JPH05124673A - 紫外線吸収用の包装体 - Google Patents

紫外線吸収用の包装体

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JPH05124673A
JPH05124673A JP28711791A JP28711791A JPH05124673A JP H05124673 A JPH05124673 A JP H05124673A JP 28711791 A JP28711791 A JP 28711791A JP 28711791 A JP28711791 A JP 28711791A JP H05124673 A JPH05124673 A JP H05124673A
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JP
Japan
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package
powder
ultraviolet
natural
oxide
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JP28711791A
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English (en)
Inventor
Shigenori Kumagai
重則 熊谷
Kazuhisa Ono
和久 大野
Fukuji Suzuki
福二 鈴木
Masaru Yamamoto
勝 山本
Akira Suzumura
亮 鈴村
Masato Kuratani
昌人 倉谷
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Topy Industries Ltd
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Topy Industries Ltd
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 化粧料、医薬品等を包装する包装体の包装体
形成材料に、紫外線吸収剤を配合または塗布することに
より、包装体の透明度を低下することなく、紫外線によ
り劣化し易い内容物の変色、劣化の防止効果を長期間継
続的に維持する。 【構成】 Te、Bi、Pb、Ce、Fe、Mo、N
b、W、Sb、Sn、V、Mn、Ni、Co、Znまた
はTiの一種若しくは二種以上を、酸化物換算で1wt%
〜30wt%含有する合成雲母粉末、天然の金雲母粉末及
び天然の黒雲母粉末からなる群から選ばれた一種若しく
は二種以上を、包装体形成材料に0.1wt%〜10wt%
配合または塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線により劣化し易
い化粧料、医薬品、食料品等を包装する紫外線吸収用の
包装体に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、商品の陳列時や家庭での保管時に
おいて、包装体で包装した化粧料、医薬品、食料品等が
太陽光、蛍光灯等に含まれる紫外線によって変色、劣化
することがあった。この変色、劣化を防止する方法とし
ては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール等の有機化
合物系の紫外線吸収剤を、包装体形成材料に0.1wt%
程度配合して包装体を形成したり、この紫外線吸収剤を
包装体形成材料の表面に塗布するものが知られている。
【0003】しかしながら、有機化合物系の紫外線吸収
剤は、高い紫外線遮蔽効果を有するものの、耐候性が劣
り、経時変化し易く、紫外線を遮蔽する効果が次第に低
下する欠点を有していた。
【0004】また、化粧料、医薬品等の紫外線による変
色、劣化を防止する他の方法としては、有機化合物系の
紫外線吸収剤よりも安定性の高い無機化合物系の酸化亜
鉛を、包装体形成材料に、0.1wt%〜10wt%程度配
合して包装体を形成したり、包装体形成材料の表面に塗
布するものが知られている。
【0005】しかしながら、無機系の酸化亜鉛は耐候性
を有するものの、光の拡散を利用して紫外線を吸収する
ものであるから、包装体が透明度に欠けるものとなる欠
点を有していた。
【0006】また、特開昭58−19379号公報に
は、ニッケル、コバルト、マンガン、バナジウム、及び
バリウムを含有する合成雲母を主成分とする紫外線吸収
剤が記載されている。しかし、該公報に記載の紫外線吸
収剤は紫外線で劣化しないという点では優れているが、
