JPH0631647Y2 - ナトリウム−硫黄電池の固体電解質管 - Google Patents
ナトリウム−硫黄電池の固体電解質管Info
- Publication number
- JPH0631647Y2 JPH0631647Y2 JP1988040536U JP4053688U JPH0631647Y2 JP H0631647 Y2 JPH0631647 Y2 JP H0631647Y2 JP 1988040536 U JP1988040536 U JP 1988040536U JP 4053688 U JP4053688 U JP 4053688U JP H0631647 Y2 JPH0631647 Y2 JP H0631647Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solid electrolyte
- sodium
- electrolyte tube
- battery
- sulfur battery
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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-
- Y02E60/12—
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- Secondary Cells (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はナトリウム−硫黄電池の固体電解質管に関し、
さらに、詳しくは電池の内部抵抗を抑制して電池容量を
増大することができるとともに、機械的強度を向上し、
製造設備を簡素化してコストダウンを計ることができる
ナトリウム−硫黄電池の固体電解質管に関するものであ
る。
さらに、詳しくは電池の内部抵抗を抑制して電池容量を
増大することができるとともに、機械的強度を向上し、
製造設備を簡素化してコストダウンを計ることができる
ナトリウム−硫黄電池の固体電解質管に関するものであ
る。
(従来の技術) 最近、電気自動車用、夜間電力貯蔵用の二次電池として
性能面及び経済面の両面において優れ、300〜400
℃で作動する高温型のナトリウム−硫黄電池の研究開発
が進められている。
性能面及び経済面の両面において優れ、300〜400
℃で作動する高温型のナトリウム−硫黄電池の研究開発
が進められている。
即ち、性能面では、ナトリウム−硫黄電池は鉛蓄電池に
比べて理論エネルギー密度が高く、充放電時における水
素や酸素の発生といった副反応もなく、活物質の利用率
も高く、経済面ではナトリウム及び硫黄が安価であると
いう利点を有している。
比べて理論エネルギー密度が高く、充放電時における水
素や酸素の発生といった副反応もなく、活物質の利用率
も高く、経済面ではナトリウム及び硫黄が安価であると
いう利点を有している。
従来のナトリウム−硫黄電池は第4図に示すように陽極
容器2の上端面に絶縁リング3を介して陰極容器4が固
設され、前記絶縁リング3にはβ″−アルミナ磁器より
なる有底筒状の固体電解質管5の上端物質が固定されて
いる。又、この固体電解質管5は陽極容器2に収納した
陽極用導電材Mに挿入されている。さらに、前記固体電
解質管5の厚さは例えば1〜2.0mm程度となってい
る。この固体電解質管5の製造は、β″−アルミナ磁器
原料(粉末)をラバープレス機により圧縮して成形した
後、電気炉に収容して加熱焼結する方法をとっていた。
容器2の上端面に絶縁リング3を介して陰極容器4が固
設され、前記絶縁リング3にはβ″−アルミナ磁器より
なる有底筒状の固体電解質管5の上端物質が固定されて
いる。又、この固体電解質管5は陽極容器2に収納した
陽極用導電材Mに挿入されている。さらに、前記固体電
解質管5の厚さは例えば1〜2.0mm程度となってい
る。この固体電解質管5の製造は、β″−アルミナ磁器
原料(粉末)をラバープレス機により圧縮して成形した
後、電気炉に収容して加熱焼結する方法をとっていた。
(考案が解決しようとする課題) ところが、前述したナトリウム−硫黄電池の固体電解質
管はβ″−アルミナ磁器原料を圧縮焼結により製造して
