JPH06314593A - エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス素子

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JPH06314593A
JPH06314593A JP5139158A JP13915893A JPH06314593A JP H06314593 A JPH06314593 A JP H06314593A JP 5139158 A JP5139158 A JP 5139158A JP 13915893 A JP13915893 A JP 13915893A JP H06314593 A JPH06314593 A JP H06314593A
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JP
Japan
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phosphor
particles
polymer
phosphor particles
life
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Application number
JP5139158A
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English (en)
Inventor
Senzou Imai
仙造 今井
Masaji Watanabe
政次 渡辺
Kiyoshi Kasai
澄 笠井
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 黒化、輝度低下を抑制し、長期使用に耐える
エレクトロルミネッセンス素子を得る。 【構成】 蛍光体粒子の表面を架橋ポリマー微粒子で被
覆した粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分散型エレクトロルミ
ネッセンス(EL)素子に関し、特にその蛍光体粒子に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、分散型EL素子は、硫化亜鉛(Z
nS)を母体とした発光粒子が一般的に用いられる。硫
化亜鉛系蛍光体は、周囲に水分が存在すると、これを吸
収して反応し、黒化、輝度劣化を起こし、素子の寿命が
短かくなるという問題がある。さらに、硫化亜鉛蛍光体
が絶縁層であるBaTiO3 層中の不純物である鉄、ニ
ッケル、クロムなどと接触すると輝度低下を起こし、ま
た、透明電極のITOと接触するとITOのインジウム
が還元し、暗化して、輝度劣化を起こし、同様に素子の
寿命が短かくなるという問題がある。
【0003】そのため、分散型EL素子は、上記黒化、
輝度劣化を防いで素子寿命を改良すべく、蛍光体自身の
改良、素子の防湿フィルムによるパッケージ、有機チタ
ニウム、金属パラジウムなどの還元防止膜を透明電極の
ITO層と発光層との間に設けるなどの種々の工夫がな
されている。例えば、特開平1−239795号公報、
特開平1−315989号公報には、蛍光体表面に酸化
物を形成させることにより、耐湿性を向上できることが
開示されている。また、特開昭63−23987号公報
には、蛍光体表面を疎水性シリカ粒子で被覆することに
より、EL蛍光体の寿命特性が改良されることが開示さ
れている。さらに、特開平1−127487号公報に
は、シリコーン樹脂粉末を発光層に含有させることによ
り、素子の長寿命化が可能であることか開示されてい
る。しかしながら、前記各号公報に記載された方法で
は、いずれも輝度の劣化防止の点で不十分であり、素子
の寿命として満足できるものは得られていない。また、
防湿フィルムを用いても水分を完全に除去することは難
しく、黒化、輝度劣化を防止することは難しかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記状況に鑑
み、蛍光体自身の耐湿性を向上すると共に、絶縁層、透
明層との接触を防止することで黒化、輝度劣化を抑制
し、素子の長寿命化を図ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明電極と対
向電極との間に蛍光体粒子を含む蛍光層を設けたエレク
トロルミネッセンス素子において、該蛍光体粒子の表面
をポリマー微粒子で被覆することを特徴とするエレクト
ロルミネッセンス素子を提供するものである。本発明に
使用される蛍光体粒子としては、亜鉛、カルシウム、バ
リウム、マグネシウム、カドミウムなどの硫化物、酸化
物、ケイ酸塩、リン酸塩、タングステン塩などを主成分
とした粒子であるが、通常、硫化亜鉛が使用される。蛍
光体粒子の粒径は、通常、数10μm、好ましくは30
〜40μmである。蛍光体粒子は、通常、有機溶剤、例
えば、ジメチルホルムアミド、シメチルスルホキシド、
ピロリドンなどを含む有機バインダー中に分散されるた
め、表面をポリマー微粒子により被覆して、耐有機溶剤
性を付与する。