高い紫外線吸収効果と高い透明性とを同時に具備すると
いう点で実用上十分に満足すべきものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のごとき
課題を解決しようとするものであって、化粧料、医薬
品、食料品等を包装する包装体の包装体形成材料に、紫
外線吸収剤を配合または塗布することによって、包装体
の透明度を低下させることなく、包装体内の化粧料等の
紫外線による変色、劣化を防止する効果を長期間継続的
に維持しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上述のごとき課
題を解決するため、Te、Bi、Pb、Ce、Fe、M
o、Nb、W、Sb、Sn、V、Mn、Ni、Co、Z
nまたはTiの一種若しくは二種以上を、酸化物換算で
1wt%〜30wt%含有する合成雲母粉末、天然の金雲母
粉末及び天然の黒雲母粉末からなる群から選ばれた一種
若しくは二種以上を、包装体形成材料に0.1wt%〜1
0wt%配合してなるものである。
【0009】また、第2の発明は、Te、Bi、Pb、
Ce、Fe、Mo、Nb、W、Sb、SnまたはZnを
酸化物換算で1wt%〜30wt%含有する合成雲母粉末
を、包装体形成材料に0.1wt%〜10wt%配合してな
るものである。
【0010】また、第3の発明は、Te、Bi、Pb、
Ce、Fe、Mo、Nb、W、Sb、Sn、V、Mn、
Ni、Co、ZnまたはTiの一種若しくは二種以上
を、酸化物換算で1wt%〜30wt%含有する合成雲母粉
末、天然の金雲母粉末及び天然の黒雲母粉末からなる群
から選ばれた一種若しくは二種以上を、バインダーに分
散し包装体形成材料の表面に塗布してなるものである。
【0011】また、第4の発明は、Te、Bi、Pb、
Ce、Fe、Mo、Nb、W、Sb、SnまたはZnを
酸化物換算で1wt%〜30wt%含有する合成雲母粉末
を、バインダーに分散し包装体形成材料の表面に塗布し
てなるものである。
【0012】また、包装体は、合成樹脂容器で形成して
も良いし、硝子容器で形成しても良い。
【0013】また、包装体は、フィルムで形成しても良
いし、紙で形成しても良い。
【0014】
【作用】上述の特開昭58−19379号公報には、ニ
ッケル、コバルト、マンガン、バナジウム及びバリウム
を含有する合成雲母が開示されている。しかし、該公報
には鉄等の重元素を含むと着色のため可視光線の透過性
が不十分になるとの記載があることから、第1の発明で
用いる紫外線吸収剤のように鉄等を含有する事は全く意
図していないものである。
【0015】しかるに、本発明に配合または塗布した紫
外線吸収剤は、上記公報に記載の紫外線吸収剤と比べて
紫外線吸収能力と透明性との点で優れた効果を有するこ
とを見出すことができた。
【0016】また、上記公報には、ニッケル、コバル
ト、マンガン、チタン、バナジウム及びバリウムを二種
以上含有させた場合については、何ら具体的に記載され
ておらず、実施例においても全て一種含有する例しか記
載されていない。
【0017】しかるに、第1の発明で用いる紫外線吸収
剤は、特定の元素を二種以上含有させることによって、
単独の元素を含有させた場合と比べて、紫外線吸収性に
相乗効果を示す事実を見出すことができた。
【0018】本発明に用いる紫外線吸収剤の元素の含有
量は、酸化物換算で1〜30wt%である必要がある。1
wt%に満たないと紫外線吸収能力が低下し、30wt%を
越えると透明性が失われる。
【0019】また、本発明に用いる紫外線吸収剤は、公
知の方法で製造することができる。例えばケイフッ化
物、アルミナ、シリカおよびマグネシアに、含有しよう
とする本発明の元素の酸化物を混合し、混合粉末を電気
炉中で加熱溶融後、晶出する方法により合成を行い、さ
らに、ポットミル等の容器中で細かく粉砕し、製造する
ことができる。この紫外線吸収剤を包装体形成材料に配
合し、または包装体形成材料に塗布する。
【0020】また、この紫外線吸収剤の包装体形成材料
への配合率は、0.1wt%〜10wt%である。0.1wt
%未満では、顕著な紫外線遮蔽効果を示さず、10wt%
を越えると、配合した包装体形成材料が透明である場合
には包装体形成材料の透明性が損なわれ、包装体で包装
した内容物の視認を妨げるものとなる。
【0021】
【実験例1〜18】次に本発明に用いる紫外線吸収剤の
紫外線吸収率を測定する実験を行い、表に示した。
【0022】表1のA〜Fの調合物100wt%に対し、
酸化物を表2に記載の割合で、それぞれ配合する。そし
て、各々をV字型混合機で30分間混合した。ついで、
この混合物をアルミナルツボに入れ、電気炉内、145
0℃で30分間溶融後、炉内冷却を行った。それから、