いたので、その肉厚を厚くすることにより、機械的強度
を確保するようになっていた。このように固体電解質管
の肉厚が大きくなると、電池の内部抵抗が増大し、電池
容量を低下するとともに、プレス機や電気炉等の製造設
備を必要とするため、コストダウンを計ることができな
いという問題があった。
管はβ″−アルミナ磁器原料を圧縮焼結により製造して
いたので、その肉厚を厚くすることにより、機械的強度
を確保するようになっていた。このように固体電解質管
の肉厚が大きくなると、電池の内部抵抗が増大し、電池
容量を低下するとともに、プレス機や電気炉等の製造設
備を必要とするため、コストダウンを計ることができな
いという問題があった。
本考案の目的は上記問題点に鑑み、必要な機械的強度は
維持しながら肉厚を可及的に薄くし、固体電解質管の電
気抵抗を低減して電池容量を増大させ、さらに、製造設
備を簡素化してコストダウンを計ることができるナトリ
ウム−硫黄電池の固体電解質管を提供することにある。
維持しながら肉厚を可及的に薄くし、固体電解質管の電
気抵抗を低減して電池容量を増大させ、さらに、製造設
備を簡素化してコストダウンを計ることができるナトリ
ウム−硫黄電池の固体電解質管を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本考案は前記の目的を達成するために、機械的強度の保
持を目的とした多孔性筒体の表面に対し、加熱溶融した
β″−アルミナを溶射してβ″−アルミナ層を成形する
という手段をとっている。
持を目的とした多孔性筒体の表面に対し、加熱溶融した
β″−アルミナを溶射してβ″−アルミナ層を成形する
という手段をとっている。
(作用) 本考案は機械的強度をの保持を目的とする有底筒状の多
孔性筒体に加熱溶融したβ″−アルミナを溶射すること
により、極めて薄いβ″−アルミナ層が形成されるの
で、電池に使用した場合の電気抵抗が低減され、電池容
量が増大する。又、機械的強度は多孔筒体により確保さ
れ、さらに、製造工程でプレス機や電気炉が不要とな
り、コストダウンが計られる。
孔性筒体に加熱溶融したβ″−アルミナを溶射すること
により、極めて薄いβ″−アルミナ層が形成されるの
で、電池に使用した場合の電気抵抗が低減され、電池容
量が増大する。又、機械的強度は多孔筒体により確保さ
れ、さらに、製造工程でプレス機や電気炉が不要とな
り、コストダウンが計られる。
(実施例) 次に、本考案を具体化した一実施例を第1図〜第3図に
従って説明する。
従って説明する。
この実施例のナトリウム−硫黄電池は、下部に陽極端子
1を備え、陽極活物質である溶融硫黄を含浸したカーボ
ンマットあるいはセラミック等の陽極用導電材Mを収納
する円筒状の陽極容器2と、該陽極容器2の上端部に対
し、α−アルミナ製の絶縁リング3を介して連結され、
かつ溶融金属ナトリウムNaを貯留する陰極容器4と、
前記絶縁リング3の内周部に固着され、かつ陰極活物質
であるナトリウムイオンを選択的に透過させる機能を有
した下方へ延びる円筒状の袋管を形成するβ″−アルミ
ナ製の後に詳述する固体電解質管5とからなっている。
又、陰極容器4の上端蓋の中央部には、該陰極容器4を
通して固体電解質管5底部まで延びた細長い陰極管6が
貫通支持され、該陰極管6の上端部には、陰極端子7が
固着されている。
1を備え、陽極活物質である溶融硫黄を含浸したカーボ
ンマットあるいはセラミック等の陽極用導電材Mを収納
する円筒状の陽極容器2と、該陽極容器2の上端部に対
し、α−アルミナ製の絶縁リング3を介して連結され、
かつ溶融金属ナトリウムNaを貯留する陰極容器4と、
前記絶縁リング3の内周部に固着され、かつ陰極活物質
であるナトリウムイオンを選択的に透過させる機能を有
した下方へ延びる円筒状の袋管を形成するβ″−アルミ
ナ製の後に詳述する固体電解質管5とからなっている。
又、陰極容器4の上端蓋の中央部には、該陰極容器4を
通して固体電解質管5底部まで延びた細長い陰極管6が
貫通支持され、該陰極管6の上端部には、陰極端子7が
固着されている。
そして、放電時には次のような反応によってナトリウム
イオンが固体電解質管5を透過して陽極容器2及び固体
電解質管5で区画形成された陽極用導電材Mの収容空間
