JPH06316641A - 塩化ビニリデン系樹脂フィルム - Google Patents

塩化ビニリデン系樹脂フィルム

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JPH06316641A
JPH06316641A JP10650093A JP10650093A JPH06316641A JP H06316641 A JPH06316641 A JP H06316641A JP 10650093 A JP10650093 A JP 10650093A JP 10650093 A JP10650093 A JP 10650093A JP H06316641 A JPH06316641 A JP H06316641A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 肉剥離性、透明性に優れ、それでいて包装機
械適性を満たす塩化ビニリデン系樹脂フィルムを提供す
ること。 【構成】 塩化ビニリデン系樹脂フィルムの中に、樹脂
に対してポリグリセリンステアリン酸エステルを0.1
〜3.0重量%含有した塩化ビニリデン系樹脂フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品包装用、特に魚肉
ハム、ソーセージ、蒲鉾等の自動包装に好適な塩化ビニ
リデン系樹脂フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニリデン系樹脂フィルムは、魚肉
ハム、ソーセージ、蒲鉾等の自動包装に用いられてい
る。図1は、代表的な自動包装機の主要工程を示す概念
図である。図1で塩化ビニリデン系樹脂フィルムの使わ
れ方を説明すると、原反Aから引き出される平坦帯状の
長尺フィルムF1 は連続して、フォルダー1を通過する
間で帯状フィルムの両側縁が重ね合わされて筒状をな
し、続いて高周波の電極である2(印加側)と3(アー
ス側)の間で、上記フィルムの重ね合わせ部が溶接さ
れ、完全な筒状フィルムF2 となる。一方、計量ポンプ
Mで定量化された被包装物4が、フォルダー1の内部を
通る流路を経てノズル5の先から筒状フィルムF2 中に
充填される。更に、フィードローラー6によって送り出
された筒状フィルムF2 は一対のしごきローラー7によ
って被包装物5が一定周期でしごき寄せられ、しごいた
部分に結紮予定部F3 が形成される。その結紮予定部F
3 は結紮装置8において金属クリップで2箇所同時に結
紮され、2個の結紮の間が切断されて個々の包装体F 4
となりシュート9を経て搬出される。
【0003】この種の包装機に用いるフィルムには、一
般的に金属部材に対する高度な滑り性が要求される。そ
の理由の主体は、上記フォルダー1でのフィルムの筒状
化はフィルムF1 の表裏面を反転させるような形の屈
曲、折曲げが行われること、及び側縁の重ね合さったフ
ィルムは狭圧された状態の上記両電極間2、3を通過す
る過程で高周波溶着されることにある。従って、例えば
フィルムの滑り性が悪いとフォルダーを通過する際に軋
んでフィルム側縁が均等に重ね合わず、筒径が変化して
製品長が変化してしまう問題及び軋んで通過するフィル
ムの影響で印加側の電極が振動し、異常電流が生じて溶
着状態が不安定になる現象が生じる等の問題が起こりや
すい。
【0004】一方、蒲鉾包装用等のフィルムにおいて
は、内容物である肉質とフィルムが化学的結合等により
過密着するため、フィルムをはぎ取る際に多量の肉質が
フィルム表面に付着して食用に供する内容物が減少し商
品価値を低下させてしまうので、フィルムが蒲鉾肉から
容易に剥がれる事(以下肉剥離性と称する)が必要とさ
れてきた。この解決手段として、例えば、特公昭46−
2382号公報では塩化ビニリデン系共重合体樹脂10
0重量部に、炭素数が12〜18の脂肪酸からなるソル
ビタン脂肪酸エステル系界面活性剤を0.05〜5.0
重量部を添加したフィルムを、特公昭55−2266号
公報では塩化ビニリデン系共重合体樹脂100重量部に
対し梨地化剤が1重量部以下と、炭素数が20〜24の
