不安定性の発動の可能性のある
医薬品を特に保護する為に医薬物質に類似の吸収性を有
する物質を混合する。
【0014】この組成においては、ヴァニリンは光安定
化用の添加物として使用され、唯一つの目的は光特に紫
外線放射の作用の下で医薬品の品位低下を避けることで
ある。
【0015】即ち、これらの出願人によれば、プラスチ
ック包装の下での食物製品の保護の問題に直面して、第
1文献からポリオレフィンフィルム中にヴァニリンおよ
びエチルヴァニリンがそれらの単なる芳香性のためおよ
び第2文献の医薬品中でヴァニリンがそれがヴァニリン
に類似の吸収能力を有する為に医薬品を安定化する為に
使用されていることは知られてはいるが、当業者にヴァ
ニリンまたはその誘導体の一つを紫外線放射に対する障
壁作用を与える為にプラスチック物質中に使用すること
は全然暗示されていない。この後者の場合自動保護作用
であって障壁作用ではない。
【0016】可視光内に吸収遮断領域を移動して前記ヴ
ァニリンまたはその誘導体の紫外線スペクトルを変化さ
せることのできる少なくとも1種の添加物との組み合わ
せでヴァニリンまたはその誘導体の前述の利用を請求項
に記載することが本発明の別の目的である。
【0017】この種の添加物は好ましくは、少なくとも
食糧製品の包装のためのプラスチックフィルムに関する
場合、食料着色剤である。
【0018】この遮断効果の発生装置として少なくとも
0.1 重量%のヴァニリンまたはその誘導体を有する紫外
線放射遮断用の効果を示すプラスチック材料を請求項に
記載することが本発明の別の目的である。
【0019】プラスチック材料の示す遮断効果の能率は
これが吸収遮断領域を可視域に移動するような前記物質
に含まれるヴァニリンまたはその誘導体の紫外線放射ス
ペクトルを変更するような添加物を含む場合更に改善さ
れる。
【0020】ヴァニリンの好ましい誘導体としては本発
明によれば、特に非常に良好な遮蔽作用を有するオルト
ヴァニリンが挙げられる。
【0021】更に、プラスチック材料が明確な臭気を有
することを望まない場合、または良好な遮断作用を損な
わないまま良好な熱的安定性を持つことを希望する場
合、ヴァニリンの誘導体としてのシリンジック(syringi
que)アルデヒドを挙げられる。
【0022】本発明は、例示によって作られた材料に対
する波長の関数としての反射値と透過率の変化を曲線の
形で示す添付図面に示す紫外線の遮蔽作用をプラスチッ
クフィルムに与える材料としてのヴァニリンおよびその
誘導体を有するプラスチックフィルムの実現の例示とし
ての説明を読むことによって更によく理解されるであろ
う。
【0023】以下記載の例は、ヴァニリンおよびその誘
導体によってプラスチックフィルムに与えられた紫外線
に対する遮蔽作用を作ることを目的とする。
【0024】好ましくは食糧製品の包装のためのプラス
チックフィルムの実現を特に狙うものである。この種の
フィルム内のヴァニリンまたはその大部分の誘導体の存
在は2次作用として完全にその臭気で認識可能性を持た
せる。これは商業上の長所であり得る、と言うのはヴァ
ニリンは消費者に対して周知されている製品でその臭気
は快適であると考え得るからである。
【0025】ヴァニリンまたはその誘導体の一つによっ
てプラスチックフィルムにもたらされた紫外線放射遮蔽
の作用は前記フィルム内の0.1 重量%程度の十分な濃度
でなければ事実上認識されない。この点に関してはヴァ
ニリンの芳香付与剤としての使用とは相違しており、事
実この場合には数十ppm (百万分の数十)の程度のヴァ
ニリンの量の存在が消費者にとって完全に認識可能だか
らである。
【0026】消費者のこの臭気認識はヴァニリンの濃度
が非常に高くてパーセント乃至数パーセントの程度の程
度になっても同一の程度に止まると言うことに注意する
必要がある。
【0027】即ちヴァニリンおよびその誘導体のプラス
チックフィルム内への利用はパーセントを越える濃度で
もその臭気特性に関してはマイナスな反響は存在しな
い。
【0028】
【作用】ヴァニリンまたはその誘導体の使用により紫外
線放射の遮蔽作用を発生させる。
【0029】
【実施例】
(実施例1)重量比5%のヴァニリンまたはヴァニラール
またはヒドロキシ4メトキシ3ベンツアルデヒドを含む
ポリプロピレンのフィルムを作った。このフィルムはプ
ラスチック技術の従来公知の技術によって、即ち主とし
て粒状ポリプロピレンをヴァニリン結晶に一様に混合
し、次に得られた混合物に高温での圧縮を行って作られ
た。
【0030】ヴァニリンはその溶融中ポリプロピレンと
完全に匹敵し、少なくとも長時間に亘る場合130 ℃、短
時間の場合240 ℃で殆ど変化を生じないことが発見され
る。
【0031】試験はこのフィルムの反射率(A) と透過率