に入り、該導電材M内の溶融硫黄と反応し、多硫化ナト
リウム、特に最終的には三硫化ナトリウムを生成する。
イオンが固体電解質管5を透過して陽極容器2及び固体
電解質管5で区画形成された陽極用導電材Mの収容空間
に入り、該導電材M内の溶融硫黄と反応し、多硫化ナト
リウム、特に最終的には三硫化ナトリウムを生成する。
2Na+XS→Na2Sx 又、充電時には放電時とは逆の反応が起こり、ナトリウ
ム及び硫黄が生成される。
ム及び硫黄が生成される。
前記陰極容器4及び固体電解質管5内には、ほぼ全体に
わたって該固体電解質管5が破損した場合の安全対策と
して、ステンレス製のウイック層8が設けられている。
わたって該固体電解質管5が破損した場合の安全対策と
して、ステンレス製のウイック層8が設けられている。
次に、本考案のナトリウム−硫黄電池の特徴的構成を説
明する。
明する。
前記固体電解質管5は第1,2図に示すように専ら機械
的強度の保持を目的とした有底筒状の多孔性筒体10
と、該多孔性筒体10の外表面に後記のように加熱溶融
したβ″−アルミナをスプレーにより溶射したβ″−ア
ルミナ層11とから構成されている。前記多孔性筒体1
0は例えばステンレスやFe−47Ni(熱膨脹率70
×10−7/℃)の粉末を焼結して形成されるが、強度
の高いセラミックを使用してもよい。又、β″−アルミ
ナ層11は、酸化ナトリウム(Na2O)を7.3%、
酸化アルミニウム(Al2O3)を92.5%の粉末を
混合して1700℃付近まで加熱したプラズマフレーム
内で溶融合成してなるβ″−アルミナを前記多孔性筒体
10の表面に溶射して形成している。このβ″−アルミ
ナ層11の厚さは、それ自体に大きな強度を要求されな
いので、100μm程度に薄く形成される。
的強度の保持を目的とした有底筒状の多孔性筒体10
と、該多孔性筒体10の外表面に後記のように加熱溶融
したβ″−アルミナをスプレーにより溶射したβ″−ア
ルミナ層11とから構成されている。前記多孔性筒体1
0は例えばステンレスやFe−47Ni(熱膨脹率70
×10−7/℃)の粉末を焼結して形成されるが、強度
の高いセラミックを使用してもよい。又、β″−アルミ
ナ層11は、酸化ナトリウム(Na2O)を7.3%、
酸化アルミニウム(Al2O3)を92.5%の粉末を
混合して1700℃付近まで加熱したプラズマフレーム
内で溶融合成してなるβ″−アルミナを前記多孔性筒体
10の表面に溶射して形成している。このβ″−アルミ
ナ層11の厚さは、それ自体に大きな強度を要求されな
いので、100μm程度に薄く形成される。
さて、本考案の実施例では多孔性筒体10の表面にβ″
−アルミナ層11をスプレーにより溶射し、機械的強度
は多孔性筒体10に分担させ、β″−アルミナ層11は
強度をそれほど考慮しなくても良いので、該β″−アル
ミナ層11の肉厚を必要最小限に薄くでき、この結果固
体電解質管5の電気抵抗を小さくして電池容量を増大す
ることができる。
−アルミナ層11をスプレーにより溶射し、機械的強度
は多孔性筒体10に分担させ、β″−アルミナ層11は
強度をそれほど考慮しなくても良いので、該β″−アル
ミナ層11の肉厚を必要最小限に薄くでき、この結果固
体電解質管5の電気抵抗を小さくして電池容量を増大す
ることができる。
又、固体電解質管5を構成する多孔性筒体10の機械的
強度は充分確保できるので、絶縁リング3に多孔性筒体
10を確実に固定し接合部のシール性を保持することが
でき、絶縁リング3と多孔性筒体10との熱膨脹率の相
違により多孔性筒体10の上端部に作用する応力にも充
分耐えることができ、電池の寿命を向上することができ
る。
強度は充分確保できるので、絶縁リング3に多孔性筒体
10を確実に固定し接合部のシール性を保持することが
でき、絶縁リング3と多孔性筒体10との熱膨脹率の相
違により多孔性筒体10の上端部に作用する応力にも充
分耐えることができ、電池の寿命を向上することができ
る。
さらに、製造工程においてもプレス機や電気炉を必要と
しないので、製造設備を簡素化でき、コストダウンを計
ることができる。
しないので、製造設備を簡素化でき、コストダウンを計
ることができる。
なお、本考案は次のように具体化することも可能であ
る。
る。
前記多孔性筒体10の表面とβ″−アルミナ層11の内