【0006】ポリマー微粒子としては架橋ポリマーやナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン46
などのポリアミド、ポリエチレン、例えば低密度ポリエ
チレン、連鎖状低密度ポリエツレン、高密度ポリエチレ
ンなどの熱溶融性ポリマーを挙げることができる。架橋
ポリマーとしては架橋性モノマーの割合が全モノマーの
通常、5重量%以上、好ましくは10重量%以上である
モノマーの重合体が挙げられる。架橋性モノマーとして
は、ジビニルベンゼン、フェノールなどの芳香族ビニル
化合物、多価(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化
合物、ベンゾグアナミンなどを挙げることができる。本
発明において、架橋ポリマーとして特に好ましいのは、
ジビニルベンゼン50〜95重量%とスチレン5〜50
重量%からなるポリマー微粒子で、例えばスチレンから
なるシード微粒子の存在下でジビニルベンゼンを重合す
る方法により製造することができる。
【0007】本発明を実施する際の蛍光体粒子表面のポ
リマー微粒子被覆方法として、例えば乳鉢を用いる方法
のほか、V型タンブラー、二重円錐型タンブラーになど
の固体混合機、ニーダーミキサー、インターナルミキサ
ー、ポニーミキサー、ミューラーミキサー、ロールミ
ル、クラッチャーなどの混和機、かい型撹拌機、タービ
ン型撹拌機、ヘンシェルミキサーを用いる方法などを挙
げることができるが、該蛍光体粒子が水分により劣化す
ることを考慮すると、該蛍光体粒子にポリマー微粒子を
粉体状態で被覆することが必要である。このような方法
として、例えば特公平4−60696号公報の複合粒子
の製造方法を好適に使用することができる。ここで、ポ
リマー微粒子の使用量は、蛍光体粒子に対して、通常2
〜10重量%であり、蛍光体粒子の表面積の約90%以
上、特に95%以上が被覆されていることが好ましい。
【0008】ポリマー微粒子は、一般的には該ポリマー
微粒子懸濁液をスプレードライすることにより調製され
る。従って、調製された該ポリマー微粒子は凝集塊とな
っており、その凝集塊の粒径は該懸濁液の微粒子濃度と
スプレーの液滴の大きさに依存する。生産性を考慮する
と、通常のスプレードライ法で得られるポリマー微粒子
粉体は、約100μm程度の凝集塊となっている。本発
明においてポリマー微粒子の粒径は、蛍光体粒子を周囲
の水分および絶縁層中の不純物から保護するという目的
から小さい方が好ましく、具体的には20μm以下、好
ましくは0.05〜15μmである。一方、蛍光体粒子
の粒径は、通常数10μmであり、上記凝集塊を特公平
4−60696の方法で該蛍光体粒子表面を被覆しよう
とすると、蛍光体粒子が破砕してしまい、蛍光体として
の機能を発揮することはできない。従って、該ポリマー
微粒子凝集塊は、あらかじめジェットミルなどを用いて
解砕しておく必要があり、解砕後の凝集塊の粒径は、該
蛍光体粒子の粒径の50%以下であることが好ましい。
本発明においては、ポリマー微粒子としてポリアミドや
ポリエチレンなどの熱溶融性ポリマーを用いた場合に
は、ポリマー微粒子で蛍光体粒子を被覆した後、ポリマ
ー微粒子の溶融温度以上に加熱することによって、蛍光
体微粒子を完全に被覆するポリマー層を蛍光体粒子上に
形成することもできる。
【0009】(作 用)分散型EL用蛍光体粒子表面を
ポリマー微粒子で被覆することにより、黒化、輝度低下
を防ぎ、素子の長寿命化が可能となる。
【0010】
【実施例】次に、実施例を挙げて説明する。第1図、第
2図に、本発明の実施例によるエレクトロルミネッセン
ス(EL)素子の構造断面図を示す。硫化亜鉛蛍光体の
粒子1は、その表面を本発明にかかるポリマー微粒子で
被覆されている。このように被覆された蛍光体粒子が、
有機バインダー3中に分散されて発光層4を構成してい
る。この発光層4は、裏面電極7となる金属板上に形成
した絶縁層6の上に形成してある。発光層4の上には透
明電極5を形成し、発光層4に電圧を印加して発光を生
じさせ、その光を外部に取り出すことができるように構
成されている。
【0011】以下、具体的実施例を挙げて説明するが、
以下の実施例に限定されるものではない。なお、記載に
おいて「部」は重量部である。 実施例1 (架橋ポリマー微粒子の調製) スチレン 98部 メタクリル酸 2部 t−ドデシルメルカプタン 10部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.05部 過硫酸カリウム 0.4部 水 200部 以上の物質を容量2リットルのフラスコに入れ、撹拌し
ながら窒素ガス中にて70℃に昇温して、6時間重合を
行なった。これにより、粒子径0.11μmのシードポ
リマー粒子Aを得た。
【0012】次に、 シードポリマー粒子A(固形分換算) 8部 ラウリル酸ナトリウム 0.2部 過硫酸カリウム 0.5部 水 500部 スチレン 80部 ジビニルベンゼン 20部 を混合して30℃で10分間撹拌し、シードポリマー粒
子にモノマーを吸収させた。次に、これを70℃に昇温
して3時間重合を行なった。これにより、平均粒径0.