(B) とを各種の波長の関数として定量する為分光光度計
によって行われた。得られた結果を図1に示す。比較例
として同一厚さの、即ち0.02mmの程度の、完全にヴァニ
リンのないポリプロピレン標準片について試験が行われ
た。その結果を図2に示す。透過率(B) を示す両曲線は
放射線に対する遮蔽作用が顕著なことを示す。
【0032】これらの結果の比較はポリプロピレンフィ
ルム内の重量比5%のヴァニリンの存在は400nm 程度まで
の波長即ち可視光との限界までの波長の放射の非常に効
果的な吸収のために紫外線の遮蔽効果が得られることを
確認させる。この吸収は400から約450nm の間の低下を
示している。この波長以上ではフィルムはもはや放射を
吸収しない。
【0033】ヴァニリンを有するポリプロピレンフィル
ムは消費者がこのフィルムを使用したプラスチック包装
中に存在する製品を極めて明瞭に見ることのできる程十
分な半透明性を保っている。
【0034】(実施例2)ヴァニリンをオルトヴァニリ
ンに置換してポリプロピレンフィルムを上述と同一の条
件で作った。
【0035】図3と図4とは重量比で1%と5%のオルトヴ
ァニリンまたはヒドロキシ2メトキシ3ベンツアルデヒ
ドを夫々有するフィルムに対して得られた透過率(B) を
示す。
【0036】これらの2曲線の比較から、オルトヴァニ
リンの濃度が得られた保護効果に関して大きな重要性を
有することが分かる。1%オルトヴァニリンに対しては、
紫外線放射の吸収は存在はするが、その割合は低い。こ
れに反して、5%では紫外線のバリアー効果は非常に顕著
である。
【0037】更に図1と図4とを比較すると、オルトヴ
ァニリンを有するフィルムのバリアー効果の能率はヴァ
ニリンを含有するそれよりも良好であり、吸収遮断領域
が可視領域に更に近ずいていることがわかる。
【0038】(実施例3)上述と同一条件で、ヴァニリ
ン誘導体としてエチルヴァニリンまたはエトキシ3ヒド
ロキシ4ベンツアルデヒドの重量比5%の濃度のものを有
するポリプロピレン製の熱可塑性フィルムを作った。図
5と従来の図との比較によって、このヴァニリン誘導体
はヴァニリンおよびオルトヴァニリンよりも効果的でな
い紫外線放射の吸収を示す。事実、この吸収の遮断領域
は350 から400nm の間になっている、即ちバリアー効果
は可視光に近い紫外線領域に於いて完全ではない。しか
し、エチル−ヴァニリンの長所は得られたフィルムが完
全に透明なことである。
【0039】(実施例4)第2例の条件を取ったが厚さ
10マイクロメートルとし、重量比で2%のオルトヴァニリ
ンと重量比0.05% の例えば黄色着色料E102の黄色の食品
着色剤である添加物を添加してポリプロピレンフィルム
を作った。
【0040】図6は各種の波長の関数として得られたフ
ィルムを透過する光の透過率の相対曲線である。比較の
ため、図7の曲線は2%のオルトヴァニリンのみを含む同
一フィルムの透過率を示す。
【0041】図6と図7との比較から、この添加物の存
在は可視域内に吸収遮断領域を移動することによって紫
外線のバリアー効果の有効性が改善されることが分か
る。
【0042】更に有効なバリアー効果は図8の実施例に
於いて分かるように重量比で0.1%の別の黄色E110食品着
色剤を使用して得られる。
【0043】0.01乃至0.1 重量%の程度の低濃度では、
この着色剤の存在はフィルムの透過率を変化させず、従
って完全に所要の効果を得たままフィルム内に包装され
た製品を消費者が見ることを妨げない。
【0044】(実施例5)上述の例に説明したプラスチ
ックフィルムはヴァニラの特徴的な臭気を有する。これ
はある種の応用に関しては重要な不都合となり得る。ヴ
ァニリンの無臭誘導体の中で出願人は特にシリンジック
(syringique)アルデヒードを取った。ヴァニリンのアル
デヒド基のメタの追加メトキシ基を有する誘導体に問題
がある。
【0045】図9と図10とは図9に対して黄色E102の
0.05% 、図10に関して黄色E110の0.1%を夫々有する2%
のシリンジックアルデヒードを有するポリプロピレンフ
ィルムの透過率曲線を示す。
【0046】オルトヴァニリンによって得られる紫外線
に対するバリアー効果よりも低い効果性にも拘らず、シ
リンジックアルデヒードは材料の熱的安定性が考慮され
る場合には推奨されるだろう。事実、シリンジックアル
デヒードはオルトヴァニリンのそれよりは非常に高い融
解点および沸騰点を有する。
【0047】本発明は十分に尽くしたとは言えない例と
しての上述に説明した実施例に限定されるものではな
い。この発明の特徴である紫外線に対するバリアー効果
を得る為にプラスチック材料中に必要なヴァニリンまた
はその誘導体および必要に応じての補助的添加物の濃度