面との間に微小の空隙を形成し、β″−アルミナ層11
の有効面積をさらに軽減することもできる。
面との間に微小の空隙を形成し、β″−アルミナ層11
の有効面積をさらに軽減することもできる。
(考案の効果) 以上詳述したように、本考案のナトリウム−硫黄電池の
固体電解質管は、溶射によりβ″−アルミナ層の肉厚を
薄くして電池の内部抵抗を低減し、電池容量を増大する
ことができるとともに、電池の寿命を向上し、さらに、
プレス機や電気炉の大がかりな製造設備を省略して製品
のコストダウンを計ることができる効果がある。
固体電解質管は、溶射によりβ″−アルミナ層の肉厚を
薄くして電池の内部抵抗を低減し、電池容量を増大する
ことができるとともに、電池の寿命を向上し、さらに、
プレス機や電気炉の大がかりな製造設備を省略して製品
のコストダウンを計ることができる効果がある。
第1図は本考案のナトリウム−硫黄電池の固体電解質管
の部分縦断面図、第2図はナトリウム−硫黄電池の中央
部縦断面図、第3図は第2図のA−A線断面図、第4図
は従来のナトリウム−硫黄電池の固体電解質管の中央部
縦断面図である。 2…陽極容器、3…絶縁リング、4…陰極容器、5…固
体電解質管、6…陰極管、10…多孔性筒体、11…
β″−アルミナ層、M…陽極用導電材。
の部分縦断面図、第2図はナトリウム−硫黄電池の中央
部縦断面図、第3図は第2図のA−A線断面図、第4図
は従来のナトリウム−硫黄電池の固体電解質管の中央部
縦断面図である。 2…陽極容器、3…絶縁リング、4…陰極容器、5…固
体電解質管、6…陰極管、10…多孔性筒体、11…
β″−アルミナ層、M…陽極用導電材。
Claims (1)
- 【請求項1】機械的強度の保持を目的とした多孔性筒体
の表面に対し、加熱溶融したβ″−アルミナを溶射して
β″−アルミナ層を形成したことを特徴とするナトリウ
ム−硫黄電池の固体電解質管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988040536U JPH0631647Y2 (ja) | 1988-03-28 | 1988-03-28 | ナトリウム−硫黄電池の固体電解質管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988040536U JPH0631647Y2 (ja) | 1988-03-28 | 1988-03-28 | ナトリウム−硫黄電池の固体電解質管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01143072U JPH01143072U (ja) | 1989-09-29 |
JPH0631647Y2 true JPH0631647Y2 (ja) | 1994-08-22 |
Family
ID=31267005
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988040536U Expired - Lifetime JPH0631647Y2 (ja) | 1988-03-28 | 1988-03-28 | ナトリウム−硫黄電池の固体電解質管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0631647Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1147336B (it) * | 1979-04-23 | 1986-11-19 | Gen Electric | Oggetti composti di beta-allumina,di prevalenza beta"-allumina e metodo per produrre tali oggetti |
-
1988
- 1988-03-28 JP JP1988040536U patent/JPH0631647Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01143072U (ja) | 1989-09-29 |
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