脂肪酸からなるソルビタン脂肪酸エステル系界面活性剤
を0.05〜1.5重量部を添加したフィルムを提案し
ている。しかし、これらはフィルムの滑り性を悪化させ
る傾向が強い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動充填包装機
は高速充填化によりその包装能力が著しく向上してい
る。一方、包装に伴う不良発生率低減の要求があり、従
来の包装用フィルムではこの要求を満たす事が困難とな
っている。従って、例えば上記自動包装機において、特
公昭55−2266号公報で得た肉剥離性の良いフィル
ムを用いた場合でも、包装体製品長のバラツキ、高周波
溶着部分(以下シール線と称する)の過溶融によるシー
ル線の薄化、ピンホール、さらには上記シール不良が原
因となる高温高圧殺菌中の包装体の破袋といった問題が
発生する。これらは、フィルム表面の滑り不良が原因と
なって起こるものである。一般に界面活性剤の添加量を
減らせばフィルム表面の滑り性は改善されるが肉剥離性
を満足させる事ができなくなる。梨地剤の添加によって
も滑り性を調整する事が出来るが、フィルムの透明性、
特にレトルト殺菌後のフィルムの白化現象を招き、商品
の見栄えを悪くする。更に特公昭55−2266号公報
の技術において、重ねた2枚のフィルムを1枚のように
して使うダブルプライフィルムにあっては、重ねたフィ
ルム間に1〜5mmの円及び楕円状の気泡が溜る現象が
生じやすく(気泡が残存した現象を膜間エアー溜りとい
う)、この気体が包装体の全面に目立つ不良現象があ
る。このエアー溜りは包装体の熱処理以後急激な放圧冷
却工程で突如発生することもあるが、上記自動包装機に
よる包装工程中にあっても発生する。
【0006】この様に従来の添加剤を用いる方法では、
肉剥離性、滑り性、透明性のバランスの取れたフィルム
を得ることは困難である。本発明の目的は、肉剥離性、
透明性が良好であり、且つ膜間エアー溜りが生じず、更
に高速充填包装機における機械適性に優れた塩化ビニリ
デン系樹脂フィルムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は塩化ビニリデン
系樹脂中に、添加剤としてポリグリセリンステアリン酸
エステルが、樹脂に対して0.1〜3.0重量%含有さ
れている塩化ビニリデン系樹脂フィルムである。以下に
本発明の内容を詳細に説明する。
【0008】本発明でいう塩化ビニリデン系樹脂フィル
ムは、塩化ビニリデンを主成分とし、これと共重合し得
る単量体、例えば塩化ビニル、アクリロニトリル、アク
リル酸、メタクリル酸アルキル基の炭素数が1〜18の
アクリル酸アルキルエステル、アルキル基の炭素数が1
〜18のアクリル酸アルキルエステル、無水マレイン
酸、マレイン酸、マレイン酸アルキルエステル、イタコ
ン酸、イタコン酸アルキルエステル、酢酸ビニル、エチ
レン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン等の不飽
和単量体の一種以上から選ばれたものとの共重合体であ
り、主成分の塩化ビニリデン成分が70〜98重量%で
あることが一般的であり、80〜97重量%のものが好
ましい。上記共重合体には脂肪族二塩基酸エステル、脂
肪酸エステル等の可塑剤、エポキシ系化合物に代表され
る熱安定剤等の液状添加剤が総量で2〜10重量%が通
常、混合される。その他必要に応じて公知の顔料、ま
た、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素、脂肪酸アミド等に
代表される梨地剤、滑剤等を総量で0〜3重量%程度添
加する場合もある。
【0009】可塑剤等が混合された塩化ビニリデン系樹
脂に添加される本発明の添加剤は脂肪酸が炭素数18の
ステアリン酸からなるポリグリセリンステアリン酸エス
テルである。上記添加剤は、少量の添加で肉剥離性を満
足することができ、例え多量に添加する場合でもフィル
ムの滑り性、透明性等がほとんど阻害されないため、フ
ィルムの肉剥離性、滑り性、透明性を容易に調整する事
ができる利点がある。さらには、フィルム表面の滑り性