または量が考えられる各応用に対して決定することが当
業者の自由となる。
【0048】ヴァニリンまたはその誘導体の一つを添加
したプラスチック材料は、例えばポリアミド、ポリエス
テル、酢酸セルローズ、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、またはその他の、溶融温度と時間とがその性質を目
立って変化することなしにヴァニリンまたはその誘導体
の一つを使用することが許容されるようなその他の製品
のようなポリプロピレン以外の物質であってもよい。
【0049】ヴァニリンの別の誘導体としては、主とし
てメタヴァニリン、ヴァニリンアルデヒド、ヴァニリン
酸、イソヴァニリン酸を同様に考えることができる。
【0050】可視方向に向かってヴァニリンまたはその
誘導体の吸収遮断領域を移動させることのできる添加物
としては、一連の着色料、近紫外補色混合、例えば黄色
E104、赤色E122、インジゴE132、緑色E142、を考慮する
ことができるがこれらは全て食品用着色剤で従って食糧
製品に対する包装用フィルムの製造用に使用可能であ
る。黄色と赤色とはしかし変化されたスペクトルが可視
部分に向かって不連続でないことが好ましい。
【0051】同一の効果、即ち可視方向に向かって吸収
遮断領域を移動する為にヴァニリンまたはその誘導体の
スペクトルに変化を生じさせること、には無機添加物も
使用可能である。その屈折率が好ましくは半透明性また
は乳白色の外観を与えないような要領でプラスチック材
料のそれに近い無機添加物がよい。この添加物は粒状の
形を示すが、その粒子寸法に関しては、プラスチック材
料との混合物内で遮断波長と同程度、即ち約380 乃至40
0 nmの程度のものである。しかしまた、これがプラスチ
ック材料との混合物内で複数個の単位粒子の凝集体を形
成し、これらの凝集体が事実上所望の寸法、即ち400nm
の程度、を有するならば、更に小さい寸法の単位粒子を
有する無機添加物も使用可能である。例えば、ポリプロ
ピレンまたはポリエチレンの場合、添加物としてヴァニ
リンまたはその誘導体に加えて、2%のコロイド状シリカ
を添加することによって目的の効果を達成したが、その
屈折率は上述のプラスチック材料のそれと事実上等し
く、12nm程度の非常に小さい単位粒子で構成されてい
る。混合物内に於いて、これらの粒子はマイクロメート
ルよりも小さい寸法の凝集体に再グループ化する。約40
0nm の波長に対する遮蔽効果を確かめることができた
が、これは吸収遮断領域の可視域内への移動を示してい
る。
【0052】
【発明の効果】この発明によれば、プラスチック材料に
紫外線放射の遮断の性質を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】重量比で5%のヴァニリンまたはその誘導体を含
むポリプロピレンフィルムの波長−透過率、反射率曲線
を示す。
【図2】ヴァニリンを含有しないそれの動揺の図を示
す。
【図3】オルトヴァニリンまたは2メチル3ベンツアル
デヒドを有する同様のフィルムの波長−透過率、反射率
曲線を示す。
【図4】オルトヴァニリンまたは2メチル3ベンツアル
デヒドを有する同様のフィルムの波長−透過率、反射率
曲線を示す。
【図5】エトキシ3ヒドロキシ4ベンツアルデヒド5%を
含むポリプロピレンフィルムの同様な曲線を示す。
【図6】黄色食物着色剤を加えたオルトヴァナジンを含
むポリプロピレンフィルムの波長−透過率、反射率曲線
を示す。
【図7】着色剤を含まない場合の図6のフィルムの波長
−透過率、反射率曲線を示す。
【図8】更に良好な着色剤と組み合わせた結果を示す。
【図9】0.05% の黄色E102および黄色E110を加えたシリ
ンジックアルデヒド2%を含むポリプロピレンフィルムの
透過率曲線を示す。
【図10】0.05% の黄色E102および黄色E110を加えたシ
リンジックアルデヒド2%を含むポリプロピレンフィルム
の透過率曲線を示す。
フロントページの続き (71)出願人 593199426 ジャン−ピエール デブラ Jean−Pierre DEBRAS フランス国69001 リヨン リュ ルイ ヴィテ、3 (72)発明者 ロジェ シャトリン フランス国69380 リシュー ボワ ディ ュー アレ デ モン デ オール 36 (72)発明者 ルイ ガヴェ フランス国69005 リヨン リュ デュ ドクトゥール エドモン ロカル、110 (72)発明者 ミシェル ブルジョワ フランス国69003 リヨン リュ モンブ リャン、13 (72)発明者 ローランス カラマロ フランス国69003 リヨン リュ ポル ベル、 12 (72)発明者 ジャン−ピエール デブラ フランス国69001 リヨン リュ ルイ ヴィテ、3