ジルコニアポットミル中で24時間粉砕して粉末とし、
紫外線吸収剤を得て、実験例1〜18とした。そして、
この紫外線吸収剤を、キャスターオイルに20%濃度で
添加し、三本ロールで混練した後、石英板上に10μm
の膜厚となるように塗布した。この状態で300nmで
の紫外線吸収率を測定し、下記の基準に基づき評価を行
い結果を表3に示した。
【0023】透明性 ◎:光度計による550nmの透過率が85%以上であ
ったもの。 ○:光度計による550nmの透過率が70%以上85
%未満であったもの。 ×:光度計による550nmの透過率が70%未満であ
ったもの。
【0024】総合評価 ◎:紫外線吸収率が65%以上で透明率が◎であったも
の。 ○:紫外線吸収率が50%以上65%未満で透明性が◎
であったもの、又は紫外線吸収率が50%以上で透明性
が○であったもの。 ×:紫外線吸収率が50%未満のもの、又は透明性が×
であったもの。
【0025】
【表1】
【表2】
【表3】
【0026】
【比較例1〜8】表1に示した、A,C,Fの調合物1
00wt%に対し、酸化物を表4に記載の割合で、それぞ
れ配合して紫外線吸収剤を製造し比較例1〜8とした。
そして、実験例1〜18と同様の方法で紫外線吸収率を
測定し、結果を表5に示した。
【0027】
【表4】
【表5】
【0028】
【実施例1〜3】次に、100μ以下に粉砕したナトリ
ウムガラスに表6に示す比率で、表2の実験例5、実験
例12または表4の比較例1の紫外線吸収剤を混合した
後、溶融し3mmの厚さのガラス瓶を成型したものを、
それぞれ実施例1、2、3、比較対象例1、2とした。
【0029】
【表6】
【0030】そして、このガラス瓶に、表7に示す組成
のローションを入れ、キセノンフェードメーターで、光
を30時間照射した後の中身の変色を、スガ試験機株式
会社SMカラーコンピューターSM4により測色(1c
m厚セル)し、元の色との色差を計算した。そして、表
8に示す基準で評価を行い、結果を表6に示した。
【0031】
【表7】
【表8】
【0032】
【実施例4〜6】滑剤や安定剤等の通常の添加剤を混合
した低密度ポリエチレンペレットに表2の実験例2、実
験例5の紫外線吸収剤を分散したのち、0.5mm厚の
チューブスリーブを押し出し成型して実施例4、5、6
とした。これに対し、滑剤や安定剤等の通常の添加剤を
混合した低密度ポリエチレンペレットに表4の比較例1
または表2の実験例2の紫外線吸収剤を各々分散した
後、0.5mm厚のチューブスリーブを押し出し成型し
て比較対象例3、4とした。そして、このチューブスリ
ーブ内に表7に示すローションを入れ、上記と同様の方
法で、元の色との色差を計算し、表8に示す基準で評価
を行い、結果を表9に示した。
【表9】
【0033】
【実施例7〜9】PET樹脂に表2の実験例2,実験例
5または表4の比較例1の紫外線吸収剤を混合、溶融し
て厚さ3mmの樹脂ボトルを成型し、それぞれ実施例
7、8、9、比較対象例5、6とした。また、何も配合
しないものを比較対象例7とした。そして、この樹脂ボ
トル内にビタミンCとタルクを1対1の割合で処方した
錠剤を入れて、キセノンフェードメーターで、光を20
時間照射した後の錠剤の黄変の程度の評価を行い、結果
を表10に示した。
【表10】
【0034】
【実施例10】ポリブタジエンに、表2の実験例11の
紫外線吸収剤を5%混合し、厚さ20μのフィルムに成
型し、これを袋にして実施例10とした。そして、この
中に、入れたての煎茶を入れ、キセノンフェードメータ
ーに10分間かけた。
【0035】これに対し、ポリブタジエンに、紫外線吸
収剤を混合しないで、20μフィルムに成型し、これを
袋にして比較対象例8、9とした。そして、この袋に、
上記実施例と同様、いれたての煎茶を入れて、キセノン
フェードメーターで、光を10分間照射した。この後
に、両方の袋にいれてあった煎茶をそれぞれ試飲したと
ころ、実施例10の袋に入れてあった煎茶の方が香りが
良かった。
【0036】
【実施例11】表2の実験例15の紫外線吸収剤を和紙
に混合して実施例11とした。そして、この和紙で、紅
茶をくるんだ後に、キセノンフェードメーターで、光を
1時間照射した。
【0037】これに対して、何も混合しない和紙を比較
対象例10、11とし、この和紙で紅茶をくるんだ後に
キセノンフェードメーターで、光を1時間照射した。そ
して両者のくるんだ紅茶の香りを比べたところ、実施例
11の和紙にくるんだものの方が香りが良かった。
【0038】
【実施例12】厚さ3mmのPET樹脂からなるボトル
に、表3の実験例16の紫外線吸収剤を含むニトロセル
ロースラッカーを塗布して実施例12とした。このボト