32μmの真球状架橋ポリスチレン微粒子の水分散体を
得た。
【0013】(ポリマー微粒子粉体の調製)上記架橋ポ
リスチレン微粒子の水分散体を通常のスプレードライ法
にて乾燥し、架橋ポリスチレン微粒子の凝集塊粉体を得
た。この凝集塊の平均粒径は150μmであった。
【0014】(ポリマー微粒子凝集塊の解砕)上記架橋
ポリスチレン微粒子凝集塊を通常のジェットミルにて解
砕し、解砕体を得た。この解砕体の平均粒径は10μm
であった。
【0015】(蛍光体粒子表面へのポリマー微粒子の被
覆) 蛍光体粒子(平均粒径40μm) 100部 架橋ポリスチレン微粒子解砕品 2部 を(株)奈良機械製作所製表面改質装置NHS−I型に
て回転下、撹拌し、架橋ポリスチレン微粒子被覆蛍光体
粒子サンプルを得た。
【0016】実施例2 実施例1で使用した架橋ポリマー微粒子のかわりに粒径
分布0.5〜1.5μmのポリエチレン微粒子を用いた
以外は実施例1と同様にして蛍光体粒子を被覆した。つ
いで、(株)奈良機械製作所製表面改質装置NHS−I
型内に流す空気温度を150℃に昇温し蛍光体粒子表面
上にポリエチレン層を形成し、サンプルを得た。
【0017】比較例1 ポリマー微粒子で被覆しない蛍光体粒子をサンプルと
した。
【0018】試験例 次に、このようにして作製したEL蛍光体サンプルを用
いてEL素子の作製を行なった。チタン酸バリウム(B
aTiO3 )をシアノエチルセルロースに分散し、ペー
スト化したものをアルミニウムなどの裏面電極7上にス
クリーン印刷し、絶縁層6を形成する。その上に、上述
のようにして作製した蛍光体をジメチルホルムアルデヒ
ドを含む有機バインダーを用い、同様の方法でペースト
化して発光層4を形成し、さらにその上にITOなどの
透明電極5を形成する。そして電極端子を取り付けてE
Lセルとする。 印加電圧:交流電界、100V、400Hz 雰囲気 :40℃、相対湿度90% 初期輝度を60cd/cm2 に設定し、1,000時間
後のEL素子の発行面の状態および輝度を測定して表1
に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】実施例および比較例から明らかなよう
に、蛍光体粒子の表面を本発明にかかるポリマー微粒子
で被覆することにより、蛍光体の耐湿性をを向上し、か
つ絶縁層、透明層と発行粒子との接触を防止することで
黒化、輝度低下を抑制し、素子の長寿命化を図ることが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】分散型エレクトロルミネッセンス素子の断面図
である。
【図2】蛍光体粒子の断面図である。
【符号の説明】
1 硫化亜鉛蛍光体粒子 2 ポリマー微粒子からなる被覆層 3 有機バインダー 4 発 行 層 5 透明電極層 6 絶 縁 層 7 裏面電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明電極と対向電極との間に蛍光体粒子
    を含む蛍光層を設けたエレクトロルミネッセンス素子に
    おいて、該蛍光体粒子の表面をポリマー微粒子で被覆す
    ることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
JP5139158A 1993-03-05 1993-05-17 エレクトロルミネッセンス素子 Pending JPH06314593A (ja)

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JP5139158A JPH06314593A (ja) 1993-03-05 1993-05-17 エレクトロルミネッセンス素子

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JP7109493 1993-03-05
JP5-71094 1993-03-05
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