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヴァニリンまたはその誘導体を使用する
    紫外線遮蔽物質。
  2. 【請求項2】 可視域内に吸収遮蔽領域を移動すること
    によって前記ヴァニリンまたはその誘導体の紫外線スペ
    クトルを変化できる少なくとも1種の添加物を組み合わ
    せた請求項1記載の紫外線遮蔽物質。
  3. 【請求項3】 添加物は食品着色剤であることを特徴と
    する請求項2記載の紫外線遮蔽物質。
  4. 【請求項4】 添加物はその粒子寸法がプラスチック材
    料内でヴァニリンまたはその誘導体の紫外線スペクトル
    の変化を得る為に吸収すべき波長の値の程度であること
    を特徴とする請求項2記載の紫外線遮蔽物質。
  5. 【請求項5】 この遮蔽効果の発生の為に少なくとも0.
    1 重量%のヴァニリンまたはその誘導体を有することを
    特徴とする紫外線放射の遮蔽効果を示すプラスチック材
    料。
  6. 【請求項6】 光の可視域内に吸収遮断領域を移動する
    ことによって前記ヴァニリンまたはその誘導体の紫外線
    スペクトルを変化させることが可能な添加物を有するこ
    とを特徴とする請求項5記載のプラスチック材料。
  7. 【請求項7】 添加物は食品着色剤であることを特徴と
    する請求項6記載のプラスチック材料。
  8. 【請求項8】 添加物は重量比で0.01乃至0.1%の程度の
    タイプE102またはE110の黄色着色剤であることを特徴と
    する請求項6記載のプラスチック材料。
  9. 【請求項9】 ヴァニリンの誘導体はオルトヴァニリン
    であることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれ
    かに記載されたプラスチック材料。
  10. 【請求項10】 臭気を有せずまたこれがバリアー効果
    発生体として少なくと0.1%のシリンジックアルデヒド(a
    ldehyde syringique) を有することを特徴とする請求項
    5乃至請求項8のいずれかに記載されたプラスチック材
    料。
  11. 【請求項11】 添加物は粒状無機添加物で、その粒子
    寸法はヴァニリンまたはその誘導体の紫外線スペクトル
    の変化を得る為に吸収波長の値程度のものであることを
    特徴とする請求項6記載のプラスチック材料。
  12. 【請求項12】 ポリプロピレンまたはポリエチレンを
    ベースとし、添加物はコロイド状シリカでそのプラスチ
    ック材料内の単位体の粒子はマイクロメートル以下の寸
    法に凝集されたものであることを特徴とする請求項11
    記載のプラスチック材料。
JP5271266A 1992-10-02 1993-10-04 紫外線遮蔽物質およびこの紫外線遮蔽物質を使用したプラスチック材料 Pending JPH06316648A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9212174A FR2696471B1 (fr) 1992-10-02 1992-10-02 Utilisation de la vanilline et de ses dérivés comme agents de protection anti-UV.
FR9212174 1992-10-02