ル内にビタミンCとタルクを1対1の割合で処方した錠
剤を入れて、キセノンフェードメーターで、光を20時
間照射したが、錠剤の黄変はみられなかった。
【0039】
【発明の効果】化粧料、医薬品食料品等を包装する包装
体の包装体形成材料に、紫外線吸収効果が高く、かつ紫
外線により劣化することの少ない紫外線吸収剤を配合ま
たは塗布するから、包装体内に収納した内容物は、長期
間にわたって陳列や保存をしても、紫外線によって変
色、劣化することがない。
【0040】また、配合または塗布した紫外線吸収剤
は、包装体形成材料の透明性を低下することがないか
ら、包装体内の内容物の視認が容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 福二 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 山本 勝 東京都千代田区四番町5番地9 トピー工 業株式会社内 (72)発明者 鈴村 亮 東京都千代田区四番町5番地9 トピー工 業株式会社内 (72)発明者 倉谷 昌人 東京都千代田区四番町5番地9 トピー工 業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Te、Bi、Pb、Ce、Fe、Mo、
    Nb、W、Sb、Sn、V、Mn、Ni、Co、Znま
    たはTiの一種若しくは二種以上を、酸化物換算で1wt
    %〜30wt%含有する合成雲母粉末、天然の金雲母粉末
    及び天然の黒雲母粉末からなる群から選ばれた一種若し
    くは二種以上を、包装体形成材料に0.1wt%〜10wt
    %配合したことを特徴とする紫外線吸収用の包装体。
  2. 【請求項2】 Te、Bi、Pb、Ce、Fe、Mo、
    Nb、W、Sb、SnまたはZnを酸化物換算で1wt%
    〜30wt%含有する合成雲母粉末を、包装体形成材料に
    0.1wt%〜10wt%配合したことを特徴とする紫外線
    吸収用の包装体。
  3. 【請求項3】 Te、Bi、Pb、Ce、Fe、Mo、
    Nb、W、Sb、Sn、V、Mn、Ni、Co、Znま
    たはTiの一種若しくは二種以上を、酸化物換算で1wt
    %〜30wt%含有する合成雲母粉末、天然の金雲母粉末
    及び天然の黒雲母粉末からなる群から選ばれた一種若し
    くは二種以上を、バインダーに分散し包装体形成材料の
    表面に塗布したことを特徴とする紫外線吸収用の包装
    体。
  4. 【請求項4】 Te、Bi、Pb、Ce、Fe、Mo、
    Nb、W、Sb、SnまたはZnを酸化物換算で1wt%
    〜30wt%含有する合成雲母粉末を、バインダーに分散
    し包装体形成材料の表面に塗布したことを特徴とする紫
    外線吸収用の包装体。
  5. 【請求項5】 包装体は、合成樹脂容器で形成したもの
    であることを特徴とする請求項1、2、3、4記載の紫
    外線吸収用の包装体。
  6. 【請求項6】 包装体は、硝子容器で形成したものであ
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4記載の紫外線
    吸収用の包装体。
  7. 【請求項7】 包装体は、フィルムで形成したものであ
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4記載の紫外線
    吸収用の包装体。
  8. 【請求項8】 包装体は、紙で形成したものであること
    を特徴とする請求項1、2、3、4記載の紫外線吸収用
    の包装体。
JP28711791A 1991-10-07 1991-10-07 紫外線吸収用の包装体 Pending JPH05124673A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999053008A1 (en) * 1998-04-09 1999-10-21 The Procter & Gamble Company Dishwashing detergent product having a ultraviolet light resistant bottle
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CN108976794A (zh) * 2018-08-11 2018-12-11 安徽华祺汽车装饰有限公司 一种防紫外线效果较好的汽车贴膜制备方法

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Effective date: 19990525