が本質的に優れるため、梨地剤等の添加量を少なくでき
るのでレトルト殺菌後のフィルムの白化現象を抑制でき
る利点もある。
【0010】しかし、添加剤の含有量が0.1重量%未
満の場合、肉剥離性が満足されず、3.0重量%を越え
ると滑り性や透明性が悪化する。従って、樹脂に対する
上記界面活性剤の含有量は0.1〜3.0重量%である
ことが必要であり、0.3〜0.9重量%であることが
好ましい。本発明の添加剤は、フィルムを長期保存した
場合においても、フィルム表面へ滲み出ることはほとん
ど無く、安定した肉剥離性はもとより、フィルムの透明
性、滑り性も良好な値を維持することができる。一般
に、平坦な帯状の長尺包装用フィルムは層状に巻き重ね
られた状態のものを原反として使用するが、原反巻芯部
では巻圧の影響を受けてフィルムの滑り性等の物性値が
変化することが多いが、本発明の添加剤を使用したフィ
ルムにおいては、原反の巻芯部と表面部での上記物性値
の差は極めて小さいので、自動包装機での使用に際し
て、原反フィルムの使い始めと中程とで、例えば高周波
溶着の電流値を調整し直す等の操作が不要になり、原反
の使い始めから終りまで安定した操作状態が維持される
利点もある。
【0011】本発明の添加剤のHLBは、通常3〜18
の範囲で使用される。レトルト白化現象を抑制するとい
う観点では3〜12の親水性が小さい範囲のもので、凝
固点が40℃以上のものが好ましい。本発明に用いた評
価方法、測定方法、評価尺度は次の通りである。また、
評価記号として使用する○は良好レベル、△は水準レベ
ル、×は不適性レベルを表す。 (1)肉剥離性 筒状包装体F5 を3cm幅に輪切切断し、輪の表面にあ
るフィルムに切傷を入れ円周方向に引剥がす。引剥がさ
れたフィルムの重量をW1、フィルム表面に付着した肉
質を取り除いた後のフィルム重量をW2とした場合の次
式から得られる肉付着量をもって肉剥離性の評価とし
た。
【0012】肉付着量(mg/cm2 )=(W1−W
2)/(フィルムの表面積) 評価尺度 評価記号 肉付着量(mg/cm2 ) ○ 5未満 △ 5以上10未満 × 10以上 (2)滑り性 ASTM D1894に準ずる方法で、得られたフィル
ムの表面同士の動摩擦係数を測定し滑り性の評価とし
た。動摩擦係数とは滑り易さの指標であり値が小さくな
るほど摩擦抵抗は小となり滑り性が良好となる。
【0013】 (3)透明性 ASTM D1003に準ずる方法で、得られたダブル
プライフィルムのHAZEを測定しフィルムの透明性評
価とした。HAZEはフィルムの曇り度を示す指標であ
り値が小さいほど透明性は良好となる。
【0014】 (4)包装体寸法の安定性 包装体F4 から1000本を無作為に採取して、その包
装体の製品長(両端の結紮用金属クリップ間の長さ)を
測定し、設定値(180mm)に対し±5mmを越える
差異の生じた包装体の数を求め、次式から得られる不良
率をもって包装体寸法の安定性評価とした。測定後、使
用した包装体は元に戻す。 不良率(%)=(規格外寸法の包装体本数/1000)
×100 (5)膜間エアー溜り 包装体F5 から1000本を無作為に採取して、包装体
の表面フィルムに膜間エアー溜りが認められるものの本
数を調査し、次式から得られる発生率をもって包装体に
おける膜間エアー溜りの評価とした。 発生率(%)=(エアー溜りが発生した包装体本数/1
000)×100 (6)ピンホール率 包装体F5 から1000本を無作為に採取して、メチレ
ンブルーの稀薄溶液のなかに1晩浸して包装体が青く染
まった部分をピンホールとし(フィルムにピンホール部
分が存在すれば、その箇所からメチレンブルー溶液が包
装体の中に浸透するため内容物が青く染まる)、包装体
のシール部分にピンホールが発生した本数を調査し次式
よりピンホール率として評価した。 ピンホール率(%)=(ピンホールが発生した包装体本
数/1000)×100 (7)包装体の破袋率 包装体F5 から1000本を無作為に採取して、上記包
装体のシール部分からの破袋数を目測で調査し次式より
破袋率として評価した。