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06316648A true JPH06316648A (ja) 1994-11-15

Family

ID=9434442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5271266A Pending JPH06316648A (ja) 1992-10-02 1993-10-04 紫外線遮蔽物質およびこの紫外線遮蔽物質を使用したプラスチック材料

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0591054B1 (ja)
JP (1) JPH06316648A (ja)
AT (1) ATE183228T1 (ja)
DE (1) DE69325961T2 (ja)
ES (1) ES2138616T3 (ja)
FR (1) FR2696471B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006070128A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Nippon Unicar Co Ltd 不快臭気がマスキングされたエチレン系樹脂組成物及びそれより得られたフィルム

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2837384B1 (fr) * 2002-03-22 2006-06-09 Cep Utilisation d'un extrait de vanille pour la protection de la peau et son incorporation dans des preparations cosmetiques et/ou dermatologiques
JP5005338B2 (ja) * 2003-04-14 2012-08-22 ジボダン エス エー フレグランスとして有用なカルバメート類
FR2947278B1 (fr) * 2009-06-30 2012-06-22 Rhodia Operations Composition polyamide modifiee comprenant au moins un compose phenolique
FR2959494B1 (fr) 2010-04-28 2014-01-03 Soc Lotoise Devaporation Solev Emballage rigide pour produit cosmetique ou pharmaceutique sensible au rayonnement ultraviolet

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2393794A (en) * 1945-02-28 1946-01-29 Eastman Kodak Co Cellulose organic acid ester plastics containing resacetophenone
US3505432A (en) * 1966-01-28 1970-04-07 Alfred A Neuwald Polyolefine scenting method
DE3136282A1 (de) * 1981-09-12 1983-03-24 Hoechst Ag "verfahren zur stabilisierung photoinstabiler arzneistoffe sowie stabilisierte arzneizubereitungen"
US4413078A (en) * 1982-05-07 1983-11-01 Borg-Warner Chemicals, Inc. Light-stable polyolefins
JPS5980450A (ja) * 1982-10-29 1984-05-09 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 防ばい性包装袋
EP0406169B1 (de) * 1989-06-30 1997-06-04 Ciba SC Holding AG 2,4-Dimethyl-6-s-alkylphenole

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006070128A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Nippon Unicar Co Ltd 不快臭気がマスキングされたエチレン系樹脂組成物及びそれより得られたフィルム

Also Published As

Publication number Publication date
FR2696471A1 (fr) 1994-04-08
EP0591054A1 (fr) 1994-04-06
ATE183228T1 (de) 1999-08-15
DE69325961D1 (de) 1999-09-16
EP0591054B1 (fr) 1999-08-11
DE69325961T2 (de) 2000-02-17
FR2696471B1 (fr) 1994-12-23
ES2138616T3 (es) 2000-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2753343C (en) Radiation-absorbing material
US5744126A (en) Cosmetics containing silicone surface-modified particles of titanium oxide and zinc oxide
DE69814096T2 (de) Folie mit Eigenschaften hinsichtlich UV-Barriere
DE60218435T2 (de) Lichtausschliessendes mehrschichtmaterial
CN109476946A (zh) 光学渐逝变色组合物及其制备和使用的方法
WO2004077453A3 (en) Encapsulated nanoparticles for the absorption of electromagnetic energy
CA2089950C (en) Sunscreen agents
KR20150113469A (ko) 코어쉘 구조를 갖는 무기물질
WO1995005150A1 (en) Sunscreen agents
JPH06316648A (ja) 紫外線遮蔽物質およびこの紫外線遮蔽物質を使用したプラスチック材料
US5474762A (en) Sunscreen agents
Fanelli et al. Protection of milk packaged in high density polyethylene against photodegradation by fluorescent light
KR20040079895A (ko) 열가소성 재료로 제조된 빛으로부터 보호하고자 하는제품을 위한 용기
JPS6216356A (ja) 機能性合成樹脂フイルム
JP3379945B2 (ja) ポリエチレンテレフタレート樹脂着色組成物
JP2004284316A (ja) 半透明遮光包装材およびそれを用いた包装袋
US2546724A (en) Liquid coating composition for the selective transmission of light
Lennersten et al. Influence of different packaging materials on lipid oxidation in potato crisps exposed to fluorescent light
JP5465908B2 (ja) 透明容器入り液体口腔用組成物
JP2885509B2 (ja) 紫外線吸収性組成物
JPS6222710A (ja) 日焼け止め化粧料
DE2346877A1 (de) Durchsichtige umhuellung fuer lebende pflanzen und pflanzenteile
JP2000212054A (ja) 複合化粉末を含む組成物
US2600093A (en) Packaged bakery products and process thereof
JPH05124673A (ja) 紫外線吸収用の包装体