【0015】破袋率(%)=(シール部分から破袋した
包装体本数/1000)×100 (8)総合評価 上記(1)〜(7)の評価項目について以下のような基
準で総合評価を行った。
【0016】 評価尺度 評価記号 内 容 ○ 上記7項目の評価結果の全てが○であるもの △ 上記7項目の評価結果の内×は含まないが、△が1つ以上あるもの × 上記7項目の評価結果の内×が1つ以上あるもの
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明する。以
下において%は重量%を示す。
【0018】
【実施例1】塩化ビニリデン系共重合体樹脂(塩化ビニ
リデン成分90%、塩化ビニル成分10%)に、可塑
剤、熱安定剤としてジブチルセバケート3%、アセチル
トリブチルサイトレート2.5%,エポキシ化アマニ油
2%、滑剤、梨地剤としてエルカ酸アミド0.15%、
二酸化ケイ素0.1%、本発明の添加剤としてポリグリ
セリンステアリン酸エステルを0.3%を添加混合し、
得られた混合物を通常の溶融押出機で管状に押出した。
過冷却後インフレーションによる2軸延伸をおこなって
管状フィルムとし、この管状フィルムをピンチロールで
折り畳んで、厚さ40μの平坦長尺状のダブルプライフ
ィルムを得た。更に80mm巾にスリットして得られた
平坦帯状の長尺フィルムを、巻長が1000mとなるよ
うにボビンに層状に巻き重ねて原反Aを得た。得られた
原反AをADP(旭化成製、自動充填包装機)に懸架し
公知の方法により自動充填包装を行ない、4000本の
包装体F4 を得た。この際の主要条件は、高周波溶着の
電流値が70mA、電極面圧を450g、フィルムの走
行速度が30m/分、包装体の製品長(両端の結紮用金
属クリップ間の長さ)の設定が180mm、内容物は表
1の配合からなる蒲鉾肉質とした。
【0019】
【表1】
【0020】更に、得られた包装体F4 の4000本を
加熱缶内ゲージ圧3.0kg/cm 2 、120℃20分
の条件で加温加圧殺菌し、その後加熱缶内圧力を維持し
たまま温度80℃まで加圧冷却した後、圧力を開放し加
熱缶から取り出して包装体F 5 を得た。この実験の操作
で得たフィルムと包装体の総てを実験番号1とする。本
発明の添加剤の添加量を0.6%及び0.9%に変更す
る他は実験番号1と同じ操作を繰り返し、得られたフィ
ルムと包装体の総てをそれぞれ実験番号2及び実験番号
3とする。上記3種類の原反A巻表面部のフィルムにつ
いて滑り性と透明性、又3種類の上記包装体F4 につい
て包装体寸法の安定性、上記包装体F 5 について肉剥離
性、ピンホール率、破袋率、膜間エアー溜りの発生率等
の評価を行い、その結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】表2の結果によると、ポリグリセリンステ
アリン酸エステルを0.3%と少量だけ添加したフィル
ムでも良好な肉剥離性が得られた。また、0.9%と多
量添加した場合でもフィルムの滑り性、透明性は殆ど阻
害されず良好な値を示すことがわかる。
【0023】
【比較例1】本発明の添加剤の添加量を0.05%に変
更する他は実施例1と同じ操作を繰り返し、実験番号4
とする。その結果を表2に示す。表2の結果によると、
ポリグリセリンステアリン酸エステルを0.05%添加
したフィルムでは満足した肉剥離性は得られず、上記界
面活性剤を用いて肉剥離性を満足させるためには0.1
%以上の添加量が必要であると考えられる。
【0024】
【比較例2】本発明の添加剤としてソルビタンステアリ
ン酸エステルを1.0%添加すること、及びソルビタン
ベヘニン酸エステルを0.6%添加すること以外は実施
例1と同様な操作を繰返し、得られたフィルムと包装体
の総てをそれぞれ実験番号5及び実験番号6とする。そ
の結果を表2に示す。
【0025】表2の結果によると、従来技術のソルビタ
ン脂肪酸エステルを用いる場合には、添加量の調整によ
り肉剥離性を満足させることは可能だが、フィルムの滑
り性が悪化して機械適性上の問題が発生し目的とするフ
ィルムが得られないことがわかる。
【0026】
【比較例3】比較例2で得られる2種類のフィルムの滑
り性を向上させる目的で、梨地剤の添加量を各々0.2
%に変更する他は、比較例2と同じ操作を繰返し、得ら
れたフィルムと包装体をそれぞれ実験番号7及び実験番
号8とする。その結果を表2に示す。
【0027】表2によると、滑り性を満足させるのに必
要な梨地剤の添加量は、フィルムの透明性を低下した
り、レトルト殺菌後のフィルムの白化現象を起こしてし
まい目的とするフィルムが得られないことがわかる。こ
こでは、機械適性評価は省略した。
【0028】
【実施例2】この実験は、実施例品(実験番号2)と比
較例品(実験番号5)とのフィルムでの、滑り性と透明
性の経時変化を比較するためのものである。即ち上記実
験番号2、実験番号5で得られる原反Aを雰囲気温度3
0℃のもとで保管し、保管日数がそれぞれ0日、2週
間、1ケ月、2ケ月、3ケ月に到達した時点で、上記原
反の巻表面部のフィルムについて滑り性と透明性を測定
し上記物性値の変動を比較した。その結果をそれぞれ図
2、図3に示す。
【0029】図2、図3の結果によると、ポリグリセリ
ンステアリン酸エステルを使用した実験番号2(本発明
品)のフィルムは長期保管においても滑り性や透明性の
悪化はほとんどなく良好な値を維持できることがわか
る。
【0030】
【実施例3】この実験は、本発明品(実験番号2)と比
較品(実験番号5)とのフィルムでの、原反内圧による
フィルムの滑り性の変化を比較するためのものである。
即ち、原反表面部から巻圧の影響を受けやすい原反巻芯
部に至るまでの1本のフィルムの滑り性を評価するた
め、上記実験番号2、実験番号5で得られる原反Aを雰
囲気温度30℃で1ケ月保管した後、原反の巻表面部か
ら巻径が0cm、2cm、4cm、7.5cmであると
ころのフィルムをサンプリングして滑り性を測定した。
得られた結果を図4に示す。
【0031】図4の結果によると、ポリグリセリンステ
アリン酸エステルを使用したフィルムは、巻圧の影響を
受けやすい原反巻芯部でも表面部との滑り性の差は極め
て小さく安定した滑り性が得られることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明のフィルムは少量の添加剤の使用
により、食品包装に使用した際の肉剥離性が良好であ
り、フィルムの滑り性や透明性は良好、且つ安定であ
り、高速自動包装機使用の際に安定した機械適性を示
す。
【図面の簡単な説明】
【図1】公知の包装機の主要工程を示す概念図。
【図2】本発明品と比較品とのフィルムでの、滑り性の
経時変化を示す図。
【図3】本発明品と比較品とのフィルムでの、透明性の
経時変化を示す図。
【図4】本発明品と比較品とのフィルムでの、原反内圧
によるフィルムの滑り性の変化を示す図。
【符号の簡単な説明】
1 フォルダー 2 高周波の電極(印加側) 3 高周波の電極(アース側) 4 被包装物 5 ノズル 6 フィードローラー 7 しごきローラー 8 結紮装置 9 シュート A 原反 M 計量ポンプ F1 平坦帯状の長尺フィルム F2 筒状フィルム F3 結紮予定部 F4 包装体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニリデン系樹脂中に、添加剤とし
    てポリグリセリンステアリン酸エステルが、樹脂に対し
    て0.1〜3.0重量%含有されている塩化ビニリデン
    系樹脂フィルム。
JP10650093A 1993-05-07 1993-05-07 塩化ビニリデン系樹脂フィルム Expired - Lifetime JP3512831B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005048109A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Kureha Chem Ind Co Ltd 塩化ビニリデン系樹脂フィルム、食肉練製品用ケーシング及び包装食肉練製品
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